JPH0966883A - 合成動力駆動式自転車 - Google Patents

合成動力駆動式自転車

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Publication number
JPH0966883A
JPH0966883A JP24659795A JP24659795A JPH0966883A JP H0966883 A JPH0966883 A JP H0966883A JP 24659795 A JP24659795 A JP 24659795A JP 24659795 A JP24659795 A JP 24659795A JP H0966883 A JPH0966883 A JP H0966883A
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JP
Japan
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power
drive
driving means
driving
pinion
Prior art date
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Application number
JP24659795A
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English (en)
Inventor
Nobuyuki Sugano
信之 菅野
Takeshi Nagase
猛 長瀬
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Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 第1駆動手段や動力合成手段がサドルに着座
した乗員の足の邪魔にならないようにして、自転車の運
転がし易くなるようにする。 【解決手段】 後車輪9のハブ22に支承されるピニオ
ン49を設ける。このピニオン49が上記ハブ22と共
に車軸8の軸心10回りに公転するようにし、一方、同
上車軸8に同上軸心10回りに回転自在に支承されて上
記ピニオン49に噛合する両サイドベベルギヤ46,4
7を設ける。上記一方のサイドベベルギヤ46を回転駆
動させる第1駆動手段27と、上記他方のサイドベベル
ギヤ47を回転駆動させる第2駆動手段28とを設け
る。上記第1駆動手段27の速度もしくは変位を検出す
る検出手段71を設ける。この検出信号に基づき上記第
2駆動手段28の速度もしくは変位を制御する制御装置
40を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、第1駆動手段と、
第2駆動手段とからそれぞれ出力される動力を合成し、
この合成動力を後車輪に伝えて、自転車を走行可能とさ
せるようにした合成動力駆動式自転車に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】上記合成動力駆動式自転車には、従来、
次のように構成されたものがある。
【0003】これによれば、車体フレームの前部に前車
輪が回転自在に支承され、後部に後車輪が回転自在に支
承され、同上車体フレームの前後方向の中途部の上部に
乗員着座用のサドルが取り付けられている。また、第1
動力を出力する第1駆動手段と、第2動力を出力する第
2駆動手段と、これら第1、第2動力を入力して合成
し、その合成動力を上記後車輪に伝える動力合成手段と
が同上車体フレームに支持され、この動力合成手段は互
いに噛合する複数のギヤで構成されている。
【0004】より具体的には、上記第1駆動手段がペダ
ルへの踏動力で動力を出力する人力手段とされ、第2駆
動手段が電動機で構成されている。上記ペダルは車体フ
レームに支承されるペダルクランク軸の左右各端部にク
ランクアームを介して支持され、上記動力合成手段は上
記ペダルクランク軸と同じ軸心上に配設され、かつ、こ
のペダルクランク軸と車幅方向でほぼ同じところに配設
されている。
【0005】そして、人力による第1動力と、電動機に
よる第2動力とが上記動力合成手段に入力されて、これ
ら第1、第2動力がある「合成比率」で合成され、その
合成動力によって、後車輪が回転駆動させられ、自転車
が走行させられるようになっている。
【0006】また、上記した自転車の走行中、ペダルか
ら動力合成手段に伝えられる駆動トルクを検出するトル
ク検出手段が設けられ、この検出信号を入力して、上記
「合成比率」が所望値となるよう電動機を制御する制御
手段が設けられている。
【0007】そして、上記「合成比率」を所望値にさせ
ることにより、その値に応じて上記人力の負担が軽減さ
せられるようになっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来構
成の自転車では、次の問題がある。
【0009】第1に、第1駆動手段と動力合成手段とは
同じ軸心上で同じところに配設させられているため、こ
れらを組み合わせたものの形状が大きくなって、サドル
に着座した乗員の足の邪魔になり、よって、自転車の運
転がしにくくなるおそれがある。
【0010】特に、上記したように、第1駆動手段がペ
ダルクランク軸と、このペダルクランク軸の各端部に取
り付けられたペダルとで構成された人力手段であるとき
には、上記第1駆動手段のペダルクランク軸と、上記動
力合成手段とが左右ペダル間に配設されることとなっ
て、上記ペダルクランク軸と動力合成手段とを組み合わ
せたものの形状が大きくなり、これがペダルの踏み込み
操作の邪魔になって、自転車の運転がしにくくなるおそ
れがある。
【0011】第2に、上記したようにペダルクランク軸
と動力合成手段とを一カ所にまとめて配設させると、こ
れらの構成が複雑になって、これらに対する保守、点検
作業がしにくくなるおそれもある。
【0012】第3に、上記したトルク検出手段は、構成
が複雑であると共に、形状が大きく、かつ、重いもので
あるため、これを用いた動力合成手段は構成複雑になる
と共に、大形化、重量化することとなる。よって、特
に、自転車では、構成の簡素化、コンパクト化、および
軽量化が要求されるため、このような自転車に適用した
上記動力合成装置には、より一層の改善が望まれる。
【0013】第4に、同上トルク検出手段は、通常、ト
ーションバー等の弾性要素を用いた機械的なものである
ため、このトルク検出手段による検出信号には誤差が生
じ易く、よって、上記「合成比率」を所望値にしようと
する場合の製造上の特性の管理が難しい。
【0014】本発明は、上記のような事情に注目してな
されたもので、次の点を課題とする。
【0015】第1に、第1駆動手段や動力合成手段がサ
ドルに着座した乗員の足の邪魔にならないようにして、
自転車の運転がし易くなるようにする。
【0016】第2に、第1、第2駆動手段から後車輪に
動力を伝達する動力伝達系の構成を簡単にして、これに
対する保守、点検作業を容易にさせるようにする。
【0017】第3に、第1、第2駆動手段からそれぞれ
出力される動力を動力合成手段が入力して合成動力と
し、これを後車輪に伝える場合に、上記合成動力を所望
の「合成比率」にするための構成を簡単にし、かつ、小
形、軽量にする。
【0018】第4に、動力合成装置において、第1駆動
手段と第2駆動手段から出力される両動力の「合成比
率」を所望値にさせようとするとき、その製造上の特性
の管理を容易にさせるようにする。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
の本発明の合成動力駆動式自転車は、次の如くである。
【0020】なお、この「課題を解決するための手段」
の項において、下記した( )内の用語は、特許請求の
範囲の用語に対応するものである。
【0021】請求項1の発明は、車体フレーム2の前部
に前車輪5を回転自在に支承し、後部に車軸8を介しそ
の軸心10回りに後車輪9を回転自在に支承し、同上車
体フレーム2の前後方向の中途部の上部に乗員着座用の
サドル11を取り付け、上記後車輪9のハブ22にこの
ハブ22を通過する他の軸心50回りに回転自在に支承
されるピニオン49を設け、このピニオン49が上記ハ
ブ22と共に上記軸心10回りに回転してこの軸心10
回りに公転するようにし、一方、同上車軸8に同上軸心
10回りに回転自在に支承されて上記ピニオン49に噛
合するサイドベベルギヤ(第1駆動ギヤ)46とサイド
ベベルギヤ(第2駆動ギヤ)47を設け、上記サイドベ
ベルギヤ(第1駆動ギヤ)46を回転駆動させる第1駆
動手段27と、上記サイドベベルギヤ(第2駆動ギヤ)
47を回転駆動させる第2駆動手段28とを設け、上記
第1駆動手段27の速度もしくは変位を検出する検出手
段71を設け、この検出信号に基づき上記第2駆動手段
28の速度もしくは変位を制御する制御装置40を設け
たものである。
【0022】請求項2の発明は、上記請求項1の発明に
加えて、第1駆動手段27の動力源を人力としたもので
ある。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
により説明する。
【0024】図において、符号1は、合成動力駆動式自
転車であり、矢印Frはその前方を示し、下記する左右
とは、上記前方に向っての車幅方向をいうものとする。
また、Gは路面である。
【0025】上記自転車1は車体フレーム2を有し、こ
の車体フレーム2の前部にフロントフォーク3が操向自
在に支承されている。このフロントフォーク3の下端に
車軸4を介し前車輪5が回転自在に支承され、つまり、
上記車体フレーム2の前部にフロントフォーク3を介し
前車輪5が支承されている。また、上記フロントフォー
ク3の上端にバー式のハンドル6が取り付けられてい
る。
【0026】同上車体フレーム2の後部には車軸8を介
し後車輪9がその軸心10回りに回転自在に支承され、
この軸心10は左右に延びている。上記車体フレーム2
の前後方向の中途部で、上記前車輪5と後車輪9の間の
上部にはサドル11が取り付けられている。
【0027】上記車体フレーム2は、その前部にヘッド
パイプ14を有し、このヘッドパイプ14に前記したよ
うにフロントフォーク3が支承されている。上記ヘッド
パイプ14から後下方に向ってダウンパイプ15が延出
している。また、上記ダウンパイプ15の後端部から後
上方に向ってシートチューブ16が延出し、このシート
チューブ16の上端部に前記したようにサドル11が取
り付けられている。
【0028】上記シートチューブ16の上部から後下方
に向って左右一対のシートステー17,17が延出して
いる。また、上記ダウンパイプ15の下部から後方に向
って左右一対のチェーンステー18,18が延出してい
る。上記シートステー17とチェーンステー18の各延
出端は互いに結合され、その左右結合部19,19に前
記車軸8が架設されている。そして、上記左右結合部1
9,19間で上記車軸8に後車輪9が支承されている。
【0029】図1〜3において、上記後車輪9は、上記
車軸8に外嵌してこの車軸8にその軸心10回りに回転
自在に支承されるハブ22と、このハブ22に対しスポ
ーク23により支持されるリム24と、このリム24に
取り付けられるタイヤ25とで構成されている。
【0030】全図において、第1動力P1 を出力する第
1駆動手段27と、第2動力P2 を出力する第2駆動手
段28と、上記第1動力P1 と第2動力P2 とを入力し
て合成し、その合成動力P3 を上記後車輪9に伝える動
力合成手段29とが備えられ、これらはいずれも車体フ
レーム2に支持されている。
【0031】図2〜4において、上記第1駆動手段27
は、上記サドル11の下方で車体フレーム2のダウンパ
イプ15の下端部に支持されるハウジング31を有し、
このハウジング31にペダルクランク軸32がその軸心
33回りに回転自在に支承され、この軸心33は左右に
延びている。上記ペダルクランク軸32の左右各端部か
らその径方向の外方にクランクアーム35,35が突設
され、これら各クランクアーム35の突出端にそれぞれ
ペダル36が支承されている。
【0032】そして、上記サドル11に跨って着座した
乗員が上記各ペダル36を踏み込めば、上記ペダルクラ
ンク軸32がその軸心33回りに回転させられるように
なっている(図2〜4中矢印A)。
【0033】図2〜4において、上記第2駆動手段28
は、ダウンパイプ15に支持された電動機39を備え、
この電動機39には電子的な制御装置40を介しバッテ
リ41から電力が供給される。また、上記第2駆動手段
28は、上記ペダルクランク軸32にその軸心33回り
に回転自在に支承されるベベルギヤ42を有し、上記電
動機39の出力は遊星歯車減速装置やピニオン43を介
して上記ベベルギヤ42に伝達され、このベベルギヤ4
2は軸心33回りに回転させられるようになっている
(図2〜4中矢印A)。
【0034】図1〜3において、前記動力合成手段29
は、前記後車輪9の車軸8と同じ軸心10上に配設さ
れ、かつ、左右方向でほぼ同じところに配設されてい
る。上記動力合成手段29の外殻を構成するハウジング
は前記ハブ22によって形成され、つまり、動力合成手
段29のハウジングをハブ22で兼用させることによ
り、構成の簡素化が図られている。
【0035】上記ハブ22内にはいわゆる差動装置45
が収容されている。この差動装置45は左右一対のサイ
ドベベルギヤ46,47を有し、左側のサイドベベルギ
ヤ46は第1駆動ギヤであり、右側のサイドベベルギヤ
47は第2駆動ギヤであり、これら両サイドベベルギヤ
46,47は左右対称的に設けられている。これら両サ
イドベベルギヤ46,47は互いに同じモジュールで同
形同大のベベルギヤであり、上記後車輪9にその軸心1
0回りに回転自在に支承されている。また、これら両サ
イドベベルギヤ46,47は前記ハブ22に対しても同
上軸心10回りで相対的に回転自在とされている。
【0036】上記ハブ22を通過し、かつ、車軸8の軸
心10に直交する他の軸心50を有して上記車軸8にそ
の軸心10回りに回転自在に支承される支軸48が設け
られている。この支軸48は上記ハブ22と共に、軸心
10回りに回転自在とされている。上記支軸48にベベ
ル形のピニオン49がその軸心50回りに回転自在に支
承されている。上記各ピニオン49は上記軸心10回り
に公転自在であって、上記左右サイドベベルギヤ46,
46は上記各ピニオン49にそれぞれ噛合している。そ
の他、51は油路であり、この油路51を通し、差動装
置45の各部が潤滑される。
【0037】全図において、上記第1駆動手段27の出
力部であるペダルクランク軸32の左端部に上記サイド
ベベルギヤ46,47のうち左側のサイドベベルギヤ4
6を連動連結させる第1連動手段52が設けられてい
る。この第1連動手段52は上記ペダルクランク軸32
の左端部のクランクアーム35に取り付けられて、この
クランクアーム35と共に上記ペダルクランク軸32の
軸心33回りに回転する駆動鎖車53と、上記した左側
のサイドベベルギヤ46に第1ワンウェイクラッチ54
を介し取り付けられる従動鎖車55と、上記これら駆動
鎖車53と従動鎖車55とに巻き掛けられるチェーン5
6とで構成されている。
【0038】そして、上記第1駆動手段27からの第1
動力P1 は上記第1連動手段52を介し左側のサイドベ
ベルギヤ46に伝達され、この際、上記第1ワンウェイ
クラッチ54は従動鎖車55からサイドベベルギヤ46
へのみ動力を伝達し、これとは逆には動力は伝達しない
こととされている。
【0039】また、上記第1連動手段52は変速機構5
7を備え、この変速機構57は複数の異径の変速鎖車5
8で構成される上記従動鎖車55と、上記複数の変速鎖
車58のうちのいずれか所望の一つの変速鎖車58に上
記チェーン56を掛け替え可能とする掛け替え操作手段
59とで構成され、この掛け替え操作手段59は上記チ
ェーン56のテンショナーを兼ねている。上記掛け替え
操作手段59に対する乗員の操作により、複数の変速鎖
車58のうち径小のものもしくは径大のものに掛け替え
ることで、所望の変速が可能とされている。
【0040】上記第2駆動手段28の出力部であるベベ
ルギヤ42に上記サイドベベルギヤ46,47のうち右
側のサイドベベルギヤ47を連動連結させる第2連動手
段63が設けられている。この第2連動手段63は上記
ベベルギヤ42に取り付けられて、このベベルギヤ42
と共に軸心33回りに回転する駆動鎖車64と、上記し
た右側のサイドベベルギヤ47に第2ワンウェイクラッ
チ65を介し取り付けられる従動鎖車66と、上記駆動
鎖車64と従動鎖車66とに巻き掛けられるチェーン6
7とで構成されている。
【0041】そして、上記第2駆動手段28からの第2
動力P2 は上記第2連動手段63を介し右側のサイドベ
ベルギヤ47に伝達され、この際、上記第2ワンウェイ
クラッチ65は従動鎖車66からサイドベベルギヤ47
へのみ動力を伝達し、これとは逆には動力は伝達しない
こととされている。
【0042】上記したように、第1駆動手段27からの
第1動力P1 は左側のサイドベベルギヤ46に伝達さ
れ、かつ、第2駆動手段28からの第2動力P2 は右側
のサイドベベルギヤ47に伝達されると、これら第1動
力P1 と第2動力P2 により、上記ピニオン49が軸心
10回りに公転させられる(各図中矢印B)。そして、
このピニオン49からの合成動力P3 で、上記自転車1
が走行させられる。
【0043】前記制御装置40は、第1駆動手段27を
駆動させたとき、上記第1駆動手段27の速度もしくは
変位の検出信号に基づき、上記第2駆動手段28の速度
もしくは変位を駆動制御するよう構成されている。これ
により、上記ピニオン49の合成動力P3 における第1
駆動手段27の第1動力P1 と、第2駆動手段28の第
2動力P2 との「合成比率」が所望値に制御される。
【0044】図2、4において、上記第1駆動手段27
のペダルクランク軸32と共に軸心33回りに回転する
歯車式の被検出体70が設けられている。また、この被
検出体70の歯部に対応するようハウジング31に取り
付けられる検出手段71が設けられ、この検出手段71
は上記制御装置40に電気的に接続されている。
【0045】ここで、動力(パワー)とは、力×速度
(変位)である(換言すれば、トルク×回転数)。一
方、上記したように、第1駆動手段27と第2駆動手段
28の駆動により、左側のサイドベベルギヤ46と右側
のサイドベベルギヤ47とが上記ピニオン49のピッチ
円上でこのピニオン49にトルクを伝えるとき、上記ピ
ニオン49に働く軸心50回りのトルクはバランスして
いる。即ち、第1駆動手段27と第2駆動手段28のト
ルクの比率は歯数で決まるトルク比を保っている。上記
制御装置40の制御により、第1駆動手段27に対する
第2駆動手段28の各速度もしくは各変位の「相対比
率」がある値になるように制御すれば、上記第1駆動手
段27と第2駆動手段28がピニオン49に与える第1
動力P1 と第2動力P2 との「合成比率」を所望値にす
ることができる。
【0046】上記制御装置40につき、より詳しく説明
する。
【0047】上記制御装置40は、上記検出手段71の
検出信号を入力して、左側のサイドベベルギヤ46の第
1回転速度V1 を演算し、この第1回転速度V1 に対す
る右側のサイドベベルギヤ47の第2回転速度V2
「相対比率」が所望の値となるよう電動機39の駆動速
度を制御するようになっている。
【0048】そして、上記制御装置40により、第1回
転速度V1 と第2回転速度V2 の比率が予め定められた
所望の「相対比率」に保たれることにより、ピニオン4
9における合成動力P3 での第1駆動手段27の第1動
力P1 と、第2駆動手段28の第2動力P2 との「合成
比率」が所望の値となる。
【0049】例えば、第1の例として、両サイドベベル
ギヤ46,47は同径のため、左側のサイドベベルギヤ
46の第1回転速度V1 と、右側のサイドベベルギヤ4
7の第2回転速度V2 の「相対比率」が「1:1」とな
るように制御すれば、第1駆動手段27の人力による第
1動力P1 と、第2駆動手段28の電動機39による第
2動力P2 との「合成比率」も「1:1」となり、つま
り、この制御によれば、乗員は自力で走行する場合の1
/2の動力で走行ができることとなる。
【0050】上記の場合、ピニオン49、および両サイ
ドベベルギヤ46,47は互いに相対回転することな
く、一体的に軸心10の回りに回転し、互いに動力伝達
をしないため、その分、動力の損失が抑制される。
【0051】また、第2の例として、両サイドベベルギ
ヤ46,47は同径のため、第1回転速度V1 が第2回
転速度V2 よりも大きく(もしくは小さく)なるような
「相対比率」に制御すれば、第1駆動手段27の人力に
よる第1動力P1 の方が第2駆動手段28の電動機39
による第2動力P2 よりも大きくなる(もしくは小さく
なる)。
【0052】これにより人力の負担分を1/2より大き
くすることも、小さくすることも可能であるのでユーザ
ーの体力に適合させることが可能となる。
【0053】第3の例として、上記電動機39が故障し
たときや、バッテリ41のバッテリ容量が低下したとき
には、主に人力による走行となる。すると、それまで、
正転駆動していた電動機39が、上記サイドベベルギヤ
46、ピニオン49、サイドベベルギヤ47、第2連動
手段63、およびベベルギヤ42等を介して第1駆動手
段21から与えられる第1動力P1 で空転状に逆転しよ
うとする。しかし、この逆転は、上記第2ワンウェイク
ラッチ65により阻止され、上記電動機39の逆転が阻
止されて、これは停止状態とされる。
【0054】そして、このときは、前記第2の例で示し
た第1回転速度V1 よりも第2回転速度V2 が小さい状
態となって、自転車1が走行させられる。
【0055】なお、上記した実施の形態では、第1駆動
手段27の第1動力P1 と第2駆動手段28の第2動力
2 の「合成比率」は、速度に基づいて制御したが、こ
れに代えて、次のようにしてもよい。
【0056】即ち、第2駆動手段28の電動機39をス
テッピングモータとし、検出手段71で検出したパルス
数に応じて、上記電動機39をある変位量(回転角)で
繰り返し進めてゆくようにしてもよい。つまり、上記
「相対比率」を変位に基づいて制御してもよい。
【0057】また、第1駆動手段27と第2駆動手段2
8の各動力源は、いずれか一方もしくは双方が、人力、
電動機、内燃機関であってもよい。
【0058】更に、差動装置45は第1駆動手段27と
第2駆動手段28のトルク負担比率の異なるものであっ
てもよい。即ち、両サイドベベルギヤ46,47の歯数
が異なってもよいし、遊星歯車機構であってもよい。
【0059】また、検出手段71は車軸8、サイドベベ
ルギヤ46、もしくは変速鎖車58の速度や変位を検出
するものであってもよい。
【0060】図1〜3において、前記変速機構57の掛
け替え操作手段59への操作により、チェーン56が変
速鎖車58のいずれに巻き掛けられて、いずれの変速状
態にあるかを検出する変速状態検出センサー73が設け
られている。
【0061】上記変速状態検出センサー73は上記制御
装置40の制御回路に電気的に接続させられており、こ
の変速状態検出センサー73からの検出信号により、変
速に応じてアシスト比の設定が行えるようになってい
る。
【0062】
【発明の効果】この発明によれば、次の効果が生じる。
【0063】請求項1の発明によれば、車体フレームの
前部に前車輪を回転自在に支承し、後部に車軸を介しそ
の軸心回りに後車輪を回転自在に支承し、同上車体フレ
ームの前後方向の中途部の上部に乗員着座用のサドルを
取り付け、上記後車輪のハブにこのハブを通過する他の
軸心回りに回転自在に支承されるピニオンを設け、この
ピニオンが上記ハブと共に上記軸心回りに回転してこの
軸心回りに公転するようにし、一方、同上車軸に同上軸
心回りに回転自在に支承されて上記ピニオンに噛合する
第1駆動ギヤと第2駆動ギヤを設け、上記第1駆動ギヤ
を回転駆動させる第1駆動手段と、上記第2駆動ギヤを
回転駆動させる第2駆動手段とを設け、上記第1駆動手
段の速度もしくは変位を検出する検出手段を設け、この
検出信号に基づき上記第2駆動手段の速度もしくは変位
を制御する制御装置を設けてある。
【0064】このため、第1駆動手段と第2駆動手段の
動力を合成するハブ、ピニオン、および第1、第2駆動
ギヤ等の組み合わせに係る動力合成手段はサドルよりも
後側に離れて設けられることから、上記動力合成手段が
サドルに着座した乗員の足の邪魔になることが防止され
る。よって、自転車の運転がし易くなる。
【0065】また、第1駆動手段と動力合成手段とは、
前後に分離可能とされることから、これらを一カ所にま
とめて配設させることに比べて、個々の構成が簡単で、
かつ、作業空間が広くなり、よって、これらに対する保
守、点検作業が容易となる。
【0066】また、第1駆動手段と動力合成手段とを離
して設けた分、これらの配置は互いに拘束されないでで
き、よって、これらの配置の自由度が向上する。
【0067】更に、第1駆動手段の速度もしくは変位を
検出し、この検出信号に基づき上記第2駆動手段の速度
もしくは変位を制御する制御装置を設けてある。
【0068】このため、上記制御手段の制御により、第
1駆動手段と第2駆動手段の各速度もしくは各変位の互
いの「相対比率」がある値となるよう制御すれば、合成
動力における第1駆動手段の第1動力と、第2駆動手段
の第2動力との「合成比率」を所望値にすることができ
る。
【0069】よって、上記した速度もしくは変位に基づ
く制御によれば、上記第1動力と第2動力の「合成比
率」を所望値にする上で、従来、必要とされていたトル
ク検出手段は不要となる。
【0070】この結果、第1に、構成が複雑で、形状の
大きいトルク検出手段が存在しない分、動力合成装置の
構成が簡単、かつ、小形化、軽量化することとなり、特
に、これら諸効果が要求される自転車に上記動力合成装
置を適用すれば、その車体の扱い易さや、人力の負担の
軽減等で、極めて有益である。
【0071】第2に、加算する第2動力の量はトルクで
はなく速度や変位に基づいて決められており、速度や変
位は単位時間当りのパルス数もしくはパルスの時間間隔
から高精度に検出できるので、結果として第1動力と第
2動力の「合成比率」も高精度に得られる。
【0072】請求項2の発明によれば、第1駆動手段の
動力源を人力としてある。
【0073】このため、自転車における人力の負担の軽
減等ができて有益である。
【0074】しかも、特に、上記第1駆動手段がペダル
クランク軸と、このペダルクランク軸の各端部に取り付
けられたペダルとで構成された入力手段であるときに
は、左右ペダル間に動力合成手段が存在しない分、ペダ
ルの踏み込み操作のための空間が広くなる。よって、上
記ペダルへの操作がし易くなって、自転車の運転がし易
くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図3の部分拡大断面図である。
【図2】自転車の全体側面図である。
【図3】自転車の部分平面図である。
【図4】図3の部分拡大断面図である。
【符号の説明】
1 自転車 2 車体フレーム 5 前車輪 8 車軸 9 後車輪 10 軸心 11 サドル 22 ハブ 27 第1駆動手段 28 第2駆動手段 29 動力合成手段 36 ペダル 39 電動機 40 制御装置 46 サイドベベルギヤ(第1駆動ギヤ) 47 サイドベベルギヤ(第2駆動ギヤ) 49 ピニオン 50 軸心 52 第1連動手段 63 第2連動手段 71 検出手段 P1 第1動力 P2 第2動力 P3 合成動力 V1 第1回転速度 V2 第2回転速度

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体フレームの前部に前車輪を回転自在
    に支承し、後部に車軸を介しその軸心回りに後車輪を回
    転自在に支承し、同上車体フレームの前後方向の中途部
    の上部に乗員着座用のサドルを取り付け、上記後車輪の
    ハブにこのハブを通過する他の軸心回りに回転自在に支
    承されるピニオンを設け、このピニオンが上記ハブと共
    に上記軸心回りに回転してこの軸心回りに公転するよう
    にし、一方、同上車軸に同上軸心回りに回転自在に支承
    されて上記ピニオンに噛合する第1駆動ギヤと第2駆動
    ギヤを設け、上記第1駆動ギヤを回転駆動させる第1駆
    動手段と、上記第2駆動ギヤを回転駆動させる第2駆動
    手段とを設け、上記第1駆動手段の速度もしくは変位を
    検出する検出手段を設け、この検出信号に基づき上記第
    2駆動手段の速度もしくは変位を制御する制御装置を設
    けた合成動力駆動式自転車。
  2. 【請求項2】 第1駆動手段の動力源を人力とした請求
    項1に記載の合成動力駆動式自転車。
JP24659795A 1995-08-30 1995-08-30 合成動力駆動式自転車 Pending JPH0966883A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6270438B1 (en) * 1999-12-22 2001-08-07 Yuan-Cheng Liao Combination driving hub for bicycle

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6270438B1 (en) * 1999-12-22 2001-08-07 Yuan-Cheng Liao Combination driving hub for bicycle

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