JPH0966329A - 板金製部材の筒状壁形成方法 - Google Patents

板金製部材の筒状壁形成方法

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JPH0966329A
JPH0966329A JP22671295A JP22671295A JPH0966329A JP H0966329 A JPH0966329 A JP H0966329A JP 22671295 A JP22671295 A JP 22671295A JP 22671295 A JP22671295 A JP 22671295A JP H0966329 A JPH0966329 A JP H0966329A
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Toshiaki Kanemitsu
俊明 金光
Hideji Kanemitsu
秀治 金光
Hironori Nishioka
裕則 西岡
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 板金製部材の円筒部を軸方向に延伸して筒状
壁を形成する。筒状壁の形成に要する材料費や重量を低
減する。筒状壁を形成するのに要する時間を短縮する。 【解決手段】 板金製部材としての円筒部81の内面を
回転型2で支えてその回転型2と共に円筒部81を回転
させ、円筒部81の外面に螺旋ローラ5の螺旋凸条51
を押し付けてこの螺旋ローラ5を連れ回りさせる。円筒
部81の肉が螺旋凸条51により運ばれてその円筒部8
1が軸方向に延伸し、筒状壁8となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、板金製部材の筒状
壁形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、板金製プーリや板金製ポリVプー
リのV溝を形成するための筒状壁は板金をプレスによる
方法や、フラットローラを用いる方法によって形成して
いた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の方法
とはまったく異なる方法によって板金製部材の筒状壁を
形成しようとするものである。本発明は、板金製部材と
しての円筒部や筒部を軸方向に延伸して筒状壁に形成す
ることができ、また、そのようにして形成された筒状壁
の外面が平滑になるような板金製部材の筒状壁形成方法
を提供することを解決課題とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
板金製部材としての円筒部の内面を回転型で支えてその
回転型と共に上記板金製部材を回転させ、上記円筒部の
外面に螺旋凸条を備える螺旋ローラの上記螺旋凸条を押
し付けてこの螺旋ローラを連れ回りさせながら上記円筒
部に材料流れを生じさせることによりその円筒部を軸方
向に延伸させて筒状壁とする、というものである。
【0005】この方法であると、螺旋ローラの螺旋凸条
による円筒部の外面の押付箇所が、円筒部に対する螺旋
ローラの連れ回りにより円筒部の軸方向に移動する。そ
して、円筒部の材料すなわち肉が螺旋凸条の山部と山部
の間の谷形空間に沿って上記螺旋凸条の螺旋の終点方向
に向かって運ばれ、結果的に円筒部が軸方向に延伸され
て筒状壁が形成される。
【0006】請求項2に係る発明は、請求項1に記載し
たものに加え、螺旋ローラが、その軸方向の一側と他側
とに捩じり方向が反対向きで同一ピッチの2種類の螺旋
凸条を各別に備え、この2種類の螺旋凸条を円筒部の外
面に押し付ける、というものである。
【0007】この方法であると、円筒部の肉が2種類の
螺旋凸条の螺旋の終点方向に振り分けられて運ばれ、結
果的に円筒部が軸方向に延伸されて筒状壁が形成され
る。
【0008】請求項3に係る発明は、請求項1に記載し
たものに加え、螺旋ローラが、その軸方向の一側と他側
とに捩じり方向が反対向きでピッチの異なる2種類の螺
旋凸条を各別に備え、この2種類の螺旋凸条を円筒部の
外面に押し付ける、というものである。
【0009】この方法であると、円筒部の肉が2種類の
螺旋凸条の螺旋の終点方向に振り分けられて運ばれ、結
果的に円筒部が軸方向に延伸されて筒状壁が形成され
る。この点で請求項2に係る発明と同じである。しか
し、請求項3に記載した方法であると、2種類の螺旋凸
条のピッチが異なっているので、円筒部の肉の運ばれる
量が各螺旋凸条によって異なるので、円筒部の延伸量
が、片側の螺旋凸条に押圧される側と他側の螺旋凸条に
押圧される側とで異なる。
【0010】請求項4に係る発明は、請求項1、請求項
2、請求項3のいずれかに記載したものに加え、円筒部
への螺旋ローラの押付箇所とは異なる箇所で、軸方向に
フラットな円筒状の成形面を備えるフラットローラを、
内面が回転型で支えられた上記円筒部の外面に押し付け
て連れ回りさせる、というものである。
【0011】この方法であると、常に、フラットローラ
によってある程度フラットに仕上げられた円筒部の外面
に螺旋ローラが押し付けられるので、螺旋ローラの螺旋
凸条により円筒部の肉が運ばれやすくなる。
【0012】請求項5に係る発明は、板金製部材として
の筒部の内面を回転型に具備された円錐形成形面で支え
てその回転型と共に上記板金製部材を回転させ、上記筒
部の外面に、上記円錐形成形面の母線に沿う母線を有す
る仮想円錐面上に螺旋凸条が形成された螺旋ローラの上
記螺旋凸条を押し付けてこの螺旋ローラを連れ回りさせ
ながら上記筒部に材料流れを生じさせることによりその
筒部を上記円錐形成形面の母線に沿う方向に延伸させて
筒状壁とする、というものである。
【0013】この方法であると、螺旋ローラの螺旋凸条
による筒部の外面の押付箇所が、筒部に対する螺旋ロー
ラの連れ回りにより筒部の母線方向に移動する。そし
て、筒部の材料すなわち肉が螺旋凸条の山部と山部の間
の谷形空間に沿って上記螺旋凸条の螺旋の終点方向に向
かって運ばれ、結果的に筒部がその母線方向に延伸され
て円錐状の筒状壁が形成される。
【0014】請求項6に係る発明は、請求項5に記載し
たものに加え、筒部への螺旋ローラの押付箇所とは異な
る箇所で、母線方向にフラットな成形面を備えるフラッ
トローラを、内面が回転型で支えられた上記筒部の外面
に押し付ける、というものである。
【0015】この方法であると、常に、フラットローラ
によってある程度フラットに仕上げられた筒部の外面に
螺旋ローラが押し付けられるので、螺旋ローラの螺旋凸
条により筒部の肉が運ばれやすくなる。
【0016】
【発明の実施の形態】図1は請求項1に係る発明の実施
の一形態を示した説明図である。同図の左半分は2つの
回転型1,2によって支えられた板金製部材(ワーク)
としての円筒部81に螺旋ローラ5を対向させて配備し
た場合を示している。同図の右半分は、上記円筒部81
が軸方向に延伸されて筒状壁8となされる途中工程を示
している。
【0017】上記円筒部81は円形の基板部80の外周
に形成されており、その基板部80の中央部に膨出部8
2が形成されている。そして、第2回転型2に被せられ
た上記円筒部81の内面が、その第2回転型2の円筒状
の成形面21で支えられている。この成形面21の端部
には、第2回転型2に凹入状に形成された溝形面22が
備わっている。また、上記基板部80や膨出部82が第
2回転型2と第1回転型1とによって挾み付けられてい
る。
【0018】螺旋ローラ5は、外周面に螺旋凸条51を
備えており、この螺旋凸条51によって形成される山部
52と谷形空間53とが軸方向に交互に並んでいる。
【0019】図1左半分に示した円筒部81を同図右半
分に示した筒状壁8に形成していくには、同図左半分の
ように、回転型2で支えた円筒部81を回転型1,2と
共に回転させ、螺旋ローラ5を図中右方向(矢符A)に
移動させてその螺旋凸条51を円筒部81の外面に押し
付けてこの螺旋ローラ5を軸方向に移動させることなく
連れ回りさせる。こうすると、螺旋ローラ5の螺旋凸条
51による円筒部81の外面の押付箇所、すなわち円筒
部81の外面に対する螺旋凸条51の山部52の複数の
接触箇所が、螺旋ローラ5の連れ回りにより円筒部81
の軸方向一端側(図中では下端83側)に向かって同じ
速さで移動する。この操作により、同図右半分に矢符a
で示したように円筒部81に材料流れが生じる。このた
め、円筒部81の材料すなわち肉が螺旋凸条51の山部
52と山部52の間の谷形空間53に沿って上記螺旋凸
条51の螺旋の終点方向に向かって運ばれ、結果的に円
筒部81が軸方向に延伸されて同図右半分に示したよう
な筒状壁8が形成される。ここで、螺旋ローラ5の押付
力は5〜6ton程度に設定しておけばよい。この点、
外周面がフラットな成形ローラを用いる従来の方法で
は、円筒部を延伸して筒状壁にする場合に8〜10to
n程度の押付力が必要になる。なお、円筒壁81はそれ
が延伸されるのに伴って次第に薄肉化されるので、その
薄肉化の進行に応じて螺旋ローラ5を回転型1,2側に
徐々に移動させる。このようにすると、螺旋ローラ5の
螺旋凸条51が常に円筒部81に押し付けられるので、
上記の筒状壁形成工程が最後まで連続して行われる。
【0020】ここで、螺旋凸条51が右ねじの方向に延
びているとき、すなわち図1のように螺旋ローラ5の軸
方向がたとえば上下方向に一致していて螺旋凸条51の
側面視が右上がりになっているときには、螺旋凸条51
の上端が螺旋の始点に相当し、螺旋凸条51の下端が螺
旋の終点に相当する。したがって、円筒部81の肉を螺
旋凸条51の螺旋の終点方向に向かって運ばせるために
は、螺旋ローラ5の連れ回り方向が上から見て半時計方
向Yになるように、第1回転型1と第2回転型2の上か
ら見た回転方向を時計方向Xにしておく必要がある。各
回転型1,2や螺旋ローラ5の軸方向が水平方向に一致
して配備されているときには、上述した点に準じて各回
転型1,2の回転方向や螺旋ローラ5の連れ回り方向を
定める必要がある。
【0021】図2に、円筒部81が所定長さに延伸され
て筒状壁8になされるまでの間、螺旋ローラ5を円筒壁
81に押し付けておくための機構を説明的に示してあ
る。この機構は、螺旋ローラ5を回転自在に支えている
杆体54をガイド55で出退自在に支持させ、このガイ
ド55と杆体54との間に杆体54を常時退入方向に付
勢するばね56を設けると共に、偏心カム58に杆体5
4に設けた摺動子57を接触させた構成になっている。
この機構によれば、偏心カム58が一回転することによ
って螺旋ローラ5が出退動作を一回だけ行うので、偏心
カム58が半回転するまでの間に上述した筒状壁8の形
成工程が終了するように制御することが可能である。こ
の機構の代わりに、油圧を利用した押付機構を採用する
ことも可能である。
【0022】図3は請求項4に係る発明の実施の一形態
を平面的に見て表した説明図である。この実施形態にお
いて、円筒部81の内面を回転型(不図示)で支えてそ
の回転型と共に円筒部81を回転させる点や、円筒部8
1の外面に螺旋ローラ5の螺旋凸条51を押し付けてこ
の螺旋ローラ51を連れ回りさせながら円筒部81に材
料流れを生じさせることによりその円筒部81を軸方向
に延伸させて筒状壁8とする点は、図1で説明したもの
と同様である。
【0023】この実施形態において、図1で説明したも
のと異なる点は、円筒部81への螺旋ローラ5の押付箇
所とは異なる箇所、具体的には同図のように円筒部81
を挾んでその反対側の箇所で、軸方向にフラットな円筒
状の成形面91を備えるフラットローラ9を、円筒部8
1の外面に押し付けて連れ回りさせるという点だけであ
る。
【0024】この方法であると、螺旋ローラ5の螺旋凸
条51により筒状部81の外面に形成されるわずかな凹
凸状の材料流れの痕跡が、筒状部81の回転によって再
び螺旋凸条51との接触箇所に達するまでの間に、フラ
ットローラ9の成形面91によってある程度フラットに
仕上げられる。そして、そのようにある程度フラットに
仕上げられた円筒部81の外面に再び螺旋ローラ5の螺
旋凸条51が押し付けられるので、螺旋凸条51により
円筒部の肉が円滑に運ばれやすくなって、円筒部81が
一定長さにまで延伸されるまでの時間が短縮される利点
がある。
【0025】図4に螺旋ローラ5における螺旋凸条51
のピッチを符号Pで、つる巻角を符号αでそれぞれ示し
てある。ピッチPは、つる巻角αが大きくなれば大きく
なり、つる巻角αが小さくなれば小さくなる。そして、
ピッチPやつる巻角αの大きさは、図1や図3で説明し
た方法を行うときの、螺旋凸条51が押し付けられて延
伸される円筒部81の外面状態や工程進行時間に影響を
及ぼす。具体的には、ピッチPやつる巻角αが大きすぎ
ると、螺旋凸条51の螺旋の終点方向に運ばれる円筒部
81の肉に流動むらが生じて円筒部81の外面に材料流
れの痕跡が大きな凹凸として残りやすくなるので、その
後に筒状壁8の外面を平坦に加工するのに手間がかかる
ようになる。また、螺旋凸条51に加わる負荷が大きく
なって螺旋ローラ5の耐用寿命が短くなる。他方、ピッ
チPやつる巻角αが小さすぎると、円筒部81の肉の運
び速度が遅くなって工程進行時間が長くなる。適切なピ
ッチPは3.5〜5.0mm、適切なつる巻角αは機械
角で10′〜3°(10分〜3度)であり、ピッチPや
つる巻角αがこの範囲であると、円筒部81の外面に生
じる材料流れの痕跡がそれほど大きな凹凸にならなくな
って、後の平坦化加工が不必要になるか、必要であって
も手間をかけずに平坦化することが可能になる上、螺旋
ローラ5に極端に無理な力が加わることがなく、さら
に、工程進行時間も短くなる。
【0026】図5は螺旋凸条51の形状を断面で示して
ある。同図のように、螺旋凸条51の山部52の頂部の
半径R2が谷形空間53を形作っている谷面の半径R1
よりも小さいことが望ましく、この条件下で、図示のよ
うに谷面が螺旋ローラ5の軸方向において円弧状に湾曲
していると、上述した円筒部81の肉が無理なく谷形空
間53に収容されて螺旋の終点方向に運ばれるようにな
るので、円滑に工程を進行させる上で好ましい。山部5
2の頂部の適切な半径R2の長さは、頂部が先尖り状に
ならない程度であり、また、谷面の適切な半径R1は
0.4mm程度である。また、谷形空間53の深さDは
0.2〜0.5mmであればよく、この深さDが深すぎ
ると山部52の強度が弱くなって螺旋ローラ5の耐用寿
命が短くなる。また、深さDが浅すぎると、円筒部81
の肉の収容能力が小さくなりすぎるおそれがある。
【0027】図6および図7は請求項2に係る発明の実
施の一形態を示す説明図である。この方法に用いられる
螺旋ローラ5は、その軸方向の一側と他側とに捩じり方
向(つる巻方向)が反対向きで同一ピッチの2種類の螺
旋凸条51a,51bを各別に備えている。そして、こ
の方法では、図6のように2種類の螺旋凸条51a,5
1bが円筒部81の外面に押し付けられ、それによって
図7のように筒状壁8が形成される。この実施形態にお
いて、円筒部81の内面を回転型1,2で支えてその回
転型1,2と共に円筒部81を回転させる点や、円筒部
81の外面に押し付けられた螺旋ローラ5が連れ回りす
る点は、図1で説明したものと同様である。また、回転
型1,2や螺旋ローラ5の回転方向X,Yは図1で説明
したところに準じる。
【0028】この方法であると、円筒部の肉が図7の矢
符a,bのように軸方向両側、すなわち、2種類の螺旋
凸条51a,51bの螺旋の終点方向に振り分けられて
運ばれ、結果的に円筒部81が軸方向両側に延伸されて
筒状壁8が形成される。
【0029】この方法を実施するときに、図3で説明し
たように円筒部81への螺旋ローラ5の押付箇所とは異
なる箇所で、軸方向にフラットな円筒状の成形面91を
備えるフラットローラ9を、内面が回転型2で支えられ
た上記円筒部81の外面に押し付けて連れ回りさせる、
という方法を採用することが可能であり、そのようにす
ると、図3で説明したように、工程を速やかに進行させ
ることができるようになる。
【0030】図8は請求項3に係る発明の実施の一形態
を示す説明図である。この方法に用いられる螺旋ローラ
5は、その軸方向の一側と他側とに捩じり方向(つる巻
方向)が反対向きでピッチP1,P2の異なる2種類の
螺旋凸条51c,51dを各別に備えている。そして、
この方法では、図8のように2種類の螺旋凸条51c,
51dが仮想線で示した円筒部81の外面に押し付けら
れ、それによって実線のような筒状壁8が形成される。
この実施形態において、円筒部81の内面を回転型1,
2で支えてその回転型1,2と共に円筒部81を回転さ
せる点や、円筒部81の外面に押し付けられた螺旋ロー
ラ5が連れ回りする点は、図1で説明したものと同様で
ある。また、回転型1,2や螺旋ローラ5の回転方向
X,Yは図1で説明したところに準じる。
【0031】この方法であると、円筒部の肉が図8の矢
符a,bのように軸方向両側、すなわち、2種類の螺旋
凸条51a,51bの螺旋の終点方向に振り分けられて
運ばれ、結果的に円筒部81が軸方向両側に延伸されて
筒状壁8が形成される。その際、円筒部81の肉が螺旋
凸条51c,51dによって運ばれる量は、小さいピッ
チP1の螺旋凸条51c側よりも大きいピッチP2の螺
旋凸条51d側が多くなるので、延伸量が軸方向の一側
と他側とで異なる。したがって、たとえば、基板部80
の一側に短い筒状壁を作り、他側に長い筒状壁を作りた
い場合にこの方法が有益である。
【0032】この方法を実施するときに、図3で説明し
たように円筒部81への螺旋ローラ5の押付箇所とは異
なる箇所で、軸方向にフラットな円筒状の成形面91を
備えるフラットローラ9を、内面が回転型2で支えられ
た上記円筒部81の外面に押し付けて連れ回りさせる、
という方法を採用することが可能であり、そのようにす
ると、図3で説明したように、工程を速やかに進行させ
ることができるようになる。
【0033】図6〜図8で説明した螺旋ローラ5、すな
わち、捩じり方向が反対向きの2種類の螺旋凸条51
a,51b(または51c,51d)を各別に備えた螺
旋ローラ5は、たとえば図9のようにして構成すること
ができる。同図において、5a,5bは捩じり方向が反
対向きの螺旋ローラユニットであり、同図の螺旋ローラ
5は、これらの螺旋ローラユニット5a,5bを重ね合
わせて締結ボルト59によって固定してある。
【0034】図10は請求項5に係る発明の実施の一形
態を示す説明図である。この方法では、板金製部材とし
ての円錐状の筒部85の内面が、回転型2に具備された
円錐形成形面25で支えられてその回転型2と共に筒部
85が回転される。また、この方法に使用される螺旋ロ
ーラ5は、上記円錐形成形面25の母線25aに沿う母
線61を有する仮想円錐面上に螺旋凸条51が形成され
ている。
【0035】そして、この方法においては、上記筒部8
5の外面に螺旋ローラ5の螺旋凸条51を押し付けてこ
の螺旋ローラ5を連れ回りさせながら上記筒部85に材
料流れを生じさせることによりその筒部85を上記円錐
形成形面25の母線25aに沿う方向に延伸させて筒状
壁とする。
【0036】筒部85が延伸して筒状壁になされる原理
は、図1で説明したところと同様である。すなわち、筒
部85の材料すなわち肉が螺旋凸条51の山部と山部の
間の谷形空間に沿って上記螺旋凸条51の螺旋の終点方
向に向かって運ばれ、結果的に筒部が延伸されて円錐状
の筒状壁が形成される。符号Aは、螺旋ローラ5の押付
方向を示している。
【0037】図11は請求項6に係る発明の実施の一形
態を示す説明図である。この方法は、図3で説明したも
のと原理的に同じである。すなわち、筒部85への螺旋
ローラ5の押付箇所とは異なる箇所で、母線方向にフラ
ットな円筒状の成形面95を備えるフラットローラ9
を、内面が回転型2で支えられた上記筒部85の外面に
押し付けて連れ回りさせる、というものである。このよ
うにすると、図3で説明したように、工程を速やかに進
行させることができるようになる。
【0038】
【実施例】図1で説明した螺旋ローラ5を用いてカップ
状板金製部材の円筒部81を延伸させて筒状壁8を形成
した場合の実験例を示す。図12において、Lは円筒部
81の外周直径、L1は円筒部81の軸方向長さ、L2
は完成した筒状壁8の軸方向長さを示している。実験条
件は以下の通りである。この実験によると、筒状壁8が
初期の円筒部81よりも薄肉化され、プレスなどによっ
て筒状壁8を形成した場合に比べて2割以上も材料費が
軽減された。また、筒状壁8の形成に要する時間も大幅
に短縮された。 螺旋凸条のピッチP1=3.5mm 螺旋ローラの直径=200mm 円筒部の外周直径L=130mm カップ状板金製部材の厚さT=2.6mm 円筒部の初期の軸方向長さL1=15mm 完成した筒状壁の軸方向長さL2=30mm 所要時間=15秒 螺旋ローラの押付力=5ton
【0039】
【発明の効果】請求項1や請求項5に係る発明は、螺旋
ローラの作用で回転型で支えられた板金製部材としての
円筒部または筒部に材料流れを生じさせることによりそ
の円筒部または筒部を延伸させて筒状壁とするものであ
るから、従来とはまったく異なる方法で板金製部材の円
筒部から筒状壁を形成することが可能になる。また、こ
の方法であると材料費が低減され、また、円筒部を延伸
して筒状壁にする工程を短時間で行えるようになる。
【0040】請求項2や請求項3に係る発明によれば、
板金製部材としての円筒部をその軸方向において両側に
振り分けて延伸させることができるようになる。そし
て、特に請求項3に係る発明によれば、円筒部をその軸
方向において両側に振り分けて延伸させるときに、各側
の延伸量を異ならせることが可能になる。
【0041】請求項4や請求項6に係る発明によれば、
フラットローラによってある程度フラットに仕上げられ
た円筒部の外面に螺旋ローラが押し付けられるようにな
るので、円筒部を延伸して筒状壁にする工程に要する時
間を短縮しやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1に係る発明の実施の一形態を示した説
明図である。
【図2】螺旋ローラの押付機構を示す説明図である。
【図3】請求項4に係る発明の実施の一形態を平面的に
見て表した説明図である。
【図4】螺旋凸条のピッチとつる巻角を示した説明図で
ある。
【図5】螺旋凸条の形状説明図である。
【図6】請求項2に係る発明の実施の一形態を示す説明
図である。
【図7】請求項2に係る発明の実施の一形態を示す説明
図である。
【図8】請求項3に係る発明の実施の一形態を示す説明
図である。
【図9】螺旋ローラの断面図である。
【図10】請求項5に係る発明の実施の一形態を示す説
明図である。
【図11】請求項6に係る発明の実施の一形態を示す説
明図である。
【図12】実験に用いた板金製部材の説明図である。
【符号の説明】
1,2 回転型 5 螺旋ローラ 8 筒状壁 9 フラットローラ 25 円錐形成形面 25a 円錐形成形面の母線 51 螺旋凸条 61 螺旋ローラ側の母線 81 円筒部 85 筒部 91,95 フラットローラの成形面 P,P1,P2 螺旋凸条のピッチ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板金製部材としての円筒部の内面を回転
    型で支えてその回転型と共に上記板金製部材を回転さ
    せ、上記円筒部の外面に螺旋凸条を備える螺旋ローラの
    上記螺旋凸条を押し付けてこの螺旋ローラを連れ回りさ
    せながら上記円筒部に材料流れを生じさせることにより
    その円筒部を軸方向に延伸させて筒状壁とすることを特
    徴とする板金製部材の筒状壁形成方法。
  2. 【請求項2】 螺旋ローラが、その軸方向の一側と他側
    とに捩じり方向が反対向きで同一ピッチの2種類の螺旋
    凸条を各別に備え、この2種類の螺旋凸条を円筒部の外
    面に押し付ける請求項1に記載の板金製部材の筒状壁形
    成方法。
  3. 【請求項3】 螺旋ローラが、その軸方向の一側と他側
    とに捩じり方向が反対向きでピッチの異なる2種類の螺
    旋凸条を各別に備え、この2種類の螺旋凸条を円筒部の
    外面に押し付ける請求項1に記載の板金製部材の筒状壁
    形成方法。
  4. 【請求項4】 円筒部への螺旋ローラの押付箇所とは異
    なる箇所で、軸方向にフラットな円筒状の成形面を備え
    るフラットローラを、内面が回転型で支えられた上記円
    筒部の外面に押し付けて連れ回りさせる請求項1、請求
    項2、請求項3のいずれかに記載の板金製部材の筒状壁
    形成方法。
  5. 【請求項5】 板金製部材としての筒部の内面を回転型
    に具備された円錐形成形面で支えてその回転型と共に上
    記板金製部材を回転させ、上記筒部の外面に、上記円錐
    形成形面の母線に沿う母線を有する仮想円錐面上に螺旋
    凸条が形成された螺旋ローラの上記螺旋凸条を押し付け
    てこの螺旋ローラを連れ回りさせながら上記筒部に材料
    流れを生じさせることによりその筒部を上記円錐形成形
    面の母線に沿う方向に延伸させて筒状壁とすることを特
    徴とする板金製部材の筒状壁形成方法。
  6. 【請求項6】 筒部への螺旋ローラの押付箇所とは異な
    る箇所で、母線方向にフラットな成形面を備えるフラッ
    トローラを、内面が回転型で支えられた上記筒部の外面
    に押し付ける請求項5に記載の板金製部材の筒状壁形成
    方法。
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