JPH0966802A - 車両用シートベルトのプリテンショナー - Google Patents
車両用シートベルトのプリテンショナーInfo
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- JPH0966802A JPH0966802A JP7224881A JP22488195A JPH0966802A JP H0966802 A JPH0966802 A JP H0966802A JP 7224881 A JP7224881 A JP 7224881A JP 22488195 A JP22488195 A JP 22488195A JP H0966802 A JPH0966802 A JP H0966802A
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- Japan
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- vehicle
- slide member
- seat belt
- pretensioner
- slide
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 プリテンショナーの構造を簡素にすることに
よりそれ自体のコストを低減するとともに、一度作動し
ても再使用の可能な構造とすること。 【解決手段】 シートベルトを着脱自在に保持するバッ
クル2と、該バックル2に連結され車両前後方向にスラ
イド移動可能なスライド部材6と、該スライド部材6を
保持する保持部材22,24と、スライド部材6を車両
後方に付勢する付勢手段18,20とをプリテンショナ
ーに設け、車両の急激な減速により保持部材22,24
のスライド部材6との係合を解除するとともに、付勢手
段18,20の付勢力によりスライド部材6を車両後方
に移動せしめることによりシートベルトにテンションを
付与するようにした。
よりそれ自体のコストを低減するとともに、一度作動し
ても再使用の可能な構造とすること。 【解決手段】 シートベルトを着脱自在に保持するバッ
クル2と、該バックル2に連結され車両前後方向にスラ
イド移動可能なスライド部材6と、該スライド部材6を
保持する保持部材22,24と、スライド部材6を車両
後方に付勢する付勢手段18,20とをプリテンショナ
ーに設け、車両の急激な減速により保持部材22,24
のスライド部材6との係合を解除するとともに、付勢手
段18,20の付勢力によりスライド部材6を車両後方
に移動せしめることによりシートベルトにテンションを
付与するようにした。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用シート装置
に着座した乗員を車両衝突等の緊急時に保護するシート
ベルトに関し、さらに詳しくは、シートベルトの緩みを
除去しテンションを付与するプリテンショナーに関す
る。
に着座した乗員を車両衝突等の緊急時に保護するシート
ベルトに関し、さらに詳しくは、シートベルトの緩みを
除去しテンションを付与するプリテンショナーに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、車両用シートベルトのプリテンシ
ョナーは種々提案されており、例えばバックルをシリン
ダ内に収容されたコイルスプリングにワイヤあるいはケ
ーブル等を介して接続するとともに、ワイヤあるいはケ
ーブルの途中にテンションの保持解除機構を配設する一
方、このテンション保持解除機構を慣性質量体にリンク
機構を介して接続している。このシートベルトのプリテ
ンショナーに車両の衝突等により急激な減速度が加わる
と、慣性質量体の作用でテンション保持解除機構がコイ
ルスプリングを解放し、ワイヤあるいはケーブルを介し
てバックルを引っ張ることにより、シートベルトに所定
のテンションを付与している(例えば、特開平2−25
6550号公報参照)。
ョナーは種々提案されており、例えばバックルをシリン
ダ内に収容されたコイルスプリングにワイヤあるいはケ
ーブル等を介して接続するとともに、ワイヤあるいはケ
ーブルの途中にテンションの保持解除機構を配設する一
方、このテンション保持解除機構を慣性質量体にリンク
機構を介して接続している。このシートベルトのプリテ
ンショナーに車両の衝突等により急激な減速度が加わる
と、慣性質量体の作用でテンション保持解除機構がコイ
ルスプリングを解放し、ワイヤあるいはケーブルを介し
てバックルを引っ張ることにより、シートベルトに所定
のテンションを付与している(例えば、特開平2−25
6550号公報参照)。
【0003】また、火薬等の爆発力を利用してシートベ
ルトを引っ張り所定のテンションを付与する機構も提案
されている。
ルトを引っ張り所定のテンションを付与する機構も提案
されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術で述べたも
ののうち前者においては、ワイヤあるいはケーブルの途
中に配設されたテンション保持解除機構及び慣性質量体
と接続するリンク機構が複雑で、プリテンショナー自体
比較的高価であった。
ののうち前者においては、ワイヤあるいはケーブルの途
中に配設されたテンション保持解除機構及び慣性質量体
と接続するリンク機構が複雑で、プリテンショナー自体
比較的高価であった。
【0005】また、後者においては、プリテンショナー
が一度作動すると再使用はできず、車両が再使用できる
場合には新しいプリテンショナーと交換する必要があっ
た。
が一度作動すると再使用はできず、車両が再使用できる
場合には新しいプリテンショナーと交換する必要があっ
た。
【0006】本発明は、従来技術の有するこのような問
題点に鑑みてなされたものであり、プリテンショナーの
構造を簡素にすることによりそれ自体のコストを低減
し、かつ、一度作動しても再使用の可能な車両用シート
ベルトのプリテンショナーを提供することを目的として
いる。
題点に鑑みてなされたものであり、プリテンショナーの
構造を簡素にすることによりそれ自体のコストを低減
し、かつ、一度作動しても再使用の可能な車両用シート
ベルトのプリテンショナーを提供することを目的として
いる。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のうちで請求項1に記載の発明は、車両の急
激な減速に応答してシートベルトの緩みを除去しテンシ
ョンを付与するプリテンショナーにおいて、シートベル
トを着脱自在に保持するバックルと、該バックルに連結
され車両前後方向にスライド移動可能なスライド部材
と、該スライド部材を保持する保持部材と、上記スライ
ド部材を車両後方に付勢する付勢手段とを備え、車両の
急激な減速により上記保持部材の上記スライド部材との
係合を解除するとともに、上記付勢手段の付勢力により
上記スライド部材を車両後方に移動せしめることにより
シートベルトにテンションを付与するようにしたことを
特徴とする。
に、本発明のうちで請求項1に記載の発明は、車両の急
激な減速に応答してシートベルトの緩みを除去しテンシ
ョンを付与するプリテンショナーにおいて、シートベル
トを着脱自在に保持するバックルと、該バックルに連結
され車両前後方向にスライド移動可能なスライド部材
と、該スライド部材を保持する保持部材と、上記スライ
ド部材を車両後方に付勢する付勢手段とを備え、車両の
急激な減速により上記保持部材の上記スライド部材との
係合を解除するとともに、上記付勢手段の付勢力により
上記スライド部材を車両後方に移動せしめることにより
シートベルトにテンションを付与するようにしたことを
特徴とする。
【0008】また、請求項2に記載の発明は、上記バッ
クルと上記スライド部材をアーム部材を介して連結した
ことを特徴とする。
クルと上記スライド部材をアーム部材を介して連結した
ことを特徴とする。
【0009】さらに、請求項3に記載の発明は、上記ス
ライド部材をケーシングの内部に収容するとともに、該
ケーシングにローラを回動自在に取り付ける一方、上記
アーム部材にスライド規制部を形成し、車両の急激な減
速により上記スライド部材と上記アーム部材を車両後方
に一体的に移動せしめ、上記アーム部材のスライド移動
を上記ローラと上記スライド規制部との係合により規制
することにより上記バックルをその長手方向に直線状に
移動するようにしたことを特徴とする。
ライド部材をケーシングの内部に収容するとともに、該
ケーシングにローラを回動自在に取り付ける一方、上記
アーム部材にスライド規制部を形成し、車両の急激な減
速により上記スライド部材と上記アーム部材を車両後方
に一体的に移動せしめ、上記アーム部材のスライド移動
を上記ローラと上記スライド規制部との係合により規制
することにより上記バックルをその長手方向に直線状に
移動するようにしたことを特徴とする。
【0010】また、請求項4に記載の発明は、上記スラ
イド部材にロック部材を揺動自在に取り付ける一方、上
記ケーシングにロック孔を穿設し、車両後方にスライド
移動した上記スライド部材の前方への移動を上記ロック
部材が上記ロック孔に嵌入することにより防止したこと
を特徴とする。
イド部材にロック部材を揺動自在に取り付ける一方、上
記ケーシングにロック孔を穿設し、車両後方にスライド
移動した上記スライド部材の前方への移動を上記ロック
部材が上記ロック孔に嵌入することにより防止したこと
を特徴とする。
【0011】また、請求項5に記載の発明は、上記スラ
イド部材にローラを回動自在に取り付け、該ローラの回
動により上記スライド部材を上記ケーシング内部でスラ
イド移動するようにしたことを特徴とする。
イド部材にローラを回動自在に取り付け、該ローラの回
動により上記スライド部材を上記ケーシング内部でスラ
イド移動するようにしたことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照しながら説明する。図1及び図2は本発
明にかかる車両用シートベルトのプリテンショナーPを
示している。
て、図面を参照しながら説明する。図1及び図2は本発
明にかかる車両用シートベルトのプリテンショナーPを
示している。
【0013】このプリテンショナーPは、シートベルト
(図示せず)の一端を着脱自在に保持するバックル2
と、バックル2の下端に揺動自在に取り付けられた一端
を有するアーム4と、アーム4の他端が揺動自在に取り
付けられたスライドブロック6とを有し、スライドブロ
ック6は互いに接合された一対のケーシングハーフ8,
10の内部に摺動自在に取り付けられている。
(図示せず)の一端を着脱自在に保持するバックル2
と、バックル2の下端に揺動自在に取り付けられた一端
を有するアーム4と、アーム4の他端が揺動自在に取り
付けられたスライドブロック6とを有し、スライドブロ
ック6は互いに接合された一対のケーシングハーフ8,
10の内部に摺動自在に取り付けられている。
【0014】各ケーシングハーフ8,10は略U字状の
断面を有し、両ケーシングハーフ8,10の凹部8a,
10aを内側にした状態で互いに接合することにより、
その内部にスライドブロック6の摺動空間を形成してい
る。この摺動空間にはさらに、スライドブロック6の前
方にディスク状のプッシュブロック12が摺動自在に設
けられている。ケーシングハーフ8,10の前端には、
ピン14によりストッパ16が固定されており、このス
トッパ16とプッシュブロック12との間に、付勢手段
として大径のコイルスプリング18とこのコイルスプリ
ング18に内設された小径のコイルスプリング20を介
装せしめることにより、プッシュブロック12は後方に
付勢されている。
断面を有し、両ケーシングハーフ8,10の凹部8a,
10aを内側にした状態で互いに接合することにより、
その内部にスライドブロック6の摺動空間を形成してい
る。この摺動空間にはさらに、スライドブロック6の前
方にディスク状のプッシュブロック12が摺動自在に設
けられている。ケーシングハーフ8,10の前端には、
ピン14によりストッパ16が固定されており、このス
トッパ16とプッシュブロック12との間に、付勢手段
として大径のコイルスプリング18とこのコイルスプリ
ング18に内設された小径のコイルスプリング20を介
装せしめることにより、プッシュブロック12は後方に
付勢されている。
【0015】プッシュブロック12の上方及び下方には
一対のフック22,24が設けられており、上部フック
22の前端はヒンジピン26を介してケーシングハーフ
8,10に揺動自在に取り付けられるとともに、下部フ
ック24の前端も同様にヒンジピン28を介してケーシ
ングハーフ8,10に揺動自在に取り付けられている。
また、フック22,24にはプッシュブロック保持部2
2a,24a及びスライドブロック保持部22b,24
bがそれぞれ形成されており、車両衝突等の緊急時以外
はプッシュブロック12及びスライドブロック6がケー
シングハーフ8,10内部で摺動しないよう上下より保
持する保持部材として作用する。フック22,24はヒ
ンジピン26,28に装着されたスプリング30により
スライドブロック6に対し押圧されるとともに、その後
端には斜面22c,24cが形成されている。
一対のフック22,24が設けられており、上部フック
22の前端はヒンジピン26を介してケーシングハーフ
8,10に揺動自在に取り付けられるとともに、下部フ
ック24の前端も同様にヒンジピン28を介してケーシ
ングハーフ8,10に揺動自在に取り付けられている。
また、フック22,24にはプッシュブロック保持部2
2a,24a及びスライドブロック保持部22b,24
bがそれぞれ形成されており、車両衝突等の緊急時以外
はプッシュブロック12及びスライドブロック6がケー
シングハーフ8,10内部で摺動しないよう上下より保
持する保持部材として作用する。フック22,24はヒ
ンジピン26,28に装着されたスプリング30により
スライドブロック6に対し押圧されるとともに、その後
端には斜面22c,24cが形成されている。
【0016】図3及び図4に示されるように、スライド
ブロック6の前半部上下面には、上部フック22の後端
形状に対応する形状を有する上部フック収容部6aと、
同様に下部フック24の後端形状に対応する形状を有す
る下部フック収容部6bとが形成される一方、その一側
面にはラチェット32が揺動自在に収容されるラチェッ
ト収容部6cが形成されている。ラチェット収容部6c
にはさらにコイルスプリング34を収容したスプリング
収容部6dが形成されており、ラチェット32はコイル
スプリング34によりケーシングハーフ8に対し付勢さ
れている。また、スライドブロック6の後半部はアーム
4の下端を揺動自在に保持するアーム保持部となってお
り、アーム保持部はスライドブロック6に一体的に形成
されるとともに互いに所定距離離間した二つの平板状部
材6eで構成されている。
ブロック6の前半部上下面には、上部フック22の後端
形状に対応する形状を有する上部フック収容部6aと、
同様に下部フック24の後端形状に対応する形状を有す
る下部フック収容部6bとが形成される一方、その一側
面にはラチェット32が揺動自在に収容されるラチェッ
ト収容部6cが形成されている。ラチェット収容部6c
にはさらにコイルスプリング34を収容したスプリング
収容部6dが形成されており、ラチェット32はコイル
スプリング34によりケーシングハーフ8に対し付勢さ
れている。また、スライドブロック6の後半部はアーム
4の下端を揺動自在に保持するアーム保持部となってお
り、アーム保持部はスライドブロック6に一体的に形成
されるとともに互いに所定距離離間した二つの平板状部
材6eで構成されている。
【0017】図5に示されるように、二つの平板状部材
6eの間にはアーム4の下端がシャフト36を介して揺
動自在に支承される一方、平板状部材6eの外側には二
つのローラ38,40がシャフト36を介して回動自在
に取り付けられている。
6eの間にはアーム4の下端がシャフト36を介して揺
動自在に支承される一方、平板状部材6eの外側には二
つのローラ38,40がシャフト36を介して回動自在
に取り付けられている。
【0018】また、ケーシングハーフ8,10の後端に
は上方に延びる突出部8b,10bが形成されており、
ローラ42がシャフト44を介して突出部8b,10b
に回動自在に取り付けられている。このローラ42はア
ーム4のスライド運動を規制するもので、アーム4の後
部に形成された円弧状スライド規制部4aに当接せしめ
られている。
は上方に延びる突出部8b,10bが形成されており、
ローラ42がシャフト44を介して突出部8b,10b
に回動自在に取り付けられている。このローラ42はア
ーム4のスライド運動を規制するもので、アーム4の後
部に形成された円弧状スライド規制部4aに当接せしめ
られている。
【0019】尚、一対のケーシングハーフ8,10の後
端はストッパピン46を介して接合される一方、その中
間部は複数のピン48を介して接合されるとともに、ケ
ーシングハーフ8の凹部8a側面にはラチェット32の
頭部32aが嵌入する複数の矩形ロック孔8cが所定距
離離間して穿設されている。
端はストッパピン46を介して接合される一方、その中
間部は複数のピン48を介して接合されるとともに、ケ
ーシングハーフ8の凹部8a側面にはラチェット32の
頭部32aが嵌入する複数の矩形ロック孔8cが所定距
離離間して穿設されている。
【0020】上記構成を有する本発明にかかるプリテン
ショナーPはシート(図示せず)のサイドフレーム(図
示せず)等に固定され、車両追突等の緊急時シートベル
トを介して乗員を確実に保護する。以下その作用を説明
する。
ショナーPはシート(図示せず)のサイドフレーム(図
示せず)等に固定され、車両追突等の緊急時シートベル
トを介して乗員を確実に保護する。以下その作用を説明
する。
【0021】車両停止時あるいは通常走行時において
は、図1に示されるように、プッシュブロック12及び
スライドブロック6はスプリング18,20の付勢力に
抗して上部及び下部フック22,24のプッシュブロッ
ク保持部22a,24a及びスライドブロック保持部2
2b,24bと係合しており、バックル2は図1の実線
で示される位置に保持されている。
は、図1に示されるように、プッシュブロック12及び
スライドブロック6はスプリング18,20の付勢力に
抗して上部及び下部フック22,24のプッシュブロッ
ク保持部22a,24a及びスライドブロック保持部2
2b,24bと係合しており、バックル2は図1の実線
で示される位置に保持されている。
【0022】車両走行中、追突等により車両が急激に減
速すると、乗員の上体が前傾することによりシートベル
トを介してバックル2に図1の矢印Aで示される方向の
負荷が加えられるとともに、アーム4を介してスライド
ブロック6には図1の矢印Bで示される方向の力が加え
られる。
速すると、乗員の上体が前傾することによりシートベル
トを介してバックル2に図1の矢印Aで示される方向の
負荷が加えられるとともに、アーム4を介してスライド
ブロック6には図1の矢印Bで示される方向の力が加え
られる。
【0023】この時、スライドブロック6のフック収容
部6a,6bに保持された上部及び下部フック22,2
4の後端にはそれぞれ斜面22c,24cが形成されて
いるので、上部及び下部フック22,24の後端は上向
き及び下向きの力を受けることとなり、上部及び下部フ
ック22,24のスライドブロック6及びプッシュブロ
ック12との係合が解除される。
部6a,6bに保持された上部及び下部フック22,2
4の後端にはそれぞれ斜面22c,24cが形成されて
いるので、上部及び下部フック22,24の後端は上向
き及び下向きの力を受けることとなり、上部及び下部フ
ック22,24のスライドブロック6及びプッシュブロ
ック12との係合が解除される。
【0024】スライドブロック6が前方にわずかに移動
し、上部及び下部フック22,24の係合が解除される
と、プッシュブロック12とストッパ16との間に介装
せしめられた大小二つのコイルスプリング18,20の
付勢力により、プッシュブロック12は後方(矢印Bの
逆方向)に押されることとなり、プッシュブロック12
とともにスライドブロック6は後方に向かってスライド
移動する。
し、上部及び下部フック22,24の係合が解除される
と、プッシュブロック12とストッパ16との間に介装
せしめられた大小二つのコイルスプリング18,20の
付勢力により、プッシュブロック12は後方(矢印Bの
逆方向)に押されることとなり、プッシュブロック12
とともにスライドブロック6は後方に向かってスライド
移動する。
【0025】その結果、スライドブロック6に揺動自在
に取り付けられたアーム4の下端も後方に移動するとと
もに、ケーシングハーフ8,10に回動自在に取り付け
られたローラ42とアーム4の円弧状スライド規制部4
aとの係合によりアーム4の上端が後方斜め下方(図1
の矢印Cで示される方向)に向かって移動し、同時にバ
ックル2もその長手方向に直線状にスライド移動する。
すなわち、バックル2及びアーム4は図1の実線で示さ
れる位置から一点鎖線で示される位置まで距離Lだけ移
動することになり、この距離Lに相当する長さだけシー
トベルトの緩みがなくなるとともに、緩みのないシート
ベルトにより乗員の上体は確実に保持される。
に取り付けられたアーム4の下端も後方に移動するとと
もに、ケーシングハーフ8,10に回動自在に取り付け
られたローラ42とアーム4の円弧状スライド規制部4
aとの係合によりアーム4の上端が後方斜め下方(図1
の矢印Cで示される方向)に向かって移動し、同時にバ
ックル2もその長手方向に直線状にスライド移動する。
すなわち、バックル2及びアーム4は図1の実線で示さ
れる位置から一点鎖線で示される位置まで距離Lだけ移
動することになり、この距離Lに相当する長さだけシー
トベルトの緩みがなくなるとともに、緩みのないシート
ベルトにより乗員の上体は確実に保持される。
【0026】尚、乗員が比較的軽量であれば、大小二つ
のコイルスプリング18,20の付勢力によりスライド
ブロック6の後端がストッパピン46に当接した状態で
乗員の上体は保持されるが、重量のある乗員の場合には
スライドブロック6の後端がストッパピン46に当接し
た後、シートベルトに加わる前方への慣性力によりスラ
イドブロック6が前方にスライド移動することも考えら
れる。
のコイルスプリング18,20の付勢力によりスライド
ブロック6の後端がストッパピン46に当接した状態で
乗員の上体は保持されるが、重量のある乗員の場合には
スライドブロック6の後端がストッパピン46に当接し
た後、シートベルトに加わる前方への慣性力によりスラ
イドブロック6が前方にスライド移動することも考えら
れる。
【0027】しかしながら、本発明にかかるプリテンシ
ョナーPには、スライドブロック6のラチェット収容部
6cにラチェット32が揺動自在に配設されており、こ
のラチェット32がスライドブロック6の前方へのスラ
イド移動を阻止している。
ョナーPには、スライドブロック6のラチェット収容部
6cにラチェット32が揺動自在に配設されており、こ
のラチェット32がスライドブロック6の前方へのスラ
イド移動を阻止している。
【0028】さらに詳述すると、図6に示されるよう
に、ラチェット32はその基部32を中心として揺動自
在にスライドブロック6のラチェット収容部6cに収容
されるとともに、ラチェット頭部32aはコイルスプリ
ング34によりケーシングハーフ8に向かって付勢され
ているが、ラチェット頭部32aの後縁には傾斜面32
cが形成されているので、フック22,24とスライド
ブロック6との係合が一旦解除すると、ラチェット32
がケーシングハーフ8に穿設されたロック孔8cに嵌入
することなく、スライドブロック6は後方にスライド移
動する(図6の実線)。
に、ラチェット32はその基部32を中心として揺動自
在にスライドブロック6のラチェット収容部6cに収容
されるとともに、ラチェット頭部32aはコイルスプリ
ング34によりケーシングハーフ8に向かって付勢され
ているが、ラチェット頭部32aの後縁には傾斜面32
cが形成されているので、フック22,24とスライド
ブロック6との係合が一旦解除すると、ラチェット32
がケーシングハーフ8に穿設されたロック孔8cに嵌入
することなく、スライドブロック6は後方にスライド移
動する(図6の実線)。
【0029】しかしながら、コイルスプリング18,2
0の付勢力とは逆方向に、この付勢力より大きい慣性力
がスライドブロック6に加わった場合には、スライドブ
ロック6のスプリング収容部6dに収容されたコイルス
プリング34の付勢力によりラチェット頭部32aはケ
ーシングハーフ8の複数のロック孔8cのいずれか一つ
に嵌入し(図6の一点鎖線)、スライドブロック6の前
方へのスライド移動は阻止されるので、乗員はシートベ
ルトにより確実に保持される。
0の付勢力とは逆方向に、この付勢力より大きい慣性力
がスライドブロック6に加わった場合には、スライドブ
ロック6のスプリング収容部6dに収容されたコイルス
プリング34の付勢力によりラチェット頭部32aはケ
ーシングハーフ8の複数のロック孔8cのいずれか一つ
に嵌入し(図6の一点鎖線)、スライドブロック6の前
方へのスライド移動は阻止されるので、乗員はシートベ
ルトにより確実に保持される。
【0030】尚、図5に示されるように、スライドブロ
ック6に回動自在に取り付けられた二つのローラ38,
40の半径は、シャフト36の中心よりスライドブロッ
ク6の上面までの距離より大きく設定されており、スラ
イドブロック6のスライド移動に際しスライドブロック
6に上向きの力が加わると、スライドブロック6の上面
がケーシングハーフ8,10の凹部8a,10aの上壁
面と摩擦係合することなく、ローラ38,40が回転
し、スライドブロック6の作動抵抗を低減している。
ック6に回動自在に取り付けられた二つのローラ38,
40の半径は、シャフト36の中心よりスライドブロッ
ク6の上面までの距離より大きく設定されており、スラ
イドブロック6のスライド移動に際しスライドブロック
6に上向きの力が加わると、スライドブロック6の上面
がケーシングハーフ8,10の凹部8a,10aの上壁
面と摩擦係合することなく、ローラ38,40が回転
し、スライドブロック6の作動抵抗を低減している。
【0031】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0032】本発明のうち請求項1に記載の発明によれ
ば、シートベルトを着脱自在に保持するバックルと、該
バックルに連結され車両前後方向にスライド移動可能な
スライド部材と、該スライド部材を保持する保持部材
と、上記スライド部材を車両後方に付勢する付勢手段と
をプリテンショナーに設け、車両の急激な減速により保
持部材のスライド部材との係合を解除するとともに、付
勢手段の付勢力によりスライド部材を車両後方に移動せ
しめることによりシートベルトにテンションを付与する
ようにしたので、プリテンショナーの構造が簡素化され
るとともにプリテンショナー自体が安価に製作できる。
また、軽度の事故の場合、プリテンショナーを交換する
ことなく再使用することができる。
ば、シートベルトを着脱自在に保持するバックルと、該
バックルに連結され車両前後方向にスライド移動可能な
スライド部材と、該スライド部材を保持する保持部材
と、上記スライド部材を車両後方に付勢する付勢手段と
をプリテンショナーに設け、車両の急激な減速により保
持部材のスライド部材との係合を解除するとともに、付
勢手段の付勢力によりスライド部材を車両後方に移動せ
しめることによりシートベルトにテンションを付与する
ようにしたので、プリテンショナーの構造が簡素化され
るとともにプリテンショナー自体が安価に製作できる。
また、軽度の事故の場合、プリテンショナーを交換する
ことなく再使用することができる。
【0033】また、請求項2に記載の発明によれば、バ
ックルとスライド部材をアーム部材を介して連結したの
で、複雑なリンク機構を設ける必要がない。
ックルとスライド部材をアーム部材を介して連結したの
で、複雑なリンク機構を設ける必要がない。
【0034】さらに、請求項3に記載の発明によれば、
車両の急激な減速によりスライド部材とアーム部材を車
両後方に一体的に移動せしめ、アーム部材のスライド移
動をローラとアームに形成されたスライド規制部との係
合により規制するようにしたので、バックルをその長手
方向に直線状に移動することが可能となり、シートベル
トの緩みを効果的に取ることができる。
車両の急激な減速によりスライド部材とアーム部材を車
両後方に一体的に移動せしめ、アーム部材のスライド移
動をローラとアームに形成されたスライド規制部との係
合により規制するようにしたので、バックルをその長手
方向に直線状に移動することが可能となり、シートベル
トの緩みを効果的に取ることができる。
【0035】また、請求項4に記載の発明によれば、ス
ライド部材にロック部材を揺動自在に取り付ける一方、
ケーシングにロック孔を穿設し、車両後方にスライド移
動したスライド部材の前方への移動をロック部材がロッ
ク孔に嵌入することにより防止したので、乗員をシート
ベルトで確実に保護することができる。
ライド部材にロック部材を揺動自在に取り付ける一方、
ケーシングにロック孔を穿設し、車両後方にスライド移
動したスライド部材の前方への移動をロック部材がロッ
ク孔に嵌入することにより防止したので、乗員をシート
ベルトで確実に保護することができる。
【0036】また、請求項5に記載の発明によれば、ス
ライド部材にローラを回動自在に取り付け、該ローラの
回動によりスライド部材をケーシング内部でスライド移
動するようにしたので、スライド部材の作動抵抗を低減
することができる。
ライド部材にローラを回動自在に取り付け、該ローラの
回動によりスライド部材をケーシング内部でスライド移
動するようにしたので、スライド部材の作動抵抗を低減
することができる。
【図1】 一対のケーシングハーフの一方を取り外した
時の本発明にかかるプリテンショナーの部分断面正面図
である。
時の本発明にかかるプリテンショナーの部分断面正面図
である。
【図2】 図1のプリテンショナーの分解斜視図であ
る。
る。
【図3】 図1のプリテンショナーにスライド移動可能
に設けられたスライドブロックの斜視図である。
に設けられたスライドブロックの斜視図である。
【図4】 図3のスライドブロックの正面図ある。
【図5】 図1のプリテンショナーの断面図である。
【図6】 図3のスライドブロックに揺動自在に設けら
れたラチェットと一方のケーシングハーフに穿設された
ロック孔との係合状態を示す図である。
れたラチェットと一方のケーシングハーフに穿設された
ロック孔との係合状態を示す図である。
2 バックル 4 アーム 4a スライド規制部 6 スライドブロック 8,10 ケーシングハーフ 8c ロック孔 12 プッシュブロック 18,20 コイルスプリング 22,24 フック 30 スプリング 32 ラチェット 34 コイルスプリング 38,40,42 ローラ
Claims (5)
- 【請求項1】 車両の急激な減速に応答してシートベル
トの緩みを除去しテンションを付与するプリテンショナ
ーにおいて、 シートベルトを着脱自在に保持するバックルと、該バッ
クルに連結され車両前後方向にスライド移動可能なスラ
イド部材と、該スライド部材を保持する保持部材と、上
記スライド部材を車両後方に付勢する付勢手段とを備
え、車両の急激な減速により上記保持部材の上記スライ
ド部材との係合を解除するとともに、上記付勢手段の付
勢力により上記スライド部材を車両後方に移動せしめる
ことによりシートベルトにテンションを付与するように
したことを特徴とする車両用シートベルトのプリテンシ
ョナー。 - 【請求項2】 上記バックルと上記スライド部材をアー
ム部材を介して連結した請求項1に記載の車両用シート
ベルトのプリテンショナー。 - 【請求項3】 上記スライド部材をケーシングの内部に
収容するとともに、該ケーシングにローラを回動自在に
取り付ける一方、上記アーム部材にスライド規制部を形
成し、車両の急激な減速により上記スライド部材と上記
アーム部材を車両後方に一体的に移動せしめ、上記アー
ム部材のスライド移動を上記ローラと上記スライド規制
部との係合により規制することにより上記バックルをそ
の長手方向に直線状に移動するようにした請求項2に記
載の車両用シートベルトのプリテンショナー。 - 【請求項4】 上記スライド部材にロック部材を揺動自
在に取り付ける一方、上記ケーシングにロック孔を穿設
し、車両後方にスライド移動した上記スライド部材の前
方への移動を上記ロック部材が上記ロック孔に嵌入する
ことにより防止した請求項3に記載の車両用シートベル
トのプリテンショナー。 - 【請求項5】 上記スライド部材にローラを回動自在に
取り付け、該ローラの回動により上記スライド部材を上
記ケーシング内部でスライド移動するようにした請求項
3に記載の車両用シートベルトのプリテンショナー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7224881A JPH0966802A (ja) | 1995-09-01 | 1995-09-01 | 車両用シートベルトのプリテンショナー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7224881A JPH0966802A (ja) | 1995-09-01 | 1995-09-01 | 車両用シートベルトのプリテンショナー |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0966802A true JPH0966802A (ja) | 1997-03-11 |
Family
ID=16820638
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7224881A Pending JPH0966802A (ja) | 1995-09-01 | 1995-09-01 | 車両用シートベルトのプリテンショナー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0966802A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10460715B2 (en) | 2015-01-12 | 2019-10-29 | Zephyros, Inc. | Acoustic floor underlay system |
-
1995
- 1995-09-01 JP JP7224881A patent/JPH0966802A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10460715B2 (en) | 2015-01-12 | 2019-10-29 | Zephyros, Inc. | Acoustic floor underlay system |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040812 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040824 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20050111 |