JPH0966577A - 再帰性反射布帛の製造方法 - Google Patents

再帰性反射布帛の製造方法

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JPH0966577A
JPH0966577A JP7223204A JP22320495A JPH0966577A JP H0966577 A JPH0966577 A JP H0966577A JP 7223204 A JP7223204 A JP 7223204A JP 22320495 A JP22320495 A JP 22320495A JP H0966577 A JPH0966577 A JP H0966577A
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film
retroreflective
cloth
glass beads
adhesive
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Kenichi Kamemaru
賢一 亀丸
Kiyoshi Nakagawa
清 中川
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Unitika Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 雨天時でも優れた再帰性反射性能を有し,し
かも優れた耐久性を有する再帰性反射布帛の製造方法を
提供する。 【解決手段】 耐熱性を有するフィルムとポリエチレン
フィルムの積層体のポリエチレンフィルム側にフッ素系
撥水膜を形成し,その上に真球状の透明ガラスビーズの
上半球を密に埋没させてから,光反射性金属薄膜を付与
後,接着剤にて繊維布帛とラミネートするか,または光
反射性物質を含有する接着剤にて繊維布帛とラミネート
し,しかる後に積層体を剥離除去して,ポリエチレンフ
ィルム上の撥水膜を透明ガラスビーズの上半球に転着付
与させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,雨天時でも優れた
再帰性反射性能を有する再帰性反射布帛の製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から,特に夜間における安全性を確
保するために,夜間の視認性に優れた再帰性反射材が広
く使用されている。この種の再帰性反射材には,ガラス
ビーズ型とノンビーズ型があるが,ガラスビーズの良好
な再帰性反射性能を有するガラスビーズ型が主流となっ
ている。そして,ガラスビーズ型には,ガラスビーズが
樹脂層に埋没したクローズドタイプとガラスビーズの約
半分が空気中に露出したオープンタイプとがある。
【0003】これらの再帰性反射材の主用途としては,
裏面に粘着剤層等を設けて他物に貼りつけて使用する再
帰性反射シートが道路標識類に使用されている一方,裏
面に繊維布帛をバッキングして使用する再帰性反射布帛
が警察,工事関係者の安全服等に使用されている。最
近,安全に対する意識の高まりから,夜間の歩行者,ジ
ョギング者等に対する交通事故防止対策として,ウィン
ドブレーカー,トレーニングウェア等に再帰性反射布帛
を縫いつけて使用され始めており,今後一層の需要増加
が予測されている。
【0004】しかし,一般的なクローズドタイプの再帰
性反射布帛は,表面樹脂層,ガラスビーズ埋没層,
焦点樹脂層,反射膜,接着剤層,繊維布帛の多
層構造をなしているため,降雨時における再帰性反射性
能は比較的よいが,ガラスビーズが樹脂中に埋没してい
るため,優れた再帰性反射性能が得難く,かつ風合が非
常に硬いという問題点を有している。
【0005】これに対して,オープンタイプの再帰性反
射布帛は,ガラスビーズ,反射膜,接着剤層,
繊維布帛の比較的単純な構造であり,ガラスビーズが空
気中に露出しているため,クローズドタイプのものと比
べて優れた再帰性反射性能とソフトな風合有している
が,降雨時の再帰性反射性能が極端に低下するという問
題点を有していたので,安全服としてはクローズドタイ
プのものを使用せざるを得ないのが現状である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は,上述の現状
に鑑み,雨天時でも優れた再帰性反射性能を有するオー
プンタイプの再帰性反射布帛を製造することを目的とす
るものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は,上記目的を達
成するもので,次の構成よりなるものである。すなわ
ち,本発明は,「150℃以上の耐熱性を有するフィル
ムとポリエチレンフィルムの積層体に,そのポリエチレ
ンフィルム側にフッ素系撥水剤を付与する第1工程,そ
の上に真球状透明ガラスビーズを撒布し,該ガラスビー
ズの上半球を密に埋没せしめる第2工程,その上に光反
射性を有する金属薄膜を付与後,接着剤にて繊維布帛と
ラミネートするか,または光反射性を有する物質を含有
する接着剤を付与後,繊維布帛とラミネートする第3工
程並びに上記積層体を剥離除去する第4工程からなるこ
とを特徴とする再帰性反射布帛の製造方法」を要旨とす
るものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下,本発明について詳細に説明
する。本発明方法では,まず第1工程として,150℃
以上の耐熱性を有するフィルムとポリエチレンフィルム
の積層体に,そのポリエチレンフィルム側にフッ素系撥
水剤を付与する。
【0009】ここでいう150℃以上の耐熱性を有する
フィルムとしては,150℃以上の温度でも異常な伸
縮,熱軟化等のない,実用に耐え得るフィルムであれば
よく,具体的には,ポリエチレンテレフタレートフィル
ム,ポリクロロトリフルオロエチレンフィルム,ポリテ
トラフルオロエチレンフィルム,ガラス繊維等のフィラ
ーで強化したナイロンまたはフェノール樹脂のフィルム
や,紙等を挙げることができるが,コスト,簡便性等か
ら見て,本発明方法ではポリエチレンテレフタレートフ
ィルムを用いるのが最適である。
【0010】本発明で使用するポリエチレンフィルムと
しては,高密度ポリエチレンフィルム,中密度ポリエチ
レンフィルム,低密度ポリエチレンフィルム,エチレン
酢酸ビニル共重合体フィルムが挙げられるが,本発明方
法では,熱軟化点が低く,かつ低コストの低密度ポリエ
チレンフィルムを用いるのが最適である。
【0011】本発明方法では,上述の150℃以上の耐
熱性を有するフィルムとポリエチレンフィルムの積層体
(以下,工程フィルムという。)を用いるが,この積層
体を形成する方法としては,ポリエチレンフィルムをコ
ロナ放電処理,プラズマ放電処理等によって活性化した
後,接着剤にてラミネートする等の方法で行うことがで
きる。
【0012】本発明方法では,上記工程フィルムのポリ
エチレンフィルム側にフッ素系撥水剤を付与するが,こ
こで用いるフッ素系撥水剤としては,一般に用いられる
公知のパーフロオロアルキルアクリル酸エステルを主体
とした撥水剤であればよく,例えばエマルジョン型のフ
ッ素系撥水剤としては,アサヒガードAG−710,ア
サヒガードAG−730,アサヒガードLS−317
(以上,旭硝子株式会社製),ライトガードFRG−
2,ライトガードFRG−4(以上,共栄社化学工業株
式会社製)等が挙げられ,さらに,撥水耐久性向上のた
め,メラミン樹脂やイソシアネート架橋剤を併用しても
よい。また,溶剤型のフッ素系撥水剤としては,アサヒ
ガードLS−520,アサヒガードLS−570(以
上,旭硝子株式会社製)などを挙げることができ,撥水
剤の使用濃度としては,1〜30%,好ましくは5〜2
5%であればよく,1%未満では,得られる撥水効果は
乏しく,また,30%を超えると,更なる効果の向上は
期待できない。
【0013】フッ素系撥水剤を付与する方法としては,
パディング法,コーティング法等により付与後,乾燥を
行えばよく,形成されるフッ素系撥水剤の膜厚は,0.0
1〜1μmの範囲であることが望ましく,膜厚が0.01
μm未満では,得られる布帛の撥水耐久性が乏しくな
り,また,1μmを超える場合には,再帰性反射性能に
対し影響を及ぼすので,好ましくない。
【0014】本発明では,第2工程として,ポリエチレ
ンフィルムのフッ素系撥水剤処理面に真球状の透明ガラ
スビーズの上半球,すなわち,ガラスビーズ径の40〜
60%を密に埋没させる。ここでいう真球状透明ガラス
ビーズは,TiO2 ,SiO2 ,BaO,ZnO,Ca
O,K2 O,PbO,Na2 O等の1種以上からなる屈
折率1.8〜2.0のガラス塊状物を,噴出球状化法,ロー
タリーキルン球状化法等により真球化した多数の透明ガ
ラスビーズであればよく,この透明ガラスビーズとして
は,好ましくは,TiO2 ,BaO,ZnOを主成分と
する屈折率1.90〜1.94のガラスビーズを主体として
用いる。
【0015】このガラスビーズを埋没させる手段として
は,80〜150℃の温度で熱軟化したポリエチレンフ
ィルムのフッ素系撥水剤処理面にガラスビーズを細密充
填状に付着させたあと,150〜200℃の温度にてガ
ラスビーズを自重で沈ませるか,または圧力で押さえ込
む等の方法で適宜行えばよい。
【0016】ガラスビーズの埋没率が40%未満あるい
は60%以上では,工程フィルムを剥離除去したときの
透明ガラスビーズの空気中への露出率が40%未満ある
いは60%以上となり,40%未満では,再帰性反射性
能が劣り,特に光の入射角が大きいときの角度特性が悪
くなり,60%以上では,ガラスビーズが後述の接着剤
層から脱落しやすいため,耐久性に劣る。また本発明で
用いるガラスビーズの球径は,20〜100μmであれ
ばよく,球径が20μm未満では,再帰性反射性能が低
下するので好ましくなく,また,100μmを超える場
合には,得られる布帛の厚みが大きくなり,風合が硬く
なるので好ましくない。
【0017】本発明では,第3工程として,前記透明ガ
ラスビーズの下半球に光反射性を有する金属薄膜を付与
後,接着剤にて繊維布帛とラミネートするか,または光
反射性を有する物質を含有する接着剤を付与後,繊維布
帛とラミネートする。
【0018】本発明の接着剤層に使用する接着剤として
は,従来から公知の,例えば,酢酸ビニル,塩化ビニル
等のビニル系接着剤,アクリル酸エチル,メタクリル酸
ブチル等のアクリル系接着剤,ポリオールとジイソシア
ネートの付加反応生成物であるポリウレタン系接着剤,
ポリオールとジカルボン酸の縮合反応生成物であるポリ
エステル系接着剤,ジアミンとジカルボン酸の縮合反応
生成物であるポリアミド系接着剤,ブチルゴム接着剤,
クロロプレンゴム接着剤等のゴム系接着剤等を使用する
ことができるが,ポリウレタン系接着剤またはポリエス
テル系接着剤を用いると,ガラスビーズおよび繊維布帛
に対する接着力並びに得られる再帰性反射布帛の風合が
良好となるので,好適に用いられる。
【0019】接着剤層を形成する手段としては,コーテ
ィング法,押出コーティング法等のいずれでもよく,使
用する接着剤が溶剤型やエマルジョン型の場合には,コ
ーティングして乾燥する乾式コーティング法により行え
ばよく,また,ホットメルト型の場合には,押出コーテ
ィング法等により行えばよい。
【0020】光反射性を有する金属薄膜を付与する方法
としては,アルミニウム,銀,金,白金等の光反射性を
有する金属を真空蒸着,スパッタ蒸着等の加工法で形成
させればよい。薄膜加工の際は,10-2Torr程度以上の
高真空下において,真空蒸着機を用いて金属を加熱蒸発
させて付着させる方法,イオンビームあるいはマグネト
ロン式スパッタリング装置を用いて金属をターゲットと
してスパッタ蒸着させる方法等を適宜採用すればよい
が,コスト,加工の簡便性から考えて,アルミニウムの
真空蒸着が最適である。
【0021】蒸着膜厚は,300オングストローム以上
が好ましく,より好ましくは500オングストローム以
上である。膜厚が500オングストローム以上あれば,
ほとんど光を透過させることなく,全反射させることが
できる。また,本発明において,光反射性を有する物質
を含有する接着剤は,上記接着剤層にアルミニウム,
銀,金,白金等の金属微粉末,アルミニウム箔片,薄板
状雲母粉末,パール顔料またはこれらをミネラルターペ
ンやポリウレタン樹脂に練り込んでペースト状としたも
の等の光反射性物質を,均一に接着剤に対して5重量%
以上,特に10重量%以上含有していることが望まし
い。
【0022】本発明で基布としてラミネートする繊維布
帛としては,ナイロン6やナイロン66に代表されるポ
リアミド系合成繊維,ポリエチレンテレフタレートで代
表されるポリエステル系合成繊維,ポリアクリロニトリ
ル系合成繊維,ポリビニルアルコール系合成繊維,トリ
アセテート等の半合成繊維,木綿,絹等の天然繊維ある
いはナイロン6/木綿,ポリエチレンテレフタレート/
木綿等の混紡繊維から形成された織物,編物,不織布等
を挙げることができる。
【0023】接着剤層にて繊維布帛とラミネート後,本
発明では,第4工程として,工程フィルムを剥離除去す
る。この工程フィルムの剥離除去により,ポリエチレン
フィルム面の撥水膜がガラスビーズに転着付与された状
態のものが出現し,この撥水膜により空気中に露出した
ガラスビーズ部が撥水性を有した再帰性反射布帛とな
る。また,本発明の再帰性反射布帛の各層は,彫刻ロー
ル,スクリーン等を用いて接着剤層を非連続的なパター
ン状に形成して,これにガラスビーズを付着することに
より,再帰性反射層を非連続的なパターン状とすること
ができ,非常にソフトな風合の再帰性反射布帛を得るこ
とができる。
【0024】
【作用】本発明で用いるフッ素系撥水剤は,ポリエチレ
ンフィルム上に接着力が乏しい状態で整然と薄膜化され
る。これと比較してフッ素系撥水剤は,ガラスビーズに
対しては強固な接着力を有している上に,撥水処理した
ポリエチレンフィルム中に埋没したガラスビーズは,圧
力の加わった状態となり,埋没したガラスビーズの全表
面積に対し撥水膜が強固に転着付与されて,ガラスビー
ズが優れた耐久性を有する撥水性能を発揮するようにな
る。
【0025】また一般にオープンタイプの再帰性反射布
帛は,空気(屈折率1.00)とガラスビーズ(屈折率1.
90〜1.94)間で優れた再帰性反射性能を得ることが
できるが,降雨時はガラスビーズ面に雨水(屈折率1.3
3)が付着することにより,著しく再帰性反射性能を低
下させることになるが,これに対して本発明のオープン
タイプの再帰性反射布帛は,ガラスビーズ上の撥水膜厚
が高々サブミクロンオーダーなので,屈折率に影響をま
ったく及ぼすことなく,しかも優れた撥水性により雨水
を付着させないので,降雨時であっても優れた再帰性反
射性能を有することとなる。
【0026】
【実施例】以下,本発明を実施例によって具体的に説明
するが,実施例における布帛の性能の測定,評価は,次
の方法で行った。 (1)再帰性反射性能 降雨なしの通常時と50mm/時間の降雨時の反射輝度
(観測角0.33°,入射角5°および40°)をJIS
Z−9117に準じて測定した。 (2)洗濯試験 JIS L−0217(103法)で10洗,20洗を
行った。
【0027】実施例1 75μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルムおよ
び40μm厚の低密度ポリエチレンフィルムを用意し,
ポリエチレンフィルムには,コロナ放電処理機(春日電
機株式会社製)を使用し,その高周波電源装置には30
KHzのHFSS−101型,放電電極には III型電極を
各々用い,放電エネルギー量20000ジュール/m2
にてコロナ放電処理を行った。一方,ポリエチレンテレ
フタレートフィルムには,グラビアコータを用いてポリ
ネート955L(東洋ポリマー株式会社製,主溶媒がメ
チルエチルケトン,トルエンで,固形分濃度が50%の
低粘度ポリウレタン系接着剤溶液)を5g/m2 塗布
し,乾燥した。上記のポリエチレンフィルムのコロナ放
電処理面とポリエチレンテレフタレートフィルムの接着
剤塗布面とをラミネートし,再帰性反射布帛製造用の工
程フィルムを得た。
【0028】次に,経糸,緯糸の双方にポリエステルハ
イマルチフィラメント75デニール/72フィラメント
を用いた経糸密度100本/インチ,緯糸密度80本/
インチの平織物を用意し,通常の方法で精練を行い,基
布となるラミネート用の繊維布帛を得た。
【0029】続いて,上記工程フィルムのポリエチレン
フィルム上に,下記処方1に示す組成のフッ素系撥水剤
溶液を3本ロールリバースコータで塗布量20g/m2
にて塗布後,70℃で3分間の乾燥を行い,約0.6μm
厚の撥水膜を形成した。処方1 アサヒガード LS−520 20部 (旭硝子株式会社製,固形分15%の溶剤型フッ素系撥
水剤) ミネラルターペン 80部
【0030】次に,上記の工程フィルムに,まず130
℃で3分間の熱処理を行い,軟化したポリエチレンフィ
ルム側にHI−53−105S(日本電気硝子株式会社
製,TiO2 ,BaOを主成分とする屈折率1.92,球
径約60μmの再帰性反射用透明ガラスビーズ)を単層
でほぼ細密充填状に付着させ,続いて,170℃で3分
間の熱処理を行い,軟化したポリエチレンフィルム層中
にガラスビーズを自重で約半分(約30μm)埋没させ
た。
【0031】続いて,真空蒸着機を用いて,10-4Torr
の高真空下で上記ガラスビーズの露出面にアルミニウム
金属を800オングストロームの膜厚で真空蒸着するこ
とにより,反射膜を形成した。さらに,下記処方2に示
す固形分濃度40%のポリエステル系接着剤溶液をコン
マコータにて90g/m2 塗布して接着剤層を形成した
後,100℃で3分間の乾燥を行い,前述の繊維布帛
(ポリエステル平織物)とラミネートした後,工程フィ
ルムを剥離し,撥水性を有したガラスビーズが約50%
空気中に露出したオープンタイプの再帰性反射布帛を得
た。
【0032】処方2 ハイボン 7663 100部 (日立化成ポリマー株式会社製,ポリエステル系接着
剤) コロネート HL 5部 (日立ポリウレタン工業株式会社製,イソシアネート化
合物) トルエン 5部
【0033】本発明との比較のため,本実施例において
処方1のフッ素系撥水剤溶液の塗布を省く他は,本実施
例とまったく同一の方法により比較用の再帰性反射布帛
(比較例1)を得た。
【0034】また,本発明との比較のため,本実施例に
おけるポリエチレンフィルム層中へのガラスビーズの埋
没工程(第2工程)において,150℃にコントロール
した誘導発熱ジャケットローラ(トクデン株式会社製)
と金属ロール間で10kg/cmの圧力でニップして,ガラ
スビーズを約65%埋没させる方法を採用する他は,本
実施例とまったく同一の方法により撥水性を有したガラ
スビーズが空気中に約65%露出した比較用の再帰性反
射布帛(比較例2)を得た。
【0035】さらに,本発明との比較のため,本実施例
において,工程フィルムの熱処理を170℃で3分間に
代えて150℃で2分間とすることによりガラスビーズ
を約35%埋没させる他は,本実施例とまったく同一の
方法により撥水性を有したガラスビーズが約35%露出
した比較用の再帰性反射布帛(比較例3)を得た。
【0036】本発明および比較用の再帰性反射布帛につ
いて,洗濯前(未洗),10回洗濯後(HL−10),
20回洗濯後(HL−20)の各々における再帰性反射
性能(反射輝度)を測定,評価し,その結果を合わせて
表1に示した。
【0037】
【表1】
【0038】表1より明らかな如く,本発明方法による
再帰性反射布帛は,比較例1,2,3に比して降雨時で
も優れた反射輝度を有し,洗濯耐久性も良好であった。
【0039】実施例2 上記実施例1において,アルミニウム金属の蒸着工程と
接着剤の塗布工程に代えて光反射性を有する物質を含有
する下記処方3に示す固形分濃度38%のポリウレタン
系接着剤溶液をコンマコータにて100g/m2 塗布し
た後,100℃で3分間の乾燥を行い,アルミニウム粉
末を17重量%含有する接着剤層を形成する他は,実施
例1とまったく同一の方法によりガラスビーズが約50
%空気中に露出したオープンタイプの再帰性反射布帛を
得た。
【0040】処方3 ポリネート 955H 100部 (東洋ポリマー株式会社製,一液硬化型ポリウレタン系
接着剤) トルエン 5部 メチルエチルケトン 5部 Sap 725EA 15部 (昭和アルミニウムパウダー株式会社製,平均粒子径2
1μm,不揮発分53%の樹脂コーティングタイプのア
ルミニウムペースト)
【0041】本発明との比較のため,本実施例において
援用した実施例1における処方1の撥水処理工程を省く
他は,本実施例とまったく同一の方法により比較用の再
帰性反射布帛(比較例4)を得た。
【0042】本発明および比較用の再帰性反射布帛につ
いて,洗濯前(未洗),10回洗濯後(HL−10),
20回洗濯後(HL−20)の各々における再帰性反射
性能(反射輝度)を測定,評価し,その結果を合わせて
表2に示した。
【0043】
【表2】
【0044】表2より明らかなように,本発明の再帰性
反射布帛は,降雨時でも優れた反射輝度を有し,洗濯耐
久性も良好であった。
【0045】
【発明の効果】本発明方法によれば,雨天時でも優れた
再帰性反射性能を有し,しかも優れた耐久性を有する再
帰性反射布帛を得ることができる。また,本発明の再帰
性反射布帛は,再帰性反射材の中では比較的構造の簡単
なガラスビーズが空気中に露出したオープンタイプであ
るので,製造が簡単で,安価に製造することができ,し
かも衣料の素材として不可欠の風合においても優れてい
る。本発明の再帰性反射布帛は,上記の優れた各性能か
ら,全天候型の夜間時の視認性に優れた安全衣料の素材
として最適である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 150℃以上の耐熱性を有するフィルム
    とポリエチレンフィルムの積層体に,そのポリエチレン
    フィルム側にフッ素系撥水剤を付与する第1工程,その
    上に真球状透明ガラスビーズを撒布し,該ガラスビーズ
    の上半球を密に埋没せしめる第2工程,その上に光反射
    性を有する金属薄膜を付与後,接着剤にて繊維布帛とラ
    ミネートするか,または光反射性を有する物質を含有す
    る接着剤を付与後,繊維布帛とラミネートする第3工程
    並びに上記積層体を剥離除去する第4工程からなること
    を特徴とする再帰性反射布帛の製造方法。
JP7223204A 1995-08-31 1995-08-31 再帰性反射布帛の製造方法 Pending JPH0966577A (ja)

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KR20180044852A (ko) 2015-08-24 2018-05-03 아사히 가라스 가부시키가이샤 발액성 성형체의 제조 방법 및 발액제 조성물
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