JPH0966089A - 浴 槽 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】高齢者、病人等が安全且つ快適に入浴すること
ができることは無論のこと、衛生的でメンテナンスが容
易で、且つ使用する温水の節約を可能にした浴槽を提供
する。 【解決手段】扉３は浴槽本体１と同質のＦＰＲ製で一枚
板状に形成され、その縦辺の一側端に円筒形状の回転部
３ａが一体形成されている。この回転部３ａの下端に
は、突起（図示せず）が設けられ、この突起を先ず浴槽
本体１の回転部収容凹所４の底に設けた凹部（図示せ
ず）に嵌合させた後、回転部３ａの上端に穿設された軸
挿入孔３ｂに固定プレート５の軸棒５ａを挿入させた状
態で固定する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、浴槽に関するもの
であり、特に高齢者や病人等の入浴に使用して好適なも
のである。

【０００２】

【従来の技術】従来、例えば、実開平４−２８６号公報
や特開平６−２９６５６１号公報に記載されているよう
に、浴槽の側壁に開口部が設けられ、この開口部に開閉
可能な扉を取り付けたものが知られている。このような
浴槽は、高齢者、病人等が入浴するに際し、浴槽の側壁
を跨がなくても容易に出入りすることができるという利
点がある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、実開平
４−２８６号公報所載の引き戸式のものや特開平６−２
９６５６１号公報所載の折り戸式のものは開閉機構が複
雑で、浴槽の側壁内部や浴槽本体との接続部等に汚れが
溜まり易く、衛生面の問題があるばかりでなく、メンテ
ナンスもし難いという欠点がある。また、このような構
造にされた浴槽は、出入りの都度（すなわち、戸を開閉
する都度）、折角貯留した温水を排出しなければならな
いという非常に不都合な欠点がある。本発明は、従来技
術の前記問題点に鑑み、高齢者、病人等が安全且つ快適
に入浴することができることは無論のこと、衛生的でメ
ンテナンスが容易で、且つ使用する温水の節約を可能に
した浴槽を提供することを目的とするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】このため本発明では、浴
槽の側壁に開口部を設け、該開口部に開閉自在な扉を設
けた浴槽において、前記扉を一枚板状に形成し、扉の一
側端を開口部縁部に回動可能に軸支すると共に、該開口
部縁部と着脱可能に設けた。

【０００５】また、浴槽の内部に温水を貯留する貯水タ
ンクを設け、この温水を浴槽内に供給すると共に、浴槽
内に供給した温水を再度タンク内に収容するための給排
水手段を設けた。

【０００６】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図１は本発明に係る浴槽を示す斜視
図、図２は扉の取付構造を示す分解斜視図、図３は扉を
閉じた状態を示す平面図、図４は図１のＡ−Ａ線断面図
である。

【０００７】図１乃至図２に示すように、ＦＰＲ製の浴
槽本体１の側壁１ａには開口部２が設けられ、この開口
部２には扉３が開閉可能に取付けらる。先ず、扉３の開
口部２への取付構造を詳述する。図２に示すように、扉
３は浴槽本体１と同質のＦＰＲ製で一枚板状に形成さ
れ、その縦辺の一側端に円筒形状の回転部３ａが一体形
成されている。この回転部３ａの下端には、突起（図示
せず）が設けられ、この突起を先ず浴槽本体１の回転部
収容凹所４の底に設けた凹部（図示せず）に嵌合させた
後、回転部３ａの上端に穿設された軸挿入孔３ｂに固定
プレート５の軸棒５ａを挿入させた状態で固定する。図
中、６はカバーである。これにより、扉３は浴槽本体１
に回転自在且つ着脱自在に取付けることができ、扉３の
取付け取り外しを容易に行うことができる。このため、
メンテナンスを容易に行うことができ、汚れの溜まりや
すい接合部分等の清掃も楽に行える。尚、槽本体１及び
扉３の各角部分は、全て曲面に形成されており、安全で
あると共に、優しい印象の外観意匠を呈する。

【０００８】図２及び図３に示すように、側壁１ａの開
口部２の周縁にはその内方に凹段部２ａが設けられ、こ
の凹段部２ａには平帯パッキング７が取付けらている。
また、扉３の側縁及び下縁には切欠き部３ｃが設けら
れ、この切欠き部３ｃにも断面が略三角形状の突条パッ
キング８が取付けられている。そして、扉３を閉じた際
には、扉３により開口部２が遮蔽されると共に、扉３の
切欠き部３ｃと開口部２の凹段部２ａが係合して平帯パ
ッキング７と突条パッキング８が密接することにより水
密が保持される。

【０００９】図４に示すように、浴槽１の側壁１ｂの内
部は空洞にされており、貯水タンク９が設けられてい
る。そして、この貯水タンク９に予め温水を貯留してお
き、吸排水口１１を通して温水を浴槽１内に供給するこ
とができるようにされている。また、一旦、浴槽１内に
溜まった温水を吸排水ポンプ１０により再度貯水タンク
９内に吸い込み収容することもできるようにされてい
る。すなわち、貯水タンク９を浴槽１の側壁１ｂ内に設
けることにより、限られた浴室のスペースを有効に使用
すことができ、貯水タンク９と浴槽１とに温水を循環さ
せる吸排水ポンプ１０を設けたことにより、使用する温
水を節約することができる。貯水タンク９の上面には、
貯水タンク９内部の清掃を行うための蓋９ａが取付けら
れている。

【００１０】図２に示すように、浴槽１内部には、排水
口が２ヵ所設けてある。そのうち１つの排水口１２は通
常浴槽１の最底部に設けられる浴槽内の温水を全て排出
するためのものである。もう１つの排水口１３は、浴槽
１の隅に膨出して設けられた段部１ｃの上面に設けてあ
る。この段部１ｃの高さは開口部２の下縁の高さ（すな
わち扉３の下端位置と略同じ高さ）と略同じ高さにされ
ており、排水口１３を開放すれば自然にこの排水口１３
の高さまでお湯を排出することができる。すなわち、こ
のように設置高さを違えて２つ以上の排水口を浴槽内に
設ければ、貯留した温水を所望する水位まで自然に排出
することができる。これにより、浴槽１内に溜まった温
水を誤って全部排出してまうようなことがない。従っ
て、扉３を開いた状態でも常に開口部２の下縁の高さま
では温水が溜まった状態にするとができ、繰り返し入浴
する場合、お湯を足す量が少なくてすみ経済的である。
また、その供給時間も短縮できる。

【００１１】

【発明の効果】本発明は以上のように構成したので、以
下の優れた効果がある。 （１）． 扉を着脱可能に設けたので、メンテナンスを
容易に行うことができ、汚れの溜まりやすい接合部分の
清掃も楽に行える。 （２）． 浴槽の各角部が曲面で形成され、扉の開閉機
構に蝶番等を使用していないので、安全性が高く、また
外観意匠にも優しい印象を与えることができる。 （３）． 浴槽の側壁の内部に温水を貯留する貯水タン
クを設け、この温水を浴槽内に供給すると共に、浴槽内
に供給した温水を再度タンク内に収容するための給排水
手段を設けたので、使用する温水を節約できる。 （４）． 浴槽の底部の排水口よりも高い位置にもう一
つの排水口を設けたので、浴槽内に溜まった温水を誤っ
て全部排出してまうようなことがない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る浴槽を示す斜視図である。

【図２】扉の取付構造を示す分解斜視図である。

【図３】扉を閉じた状態を示す平面図である。

【図４】図１のＡ−Ａ線断面図である。

【符号の説明】

１ 浴槽本体 １ａ 側壁 １ｂ 側壁 １ｃ 段部 ２ 開口部 ２ａ 凹段部 ３ 扉 ３ａ 回転部 ３ｂ 軸挿入孔 ３ｃ 切欠き部 ４ 収容凹所 ５ 固定プレート ５ａ 軸棒 ６ カバー ７ 平帯パッキング ８ 突条パッキング ９ 貯水タンク １０ 吸排水ポンプ １１ 吸排水口 １２ 排水口 １３ 排水口

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】浴槽の側壁に開口部を設け、該開口部に開
   閉自在な扉を設けた浴槽において、前記扉を一枚板状に
   形成し、扉の一側端を開口部縁部に回動可能に軸支する
   と共に、該開口部縁部と着脱自在に設けたことを特徴と
   する浴槽。
2. 【請求項２】浴槽の側壁に設けた開口部の周縁の内方に
   凹段部を設けると共に、この凹段部に平帯パッキングを
   取付け、扉の側縁及び下縁に切欠き部を設けると共に、
   この切欠き部に突条パッキングを取付け、扉を閉じた際
   に、扉により開口部が遮蔽されると共に、扉の切欠き部
   と開口部の凹段部が係合して平帯パッキングと突条パッ
   キングが密接するようにしたことを特徴とする請求項１
   記載の浴槽。
3. 【請求項３】浴槽の内部に温水を貯留する貯水タンクを
   設け、この温水を浴槽内に供給すると共に、浴槽内に供
   給した温水を再度タンク内に収容するための給排水手段
   を設けたことを特徴とする浴槽。
4. 【請求項４】浴槽内に少なくとも２つの排水口を設ける
   と共に、各排水口の開口面の高さを違えて設けたことを
   特徴とする浴槽。