JP2009530659A - 難燃性のフィルム状の再帰反射性構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】難燃性および耐熱性を有する再帰反射構造体を提供する。
【解決手段】本発明の再帰反射構造体10は、透明な可塑性ポリ塩化ビニルのフィルム12と、前記透明な可塑性ポリ塩化ビニルフィルム12の下方に位置する、再帰反射性のキューブコーナー要素14のアレイと、前記再帰反射性のキューブコーナー要素14のアレイの下方に位置する、難燃性かつ耐熱性を有する接着剤18と、前記難燃性かつ耐熱性の接着剤18に接着された難燃性の織布20とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、難燃性および耐熱性を有する再帰反射構造体に関する。
再帰反射材は、さまざまな安全上の目的および装飾用の目的のために使用される。特に、これら再帰反射材は、光が少なく可視性が重要となる夜間において役立つ。完全な再帰反射材を用いると、光線は、再帰反射の軸に沿ったほぼ平行な経路で、原則的に光源に向って反射される。再帰反射材は、ベストおよびベルトなどの装身品に用いられる、反射性を有するテープおよびパッチとして使用されることがある。さらに、再帰反射材は、ポスト、バレル(樽)、トラフィックコーン、道路標識、車、警告用の反射板などに使用されることもある。再帰反射材は、ランダムに配向されたミクロン直径の球のアレイまたは最密充填されたキューブコーナー(プリズム)のアレイを有することがある。
キューブコーナーすなわちプリズムの再帰反射体は、例えば、1973年1月23日にStammに特許された特許文献1に記載されており、この文献の教示内容は参照によって本明細書に引用する。一般的にプリズムは、金属板または他の適切な材料の平坦面にマスタ・ネガ型(master negative die)を形成することによって製作できる。キューブコーナー要素を形成するには、60°離れたV字に交差する、三連の平行な等距離の溝が平坦な板に刻まれる。次に、この金型が、所望のキューブコーナーのアレイを、剛性を有する平坦なプラスチック面に加工するために使用される。
キューブコーナーのマイクロプリズムの構造および機能についてのさらなる詳細は、1972年8月15日にRowlandに特許された特許文献2に記載されており、この文献の教示内容は参照によって本明細書に引用する。再帰反射シートの製作方法が、さらに、1972年9月5日にRowlandに特許された特許文献3に開示されており、この文献の教示内容は参照によって本明細書に引用する。例えば、キューブコーナーのマイクロプリズムは、協働構成型の金型(cooperatively configured mold)で成形することができる。プリズムはシートに接着でき、シートをプリズムの上に付着させることにより、キューブコーナー要素がシートの1つの面から突出した複合構造体を形成することができる。
米国特許第3712706号明細書 米国特許第3684348号明細書 米国特許第3689346号明細書
再帰反射材は、可視性が重要となる緊急の状況などにおいて特に役立つことがある。例えば、再帰反射材は、消防士の上着および防護服に使用できる。しかしながら、消防士達が置かれる条件は過酷になることがあり、特に、過度の熱および温度の条件に関して過酷になり得る。多くの再帰反射材が、約100℃の温度で軟化するプラスチックから作られている。これらのような再帰反射材における軟化したプラスチックは流動し始め、これにより当該再帰反射材が再帰反射性を失って目立ち易さを損なうことがある。米国防火協会(NFPA)は、消防士達が着用する装身品および再帰反射構造体を評価するのに用いることができる基準を定めた。
本発明は、難燃性および耐熱性を有する再帰反射構造体に関する。一実施形態において、再帰反射構造体は、透明な可塑性ポリ塩化ビニルのフィルムと、透明な可塑性ポリ塩化ビニルのフィルムの下方に位置する再帰反射性のキューブコーナー要素のアレイと、再帰反射性のキューブコーナー要素のアレイの下方に位置する難燃性かつ耐熱性の接着剤と、難燃性かつ耐熱性の接着剤に接着された難燃性の織布とを有する。
他の実施形態において、再帰反射構造体は、透明な可塑性ポリ塩化ビニルのフィルムと、透明な可塑性ポリ塩化ビニルのフィルムの下方に位置する再帰反射性のキューブコーナー要素のアレイと、再帰反射性のキューブコーナー要素上に堆積した、金属化された反射層と、金属化された反射層に接着した難燃性および耐熱性を有する架橋型のアクリル系接着剤と、このアクリル系接着剤に接着された難燃性の織布とを有する。
本明細書に記載されている再帰反射構造体は、NFPAが設定した、消防士の装身品に適用される基準を満たすことができるか、またはこれらの基準を超えることができる。有利なことに、本発明の再帰反射構造体は、NFPAの基準を満たすために難燃剤を含有させる必要のない、可塑性ポリ塩化ビニルのフィルムを有することができる。したがって、在庫にある、従来の可塑性ポリ塩化ビニルのフィルムを、この再帰反射構造体を製作するために用いることができる。さらに、この再帰反射構造体は、再帰反射構造体に関するNFPAの基準を満たすために同じく難燃剤を含有させる必要のない、キューブコーナー要素のアレイを有することができる。さらに、ある実施形態において、この再帰反射構造体は、例えば、可塑性ポリ塩化ビニルのフィルムの上に配置される、難燃剤を含有したさらなる層を備えることなくNFPAの規格を満たすことができる。
本発明の難燃性の特徴により、本発明の再帰反射構造体に係る製品は、難燃性が必要とされたり、難燃性が所望とされたりする用途に利用することができる。
ある実施形態において、本発明の耐熱性の特徴により、溶融または滴下が、例えば、約260℃の温度において約5分間防止される。さらに、本発明の再帰反射構造体は、約140℃までの温度で約10分間加熱されながら、少なくとも約100cd/lx/m(カンデラ/ルクス/平方メートル)のSIA(単位面積あたりの輝度)の再帰反射性を維持することができる。
本発明は、消防士の防火服に用いられてもよく、例えば、雨が降っている状況や、または夜明け、夕暮れならびに夜間時などでの目立ち易さを向上させる。詳細には、本発明は、消防士の防火服に縫い付けられるテープとして細長く切断されるものであってもよい。さらに、本発明の再帰反射構造体の製品は、目立ち易さ、耐熱性および難燃性が所望とされたり必要とされたりする他の用途にも使用されてよい。
本発明の前述および他の目的、特徴ならびに利点は、添付の図面に示された本発明の好ましい実施形態についての、以下のより詳細な説明から明確になり、この添付の図面における同一の符号は、異なる図を通して同一の部分を示している。図面は必ずしも正確な縮尺通りではなく、本発明の原理を示すことに重点が置かれている。
以下、本発明の好ましい実施形態について説明する。
本発明の再帰反射構造体は、一般的に、透明な可塑性ポリ塩化ビニルのフィルムと、透明な可塑性ポリ塩化ビニルのフィルムの下方に位置する再帰反射性のキューブコーナー要素のアレイと、再帰反射性のキューブコーナー要素のアレイの下方に位置する難燃性かつ耐熱性の接着剤と、難燃性かつ耐熱性の接着剤に接着された難燃性の織布とを備えている。
図1および図2に、本発明の実施形態を示す。再帰反射構造体10および22は、透明可塑性ポリ塩化ビニルフィルム12を有する。適切な、透明な可塑性ビニル系フィルムは、例えば、カレンダ加工、押出成形、溶液流延または当該技術分野において公知である他の方法によって製造することができる。ポリ塩化ビニルのフィルム12は、当業者に周知のさまざまな着色剤および性能向上用の添加剤を含有していてもよい。好ましい一実施形態において、このフィルムはカレンダ加工されたフィルムである。カレンダ加工は、着色剤および性能向上用の添加剤の混合に柔軟に対応できるので、特に有用な方法になり得る。
ポリ塩化ビニルのフィルム12はほぼ透明である。ある実施形態において、ポリ塩化ビニルのフィルム12は可視光に対してほぼ透明である。ポリ塩化ビニルのフィルム12は透き通っていても、着色透明であってもよい。ある実施形態では、ポリ塩化ビニルのフィルムは蛍光染料を含んでいる。本発明の再帰反射構造体が備えるポリ塩化ビニルフィルムは、難燃剤を添加しなくてもNFPA規格を満たすものであってよい。したがって、ある実施形態では、可塑性ポリ塩化ビニルのフィルムは実質的に難燃剤を含んでいない。
ポリ塩化ビニルのフィルム12の厚さは、例えば、約0.001ないし約0.022インチ(約0.025ミリメートルないし0.56ミリメートル)の範囲内、例えば、約0.004ないし約0.020インチ(約0.1ミリメートルないし約0.51ミリメートル)、約0.004ないし約0.01インチ(約0.1ミリメートルないし約0.25ミリメートル)、約0.006ないし約0.01インチ(約0.15ミリメートルないし約0.25ミリメートル)、または約0.006ないし約0.018インチ(約0.15ミリメートルないし約0.46ミリメートル)である。ベースとなるこのフィルムの厚さは、特定の用途に対して所望される柔軟性、耐引裂性および色安定性に基づいて選択することができる。さらに、再帰反射構造体のこのフィルムの選択される厚さは、所望される、再帰反射構造体の長期的な耐候性に基づいて選択することができる。一般的に、再帰反射構造体の燃焼性をさらに抑えるために、ポリ塩化ビニルのフィルムの層は、薄い方が好ましい。例えば、好ましい実施形態において、ポリ塩化ビニルのフィルムの厚さは、約0.004ないし約0.01インチ(約0.1ミリメートルないし約0.25ミリメートル)である。
透明な可塑性ポリ塩化ビニルのフィルムは、例えば、約25ないし約60のショアA硬度、例えば、約30ないし約50、約30ないし約45または約35ないし約40のショアA硬度を有している。特定の一実施形態において、透明な可塑性ポリ塩化ビニルのフィルムは約36のショアA硬度を有している。ショアA硬度は材料の相対硬度の尺度であり、ショアAデュロメータと称される器具を用いて測定することができる。
適切なポリ塩化ビニルのフィルムの例としては、American Renolit Corporation社(米国ニュージャージー州ホイッパニー)からRENOLIT(登録商標)という商標で販売されているポリ塩化ビニルのフィルム、または米国ワシントン州エベレット(Everett)にあるAchilles USA社から販売されている、カレンダ加工された可塑性ポリ塩化ビニルのフィルムが挙げられる。
ポリ塩化ビニルのフィルム12に加えて、再帰反射構造体は、さらに、再帰反射性のキューブコーナー要素のアレイを有する。一般的に、再帰反射構造体は、透明可塑性ポリ塩化ビニルフィルム12の下方に位置する、再帰反射性のキューブコーナー要素14のアレイを有している。「下にある」とは、再帰反射性のキューブコーナー要素の、透明な可塑性ポリ塩化ビニルのフィルムに対する相対的な位置付けのことをいう。
ポリ塩化ビニルのフィルムは、再帰反射性のキューブコーナー要素のアレイのための基材とすることができる。一実施形態では、再帰反射性のキューブコーナー要素のアレイは、ポリ塩化ビニルのフィルムに取り付けられている。一般的に、再帰反射性のキューブコーナー要素のアレイは、入射光にさらされる窓面と、これに対向したファセット面とを備えている。再帰反射性のキューブコーナー要素のアレイは、窓面がポリ塩化ビニルのフィルムに面するように向けられていてもよい。例えば、再帰反射性のキューブコーナー要素のアレイの窓面が、ポリ塩化ビニルのフィルムに取り付けられてもよい。ある実施形態において、再帰反射性のキューブコーナー要素のアレイは、透明な接着剤を用いてポリ塩化ビニルのフィルムに取り付けられている。あるいは、再帰反射性のキューブコーナー要素のアレイは、透明な被覆材、例えば、被覆剤用の放射線硬化性の配合物、または被覆剤用の溶剤系の配合物もしくは被覆剤用の水系の配合物からなる透明な被覆剤を用いて、ポリ塩化ビニルのフィルムに取り付けられていてもよい。一実施形態において、再帰反射性のキューブコーナー要素のアレイはポリ塩化ビニルのフィルム上に直接成形されていてもよい。
再帰反射性のキューブコーナー要素14は、ポリマー、例えば、ほぼ透明なポリマーから形成することができる。再帰反射性のキューブコーナー要素のアレイに形成された後、このポリマーは、常温において硬化している、すなわち、実質的に柔軟でないことが好ましい。アレイにおけるポリマーが硬化していることにより、キューブコーナー要素は自身の光学特性を維持することができる。ポリマーは、さらに、伸縮不能である。すなわち、このポリマーを破壊することなく実質的に伸ばすことはできない。ポリマーは、ウレタン、アクリル酸エステル、セルロースエステル、エチレン性不飽和ニトリル、および硬質エポキシアクリレートなどを含む幅広い種類のポリマーから選択することができるが、これらに限定されるものではない。他のポリマーとして、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリオレフィン、アクリレートシラン、および硬質ポリエステルウレタンアクリレートが含まれる。上記のポリマーほどの剛性を持たない他のポリマーも使用されてよい。これらのポリマーには、ポリ塩化ビニルおよびポリ塩化ビニリデンが含まれる。好ましくは、ポリマーは、モノマーまたはオリゴマーと共にプリズム成形型で成形される。モノマーまたはオリゴマーの重合は、放射線、例えば、紫外線によって開始することができる。本発明の再帰反射構造体は、再帰反射構造体に関するNFPAの基準を満たすために難燃剤を含有させる必要のない、再帰反射性のキューブコーナー要素のアレイを有することができる。したがって、ある実施形態では、キューブコーナー要素のアレイは実質的に難燃剤を含んでいない。
ある実施形態において、ポリ塩化ビニルのフィルムおよび再帰反射性のキューブコーナー要素のアレイは、例えば、以下の各米国特許に開示された方法によって形成することができる。1972年8月15日にRowlandに発行された米国特許第3684348号、1972年9月5日にRowlandに発行された米国特許第3689346号、1974年5月21日にRowlandに発行された米国特許第3811983号、1974年8月20日にRowlandに発行された米国特許第3830682号、1976年8月17日にRowlandに発行された米国特許第3975083号、1982年6月1日にRowlandに発行された米国特許第4332847号、1989年1月31日にMartinに発行された米国特許第4801193号、1993年7月20日にRowlandに発行された米国特許第5229882号、1993年8月17日にMartinらに発行された米国特許第5236751号、1992年11月23日にMartinに発行された米国特許第5264063号、1994年12月27日にRowlandに発行された米国特許第5376431号、1996年2月13日にPhillipsに発行された米国特許第5491586号、1996年4月30日にRowlandに発行された米国特許第5512219号、1996年9月24日にBernardらに発行された米国特許第5558740号、1997年1月7日にBernardに発行された米国特許第5592330号、および1997年6月10日にMartinらに発行された米国特許第5637173号。各特許の全内容は、参照によって本明細書に引用する。
アレイのキューブコーナー要素は、キューブの各側縁(突出している側の各縁)に沿った長さが、例えば、約0.0015ないし約0.02インチ(約0.038〜約0.51ミリメートル)であってもよい。好ましくは、キューブの各側縁の長さは、約0.003ないし約0.008インチ(約0.076ないし約0.2ミリメートル)であり、例えば、約0.0035ないし約0.006インチ(約0.089ないし約0.15ミリメートル)である。一実施形態において、キューブの各側縁の長さは、約0.0035インチ(約0.089ミリメートル)である。一般的に、比較的小さいキューブコーナー要素を有する再帰反射構造体が好ましい。特定の理論によらずとも、比較的小さいキューブコーナー要素を有する再帰反射構造体は、大きいキューブコーナー要素を有する再帰反射構造体よりも、一般的に燃えにくい。
好ましくは、キューブコーナー要素が交わる谷部におけるアレイの厚さは、十分に薄く設定されており、再帰反射構造体に最低限の力が加わると、アレイが谷部に沿って割れて分割できるようになっている。ある実施形態において、アレイの厚さ、すなわちキューブコーナー要素の窓面から頂部までの距離は、約0.001ないし約0.009インチ(約0.025〜約0.23ミリメートル)の範囲内、例えば、約0.001ないし約0.005インチ(約0.025ないし約0.13ミリメートル)、約0.001ないし約0.003インチ(約0.025ないし約0.076ミリメートル)、または約0.0015ないし約0.003インチ(約0.038ないし約0.076ミリメートル)である。ある特定の実施形態では、アレイの厚さは約0.0017インチ(約0.043ミリメートル)である。
ポリ塩化ビニルのフィルムおよび再帰反射性のキューブコーナー要素に加えて、再帰反射構造体は、さらに、難燃性かつ耐熱性の接着剤を有している。一般的に、再帰反射性構造体は、キューブコーナー要素14のアレイの下方に位置する、難燃性かつ耐熱性の接着剤18を有している。「下方に位置する」とは、キューブコーナー要素のアレイに対する再帰反射性の接着剤の相対的な位置付けのことをいう。
難燃性かつ耐熱性の接着剤18は、キューブコーナー要素を織布20に接着させるために、キューブコーナー要素のプリズムのファセットに塗布されてもよい。しかしながら、接着剤がプリズムのファセットに直接塗布されると、この接着剤がプリズムの表面を湿潤させ、これによって空気界面は損なわれ、プリズムの再帰反射能力が低下するか、または消失してしまうことさえある。結果として、反射性を有する被覆物が、最初に、複数の二平面ファセット(dihedral facets)の表面に堆積されるのが好ましい。反射性を有する被覆物を形成する適切な材料の例としては、アルミニウム、銀、金、パラジウム、およびこれらの組合せが挙げられるが、これらに限定されない。典型的には、反射性を有する被覆物は、スパッタリングまたは真空蒸着によって形成される。例えば、キューブコーナー要素にアルミニウムを蒸着させて、反射性を有する金属層を生成してもよい。一実施形態では、アルミニウムを蒸着させる工程において、アルミニウムが真空下で加熱され、アルミニウムの蒸気がキューブコーナー要素上に凝縮することにより、アルミニウム層、例えば、連続したアルミニウム層が形成される。あるいは、金属ラッカー、誘電性被覆物および他の鏡面状被覆材を使用し、キューブコーナー要素上に反射性を有する被覆物を形成してもよい。アルミニウム層の層厚は、約200ないし約600オングストロームの範囲内、例えば、約200ないし約500オングストローム、または約200ないし約400オングストロームである。一実施形態では、接着剤が、キューブコーナー要素のアレイの金属化面に直接塗布される。
接着剤18は、織布と、キューブコーナー要素のアレイ、例えば金属化されたキューブコーナー要素のアレイとの両方に接着する能力に基づいて選択することができる。さらに、接着剤による接着強度が、キューブコーナー要素のアレイが洗濯後もしくは使用後にポリ塩化ビニルのフィルムまたは織布から分離しない程度の、十分なものである必要がある。また、この接着剤は、再帰反射構造体に対して、耐熱性のみでなく難燃性をもたらすものである必要がある。耐熱性とは、全米防火協会(NFPA)のEN471規格に定められているように、試料が、260℃のオーブンに5分間入れられた後に、溶融、滴下、発火または分離しないことである。難燃性とは、全米防火協会(NFPA)のEN471規格に定められているように、試料に対して垂直方向に炎を加えた後の残炎時間が2秒未満であることである。
接着剤18は、シリコン系接着剤およびアクリル系接着剤、例えば、アクリル系感圧接着剤またはシリコン系感圧接着剤を含んでいてもよい。好ましい一実施形態において用いられる接着剤は、幅広く普及し比較的安価であることから、アクリル系接着剤である。一般的に、アクリル系接着剤は、優れた耐紫外線性と、非極性溶媒に対する優れた耐性とを有しているので、本発明の用途において優秀な選択肢となっている。しかしながら、全てのアクリル系接着剤が高熱に対する耐性を示すわけではない。耐熱性を向上させる周知の方法の一例は、接着剤を架橋結合させることである。接着剤を架橋結合させることにより、アクリル分子の移動性を減少させることができ、これによって高温での溶融および/または滴下を低減または防止し、再帰反射構造体に優れた耐熱性をもたらすことができる。好ましい一実施形態において、この接着剤は架橋型のアクリル系感圧接着剤である。二段階架橋系が一般的に好ましい。この実施形態では、第1の架橋段階により、部分的な架橋がなされる一方、例えば粘性などの重要な接着特性が維持される。通常、これは、溶剤系接着剤による被覆過程における乾燥温度において生じる。第2の架橋段階は、より高温で生じ、接着剤が架橋して、高温下で溶融や滴下が発生しなくなる。ある実施形態において、第2の架橋段階にはメラミン系またはエポキシ系が含まれる。
この接着剤の厚さは、約0.001インチ(約0.025ミリメートル)ないし約0.008インチ(約0.2ミリメートル)であってよく、例えば、約0.002インチ(0.051ミリメートル)ないし約0.006インチ(約0.15ミリメートル)、約0.002インチ(0.051ミリメートル)ないし約0.0045インチ(0.11ミリメートル)、約0.003インチ(約0.076ミリメートル)ないし約0.004インチ(約0.1ミリメートル)、または約0.0035インチ(約0.089ミリメートル)である。
アクリル系接着剤は可燃性であることがある。したがって、この接着剤に難燃性添加剤を導入することが必要になり得る。最も効果的な難燃系には、臭素系添加剤または塩素系添加剤などのハロゲン系添加剤が含まれる。一実施形態において、難燃性かつ耐熱性の接着剤は、難燃性塩素化物からなる添加剤、難燃性臭化物からなる添加剤、およびこれらの組合せからなる群から選ばれる少なくとも1つの添加剤を含有している。三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、アンチモン酸ナトリウム、ホウ酸亜鉛、およびこれらの組合せなどの助剤が、この接着剤の難燃性を向上させるために用いられてもよい。つまり、ある実施形態において、難燃性かつ耐熱性の接着剤は、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、アンチモン酸ナトリウム、ホウ酸亜鉛、およびこれらの組合せからなる群から選ばれる少なくとも1つの難燃助剤を含有している。リン系添加剤、臭素系添加剤、水酸化アルミニウム、窒素系添加剤およびこれらの組合せなどの他の難燃系も、この接着剤に含有させてもよい。好ましい難燃系は、三酸化アンチモンの助剤と組み合わされたハロゲン系難燃剤である。
難燃性かつ耐熱性の接着剤は、さまざまな販売元から入手することができる。適切なアクリル系接着剤の一例は、Syntac Coated Products,LLC社(米国コネチカット州ブルームフィールド)から入手した。このアクリル系接着剤は、二段階架橋型のアクリル系接着剤である。第1段階の架橋は、この接着剤の被覆時に生じ、溶剤が蒸発して固体の被覆物が残される。第2段階の架橋は、約200ないし約250°Fの間(約93ないし約121℃の間)で生じる。この特定の接着剤は、エポキシの二次架橋系を使用している。
他の実施形態では、ニトリルゴム/フェノールのブレンド接着剤、例えば、高温で架橋結合するニトリルゴム/フェノールのブレンド接着剤を使用してもよい。ニトリルゴム/フェノールのブレンド接着剤の一例は、Spaca North America社(米国コネチカット州ウィンザー)から販売されているH206Uである。ニトリルゴム/フェノールのブレンド接着剤も、上述したような難燃剤を含有してよい。
一構成において、本発明は、透明な可塑性ポリ塩化ビニルのフィルムと、透明な可塑性ポリ塩化ビニルのフィルムの下方に位置する再帰反射性のキューブコーナー要素のアレイと、キューブコーナー要素のアレイを介して透明な可塑性ポリ塩化ビニルのフィルムに封着された高分子フィルム層と、再帰反射性のキューブコーナー要素のアレイの下方に位置する難燃性かつ耐熱性の接着剤と、難燃性かつ耐熱性の接着剤に接着された難燃性の織布とを備えている。一実施形態において、難燃性かつ耐熱性の接着剤は、高分子フィルム層に接着し、さらに、難燃性の織布にも接着している。高分子フィルム層は、例えば、可塑性ポリ塩化ビニルのフィルムであってもよい。このような高分子フィルム層の組成物は、上述した透明可塑性ポリ塩化ビニルフィルム12と同様であってもよい。しかしながら、高分子フィルム層は透明または不透明であってもよい。高分子フィルム層は、キューブコーナー要素のアレイを介して、透明な可塑性ポリ塩化ビニルのフィルムに、例えば、高周波シールもしくは超音波シール、または溶接などの技術によって封着することができる。ある実施形態では、このような高分子フィルム層を設けることにより、キューブコーナー要素の金属化が不要になる。
本発明の再帰反射構造体は、さらに、難燃性かつ耐熱性の接着剤に接着された難燃性の織布を有している。多くの難燃性の織布が適している。難燃性の織布20は、例えば、ガラス繊維織布、モダクリル織布、ノメックス織布、ノメックスとケブラーとの混合物、ポリベンジミジゾール(polybenzimidizole)織布、ガラス繊維の芯体と綿および難燃性のモダクリル繊維からなる鞘体とを有するコアスパン複合糸などを含んでもよい。ある実施形態において、難燃性の織布は、ガラス繊維織布、難燃性のモダクリル織布、ノメックス織布、ノメックス‐ケブラー織布、ポリベンジミジゾール織布、ガラス繊維の芯体と綿および難燃性のモダクリル繊維からなる鞘体とを有するコアスパン複合糸を含む織布、およびこれらの組合せからなる群から選ばれる。好ましい一実施形態において、この難燃性の織布は、ガラス繊維の芯体と、織布の縦糸および横糸方向の両方においてこの芯体を覆い囲む、綿および難燃性のモダクリル繊維からなる鞘体とを含むコアスパン複合糸で構成されている。
上記の難燃性織布は、ガラス繊維および難燃性のモダクリル繊維を含んでいてもよい。例えば、この織布は、約20ないし約90重量パーセントのガラス繊維を含んでいてもよく、例えば、約25ないし約80重量パーセント、約30ないし約70重量パーセント、約30ないし約60重量パーセント、または約35ないし約45重量パーセントのガラス繊維を含んでいてもよい。この織布は、例えば、約5ないし約80重量パーセントのモダクリル繊維を含んでいてもよく、例えば、約10ないし約70重量パーセント、約15ないし約50重量パーセント、または約20ないし約30重量パーセントのモダクリル繊維を含んでいてもよい。この織布は、さらに、綿繊維の混紡を含んでいてもよい。ある実施形態において、この織布は、例えば、約60重量パーセント以下の綿繊維を含んでいてもよく、例えば、約50重量パーセント以下、約40重量パーセント以下、または約30重量パーセント以下の綿繊維を含む。例えば、この織布は、約10ないし約50重量パーセントの綿繊維を含んでいてもよく、例えば、約20ないし約40重量パーセント、または約30ないし約40重量パーセントの綿繊維を含んでいてよい。特定の実施形態において、この織布は、約35ないし約45重量パーセントのガラス繊維、約30ないし約40重量パーセントの綿繊維、および約20ないし約30重量パーセントのモダクリル繊維を含んでいる。例えば、この織布は、約40パーセントのガラス繊維、約35パーセントの綿、および約25パーセントのモダクリル繊維(これら全て重量パーセントで)を含んでいてもよい。他の実施形態では、この織布は約35ないし約45重量パーセントのガラス繊維、および約55ないし65重量パーセントのモダクリル繊維を含んでいる。例えば、この織布は、約41重量パーセントのガラス繊維、および約59重量パーセントのモダクリル繊維を含んでいてもよい。
モダクリル繊維は、主にアクリロニトリルを含むポリマーからなるアクリル系合成繊維である。モダクリルは、一般的に、ポリアクリロニトリルと、他のポリマー、例えば塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニルまたは臭化ビニリデンなどとの共重合体からなる。本発明に使用するのに適したモダクリル繊維の一例は、Kaneka America Corporation社(米国ニューヨーク州ニューヨーク)から、PROTEX(登録商標)Cという商標で販売されている。
本発明に用いられる織布は、難燃性、耐引裂性、耐熱性および寸法安定性を、再帰反射構造体にもたらすことができる。この織布の重量は、例えば、一平方ヤードあたり約1ないし約15オンス(oz/yd)(一平方メートルあたり約34ないし約510グラム(g/m))であってもよく、例えば、約2ないし約10oz/yd(約68ないし約340g/m)、約3ないし約8oz/yd(約100ないし約270g/m)、または約3ないし約6oz/yd(約100ないし約200g/m)である。一実施形態において、この織布は、比較的開いた織組織を有しているので、接着剤がこの織布に侵入し、この織布に対して所望の接着を行うことができる。例えば、この織布は、1インチ(25.4ミリメートル)あたり約40ないし約70本(縦糸)対約25ないし約45本(横糸)の織り密度を有していてもよく、例えば、1インチ(25.4ミリメートル)あたり約55ないし約65本(縦糸)対約30ないし約40本(横糸)の織り密度を有する。ある実施形態において、この織布は、1インチ(25.4ミリメートル)あたり、約60本(縦糸)対約35本(横糸)未満の織り密度を有している。
適切な一例において、織布は、ガラス繊維の芯体と綿および難燃性のモダクリルからなる鞘体とを有し、約40重量パーセントのガラス繊維、約35重量パーセントの綿、および約25重量パーセントのモダクリル繊維を含み、1インチ(25.4ミリメートル)あたり約60本(縦糸)対約35本(横糸)の織り密度を有する、5.7oz/yd(約190g/m)のコアスパン複合繊維である。このような織布は、Spring Industries,Inc.社(米国サウスカロライナ州フォートミル)からFIREGARD(登録商標)という商標で販売されている。適切な織布の他の例は、約41重量パーセントのガラス繊維と、約59重量パーセントの難燃性のモダクリル繊維とを含み、1インチ(25.4ミリメートル)あたり約44本(縦糸)対約34本(横糸)の織り密度を有している。このような織布も、Spring Industries,Inc.社からFIREGARD(登録商標)という商標で販売されている(Style No.4−7091−114)。
本発明に用いるのに適した織布の例としては、1990年5月1日にTolbertらに発行された米国特許第4921756号、2000年11月14日にLandに発行された米国特許第6146759号、2001年9月11日にLandに発行された米国特許第6287690号、2002年6月25日にLandらに発行された米国特許第6410140号、2003年4月29日にLandらに発行された米国特許第6553749号、2003年8月19日にLandに発行された米国特許第6606846号、および1996年7月30日にTolbertらに発行された米国特許第5540980号に開示された織布が挙げられ、これらの各特許の全内容は、参照によって本明細書に引用する。例えば、米国特許第4921756号には、難燃性の織布、およびコーティング織布用の軽量の基材を形成するのに使用される、難燃性で、かつ弾性を有しないコレスパン糸が記載されている。この非弾性のコアスパン糸は、空気ジェットで紡がれ、目立ったいかなるSまたはZ字のねじれも有さない諸撚りされていない(unplied)糸で形成されており、耐高温性の連続したフィラメントガラス繊維の芯体およびこの芯体を覆い囲む耐低温性の短繊維の鞘体を有している。
この織布が、接着剤の、この織布に対する接着性に影響を与え得る、例えば、サイズ剤などのいかなる被覆剤も含まないことが重要になることがある。一般的なサイズ剤は、澱粉系ポリマーおよび合成ポリマー、例えば、ポリアクリル酸エステル、ポリビニルアルコールおよびアクリルを含んでいる。典型的に、サイズ剤は、製織時に縦糸を摩耗から保護するために必要とされる。しかしながら、サイズ剤は、接着剤の、織布に対する接着性を最大化するために、脱糊工程によって取り除くことができる。したがって、ある実施形態においてこの織布は、製織時に使用可能性であったサイズ剤などのいかなるサイズ剤も、実質的に除去されている。例えば、この織布は、澱粉系ポリマーおよび合成ポリマー、例えば、ポリアクリル酸エステル、ポリビニルアルコールおよびアクリルを、実質的に含んでいないこともある。
一構成において本発明の再帰反射構造体は、透明な可塑性ポリ塩化ビニルのフィルムと、透明な可塑性ポリ塩化ビニルのフィルムの下方に位置する再帰反射性のキューブコーナー要素のアレイと、再帰反射性のキューブコーナー要素上に堆積した、金属化された反射層と、金属化された反射層に接着した難燃性および耐熱性を有する架橋型のアクリル系接着剤と、アクリル系接着剤に接着された難燃性の織布とを有している。適切な、透明な可塑性ポリ塩化ビニルのフィルム、金属化された反射層、難燃性および耐熱性を有する架橋型のアクリル系接着剤、および難燃性の織布については上述した。
ある実施形態では、1つ以上の任意の透明な被覆剤、例えば、透明な被覆剤24,26が、ポリ塩化ビニルのフィルム12に隣接するように塗布されている。例えば、再帰反射構造体22は、ポリ塩化ビニルのフィルム12の両面に透明な被覆剤を有していてもよい。あるいは、再帰反射構造体は、ポリ塩化ビニルのフィルムの一方の面のみに透明な被覆剤を有していてもよい。一実施形態において、再帰反射性のキューブコーナー要素のアレイは、透明な被覆剤26の表面に形成されていてもよい。
好ましくは、透明な被覆剤に用いられる被覆剤用の配合物は、結果として生じる被覆物が柔軟であり、可塑性ポリ塩化ビニルのフィルムに強力に接着し、いかなる任意の印刷インク層(後述する)にも強力に接着するように選択される。再帰反射構造体が2つ以上の透明な被覆剤を有する場合には、これら透明な被覆剤は、同一の組成物または異なる組成物を有していてもよい。透明な被覆剤による被覆は、ポリ塩化ビニルのフィルム上に被覆剤用のさまざまな配合物を塗布することによって行うことができる。例えば、被覆剤用の配合物は、放射線硬化性の配合物、被覆剤用の溶剤系の配合物または被覆剤用の水系の配合物であってもよい。
一実施形態において、透明な被覆剤に用いられる基礎的な化学物質はウレタンアクリレートプレポリマーである。被覆剤用の適切な配合物には、例えば、以下に示すプレポリマーが1つ以上含まれていてもよい。脂肪族ウレタンアクリレート、脂肪族ウレタンメタクリレート、芳香族ウレタンアクリレート、芳香族ウレタンメタクリレート、イミド/エステル/アミドウレタンアクリレート、フェノキシウレタンアクリレート、フェノキシウレタンメタクリレート、ポリエステルアクリレート、ポリエステルメタクリレート、塩素化ポリエステルアクリレート、塩素化ポリエステルメタクリレート、樹状ポリエステルアクリレート、樹状ポリエステルメタクリレート、エポキシアクリレート、エポキシメタクリレート、ポリブタジエンアクリレート、およびポリブタジエンメタクリレート。好ましい一実施形態において、被覆剤に用いられる基礎化学物質は、脂肪族ウレタンアクリレートプレポリマーである。一般的に、このプレポリマーの分子量は500g/mol超であるのが望ましいが、ある実施形態では、このプレポリマーの分子量は500g/mol未満であってもよい。好ましい一実施形態では、このプレポリマーの分子量は、500〜3000g/molである。ある実施形態では、このプレポリマーは、例えば、1〜6のアクリレート部分の官能性、例えば、1.2〜3のアクリレート部分の官能性を有している。
透明な被覆剤用の配合物は、さらに、粘度調整、接着促進、粘性低減および他の目的の機能をもたらす他のプレポリマーを含んでいてもよい。粘度調整に用いることができる単官能性プレポリマーの例には、イソボルニルアクリレート、2(2−エトキシエトキシ) エチルアクリレート、トリデシルアクリレート、オクチルデシルアクリレート、2−フェノキシエチルアクリレート、2−フェノキシエチルメタクリレート、アルコキシル化ラウリルアクリレート、ラウリルアクリレート、ラウリルメタクリレート、イソデシルアクリレート、ステアリルアクリレート、およびステアリルメタクリレートが含まれるが、これらに限定されない。粘度調整に用いることができる多官能性プレポリマーの例には、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリメタクリレート、プロポキシル化トリメチロールプロパントリアクリレート、およびプロポキシル化グリセリルトリアクリレートが含まれるが、これらに限定されない。さらなる機能の恩恵を得るために用いることができるさらなるプレポリマーには、エポキシアクリレート、臭素化エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート、シリコンアクリレート、フルオロアクリレート、およびポリブタジエンアクリレートが含まれるが、これらに限定されない。
ある実施形態において、透明な被覆剤は放射線硬化性である。一般的に、このような被覆剤用の配合物を硬化させるためには、光重合開始剤が必要である。使用できる光重合開始剤の例には、ベンジルジメチルケタル、2−ヒドロキシ2−メチル−1−フェニル−1−プロパノン、α−ヒドロキシシロヘキシルフェニルケトン、ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルホスフィンオキサイド、イソプロピルチオキサントン、エチル−4−ジメチルアミノベンゾエート、2−エチル−4−ジメチルアミノベンゾエート、オリゴ[2−ヒドロキシ2−メチル−1−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパノン]、二官能性α−ヒドロキシケトン、1−[4−94−ベンゾイルフェニルスルファニル)フェニル]−2−メチル−2−(4−メチルフェニルスルフォニル)プロパン−1−オン、2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、フェニルビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−ホスフィンオキサイド、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、およびこれらの組合せが含まれるが、これらに限定されない。
上述したアクリレートプレポリマーの多くが可燃性になり得るので、場合によっては、薄い透明な被膜剤が使用される。ある実施形態では、再帰反射構造体は1つ以上の透明な被覆剤を有し、この透明な被覆剤の厚さは、約0.0001インチ(約0.0025ミリメートル)ないし約0.0008インチ(約0.02ミリメートル)であり、例えば、約0.0001インチ(約0.0025ミリメートル)ないし約0.0005インチ(約0.013ミリメートル)、約0.0001インチ(約0.0025ミリメートル)ないし約0.0003インチ(約0.0076ミリメートル)、または約0.0002インチ(約0.0051ミリメートル)である。これに加えて、またはあるいは、難燃剤がこの透明な被覆剤に含まれていてもよい。難燃性添加剤、および難燃性添加剤を被覆剤に導入する方法は、当業者の知識の範囲内である。
場合によっては、再帰反射構造体は、さらに、不透明な白色印刷インクなどの印刷インクを含んでいてもよい。印刷インクは、例えば、適切なCap Yを実現して業界の白色度規格を満たすために、再帰反射構造体に含まれていてもよい。印刷インクは、例えば、ポリ塩化ビニルのフィルム12と透明な被覆剤との間に塗布されてもよい。あるいは、印刷インクは、透明な被覆剤と再帰反射性のキューブコーナー要素のアレイとの間に塗布されてもよい。例えば、印刷インクは、透明な被覆剤24と再帰反射性のキューブコーナー要素14のアレイとの間に塗布されてもよい。印刷インクは、Cap Y性能を向上させるものであってもよいが、被覆するプリズムの再帰反射性を減少させる可能性もある。したがって、印刷インクは不連続であってもよい。印刷インクは、さまざまな形態を取ってもよい。例えば、印刷インクは、パターン、ロゴ、文字などの形態であってもよい。ある実施形態において、印刷インクはスクリーン印刷法を用いて塗布される。
ある実施形態において、再帰反射構造体は、第1の面および第2の面を有する透明な可塑性ポリ塩化ビニルのフィルムと、透明な可塑性ポリ塩化ビニルのフィルムの第1の面に取り付けられた、放射線硬化された透明な被覆剤と、透明な可塑性ポリ塩化ビニルのフィルムの第1の面に形成された不透明の不連続な白色印刷層と、不透明の白色印刷層に取り付けられた再帰反射性のキューブコーナー要素のアレイと、再帰反射性のキューブコーナー要素上に形成された金属化された反射層と、金属化された反射層に積層された難燃性の高温接着剤と、難燃性の高温接着剤に積層された難燃性の織布とを有している。
再帰反射構造体を製造する方法には、透明な可塑性ポリ塩化ビニルのフィルムを再帰反射性のキューブコーナー要素のアレイに取り付ける工程と、難燃性かつ耐熱性の接着剤を用いて難燃性の織布を再帰反射性のキューブコーナー要素のアレイに取り付ける工程とが含まれる。ある実施形態では、難燃性かつ耐熱性の接着剤を用いて難燃性の織布を再帰反射性のキューブコーナー要素のアレイに取り付ける前に、金属化された反射層が、再帰反射性のキューブコーナー要素上に堆積される。
再帰反射構造体を製造する他の方法では、透明な被覆剤の層(例えば、放射線硬化された透明な被覆剤)が、透明な可塑性ポリ塩化ビニルのフィルムの第1の面に取り付けられる。不透明の不連続な白色印刷インクが透明な被覆剤の層に取り付けられる。次に、再帰反射性の要素のアレイが、不透明の白色印刷インクに取り付けられる。金属化された反射層を、再帰反射性のキューブコーナー要素のアレイに付着させ、これにより、金属化された(金属で被覆された)再帰反射性のキューブコーナー要素を形成する。最後に、難燃性かつ耐熱性の接着剤が、難燃性の織布を被覆し、そして、金属化された再帰反射性のキューブコーナー要素上に積層される。
本発明の再帰反射構造体は、当該技術分野において公知である技術によって、消防士のオーバーなどの適切な装身品類、または消防士のヘルメットもしくは空気タンクなどの他の構造体に取り付けることができる。例えば、再帰反射構造体は、耐可塑剤性の接着剤、感圧接着剤または熱活性型接着剤などの接着剤によって取り付けられてもよい。あるいは、再帰反射構造体は、装身品に縫い付けられてもよい。
[例1(実施例)]
この実施例では、本発明に従って製作された難燃性および耐熱性を有する再帰反射構造体について説明する。
再帰反射性のキューブコーナー要素のアレイが、0.008インチ(約0.2ミリメートル)の可塑性ポリ塩化ビニル(PVC)のフィルムに取り付けられた。0.0035インチ(約0.089ミリメートル)の厚さを持つ難燃性および耐熱性を有するアクリル系感圧接着剤が、再帰反射性のキューブコーナー要素に塗布された。使用された感圧接着剤は、RA196FR(Syntac Coated Products,LLC社;米国コネチカット州ニューハートフォード)であった。FIREGARD(登録商標)織布(Spring Industries,Inc.社;米国サウスカロライナ州フォートミル)が、この感圧接着剤に積層された。この織布は、ガラス繊維の芯と、綿の鞘と、この織布の縦糸および横糸の両方向において芯を覆い囲む難燃性のモダクリルとを含むコアスパン複合糸の織目で構成されていた。この織布の全体配合は、ガラス繊維が41パーセント、綿が35パーセント、モダクリル繊維が25パーセントであった。この織布は、平織り構成であり、1インチ(25.4ミリメートル)あたり52本(縦糸)×36本(横糸)の織り密度を有し、織布の重量は、4.7oz/yd(約160g/m)であった。
[例2(比較例)]
この例では、例1の再帰反射構造体と類似であるが、非難燃性かつ非耐熱性である接着剤を用いて製作された再帰反射構造体について説明する。
再帰反射性のキューブコーナー要素のアレイが8ミル(0.008インチ、つまり約0.2ミリメートル)の可塑性ポリ塩化ビニル(PVC)のフィルムに取り付けられた。0.0035インチ(約0.089ミリメートル)の厚さを持つScapa Unifilm U604Xアクリル系感圧接着剤(Scapa North America社;米国コネチカット州ウィンザー)が、再帰反射性のキューブコーナー要素に塗布された。実施例1と同様に、FIREGARD(登録商標)織布(Spring Industries,Inc.社)が、この感圧接着剤に積層された。
[例3(比較例)]
この例では、実施例1の再帰反射構造体と類似であるが、純綿の織布を用いて製作された再帰反射構造体について説明する。
再帰反射性のキューブコーナー要素のアレイが、0.008インチ(約0.2ミリメートル)の可塑性ポリ塩化ビニル(PVC)のフィルムに取り付けられた。0.0035インチ(約0.089ミリメートル)の厚さを持つ、難燃性および耐熱性を有するアクリル系感圧接着剤のRA196FR(Syntac Coated Products,LLC社;米国コネチカット州ニューハートフォード)が、再帰反射性のキューブコーナー要素に塗布された。100パーセント綿の織布が、この感圧接着剤に積層された。この綿織布は、綾織り構成であり、80本(縦糸)×48本(横糸)の織り密度を有し、織布の重量は、8.7oz/yd(約290g/m)であった。
[例4]
この例では、例1〜3で説明したように形成した再帰反射構造体について実施した試験について説明する。
NFPA 1971、Standard on Protective Ensembles for Structural Fire Fighting and Proximity Fire Fighting(2007年版)の難燃性試験(§8.2)および260℃耐熱試験(§8.6.4.1)に従って、試験が実施された。表1には、難燃性試験の結果が示されている。表2には、260℃耐熱試験の結果が示されている。
Figure 2009530659
*表1において、例2の再帰反射構造体は、全体が燃焼したので、当試験において不合格であった。
Figure 2009530659
260℃耐熱試験(§8.6.4.1)および難燃性試験(§8.2)を踏まえて、コアスパン複合糸と,難燃性および耐熱性を有するアクリル系接着剤との両方を有する再帰反射構造体が、最良の結果を示し、両試験に合格した。純綿の織布を用いて製作された再帰反射構造体、すなわち例3は、最も芳しくない結果を残し、両試験において不合格であった。
本発明を好ましい実施形態を用いて詳細に示し説明したが、当業者であれば、添付の特許請求の範囲によって包含される本発明の範囲を逸脱することなく、形態および細部についてのさまざま変更が可能であることを理解できるであろう。
本発明の一実施形態に従って形成された再帰反射構造体の断面図である。 任意で透明な被覆剤を有する、本発明の他の実施形態の再帰反射構造体の断面図である。
符号の説明
10,22 再帰反射構造体
12 ポリ塩化ビニルのフィルム
14 再帰反射性のキューブコーナー要素
18 難燃性かつ耐熱性の接着剤
20 難燃性の織布

Claims (35)

  1. a)透明な可塑性ポリ塩化ビニルのフィルムと、
    b)前記透明な可塑性ポリ塩化ビニルのフィルムの下方に位置する、再帰反射性のキューブコーナー要素のアレイと、
    c)再帰反射性の前記キューブコーナー要素アレイの下方に位置する、難燃性かつ耐熱性の接着剤と、
    d)前記難燃性かつ耐熱性の接着剤に接着された難燃性の織布と、
    を備える再帰反射性構造体。
  2. 請求項1において、前記透明な可塑性ポリ塩化ビニルのフィルムが、約30ないし約45のショアA硬度を有する再帰反射構造体。
  3. 請求項1において、前記透明な可塑性ポリ塩化ビニルのフィルムの厚さが、約0.001ないし約0.022インチ(約0.025ないし約0.56ミリメートル)である再帰反射構造体。
  4. 請求項1において、前記透明な可塑性ポリ塩化ビニルのフィルムの厚さが、約0.006ないし約0.018インチ(約0.15ないし約0.46ミリメートル)である再帰反射構造体。
  5. 請求項1において、前記透明な可塑性ポリ塩化ビニルのフィルムが、蛍光染料を含んでいる再帰反射構造体。
  6. 請求項1において、再帰反射性の前記キューブコーナー要素アレイが、金属で被覆されている再帰反射構造体。
  7. 請求項6において、前記金属が、アルミニウム、銀、金およびパラジウムからなる群から選ばれる再帰反射構造体。
  8. 請求項1において、前記難燃性かつ耐熱性の接着剤が、シリコン系接着剤およびアクリル系接着剤からなる群から選ばれる再帰反射構造体。
  9. 請求項1において、前記難燃性かつ耐熱性の接着剤が、架橋型のアクリル系接着剤である再帰反射性構造体。
  10. 請求項1において、前記難燃性かつ耐熱性の接着剤が、難燃性塩素化物からなる添加剤、難燃性臭化物からなる添加剤、およびこれらの組合せからなる群から選ばれる少なくとも1つの添加剤を含有する再帰反射性構造体。
  11. 請求項1において、前記難燃性かつ耐熱性の接着剤が、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、アンチモン酸ナトリウム、ホウ酸亜鉛、およびこれらの組合せからなる群から選ばれる少なくとも1つの難燃助剤を含有する再帰反射性構造体。
  12. 請求項1において、前記難燃性織布が、ガラス繊維織布、難燃性の綿織布、難燃性のモダクリル織布、ノメックス織布、ノメックス−ケブラー織布、ポリベンジミジゾール織布、ガラス繊維の芯体と綿および難燃性のモダクリル繊維からなる鞘体とを有するコアスパン複合糸を含む織布、およびこれらの組合せからなる群から選ばれる再帰反射構造体。
  13. 請求項1において、前記織布が、1インチ(25.4ミリメートル)あたり、約40ないし約70本の縦糸×約25ないし約45本の横糸の織り密度を有する再帰反射構造体。
  14. 請求項1において、前記織布が、1インチ(25.4ミリメートル)あたり、約55ないし約65本の縦糸×約30ないし約40本の横糸の織り密度を有する再帰反射構造体。
  15. 請求項1において、前記織布から、製織時に使用されたいかなるサイズ剤も、実質的に除去されている再帰反射構造体。
  16. 請求項1において、前記織布が、ガラス繊維の芯体と綿および難燃性のモダクリル繊維からなる鞘体とを有するコアスパン複合糸を含む再帰反射構造体。
  17. 請求項16において、前記織布が、約30ないし約60重量パーセントのガラス繊維を含む再帰反射構造体。
  18. 請求項16において、前記織布が、約40重量パーセント以下の綿繊維を含む再帰反射構造体。
  19. 請求項16において、前記織布が、約10ないし約70重量パーセントのモダクリル繊維を含む再帰反射構造体。
  20. 請求項16において、前記織布が、約35ないし約45重量パーセントのガラス繊維と、約30ないし約40重量パーセントの綿繊維と、約20ないし約30重量パーセントのモダクリル繊維とを含む再帰反射構造体。
  21. 請求項1において、さらに、前記キューブコーナー要素アレイを介して前記透明な可塑性ポリ塩化ビニルのフィルムに封着された高分子フィルム層を備える再帰反射構造体。
  22. 請求項21において、前記難燃性かつ耐熱性の接着剤が、前記高分子フィルム層に接着されており、さらに、前記難燃性の織布にも接着されている再帰反射構造体。
  23. a)透明な可塑性ポリ塩化ビニルのフィルムと、
    b)前記透明な可塑性ポリ塩化ビニルのフィルムの下方に位置する再帰反射性のキューブコーナー要素のアレイと、
    c)前記再帰反射性のキューブコーナー要素上に堆積した金属化された反射層と、
    d)前記金属化された反射層に接着された難燃性および耐熱性を有する架橋型のアクリル系接着剤と、
    e)前記アクリル系接着剤に接着された難燃性の織布と、
    を備える再帰反射構造体。
  24. 請求項23において、前記透明な可塑性ポリ塩化ビニルのフィルムが、約30ないし約45のショアA硬度を有する再帰反射構造体。
  25. 請求項23において、前記透明な可塑性ポリ塩化ビニルのフィルムの厚さが、約0.001ないし約0.022インチ(約0.025ないし約0.56ミリメートル)である再帰反射構造体。
  26. 請求項23において、前記透明な可塑性ポリ塩化ビニルのフィルムの厚さが、約0.006ないし約0.018インチ(約0.15ないし約0.46ミリメートル)である再帰反射構造体。
  27. 請求項23において、前記透明な可塑性ポリ塩化ビニルのフィルムが、蛍光染料を含んでいる再帰反射構造体。
  28. 請求項23において、前記金属化された反射層が、アルミニウム、銀、金およびパラジウムからなる群から選ばれる少なくとも1つの金属を含んでいる再帰反射構造体。
  29. 請求項23において、前記金属化された反射層が、アルミニウム層である再帰反射構造体。
  30. 請求項23において、前記アクリル系接着剤が、難燃性塩素化物からなる添加剤、難燃性臭化物からなる添加剤、およびこれらの組合せからなる群から選ばれる少なくとも1つの添加剤を含んでいる再帰反射構造体。
  31. 請求項23において、前記アクリル系接着剤が、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、アンチモン酸ナトリウム、ホウ酸亜鉛、およびこれらの組合せからなる群から選ばれる少なくとも1つの難燃助剤を含有する再帰反射性構造体。
  32. 請求項23において、前記難燃性の織布が、ガラス繊維織布、難燃性の綿織布、難燃性のモダクリル織布、ノメックス織布、ノメックス−ケブラー織布、ポリベンジミジゾール織布、ガラス繊維の芯体と綿および難燃性のモダクリル繊維からなる鞘体とを有するコアスパン複合糸を含む織布、およびこれらの組合せからなる群から選ばれる再帰反射構造体。
  33. 請求項23において、前記難燃性の織布が、ガラス繊維の芯体と綿および難燃性のモダクリル繊維からなる鞘体とを有するコアスパン複合糸を含む再帰反射構造体。
  34. 請求項23において、前記織布が、1インチ(25.4ミリメートル)あたり、約40ないし約70本の縦糸×約25ないし約45本の横糸の織り密度を有する再帰反射構造体。
  35. 請求項23において、前記織布から、製織時に使用されたいかなるサイズ剤も、実質的に除去されている再帰反射構造体。
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