JPH0967614A - 高周波焼入方法およびその装置 - Google Patents

高周波焼入方法およびその装置

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JPH0967614A
JPH0967614A JP8150787A JP15078796A JPH0967614A JP H0967614 A JPH0967614 A JP H0967614A JP 8150787 A JP8150787 A JP 8150787A JP 15078796 A JP15078796 A JP 15078796A JP H0967614 A JPH0967614 A JP H0967614A
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head
work
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cylinder
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克和 永井
Hiroshi Uosaki
博 魚崎
Yasuo Nishimori
康夫 西森
Toshihiko Kawajiri
利彦 川尻
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 焼入れヘッドによる焼入順序方向と対向する
逆方向からワークの加熱部位を冷却する冷却液を送給す
ることで、ワークおよび液中の熱を冷却液送給方向にそ
って焼入れ順序方向と逆方向へ逃がすことができ、今回
の焼入箇所で発生する熱が次回の焼入箇所に伝わりにく
くなり、焼入毎の各焼入れパターンの均一化が達成でき
て、焼入れ品質の安定化を図ることができ、また均一な
焼入れパターンの形成によりワークの偏摩耗等を防止す
ることができる高周波焼入方法の提供を目的とする。 【解決手段】 冷却液W中において焼入れヘッド23を
所定間隔置きに移動させてワーク14に順次高周波焼入
れする高周波焼入方法であって、上記焼入れヘッド23
による焼入順序方向Bと対向する逆方向Aからワークの
加熱部位a〜eを冷却する冷却液を送給することを特徴
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば内燃機関用の
シリンダブロックのボア内面を高周波液中焼入れするよ
うな高周波焼入方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ワークの円筒内面を焼入れヘッド
により高周波液中焼入れする方法およびその装置として
は、例えば、特開昭58−37117号公報に記載の構
成がある。すなわち冷却液としての冷却水を貯留した水
槽を設け、この水槽を仕切板により冷却水の移動が可能
なように左右に区画し、一方の区画部には高周波電源に
導体を介して取付けた焼入れヘッドを配置し、この焼入
れヘッドに対して受台に支持させたワークの円筒内面を
位置させる一方、他方の区画部には槽外の昇降装置によ
り駆動されるプランジャを配設して、このプランジャの
下降により水槽の水位を上昇させて上述のワークを冷却
水中に没して、冷却水中にて高周波焼入れを行なうもの
である。この従来構成によれば、上述の焼入れヘッドに
高周波電流を通電すると、被焼入物体としてのワークの
円筒内面における表面部位に誘導高周波電流が流れて所
定の焼入温度に急加熱され、焼入れヘッドへの高周波電
流をしゃ断すると、ワークの加熱部が冷却水中にて急冷
却されるので、熱ロスを僅少にしつつ焼入れを行なうこ
とができる。
【0003】ところで、ワークにおける焼入れすべき総
面積が大きい場合には、この面積が大きい被焼入部位を
一度に焼入れすると、加熱抵抗の増加により加熱速度が
おそくなって、加熱に時間がかかるのみならず、誘導加
熱コイルを有する焼入れヘッドの製作費がコスト高とな
るので、このように焼入れすべき総面積が大きい場合に
は所定量のみ順次焼入れ処理する方法がとられている。
そこで、冷却液中において焼入れヘッドを所定間隔置き
に移動させてワークに順次高周波焼入れを行なう場合、
単なる冷却液中での焼入れ処理では今回焼入れした箇所
の熱が液中およびワーク内を介して次回の焼入れ箇所に
伝達され、この熱影響により焼入れ毎の各焼入れパター
ンの均一化を図ることが困難で、焼入れ箇所によって焼
入れ品質、ワークの表面硬度にばらつきが生ずる問題点
があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この発明の請求項1記
載の発明は、焼入れヘッドによる焼入順序方向と対向す
る逆方向からワークの加熱部位を冷却する冷却液を送給
することで、ワークおよび液中の熱を冷却液送給方向に
そって焼入れ順序方向と逆方向へ逃がすことができ、今
回の焼入箇所で発生する熱が次回の焼入箇所に伝わりに
くくなり、焼入毎の各焼入れパターンの均一化が達成で
きて、焼入れ品質の安定化を図ることができ、また均一
な焼入れパターンの形成によりワークの偏摩耗等を防止
することができる高周波焼入方法の提供を目的とする。
この発明の請求項2記載の発明は、上記請求項1記載の
発明の目的と併せて、ワークの円筒内面に均一な焼入れ
パターンを形成することができる高周波焼入方法の提供
を目的とする。この発明の請求項3記載の発明は、上記
請求項1記載の発明の目的と併せて、焼入れヘッドをシ
リンダボアの上部(シリンダヘッド側)から下部(オイ
ルパン側)に向けて移動させる一方、冷却液をシリンダ
ボアの下方から上方に向けて送給することで、シリンダ
ブロックのシリンダボアに対して均一な焼入れパターン
を形成することができる高周波焼入方法の提供を目的と
する。
【0005】この発明の請求項4記載の発明は、上記請
求項3記載の発明の目的と併せて、シリンダボアの内壁
面に沿うような冷却液の複数の噴出液を形成すること
で、ワークの加熱部位に対する冷却効果の向上と、今回
の焼入箇所で発生した熱が次回の焼入箇所に伝わるのを
防止する伝熱防止効果の向上との両立を図ることができ
る高周波焼入方法の提供を目的とする。この発明の請求
項5記載の発明は、焼入れヘッドによる焼入順序方向と
対向する逆方向からワークの加熱部位を冷却する冷却液
を送給することで、ワークおよび液中の熱を冷却液送給
方法にそって焼入れ順序方向と逆方向へ逃がすことがで
き、今回の焼入箇所で発生する熱が次回の焼入箇所に伝
わりにくくなり、焼入毎の各焼入れパターンの均一化が
達成できて、焼入品質の安定化を図ることができ、また
均一な焼入パターンの形成によりワークの偏摩耗等を防
止することができる高周波焼入装置の提供を目的とす
る。この発明の請求項6記載の発明は、上記請求項5記
載の発明の目的と併せて、ワークの円筒内面に均一な焼
入れパターンを形成することができる高周波焼入装置の
提供を目的とする。
【0006】この発明の請求項7記載の発明は、上記請
求項5記載の発明の目的と併せて、焼入れヘッドをシリ
ンダボアの上部(シリンダヘッド側)から下部(オイル
パン側)に向けて移動させる一方、冷却液をシリンダボ
アの下方から上方に向けて送給することで、シリンダブ
ロックのシリンダボアに対して均一な焼入れパターンを
形成することができる高周波焼入装置の提供を目的とす
る。この発明の請求項8記載の発明は、上記請求項7記
載の発明の目的と併せて、シリンダボアの内壁面に沿う
ような冷却液の複数の噴出液を形成することで、ワーク
の加熱部位に対する冷却効果の向上と、今回の焼入箇所
で発生した熱が次回の焼入箇所に伝わるのを防止する伝
熱防止効果の向上との両立を図ることができる高周波焼
入装置の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1記載
の発明は、冷却液中において焼入れヘッドを所定間隔置
きに移動させてワークに順次高周波焼入れする高周波焼
入方法であって、上記焼入れヘッドによる焼入順序方向
と対向する逆方向からワークの加熱部位を冷却する冷却
液を送給する高周波焼入方法であることを特徴とする。
この発明の請求項2記載の発明は、上記請求項1記載の
発明の構成と併せて、上記焼入れヘッドでワークの円筒
内面を高周波液中焼入れする高周波焼入方法であること
を特徴とする。この発明の請求項3記載の発明は、上記
請求項1記載の発明の構成と併せて、上記ワークの円筒
内面をシリンダボアに設定し、焼入れヘッドをシリンダ
ボアの上部から下部に向けて移動する一方、上記冷却液
をシリンダボアの下方から上方に向けて送給する高周波
焼入方法であることを特徴とする。この発明の請求項4
記載の発明は、上記請求項3記載の発明の構成と併せ
て、上記冷却液がシリンダボアの内壁面に沿うように環
状傾斜面に形成された複数の冷却液噴出口から冷却液を
噴出する高周波焼入方法であることを特徴とする。
【0008】この発明の請求項5記載の発明は、冷却液
中において焼入れヘッドを所定間隔置きに移動させてワ
ークに順次高周波焼入れする高周波焼入装置であって、
上記焼入れヘッドを焼入順序方向に移動するヘッド移動
手段と、上記焼入順序方向と対向する逆方向からワーク
の加熱部位を冷却する冷却液を送給する冷却液送給手段
とを備えた高周波焼入装置であることを特徴とする。こ
の発明の請求項6記載の発明は、上記請求項5記載の発
明の構成と併せて、上記焼入れヘッドでワークの円筒内
面を高周波液中焼入れする高周波焼入装置であることを
特徴とする。この発明の請求項7記載の発明は、上記請
求項5記載の発明の構成と併せて、上記ワークの円筒内
面をシリンダボアに設定し、上記ヘッド移動手段は焼入
れヘッドをシリンダボアの上部から下部に向けて移動す
る一方、上記冷却液送給手段は冷却液をシリンダボアの
下方から上方に向けて送給する高周波焼入装置であるこ
とを特徴とする。この発明の請求項8記載の発明は、上
記請求項7記載の発明の構成と併せて、上記冷却送給手
段は頂面外周部に環状傾斜面を有する円筒状に形成され
ると共に、該環状傾斜面には噴出される冷却液をシリン
ダボアの内壁面に沿わせる複数の冷却液噴出口が形成さ
れた高周波焼入装置であることを特徴とする。
【0009】
【発明の作用及び効果】この発明の請求項1記載の発明
によれば、焼入れヘッドによる焼入順序方向と対向する
逆方向からワークの加熱部位を冷却する冷却液を送給す
る方法であるから、ワークおよび液中の熱を冷却液送給
方向にそって焼入順序方向と逆方向へ逃がすことがで
き、この結果、今回の焼入箇所で発生する熱が次回の焼
入箇所に伝わりにくくなり、焼入毎の各焼入れパターン
の均一化が達成出来て、焼入れ品質の安定化および焼入
れによる表面硬度のばらつきの防止を図ることができ、
また均一な焼入れパターンの形成によりワークの偏摩耗
等を防止することができる効果がある。この発明の請求
項2記載の発明によれば、上記請求項1記載の発明の効
果と併せて、上述の焼入れヘッドでワークの円筒内面を
高周波液中焼入れするので、ワークの円筒内面に均一な
焼入れパターンを形成することができる効果がある。こ
の発明の請求項3記載の発明によれば、上記請求項1記
載の発明の効果と併せて、上述ワークの円筒内面をシリ
ンダボアに設定して、焼入れヘッドをシリンダボアの上
部から下部に向けて移動させる一方、冷却液をシリンダ
ボアの下方から上方へ向けて送給するので、シリンダブ
ロックのシリンダボアに対して均一な焼入れパターンを
形成することができる効果がある。
【0010】この発明の請求項4記載の発明によれば、
上記請求項3記載の発明の効果と併せて、環状傾斜面に
形成された複数の冷却液噴出口からはシリンダボアの内
壁面に沿うように冷却液が噴出され、このようなシリン
ダボアの内壁面に沿う冷却液の複数の噴出流が形成され
るので、ワークの加熱部位に対する冷却効果の向上と、
今回の焼入箇所で発生した熱が次回の焼入箇所に伝わる
のを防止する伝熱防止効果の向上との両立を図ることが
できる効果がある。この発明の請求項5記載の発明によ
れば、上述のヘッド移動手段は焼入れヘッドを焼入順序
方向に移動し、上述の冷却液送給手段は焼入順序方向と
対向する逆方向からワークの加熱部位を冷却する冷却液
を送給する。このように焼入れヘッドによる焼入順序方
向と対向する逆方向から上述の冷却液が送給されるの
で、ワークおよび液中の熱を冷却液送給方向にそって焼
入順序方向と逆方向へ逃すことができ、このため、今回
の焼入箇所で発生する熱が次回の焼入箇所に伝わりにく
くなり、焼入毎の各焼入れパターンの均一化が達成でき
て、焼入れ品質の安定化を図ることができ、また均一な
焼入れパターンの形成によりワークの偏摩耗等を防止す
ることができる効果がある。
【0011】この発明の請求項6記載の発明によれば、
上記請求項5記載の発明の効果と併せて、上述の焼入れ
ヘッドでワークの円筒内面を高周波液中焼入れするの
で、ワークの円筒内面に均一な焼入れパターンを形成す
ることができる効果がある。この発明の請求項7記載の
発明によれば、上記請求項5記載の発明の効果と併せ
て、上述のヘッド移動手段は焼入れヘッドをシリンダボ
アの上部から下部に向けて移動する一方、上述の冷却液
供給手段は冷却液をシリンダボアの下方から上方に向け
て送給するので、シリンダのブロックのシリンダボアに
対して均一な焼入れパターンを形成することができる効
果がある。この発明の請求項8記載の発明によれば、上
記請求項7記載の発明の効果と併せて、上述の冷却液送
給手段における環状傾斜面には複数の冷却液噴出口が形
成されているので、これら複数の冷却液噴出口からはシ
リンダボアの内壁面に沿う冷却液が噴出される。このよ
うなシリンダボアの内壁面に沿う冷却液の複数の噴出流
が形成されるので、ワークの加熱部位に対する冷却効果
の向上と、今回の焼入箇所で発生した熱が次回の焼入箇
所に伝わるのを防止する伝熱防止効果の向上との両立を
図ることができる効果がある。
【0012】
【本発明の実施の形態】上記のように、本発明の基本的
な特徴は焼入を行うべき焼入面を有するワークおよび焼
入を行うための誘導コイルを有する焼入ヘッドともに液
中に配置し、液中において高周波誘導加熱によって上記
ワークの焼入面に部分焼入を行い焼入部が明瞭な境界を
もって非焼入部と区別できる独立分散状態の焼入パター
ンをワーク上に形成することにある。本発明は、シリン
ダブロックのシリンダボア内面に所望の焼入パターンを
形成する場合などに好適に応用することができる。本発
明の実施において使用される焼入ヘッドは、誘導加熱コ
イルを備えており所定の周波数、電圧、電流による電力
の供給を受けてワークの焼入面を誘導加熱によって焼入
温度以上に加熱する。本発明において、たとえば、特開
平7−272845号公報に開示されるようなリング状
の1ターンコイルが誘導加熱コイルとして好適に使用す
ることができる。この1ターンコイルの発生する磁界は
その周方向において一様ではなく、所定の角度間隔で規
則的に強い磁界が発生する。このために、ワークの焼入
面においては周方向において所定間隔をもって焼入温度
以上に加熱されることになる。すなわち、周方向に独立
分離した焼入部が発生することとなる。
【0013】本発明にかかる環状焼入ヘッドの一回の焼
入工程において形成される焼入部は焼入面上において円
周方向に独立した焼入部が全周にわたって一列に整列し
た焼入パターンとして形成される。この場合、環状焼入
ヘッドの中心軸方向の幅は、ワークの焼入面の同方向の
長さより小さくなっているのが普通であり、したがっ
て、ワーク焼入面の全体にわたって焼入部を形成するた
めには、焼入ヘッドを中心軸方向に移動させて、複数回
の焼入操作を行う必要がある。軸方向に焼入ヘッドを移
動させる場合に、焼入ヘッドを上記円周方向に隔置した
焼入部の間隔の半分の角度だけ回転させると、焼入部の
位置がその軸方向に関してその両側の焼入部の中間の角
度位置になるような環状の焼入パターンが形成される。
この結果焼入面全体として形成される焼入パターンは、
円周方向かつ軸方向に独立した焼入部が分散形成された
パターンとなる。本発明においては、焼入ヘッドおよび
ワークの両方が液中の没した状態で焼入工程を行うよう
になっている。このように液中高周波誘導加熱を行うこ
とによって、焼入をすべき領域は確実に焼入温度以上に
することができるとともに、それ以外の領域は液と接触
状態にあることから焼入部の熱が焼入面の周囲の領域に
対する熱影響を効果的に防止することができる。すなわ
ち、焼入部と非焼入部との境界領域を少なくして両者を
明瞭に区分することができるので、面積、形状、レイア
ウト等に関して所望のの焼入パターンを形成することが
できる。この結果、焼入パターンを有する全体表面の耐
磨耗性および潤滑性の両方を有効に改善することができ
るものである。さらに、このように焼入部以外の領域へ
の熱的影響を極力少なくすることができるので、本発明
の液中部分焼入を行うことによって焼入部の焼入深さ
を、全体にわたって一様でかつ比較的薄く形成すること
ができるという利点がある。さらに液の存在は、焼入工
程の実行に伴う焼入ヘッドの加熱損傷を防止できるとい
う効果もある。
【0014】なお、この焼入工程が行われる液は、代表
的には外気温に近い温度に調整された水を使用すること
ができるが、この水の性質は適宜調整することが望まし
い。たとえば、焼入ヘッドへの付着物の防止のための添
加物、例えば界面活性剤、PH調整剤等を入れることが
できる。本発明の液中焼入を行うにあたっては、液を収
容する液槽が用意される。この液槽は、ワークおよび焼
入ヘッドを収容することができる大きさを有しており、
好ましくは、焼入ヘッドに対して位置調整できるように
平面上でその動きを制御することができるように移動制
御機構を備えており、焼入ヘッドに対してNC制御され
るようになっている。そして、ワークが焼入ヘッドに対
して、所定の誤差範囲内にNC制御された場合には、焼
入ヘッドがワークの焼入面に対して軸方向に移動して、
焼入ヘッドとワークとの間隔が精密に調整されて両者対
峙する位置関係となった状態で焼入ヘッドに電力供給が
され、誘導加熱が行われる。焼入による一回の焼入動作
は数秒程度であり、この一回の焼入工程によって、環状
に所定間隔で並んだ一列の焼入部パターンを形成する。
この一回の焼入工程が終わると、電力供給は一旦停止さ
れ、焼入ヘッドは異なる軸方向(通常は上下方向)の領
域を焼入できるように軸方向に移動させられる。そして
この位置において再び電力供給を受けて、焼入工程をお
こなう。
【0015】この場合、通常は隣接する軸方向の位置に
移動するが、熱影響を考慮して、隣接する位置よりも遠
くの所定間隔だけ離れた軸方向に位置に設定するように
してもよい。なお、焼入工程中において焼入面と焼入ヘ
ッドとの間に向けて液を噴射する液噴射手段を設けて焼
入工程中において常に液流に曝して置くことが望まし
く、これによって冷却効果を高めることができ、焼入ヘ
ッド、ワークの焼入面の焼入部以外の熱影響をさらに効
果的に抑制することができる。焼入ヘッドとワークとの
位置制御は必ずしもワークを焼入ヘッドに対して移動さ
せる必要はなく、焼入ヘッドをNC制御してワークに対
して位置制御するように構成することも勿論可能であ
る。ワークを水槽に収容した状態で焼入ヘッドに対して
位置を調整する場合には、まず液槽の支持部材に設けら
れたマスタリングを検出し、このマスタリングに基づい
て焼入ヘッドとワークの位置関係を調整するのが好まし
い。この場合水槽の支持部材に設けられたマスタリング
が焼入ヘッドと既知の所定の位置関係にあるセンサによ
って検出されることによってマスタリングと焼入ヘッド
との位置関係が一義的に定まる。
【0016】つぎに、ワークの焼入面の位置をセンサに
よって検出することにより、焼入面と焼入ヘッドとの位
置関係を求めることができる。このようにして求められ
たワークの焼入面の位置を液槽の位置制御機構に入力し
て、焼入ヘッドに対する所定の焼入面の位置を位置決め
するようになっている。ワークに対して焼入ヘッドを位
置決めする場合には、焼入ヘッドについて同様の位置制
御機構を設ければよい。ワークは焼入工程においては液
面下に位置するが、上記の位置検出の際には、その焼入
面がセンサによって正確に検出できるように、液面上に
露出した状態に維持されており、位置検出が行われた後
にワークの焼入面が浸漬する程度に液が導入される。ま
た、焼入の全工程が終了した場合には、液槽内の液は速
やかに排出されるとともに、液槽はワークとともに、焼
入ヘッドと同軸上になった位置から所定の離間した位置
まで移動させられ、その位置において焼き戻しされて、
搬送ラインに戻される。
【0017】
【実施例】この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳
述する。図面はシリンダブロックのボア内面を高周波液
中焼入れする高周波焼入方法およびその装置を示し、ま
ず高周波焼入装置の構成について述べると、図1、図
2、図3において、ベース部材としてのベッド1の一例
(図1、図2の右側)にコラム2を立設すると共に、ベ
ッド1の中間部分には門型の架構3を立設固定してい
る。上述のベッド1の上面には2本の水平かつ並行なY
軸レール4、4を取付け、このY軸レール4、4に沿っ
て前後方向(Y軸方向)に移動可能なロアテーブル5を
設けている。すなわち、該ロアテーブル5の下面に設け
た複数のスライダ6を上述のY軸レール4に摺動可能に
装着する一方、ベッド1の一側端部に取付けたY軸モー
タM1にボールねじを連結し、このボールねじにボール
を介して配設されるボールガイドナットを上述のロアテ
ーブル5に連結することで、Y軸モータM1の正逆回転
によりロアテーブル5を前後方向(図1、図2の左右方
向)に移動すべく構成している。
【0018】上述のロアテーブル5の上面には2本の水
平かつ並行なX軸レール7、7を取付け、このX軸レー
ル7、7に沿って左右方向(X軸方向)に移動可能なア
ッパテーブル8を設けている。すなわち該アッパテーブ
ル8の下面に設けた複数のスライダ9を上述のX軸レー
ル7に摺動可能に装着する一方、ロアテーブル5上に取
付けたX軸モータM2にボールねじ10を連結し、この
ボールねじ10にボールを介して配設されるボールガイ
ドナットを上述のアッパテーブル8に連結することで、
X軸モータM2の正逆回転によりアッパテーブル8を左
右方向に移動すべく構成している。而して、上述のロア
テーブル5とアッパテーブル8との両者5、8によりワ
ークテーブル11(いわゆるX−Yテーブルもしくはク
ロステーブル)を構成し、このワークテーブル11の上
面には、上方が開放された箱状の水中焼入れ用の水槽
(以下単にタンクと略記する)12を取付けている。こ
のタンク12はその内部に冷却液体としての冷却水Wが
貯留および排出されるもので、このタンク12の内部に
は支持部材13を介して被焼入れ部材としてのシリンダ
ブロック14(いわゆるワーク)が着脱可能に位置決め
固定されている。
【0019】上述のシリンダブロック14は高周波焼入
れが可能な鋳鉄等の金属材料で構成され、気筒相当数
(図面では直列4気筒を例示)のシリンダボア14aを
有する。一方、上述のコラム2の立設面には上下方向に
延びる2本の並行なZ軸レール15、15を取付け、こ
のZ軸レール15、15に沿って上下方向(Z軸方向)
に移動可能な昇降ユニット16を設けている。すなわち
該昇降ユニット16の背面(図1、図2で右側面)に設
けた平板部材17に対して複数のスライダ18を取付
け、該スライダ18を上述のZ軸レール15に摺動可能
に装着する一方、コラム2の上部に取付けたZ軸モータ
M3にボールねじ19を連結し、このボールねじ19に
ボールを介して配設されるボールガイドナット20を上
述の平板部材17に連結することで、Z軸モータM3の
正逆回転により昇降ユニット16を上下方向に移動すべ
く構成している。ここで、上述の昇降ユニット16は平
板部材17と、この平板部材17の前面に一体的に取付
けた昇降台1とを含み、この昇降台21には高周波誘導
加熱用のトランス22を搭載すると共に、昇降台21の
下面には上記トランス22の2次側に電気接続された焼
入れヘッド23を垂設している。つまり、この焼入れヘ
ッド23は上述のZ軸モータM3により上下動するよう
に構成されている。
【0020】また上述の昇降台21の台面上部には円盤
受け部材24を介して円盤25を取付け、図2に示すよ
うに、この円盤25の一部にギヤ26を部分的に一体形
成する一方、焼入れ位置変更用モータM4の回転軸27
にはピニオン28を取付け、このピニオン28を上述の
ギヤ26と噛合わせている。而して、上述のモータM4
の正逆回転によりピニオン28、ギヤ26および円盤2
5を介して上述のトランス22と焼入れヘッド23とを
一体的に仮想水平面内において該焼入れヘッド23のセ
ンタ部(センタリングポイント)を中心として所定角度
捻回すべく構成している。さらに上述の昇降ユニット1
6の下面と対向するように前記のベッド1の左右両側に
はバランス用エアシリンダ29を立設固定し、このエア
シリンダ29のピストンロッド30でアタッチメント3
1を介して昇降ユニット16のブラケット32に対して
昇降ユニット16およびトランス22等を含む昇降部の
重量に対向する圧力を付加することで、上述のZ軸モー
タM3の移転負荷を軽減すべく構成している。なお、上
述のバランス用エアシリンダ29のピストンロッド30
は昇降ユニット16の昇降と対応して突没制御されるこ
とは勿論である。
【0021】ところで、上述の架構3にはワーク円筒位
置としてのシリンダブロック14のボア14a位置を計
測するボア位置測定子33を取付けている。このボア位
置測定子33としては本来、ワークの内径を測定するの
に用いられる差動トランス型内径測定子いわゆるマーポ
スゲージ(商品名)を用い、この差動トランス型内径測
定子でボア14aの中心位置を求めるように構成してい
る。また前述のワークテーブル11、詳しくはアッパテ
ーブル8には焼入れヘッド23の取付位置を測定する測
定手段としての電気抵抗式のタッチ信号プローブ(以下
単にタッチプローブと略記する)34と、テーブル基準
部材としてその上部に凹状に窪んだ円筒部を有するマス
タリング35とを離間させて立設固定している。上述の
ボア位置測定子33は上下方向(Z軸方向)に移動でき
るように構成されている。すなわち、図4に示す如く測
定子昇降台36に上述のボア位置測定子33を取付ける
一方、架構3側の固定部材37には上下方向に延びる2
本(但し、図4では一方のみを示す)のレール38を取
付け、測定子昇降台36の背面に取付けた複数のスライ
ダ39を該レール38に装着して昇降用モータM5の正
逆回転によりボア位置測定子33を上下方向に移動すべ
く構成している。
【0022】ここで、上述の昇降用モータM5にはカッ
プリング40を介してボールねじ41を連結し、このボ
ールねじ41にボールを介して配設されるボールガイド
ナット42を上述の測定子昇降台36に連結している。
一方、上述の焼入れヘッド23は図5乃至図8に示すよ
うに構成されている。すなわち、この焼入れヘッド23
はトランス22の2次側に接続される接続フランジ部4
3と、シリンダブロック14のボア14aに対して焼入
れを行なうCu製の誘導加熱コイル44と、これら両者
43、44を接続するCu製のリード部45とを備え、
必要箇所を四フッ化エチレン樹脂または雲母(マイカ)
製の絶縁板46で絶縁している。また、この実施例では
シリンダブロック14のボア14aを円周上11等分に
て同時に焼入れする目的で、上述の誘導加熱コイル44
には11箇所の凸部47(図7参照)と11箇所の凹部
48(図7参照)とを形成し、これらの各凸部47には
磁束密度を集中および向上させる目的で磁気コア49を
配設している。さらに上述の誘導加熱コイル44の下方
部には、予め焼入れヘッド23に対して芯出しされた状
態で合成樹脂、例えばNCナイロン製のヘッドセンタリ
ング計測用の計測部50を組み付けている。
【0023】加えて、焼入れヘッド23のシリンダボア
14aへの挿入先端部としての最下端部位にはシリンダ
ボア14aの内面に対する干渉を検知するために、ステ
ンレス製棒状体を十文字に組合わせた非磁性通電部材5
1が取付けられている。この非磁性通電部材51は図5
に示すように誘導加熱コイル44の外径部に対して若干
量Lだけ径方向外方へ突出するようにその長さが設定さ
れた弾性部材である。この非磁性通電部材51を用いた
干渉検知回路は図8に示す如く構成される。すなわち、
アース52と焼入れヘッド23の接続フランジ部43と
の間を結ぶライン53に、干渉検知電源54および干渉
検知リレー55を介設する一方、上述の誘導加熱コイル
44と非磁性通電部材51とをSUS製のリード線56
で接続し、上述の干渉検知電源54により非磁性通電部
材51に例えば10数ボルトの電圧を印加し、この非磁
性通電部材51をシリンダブロック14のボア14a内
に挿して、該非磁性通電部材51がボア14aに干渉し
た時、通電回路が形成されて、干渉検知リレー55がO
Nになるように構成されている。ここで、詳述の非磁性
通電部材51およびリード線56は、非磁性条件、通電
条件および加熱されにくい条件を全て満たすステンレス
により構成される。
【0024】ところで、上述のタンク12に対して冷却
水Wを供給、排出および循環させる冷却水系路は図9に
示すように構成している。すなわち、高周波焼入装置の
ベッド1(図1参照)底部に形成された底面スライド構
造の冷却水リターン通路60と、この冷却水リターン通
路60の傾斜下端部に連通形成された冷却水ドレンタン
ク61と、上述の冷却水リターン通路60の傾斜上端側
に対して離間形成された冷却水供給タンク62とを備
え、この冷却水供給タンク62内に配設したストレーナ
63にサクションライン64を介して送液用の第1ポン
プ65を接続し、この第1ポンプ65の吐出ライン66
には流量調整弁67を介設している。また上述の吐出ラ
イン66の先端を3つの分岐ライン68、69、70に
分岐し、第1分岐ライン68には第1バルブ71を介設
すると共に、この第1分岐ライン68の先端をタンク1
2の左右両側(但し、図面では一側のみを示す)に形成
したインレットポート72に連続接続している。同様に
上述の第2分岐ライン69には第2バルブ73を介設す
ると共に、この第2分岐ライン69の先端をタンク12
の底部複数箇所に形成したインレットポート74に連続
接続している。ここで、上述の各ライン66、68、6
9、70は各タンク12がワークテーブル11に追従移
動するのでその必要箇所をフレキシブル構成をなすこと
は勿論である。
【0025】上述の第3分岐ライン70には第3バルブ
75を介設すると共に、この第3分岐ライン70の先端
は上述のタンク12の内底部に配設された連通パイプ7
6に連通接続し、この連通パイプ76にはシリンダブロ
ック14の気筒相当数の各ボア14a下方部にそれぞれ
位置する冷却液送給手段としての冷却水噴射ノズル77
を連通接続している。ここで、上述の第1、第2、第3
の各バルブ71、73、75および後述する第4バルブ
85は電磁開閉弁単独または電磁開閉弁と流量制御弁と
の組合せにより構成される。また上述のタンク12内の
冷却水Wは同タンク12の底部に取付けられたピンチバ
ルブ78の開時に冷却水リターン通路60に一度に排出
処理される一方、このタンク12からオーバフローした
冷却水Wも上述の冷却水リターン通路60に流出され
る。さらに、冷却水ドレンタンク61内に配設したスト
レーナ79にサクションライン80を介して冷却水還流
用の第2ポンプ81を接続し、この第2ポンプ81の吐
出ライン82先端を冷却水供給タンク62に臨設すると
共に、この吐出ライン82にはフィルタ83、冷却水を
所定温度に降温冷却するための冷却器84および第4バ
ルブ85を介設している。
【0026】また上述の冷却水Wには予め所定量の防錆
材が添加される一方、図9に示すような冷却水系路の構
成により、冷却水供給タンク62から水槽としてのタン
ク12に供給され、ワークの冷却に供された冷却水Wは
冷却水リターン通路60を介して冷却水ドレンタンク6
1に貯留された後に、第2ポンプ81の駆動によりその
吐出ライン82を介して再び冷却水供給タンク62に至
って循環使用される。上述の冷却液送給手段としての冷
却水噴射ノズル77は図10、図11に示すように頂面
外周部に環状傾斜面77aを有する円筒状に形成され、
この環状傾斜面77aには多数の冷却水噴出口77bが
形成されて、これらの各冷却水噴出口77bから噴出さ
れる冷却水をシリンダボア14aの内壁面に沿わせて、
多数の噴出流Aを形成するように構成している。この実
施例ではヘッド移動手段としてのZ軸モータM3で焼入
れヘッド23をシリンダボア14aの上部(トップデッ
キ側)から下部(オイルパン側)に向けて移動する。つ
まり焼入順序方向を図10の矢印B方向に設定している
ので、上述の冷却水噴射ノズル77は冷却水Wをシリン
ダボア14aの下方から上方に向けて噴射送給する。
【0027】図12は高周波焼入装置の制御回路ブロッ
ク図を示し、CPU90はボア位置測定子33、タッチ
プローブ34、干渉検知リレー55からの必要な各種信
号入力に基づいて、ROM86に格納されたプログラム
に従って、Y軸モータM1、X軸モータM2、Z軸モー
タM3、焼入れ位置変更用モータM4、ボア位置測定子
昇降用モータM5、バランス用エアシリンダ29および
発振器87、ピンチバルブ78、各ポンプ65、81、
各バルブ71、73、75、85および流量調整弁67
を駆動制御し、またRAM88はボア位置測定子33で
計測されたシリンダボア14aの計測位置データ、ボア
位置測定子33で計測されたマスタリング35の計測位
置データ、タッチプローブ34で測定された焼入れヘッ
ド23の取付位置データ、タッチプローブ34で測定さ
れた焼入れヘッド23の取付位置データ、タッチプロー
ブ34で測定されたボア位置測定子33の位置データな
どの必要な各異種データやマップを記憶する。上述のタ
ッチプローブ34による焼入れヘッド23の取付位置測
定に際しては、この焼入れヘッド23に予め芯出し固定
されたNCナイロン製のヘッドセンタリング計測用の計
測部50を利用して行なわれる。つまり図7において非
磁性通電部材51が配設された箇所から各45度隔てた
計測部50外周にタッチプローブ34の先端球状部を接
触させ、合計4箇所の位置から焼入れヘッド23のセン
タリングポジションを割出す。また上述の発振器87は
高周波誘導加熱電源(図示せず)に接続されている。
【0028】本願発明の高周波焼入方法の説明に先立っ
て、図13、図14、図15に示すフローチャートを参
照して、コイル位置決定処理、座標ゼロイング処理、ボ
ア位置補正処理について略記する。まず図13のフロー
チャートを参照して誘導加熱コイル44の位置(焼入れ
ヘッド23の位置)決定処理について述べると、第1ス
テップS1で、トランス22の2次側にて作業にて焼入
れヘッド23を取付け、次の第2ステップS2で、CP
U90はコイル取付け誤差を測定する。つまり、Y軸モ
ータM1、X軸モータM2を介してワークテーブル11
を移動して、タッチプローブ34でボア位置測定子33
の位置を測定し、次に同様にワークテーブル11を移動
して、タッチプローブ34で焼入れヘッド23の位置を
測定する。この際、タッチプローブ34の先端球状部を
NCナイロン製の計測部50に接触させて、センタリン
グポジションを割出す。次に第3ステップS3で、CP
U90は誘導加熱コイル44の位置が許容範囲か否かを
判定、例えば0.1mm以下の時にはOKとし、それ以上の
時にはNGとする。
【0029】次に第4ステップS4で、CPU90はボ
ア位置測定子33の測定位置データから焼入れヘッド2
3の位置を割出して、決定する。このようにして決定さ
れた焼入れヘッド23の取付位置データはRAM88の
所定エリアに記憶される。この図13に示す一連の処理
は始動時(始業時)および所定時間間隔にて実行され
る。次に図14のフローチャートを参照して座標ゼロイ
ング処理について述べると、第1ステップS11で、C
PU90はマスタリング35の位置確認を実行する。つ
まりワークテーブル11を介してマスタリング35をボ
ア位置測定子35の直下に移動させ、次にボア位置測定
子昇降用モータM5を介してボア位置測定子33を下降
させて、このボア位置測定子33をマスタリング35内
に挿入することで、マスタリング35の位置を確認す
る。次に第2ステップS12で、CPU90は座標誤差
が許容範囲内か否かを判定する。例えば座標の狂いが8
0μm 以下の時にはOKとし、それ以上の時にはNGと
する。阻止してOKと判定された時には第3ステップS
13に移行する一方、NGと判定された時に別の第4ス
テップS14に移行する。
【0030】上述の第3ステップS13で、CPU90
は座標のゼロイングを実行する一方、第4ステップS1
4ではCPU90はマシン停止を実行する。上述の座標
ゼロイングデータはRAM88の所定エリアに記憶され
る。この図14に示す一連の処理は始動時(始業時)お
よび所定時間間隔にて実行される。次に図15のフロー
チャートを参照してボア位置補正処理について述べる
と、第1ステップS21で、CPU90はワークとして
のシリンダブロック14のボア位置の確認処理を実行す
る。つまり、ワークテーブル11を介してシリンダブロ
ック14のボア14aがボア位置測定子33の直下に位
置するように移動させる。次にボア位置測定子昇降用モ
ータM5を介してボア位置測定子33を下降させて、こ
のボア位置測定子33をボア14a内に挿入すること
で、ボア位置の確認を実行する。次に第2ステップS2
2で、CPU90はボア位置が許容範囲か否かを判定す
る。例えば前述の座標ゼロイング値に対して補正最大量
が0.2mm以下の時にはOKとし、それ以上の時にはNG
とする。そして、OKと判定された場合には次の第3ス
テップS23に移行する一方、NGと判定された場合に
は別の第5ステップS25に移行して、不良ワークを除
外する。
【0031】一方、上述の第3ステップS23で、CP
U90はボア位置の確認データと座標ゼロイング値との
対比によりボア位置の補正量を決定し、この補正量に対
応して焼入れ時においてワークテーブル11を介してボ
ア位置の補正を実行する。なお、このような処理は全気
筒に対してそれぞれ実行させる。次に第4ステップS2
4で、CPU90は焼入れ開始を実行する。なお、上述
の第4ステップS24での焼入れ開始実行までの間にC
PU90は第1ポンプ65等を駆動して、図9に仮想線
αで示すタンク12の約半分までの位置に冷却水Wを予
め貯留する。また、上述の焼入れ開始に先立って、ワー
クテーブル11によりタンク12およびシリンダブロッ
ク14を図1に示す位置から同図の右方へ移動して、シ
リンダボア14aを焼入れヘッド23の直下に位置させ
た後に、ボア14a内に挿入される非磁性通電部材51
がボア14a内面と干渉した場合には、干渉検知リレー
55がONとなり、このON信号によりCPU90はZ
軸モータM3を停止するが、干渉のない正常時には高周
波液中焼入れが実行される。さらに、この焼入れ開始時
には、CPU90は第1ポンプ65等を駆動して複数の
インレットポート72、74から短時間でタンク12の
所定位置(図9の実線位置参照)まで冷却水Wを貯留す
る。
【0032】この実施例においてはZ軸モータM3を駆
動して焼入れヘッド23をシリンダボア14aの上部か
ら下部に向けて所定間隔置きに移動させ、図16に示す
焼入れ斑a,b,c,d,e,f,g,h,i,jがこ
の順に1条ずつ形成される焼入順序にて高周波焼入を実
行する。1条の焼入工程は約0.5秒で完了し、焼入ヘ
ッドは、次の位置には約0.5秒かけて移動する。5条
の環状焼入部を形成する場合には1つのシリンダボア内
面の焼入行うのに約5秒が必要である。この時、上述の
焼入順序方向(図10の矢印B方向)と対向する逆方向
からシリンダボア14aの加熱部位を冷却する冷却水W
を送給する。つまり定位置に予め位置決め固定されたシ
リンダボア14a下方部の冷却水噴射ノズル77におけ
る冷却水噴射口77bからの噴出流Aがシリンダボア1
4aの内壁面に沿ってその下方から上方に向けて形成さ
れるように冷却水を常時噴出する。図16はシリンダブ
ロック14におけるボア14aを展開し、かつ焼入れ斑
が形成される部位を図示の便宜上ハッチングを施して示
す説明図で、同図のピストンのストローク方向と対応す
る。而して焼入れヘッド23における誘導加熱コイル4
4による焼入れ順序は図16に示す焼入れ斑がa,b,
c,d,e,f,g,h,i,jの順で形成されるよう
に設定する。
【0033】この時、焼入れ斑a〜eの次に焼入れ斑f
〜jを形成するには、焼入れヘッド23を所定角度だは
捻回する必要があるので、この場合、CPU90は焼入
れ位置変更用モータM4を駆動して、ピニオン28、ギ
ヤ26および円盤25を介してトランス22と共に焼入
れヘッド23の角度を所定量変更する。なお、このよう
な焼入れ順序に設定すると、前回の焼入れ熱による影響
を受けない部位を順次高周波液中焼入れすることができ
るので、冷却水Wによる冷却時間をかせぎつつ、熱影響
をなくすことができて、図16に示すような千鳥状もし
くは市松模様の焼入れ斑a〜jを形成することができ
る。また名焼入れ斑相互間に所定の間隔があるため、こ
の間隔部分(焼入れ斑が形成されていない部分)でエン
ジンのシリンダに必要なオイル保持を確保しつつ、焼入
れ斑a〜jが形成された部位の表面硬度向上により耐摩
耗製の向上を図ることができる。以上要するに本発明の
高周波焼入方法によれば、焼入れヘッド23による焼入
順序方向(図10の矢印B方向参照)と対向する逆方向
からワーク(シリンダブロック14参照)の加熱部位を
冷却する冷却水Wを送給する方法であるから、ワークお
よび冷却水中の熱を冷却液送給方向にそって焼入れ順序
方向と逆方向へ逃がすことができ、この結果、今回の焼
入箇所で発生する熱が次回の焼入箇所に伝わりにくくな
り、焼入毎の各焼入れパターンの均一化が達成できて、
焼入れ品質の安定化を図ることができ、また均一な焼入
れパターンの形成によりワークの偏摩耗等を防止するこ
とができる効果がある。
【0034】この発明の構成と、上述の実施例との対応
において、この発明の冷却液は、実施例の冷却水Wに対
応し、以下同様に、ワークは、シリンダブロック14に
対応し、ワークの円周内面は、ボア(詳しくはシリンダ
ボア)14aに対応し、ヘッド移動手段は、Z軸モータ
M3に対応し、冷却液送給手段は、冷却水噴射ノズル7
7に対応し、冷却液噴出口は、冷却水噴出口77bに対
応するも、この発明は、上述の実施例の構成のみに限定
されるものではない。例えば、上述の冷却液としては冷
却水Wに代えて焼入れ用のオイルを用いてもよく、また
上述の焼入れヘッド23の内部に自己冷却用の冷却水通
路を形成してもよい。さらに焼入れにより形成される焼
入れ斑の条数は実施例のものに限定されてるものではな
く、さらにまた焼入れ斑の形成順序は実施例で示して
a,b,c,d,e,f,g,h,i,jの順序に代え
てa,f,b,g,c,h,d,i,e,jの順序にな
るように設定してもよい。
【0035】なお、焼入装置は、上記したようにベッド
1に設けられたコラム2と、ベッド1の中間部分に設け
られた架構3を備えている。そして、ベッド1の上方に
は、Y軸方向およびX軸方向に移動可能なワークテーブ
ル11が配置されており、このワークテーブル11上に
は、ワークを配置したタンク12が設けられている。架
構3の後方には、円盤25とその中心位置に配置された
焼入ヘッド23が位置している。図2に示すように、本
実施例では、この焼入装置に隣接して焼戻し装置が配置
される。焼戻し装置は上記焼入装置と同様に、Y軸方向
に延びるレール100、100を備えている。該レール
100には、焼戻しを行うシリンダブロック14を載置
するテーブル101がレール上を移動可能に設置されて
いる。レール100の一端側には、シリンダブロック1
4の焼戻しを行う焼戻しヘッド102が設置されてい
る。本例ではワークは4つのシリンダボアを有する4気
筒用シリンダブロックであるので、それぞれのシリンダ
ボア内面の高周波誘導加熱を一度に行うために4つの円
筒上高周波誘導加熱コイル103、103、103、1
03を備えている。この高周波誘導加熱コイルは焼戻し
ヘッド102から垂下しており、ワークのシリンダボア
内面に対して上記焼入装置の焼入ヘッド23の環状高周
波誘導加熱コイル44と同様の手法で位置決めされるよ
うになっている。
【0036】この高周波誘導加熱コイル103をシリン
ダブロック14に対してセットし、後退させるために焼
入装置と同様に昇降装置104が取り付けられている。
焼戻しヘッドから離間した第1位置にワークを載置する
テーブル101が位置するとき、この側方には、焼戻し
加熱されたシリンダブロックを水冷するための冷却水を
貯溜した箱型の冷却水槽105が配置されている。焼入
処理が行われたのちワークは、焼入装置の焼入ヘッドの
ある第2位置から第1位置までレール4上をタンク12
に入れられた状態で戻される。この第1位置においてワ
ークはローダ(図示せず)によってタンク12から持ち
上げられ、図2においてラインX1にそってX方向に移
動させられて、焼戻し装置に搬入される。この場合、シ
リンダブロック14は、上記のように第1位置にあるテ
ーブル101上に配置される。次に、ワーク14を載せ
たテーブル101がY軸方向に移動させられて焼戻しヘ
ッド102の直下に位置決めされる。この状態で昇降装
置104が駆動して焼戻しヘッド102が下降し、各高
周波誘導加熱コイル103がシリンダブロックのシリン
ダボア内面14aの内部に挿入されて所定の対峙した位
置関係に配置される。そして、所定の条件の焼戻しヘッ
ド102に電力が供給されて、シリンダブロック14
は、常温から約1分かけて約300℃ないし350℃に
高周波誘導加熱される。シリンダブロック14はこの温
度で所定時間保持されたのち、テーブル101が駆動さ
れて第2位置から焼戻しヘッド102から離間した第1
位置まで移動させられる。この状態でローダが再び駆動
されて、テーブル101上にあるワークを把持して冷却
槽105内に浸漬させる。この冷却水槽は、ほぼ外気温
に維持されているので、シリンダブロック14は、約2
乃至3分で外気温のレベルまで冷却される。
【0037】冷却後ワークは、ローダによって冷却槽1
05からピックアップされてさらX軸方向に移動させら
れて、冷却槽か105からさらに所定距離だけX軸方向
に離間した位置でテーブル106上で待機させられる。
そして、所定のタイミングでY軸方向に移動するベルト
コンベア107に移載され、コンベヤ107からさらに
その一端部側に配置されたAGV108に積み込まれ、
その後通常の製造ラインに戻される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高周波焼入方法に用いる高周波焼入装
置の側面視図。
【図2】図1の平面図。
【図3】図1の左側面視図。
【図4】ボア位置測定子の昇降構造を示す説明図。
【図5】焼入れヘッドの構成を示す正面図。
【図6】図5の右側面図。
【図7】図5の底面図。
【図8】干渉検知用の回路を示す説明図。
【図9】冷却水系路を示す系統図。
【図10】本発明の高周波焼入方法を示す説明図。
【図11】冷却水噴射ノズルの斜視図。
【図12】制御回路ブロック図。
【図13】コイル位置決定処理を示すフローチャート。
【図14】座標ゼロイング処理を示すフローチャート。
【図15】ボア位置補正処理を示すフローチャート。
【図16】本発明の高周波焼入方法により形成された焼
入れ斑の一例を示す説明図。
【符号の説明】
14 シリンダブロック(ワーク) 14a ボア 23 焼入れヘッド 77 冷却水噴射ノズル 77a 環状傾斜面 77b 冷却水噴出口 M3 Z軸モータ(ヘッド移動手段)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川尻 利彦 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷却液中において焼入れヘッドを所定間
    隔置きに移動させてワークに順次高周波焼入れする高周
    波焼入方法であって、 上記焼入れヘッドによる焼入順序方向と対向する逆方向
    からワークの加熱部位を冷却する冷却液を送給する高周
    波焼入方法。
  2. 【請求項2】 上記焼入れヘッドでワークの円筒内面を
    高周波液中焼入れする請求項1記載の高周波焼入方法。
  3. 【請求項3】 上記ワークの円筒内面をシリンダボアに
    設定し、 焼入れヘッドをシリンダボアの上部から下部に向けて移
    動する一方、 上記冷却液をシリンダボアの下方から上方に向けて送給
    する請求項1記載の高周波焼入方法。
  4. 【請求項4】 上記冷却液がシリンダボアの内壁面に沿
    うように環状傾斜面に形成された複数の冷却液噴出口か
    ら冷却液を噴出する請求項3記載の高周波焼入方法。
  5. 【請求項5】 冷却液中において焼入れヘッドを所定間
    隔置きに移動させてワークに順次高周波焼入れする高周
    波焼入装置であって、 上記焼入れヘッドを焼入順序方向に移動するヘッド移動
    手段と、 上記焼入順序方向と対向する逆方向からワークの加熱部
    位を冷却する冷却液を送給する冷却液送給手段とを備え
    た高周波焼入装置。
  6. 【請求項6】 上記焼入れヘッドでワークの円筒内面を
    高周波液中焼入れする請求項5記載の高周波焼入装置。
  7. 【請求項7】 上記ワークの円筒内面をシリンダボアに
    設定し、 上記ヘッド移動手段は焼入れヘッドをシリンダボアの上
    部から下部に向けて移動する一方、 上記冷却液送給手段は冷却液をシリンダボアの下方から
    上方に向けて送給する請求項5記載の高周波焼入装置。
  8. 【請求項8】 上記冷却液送給手段は頂面外周部に環状
    傾斜面を有する円筒状に形成されると共に、 該環状傾斜面には噴出される冷却液をシリンダボアの内
    壁面に沿わせる複数の冷却液噴出口が形成された請求項
    7記載の高周波焼入装置。
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