JPH096096A - 帯電装置、プロセスカートリッジおよび画像形成装置 - Google Patents

帯電装置、プロセスカートリッジおよび画像形成装置

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JPH096096A
JPH096096A JP7154997A JP15499795A JPH096096A JP H096096 A JPH096096 A JP H096096A JP 7154997 A JP7154997 A JP 7154997A JP 15499795 A JP15499795 A JP 15499795A JP H096096 A JPH096096 A JP H096096A
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charged
charging
charging device
photosensitive drum
magnetic
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JP7154997A
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English (en)
Inventor
Hiroki Kisu
浩樹 木須
Hiroyuki Sakakibara
啓之 榊原
Hiroaki Ogata
寛明 緒方
Tetsuya Sano
哲也 佐野
Masaki Oshima
磨佐基 尾島
Masahide Kinoshita
正英 木下
Satoshi Tsuruya
聡 鶴谷
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Canon Inc
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  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁極のピッチによって画像に濃淡のむらが発
生しないようにする。 【構成】 磁気ブラシ2は導電性の鉄棒203と、この
鉄棒203の表面にて担持される、磁化されたマグネッ
ト粉204を有して感光ドラム1の被帯電面に接触して
いる。これにより鉄棒203に電圧を印加すると、電荷
がマグネット粉204を介して感光ドラム1の被帯電面
に直接注入される。これにより、感光ドラム1はピッチ
むらのない画像を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機、レーザビーム
プリンタなどの電子写真装置に設けられ、被帯電体に接
触させて直接注入帯電を行う帯電装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来の電子写真の帯電装置としては、コ
ロナ帯電器が使用されていたが、近年はコロナ帯電器に
代わって接触帯電装置が実用化されている。この接触帯
電装置は、帯電の安定性の点から帯電部材として導電ロ
ーラを用いた帯電ローラ方式のものが用いられ、オゾン
の発生を低く抑えるとともに、電力消費を低く抑えるこ
とができるという利点を有している。
【0003】帯電ローラ方式では、導電性の弾性ローラ
である帯電ローラを被帯電体である感光ドラムに加圧接
触させ、これに電圧を印加することによって感光ドラム
の帯電を行っている。また、帯電を帯電ローラから感光
ドラムへの放電によって行っているため、閾値以上、す
なわち帯電開始電圧Vth以上の帯電電圧を印加すること
によって始めて帯電が可能となる。例えばOPC感光ド
ラムに対して帯電ローラを加圧接触させた場合には、約
550V以上の電圧を印加すれば感光ドラムの表面電位
が上昇し始め、それ以降は表面電位は印加電圧に対して
傾き1で線形に増加する。
【0004】すなわち、電子写真の画像形成に必要とさ
れる感光ドラムの表面電位Vdを得るためには、帯電ロ
ーラなどの接触帯電部材には(Vd+Vth)以上の直流
電圧を印加する必要がある。しかし、直流電圧のみを帯
電ローラに印加して帯電を行う方式(DC帯電方式)
は、環境変動などによって帯電ローラの抵抗値が変動し
たり、感光ドラムが削れて膜厚が変化したりすると、帯
電開始電圧Vthが変動するので、感光ドラムの帯電電位
を所定の値に設定することが困難であった。
【0005】このため、感光ドラムを接触帯電部材で均
一に帯電させるために、特開昭63−149669号公
報に開示されているように、交流帯電方式を用い、表面
電位Vdに相当する直流電圧に2×Vth以上のピーク間
電圧を有する交流成分を重畳した電圧を印加するように
している。これは、交流成分による電位のならし効果を
得るためのものであり、感光ドラムの表面電位Vdは交
流電圧のピーク間の中央となる値に収束し、環境などの
外乱に影響されることはない。
【0006】ところが、このような接触帯電装置におい
ても、感光ドラムへの帯電は、実際は帯電ローラから感
光ドラムへの放電現象を利用しているため、帯電に必要
とされる印加電圧は感光ドラムの表面電位以上となり、
微量のオゾンは発生する。しかも、帯電均一化のために
交流帯電を行う場合には、オゾンの発生量の増加、交流
電圧の電界による帯電ローラと感光ドラムとの間での振
動や騒音(以下「帯電音」という)の発生および放電に
よる感光ドラムの表面の劣化などが顕著になるという問
題が生じる。
【0007】そのため、新たな帯電方式として、感光ド
ラムへの電荷の直接注入による帯電方式が、特開平6−
3921号公報や特開平7−5748号公報などに開示
されている。この直接注入帯電方式は、帯電ローラ、帯
電ブラシ、帯電磁気ブラシなどの接触導電部材に電圧を
印加し、感光ドラム表面の電荷注入層の導電粒子に電荷
を注入して接触注入帯電を行うようにしたものである。
すなわち、P型半導体を用いた被帯電体にマイナス帯電
を行うための、接触導電部材としての磁気ブラシを用い
た帯電装置は、図6に示すように磁気ブラシ2を感光ド
ラム1に接触させるとともに、磁気ブラシ2にバイアス
電圧を印加する電源S1を接続させたもので、磁気ブラ
シ2はマグネタイトなどの磁性粒子201を保持する6
極のマグネットローラ202を芯金(不図示)に回転可
能に装着させたものである。また、感光ドラム1は導電
層102の表面に感光層101を備えたもので、感光層
101の表面には電荷注入層が設けられている。
【0008】この直接注入帯電方式では、放電現象を利
用していないため、帯電に必要とされる電圧は、感光ド
ラムが必要とする表面電位分のみの直流電圧であり、ま
た交流電圧を印加しないので、帯電音の発生もなく帯電
ローラ方式と比較してもオゾンの発生を抑えることがで
き、低電圧で帯電が行えるものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように構成された従来の帯電装置は、磁気ブラシ2と感
光ドラム1とが接触する帯電ニップ部での磁性粒子20
1の密度がマグネットローラ202の極位置では密にな
り、マグネットローラ202の極間では疎になる。した
がって、ハーフトーン画像を出力する場合には、極位置
では、磁性粒子201が密になって表れる(図7にeで
示す部分)。このように極位置では、帯電効率が良く、
感光ドラム1に電位がしっかりと乗っているので、正規
の濃度になるように帯電される。しかし、極間では、磁
性粒子201が疎になって表れるため(図7にdで示す
部分)、電位が乗り切らず、濃度が濃くなるように帯電
される。したがって、図7に示すように、磁極のピッチ
によって画像に濃淡が生じてしまうという問題があっ
た。
【0010】本発明は、上記のような問題点を解決する
ためになされたもので、磁極のピッチによって画像に濃
淡のむらが発生しないようにした帯電装置、プロセスカ
ートリッジおよび画像形成装置を提供することを目的と
する。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の帯電装置は、被帯電体の被帯電面に接触
配置された接触導電部材を有し、該接触導電部材に電圧
を印加することによって前記被帯電面を所定の電位に帯
電するもので、前記接触導電部材は、導電性の強磁性部
材と、該強磁性部材の表面によって担持搬送されるとと
もに前記被帯電面に接触する、磁化された磁性体粉とを
有し、前記強磁性部材に対する電圧印加に基づいて、電
荷を前記磁性体粉を介して前記被帯電面に直接的に注入
することを特徴とする。
【0012】一例として、前記磁性体粉は、電気抵抗が
1×104 〜1×107 Ωの範囲にある。
【0013】他の例として、前記磁性体粉は、平均粒径
の大きさが0.5〜2mmの範囲にある第1の磁性粒子
と、該第1の磁性粒子よりも小さい平均粒径を有する第
2の磁性粒子とを混合させてなる。
【0014】好ましくは、本発明のプロセスカートリッ
ジは、上述のいずれか記載の帯電装置と、該帯電装置に
より直接注入帯電される被帯電体とを少なくとも画像形
成装置本体に対して着脱自在に装着させたものである。
【0015】また、好ましくは、本発明の画像形成装置
は、上述のいずれか記載の帯電装置と、該帯電装置によ
り直接注入帯電される被帯電体と、該被帯電体上のトナ
ー画像を記録材に転写させる転写帯電器と、該転写帯電
器から前記記録材上に転写されたトナー画像を定着する
定着器とを備えたものである。
【0016】
【作用】上記の構成に基づいて、接触導電部材は導電性
の強磁性部材と、該強磁性部材の表面にて担持される、
磁化された磁性体粉とを有して被帯電体の被帯電面に接
触している。これにより前記強磁性部材に電圧を印加す
ると、電荷が前記磁性体粉を介して前記被帯電面に直接
注入される。この場合、前記接触導電部材は、マグネッ
トローラの代りに例えば鉄棒などの強磁性部材を、磁性
粒子の代りに磁性体粉をそれぞれ使用するようにする。
これにより、被帯電体はピッチむらのない画像が得られ
ることになる。
【0017】
【実施例】以下、本発明を図面を参照して詳細に説明す
る。 〈実施例1〉図1は本発明の画像形成装置の一例を示す
概略構成図である。
【0018】まず、本実施例で用いる画像形成装置につ
いて説明する。
【0019】図1に示す画像形成装置は、電子写真プロ
セス利用のレーザビームプリンタである。同図におい
て、被帯電体としての回転ドラム型の電子写真感光ドラ
ム(以下「感光ドラム」という)1は、後述する5つの
機能層を有する感光層101とアルミニウム製の導電層
102とを有している。感光ドラム1は、直径30mmの
OPC感光ドラムで、矢印R1で示すように時計回り方
向に100mm/sec のプロセススピード(周速度)で回
転駆動される(感光ドラム1については後に詳述す
る)。そして、感光ドラム1の周囲には時計回り方向に
接触導電部材としての磁気ブラシ2(磁気ブラシ2につ
いては後に詳述する)、露光手段としてのレーザビーム
スキャナ(不図示)、反転現像装置4、接触転写装置8
およびクリーニング装置5が順に配設されている。そし
て、上述の画像形成装置は、感光ドラム1、磁気ブラシ
2、反転現像装置4およびクリーニング装置5の4つの
プロセス機器を、カートリッジ6に内蔵させて一体化す
るとともに、このカートリッジ6を装置本体(不図示)
に対して着脱自在に装着させている。
【0020】レーザーダイオード、ポリゴンミラーなど
を有するレーザービームスキャナは、画像情報の時系列
電気デジタル画素信号に対応して強度変調されたレーザ
ビームによる走査露光光3を出力し、感光ドラム1の被
帯電面に目的の画像情報に対応した静電潜像を形成す
る。反転現像装置4は、マグネット402を直径16mm
の非磁性現像スリーブ(以下「現像スリーブ」という)
403により内包したもので、現像スリーブ403は感
光ドラム1から300μmの距離だけ離れて、感光ドラ
ム1と等速で回転可能に配設されている。現像スリーブ
403には、現像バイアス電源S2が接続されており、
−500Vの直流電圧と周波数1800Hzでピーク間
電圧1600Vの矩形の交流電圧とを重畳させた現像バ
イアス電圧が印加されるようになっている。そして、現
像スリーブ403に磁性一成分絶縁トナー(ネガトナ
ー)をコートするときに塗布ブレード401が現像スリ
ーブ403に近接配置されている。そして、現像スリー
ブ403により感光ドラム1上の静電潜像を現像してト
ナー画像を形成する。この場合に、現像スリーブ403
と感光ドラム1との間でジャンピング現像を行わせる。
【0021】一方、接触転写装置としての、中抵抗(抵
抗値が例えば5×108 Ω)の転写ローラ8は、感光ド
ラム1に所定の押圧力で接触するように配設されるとと
もに、+2000Vの直流電圧を印加する転写バイアス
電源S3に接続されている。また、不図示の給紙部から
供給される記録材としての転写材7は、感光ドラム1
と、転写ローラ8とが接触する圧接ニップ部(転写部)
Tに所定のタイミングで導入されるように構成されてい
る。すなわち、給紙部から供給される転写材7は、その
転写面が感光ドラム1のトナー画像形成面と同期して転
写部Tに臨むようにタイミングローラ(不図示)によっ
て搬送が一時停止するようになっている。そして、転写
材7が転写部Tに搬送されたときに静電気力と押圧力と
により感光ドラム1の表面からトナー画像が転写され
る。
【0022】転写材7は、感光ドラム1から分離された
後、定着ローラ9および加圧ローラ10を有する熱定着
方式などの定着装置へ導入されてトナー画像の定着を受
け、画像形成物(プリント紙、コピー紙)として装置外
へ排出される。
【0023】また、トナー画像を転写材7に転写した後
の感光ドラム1には、残留トナーや紙粉などの付着汚染
物が残留している。クリーニング装置5は、クリーニン
グブレード501および廃トナーボックス502を備え
ており、上記付着汚染物を感光ドラム1から除去清掃す
る。これにより感光ドラム1は繰り返して画像形成に使
用することができる。
【0024】次に、感光ドラム1について述べる。
【0025】感光ドラム1は、アルミニウム製のドラム
基体上に5つの機能層を設けたものである。
【0026】第1層は、厚さ20μmの導電層である下
引き層で、アルミニウム性のドラム基体の欠陥などをな
らすため、またレーザ露光の反射によるモアレの発生を
防止するために設けられている。
【0027】第2層は、厚さ約1μmの中抵抗層である
正電荷注入防止層で、アルミに有無性のドラム基体から
注入された正電荷が感光ドラム1の表面に帯電された負
電荷を打ち消すのを防止する役割を果たすものであり、
アミラン樹脂とメトキシメチル化ナイロンによって10
6 Ω・cm程度に抵抗調整されている。
【0028】第3層は、ジスアゾ系の顔料を樹脂に分散
した厚さ約0.3μmの電荷発生層であり、レーザ露光
を受けることによって正負の電荷対を発生する。
【0029】第4層は、感光ドラム1の表面に帯電され
た不電荷を移動させず、電荷発生層で発生した静電化の
みを感光ドラム1の表面に輸送させる電荷輸送層であ
り、ポリカーボネート樹脂にヒドラゾンを分散させたP
型半導体である。
【0030】第5層は、光硬化性のアクリル樹脂に超微
粒子のSnO2 を分散させた電荷注入層である。具体的
には、アンチモンをドーピングし、低抵抗化した粒径約
0.03μmのSnO2 粒子をアクリル樹脂に対して7
0重量%分散させたもので、このようにして調合した塗
工液をディッピング塗工法にて、厚さ約3μmに塗工し
て電荷注入層とした。
【0031】これによって感光ドラム1の最外層が電荷
輸送層である場合の表面抵抗値が1×1015Ω・cmであ
るのに対して、電荷注入層を最外層とした場合の表面抵
抗値を1×1011Ω・cmにまで低下させることができ
た。
【0032】また、第5層がない場合は帯電効率は低下
するものの、帯電は可能であり、4層構成の感光ドラム
1でも本実施例に応用することは可能である。
【0033】次に、磁気ブラシについて述べる。
【0034】磁気ブラシ2は、強磁性部材である鉄棒2
03の外周表面に、マグネット粉(磁性体粉)204を
担持させたものであり、磁気ブラシ2は感光ドラム1に
接触して配置されている。そして、鉄棒203には帯電
バイアス電源S1が接続されており、この帯電バイアス
電源S1から−700Vの直流バイアス電圧を鉄棒20
3に印加することにより、感光ドラム1の表面をほぼ−
680Vに一様に帯電させるようにしている。
【0035】また、マグネット粉204は、粒径60μ
m、抵抗5.3×108 Ωのハードフェライトに約8k
Oe(エルステッド)の磁場を掛けて磁化したものであ
る。
【0036】マグネット粉204の抵抗値を測定するた
めの装置は、図2に示すように例えば28mm2 の床面積
を有するセル13の電極14に電源S4を接続したもの
で、セル13に2gのマグネット粉204を収容した後
加重し、電源S4よりセル13に直流電圧を印加して抵
抗値の測定を行うようにしている。
【0037】マグネット粉204は鉄棒203の表面に
厚さ1mmで担持されており、鉄棒203と感光ドラム1
との間に幅約5mmの帯電ニップ部が形成されることによ
り感光ドラム1とマグネット粉204とが接触すること
になっている。
【0038】このように構成されているため、従来の帯
電装置のように磁極ピッチの帯電むらが発生することが
なくなり、均一な帯電が可能となる。 〈実施例2〉次に、図3に基づいて実施例2について説
明する。
【0039】図3は、感光ドラム1の表面にピンホール
103が存在する場合を示す断面図で、感光層101の
表面には、ピンホール103が存在している。
【0040】感光ドラム1が回転して、ピンホール10
3が帯電ニップ部に到達したときにマグネット粉204
の抵抗値が低いと、電源から大電流が流れて出力が低下
し、いわゆるリークの黒線と称される帯電不良が発生す
る。また、抵抗値が高過ぎると、電荷が均一に注入でき
ず、帯電不良になるために、最適の抵抗値を設定する必
要がある。そのためには、以下に述べる電気特性を有す
るマグネット粉204を使用する。
【0041】マグネット粉204としては、(1)樹脂
とマグネタイトなどの磁性粉体を混練して粒状に成型し
たもの、もしくはこの粒状に成形した磁性粉体に抵抗値
調節のための導電カーボンなどをさらに混合して成型し
たもの、(2)燒結したマグネタイト、フェライト、も
しくはこれらを還元または酸化処理して抵抗値を調節し
たもの、(3)上述の(1)(2)のマグネット粉20
4を抵抗値調節したコート材(フェノール樹脂にカーボ
ンを分散したものなど)により被覆するか、またはニッ
ケルなどの金属でメッキ処理して抵抗値を適当な値に調
節したもの、などが考えられる。
【0042】これらマグネット粉204の抵抗値が高過
ぎると、感光ドラム1に電荷が均一に注入できず、微小
な帯電不良によるかぶり画像が発生する。また、抵抗値
が低過ぎると、感光層101にピンホール103があっ
たとき、ピンホール103に電流が集中して帯電電圧が
降下し、感光ドラム1の表面を均一に帯電させることが
できず、帯電ニップ状に帯電不良が発生する。通常、マ
グネット粉204の抵抗値は低い印加電圧(1〜100
V)で図2に示す装置を用いて1〜2点測定されている
が、マグネット粉204の抵抗値は図4に示すように印
加電圧に依存するため、このようなマグネット粉204
を感光ドラム1の帯電に使用すると、不具合が生じてし
まう。すなわち、ピンホールリークは高電圧印加時のマ
グネット粉204の抵抗値によって、また帯電不良は低
電圧印加時のマグネット粉204の抵抗値で決まること
が分かっているため、マグネット粉204の抵抗値は1
〜1000Vの印加電圧範囲において、一定の抵抗値範
囲に収まっている必要がある。例えば、マグネタイトA
は、図4に示すように印加電圧が1Vである場合には、
抵抗値が2×105 Ωであるが、帯電時の印加電圧70
0Vでは、抵抗値が104 Ω以下となり、ピンホール1
03が帯電ニップ部に到達すると、ピンホールリークが
発生することになる。また、酸化処理された銅亜鉛フェ
ライトCは、図4に示すように帯電時の印加電圧700
Vでは、抵抗値が104 Ω以上なので、ピンホールリー
クは発生しないが、マグネット粉204の電源から感光
ドラム1の表面に到るつながりの中に一部分でも印加バ
イアスの分圧分が2V以下になるところがあれば、そこ
の抵抗値は107 Ω以上になってしまい、電荷の流れが
そこで止まってしまう。その結果、帯電不良を生じてし
まう。
【0043】構造の似ているフェライト(MO・Fe2
3 )とマグネタイト(FeO・Fe23 )の抵抗値
の違いについては、多くのスピネル型フェライトは高抵
抗であるが、マグネタイトはFe2+とFe3+との間で電
子が自由に移動するため、図4に示すAのような抵抗特
性となる。一方、フェライトの場合もFe3+以外の金属
イオンがFe2+のイオン化ポテンシャル(30.651
eV)より小さい場合(例えばA1=28.447、S
c=24.76eV)にはFe3+との間で電子の移動が
可能となるために、図4に示すマグネタイトAと同様の
抵抗特性を示すことが予想される。よって、フェライト
を構成する鉄以外の金属の第三イオン化ポテンシャルが
鉄の第三イオン化ポテンシャルより大きければ、銅亜鉛
フェライトBは、図4に示すような印加電圧1〜100
0Vにおいて抵抗値が1×104〜1×107 Ωとなる
抵抗特性を示し、感光ドラム1のピンホールリークに有
効である。
【0044】図4のBの抵抗特性を示す銅亜鉛フェライ
トをマグネット粉204として磁気ブラシ2を構成し、
上記画像形成装置により画像形成を行ったところ、感光
ドラム1上にピンホール103が生じていてもリークは
発生せず、帯電不良のない良好な画像を出力することが
できた。
【0045】ここで、マグネット粉204は、銅亜鉛フ
ェライトに限定するものではなく、樹脂キャリヤであっ
ても印加電圧1〜1000Vにおいて抵抗値が1×10
4 〜1×107 Ωの範囲であれば、良好な画像を得るこ
とができる。また、フェライトにおいても銅亜鉛フェラ
イトに限定されるものではなく、前述したようにフェラ
イトの2価の金属イオンの第三イオン化ポテンシャルが
鉄イオンの第三イオン化ポテンシャルよりも大きいもの
であれば、印加電圧1〜1000Vにおいて抵抗値が1
×104 〜1×107 Ωとなるので、良好な画像を得る
ことができる。具体的には、銅、亜鉛以外の金属とし
て、ニッケル、マンガン、マグネシュウムなどがあげら
れるが、製造での安定性や、コストの面より、銅亜鉛フ
ェライトが望ましい。さらに、マグネット粉204の表
面を低抵抗化処理して印加電圧1〜1000Vにおいて
抵抗値を1×104 〜1×107 Ωとしてもよい。 〈実施例3〉次に、図5に基づいて実施例3について説
明する。
【0046】また、磁化したマグネット粉(磁性体粉)
の粒径Φが大き過ぎる(2mm以上)と、このようなマグ
ネット粉を感光ドラム1の表面にむらなく均一に接触さ
せることはできず、帯電均一性が悪化する。また、マグ
ネット粉の粒径Φが小さ過ぎる(0.5mm以下)と、鉄
棒203への吸着力が低下し、同時にファンデルワール
ス力が支配的になり、マグネット粉どうしの凝集力や感
光ドラム1への吸着力が大きくなる。したがって、マグ
ネット粉の平均粒径Φは0.5〜2mm程度が望ましい。
実施例1および実施例2で使用したマグネット粉204
の平均粒径は1mmである。しかし、平均粒径が1mmのマ
グネット粉(第1の磁性粒子)204だけでは帯電不良
となる恐れもあるので、図5に示すように平均粒径20
μmの第2の磁性粒子205を第1の磁性粒子204に
混合させたマグネット粉を使用させるようにする。
【0047】このように構成にすることにより、マグネ
ット粉は鉄棒203によって確実に保持され、感光ドラ
ム1に付着してしまうことがなくなる。さらに、第1の
磁性粒子204に第2の磁性粒子205を混合させたマ
グネット粉を使用することにより、帯電不良のない均一
に帯電された画像を得ることができる。
【0048】また、第1の磁性粒子204および第2の
磁性粒子205は画像形成に伴って減少しないので、長
期間の使用によっても安定した帯電性を維持することが
できる。
【0049】なお、上記実施例において、鉄棒203に
接触させてスクレーパ(不図示)を配設するときは、こ
れにより鉄棒203から一旦マグネット粉を掻き落とす
ことができ、クリーニング装置5によって掻き落とされ
ずに感光ドラム1に残ったトナーや紙粉などの付着汚染
物を磁気ブラシ2から排出させることができ、長期の使
用に耐えられる磁気ブラシ2を形成することができる。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、被帯電体に、電圧
を印加した接触導電部材を接触させて帯電を行う際に、
強磁性部材の表面に磁性体粉を担持させて接触導電部材
を構成したので、磁極ピッチむらが防止できる。
【0051】また、磁性体粉の抵抗値を規定するととも
に磁性体粉には大小の粒径を有する磁性粒子を設けるよ
うにしたので、被帯電体にピンホールが生じてもピンホ
ールリークを防止でき、また磁性体粉の漏れを防止する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1を示す画像形成装置の概略構
成図である。
【図2】磁性体粉の抵抗値を測定するための装置を示す
概略構成図である。
【図3】感光ドラムの表面にピンホールが存在する場合
の対策を施した磁気ブラシを示す断面図である。
【図4】磁性体粉の印加電圧と抵抗値との関係を示す特
性図である。
【図5】マグネット粉と磁性粒子とを混合させた磁性体
粉を用いた磁気ブラシを示す断面図である。
【図6】従来の画像形成装置の一例を示す概略構成図で
ある。
【図7】従来の画像形成装置により画像形成された転写
材を示す動作説明図である。
【符号の説明】
1 被帯電体(感光ドラム) 2 接触導電部材(磁気ブラシ) 5 クリーニング装置 8 転写帯電装置 203 強磁性部材(鉄棒) 204 磁性体粉(マグネット粉) 205 磁性体粉(第2の磁性粒子)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐野 哲也 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 尾島 磨佐基 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 木下 正英 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 鶴谷 聡 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被帯電体の被帯電面に接触配置された接
    触導電部材を有し、該接触導電部材に電圧を印加するこ
    とによって前記被帯電面を所定の電位に帯電する帯電装
    置において、 前記接触導電部材は、 導電性の強磁性部材と、 該強磁性部材の表面によって担持搬送されるとともに前
    記被帯電面に接触する、磁化された磁性体粉とを有し、 前記強磁性部材に対する電圧印加に基づいて、電荷を前
    記磁性体粉を介して前記被帯電面に直接的に注入する、 ことを特徴とする帯電装置。
  2. 【請求項2】 前記磁性体粉は、電気抵抗が1×104
    〜1×107 Ωの範囲にある、 ことを特徴とする請求項1記載の帯電装置。
  3. 【請求項3】 前記磁性体粉は、平均粒径の大きさが
    0.5〜2mmの範囲にある第1の磁性粒子と、 該第1の磁性粒子よりも小さい平均粒径を有する第2の
    磁性粒子とを混合させたことを特徴とする請求項1また
    は請求項2記載の帯電装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のいずれか記載
    の帯電装置と、 該帯電装置により直接注入帯電される被帯電体とを少な
    くとも画像形成装置本体に対して着脱自在に装着させ
    た、 ことを特徴とするプロセスカートリッジ。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項3のいずれか記載
    の帯電装置と、 該帯電装置により直接注入帯電される被帯電体と、 該被帯電体上のトナー画像を記録材に転写させる転写帯
    電器と、 該転写帯電器から前記記録材上に転写させたトナー画像
    を定着する定着器とを備えた、 ことを特徴とする画像形成装置。
JP7154997A 1995-06-21 1995-06-21 帯電装置、プロセスカートリッジおよび画像形成装置 Pending JPH096096A (ja)

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