JPH0964332A - Mos増幅型撮像装置 - Google Patents
Mos増幅型撮像装置Info
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- JPH0964332A JPH0964332A JP7242325A JP24232595A JPH0964332A JP H0964332 A JPH0964332 A JP H0964332A JP 7242325 A JP7242325 A JP 7242325A JP 24232595 A JP24232595 A JP 24232595A JP H0964332 A JPH0964332 A JP H0964332A
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Abstract
せず優れたS/Nを保持し、且つ検知可能な光量のダイ
ナミックレンジを大きく取れるMOS増幅型撮像装置を
提供する。 【解決手段】 n型半導体基板1の上部に形成されたp
ウエル2の表面にMIS型フォトダイオード3を形成
し、該MIS型フォトダイオード3の一部にオーバーラ
ップさせてn型電荷蓄積領域4を形成する。電荷蓄積領
域4はリセットスイッチ5を介してリセット電源VRSを
接続されると共に、増幅トランジスタ6のゲート電極に
接続され、増幅トランジスタ6の出力端子は選択スイッ
チ7を介して信号出力線8に接続される。遮光膜9によ
り電荷蓄積領域4を含めてMIS型フォトダイオード3
以外の領域は遮光され、MIS型フォトダイオード3の
ゲート電極に印加するゲート電圧VG を撮像条件に応じ
て変え、光電変換特性を切り替え可能に構成する。
Description
Oxide Semiconductor )増幅型撮像装置に関し、特に高
フレームレート撮像時の感度向上と撮像照度のダイナミ
ックレンジの向上を図ることの可能なMOS増幅型撮像
装置に関する。
フレームの蓄積時間がフレームレートの逆数に比例して
減少するため、一画素当たりの入射フォトン数も減少
し、同一光量でのS/Nが劣化する。このS/N劣化を
防ぐため、実際の撮影現場では、照明を強化して入射フ
ォトン数の減少を補っている。しかしながら、千フレー
ム/秒を超えるフレームレートで撮像するには、照明の
強化のみでは対応が困難となるため、この領域で利用さ
れている固体撮像装置では、30μm角や60μm角まで画
素サイズを大きくし、一画素当たりの入射フォトン数を
稼いでS/Nを向上させている。
れているCCDの場合、このような画素ピッチの大きい
イメージセンサを構成しようとすると、画素ピッチの増
大に伴って転送効率が劣化してしまう。それを補うため
には、画素配列を複数の領域に分割し、複数の並列CC
Dを用いて並列転送及び並列出力方式をとらざるを得な
い。ところが、CCDのノイズ対策として最も効果のあ
る相関2重サンプリング回路は、駆動タイミングが高速
且つ複雑なことと消費電力が大きいことから、出力線の
数だけ設け、且つ動作を最適化させることが現実的には
困難である。したがって、読み出しアンプでのノイズが
大きくなり、汎用のCCD固体撮像装置と比べて画質が
著しく劣化してしまう。
レス選択読み出しのため、画素ピッチが大きくなっても
読み出しスピードに支障がないと共に、大面積画素の設
計が容易である。したがって、高フレームレート撮像用
の大面積、小画素数の固体撮像装置としては、MOS型
固体撮像装置が主流となっている。
置の欠点として、出力信号が小さいことが上げられる。
MOS型固体撮像装置は画素に蓄積された光生成電荷を
出力端子から直接出力し、外部の電流電圧変換アンプを
介して映像信号に変えている。読み出しのデータレート
を上げるためには、当然ながら映像信号の帯域も広くな
る。その結果、アンプノイズが信号電荷に対して大きく
なり、S/Nを劣化させてしまう。これがMOS型固体
撮像装置のフレームレートの上限を決定する要因の一つ
となっている。
アンプノイズの影響を改善する方式として、例えばSavv
as G. Chamberlain " Photosensitivity and Scanning
of Silicon Image Detector Arrays "〔IEEE J. Solid-
State Circuit, vol. sc-4,No. 6, pp. 333-342(196
9)〕と言う論文、あるいは特開昭50−134393号
公報に記載されているようなMOS増幅型撮像装置が知
られている。
撮像装置について簡単に説明する。図8は従来のMOS
増幅型撮像装置の画素の基本構成を示したものであり、
p型の半導体基板100 と該半導体基板100 の表面に形成
したn型拡散領域101 とで接合フォトダイオードを形成
し、n型拡散領域101 はリセットスイッチ102 を介して
リセット電圧電源VRSに接続されている。またn型拡散
領域101 は、増幅トランジスタ103 のゲート端子に接続
されている。増幅トランジスタ103 の出力端子は、画素
選択スイッチ104 を介して信号出力線105 に接続されて
いる。
ついて説明する。まずリセットパルスΦRSをリセットス
イッチ102 のゲートに印加し、リセットスイッチ102 を
オンさせることにより、フォトダイオードのn型拡散領
域101 の電圧をVRSに固定する。その後リセットスイッ
チ102 をオフさせ、光電荷の蓄積を開始する。光電荷の
蓄積に伴って、n型拡散領域101 の電位が変化する。そ
の変化量はΔVは次式(1)により求められる。 ΔV=Qph/(Cj +Cg ) ・・・・・・・(1) ここで、Qphは蓄積電荷、Cj はフォトダイオードの接
合容量、Cg は増幅トランジスタ103 のゲート容量であ
る。
選択スイッチ104 のゲート電極に印加することにより選
択スイッチ104 をオンさせ、信号電流を信号出力線105
に出力する。このとき流れる信号電流Iout はΔVに依
存し、その変化量ΔIout は近似的に次式(2)により
表される。 ΔIout =gm* ×ΔV ・・・・・・・・・(2) ここで、gm* は増幅トランジスタ103 のgm及び選択
スイッチ104 のオン抵抗を含めた電荷読み出し回路の電
圧−電流変換利得であり、オーダー的には1×10-3(A
/V)から1×10-4(A/V)である。
部のアンプで検出する場合、1画素あたりの出力信号電
荷量Qout は、出力データレートをfout とすれば、次
式(3)で表される。 Qout =ΔIout /fout =〔gm* /{(Cj +Cg )×fout }〕 ×Qph ・・・・・・・・・・・・・(3) 出力信号電荷量としては、入力された光生成電荷Q
phを、gm* /{(Cj +Cg )×fout }倍に増幅さ
せたと等価になる。一般的な値として、fout を10MH
z ,(Cj +Cg )を20pFとすると、この増幅率は数
100 から数1000になる。
は、前記MOS型撮像装置と比べて出力信号量が大きい
ため、出力データレートを高くした場合においても、電
流電圧変換アンプのノイズの影響を抑えることができ
る。したがって、このような増幅型撮像装置は高速の読
み出しに適しており、当然のことながら高フレームレー
ト撮像用の固体撮像装置としても有利なものである。
を簡単にするために画素の出力を電流出力として説明し
て来たが、ソースフォロワ等を用いた電圧出力の場合に
おいても、上記従来技術の説明内容は本質的には変わら
ないものである。
画素を用いた従来のMOS増幅型撮像装置においては、
次のような問題点が存在する。前述したように、1000フ
レーム/秒を越えるような高フレームレート撮像におい
て良好なS/Nを得ようとするには、画素サイズ及び1
画素あたりの受光面積を大きくする必要がある。従来の
MOS増幅型撮像装置の画素構造で受光面積を増大させ
ると、それに伴ってフォトダイオードの接合容量Cj も
増大する。その結果として、式(3)における増幅率g
m* /{(Cj +Cg )×fout }が減少し、結果とし
てMOS型撮像装置に対する優位性がなくなってしまう
という問題がある。また、接合容量Cj が増加すると蓄
積領域のリセット時に発生するkT(Cj +Cg )ノイ
ズが増大し、S/Nを劣化させることにもなる。ここ
で、kはボルツマン定数、Tは絶対温度である。また、
高感度を目的として(Cj +Cg )を小さくした場合、
今度は電荷蓄積領域の電位変化が大きくなるため、飽和
電荷数が減少してしまい、飽和入射光量が低下し、入射
光量に対するダイナミックレンジが低下してしまうとい
う問題点が生じる。
置における上記問題点を解決するためになされたもの
で、請求項1記載の発明は、画素の開口面積を増大させ
た場合でも増倍率が変化せず、S/Nの優れたMOS増
幅型固体撮像装置を実現させると共に、入射光量が十分
に大きい場合においては飽和信号量を増加させ、検知可
能な光量のダイナミックレンジを大きくとれるMOS増
幅型撮像装置を実現することを目的としている。また請
求項2記載の発明は、請求項1記載のMOS増幅型撮像
装置においてシャッタ動作を実現することを目的として
おり、請求項3及び4記載の発明は、請求項1又は2記
載のMOS増幅型撮像装置において高速動作特性を向上
させることを目的とし、請求項5記載の発明は、請求項
4記載のMOS増幅型撮像装置においてダイナミックレ
ンジ設定の自由度を向上させることを目的とし、請求項
6記載の発明は、請求項1〜5のいずれかに記載のMO
S増幅型撮像装置においてシャッタ動作特性の改善及び
クロストークの改善を図ることを目的としている。
め、請求項1記載の発明は、入射光量に応じた光電荷を
生成するゲート電極を備えたMIS(Metal Insulator
Semiconductor )型フォトダイオードと、該MIS型フ
ォトダイオードの少なくとも一部にオーバーラップさせ
て形成した該MIS型フォトダイオードで生成された光
電荷を蓄積する電荷蓄積領域と、該電荷蓄積領域の電位
を初期化するリセットスイッチと、前記電荷蓄積領域に
制御電極が接続され、前記蓄積電荷に応じた出力信号を
発生する増幅トランジスタと、該増幅トランジスタの出
力端子と出力信号線とを接続する選択スイッチとからな
る画素を配列し構成したMOS増幅型撮像装置におい
て、撮像条件に応じて前記MIS型フォトダイオードの
ゲート電極印加電圧を変化させるように構成するもので
ある。
置においては、入射光量が少ない場合には前記MIS型
フォトダイオードのゲート電極にMIS型フォトダイオ
ードの界面が空乏化する電圧を印加することにより、光
生成された電荷を効率よく前記電荷蓄積領域に収集する
ことが可能となるため、前記MIS型フォトダイオード
の面積を増大させ受光面積を大きくしても、電荷蓄積領
域の容量値は一定に保つことが可能となり、その結果、
高感度のMOS増幅型撮像装置を実現することができ
る。また、前記電荷蓄積領域の容量が増加しないため、
受光面積を大きくしても前記電荷蓄積領域の電圧をリセ
ットする際に発生するリセットノイズの増加も抑えるこ
とができる。更に、入射光量が大きい場合には、前記M
IS型フォトダイオードのゲート電極に界面が反転する
電圧を印加することにより、MIS型フォトダイオード
の界面も電荷蓄積領域として機能させ、蓄積容量を増加
させることにより飽和電荷数を増加させ、撮像可能な入
射光量範囲を広くすることも可能となる。
荷蓄積領域を遮光すると共に、光生成電荷蓄積期間の一
部又は全期間において、前記MIS型フォトダイオード
のゲート電極に、界面に蓄積層が形成されるような電圧
を印加するように構成するものである。これにより、光
生成電荷蓄積期間の一部又は全期間に亘り光生成電荷の
蓄積を停止し、シャッタ動作を行わせることが可能とな
る。
を分割して複数領域設けるものである。これにより、実
効的に信号電荷の拡散距離が短くなるため、光生成電荷
が前記電荷蓄積領域に到達する時間も短くなり、高速性
を向上させることが可能となる。また、請求項4記載の
発明は、前記MIS型フォトダイオードを分割して複数
領域設けるものである。これによっても、実効的に信号
電荷の拡散距離を短くすることが可能となり、実質的に
前記請求項4記載の発明と同様の効果が得られる。
OS増幅型撮像装置における分割したMIS型フォトダ
イオードのそれぞれのゲート電極に対して、独立にゲー
ト電圧を印加するものである。これにより、前記複数の
MIS型フォトダイオードが反転する電位を各々任意に
設定することが可能となり、請求項1記載のMOS増幅
型撮像装置と比べて感度設定の自由度を、より向上させ
ることが可能になる。
トダイオードが、第1導電型の半導体基板内の第2導電
型の第1の半導体領域の表面に形成され、前記電荷蓄積
領域は、前記第1の半導体領域に囲まれた第1導電型の
第2の半導体領域により構成され、前記半導体基板と前
記第1の半導体領域とは電気的に逆バイアスされるよう
に構成するものである。これにより、前記MIS型フォ
トダイオード下の第1の半導体領域に浮遊している不要
な光生成電荷を、効率よく前記第1導電型の半導体基板
に排出することが可能となり、シャッタ動作特性の時間
的レスポンスの向上と、画素間のクロストークを抑圧す
ることが可能となる。
は、本発明に係るMOS増幅型撮像装置の第1実施例に
おける画素部の構成を示す図である。この実施例の画素
部は、n型半導体基板1の上部に形成されたpウエル2
の表面に、MIS型フォトダイオード3を形成し、該M
IS型フォトダイオード3の一部にオーバーラップさせ
て、n型拡散領域により構成される電荷蓄積領域4を形
成する。電荷蓄積領域4はリセットスイッチ5を介して
リセット電源VRSに接続されると共に、増幅トランジス
タ6のゲート電極に接続されている。増幅トランジスタ
6の出力端子は、選択スイッチ7を介して信号出力線8
に接続されるようになっている。MIS型フォトダイオ
ード3のゲート電極にはDC電圧VG が印加されてい
る。そして遮光膜9により、電荷蓄積領域4を含めてM
IS型フォトダイオード3以外の領域は遮光されてお
り、入射光はMIS型フォトダイオード3にのみ照射さ
れるように構成されている。また、n型半導体基板1及
びpウエル2間の接合部には、逆電圧が印加されてい
る。便宜上、本実施例においてはpウエル2の電圧は接
地電圧とした。
び信号読み出し動作について説明する。まずMIS型フ
ォトダイオード3のゲート電極にDC電圧VG を印加し
た状態において、リセットスイッチ5のゲート電極にリ
セットパルスΦRSを印加し、リセットスイッチ5をオン
させる。これにより電荷蓄積領域4の電圧はVRSに固定
されると共に、電荷蓄積領域4の電位を初期化する。そ
の後リセットスイッチ5をオフさせ、光生成電荷の蓄積
を開始する。遮光膜9の開口部を通ってMIS型フォト
ダイオード3に入射した光は、MIS型フォトダイオー
ド3のゲート電極を透過して、pウエル2内で電子−正
孔対を生成する。MISゲート電極の印加電圧VG が正
電圧の場合、光生成電子はMISゲート電極に引かれて
MIS界面に達した後、半導体表面を拡散し、最終的に
電荷蓄積領域4に到達し蓄積される。その結果、電荷蓄
積領域4の電位が変化する。電荷蓄積期間の終了後、画
素選択パルスΦSEL を選択スイッチ7に印加することに
より、電荷蓄積領域4の電位変化に依存して変調される
増幅トランジスタ6のチャネル電流を、信号読み出し線
8に出力する。
IS型フォトダイオード3のゲート電極に印加する電圧
VG を変化させることにより、光電変換特性を切り替え
ることが可能となるものであり、図2及び図3を用いて
詳細に説明する。図2の(A)〜(C)は前記MIS型
フォトダイオード3のゲート電極に印加する電圧VGの
値による、光生成電子の挙動の変化を概念的に示したも
のである。なお図1に示した画素部と同じ部位について
は同じ符号を付して示している。図2の(A)は、MI
S型フォトダイオード3のゲート電極に電子の反転層が
形成される電圧、すなわち電子の閾値電圧VTnよりも高
い電圧を印加した場合を示している。この場合、MIS
型フォトダイオード3下のpウエル2の表面には、電子
による反転層11が形成されており、蓄積容量はMIS型
フォトダイオード3の絶縁膜容量と、電荷蓄積領域の接
合容量と、 図2の(A)では図示を省略しているが、
増幅トランジスタ6のゲート容量の総和となる。蓄積さ
れている光生成電荷Qphに対する電荷蓄積領域4の電位
変化ΔVを、MIS型フォトダイオードの絶縁膜容量C
ox,電荷蓄積領域4の接合容量Cj ,増幅トランジスタ
6のゲート容量Cgを用いて表すと、次式(4)とな
る。 ΔV=Qph/(Cox+Cj +Cg ) ・・・・(4)
ド3のゲート電極に、閾値電圧VTn以下の電圧で且つM
IS型フォトダイオード3の表面が空乏化する電圧、す
なわち正孔の閾値電圧VTpより大なる電圧を印加した場
合を示している。この場合、光生成された電子はゲート
表面に添って電荷蓄積領域4に流れ込むことになる。そ
の結果、MIS型フォトダイオード3の下には電荷は蓄
積されず、蓄積容量は電荷蓄積領域4の接合容量Cj 及
び増幅トランジスタ6のゲート容量Cg となり、電荷蓄
積領域4の電位変化ΔVは、次式(5)で表される。 ΔV=Qph/(Cj +Cg ) ・・・・・・・(5) 上記(5)式よりわかるように、電位変化ΔVはMIS
型フォトダイオード3の面積、すなわち受光部面積に依
存しなくなる。したがって、画素サイズを大きくして受
光部面積を増大させても、式(3)で表される電荷増幅
率を一定に保つことが可能となる。
2つの条件での光電変換特性を模式的に示したものであ
る。VG >VTnとした図2の(A)の条件では、トータ
ルの蓄積容量が最も大きくなり、式(3)で表される電
荷増幅率は低下するが、飽和電荷数は増加するため、十
分な光量が得られるような条件では、光量に対するダイ
ナミックレンジを稼ぐことができる。また、VTn>VG
>VTpとした図2の(B)の条件では、蓄積容量が小さ
いため電荷増幅率は大きく、光量に対するダイナミック
レンジは低下するが、高感度で光を検出することが可能
となる。
ド3のゲート電極に、正孔蓄積層12が形成されるような
負電圧、すなわちVTpよりも小さな電圧を印加した場合
を示している。この場合、MIS型フォトダイオード3
の半導体表面には電子に対するバリアが形成されるた
め、MIS型フォトダイオード3の下の半導体領域内で
光生成された電子は電荷蓄積領域4には蓄積されず半導
体基板1へ排出される。ちなみに、電荷蓄積領域4の近
傍で光生成電子が発生すると、MIS型フォトダイオー
ド3のゲートに印加する電圧VG によらず、電子は電荷
蓄積領域4に流入することになるが、遮光膜9により電
荷蓄積領域4への光入射を防いでいるので、電荷蓄積領
域4近傍での光生成電子の発生はない。したがってMI
S型フォトダイオード3のゲート電極に、正孔蓄積層12
が形成されるような負電圧、すなわちVTpよりも小さな
電圧を印加した場合には、光生成電子の蓄積は全く行わ
れなくなる。これは、すなわちカメラのシャッターを閉
じていることと等価になり、例えば通常はMIS型フォ
トダイオード3のゲート電極にVTp以下の電圧を印加し
ておき、電荷蓄積期間の一部でMIS型フォトダイオー
ド3のゲート電極にVTp以上の電圧を印加することによ
り、シャッター動作を行わせることができる。
に、本実施例によれば、受光部面積を大きくしても電荷
増幅率の低下しないMOS増幅型撮像装置を実現するこ
とが可能となる。また、画素のMIS型フォトダイオー
ド3のゲート電極に印加する電圧により、画素の蓄積容
量及び実効的な開口面積を可変することが可能となり、
低照度時の高感度撮像モード、照度が大きい場合に飽和
電荷数を増やし光量のダイナミックレンジを稼ぐモー
ド、及びシャッター動作を行うことができ、さまざまな
用途に対応可能なMOS増幅型撮像装置を実現すること
ができる。更に半導体基板1とpウエル2間に逆電圧を
印加することにより、シャッター動作時に半導体基板1
へ電子の排出を速やかに行うことが可能となると共に、
浮遊電子の隣接する画素への拡散も抑えることが可能と
なり、クロストーク抑圧にも効果がある。
増幅型撮像装置の高速動作時の特性を向上させる第2実
施例について説明する。図4は第2実施例における画素
部の構成を示す図であり、図1に示した第1実施例と同
様に機能する部分については同一の符号を付して示して
いる。構造的に第1実施例と異なる点は、電荷蓄積領域
を電荷蓄積領域4−1,電荷蓄積領域4−2に分離する
と共に、光電変換を行うMIS型フォトダイオードをM
IS型フォトダイオード3−1とMIS型フォトダイオ
ード3−2及びMIS型フォトダイオード3−3に分離
し、電荷蓄積領域4−1と電荷蓄積領域4−2とは電気
的に接続し、MIS型フォトダイオード3−1とMIS
型フォトダイオード3−2及びMIS型フォトダイオー
ド3−3も電気的に共通に接続している点である。
増幅型撮像装置の画素部は第1実施例の画素部と比べ
て、より高速動作が可能となるものである。次に、この
理由について説明する。高フレームレートで撮像する場
合、画素の読み出しスピードに高速性が要求される以外
に、光生成電荷の収集にも高速性が要求される。従来例
において説明したように、高フレーム撮像時にS/Nを
稼ぐには画素の受光面積を大きくする必要がある。とこ
ろがMIS型フォトダイオードを空乏化させて動作させ
た場合、MIS型フォトダイオード下の空乏層内で発生
した光生成電子が電荷蓄積領域に達するには時間がかか
る。発生箇所から電荷蓄積領域までの距離をL,電子の
拡散係数をDとすると、電子が収集されるのに要する時
定数τは、おおよそ次式(6)で表される。 τ=4×L2 /(π2 ×D) ・・・・・・・(6) 室温における電子の拡散係数Dは約1.5 E9μm2 /se
c であるので、Lを50μmとすれば、時定数τは約0.68
μsec となる。すなわちこれ以上速い現象に対しては、
画素のレスポンスがなくなる。また、高フレームレート
撮像を行う場合は、リセット時間も短縮する必要がある
が、リセット時間がτよりも短いか同等まで短くなる
と、リセットの不完全が発生し、残像を発生させること
になる。
蓄積領域4−1,電荷蓄積領域4−2に分離すると共
に、光電変換を行うMIS型フォトダイオードをMIS
型フォトダイオード3−1とMIS型フォトダイオード
3−2及びMIS型フォトダイオード3−3に分離して
いるため、電子発生箇所から電荷蓄積領域までの距離L
すなわち電子の拡散距離が、分割しない場合と比べて短
くなる。したがって、式(6)に示した電子の拡散に要
する時間τが短くなり、MIS型フォトダイオード下で
発生した電子の電荷蓄積領域への収集速度が向上し、素
子の光に対するレスポンスが向上すると共に残像も抑え
ることができる。
施例で述べたような高感度性及び高機能性を有したまま
で、画素サイズを大きくしても高速性に優れたMOS増
幅型撮像装置を実現することができる。また、MIS型
フォトダイオード及び電荷蓄積領域の分割数は本実施例
に示した分割数に限られるものではなく、いくつにして
もよい。
例では、画素部におけるMIS型フォトダイオード及び
電荷蓄積領域の分割態様を断面構造で示したが、平面形
状で示した場合、分離される電荷蓄積領域は島状に孤立
させて分布させるように構成してもよい。図5は、電荷
蓄積領域を島状に分布させた第3実施例の画素を示す上
面図である。なお図5においては、煩雑をさけるため、
画素構成要素の中でMIS型フォトダイオード及び電荷
蓄積領域のみを示している。本実施例は、MIS型フォ
トダイオード3の一部に複数の窓3aを開け、それぞれ
の窓3aに複数の電荷蓄積領域4−1〜4−nを形成す
るものである。
生成された電子eは、MIS型フォトダイオード3の半
導体表面に拡散し、電荷蓄積領域4−1〜4−nのいず
れかに到達する。このとき発生点に近い電荷蓄積領域に
達する確率が最も高いため、実効的な電子の拡散距離
は、電荷蓄積領域4−1〜4−nの間隔Lの約1/2,
すなわち約L/2となり、画素サイズに対して電子の拡
散距離を短くすることが可能となる。したがって本実施
例で示すように、電荷蓄積領域を複数の島状に分割し形
成することによっても、第2実施例で述べたような高感
度性及び高機能性を有したままで、画素サイズを大きく
しても、高速性に優れたMOS増幅型撮像装置を実現す
ることができる。
部の構成を示す図であり、第1実施例と同様に機能する
部分については同一の符号を付して示している。構造的
に第1実施例と異なる点は、光電変換素子として機能す
るMIS型フォトダイオードを第1のMIS型フォトダ
イオード3−1と第2のMIS型フォトダイオード3−
2に分割すると共に、それぞれ独立にゲート電圧を印加
できるように構成している点である。
を省略したが、MIS型フォトダイオード3−1及び3
−2の閾値電圧VTnは電荷蓄積領域4の電圧にも依存す
る。電荷蓄積領域4の電圧をVS ,半導体領域(pウエ
ル)2の電圧を0VとしたときMIS型フォトダイオー
ドの半導体表面に電子の反転層が形成される条件は、次
式(7)で表される。 VG >VTn0 +(1+α)×VS ・・・・・(7) ここで、VTn0 はVS =0のときの電子の閾値電圧で、
αは閾値電圧の基板変調係数であり、通常0.7 程度の値
である。
び3−2印加するゲート電圧VG-1及びVG-2 を、次式
(8)の条件を満たすように設定する。 VTp<VG-1 <VG-2 <VTn0 +(1+α)×VRS ・・・・・(8) これにより、電荷蓄積領域4をリセット電圧VRSにリセ
ットした時点では、MIS型フォトダイオード3−1及
び3−2の半導体表面は空乏化しており、そのため蓄積
容量は電荷蓄積領域4の接合容量Cj 及び増幅トランジ
スタ6のゲート容量Cg の和となり、第1実施例の図2
の(A)に示した状態と同様になる。その後、電荷蓄積
期間に入り電子が電荷蓄積領域4に蓄積されていくにし
たがって、VS は減少していき、 VG-2 >VTn0 +(1+α)×VS ・・・・・・・・・・・・(9) が成立する時点から、MIS型フォトダイオード3−2
の表面には反転層が形成され、それ以降蓄積容量にはM
IS型フォトダイオード3−2の絶縁膜容量COX2 が付
加される。
にも反転層が形成され、それ以降の蓄積容量にはMIS
型フォトダイオード3−1の絶縁膜容量COX1 も付加さ
れる。従来例及び第1実施例で説明したように、画素の
電荷増幅率は蓄積容量に反比例するので、本実施例の画
素の光電変換特性は図7に示すように折れ曲がり特性と
なる。
幅型撮像装置においては、低照度領域では感度が高く、
高照度領域では信号圧縮されるため、光量のダイナミッ
クレンジを大きく稼ぐことができる。また、その圧縮特
性が、特定の照度を境界としてそれぞれの領域では線形
であるため、信号の伸長も容易である。
ダイオードの数を二つとして説明してきたが、二つに限
られるものではなく、第1実施例で説明したような一つ
のMIS型フォトダイオードの場合でも折れ曲がり点は
1点であるが、同様の動作及び効果を得ることができ
る。また三つ以上のMIS型フォトダイオードを設けた
場合でも同様である。
請求項1記載の発明によれば、撮像条件に応じてMIS
型フォトダイオードのゲート電極印加電圧を変化させる
ように構成し、入射光量が少ない場合には、前記MIS
型フォトダイオードのゲート電極にMIS型フォトダイ
オードの界面が空乏化する電圧を印加することにより、
光生成された電荷を効率良く電荷蓄積領域に収集するこ
とが可能となるため、前記MIS型フォトダイオードの
面積を増大させ受光面積を大きくしても、電荷蓄積領域
の容量値は一定に保つことが可能となり、その結果、高
感度のMOS増幅型撮像装置を実現することができる。
また、前記電荷蓄積領域の容量が増加しないため、受光
面積を大きくしても前記電荷蓄積領域の電圧をリセット
する際に発生するリセットノイズの増加も抑えることが
できる。更に、入射光量が大きい場合には、前記MIS
型フォトダイオードのゲート電極に界面が反転する電圧
を印加することにより、MIS型フォトダイオードの界
面も電荷蓄積領域として機能させ、蓄積容量を増加させ
ることにより飽和電荷数を増加させ、撮像可能な入射光
量範囲を広くすることも可能となる。
電荷の蓄積を選択的に停止し、シャッタ動作を行わせる
ことが可能となる。また請求項3及び4記載の発明によ
れば、実効的に信号電荷の拡散距離が短くなるため、光
生成電荷が前記電荷蓄積領域に到達する時間を短くする
ことができ、高速性を向上させることが可能となる。ま
た請求項5記載の発明によれば、分割したMIS型フォ
トダイオードのそれぞれのゲート電極に対して独立にゲ
ート電圧を印加することにより、複数のMIS型フォト
ダイオードが反転する電位をそれぞれ任意に設定するこ
とが可能となり、感度設定の自由度をより向上させるこ
とが可能となる。また請求項6記載の発明によれば、M
IS型フォトダイオード下の第1の半導体領域に浮遊し
ている不要な光生成電荷を効率よく半導体基板に排出す
ることが可能となり、シャッタ動作特性の時間的レスポ
ンスの向上と、画素間のクロストークを抑圧することが
可能となる。
例の画素構成を示す図である。
トダイオードのゲート電極への印加電圧の変化による動
作態様の変化を示す説明図である。
を示す図である。
る。
る。
る。
を示す図である。
例を示す図である。
ド 3a 窓 4,4−1,4−2,・・・4−n n型電荷蓄積領域 5 リセットスイッチ 6 増幅トランジスタ 7 選択スイッチ 8 出力信号線 9 遮光膜
Claims (6)
- 【請求項1】 入射光量に応じた光電荷を生成するゲー
ト電極を備えたMIS型フォトダイオードと、該MIS
型フォトダイオードの少なくとも一部にオーバーラップ
させて形成した該MIS型フォトダイオードで生成され
た光電荷を蓄積する電荷蓄積領域と、該電荷蓄積領域の
電位を初期化するリセットスイッチと、前記電荷蓄積領
域に制御電極が接続され、前記蓄積電荷に応じた出力信
号を発生する増幅トランジスタと、該増幅トランジスタ
の出力端子と出力信号線とを接続する選択スイッチとか
らなる画素を配列し構成したMOS増幅型撮像装置にお
いて、撮像条件に応じて前記MIS型フォトダイオード
のゲート電極印加電圧を変化させるように構成したこと
を特徴とするMOS増幅型撮像装置。 - 【請求項2】 少なくとも前記電荷蓄積領域は光学的に
遮光されていると共に、光生成電荷蓄積期間の一部又は
全期間中に前記MIS型フォトダイオードのゲート電極
に、界面に蓄積層が形成される電圧を印加するように構
成したことを特徴とする請求項1記載のMOS増幅型撮
像装置。 - 【請求項3】 前記電荷蓄積領域は、二つ以上の複数の
領域に分離形成されていると共に、該複数の電荷蓄積領
域は電気的に共通に接続されていることを特徴とする請
求項1又は2記載のMOS増幅型撮像装置。 - 【請求項4】 前記MIS型フォトダイオードは、二つ
以上の複数の領域に分離形成されていることを特徴とす
る請求項1〜3のいずれか1項に記載のMOS増幅型撮
像装置。 - 【請求項5】 前記複数のMIS型フォトダイオードの
ゲート電極は、独立にゲート電圧が印加されていること
を特徴とする請求項4記載のMOS増幅型撮像装置。 - 【請求項6】 前記MIS型フォトダイオードは、第1
導電型の半導体基板内の第2導電型の第1の半導体領域
の表面に形成され、前記電荷蓄積領域は、前記第1の半
導体領域に囲まれた第1導電型の第2の半導体領域によ
り構成され、前記半導体基板と前記第1の半導体領域と
は電気的に逆バイアスされていることを特徴とする請求
項1〜5のいずれか1項に記載のMOS増幅型撮像装
置。
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---|---|---|---|
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-
1995
- 1995-08-29 JP JP24232595A patent/JP3590158B2/ja not_active Expired - Fee Related
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