JP2000174247A - 固体撮像素子 - Google Patents

固体撮像素子

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JP2000174247A
JP2000174247A JP10350012A JP35001298A JP2000174247A JP 2000174247 A JP2000174247 A JP 2000174247A JP 10350012 A JP10350012 A JP 10350012A JP 35001298 A JP35001298 A JP 35001298A JP 2000174247 A JP2000174247 A JP 2000174247A
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pixel
voltage
transistor
light receiving
gate
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JP10350012A
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English (en)
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Tomoyuki Watabe
知行 渡部
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Fujifilm Business Innovation Corp
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Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L27/00Devices consisting of a plurality of semiconductor or other solid-state components formed in or on a common substrate
    • H01L27/14Devices consisting of a plurality of semiconductor or other solid-state components formed in or on a common substrate including semiconductor components sensitive to infrared radiation, light, electromagnetic radiation of shorter wavelength or corpuscular radiation and specially adapted either for the conversion of the energy of such radiation into electrical energy or for the control of electrical energy by such radiation
    • H01L27/144Devices controlled by radiation
    • H01L27/146Imager structures
    • H01L27/148Charge coupled imagers
    • H01L27/14806Structural or functional details thereof
    • H01L27/14812Special geometry or disposition of pixel-elements, address lines or gate-electrodes
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N25/00Circuitry of solid-state image sensors [SSIS]; Control thereof
    • H04N25/60Noise processing, e.g. detecting, correcting, reducing or removing noise
    • H04N25/616Noise processing, e.g. detecting, correcting, reducing or removing noise involving a correlated sampling function, e.g. correlated double sampling [CDS] or triple sampling

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 画素内の増幅トランジスタの閾値電圧のばら
つきの影響を、より一層低減し、固定パターンノイズ
を、より大幅に低減する。 【解決手段】 画素10の受光部1をリーチスルー型の
ダイオードを含むものとし、画素10内にリセットトラ
ンジスタ7,8を設ける。リセット時、リセットトラン
ジスタ7,8およびシャッタトランジスタ2をオンに
し、定電圧Vrefと増幅トランジスタ3の閾値電圧V
thとの和の電圧をフォトゲート21に印加する。受光
後、ゲート電極22に低電位のバイアス電圧を印加し、
シャッタトランジスタ2をオンにして、フォトゲート2
1に蓄積された光電荷をフォトゲート21から排出し
て、シャッタトランジスタ2のソース領域を形成するn
+層35に転送し、Vref+Vth+ΔVで表される
電圧を得る。読み出し時、スイッチングトランジスタ4
をオンにし、Vthが差し引かれた電圧Vout=Vr
ef+ΔVを取り出す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、CMOS型の固
体撮像素子などの、増幅型の固体撮像素子に関する。
【0002】
【従来の技術】撮像装置やイメージセンサなどに用いら
れる固体撮像素子としては、CCDを用いたものなど、
各種のものが考えられているが、最近、CMOS型の固
体撮像素子などの、増幅型の固体撮像素子が研究されて
いる。
【0003】例えば、文献「日経マイクロデバイス、1
997年7月号、第120〜125頁、復活に賭けるM
OS型固体撮像素子」には、第124頁の図8(c)に
「アクティブ方式(フォト・ゲート型)」として、図8
に示すようなCMOS型の固体撮像素子の画素構造が示
されている。
【0004】ただし、図8では、文献の転送ゲートを、
実用上の呼称であるシャッタトランジスタとして示し、
文献の選択回路のうちの上側のトランジスタは、増幅素
子として機能するので、増幅トランジスタとして示し、
選択回路のうちの下側のトランジスタは、スイッチング
素子として機能するので、スイッチングトランジスタと
して示し、文献のリセット・ゲートは、リセットトラン
ジスタとして示し、それぞれに符号を付した。
【0005】このフォトゲート型では、受光部1は、p
−半導体基板上に形成されたフォトゲート21およびシ
ャッタトランジスタ2からなる。フォトゲート21は、
透明絶縁膜を介して形成された透明電極からなるゲート
電極22を有する。シャッタトランジスタ2は、フォト
ゲート21と連結して形成されたn型のMOSトランジ
スタである。
【0006】受光部1の一端は、接地電位などの所定電
位Vpoの点に接続する。受光部1の、出力電圧Vpd
が得られる他端は、増幅トランジスタ3のゲートに接続
する。
【0007】受光時には、シャッタトランジスタ2はオ
フにされ、フォトゲート21は逆バイアスされて、ゲー
ト電極22の下側に空乏層が形成され、受光量に応じた
数の光電荷が、この空乏層に蓄積される。
【0008】次に、受光後の所望のタイミングでの転送
時に、ゲート電極22に低電位のバイアス電圧が印加さ
れるとともに、シャッタトランジスタ2がオンにされ
て、フォトゲート21に蓄積された光電荷が排出され
る。排出された光電荷は、シャッタトランジスタ2を介
して、シャッタトランジスタ2のソース領域を形成する
図の右側の拡散層に転送され、その光電荷によって、受
光部1の出力電圧Vpdが生成される。このとき、増幅
トランジスタ3のゲート電圧は、受光部1の出力電圧V
pdと等しくなる。
【0009】そして、増幅トランジスタ3はソースフォ
ロワ回路として働くので、増幅トランジスタ3のソース
電圧は、ゲート電圧から増幅トランジスタ3のゲート・
ソース間の閾値電圧Vthを差し引いた電圧、Vpd−
Vthとなり、このソース電圧が、スイッチングトラン
ジスタ4を介して、画素10の出力端子に読み出され
る。
【0010】したがって、スイッチングトランジスタ4
のわずかなオン電圧を無視すれば、画素10の出力電圧
Voutは、 Vout=Vpd−Vth …(1) となる。
【0011】シャッタトランジスタ2をオンにすること
による光電荷の転送、およびスイッチングトランジスタ
4をオンにすることによる出力電圧Voutの読み出し
は、一般にXYマトリックス状のスキャナ回路によって
行う。
【0012】リセットトランジスタ5は、フォトゲート
21に蓄積された電荷を定期的に排出して、受光部1の
出力電圧Vpdを所定電位にリセットするためのもの
で、この例では所定電位として電源電圧VDDが用いら
れる。リセット時には、シャッタトランジスタ2および
リセットトランジスタ5をオンにし、これによって、受
光部1のフォトゲート21下の半導体の電圧、出力電圧
Vpd、および増幅トランジスタ3のゲート電圧を所定
電位、この例では電源電圧VDDにリセットする。
【0013】図9は、上記文献の図8(b)に「アクテ
ィブ方式(フォト・ダイオード型)」として示された画
素構造を示す。各素子には、図8と同様の呼称および符
号を付した。
【0014】このフォトダイオード型では、受光部1
は、p−半導体基板とその上に形成されたn+層とから
なるフォトダイオード23によって構成される。シャッ
タトランジスタは形成されていない。
【0015】受光部1の一端は、接地電位などの所定電
位Vpoの点に接続する。受光部1の、出力電圧Vpd
が得られる他端は、増幅トランジスタ3のゲートに接続
する。
【0016】受光時には、フォトダイオード23は逆バ
イアスされて、フォトダイオード23に空乏層が形成さ
れ、受光量に応じた数の光電荷が、この空乏層に蓄積さ
れる。そして、この光電荷によって、受光部1の出力電
圧Vpdが生成され、増幅トランジスタ3のゲートに印
加される。
【0017】図8のフォトゲート型と同様に、増幅トラ
ンジスタ3はソースフォロワ回路として働くので、増幅
トランジスタ3のソース電圧は、Vpd−Vthとな
り、このソース電圧が、スイッチングトランジスタ4を
介して、画素10の出力端子に読み出される。
【0018】この場合、光電荷は、受光量に応じて時間
とともに蓄積されていく。したがって、受光部1の出力
電圧Vpdも、受光量に応じて時間とともに変化する。
そのため、画素10からの出力電圧Voutの読み出し
は、リセット時から受光を始めて、所望の受光時間が経
過した時点でスイッチングトランジスタ4をオンにする
ことによって行う。
【0019】リセット時には、リセットトランジスタ5
をオンにして、フォトダイオード23の電圧、および増
幅トランジスタ3のゲート電圧を所定電位、この例では
電源電圧VDDにリセットする。
【0020】スイッチングトランジスタ4をオンにする
ことによる出力電圧Voutの読み出しは、XYマトリ
ックス状のスキャナ回路などによって行う。
【0021】以上のようにフォトダイオード23とフォ
トゲート21との違いはあるが、図9のフォトダイオー
ド型でも、画素10の出力電圧Voutは、式(1)で
表される。
【0022】上記文献に示された以上の固体撮像素子の
特長は、第1に、増幅トランジスタ3で増幅した信号を
読み出すので、高感度である。第2に、CMOS回路を
用いる場合には、低消費電力である。標準的なCMOS
型の固体撮像素子は、CCD固体撮像素子に比べて、消
費電力が約1/10である。第3に、標準的なCMOS
プロセスを使用する場合には、CCD固体撮像素子のよ
うに専用プロセスを要しないので、低コストである。
【0023】第4に、ランダムアクセスが可能である。
この固体撮像素子では、受光部1の電荷を取り出さない
ので、画素10から出力電圧Voutを読み出しても、
受光部1の出力電圧Vpdは変化しない。したがって、
一度形成した画像を損なわずに、画像を何度でも読み出
すことができる。そのため、任意のアドレスをランダム
にアクセスして読み出すことができる。
【0024】第5に、シャッタトランジスタ(転送ゲー
ト)2を設ける場合には、シャッタ時間を変化させるこ
とができる。すなわち、シャッタトランジスタ2を所望
のタイミングで短時間、オンにすることによって、受光
部1の出力電圧Vpdを、増幅トランジスタ3のゲート
容量に蓄積し、保持しておくことができ、上記のオン時
間のタイミングを制御すれば、シャッタ時間を変えるこ
とができる。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来の固体撮像素子は、画素10の出力電圧Voutが、
式(1)で表されるようにVpd−Vthとなり、画素
10の出力電圧Voutに、増幅トランジスタ3の閾値
電圧Vthが、そのまま現れる。そのため、画素10の
出力電圧Voutを、そのまま出力信号として取り出す
場合には、画素10ごとの増幅トランジスタ3の閾値電
圧Vthのばらつきが、そのまま固定パターンノイズ
(FPN)となる欠点がある。
【0026】しかも、MOSトランジスタの閾値電圧V
thは、素子ごとのばらつきが大きく、一般的なCMO
Sプロセスでは、素子ごとのばらつきが10mVpp以
上となることも多い。すなわち、従来のCMOS型の固
体撮像素子では、固定パターンノイズが10mVpp以
上となることも多い。高画質を得るには、固定パターン
ノイズは1〜2mVpp程度以下が望ましいので、従来
のCMOS型の固体撮像素子で、画素10の出力電圧V
outを、そのまま出力信号として取り出すと、非常に
低画質となる問題がある。
【0027】そこで、発明者は先に、画素の出力電圧
を、そのまま出力信号として取り出す場合でも、固定パ
ターンノイズを著しく低減することができる固体撮像素
子を発明し、特願平10−75216号(整理番号FN
98−00005、平成10年3月24日出願)によっ
て提案した。
【0028】この先願の発明は、画素構造を工夫するこ
とによって、それぞれの画素の出力電圧Voutとし
て、その画素内の増幅トランジスタの閾値電圧Vthを
含まない電圧が得られるようにし、画素ごとの増幅トラ
ンジスタの閾値電圧Vthのばらつきが、本質的に固定
パターンノイズとならないようにしたものである。
【0029】図10に、先願の発明の固体撮像素子の一
例の画素構造を示し、受光部を素子断面およびエネルギ
ーバンド構造として模式的に示し、その他の部分を回路
記号によって示したものである。
【0030】受光部1は、図の例ではフォトダイオード
23とシャッタトランジスタ2を合わせたものとした
が、フォトダイオードに限らず、フォトゲートなど、受
光により電荷を蓄積し、光起電力を発生するものであれ
ばよい。シャッタトランジスタ2は必須ではないが、こ
れを設ける場合には、上述したようにシャッタ時間を可
変にすることができる。
【0031】受光部1の一端は、接地電位などの所定電
位Vpoの点に接続する。受光部1の、出力電圧Vpd
が得られる他端は、増幅トランジスタ3のゲートに接続
し、シャッタトランジスタ2のゲートに、シャッタ制御
信号φshutterを供給する。
【0032】また、増幅トランジスタ3のソースに、ス
イッチングトランジスタ4のドレインを接続し、増幅ト
ランジスタ3のドレインに、画素外部の定電流源6か
ら、定電流の参照電流Irefを供給し、スイッチング
トランジスタ4のゲートに、読み出し制御信号φrow
を供給する。
【0033】さらに、リセットトランジスタ7のドレイ
ンを、増幅トランジスタ3のドレインに接続し、リセッ
トトランジスタ7のソースを、増幅トランジスタ3のゲ
ートに接続し、リセットトランジスタ8のドレインを、
増幅トランジスタ3のソースに接続し、リセットトラン
ジスタ8のソースに、所定の定電圧である参照電圧Vr
efを供給し、リセットトランジスタ7および8のゲー
トに、リセット制御信号φresetを供給する。
【0034】そして、図では省略したが、画素外部にお
いて、スイッチングトランジスタ4のソースに負荷を接
続して、スイッチングトランジスタ4のソースから、画
素10の出力電圧Voutを取り出す。
【0035】この画素構造の固体撮像素子は、(1)受
光部1のリセット、(2)受光部1での受光、(3)受
光部1から増幅トランジスタ3への電圧転送、(4)画
素10からの出力電圧Voutの読み出し、というシー
ケンスによって駆動する。
【0036】まず、リセット時には、リセット制御信号
φresetおよびシャッタ制御信号φshutter
を高レベルにして、リセットトランジスタ7,8および
シャッタトランジスタ2をオンにし、読み出し制御信号
φrowを低レベルにして、スイッチングトランジスタ
4はオフにする。
【0037】このとき、受光部1のフォトダイオード2
3を回路記号で示し、オフにされたスイッチングトラン
ジスタ4を省略し、オンにされたシャッタトランジスタ
2およびリセットトランジスタ7,8のドレイン・ソー
スを短絡して示すと、画素10は、図11(A)の等価
回路のようになる。
【0038】図11(A)から、より明らかなように、
リセット時、定電流源6からの参照電流Irefが、増
幅トランジスタ3のドレイン・ソースに流れ、図11
(A)では短絡して示したリセットトランジスタ8のド
レイン・ソースに流れて、参照電圧Vrefが与えられ
るラインを通じて画素外部に流出する。
【0039】したがって、増幅トランジスタ3のゲート
・ソース間の電圧Vthは、増幅トランジスタ3のドレ
イン・ソースに流れる電流が参照電流Irefと等しく
なるときの電圧値に定まり、受光部1のフォトダイオー
ド23の電圧Vpd1は、これをVresetとする
と、 に定まる。
【0040】すなわち、受光部1のフォトダイオード2
3には、所定の定電圧である参照電圧Vrefと増幅ト
ランジスタ3のゲート・ソース間の電圧Vthとの和の
電圧Vresetが、リセット電圧として印加されるこ
とになる。
【0041】この場合、増幅トランジスタ3のドレイン
電流が、定電流源6によってIrefに定められ、これ
によって、増幅トランジスタ3のゲート・ソース間の電
圧Vthが、ドレイン電流Irefを生じるような電圧
に定められるので、増幅トランジスタ3のゲート・ソー
ス間の電圧Vthとしては、ドレイン電流Irefに対
応するような閾値電圧を生じる。
【0042】したがって、上記のリセット電圧Vres
etは、所定の定電圧である参照電圧Vrefと増幅ト
ランジスタ3のゲート・ソース間の閾値電圧Vthとの
和となり、増幅トランジスタ3の閾値電圧Vthが、リ
セット電圧Vreset中に、すなわち受光部1のフォ
トダイオード23の電圧Vpd1中に保存されるように
なる。
【0043】次に、受光時には、リセット制御信号φr
eset、シャッタ制御信号φshutterおよび読
み出し制御信号φrowを、すべて低レベルにして、リ
セットトランジスタ7,8、シャッタトランジスタ2お
よびスイッチングトランジスタ4を、すべてオフにす
る。
【0044】したがって、リセット後、所望の受光時間
だけ経過した後の、受光部1のフォトダイオード23の
電圧Vpd2は、 で表されるように、上記のリセット電圧Vreset
に、受光による電圧変化分ΔVが加わった電圧となる。
したがって、増幅トランジスタ3の閾値電圧Vthは、
受光後のフォトダイオード23の電圧Vpd2中にも保
存されるようになる。
【0045】次に、転送時には、シャッタ制御信号φs
hutterを高レベルにして、シャッタトランジスタ
2をオンにし、リセット制御信号φresetおよび読
み出し制御信号φrowを低レベルにして、リセットト
ランジスタ7,8およびスイッチングトランジスタ4は
オフにする。
【0046】すなわち、リセット後、所望の受光時間だ
け経過した後の、所定の時間だけ、シャッタトランジス
タ2をオンにする。これによって、所望の時点での受光
部1のフォトダイオード23の電圧が、増幅トランジス
タ3のゲートに印加される。すなわち、式(3)で定ま
る、受光後のフォトダイオード23の電圧Vpd2が、
増幅トランジスタ3のゲート電圧となる。
【0047】その後、シャッタトランジスタ2をオフに
する。このとき、増幅トランジスタ3のゲート電圧は、
受光後のフォトダイオード23の電圧Vpd2のまま、
増幅トランジスタ3のゲート容量に保持される。
【0048】次に、読み出し時には、読み出し制御信号
φrowを高レベルにして、スイッチングトランジスタ
4をオンにし、リセット制御信号φresetおよびシ
ャッタ制御信号φshutterを低レベルにして、リ
セットトランジスタ7,8およびシャッタトランジスタ
2はオフにする。
【0049】このとき、受光部1のフォトダイオード2
3を回路記号で示し、オフにされたリセットトランジス
タ7,8を省略し、オフにされたシャッタトランジスタ
2をスイッチの記号で示し、オンにされたスイッチング
トランジスタ4のドレイン・ソースを短絡して示すと、
画素10は、図11(B)の等価回路のようになる。容
量Cgは、上述した増幅トランジスタ3のゲート容量で
ある。
【0050】ただし、ゲート容量Cgは、増幅トランジ
スタ3のゲート・ソース間の容量のほかに、増幅トラン
ジスタ3のゲートに接続された、それぞれの拡散層の容
量を合わせた値になる。また、転送電荷を蓄積するため
に、さらに大きい容量が必要な場合には、容量素子を追
加してもよい。ゲート容量Cgは、これらの容量の合計
を一括して表現したものである。
【0051】図11(B)に示すように、読み出し時、
受光後のフォトダイオード23の電圧Vpd2が、増幅
トランジスタ3のゲート容量Cgに保持されており、定
電流源6からの参照電流Irefは、増幅トランジスタ
3のドレイン・ソースに流れ、図11(B)では短絡し
て示したスイッチングトランジスタ4のドレイン・ソー
スに流れて、出力電圧Voutが取り出されるラインを
通じて画素外部の負荷に流出する。
【0052】したがって、画素10の出力電圧Vout
として、 Vout=Vpd2−Vth …(4) で表されるように、増幅トランジスタ3のゲート電圧V
pd2から、増幅トランジスタ3のゲート・ソース間の
電圧Vthが差し引かれた電圧が得られる。
【0053】この場合の増幅トランジスタ3のゲート・
ソース間の電圧Vthも、増幅トランジスタ3のドレイ
ン電流がIrefになるときの閾値電圧であり、式
(3)中のVthと同じ値となる。
【0054】そして、増幅トランジスタ3のゲート電圧
Vpd2は、式(3)で表されるので、式(4)のVp
d2に式(3)を代入すると、画素10の出力電圧Vo
utは、 となる。すなわち、増幅トランジスタ3の閾値電圧Vt
hは、キャンセルされて、画素10の出力電圧Vout
には全く現れない。
【0055】図12は、この先願の発明の固体撮像素子
の一例の画素および画素周辺の接続関係を示し、図13
は、その全体構成を示す。図13に示すように、画素1
0は、垂直方向にm行に渡り、水平方向にn列に渡るよ
うに、マトリックス状に複数配列形成する。
【0056】図12または図13に示すように、各画素
10の受光部1の一端は、所定電位Vpoが与えられる
ライン11、例えば接地ラインに接続し、各画素10の
シャッタトランジスタ2のゲートは、行ごとに共通に、
シャッタ制御信号φshutter1〜φshutte
rmが供給されるシャッタ制御ライン12に接続し、各
画素10のリセットトランジスタ7および8のゲート
は、行ごとに共通に、リセット制御信号φreset1
〜φresetmが供給されるリセット制御ライン13
に接続し、各画素10のスイッチングトランジスタ4の
ゲートは、行ごとに共通に、読み出し制御信号φrow
1〜φrowmが供給される読み出し制御ライン15に
接続し、垂直スキャナ回路17によって、制御ライン1
2,13,15を選択制御する。
【0057】また、各画素10のリセットトランジスタ
8のソースは、列ごとに共通に、参照電圧Vrefが供
給されるライン14に接続し、各画素10の増幅トラン
ジスタ3およびリセットトランジスタ7のドレインは、
列ごとに共通に、参照電流Irefが供給される定電流
源6に接続し、各画素10のスイッチングトランジスタ
4のソースは、列ごとに共通に、出力電圧Vout1〜
Voutnを取り出す出力ライン16に接続し、水平ス
キャナ回路18によって、出力ライン16を選択して、
出力電圧Vout1〜Voutnを取り出す。水平スキ
ャナ回路18から取り出された出力電圧Vout1〜V
outnは、増幅器19によって増幅されて、固体撮像
素子の出力として取り出される。
【0058】垂直スキャナ回路17によって制御ライン
12,13,15を選択し、水平スキャナ回路18によ
って出力ライン16を選択することによって、所望のア
ドレスの画素の出力電圧を外部に取り出すことができ
る。
【0059】上述した先願の発明によれば、画素10の
出力電圧Voutとして、その画素10内の増幅トラン
ジスタ3の閾値電圧Vthを含まない出力電圧が得られ
るので、画素10ごとの増幅トランジスタ3の閾値電圧
Vthのばらつきが、本質的に固定パターンノイズとな
らず、画素10の出力電圧Voutを、そのまま出力信
号として取り出す場合でも、固定パターンノイズを著し
く低減することができる。
【0060】また、このように画素10の出力電圧Vo
utを1回だけ読み出して、そのまま出力信号とするこ
とができるので、従来考えられているような、画素の出
力電圧を複数回読み出し、画素外部の読み出し回路によ
って、画素の出力電圧に含まれる、画素内の増幅トラン
ジスタの閾値電圧をキャンセルする読み出し方式に比べ
て、読み出し回路を著しく簡単に構成することができる
とともに、固体撮像素子を高速で駆動することができ
る。
【0061】しかも、そのためのリセット回路も、それ
ぞれの画素10内には2つのリセットトランジスタ7,
8を設けるだけでよく、簡単かつ容易に実現することが
できる。
【0062】さらに、上述したCMOS型の固体撮像素
子の特長である、高感度、低消費電力、低コスト、ラン
ダムアクセス可能、シャッタ時間可変という利点を、そ
のまま維持することができる。
【0063】発明者は、さらに、図8または図9に示し
たような従来の固体撮像素子、および図10に示したよ
うな先願の発明の固体撮像素子について、アナログ回路
シミュレータを用いて、動作シミュレーションを行っ
た。
【0064】従来の固体撮像素子としては、図8または
図9の画素構造において、受光部1を図10のようにフ
ォトダイオード23とシャッタトランジスタ2による構
成の受光部に置き換えたものを用い、先願の発明の固体
撮像素子としては、図10の画素構造において、受光部
1を同図のようにフォトダイオード23とシャッタトラ
ンジスタ2による構成としたものを用いた。そのほか、
トランジスタの定数などの条件も、両者で同じにした。
【0065】これら2つの固体撮像素子につき、増幅ト
ランジスタ3の閾値電圧Vthを、中心値1.5V、上
限値1.515V、下限値1.485Vの3通りに変化
させて、シミュレーションを行った。すなわち、増幅ト
ランジスタ3の閾値電圧Vthが、比較的大きなばらつ
き幅である30mVpp(±15mV)で変化した場合
の、画素10の出力電圧Voutの変化幅をシミュレー
トした。
【0066】その結果、従来の固体撮像素子について
は、画素10の出力電圧Voutの変化幅は、約30m
Vppであって、増幅トランジスタ3の閾値電圧Vth
の変化が、そのまま画素10の出力電圧Voutに現れ
ることを確認した。
【0067】これに対して、先願の発明の固体撮像素子
については、画素10の出力電圧Voutの変化幅は、
約4mVppであって、増幅トランジスタ3の閾値電圧
Vthの変化幅30mVppの約1/8に低減された。
このように、先願の発明によれば、増幅トランジスタ3
の閾値電圧Vthのばらつきによる画素10の出力電圧
Voutのばらつきを著しく低減できることを、シミュ
レーションによって確認できた。
【0068】しかし、この先願の発明の約4mVppと
いう変化(ばらつき)は、従来の約30mVppという
変化(ばらつき)に比べれば、著しく小さいものの、高
画質が得られる1〜2mVpp程度以下に比べると、な
お大きい。
【0069】そこで、先願の発明において、画素10の
出力電圧Voutに約4mVppという変化(ばらつ
き)が残存する理由を検討したところ、次のことがわか
った。
【0070】先願の発明の図10の例では、リセット時
に受光部1のフォトダイオード23に印加される電圧V
resetが、式(2)に示したように、所定の定電圧
Vrefに増幅トランジスタ3の閾値電圧Vthを加え
た電圧となる。このため、閾値電圧Vthが画素10ご
とにばらつくと、リセット電圧Vresetが画素10
ごとに閾値電圧Vthのばらつき分だけばらつく。すな
わち、リセット時のフォトダイオード23の逆バイアス
電圧が、画素10ごとに閾値電圧Vthのばらつき分だ
けばらつく。
【0071】そして、一般にpn接合ダイオードでは、
接合容量の値は、逆バイアス電圧の−1/2乗などのバ
イアス電圧依存性を有するので、閾値電圧Vthのばら
つきによってリセット時のフォトダイオード23の逆バ
イアス電圧がばらつくと、リセット時のフォトダイオー
ド23の容量値もばらつく。
【0072】このようにリセット時、受光部1のフォト
ダイオード23には画素10ごとに若干異なる値の容量
が形成されるので、これに受光時、受光によって同一量
の光電荷が蓄積されても、電圧の変化量が画素10ごと
に若干異なるようになる。そして、この電圧の変化量
が、受光による電圧変化分ΔVとなり、正味の出力電圧
として画素10の出力電圧Voutに現れるため、上述
したように画素10の出力電圧Voutが4mVpp程
度ばらつく。
【0073】すなわち、先願の発明では、式(5)に示
したように閾値電圧Vthそのものはキャンセルされる
が、受光による電圧変化分ΔVに閾値電圧Vthのばら
つきの影響が現れるため、画素10の出力電圧Vout
に4mVpp程度のばらつきが残存する。
【0074】そこで、この発明は、先願の発明をさらに
改善して、画素内の増幅トランジスタの閾値電圧のばら
つきの影響を、より一層低減し、画素の出力電圧を、そ
のまま出力信号として取り出す場合でも、固定パターン
ノイズを、より大幅に低減することができるようにした
ものである。
【0075】
【課題を解決するための手段】この発明では、複数の画
素を備え、それぞれの画素ごとに、受光部の出力電圧が
増幅トランジスタのゲート・ソース間を介して画素外部
に読み出される固体撮像素子において、それぞれの画素
の上記受光部を、リーチスルー型のダイオードを含んで
形成するとともに、それぞれの画素内に、所定の定電圧
と、その画素内の上記増幅トランジスタのゲート・ソー
ス間の閾値電圧との和を、リセット電圧として、その画
素内の上記受光部に印加するリセット回路を設ける。
【0076】
【作用】上記のように、この発明では、受光部の出力電
圧が増幅トランジスタのゲート・ソース間を介して画素
外部に読み出される固体撮像素子の、それぞれの画素の
受光部を、リーチスルー型のダイオードを含んで形成す
る。所定の定電圧と、その画素内の増幅トランジスタの
ゲート・ソース間の閾値電圧との和を、リセット電圧と
して、その画素内の受光部に印加する点は、先願の発明
と同じである。
【0077】リーチスルー型のダイオードは、例えば、
図1のA−A’断面での構造および図2(A)のプロフ
ァイルに示すように、n+層とp−層とによってn+p
−接合が形成され、かつ、そのp−層の、n+p−接合
とは反対側の位置にp+層が形成されて、p−層の厚み
が小さくされたものである。
【0078】すなわち、リーチスルー型のダイオードを
定義すれば、リーチスルー型のダイオードとは、半導体
異種接合を形成する2つの半導体層のうちの低濃度側の
半導体層の、上記接合とは反対側の位置に、その低濃度
側の半導体層と同型の、高濃度の半導体層が連続して形
成され、使用条件の範囲の逆バイアス電圧が印加された
ときに上記低濃度側の半導体層が十分厚い場合に形成さ
れる空乏層の厚みより、上記低濃度側の半導体層の厚み
が小さくされたものである。
【0079】リーチスルー型のダイオードでは、逆バイ
アス電圧印加時の空乏層の厚みは、低濃度側の半導体層
の厚みにほぼ等しくなって、逆バイアス電圧が変化して
も、ほとんど変化しない。したがって、空乏層の厚みで
決まる接合容量の値も、逆バイアス電圧によって、ほと
んど変化しない。すなわち、リーチスルー型のダイオー
ドは、通常のpn接合ダイオードに比べて、逆バイアス
電圧が変化したときの容量の変化が大幅に低減する。
【0080】そのため、それぞれの画素の受光部をリー
チスルー型のダイオードを含んで形成した、この発明の
固体撮像素子においては、リセット時、上述したように
リセット電圧Vresetが増幅トランジスタの閾値電
圧Vthのばらつきによって画素ごとにばらついても、
受光部の容量のばらつきは大幅に低減され、その後の受
光によって同一量の光電荷が蓄積されたときの電圧の変
化量、すなわち受光による電圧変化分ΔVのばらつきも
大幅に低減される。したがって、画素の出力電圧Vou
tのばらつきも大幅に低減される。
【0081】このように、この発明によれば、画素内の
増幅トランジスタの閾値電圧Vthのばらつきの影響
を、先願の発明に比べて、より一層低減することがで
き、画素の出力電圧を、そのまま出力信号として取り出
す場合でも、固定パターンノイズを、先願の発明に比べ
て、より大幅に低減することができる。したがって、読
み出し回路を著しく簡単に構成することができるととも
に、固体撮像素子を高速で駆動することができる。
【0082】
【発明の実施の形態】〔第1の実施形態〕図1は、この
発明の固体撮像素子の第1の実施形態の画素構造を示
し、受光部を素子断面によって示し、その他の部分を回
路記号によって示したものである。
【0083】この実施形態は、CMOS型の固体撮像素
子とするとともに、それぞれの画素10の受光部1を、
フォトゲート21とシャッタトランジスタ2によって構
成した場合である。受光部1以外の画素構造は、先願の
発明の図10の例と同じで、増幅トランジスタ3、スイ
ッチングトランジスタ4、および2つのリセットトラン
ジスタ7,8を有する。
【0084】受光部1は、半導体基板31上にp+層3
2を形成し、p+層32上にp−層33を形成し、p−
層33上にn+層34および35を形成し、n+層34
の片側において、p−層33上に透明絶縁膜を介して透
明電極からなるゲート電極22を形成し、n+層34と
n+層35との間において、p−層33上に絶縁膜を介
して電極を形成して、フォトゲート21およびシャッタ
トランジスタ2を形成し、n+層34、その直下のp−
層33、その直下のp+層32の部分、および、n+層
35、その直下のp−層33、その直下のp+層32の
部分を、それぞれリーチスルー型のダイオードとしたも
のである。
【0085】この受光部1のA−A’断面での不純物濃
度および電界のプロファイルを、図1中の左側、および
図2(A)に示す。また、通常のn+p−接合ダイオー
ドの不純物濃度および電界のプロファイルを、図2
(B)に示す。
【0086】図1中の左側、および図2(A)(B)
の、細い実線は、不純物濃度のプロファイルを模式的に
示し、太い実線および破線は、ダイオードに逆バイアス
電圧が印加されたときの電界のプロファイルを示し、実
線が高電圧時、破線が低電圧時である。図2(A)
(B)中の、電界が有限な領域は、空乏層が形成されて
いる領域である。したがって、幅W1,W2,W1’,
W2’は、それぞれ空乏層の幅を示す。
【0087】半導体中の電界の勾配は、よく知られてい
るように、半導体の不純物濃度に比例する。図2(B)
の通常のn+p−接合ダイオードでは、低濃度のp−層
33中で電界の勾配が小さく、かつ、そのp−層33が
深さ方向に大きく延長して形成されているため、太い実
線で示す高電圧時の電界プロファイルは、深さ方向に大
きく延びる。そのため、低電圧時と高電圧時とで電界の
終端位置が大きく変わり、低電圧時の空乏層幅W1’と
高電圧時の空乏層幅W2’とが大きく相違する。
【0088】これに対して、図2(A)のリーチスルー
型のダイオードでは、低濃度のp−層33の、n+p−
接合とは反対側の位置の高濃度のp+層32中で電界の
勾配が非常に急峻になり、ほぼ短絡されたような電界プ
ロファイルになる。そのため、低電圧時と高電圧時とで
電界の終端位置が、ほとんど変わらず、低電圧時の空乏
層幅W1と高電圧時の空乏層幅W2とが、ほとんど変わ
らない。
【0089】このように、リーチスルー型のダイオード
は、通常のn+p−接合ダイオードに比べて、逆バイア
ス電圧の変化に対する空乏層幅の変化が著しく低減す
る。
【0090】そして、半導体接合では、空乏層の幅によ
って接合容量の値が決まる。したがって、リーチスルー
型のダイオードでは、通常のn+p−接合ダイオードに
比べて、逆バイアス電圧の変化に対する容量の変化が著
しく低減する。
【0091】したがって、図1の実施形態によれば、受
光部1のリセット時、増幅トランジスタ3の閾値電圧V
thのばらつきによって、式(2)で表されるリセット
電圧Vresetが画素10ごとにばらついても、受光
部1の出力電圧を生成する部分の容量は、ほとんど変化
しない。そのため、その後の受光によって同一量の光電
荷が蓄積されたときに発生する電圧、すなわち受光によ
る電圧変化分ΔVも、ほとんど変化しない。したがっ
て、式(5)で表される画素10の出力電圧Vout
も、ほとんど変化しない。すなわち、増幅トランジスタ
3の閾値電圧Vthのばらつきによる、出力電圧Vou
tのばらつきが、著しく低減する。
【0092】この実施形態の固体撮像素子は、それぞれ
の画素10の受光部1にフォトゲート21とシャッタト
ランジスタ2を含むので、(1)受光部1のフォトゲー
ト21のリセット、(2)受光部1のフォトゲート21
での受光、(3)受光部1のフォトゲート21からシャ
ッタトランジスタ2への電荷転送、および受光部1から
増幅トランジスタ3への電圧転送、(4)画素10から
の出力電圧Voutの読み出し、というシーケンスによ
って駆動する。
【0093】まず、リセット時には、先願の発明の図1
0の例と同様に、リセットトランジスタ7,8およびシ
ャッタトランジスタ2をオンにし、スイッチングトラン
ジスタ4をオフにして、式(2)で表されるリセット電
圧Vresetを、受光部1のフォトゲート21に印加
する。
【0094】次に、受光時には、先願の発明の図10の
例と同様に、リセットトランジスタ7,8、シャッタト
ランジスタ2およびスイッチングトランジスタ4を、す
べてオフにして、フォトゲート21に光電荷を蓄積す
る。
【0095】そして、受光後の転送時には、ゲート電極
22に低電位のバイアス電圧を印加するとともに、先願
の発明の図10の例と同様に、シャッタトランジスタ2
をオンにし、リセットトランジスタ7,8およびスイッ
チングトランジスタ4をオフにする。すなわち、リセッ
ト後、所望の受光時間だけ経過した後の、所定の時間だ
け、ゲート電極22に低電位のバイアス電圧を印加する
とともに、シャッタトランジスタ2をオンにする。
【0096】これによって、フォトゲート21に蓄積さ
れた光電荷が、フォトゲート21から排出されて、シャ
ッタトランジスタ2を介して、シャッタトランジスタ2
のソース領域を形成するn+層35に転送され、n+層
35から、受光後の受光部1の出力電圧として、式
(3)で表される電圧Vpd2が得られて、増幅トラン
ジスタ3のゲートに印加される。すなわち、式(3)で
定まる、受光後の受光部1の出力電圧Vpd2が、増幅
トランジスタ3のゲート電圧となる。
【0097】この場合、n+層35の部分がリーチスル
ー型のダイオードであるので、上述したように、式
(3)中の、受光による電圧変化分ΔVは、増幅トラン
ジスタ3の閾値電圧Vthのばらつきによっては、ほと
んど変化しない。
【0098】その後、シャッタトランジスタ2をオフに
する。このとき、増幅トランジスタ3のゲート電圧は、
受光後の受光部1の出力電圧Vpd2のまま、増幅トラ
ンジスタ3のゲート容量に保持される。
【0099】そして、読み出し時には、先願の発明の図
10の例と同様に、スイッチングトランジスタ4をオン
にし、リセットトランジスタ7,8およびシャッタトラ
ンジスタ2をオフにする。
【0100】したがって、画素10の出力電圧Vout
として、式(5)で表されるように、増幅トランジスタ
3の閾値電圧Vthがキャンセルされた電圧が得られ
る。しかも、式(5)中の、受光による電圧変化分ΔV
は、閾値電圧Vthのばらつきによっては、ほとんど変
化しないので、画素10の出力電圧Voutも、閾値電
圧Vthのばらつきによっては、ほとんど変化しない。
【0101】図1の実施形態は、高濃度のp+層32
を、フォトゲート21およびシャッタトランジスタ2の
全面に渡って形成した場合である。しかし、リーチスル
ー型のダイオード構造であることが特に望ましいのは、
以下に示すように、受光部1の光電荷によって出力電圧
Vpd2を発生する部分である。すなわち、図1の実施
形態では、A−A’線で示した、シャッタトランジスタ
2のソース領域を形成するn+層35の部分である。
【0102】上述したように、受光時には、受光量に応
じた光電荷が、フォトゲート21のゲート電極22の下
側に蓄積され、転送時に、ゲート電極22に低電位のバ
イアス電圧が印加されるとともに、シャッタトランジス
タ2がオンにされて、その蓄積された光電荷が、フォト
ゲート21から排出されて、シャッタトランジスタ2の
ソース領域を形成するn+層35に転送され、その直後
に、シャッタトランジスタ2がオフにされて、転送され
た光電荷によって受光部1の出力電圧Vpd2が生成さ
れる。
【0103】すなわち、この実施形態では、フォトゲー
ト21は、受光量に応じた数の光電荷を生成するだけで
あって、フォトゲート21に発生する電圧自体は、受光
部1の出力電圧Vpd2に特に影響せず、シャッタトラ
ンジスタ2のソース領域を形成するn+層35が、これ
に転送された光電荷の量に応じて、n+p−接合に対し
て逆バイアス電圧を発生し、その電圧を受光部1の出力
電圧Vpd2とするものである。
【0104】したがって、シャッタトランジスタ2のソ
ース領域を形成するn+層35の部分、すなわち図1の
A−A’部分を、リーチスルー型のダイオードとするこ
とが望ましく、また、この部分のみを、リーチスルー型
のダイオードとするだけで、目的を達成することができ
る。
【0105】図3は、この実施形態の固体撮像素子の画
素および画素周辺の接続関係を、図4は、その全体構成
を、それぞれ示し、先願の発明の図10の例についての
図12および図13に示したものと同じである。
【0106】上述したように、この実施形態によれば、
画素10内の増幅トランジスタ3の閾値電圧Vthのば
らつきの影響を、先願の発明に比べて、より一層低減す
ることができ、画素10の出力電圧Voutを、そのま
ま出力信号として取り出す場合でも、固定パターンノイ
ズを、先願の発明に比べて、より大幅に低減することが
できる。したがって、読み出し回路を著しく簡単に構成
することができるとともに、固体撮像素子を高速で駆動
することができる。
【0107】〔第2の実施形態〕図5は、この発明の固
体撮像素子の第2の実施形態の画素構造を示し、受光部
1以外の画素構造は、図1の第1の実施形態および先願
の発明の図10の例と同じである。
【0108】この実施形態では、それぞれの画素10の
受光部1を、フォトダイオード23によって構成する。
すなわち、フォトダイオード23は、受光によって光電
荷を発生し、蓄積する部分であるとともに、その蓄積し
た光電荷によって受光部1の出力電圧を生成する部分で
もある。具体的に、フォトダイオード23は、半導体基
板31上にp+層32を形成し、p+層32上にp−層
33を形成し、p−層33上にn+層36を形成したも
のとし、受光部1全体を、リーチスルー型のダイオード
とする。
【0109】この受光部1のA−A’断面での不純物濃
度および電界のプロファイルを、図5中の左側、および
図2(A)に示す。ただし、図2(A)中のn+層35
は、この実施形態ではn+層36である。
【0110】この実施形態の固体撮像素子は、それぞれ
の画素10の受光部1がフォトダイオード23からなる
ので、転送の動作は無く、(1)フォトダイオード23
のリセット、(2)フォトダイオード23での受光、
(3)画素10からの出力電圧Voutの読み出し、と
いうシーケンスによって駆動する。
【0111】まず、リセット時には、リセットトランジ
スタ7および8をオンにし、スイッチングトランジスタ
4をオフにして、式(2)で表されるリセット電圧Vr
esetを、フォトダイオード23に印加する。
【0112】次に、受光時には、リセットトランジスタ
7,8およびスイッチングトランジスタ4をオフにし
て、フォトダイオード23に光電荷を蓄積する。この実
施形態では、この受光時、その蓄積された光電荷によっ
て、フォトダイオード23のn+層36から、受光部1
の出力電圧として、式(3)で表される電圧Vpd2が
得られて、増幅トランジスタ3のゲートに印加される。
しかも、フォトダイオード23がリーチスルー型のダイ
オードであるので、式(3)中の、受光による電圧変化
分ΔVは、増幅トランジスタ3の閾値電圧Vthのばら
つきによっては、ほとんど変化しない。
【0113】そして、リセット後、所望の受光時間だけ
経過した後の時点において、スイッチングトランジスタ
4をオンにして、その時点における電圧Vpd2を、増
幅トランジスタ3を介して、式(5)で表される出力電
圧Voutとして、画素10から読み出す。
【0114】図6は、この実施形態の固体撮像素子の画
素および画素周辺の接続関係を、図7は、その全体構成
を、それぞれ示し、シャッタトランジスタの制御に関す
る部分が存在しない点を除いて、図1の第1の実施形態
についての図3、図4に示したもの、および先願の発明
の図10の例についての図12、図13に示したものと
同じである。
【0115】この実施形態においても、画素10内の増
幅トランジスタ3の閾値電圧Vthのばらつきの影響
を、先願の発明に比べて、より一層低減することがで
き、画素10の出力電圧Voutを、そのまま出力信号
として取り出す場合でも、固定パターンノイズを、先願
の発明に比べて、より大幅に低減することができる。し
たがって、読み出し回路を著しく簡単に構成することが
できるとともに、固体撮像素子を高速で駆動することが
できる。
【0116】〔その他の実施形態〕上述した2つの実施
形態は、CMOS型の固体撮像素子の場合であるが、こ
の発明は、CMOS型に限らず、一般に電圧出力の増幅
型の固体撮像素子に適用することができる。
【0117】また、この発明は、それぞれの画素の受光
部をリーチスルー型のダイオードを含むものとすること
によって、画素内の増幅トランジスタの閾値電圧のばら
つきによる受光部の出力電圧のばらつきを低減するとと
もに、それぞれの画素内に特殊かつ簡略なリセット回路
を設けることによって、それぞれの画素の出力電圧とし
て、その画素内の増幅トランジスタの閾値電圧を含まな
い電圧が得られ、画素ごとの増幅トランジスタの閾値電
圧のばらつきが、本質的に固定パターンノイズとならな
いようにすることが目的である。したがって、この発明
のような画素構造にするとともに、必要に応じて画素外
部に公知の読み出し回路などを設けて、さらに高精度の
出力信号を得るようにしてもよい。
【0118】
【発明の効果】上述したように、この発明によれば、先
願の発明をさらに改善して、画素内の増幅トランジスタ
の閾値電圧のばらつきの影響を、より一層低減し、画素
の出力電圧を、そのまま出力信号として取り出す場合で
も、固定パターンノイズを、より大幅に低減することが
できる。
【0119】また、このように画素の出力電圧を1回だ
け読み出して、そのまま出力信号とすることができるの
で、読み出し回路を著しく簡単に構成することができる
とともに、固体撮像素子を高速で駆動することができ
る。
【0120】しかも、そのための構成も、それぞれの画
素の受光部をリーチスルー型のダイオードを含むものと
するとともに、それぞれの画素内に少数の素子からなる
リセット回路を付加すればよく、簡単かつ容易に実現す
ることができる。
【0121】さらに、電圧出力の増幅型の固体撮像素子
の特長である、高感度、ランダムアクセス可能、シャッ
タ時間可変という利点を、そのまま維持することができ
るとともに、CMOS型の固体撮像素子とする場合に
は、CMOS型の固体撮像素子の特長である、低消費電
力、低コストという利点を、そのまま維持することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の固体撮像素子の第1の実施形態の画
素構造を示す図である。
【図2】図1のA−A’断面のプロファイルおよび通常
のn+p−接合ダイオードのプロファイルを示す図であ
る。
【図3】この発明の固体撮像素子の第1の実施形態の画
素および画素周辺の接続関係を示す図である。
【図4】この発明の固体撮像素子の第1の実施形態の全
体構成を示す図である。
【図5】この発明の固体撮像素子の第2の実施形態の画
素構造を示す図である。
【図6】この発明の固体撮像素子の第2の実施形態の画
素および画素周辺の接続関係を示す図である。
【図7】この発明の固体撮像素子の第2の実施形態の全
体構成を示す図である。
【図8】文献に示されたフォトゲート型の画素構造を示
す図である。
【図9】文献に示されたフォトダイオード型の画素構造
を示す図である。
【図10】先願の発明の固体撮像素子の一例の画素構造
を示す図である。
【図11】先願の発明の固体撮像素子の一例のリセット
時および読み出し時の画素の等価回路を示す図である。
【図12】先願の発明の固体撮像素子の一例の画素およ
び画素周辺の接続関係を示す図である。
【図13】先願の発明の固体撮像素子の一例の全体構成
を示す図である。
【符号の説明】
1…受光部 2…シャッタトランジスタ 3…増幅トランジスタ 4…スイッチングトランジスタ 6…定電流源 7,8…リセットトランジスタ 10…画素 21…フォトゲート 22…ゲート電極 23…フォトダイオード 31…半導体基板 32…p+層 33…p−層 34,35,36…n+層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の画素を備え、それぞれの画素ごと
    に、受光部の出力電圧が増幅トランジスタのゲート・ソ
    ース間を介して画素外部に読み出される固体撮像素子に
    おいて、 それぞれの画素の上記受光部が、リーチスルー型のダイ
    オードを含んで形成されているとともに、 それぞれの画素内に、所定の定電圧と、その画素内の上
    記増幅トランジスタのゲート・ソース間の閾値電圧との
    和を、リセット電圧として、その画素内の上記受光部に
    印加するリセット回路が設けられていることを特徴とす
    る固体撮像素子。
  2. 【請求項2】請求項1の固体撮像素子において、 それぞれの画素の上記受光部が、光を受光して光電荷を
    生成し、その生成した光電荷を転送する受光転送部と、
    その転送された光電荷を電圧に変換する出力部とからな
    り、その出力部がリーチスルー型のダイオードとされて
    いることを特徴とする固体撮像素子。
  3. 【請求項3】請求項1または2の固体撮像素子におい
    て、 それぞれの画素内において、上記受光部と上記増幅トラ
    ンジスタのゲートとの間に、転送ゲートまたはシャッタ
    トランジスタが接続され、上記受光部のリセット時、そ
    の転送ゲートまたはシャッタトランジスタがオンにされ
    ることを特徴とする固体撮像素子。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030044333A (ko) * 2001-11-29 2003-06-09 주식회사 하이닉스반도체 씨모스 이미지 센서
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KR100504562B1 (ko) * 2001-07-18 2005-08-03 매그나칩 반도체 유한회사 씨모스 이미지 센서
WO2006068106A1 (ja) * 2004-12-21 2006-06-29 National University Corporation Toyohashi University Of Technology 受光素子

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