JPH0962057A - 画像形成装置及びまぶし機 - Google Patents

画像形成装置及びまぶし機

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JPH0962057A
JPH0962057A JP21762795A JP21762795A JPH0962057A JP H0962057 A JPH0962057 A JP H0962057A JP 21762795 A JP21762795 A JP 21762795A JP 21762795 A JP21762795 A JP 21762795A JP H0962057 A JPH0962057 A JP H0962057A
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JP
Japan
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roller
charging
toner
photosensitive drum
toner image
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Withdrawn
Application number
JP21762795A
Other languages
English (en)
Inventor
Akito Onishi
明人 大西
Takao Mizutani
孝夫 水谷
Masao Isoda
雅夫 礒田
Masayuki Suzuki
雅之 鈴木
Koichi Ando
紘一 安藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Data Corp
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Publication date
Application filed by Oki Data Corp filed Critical Oki Data Corp
Priority to JP21762795A priority Critical patent/JPH0962057A/ja
Publication of JPH0962057A publication Critical patent/JPH0962057A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Rolls And Other Rotary Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】印刷品位を向上させることができ、保守・管理
を簡素化することができるようにする。 【構成】感光体ドラム11と、帯電装置と、静電潜像を
形成する露光装置と、前記静電潜像を現像してトナー像
にする現像装置と、前記トナー像を印刷媒体18に転写
する転写装置と、トナー像を印刷媒体18に定着する定
着装置21とを有する。前記帯電装置は、前記感光体ド
ラム11と接触させて配設されたローラによって形成さ
れ、該ローラには、初期状態において、トナー17の成
分中の研磨剤が付着させられる。研磨剤は、機械的な付
着力が比較的大きく、かつ、白色であるので、1枚目の
印刷から安定した帯電を行うことができるだけでなく、
印刷媒体18に汚れが発生しにくい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、画像形成装置及びまぶ
し機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真プリンタのように電子写
真方式を利用した画像形成装置においては、帯電装置が
感光体ドラムの表面を均一にかつ一様に帯電させ、帯電
させられた感光体ドラムに露光装置が静電潜像を形成す
るようになっている。続いて、現像装置が、トナーを感
光体ドラムに付着させて前記静電潜像を現像してトナー
像にし、転写装置が前記トナー像を印刷媒体に転写す
る。そして、該印刷媒体に転写されたトナー像は定着装
置によって定着される。
【0003】さらに、クリーニング装置が転写後に感光
体ドラムに残留したトナーを除去する。ところで、前記
帯電装置は、通常、帯電ローラから成り、該帯電ローラ
を感光体ドラムに押し当てるとともに、前記帯電ローラ
を感光体ドラムに対して、ある周速比で回転させるよう
にしている。前記帯電ローラは、導電性シャフトの周り
をポリオール、イソシアネート等を主原料とする半導電
性のウレタンゴムで覆い、更にその周りをウレタンを主
原料としカーボンを導電材とする半導電性の樹脂で覆っ
た構造を有する。
【0004】そして、電子写真プリンタ内の電源によっ
て、帯電ローラの導電性シャフトに負の極性のDC電圧
を印加し、帯電ローラの表面と感光体ドラムの表面との
間の微小空隙(げき)において放電を発生させ、該放電
によって感光体ドラムの表面を均一にかつ一様に帯電さ
せるようになっている。ところで、前記構成の印刷を繰
り返すと、帯電ローラの表面にトナーが付着する。そし
て、トナーの付着量は、その後一定になり、帯電ローラ
の表面と感光体ドラムの表面との間への過剰なトナーの
入り込みもないので、以後安定した帯電を行うことがで
きる。これは、帯電ローラの粗れた表面にトナーが入り
込むことによって、帯電ローラの表面が平坦(たん)に
なり、帯電ローラの表面と感光体ドラムの表面との間の
微小空隙が一様になるとともに、電界方向も一様になる
ので、帯電能力が向上するからであるとされている。
【0005】なお、前記電子写真プリンタの設計時に
は、帯電ローラの表面のトナーの付着量が一定になった
状態において、感光体ドラムの表面に約−750〜−8
00〔V〕の適正な帯電電位が形成されるように、導電
性シャフトに印加される電圧が設定される。次に、前記
転写装置について説明する。
【0006】該転写装置としては、これまで、コロナ放
電を利用した放電転写方式が採られてきたが、最近で
は、オゾンをほとんど発生させないローラ接触方式が主
流になっている。該ローラ接触方式を利用する転写装置
においては、転写ローラが使用され、該転写ローラを感
光体ドラムに押し当て、転写ローラにトナーと逆の極性
の電圧を印加し、印刷媒体とトナー層との間の微小空隙
において電界を形成し、電界の静電気力によってトナー
像を印刷媒体に転写させるようになっている。
【0007】この場合、転写能力は微小空隙に形成され
る電界によって決定される。したがって、転写ローラと
しては、長期間使用してもゴム材料の抵抗値、形状等の
特性が変化せず、また、トナー像を転写するのに十分な
電界を長期にわたって効率良く安定して発生させること
ができる信頼性の高いものが要求される。ところが、転
写ローラには高電圧が印加されるので、感光体ドラムと
転写ローラとの間の電界勾(こう)配が大きくなり、感
光体ドラムの表面と転写ローラの表面との間に形成され
る微小空隙において放電が発生し、転写ローラの主成分
であるゴム材料が破壊されたり、導電路の切断、空気の
絶縁破壊等によって、転写ローラの表面に酸化膜が形成
されたりする。
【0008】その結果、転写ローラの抵抗値が大きくな
り、該抵抗値が電源の供給能力を超えると、電流が不足
して印刷媒体とトナー層との間に十分な電界を形成する
ことができず、転写不良が発生したり、転写ローラの寿
命が短くなって長期にわたり使用することができなくな
ったりしてしまう。そこで、前記転写ローラの表面に、
感光体ドラムと接触しても化学反応を伴うことがなく、
電気的な破壊に強く、耐酸化性が高い材料を数〜数十
〔μm〕程度均一に被覆し、転写ローラを安定化させる
ようにしている。
【0009】図2は従来の転写ローラの断面図である。
図に示すように、転写ローラ19は、ローラ母体28、
該ローラ母体28の表面の全体を膜状に覆う表層部分2
5a、及び前記ローラ母体28の中心を貫通して一体回
転するように取り付けられた導電性シャフト29から成
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の画像形成装置における帯電ローラにおいては、トナ
ーの付着量が一定になるまでには、50枚程度の印刷を
行わなければならず、それ以前の印刷においては、帯電
ローラの表面にトナーが十分に付着していないので、感
光体ドラムの表面を十分に帯電することができず、画像
濃度が高すぎたり、現像の際に露光部分以外にもトナー
が付着したりして印刷品位が低下してしまう。
【0011】また、電子写真プリンタが使用される環境
の温度、湿度等が低くなると、帯電ローラのウレタンゴ
ム及び半導電性の樹脂の抵抗値が大きくなる。その結
果、帯電ローラにおいて電圧降下が生じ、消費電力が大
きくなり、感光体ドラムに印加される電圧がその分小さ
くなるので、安定した帯電を行うことができず、印刷品
位が低下してしまう。
【0012】さらに、電子写真プリンタが使用される環
境の温度、湿度等によって、帯電ローラのウレタンゴム
が膨張又は収縮し、感光体ドラムとのニップ(押し)量
が変化する。その結果、帯電ローラの抵抗値が変化する
ので、感光体ドラムの表面の帯電電位がばらついて、安
定した帯電を行うことができず、印刷濃度が変化した
り、印刷品位が低下したりしてしまう。
【0013】そして、1万〜1万5千枚の印刷を行う
と、帯電ローラと感光体ドラムとの間の摩擦力に伴って
発生する熱、圧力等によってトナーが潰(つぶ)れ、潰
れたトナーが帯電ローラの表面に層状に付着して絶縁膜
を形成してしまう。その結果、帯電ローラの抵抗値が大
きくなり、安定した帯電を行うことができず、印刷品位
が低下してしまう。
【0014】一方、転写ローラ19においては、アルミ
ニウムから成る筒状の金型を使用して発泡させることに
よってローラ母体28を形成しているが、その際、タル
ク(平板状で一辺が5〜20〔μm〕程度のケイ酸マグ
ネシウムの結晶体)を前記金型の内面に離型剤として塗
布しタルク層を形成している。前記タルクはローラ母体
28との接着強度が弱いので、その後、シランカップリ
ング剤等の接着剤を使用して、タルク層の上にコート層
を形成するようにしている。なお、タルク層及びコート
層によってローラ母体28が形成される。
【0015】ところが、電子写真プリンタを稼働させる
と、感光体ドラムとの接触によって転写ローラは常時加
圧されることになるので、接触強度の弱いローラ母体2
8からタルクが剥(はく)離し、前記コート層が浮いて
しまう。この現象は、テンションが加わる転写ローラの
両端部において特に多く発生する。その結果、電流が寸
断され、転写ローラの抵抗値が大きくなり、印刷媒体と
トナー層との間に十分な電界を形成することができず、
転写不良を発生するだけでなく、転写ローラの寿命を短
くして、比較的短い期間で部品を交換する必要が生じ、
保守・管理が煩わしくなってしまう。
【0016】また、タルク層が形成されず、コート層だ
けが形成されたものにおいても、抵抗値が経時的に高く
なり、同様の問題が発生してしまう。本発明は、前記従
来の画像形成装置の問題点を解決して、印刷品位を向上
させることができ、保守・管理を簡素化することができ
る画像形成装置及びまぶし機を提供することを目的とす
る。
【0017】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明の画
像形成装置においては、感光体ドラムと、該感光体ドラ
ムの表面を均一にかつ一様に帯電させる帯電装置と、前
記感光体ドラムを露光して静電潜像を形成する露光装置
と、前記静電潜像を現像してトナー像にする現像装置
と、前記トナー像を印刷媒体に転写する転写装置と、転
写されたトナー像を印刷媒体に定着する定着装置とを有
する。
【0018】そして、前記帯電装置は、前記感光体ドラ
ムと接触させて配設されたローラによって形成され、該
ローラには、初期状態において、トナーの成分中の研磨
剤が付着させられる。本発明のまぶし機においては、研
磨剤を収容する受皿と、セットされたローラと接触させ
て回転自在に配設され、回転に伴って前記受皿内の研磨
剤をローラに搬送する搬送手段と、前記ローラに沿って
摺(しゅう)動自在に配設され、ローラに搬送された研
磨剤を均一にする摺動手段とを有する。
【0019】本発明の他の画像形成装置においては、感
光体ドラムと、該感光体ドラムの表面を均一にかつ一様
に帯電させる帯電装置と、前記感光体ドラムを露光して
静電潜像を形成する露光装置と、前記静電潜像を現像し
てトナー像にする現像装置と、前記トナー像を印刷媒体
に転写する転写装置と、転写されたトナー像を印刷媒体
に定着する定着装置とを有する。
【0020】そして、前記帯電装置及び転写装置の少な
くとも一方は、前記感光体ドラムと接触させて配設され
たローラによって形成され、該ローラは、導電性シャフ
ト、該導電性シャフトの周りを覆い、内層を形成するシ
リコーンゴム、及び該シリコーンゴムの周りを覆い、外
層を形成するウレタンゴムを備え、かつ、該ウレタンゴ
ムは、表面に熱硬化処理が施される。
【0021】本発明の更に他の画像形成装置において
は、感光体ドラムと、該感光体ドラムの表面を均一にか
つ一様に帯電させる帯電装置と、前記感光体ドラムを露
光して静電潜像を形成する露光装置と、前記静電潜像を
現像してトナー像にする現像装置と、前記トナー像を印
刷媒体に転写する転写装置と、転写されたトナー像を印
刷媒体に定着する定着装置とを有する。
【0022】そして、前記帯電装置及び転写装置の少な
くとも一方は、前記感光体ドラムと接触させて配設され
たローラによって形成され、該ローラは、導電性シャフ
ト、該導電性シャフトの周りを覆うゴム、該ゴムの周り
を覆う接着剤、及び該接着剤の周りを覆う熱収縮性チュ
ーブを備える。本発明の更に他の画像形成装置において
は、感光体ドラムと、該感光体ドラムの表面を均一にか
つ一様に帯電させる帯電装置と、前記感光体ドラムを露
光して静電潜像を形成する露光装置と、前記静電潜像を
現像してトナー像にする現像装置と、前記トナー像を印
刷媒体に転写する転写装置と、転写されたトナー像を印
刷媒体に定着する定着装置とを有する。
【0023】そして、前記帯電装置及び転写装置の少な
くとも一方は、前記感光体ドラムと接触させて配設され
たローラによって形成され、該ローラは、導電性シャフ
ト、該導電性シャフトの周りを覆い、内層を形成するウ
レタンゴム、及び該ウレタンゴムの周りを覆い、外層を
形成するウレタン系樹脂を備え、かつ、該ウレタン系樹
脂には、トナーの成分中の研磨剤が含有される。
【0024】本発明の更に他の画像形成装置において
は、感光体ドラムと、該感光体ドラムの表面を均一にか
つ一様に帯電させる帯電装置と、前記感光体ドラムを露
光して静電潜像を形成する露光装置と、前記静電潜像を
現像してトナー像にする現像装置と、前記トナー像を印
刷媒体に転写する転写装置と、転写されたトナー像を印
刷媒体に定着する定着装置とを有する。
【0025】そして、前記帯電装置及び転写装置の少な
くとも一方は、前記感光体ドラムと接触させて配設され
たローラによって形成され、該ローラは、ローラ母体、
該ローラ母体の周りに配設され、離型剤によって形成さ
れた離型剤層、及び該離型剤層の周りに配設された表層
部分を備え、かつ、前記離型剤は、一部がローラ母体の
表面にめり込み、凝集性を有する球状体から成る。
【0026】
【作用】本発明によれば、前記のように画像形成装置に
おいては、感光体ドラムと、該感光体ドラムの表面を均
一にかつ一様に帯電させる帯電装置と、前記感光体ドラ
ムを露光して静電潜像を形成する露光装置と、前記静電
潜像を現像してトナー像にする現像装置と、前記トナー
像を印刷媒体に転写する転写装置と、転写されたトナー
像を印刷媒体に定着する定着装置とを有する。
【0027】この場合、感光体ドラムの表面が一様にか
つ均一に帯電させられ、露光されて静電潜像が形成され
る。該静電潜像は現像されてトナー像になり、該トナー
像が印刷媒体に転写され定着される。そして、前記帯電
装置は、前記感光体ドラムと接触させて配設されたロー
ラによって形成され、該ローラには、初期状態におい
て、トナーの成分中の研磨剤が付着させられる。
【0028】この場合、ローラ上に付着させられた研磨
剤は、感光体ドラムとの間の摩擦力、トナーとの間の電
気的及び機械的な結合力等によって次第にローラから剥
(は)がれ、現像装置内に戻される。一方、印刷に伴っ
てローラ上に付着させられるトナーは、ローラとの電気
的な結合力が大きいので、剥がれにくく、ローラの表面
に次第に蓄えられていく。
【0029】したがって、トナーの付着量は、印刷枚数
が増加するのに伴って多くなり、一定になって落ち着
く。そして、それ以上のトナーはローラ上に蓄えること
ができなくなり、感光体ドラムにわずかずつ戻され、調
整される。本発明のまぶし機においては、研磨剤を収容
する受皿と、セットされたローラと接触させて回転自在
に配設され、回転に伴って前記受皿内の研磨剤をローラ
に搬送する搬送手段と、前記ローラに沿って摺動自在に
配設され、ローラに搬送された研磨剤を均一にする摺動
手段とを有する。
【0030】この場合、スポンジローラが一定の速度で
回転させられると、受皿内の研磨剤が力学的に帯電ロー
ラに搬送される。このとき、摺動手段がローラに沿って
摺動させられ、ローラに搬送された研磨剤が均一にされ
る。本発明の他の画像形成装置においては、感光体ドラ
ムと、該感光体ドラムの表面を均一にかつ一様に帯電さ
せる帯電装置と、前記感光体ドラムを露光して静電潜像
を形成する露光装置と、前記静電潜像を現像してトナー
像にする現像装置と、前記トナー像を印刷媒体に転写す
る転写装置と、転写されたトナー像を印刷媒体に定着す
る定着装置とを有する。
【0031】そして、前記帯電装置及び転写装置の少な
くとも一方は、前記感光体ドラムと接触させて配設され
たローラによって形成され、該ローラは、導電性シャフ
ト、該導電性シャフトの周りを覆い、内層を形成するシ
リコーンゴム、及び該シリコーンゴムの周りを覆い、外
層を形成するウレタンゴムを備え、かつ、該ウレタンゴ
ムは、表面に熱硬化処理が施される。
【0032】この場合、ウレタンゴム及びシリコーンゴ
ムの抵抗値は、電子写真プリンタが使用される環境の温
度、湿度等に応じて変化するが、シリコーンゴムの場合
は温度が高くなるほど抵抗値が大きくなり、ウレタンゴ
ムの場合は温度が高くなるほど抵抗値が小さくなる。ま
た、前記ウレタンゴム及びシリコーンゴムは、湿度が高
くなるほど抵抗値が小さくなる。
【0033】本発明の更に他の画像形成装置において
は、感光体ドラムと、該感光体ドラムの表面を均一にか
つ一様に帯電させる帯電装置と、前記感光体ドラムを露
光して静電潜像を形成する露光装置と、前記静電潜像を
現像してトナー像にする現像装置と、前記トナー像を印
刷媒体に転写する転写装置と、転写されたトナー像を印
刷媒体に定着する定着装置とを有する。
【0034】そして、前記帯電装置及び転写装置の少な
くとも一方は、前記感光体ドラムと接触させて配設され
たローラによって形成され、該ローラは、導電性シャフ
ト、該導電性シャフトの周りを覆うゴム、該ゴムの周り
を覆う接着剤、及び該接着剤の周りを覆う熱収縮性チュ
ーブを備える。この場合、ゴムが熱によって膨張又は収
縮するのが抑制される。また、ローラの外径が一定にな
り、ローラと感光体ドラムとの間のニップ量が一定にな
るので、印刷品位を向上させることができる。
【0035】また、熱収縮性ゴムチューブの表面は極め
て滑らかであり、感光体ドラムとの間に発生する摩擦力
が小さくなるとともに、ニップ量が一定になるので、摩
擦力に伴って発生する熱、圧力等によってトナーがロー
ラの表面に付着することがなくなる。さらに、熱収縮性
ゴムチューブは酸化に強いので、ローラの表面が酸化す
ることがなくなるだけでなく、内層のゴムを酸化から守
ることもできる。
【0036】本発明の更に他の画像形成装置において
は、感光体ドラムと、該感光体ドラムの表面を均一にか
つ一様に帯電させる帯電装置と、前記感光体ドラムを露
光して静電潜像を形成する露光装置と、前記静電潜像を
現像してトナー像にする現像装置と、前記トナー像を印
刷媒体に転写する転写装置と、転写されたトナー像を印
刷媒体に定着する定着装置とを有する。
【0037】そして、前記帯電装置及び転写装置の少な
くとも一方は、前記感光体ドラムと接触させて配設され
たローラによって形成され、該ローラは、導電性シャフ
ト、該導電性シャフトの周りを覆い、内層を形成するウ
レタンゴム、及び該ウレタンゴムの周りを覆い、外層を
形成するウレタン系樹脂を備え、かつ、該ウレタン系樹
脂には、トナーの成分中の研磨剤が含有される。
【0038】この場合、ローラの表面に研磨剤が含有さ
れることになるので、トナーがローラの表面に付着しに
くくなる。本発明の更に他の画像形成装置においては、
感光体ドラムと、該感光体ドラムの表面を均一にかつ一
様に帯電させる帯電装置と、前記感光体ドラムを露光し
て静電潜像を形成する露光装置と、前記静電潜像を現像
してトナー像にする現像装置と、前記トナー像を印刷媒
体に転写する転写装置と、転写されたトナー像を印刷媒
体に定着する定着装置とを有する。
【0039】そして、前記帯電装置及び転写装置の少な
くとも一方は、前記感光体ドラムと接触させて配設され
たローラによって形成され、該ローラは、ローラ母体、
該ローラ母体の周りに配設され、離型剤によって形成さ
れた離型剤層、及び該離型剤層の周りに配設された表層
部分を備え、かつ、前記離型剤は、一部がローラ母体の
表面にめり込み、凝集性を有する球状体から成る。
【0040】この場合、ローラ母体の形成時の発泡の際
に、圧力を受けることによって離型剤の一部がローラ母
体の表面にめり込むので、接着強度が高くなる。
【0041】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら詳細に説明する。図1は本発明の第1の実施例に
おける画像形成装置の概略図である。図に示すように、
画像形成装置は、感光体ドラム11、図示しない電源に
接続された帯電装置としての帯電ローラ12、露光装置
としてのLEDヘッド13、現像ブレード14、現像ロ
ーラ15、トナー搬送用のスポンジローラ16、転写装
置としての転写ローラ19、クリーニングローラ20及
び定着装置21を有し、現像ブレード14及び現像ロー
ラ15によって現像装置が構成される。
【0042】次に、前記構成の画像形成装置の動作につ
いて説明する。まず、印刷動作が開始されると、前記感
光体ドラム11及び転写ローラ19は互いに接触した状
態で図の矢印方向に回転させられる。前記感光体ドラム
11の表面は、帯電ローラ12によって均一にかつ一様
に約−800〔V〕程度に帯電させられ、LEDヘッド
13が感光体ドラム11の表面を露光して静電潜像を形
成する。
【0043】そして、感光体ドラム11を回転させるこ
とによって、静電潜像が現像部に配設された現像ローラ
15に移動すると、該現像ローラ15上のトナー17が
前記静電潜像に付着して現像が行われ、トナー像にな
る。次に、感光体ドラム11と転写ローラ19との間の
転写部に印刷媒体18が搬送される。ここで、前記転写
ローラ19に正の極性の電圧を印加すると、印刷媒体1
8とトナー像との間の微小空隙に電界が形成される。し
たがって、感光体ドラム11の回転によって転写部に移
動させられたトナー像が、前記電界による静電気力によ
って印刷媒体18に転写される。その後、該印刷媒体1
8は定着装置21に搬送され、トナー像が加熱され加圧
されることによって印刷媒体18に定着され、印刷が完
了する。
【0044】一方、転写後の感光体ドラム11上に残留
したトナー17は、クリーニングローラ20によって掻
(か)き落とされ、除去される。そして、印刷終了後又
は電源投入直後、クリーニングモードによる運転が行わ
れ、通常とは逆バイアスの電圧を現像ローラ15及び転
写ローラ19に印加し、かつ、帯電ローラ12に印加さ
れる電圧をオフにする。その結果、帯電ローラ12、転
写ローラ19及びクリーニングローラ20に付着してい
たトナー17を感光体ドラム11に付着させ、現像ロー
ラ15によって現像装置内に回収することができる。ま
た、通常の印刷中もクリーニングローラ20は感光体ド
ラム11上にトナー17を微量ずつ戻している。
【0045】ところで、帯電ローラ12には印刷枚数に
対応してトナー17が付着し、特に帯電ローラ12に付
着したトナー17はクリーニングモードによる運転だけ
では除去されず、50枚程度の印刷が行われるとトナー
の付着量が一定になって落ち着く。その結果、安定した
帯電を行うことができるようになる。次に、前記帯電ロ
ーラ12の表面にあらかじめトナー17又はトナー17
の外添剤を付着させたときの実験結果及び効果を表1に
示す。
【0046】
【表1】
【0047】表1において、「材料名」は帯電ローラ1
2の付着物の材料を、「用途」はトナー17内での付着
物の働きを、「平均粒径」は付着物の大きさを、「効
果」は1枚目の印刷から安定した帯電を行うことができ
たかどうかを、「作業性」は帯電ローラ12に付着物を
付着させるときの効率を、「副作用」は帯電ローラ12
に前記付着物を付着させたことによって生じる問題点を
それぞれ示す。
【0048】表1から分かるように、帯電ローラ12の
表面にどの付着物を付着させても1枚目の印刷から安定
した帯電を行うことができる。ところが、平均粒径が大
きく、帯電ローラ12に付着させる際の作業性が良好な
トナー17は、帯電ローラ12上に過剰にかつ不均一に
付着しやすく、また、黒色であるので1枚目の印刷媒体
が汚れやすくなってしまう。
【0049】一方、シリコンを主原料とするR809、
R202等は、粒径が非常に小さいので、自らの凝集力
が強く、塊状になりやすい。また、印刷を繰り返すうち
に帯電ローラ12に付着したR809、R202等は微
量ずつ剥がれ始め、代わりにトナー17が付着し始め
る。このとき、トナー17は感光体ドラム11への押圧
力及び摩擦力が小さくなる帯電ローラ12の中央部から
付着し始める。一方、R809、R202等は感光体ド
ラム11への押圧力及び摩擦力が大きくなる両端部で多
く取られる。したがって、帯電ローラ12の中央部が両
端部より帯電能力が高くなり、感光体ドラム11の帯電
電位が高くなるので、両端部が濃く、中央部が薄く印刷
されてしまう。
【0050】また、平均粒径が大きいトナー17におい
ても、同様に、両端部が濃く、中央部が薄く印刷されて
しまうが、平均粒径が1〔μm〕程度のPMMA(ポリ
メチルメタアクリエート)、サチントン等の研磨剤にお
いては、両端部が濃く、中央部が薄く印刷される不具合
は発生しにくい。ところで、故意(初期的)に帯電ロー
ラ12上に付着させられた付着物は、感光体ドラム11
との間の摩擦力、トナー17との間の電気的及び機械的
な結合力等によって次第に帯電ローラ12から剥がれ、
前記現像装置内の図示しないトナータンクに戻される。
一方、印刷に伴って帯電ローラ12上に付着させられる
トナー17は、帯電ローラ12との電気的な結合力が大
きいので、剥がれにくく、帯電ローラ12の表面に次第
に蓄えられていく。
【0051】したがって、トナー17の付着量は、印刷
枚数が増加するのに伴って多くなり、一定(層厚にする
と15〜20〔μm〕)になって落ち着く。そして、そ
れ以上のトナー17は帯電ローラ12上に蓄えることが
できなくなり、感光体ドラム11にわずかずつ戻され、
調整される。このことから、帯電ローラ12の付着物
は、機械的な付着力が大きく、かつ、トナー17の成分
として使用可能な材料を選ぶ必要がある。
【0052】このようにして、PMMA、サチントン等
の研磨剤は、他の材料に比べて機械的な付着力が比較的
大きく、かつ、白色であるので、汚れも発生しにくい。
さらに、R809、R202等に比べて凝集力が小さい
ので、帯電ローラ12に付着やすく、作業性も良好であ
る。そして、PMMA、サチントン等の研磨剤は、画像
形成装置で使用されるトナー17の成分に応じて選択さ
れる。
【0053】本実施例においては、帯電ローラ12の付
着物として、トナー17の成分として使用され、平均粒
径が約1〔μm〕程度の、粒形又は異方形の形状を有す
る白色の研磨剤を使用するようになっているので、1枚
目の印刷から安定した帯電を行うことができるだけでな
く、印刷媒体に汚れが発生しにくい。また、前記研磨剤
は、最終的に、前記現像装置内のトナータンクに回収さ
れてトナー17に戻されるので、トナー17の成分とし
て再利用することができる。
【0054】図3は本発明の第1の実施例における感光
体ドラムの帯電特性を示す図である。なお、図の横軸に
印刷枚数を、縦軸に感光体ドラム11(図1)の帯電電
位を採ってある。図において、実線L1は本実施例にお
ける感光体ドラム11の帯電特性を、破線L2は従来の
感光体ドラム11の帯電特性を示す。
【0055】図から分かるように、本実施例において
は、1枚目の印刷から十分な帯電電位を形成させること
ができるので、安定した帯電を行うことができる。次
に、本発明の第2の実施例について説明する。図4は本
発明の第2の実施例におけるまぶし機の斜視図、図5は
本発明の第2の実施例におけるまぶし機の断面図であ
る。
【0056】図に示すように、まぶし機51は、セット
された複数の帯電ローラ12を回転自在に支持すること
ができるようになっている。そして、前記まぶし機51
は、研磨剤52を収納する受皿53、前記帯電ローラ1
2と接触させて回転自在に配設され、研磨剤52を帯電
ローラ12に搬送する搬送手段としてのスポンジローラ
54、該スポンジローラ54を回転させるためのモータ
55、該モータ55を駆動するための電源56、前記帯
電ローラ12及びスポンジローラ54を回転自在に支持
するローラ固定台58、並びに帯電ローラ12上に付着
した研磨剤52を均一に伸ばすための摺動手段としての
布(ベムコット)59から成る。該布59は、ほこり、
ごみ等を発生させにくい材料で形成され、帯電ローラ1
2に沿って軸方向に往復移動させられる。
【0057】前記構成のまぶし機51において、帯電ロ
ーラ12は、それぞれスポンジローラ54に接触させて
配設され、ローラ固定台58によって帯電ローラ12と
スポンジローラ54との間に約0.4〔mm〕のニップ
量が形成されるように支持される。前記スポンジローラ
54は、モータ55に接続され、該モータ55を駆動す
ることによって、図5に示す矢印方向に一定の速度(約
60〔rpm〕)で回転させられる。そして、前記スポ
ンジローラ54はスポンジ状のゴムであるので、微粒子
である研磨剤52を力学的に受皿53内から帯電ローラ
12に搬送する。
【0058】したがって、研磨剤52は、帯電ローラ1
2の表面に付着するが、研磨剤52同士の凝集、搬送む
ら等によって均一にはならない。そこで、図5に示すよ
うに、布59を帯電ローラ12の軸方向に2〜3回往復
させることによって研磨剤52を均一に付着させるよう
にしている。この場合、前記動作は、帯電ローラ12を
7〜8回回転させる間に行うことができる。したがっ
て、短時間で、容易に、かつ、低コストで帯電ローラ1
2に研磨剤52を均一に付着させることができる。
【0059】このように、帯電ローラ12に研磨剤52
を均一に付着させることができるので、1枚目の印刷か
ら安定した帯電を行うことができ、印刷品位を向上させ
ることができる。そして、帯電ローラ12の表面に研磨
剤52が過剰に付着したり、研磨剤52が凝集して塊状
になることがないので、画像むら、白ぬけ等が発生する
のを防止することができ、印刷品位を向上させることが
できる。
【0060】ところで、前記帯電ローラ12の抵抗値
が、電子写真プリンタが使用される環境の温度、湿度等
によって変化すると、帯電ローラ12の部分における電
圧降下が変化し、感光体ドラム11に印加される電圧も
変化する。この場合、感光体ドラム11の帯電にばらつ
きが生じ、印刷濃度が変化したり、帯電ローラ12の抵
抗値が大きくなりすぎて帯電不良を起こしたりして、印
刷品位が低下してしまう。
【0061】そこで、前記帯電ローラ12の抵抗値が環
境の温度、湿度(相対湿度)等によって変化しないよう
にした本発明の第3の実施例について説明する。図6は
本発明の第3の実施例における帯電ローラの断面図、図
7は本発明の第3の実施例における帯電ローラの側面図
である。図に示すように、帯電ローラ12は、導電性シ
ャフト61の周りをカーボンを導電材とするシリコーン
ゴム62で覆い、更にその周りをウレタンゴム63で覆
った2層構造を有する。
【0062】次に、前記構成の帯電ローラ12の動作に
ついて説明する。図8は本発明の第3の実施例における
帯電ローラの抵抗値の温度特性及び湿度特性を示す図で
ある。なお、図の横軸に環境の温度を、縦軸に抵抗値を
採ってある。図において、実線Gは湿度が20〔%〕で
ある場合のウレタンゴム63(図6)の抵抗特性を、実
線Hは湿度が50〔%〕である場合のウレタンゴム63
の抵抗特性を、実線Iは湿度が80〔%〕である場合の
ウレタンゴム63の抵抗特性を、破線Jは湿度が20
〔%〕である場合のシリコーンゴム62の抵抗特性を、
破線Kは湿度が50〔%〕である場合のシリコーンゴム
62の抵抗特性を、破線Lは湿度が80〔%〕である場
合のシリコーンゴム62の抵抗特性を示す。
【0063】前記ウレタンゴム63及びシリコーンゴム
62の抵抗値は、電子写真プリンタが使用される環境の
温度、湿度等に応じて図に示すように変化する。すなわ
ち、前記シリコーンゴム62の場合は温度が高くなるほ
ど抵抗値が大きくなり、ウレタンゴム63の場合は温度
が高くなるほど抵抗値が小さくなる。また、前記ウレタ
ンゴム63及びシリコーンゴム62は、湿度が高くなる
ほど抵抗値が小さくなる。
【0064】そこで、前記ウレタンゴム63及びシリコ
ーンゴム62を層状に重ねて帯電ローラ12を形成し、
各ウレタンゴム63及びシリコーンゴム62の量(層
厚)、導電材料(カーボン)の量等を調整すると、環境
の温度に関しては常に抵抗値を一定に保つことができ
る。ただし、湿度に関しては、ウレタンゴム63及びシ
リコーンゴム62のどちらも同じ抵抗特性を有するの
で、帯電ローラ12の抵抗値を一定に保つことはできな
い。ところが、シリコーンゴム62はウレタンゴム63
に比べて湿度に関する抵抗値の変化が小さいので、ウレ
タンゴム63だけで帯電ローラ12を形成した場合より
も、ウレタンゴム63及びシリコーンゴム62を重ねて
帯電ローラ12を形成した場合の方が抵抗値の変化を小
さくすることができる。
【0065】本実施例においては、シリコーンゴム62
の層とウレタンゴム63の層とを体積比で約5:1にな
るように設定し、帯電ローラ12全体の抵抗値を1×1
8〔Ω〕にした。その結果、電子写真プリンタが使用
される環境の温度に関しては抵抗値を一定にすることが
でき、湿度に関しては抵抗値の変化を極めて小さくする
ことができた。したがって、電子写真プリンタが使用さ
れる環境によらず安定した帯電を行うことができ、印刷
品位を向上させることができる。
【0066】図9は本発明の第3の実施例における感光
体ドラムの帯電電位特性を示す図である。なお、図の横
軸に環境の温度を、縦軸に感光体ドラム11(図1)の
帯電電位を採ってある。図において、P1 は従来の帯電
ローラ12(図6)における環境の温度が10〔℃〕で
湿度が20〔%〕である場合の帯電電位を示す点、P2
は従来及び本発明の帯電ローラ12における環境の温度
が27〔℃〕で湿度が80〔%〕である場合の帯電電位
を示す点、P3 は本発明の帯電ローラ12における環境
の温度が10〔℃〕で湿度が20〔%〕である場合の帯
電電位を示す点である。
【0067】また、ΔVP は従来の感光体ドラム11の
表面における帯電電位差、ΔVI は本発明の感光体ドラ
ム11の表面における帯電電位差である。ところで、印
刷動作を繰り返すうちに前記帯電ローラ12の表面には
トナー17が付着する。そして、前記ウレタンゴム63
自体によって帯電ローラ12の表面を形成した場合、ト
ナー17の付着量が多くなりすぎて帯電不良等を引き起
こしてしまったり、経時的な摩擦によってトナー17が
潰れ、帯電ローラ12の表面に付着し、帯電不良を引き
起こしてしまったりする。そこで、本実施例において
は、ウレタンゴムを作るイソシアネートとポリオールと
の割合を、表面付近において1:1にするか、又はイソ
シアネートをポリオールより多くし、加熱硬化させる
(熱硬化処理)ことによって、表面を滑らかにして、ト
ナー17が過剰に付着するのを抑制するようにしてい
る。
【0068】この場合、帯電ローラ12と感光体ドラム
11との間に発生する摩擦力が小さくなるので、安定し
た帯電を行うことができる。また、帯電ローラ12を加
熱して硬化させたときに、ウレタンゴム63内の低分子
オリゴマーを除去することができるので、帯電ローラ1
2を感光体ドラム11に接触させても両者間で化学反応
を起こすことがない。
【0069】さらに、ウレタンゴム63は、通常、ゴム
の中でも極めて機械的強度の高い材料であるので、帯電
ローラ12を回転させたときの帯電ローラ12と感光体
ドラム11、トナー17等との間の耐摩耗性が良好であ
る。そして、シリコーンゴム等の他の導電性ゴムにおい
ては、カーボン等の導電材を使用しているのに対して、
ウレタンゴム63においては、導電材は使用されず、イ
オン伝導によって導電性を持たせるようにしている。さ
らに、ウレタンゴム63は、分子結合力が他のゴムに比
べて大きいので、放電による酸化、絶縁破壊等に対して
も強いだけでなく、摩擦帯電係数がトナー17と同じ極
性であるので、電気的にもトナー17が付着しにくい。
したがって、ウレタンゴム63を帯電ローラ12の外層
として使用した場合、トナー17が過剰に付着するのを
防止することができる。
【0070】また、従来の帯電ローラ12の場合、抵抗
値は、電子写真プリンタが使用される環境の温度が27
〔℃〕で湿度が80〔%〕である点P2 において最も小
さくなり、環境の温度が10〔℃〕で湿度が20〔%〕
である点P3 において最も高くなる。したがって、二つ
の環境条件の間において、感光体ドラム11の表面にお
いて約100〜150〔V〕程度の帯電電位差ΔVP
生じてしまう。
【0071】なお、本実施例の応用例として、帯電ロー
ラ12の内層として、環境に対する抵抗特性がシリコー
ンゴム62と等しい材料、例えば、エチレン−プロピレ
ンゴム(EPM、EPDM等)を使用することができ
る。本実施例においては、外層のウレタンゴム63と温
度変化に伴う抵抗値の変化が相反する材料を内層として
使用した。また、目的に応じて各種のゴムを内層として
使用することができる。さらに、外層のウレタンゴム6
3に代えて、ウレタン膨脂(ウレタンコート)を使用す
れば、低コストで前記特性を有する帯電ローラ12を実
現することができる。
【0072】なお、本実施例においては帯電ローラ12
について説明しているが、転写ローラ19に適用するこ
ともできる。その場合、転写ローラ19にトナー17が
付着するのを防止することができるので、印刷媒体18
の裏面を汚すことがなくなる。ところで、本実施例にお
いては、内層のシリコーンゴム62と外層のウレタンゴ
ム63とを加熱することによって化学結合させるように
しているが、シリコーンゴム62とウレタンゴム63と
は互いに結合しにくく、結合強度があまり高くない。
【0073】そこで、内層と外層とを強力に結合するこ
とができるようにした本発明の第4の実施例について説
明する。図10は本発明の第4の実施例における帯電ロ
ーラの断面図、図11は本発明の第4の実施例における
帯電ローラの側面図である。図に示すように、帯電ロー
ラ12は、導電性シャフト61の周りをシリコーンゴム
62で覆い、更にその周りを導電性の接着剤によって形
成された接着剤層64で覆い、更にその周りをウレタン
ゴム63で覆った構造を有する。
【0074】次に、前記構成の帯電ローラ12の動作に
ついて説明する。本実施例においては、前記第3の実施
例の帯電ローラ12の内層と外層との間に導電性の接着
剤層64によって形成された接着層が配設され、しか
も、接着剤層64が導電性を有するので、帯電ローラ1
2の抵抗値は、電子写真プリンタが使用される環境の温
度にかかわらず一定になる。
【0075】また、内層のシリコーンゴム62と外層の
ウレタンゴム63とが接着剤層64によって接着される
ようになっているので、内層と外層とを強力に結合する
ことができ、帯電ローラ12の耐久性を向上させること
ができるとともに、内層におけるゴム材料の選択の幅を
更に広げることができる。なお、本実施例においては帯
電ローラ12について説明しているが、転写ローラ19
に適用することもできる。
【0076】ところで、前記第3の実施例においては、
帯電ローラ12を加熱して硬化させるようにしている
が、この場合、印刷中の帯電電位がばらついたり、トナ
ー17(図1)の付着量を十分に少なくすることができ
なかったりする。したがって、帯電ローラ12の表面に
付着したトナー17が経時的に摩擦によって潰れ、帯電
不良を発生させやすくなってしまう。
【0077】そこで、帯電ローラ12の表面に付着した
トナー17が経時的に摩擦によって潰れ、帯電不良を発
生するのを防止することができるようにした第5の実施
例について説明する。図12は本発明の第5の実施例に
おける帯電ローラの断面図、図13は本発明の第5の実
施例における帯電ローラの側面図である。
【0078】図に示すように、帯電ローラ12は、導電
性シャフト61の周りをシリコーンゴム62で覆い、更
にその周りを導電性の接着剤層64で覆い、更にその周
りをウレタンゴム63で覆い、最後にその周りをカーボ
ンを導電材とし、ウレタンを主成分とする導電性の樹脂
(コーティング層)65で覆った構造を有する。次に、
前記構成の帯電ローラ12の動作について説明する。
【0079】該帯電ローラ12を構成するシリコーンゴ
ム62及びウレタンゴム63は、第3の実施例の帯電ロ
ーラ12と同様に、環境の温度が変化しても抵抗値が一
定になるように選択される。そして、導電性の接着剤層
64は、シリコーンゴム62とウレタンゴム63とを結
合させるために使用される。この場合、外層のウレタン
ゴム63の周囲を導電性の樹脂65によって覆うように
なっているので、印刷中の帯電電位がばらつくのを防止
することができるだけでなく、トナー17(図1)の付
着量を十分に少なくすることができる。したがって、帯
電ローラ12の表面に付着したトナー17が経時的に摩
擦によって潰れ、帯電不良を発生するのを防止すること
ができる なお、本実施例においては帯電ローラ12について説明
しているが、転写ローラ19に適用することもできる。
その場合、転写ローラ19にトナー17が付着するのを
防止することができるので、印刷媒体18の裏面を汚す
ことがなくなる。
【0080】次に、本発明の第6の実施例について説明
する。図14は本発明の第6の実施例における帯電ロー
ラの断面図、図15は本発明の第6の実施例における帯
電ローラの側面図である。図に示すように、帯電ローラ
12は、導電性シャフト61の周りをシリコーンゴム、
ウレタンゴム等の半導電性のゴム66で覆い、その周り
を半導電性の接着剤67で覆い(接着層)、最後にその
周りを熱収縮性ゴムチューブ68で覆った構造を有す
る。
【0081】次に、前記構成の帯電ローラ12の製造方
法及び動作について説明する。まず、半導電性のゴム6
6の周りにディッピングや吹付けなどによって半導電性
の接着剤67を付着させ、その上に熱収縮性ゴムチュー
ブ68を被覆させて加熱し、該熱収縮性ゴムチューブ6
8を収縮させて固定する。該熱収縮性ゴムチューブ68
としては、エチレン−プロピレンゴム系、シリコーン
系、架橋ポリエチレン系等の材料を使用することがで
き、各材料ごとに熱収縮温度も異なる。本実施例におい
ては、熱収縮性ゴムチューブ68が加熱されるようにな
っているので、内層で使用される半導電性のゴム66と
しては、熱収縮性ゴムチューブ68を加熱するときの温
度に耐えるものでなければならない。そこで、熱収縮性
ゴムチューブ68として耐熱性が高い、シリコーンゴ
ム、エチレン−プロピレンゴム、フッ素ゴム等を使用し
た。
【0082】ここで、内層のゴム66としてシリコーン
ゴムを使用し、外層の熱収縮性ゴムチューブ68として
フッ素ゴム製のPFAチューブを使用して帯電ローラ1
2を製造し、該帯電ローラ12を使用して実験を行っ
た。その結果、電子写真プリンタが使用される環境の温
度が20〔℃〕で湿度が50〔%〕である場合、本実施
例における帯電ローラ12と従来の帯電ローラ12(ウ
レタンゴムを半導電性の樹脂で覆ったもの)とを比較し
たところ抵抗値が等しくなった。ところが、環境の変化
に伴う抵抗値の変化は、本実施例における帯電ローラ1
2においては、内層にシリコーンゴムが使用されている
ので、従来の帯電ローラ12の約半分以下であった。
【0083】このように、本実施例においては、帯電ロ
ーラ12の抵抗値が安定しているので、環境の変化にか
かわらず安定して帯電を行うことができる。ところで、
本実施例においては、帯電ローラ12の外層が熱収縮性
ゴムチューブ68によって形成され、内層の半導電性の
ゴム66に外から圧力を加えることができるので、該半
導電性のゴム66が熱によって膨張又は収縮するのが抑
制される。
【0084】したがって、帯電ローラ12の外径が一定
になり、該帯電ローラ12と感光体ドラム11(図1)
との間のニップ量が一定になるので、帯電特性が良くな
り、十分に安定した帯電を行うことができる。また、印
刷濃度が環境の温度、湿度等の変化に伴って変化するこ
とがなく、印刷品位を向上させることができる。また、
熱収縮性ゴムチューブ68の表面は極めて滑らかであ
り、感光体ドラム11との間に発生する摩擦力が小さく
なるとともに、ニップ量が一定になるので、摩擦力に伴
って発生する熱、圧力等によってトナー17が潰れた
り、帯電ローラ12の表面に付着することがなくなる。
【0085】さらに、熱収縮性ゴムチューブ68として
PFAチューブを使用すると、該PFAチューブは酸化
に強いので、帯電時に発生する放電によって熱収縮性ゴ
ムチューブ68の表面が酸化することがなくなるだけで
なく、内層の半導電性のゴム66を酸化から守ることも
できるので、耐久性を向上させることができるだけでな
く、常に安定した帯電を行うことができる。しかも、シ
リコーンゴム、PFAチューブ等を使用した場合、従来
のウレタン製の帯電ローラ12よりコストを低くするこ
とができる。
【0086】なお、本実施例においては帯電ローラ12
について説明しているが、転写ローラ19に適用するこ
ともできる。その場合、帯電ローラ12にトナー17が
付着するのを防止することができるので、印刷媒体18
の裏面を汚すことがなくなる。次に、本発明の第7の実
施例について説明する。
【0087】図16は本発明の第7の実施例における帯
電ローラの断面図、図17は本発明の第7の実施例にお
ける帯電ローラの側面図、図18は本発明の第7の実施
例における帯電ローラの要部断面図である。図に示すよ
うに、帯電ローラ12は、導電性シャフト61の周りを
ウレタンゴム63で覆い、その周りをシリコンL、PM
MA等の外添剤70を表面に含有する導電性のウレタン
系樹脂69で覆った構造を有する。この場合、前記シリ
コンL、PMMA等の外添剤70は、粒径が約1〔μ
m〕であり、トナー17(図1)の成分中で研磨剤とし
て使用される。
【0088】次に、前記構成の帯電ローラ12の動作に
ついて説明する。前記外添剤70は、通常、トナー17
内においてトナー粒子が凝集するのを防止したり、トナ
ー17が現像ブレード14、感光体ドラム11等に付着
してフィルミング現象を発生させるのを防止したり、ト
ナー17の流動性を調整し、露光部以外でトナー17が
現像されてしまうドラムかぶり現象が発生するのを防止
したりするために使用される。
【0089】そして、本実施例においては、前記外添剤
70がウレタン系樹脂69の表面に含有され、帯電ロー
ラ12の表面を構成する。したがって、帯電ローラ12
にトナー17が付着しにくくなる。前記外添剤70をウ
レタン系樹脂69に含有させるためには、まず、ウレタ
ンゴム63をウレタン系樹脂69によってディッピング
した後、該ウレタン系樹脂69が乾かないうちに、吹付
け、転がし等の方法によってウレタン系樹脂69の表面
に外添剤70を付着させる。この場合、ウレタン系樹脂
69の表面に外添剤70が露出した状態にすると効果的
である。
【0090】ところで、帯電ローラ12の表面が粗く、
感光体ドラム11との間の摩擦力が大きいと、印刷を繰
り返すうちに、摩擦力による熱、圧力等によって、トナ
ー17が帯電ローラ12の表面に付着してフィルミング
現象を発生させてしまう。その場合、トナー17が絶縁
膜として作用し、帯電ローラ12の抵抗値を高くし、帯
電不良を引き起こしてしまう。
【0091】ところが、本実施例においては、ウレタン
系樹脂69の表面に外添剤70が含有されるので、帯電
ローラ12と感光体ドラム11との間に発生する摩擦力
が小さくなるだけでなく、トナー17が付着しにくくな
る。したがって、印刷を繰り返してもトナー17のフィ
ルミング現象は発生させられず、安定した帯電を行うこ
とができる。
【0092】なお、本実施例においては帯電ローラ12
について説明しているが、転写ローラ19に適用するこ
ともできる。その場合、帯電ローラ12にトナー17が
付着するのを防止することができるので、印刷媒体18
の裏面を汚すことがなくなる。次に、前記転写ローラ1
9について説明する。
【0093】図19は本発明の第8の実施例における転
写ローラの断面図、図20は本発明の第8の実施例にお
ける転写ローラの要部の断面図である。図に示すよう
に、転写ローラ19は、ローラ母体28、該ローラ母体
28の外側の表面の全体を膜状に覆う表層部分25、及
び前記ローラ母体28の中心を貫通して一体回転するよ
うに取り付けられた導電性シャフト29から成る。
【0094】なお、前記ローラ母体28は、シリコーン
ゴム、ウレタンゴム、EPDM等の弾性を有する材料に
よって形成される。また、前記表層部分25は、感光体
ドラム11(図1)と化学反応を伴うことがなく、高電
圧によってポリマーが破壊されにくく、耐酸化性に優れ
た、例えば、ナイロン(商品名)、フッ素系樹脂等をロ
ーラ母体28上に膜状に被覆することによって形成され
る。
【0095】また、転写ローラ19においては、アルミ
ニウムから成る筒状の金型を使用して発泡させることに
よってローラ母体28を形成しているが、その際、前記
金型の内面に離型剤として、粒径が0.5〜3〔μm〕
程度のシリコーン樹脂の粒子を塗布する。したがって、
金型から取り出されたローラ母体28の表面には、離型
剤層26が形成される。
【0096】次に、該離型剤層26の上にシランカップ
リング剤等から成る接着剤層27を介して前記表層部分
25が被覆される。この場合、前記シリコーン樹脂の粒
子がローラ母体28内にめり込み、ローラ母体28と離
型剤層26との間の接着強度を物理的に高める。また、
シリコーン樹脂の粒子とシランカップリング剤とは相与
性が高いので、離型剤層26と接着剤層27との間の接
着強度を高めることもできる。したがって、転写ローラ
19を長期間使用しても抵抗値が高くなることがないの
で、印刷媒体とトナー層との間に十分な電界を形成する
ことができる。その結果、転写不良を発生させることが
なく、転写ローラ19の寿命を長くすることができる。
【0097】図21は本発明の第8の実施例における転
写ローラの抵抗値と使用時間との関係を示す図である。
なお、図の横軸に転写ローラ19(図19)の使用時間
を、縦軸に転写ローラ19の抵抗値を採ってある。図に
おいて、線Aは離型剤層26(図20)をタルクによっ
て形成するとともに、表層部分25をフッ素樹脂によっ
て5〔μm〕の厚さに形成した場合の、線Bは離型剤層
26を酸化亜鉛(ZnO)によって形成するとともに、
表層部分25をフッ素樹脂によって5〔μm〕の厚さに
形成した場合の、線Cは離型剤層26を酸化ケイ素(S
iO2 )によって形成するとともに、表層部分25をフ
ッ素樹脂によって5〔μm〕の厚さに形成した場合の、
線Dは離型剤層26をシリコーン樹脂によって形成する
とともに、表層部分25をナイロン(商品名)樹脂によ
って5〔μm〕の厚さに形成した場合の、線Eは離型剤
層26をシリコーン樹脂によって形成するとともに、表
層部分25をフッ素樹脂によって5〔μm〕の厚さに形
成した場合の、線Fは離型剤層26をPMMAによって
形成するとともに、表層部分25をフッ素樹脂によって
5〔μm〕の厚さに形成した場合の、転写ローラ19の
使用時間と抵抗値との関係をそれぞれ示す。
【0098】また、この実験で使用した離型剤の種類、
組成式、形状及び粒径を表2に示す。
【0099】
【表2】
【0100】この実験結果から、離型剤として、酸化亜
鉛、酸化ケイ素、シリコーン樹脂、PMMA等の球状体
を使用すると、ローラ母体28の形成時の発泡の際に圧
力を受けることによって離型剤の一部がローラ母体28
の表面にめり込むので、接着強度が高くなることが分か
る。そして、図21に示す抵抗値の推移から判断する
と、離型剤として酸化亜鉛及び酸化ケイ素を使用した場
合(線B、C)は、離型剤としてタルクを使用した場合
(線A)より使用時間に対する抵抗値の上昇率が低いこ
とが分かる。
【0101】さらに、離型剤としてPMMAを使用した
場合(線F)は、抵抗値の上昇率は低く、離型剤として
シリコーン樹脂を使用した場合(線E)は、抵抗値の上
昇はほとんど見られない。また、表層部分25をナイロ
ン(商品名)樹脂によって形成した場合(線D)は、表
層部分25をフッ素樹脂によって形成した場合(線E)
と比べ、抵抗値の上昇は多少見られるものの、大きく変
化しない。
【0102】したがって、離型剤として球状体を使用す
ると、平板状の物質を使用した場合と比べて離型剤がロ
ーラ母体28の表面にめり込みやすく、接着強度は大き
くなる傾向にあるが、酸化亜鉛のように粒径が大きすぎ
たり(5〜10〔μm〕)、酸化ケイ素のように小さす
ぎたり(0.05〜0.1〔μm〕)すると、抵抗値が
上昇することから判断して、接着強度は小さくなる傾向
にあることが分かる。
【0103】このことからすると、0.5〜3〔μm〕
程度の粒径を有するシリコーン樹脂を離型剤として使用
すると、接着強度を最も大きくすることができる。ただ
し、離型剤としては、ローラ母体28との間、接着剤層
27との間、及び表層部分25との間において材料間の
相与性が高い成分を選択し、かつ、球状で0.5〜3
〔μm〕の粒径を有し、ある程度の凝集性を有するもの
が好ましい。
【0104】なお、酸化亜鉛及び酸化ケイ素を使用した
場合でも、材料間の相与性、粒径等の条件を満たすこと
によって、接着強度を高くすることができる。また、本
実施例においては、転写ローラ19について説明した
が、帯電ローラ12(図1)に適用することもできる。
なお、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、
本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であ
り、これらを本発明の範囲から排除するものではない。
【0105】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、画像形成装置においては、感光体ドラムと、該感
光体ドラムの表面を均一にかつ一様に帯電させる帯電装
置と、前記感光体ドラムを露光して静電潜像を形成する
露光装置と、前記静電潜像を現像してトナー像にする現
像装置と、前記トナー像を印刷媒体に転写する転写装置
と、転写されたトナー像を印刷媒体に定着する定着装置
とを有する。
【0106】そして、前記帯電装置は、前記感光体ドラ
ムと接触させて配設されたローラによって形成され、該
ローラには、初期状態において、トナーの成分中の研磨
剤が付着させられる。この場合、トナーの付着量は、印
刷枚数が増加するのに伴って多くなり、一定になって落
ち着く。そして、それ以上のトナーはローラ上に蓄える
ことができなくなり、感光体ドラムにわずかずつ戻さ
れ、調整される。
【0107】そして、前記研磨剤は、機械的な付着力が
比較的大きく、かつ、白色であるので、1枚目の印刷か
ら安定した帯電を行うことができるだけでなく、印刷媒
体に汚れが発生しにくい。また、前記研磨剤は、最終的
に、現像装置内のトナータンクに回収されてトナーに戻
されるので、トナーの成分として再利用することができ
る。
【0108】本発明のまぶし機においては、研磨剤を収
容する受皿と、セットされたローラと接触させて回転自
在に配設され、回転に伴って前記受皿内の研磨剤をロー
ラに搬送する搬送手段と、前記ローラに沿って摺動自在
に配設され、ローラに搬送された研磨剤を均一にする摺
動手段とを有する。この場合、研磨剤がローラに均一に
付着させられる。したがって、1枚目の印刷から安定し
た帯電を行うことができ、印刷品位を向上させることが
できる。
【0109】本発明の他の画像形成装置においては、感
光体ドラムと、該感光体ドラムの表面を均一にかつ一様
に帯電させる帯電装置と、前記感光体ドラムを露光して
静電潜像を形成する露光装置と、前記静電潜像を現像し
てトナー像にする現像装置と、前記トナー像を印刷媒体
に転写する転写装置と、転写されたトナー像を印刷媒体
に定着する定着装置とを有する。
【0110】そして、前記帯電装置及び転写装置の少な
くとも一方は、前記感光体ドラムと接触させて配設され
たローラによって形成され、該ローラは、導電性シャフ
ト、該導電性シャフトの周りを覆い、内層を形成するシ
リコーンゴム、及び該シリコーンゴムの周りを覆い、外
層を形成するウレタンゴムを備え、かつ、該ウレタンゴ
ムは、表面に熱硬化処理が施される。
【0111】この場合、ウレタンゴム及びシリコーンゴ
ムの量、導電材料の量等を調整すると、電子写真プリン
タが使用される環境の温度に関しては常に抵抗値を一定
に保つことができる。また、湿度に関しては、シリコー
ンゴムはウレタンゴムに比べて湿度に関する抵抗値の変
化が小さいので、ウレタンゴムだけでローラを形成した
場合よりもウレタンゴム及びシリコーンゴムを重ねて形
成した場合の方が抵抗値の変化を小さくすることができ
る。
【0112】本発明の更に他の画像形成装置において
は、感光体ドラムと、該感光体ドラムの表面を均一にか
つ一様に帯電させる帯電装置と、前記感光体ドラムを露
光して静電潜像を形成する露光装置と、前記静電潜像を
現像してトナー像にする現像装置と、前記トナー像を印
刷媒体に転写する転写装置と、転写されたトナー像を印
刷媒体に定着する定着装置とを有する。
【0113】そして、前記帯電装置及び転写装置の少な
くとも一方は、前記感光体ドラムと接触させて配設され
たローラによって形成され、該ローラは、導電性シャフ
ト、該導電性シャフトの周りを覆うゴム、該ゴムの周り
を覆う接着剤、及び該接着剤の周りを覆う熱収縮性チュ
ーブを備える。この場合、内層のゴムに外から圧力を加
えることができるので、ゴムが熱によって膨張又は収縮
するのが抑制される。したがって、ローラの外径が一定
になり、ニップ量が一定になるので、帯電ローラとして
使用した場合、帯電特性が良くなり、十分に安定した帯
電を行うことができる。また、印刷濃度が環境の温度、
湿度等の変化に伴って変化することがなく、印刷品位を
向上させることができる。
【0114】また、熱収縮性ゴムチューブの表面は極め
て滑らかであり、感光体ドラムとの間に発生する摩擦力
が小さくなるとともに、ニップ量が一定になるので、摩
擦力に伴って発生する熱、圧力等によってトナーがロー
ラの表面に付着することがなくなる。したがって、印刷
品位を向上させることができる。さらに、熱収縮性ゴム
チューブは酸化に強いので、耐久性を向上させることが
できる。
【0115】本発明の更に他の画像形成装置において
は、感光体ドラムと、該感光体ドラムの表面を均一にか
つ一様に帯電させる帯電装置と、前記感光体ドラムを露
光して静電潜像を形成する露光装置と、前記静電潜像を
現像してトナー像にする現像装置と、前記トナー像を印
刷媒体に転写する転写装置と、転写されたトナー像を印
刷媒体に定着する定着装置とを有する。
【0116】そして、前記帯電装置及び転写装置の少な
くとも一方は、前記感光体ドラムと接触させて配設され
たローラによって形成され、該ローラは、導電性シャフ
ト、該導電性シャフトの周りを覆い、内層を形成するウ
レタンゴム、及び該ウレタンゴムの周りを覆い、外層を
形成するウレタン系樹脂を備え、かつ、該ウレタン系樹
脂には、トナーの成分中の研磨剤が含有される。
【0117】この場合、ローラの表面に研磨剤が含有さ
れることになるので、トナーがローラの表面に付着しに
くくなる。したがって、帯電ローラとして使用した場
合、印刷を繰り返してもトナーのフィルミング現象は発
生させられず、安定した帯電を行うことができる。本発
明の更に他の画像形成装置においては、感光体ドラム
と、該感光体ドラムの表面を均一にかつ一様に帯電させ
る帯電装置と、前記感光体ドラムを露光して静電潜像を
形成する露光装置と、前記静電潜像を現像してトナー像
にする現像装置と、前記トナー像を印刷媒体に転写する
転写装置と、転写されたトナー像を印刷媒体に定着する
定着装置とを有する。
【0118】そして、前記帯電装置及び転写装置の少な
くとも一方は、前記感光体ドラムと接触させて配設され
たローラによって形成され、該ローラは、ローラ母体、
該ローラ母体の周りに配設され、離型剤によって形成さ
れた離型剤層、及び該離型剤層の周りに配設された表層
部分を備え、かつ、前記離型剤は、一部がローラ母体の
表面にめり込み、凝集性を有する球状体から成る。
【0119】この場合、ローラ母体の形成時の発泡の際
に圧力を受けることによって離型剤の一部がローラ母体
の表面にめり込むので、接着強度が高くなる。したがっ
て、ローラの寿命を長くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における画像形成装置の
概略図である。
【図2】従来の転写ローラの断面図である。
【図3】本発明の第1の実施例における感光体ドラムの
帯電特性を示す図である。
【図4】本発明の第2の実施例におけるまぶし機の斜視
図である。
【図5】本発明の第2の実施例におけるまぶし機の断面
図である。
【図6】本発明の第3の実施例における帯電ローラの断
面図である。
【図7】本発明の第3の実施例における帯電ローラの側
面図である。
【図8】本発明の第3の実施例における帯電ローラの抵
抗値の温度特性及び湿度特性を示す図である。
【図9】本発明の第3の実施例における感光体ドラムの
帯電電位特性を示す図である。
【図10】本発明の第4の実施例における帯電ローラの
断面図である。
【図11】本発明の第4の実施例における帯電ローラの
側面図である。
【図12】本発明の第5の実施例における帯電ローラの
断面図である。
【図13】本発明の第5の実施例における帯電ローラの
側面図である。
【図14】本発明の第6の実施例における帯電ローラの
断面図である。
【図15】本発明の第6の実施例における帯電ローラの
側面図である。
【図16】本発明の第7の実施例における帯電ローラの
断面図である。
【図17】本発明の第7の実施例における帯電ローラの
側面図である。
【図18】本発明の第7の実施例における帯電ローラの
要部断面図である。
【図19】本発明の第8の実施例における転写ローラの
断面図である。
【図20】本発明の第8の実施例における転写ローラの
要部の断面図である。
【図21】本発明の第8の実施例における転写ローラの
抵抗値と使用時間との関係を示す図である。
【符号の説明】 11 感光体ドラム 12 帯電ローラ 13 LEDヘッド 14 現像ブレード 15 現像ローラ 17 トナー 18 印刷媒体 19 転写ローラ 21 定着装置 25 表層部分 26 離型剤層 28 ローラ母体 51 まぶし機 52 研磨剤 54 スポンジローラ 59 布 61 導電性シャフト 62 シリコーンゴム 63 ウレタンゴム 64 接着剤層 65 樹脂 66 ゴム 67 接着剤 68 熱収縮性チューブ 69 ウレタン系樹脂 70 外添剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 雅之 東京都港区芝浦四丁目11番地22号 株式会 社沖データ内 (72)発明者 安藤 紘一 東京都港区芝浦四丁目11番地22号 株式会 社沖データ内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)感光体ドラムと、(b)該感光体
    ドラムの表面を均一にかつ一様に帯電させる帯電装置
    と、(c)前記感光体ドラムを露光して静電潜像を形成
    する露光装置と、(d)前記静電潜像を現像してトナー
    像にする現像装置と、(e)前記トナー像を印刷媒体に
    転写する転写装置と、(f)転写されたトナー像を印刷
    媒体に定着する定着装置とを有するとともに、(g)前
    記帯電装置は、前記感光体ドラムと接触させて配設され
    たローラによって形成され、(h)該ローラには、初期
    状態において、トナーの成分中の研磨剤が付着させられ
    ることを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 (a)研磨剤を収容する受皿と、(b)
    セットされたローラと接触させて回転自在に配設され、
    回転に伴って前記受皿内の研磨剤をローラに搬送する搬
    送手段と、(c)前記ローラに沿って摺動自在に配設さ
    れ、ローラに搬送された研磨剤を均一にする摺動手段と
    を有することを特徴とするまぶし機。
  3. 【請求項3】 (a)感光体ドラムと、(b)該感光体
    ドラムの表面を均一にかつ一様に帯電させる帯電装置
    と、(c)前記感光体ドラムを露光して静電潜像を形成
    する露光装置と、(d)前記静電潜像を現像してトナー
    像にする現像装置と、(e)前記トナー像を印刷媒体に
    転写する転写装置と、(f)転写されたトナー像を印刷
    媒体に定着する定着装置とを有するとともに、(g)前
    記帯電装置及び転写装置の少なくとも一方は、前記感光
    体ドラムと接触させて配設されたローラによって形成さ
    れ、(h)該ローラは、導電性シャフト、該導電性シャ
    フトの周りを覆い、内層を形成するシリコーンゴム、及
    び該シリコーンゴムの周りを覆い、外層を形成するウレ
    タンゴムを備え、かつ、該ウレタンゴムは、表面に熱硬
    化処理が施されることを特徴とする画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記内層と外層との間に、接着剤によっ
    て形成された接着層が配設された請求項3に記載の画像
    形成装置。
  5. 【請求項5】 前記外層の周りが樹脂によって覆われた
    請求項3又は4に記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 (a)感光体ドラムと、(b)該感光体
    ドラムの表面を均一にかつ一様に帯電させる帯電装置
    と、(c)前記感光体ドラムを露光して静電潜像を形成
    する露光装置と、(d)前記静電潜像を現像してトナー
    像にする現像装置と、(e)前記トナー像を印刷媒体に
    転写する転写装置と、(f)転写されたトナー像を印刷
    媒体に定着する定着装置とを有するとともに、(g)前
    記帯電装置及び転写装置の少なくとも一方は、前記感光
    体ドラムと接触させて配設されたローラによって形成さ
    れ、(h)該ローラは、導電性シャフト、該導電性シャ
    フトの周りを覆うゴム、該ゴムの周りを覆う接着剤、及
    び該接着剤の周りを覆う熱収縮性チューブを備えること
    を特徴とする画像形成装置。
  7. 【請求項7】 (a)感光体ドラムと、(b)該感光体
    ドラムの表面を均一にかつ一様に帯電させる帯電装置
    と、(c)前記感光体ドラムを露光して静電潜像を形成
    する露光装置と、(d)前記静電潜像を現像してトナー
    像にする現像装置と、(e)前記トナー像を印刷媒体に
    転写する転写装置と、(f)転写されたトナー像を印刷
    媒体に定着する定着装置とを有するとともに、(g)前
    記帯電装置及び転写装置の少なくとも一方は、前記感光
    体ドラムと接触させて配設されたローラによって形成さ
    れ、(h)該ローラは、導電性シャフト、該導電性シャ
    フトの周りを覆い、内層を形成するウレタンゴム、及び
    該ウレタンゴムの周りを覆い、外層を形成するウレタン
    系樹脂を備え、かつ、該ウレタン系樹脂には、トナーの
    成分中の研磨剤が含有されることを特徴とする画像形成
    装置。
  8. 【請求項8】 (a)感光体ドラムと、(b)該感光体
    ドラムの表面を均一にかつ一様に帯電させる帯電装置
    と、(c)前記感光体ドラムを露光して静電潜像を形成
    する露光装置と、(d)前記静電潜像を現像してトナー
    像にする現像装置と、(e)前記トナー像を印刷媒体に
    転写する転写装置と、(f)転写されたトナー像を印刷
    媒体に定着する定着装置とを有するとともに、(g)前
    記帯電装置及び転写装置の少なくとも一方は、前記感光
    体ドラムと接触させて配設されたローラによって形成さ
    れ、(h)該ローラは、ローラ母体、該ローラ母体の周
    りに配設され、離型剤によって形成された離型剤層、及
    び該離型剤層の周りに配設された表層部分を備え、か
    つ、前記離型剤は、一部がローラ母体の表面にめり込
    み、凝集性を有する球状体から成ることを特徴とする画
    像形成装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7398043B2 (en) * 2004-09-29 2008-07-08 Canon Kabushiki Kaisha Image forming apparatus free of defect due to substances bleeding from transferring member
US7869743B2 (en) 2006-04-28 2011-01-11 Sharp Kabushiki Kaisha Image forming apparatus, process cartridge used therein, and production method of charging roller
US7929893B2 (en) 2007-01-10 2011-04-19 Kabushiki Kaisha Toshiba Image forming apparatus comprising an intermediate transfer belt

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