JP3246306B2 - 帯電装置、画像形成装置、及びプロセスカートリッジ - Google Patents

帯電装置、画像形成装置、及びプロセスカートリッジ

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JP3246306B2
JP3246306B2 JP33113595A JP33113595A JP3246306B2 JP 3246306 B2 JP3246306 B2 JP 3246306B2 JP 33113595 A JP33113595 A JP 33113595A JP 33113595 A JP33113595 A JP 33113595A JP 3246306 B2 JP3246306 B2 JP 3246306B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、帯電装置、画像形
成装置、及びプロセスカートリッジに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば電子写真装置(複写機・プ
リンタ・ファクシミリなど)、静電記録装置等の画像形
成装置において、電子写真感光体・静電記録誘電体、転
写材、その他の被帯電体を帯電処理(除電処理も含む)
する手段としてはコロナ帯電器を用いた「コロナ帯電方
式」が使用されてきた。近年は、「接触帯電方式」の帯
電装置が実用化されている。またオゾンレスで、低電力
の「接触注入帯電(電荷注入帯電)方式」の帯電装置も
開発されている。
【0003】A)コロナ帯電方式 被帯電体にコロナ帯電器を非接触に対向配設して、コロ
ナ帯電器から放出されるコロナに被帯電体をさらして被
帯電体面を所定の極性・電位に帯電させるものである。
【0004】B)接触帯電方式 ローラ型・ブレード型・ブラシ型・磁気ブラシ等の帯電
部材を被帯電体に当接させ、該帯電部材に電圧を印加し
て被帯電体面を帯電させるもので、低オゾン、低電力を
目的としており、中でも特に帯電部材として導電ローラ
を用いたローラ帯電方式が帯電の安定性があり、さらに
発生オゾン量がコロナ帯電器の約1000分の1という
点でオフィス環境にも好ましいので特に近年広く用いら
れるようになってきた。
【0005】ローラ帯電では、導電性の弾性ローラ(帯
電ローラ)を被帯電体に加圧当接させ、これに電圧を印
加することによって被帯電体の帯電を行なう。
【0006】具体的には、帯電は帯電部材から被帯電体
への放電によって行なわれるため、ある閾値電圧以上の
電圧を印加することによって帯電が開始される。例を示
すと、被帯電体としての厚さ25μmの電子写真OPC
感光体に対して帯電ローラを加圧当接させた場合には、
約640V以上の電圧を印加すれば感光体の表面電位が
上昇し始め、それ以降は印加電圧に対して傾き1で線形
に感光体表面電位が増加する。この閾値電圧を帯電開始
電圧Vthと定義する。
【0007】つまり、電子写真に必要とされる感光体表
面電位Vdを得るためには帯電ローラにはVd+Vth
という必要とされる表面電位Vd以上のDC電圧(直流
電圧)が必要となる。このようにしてDC電圧のみを接
触帯電部材に印加して帯電を行なう方法をDCバイアス
方式(DC帯電方式)と称する。
【0008】しかし、DCバイアス方式においては環境
変動等によって接触帯電部材の抵抗値が変動するため、
また被帯電体としての感光体が繰り返し使用につれて削
れていくことによって膜厚が変化すると帯電開始電圧V
thが変動するため、感光体の帯電電位を所望の値にす
ることが難しかった。
【0009】このため、更なる帯電の均一化を図るため
に特開昭63−149669号公報に開示されるよう
に、所望の被帯電体表面電位Vdに相当するDC電圧に
2×Vth以上のピーク間電圧を持つAC成分(交流電
圧成分)を重畳した振動電圧(時間とともに電圧値が周
期的に変化する電圧)を接触帯電部材に印加して帯電を
行なうACバイアス方式(AC帯電方式)が用いられ
る。これは、AC成分による電位のならし効果を目的と
したものであり、被帯電体の電位はAC電圧のピークの
中央であるVdに収束し、環境等の外乱には影響される
ことはない。
【0010】しかし、上述の接触帯電方式においてDC
バイアス方式でもACバイアス方式でも、その本質的な
帯電機構は、帯電部材から被帯電体への放電現象を用い
ているため、先に述べたように帯電部材に印加する電圧
は被帯電体の所望の表面電位Vd以上の値が必要とさ
れ、微量のオゾンは発生する。また、帯電均一化のため
にACバイアス方式を行なった場合にはさらなるオゾン
の発生、AC電圧の電界による帯電部材と被帯電体の振
動騒音(AC帯電音)の発生、また放電による被帯電体
表面の劣化等が顕著になり、新たな問題点となってい
た。
【0011】C)接触注入帯電方式 そこで新たな帯電方式として、被帯電体(感光体)への
電荷の直接注入による帯電方式が特開平6−3921号
公報に開示されている。
【0012】この接触注入帯電方式は、帯電ローラ、帯
電ブラシ、帯電磁気ブラシ等の接触帯電部材に電圧を印
加し、被帯電体としての感光体表面にある電荷注入層の
導電粒子に電荷を注入して帯電を行なう方法である。
【0013】この帯電方式では、放電現象を用いないた
め、帯電に必要とされる電圧は所望する感光体表面電位
Vd分のみであり、オゾンの発生量も上記B)の接触帯
電方式におけるローラ帯電方式の10分の1以下と優れ
ている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】主に電荷注入によって
被帯電体表面を帯電する注入帯電では、プロセススピー
ドが速い場合や帯電ニップ幅が狭い場合、また耐久後等
は帯電ニップを一回通過しただけでは、接触帯電部材に
印加したバイアスまで被帯電体の表面を帯電することが
できないことがある。また接触帯電部材が磁気ブラシで
ある場合において、このように帯電が十分に行われず、
磁気ブラシと被帯電体表面との間に電位差が生じた場
合、磁気ブラシ先端のキャリア(導電磁性粒子)が静電
気力によって被帯電体に付着するという問題が発生して
しまう。磁気ブラシ帯電において、被帯電体へのキャリ
ア付着もれが生じると、接触帯電部材である磁気ブラシ
のキャリアが徐々に減少し、画像形成装置にあっては徐
々に帯電不良などによる画像不良が生じるため、長期に
渡って安定に使用できない。
【0015】上記のような問題は接触帯電部材として磁
気ブラシを用いた、注入帯電以外の接触帯電においても
同様である。
【0016】そこで本発明は、被帯電体に電圧を印加し
た磁気ブラシを当接させて帯電を行なう磁気ブラシ帯電
装置、該帯電装置を具備した機器について、短い時間で
被帯電体表面電位を所望の電位にすることができ、また
静電気力に起因するキャリア付着もれを極力抑えて、初
期から長時間経過の後でも安定した帯電性能を得られる
ようにすることを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は下記の構成を特
徴とする、帯電装置、画像形成装置、及びプロセスカー
トリッジである。
【0018】(1)被帯電体に磁気ブラシを当接させて
帯電を行なう帯電装置において、被帯電体と磁気ブラシ
との当接部である帯電ニップにおいて、被帯電体面移動
方向上流側で磁気ブラシに印加する第1の直流バイアス
、被帯電体面移動方向下流側で磁気ブラシに印加する
第2の直流バイアスと同極性でかつ第2の直流バイアス
よりも絶対値が大きいことを特徴とする帯電装置。
【0019】(2)被帯電体が表面に電荷注入層を有
し、これに直接電荷注入をおこなって帯電することを特
徴とする(1)に記載の帯電装置。
【0020】(3)帯電ニップの被帯電体面移動方向上
流側で印加するバイアスが、直流バイアスに交流バイア
スを重畳したものであることを特徴とする(1)または
(2)に記載の帯電装置。 (4)像担持体に該像担持体面を帯電する工程を含む画
像形成プロセスを適用して画像形成を実行する画像形成
装置であり、該像担持体を帯電する工程手段が(1)乃
至(3)の何れか1つに記載の帯電装置であることを特
徴とする画像形成装置。
【0021】(5)画像形成装置本体に対して着脱自在
に装着されるプロセスカートリッジであり、(1)乃至
(3)の何れか1つに記載の帯電装置の少なくとも磁気
ブラシと、像担持体、現像装置、クリーニング装置の少
なくとも1つとを収容していることを特徴とするプロセ
スカートリッジ。
【0022】〈作 用〉 接触帯電部材として磁気ブラシを用いた磁気ブラシ帯電
において、被帯電体と磁気ブラシとの当接部である帯電
ニップにおいて、被帯電体面移動方向上流側で磁気ブラ
シに印加する第1の直流バイアスは、被帯電体面移動方
下流側で磁気ブラシに印加する第2の直流バイアスと
同極性でかつ第2の直流バイアスよりも絶対値が大きく
することで、帯電ニップを被帯電体面が移動していく過
程において被帯電体表面電位を最終的に収束させたい電
位へ早く到達させること、即ち短い時間で被帯電体表面
電位を所望の電位にすることが可能となり、プロセスス
ピードのアップや耐久安定性が望めると同時に、帯電ニ
ップ通過後の被帯電体表面電位と磁気ブラシとの電位差
がほとんど生じないため、磁気ブラシ側から被帯電体側
へのキャリア付着もれが抑えられて、初期から長時間経
過の後でも安定した帯電性能を得られる。
【0023】
【発明の実施の形態】
(1)画像形成装置例 図1は画像形成装置の一例の概略構成図である。本例の
画像形成装置は、転写式電子写真プロセス利用、磁気ブ
ラシ帯電方式、プロセスカートリッジ着脱方式のレーザ
ービームプリンタである。
【0024】1は像担持体(被帯電体)としての回転ド
ラム型の電子写真感光体(感光ドラム)である。本例の
ものは表面に電荷注入層を有するOPC感光体であり、
矢示の時計方向に所定のプロセススピード(周速度)を
もって回転駆動される。
【0025】2はドラム(感光体)1に接触させた接触
帯電部材としての導電磁気ブラシ、S11・S12はこ
の磁気ブラシ2に帯電バイアスを印加する電源である。
【0026】ドラム1は回転過程において、電圧が印加
された導電磁気ブラシ2による所定の極性(本例では負
極性)・電位の一様な一次帯電処理を接触注入帯電方式
で受け、次いで画像露光手段としての、本例の場合はレ
ーザーダイオード・ポリゴンミラー等を含む不図示のレ
ーザービームスキャナから出力される、目的の画像情報
の時系列電気ディジタル画素信号に対応して強度変調さ
れたレーザービームによる走査露光Lを受けることで、
回転ドラム1の周面に対して目的の画像情報に対応した
静電潜像が形成される。
【0027】その静電潜像は現像装置3によりトナー像
として現像される。現像装置3は本例は磁性ー成分絶縁
トナー(ネガトナー)を用いた反転現像装置である。3
aはマグネット3bを内包する直径16mmの非磁性現
像スリーブであり、この現像スリーブ3aに上記のネガ
トナーをコートし、ドラム1表面との距離を300μm
に固定した状態で、ドラム1と等速で回転させ、スリー
ブ3aに現像バイアス電源S2より現像バイアス電圧を
印加する。電圧は、−500VのDC電圧と、周波数1
800Hz、ピーク間電圧1600Vの矩形のAC電圧
を重畳したものを用い、スリーブ3aとドラム1の間で
ジャンピング現像を行なわせる。
【0028】一方、不図示の給紙部から被記録材として
の転写材Pが供給されて、回転ドラム1と、これに所定
の押圧力で当接させた接触転写手段としての、中抵抗の
転写ローラ4との圧接ニップ部(転写部)Tに所定のタ
イミングにて導入される。転写ローラ4には転写バイア
ス印加電源S3から所定の転写バイアス電圧が印加され
る。転写部Tに導入された転写材Pはこの転写部Tを挟
持搬送されて、その表面側に回転ドラム1の表面に形成
担持されているトナー画像が順次に静電気力と押圧力に
て転写されていく。本例では転写ローラ4として抵抗値
5×108 Ωのものを用い、+2000VのDC電圧を
印加して転写を行なった。
【0029】トナー画像の転写を受けた転写材Pはドラ
ム1の面から分離されて熱定着方式等の定着装置5へ導
入されてトナー画像の定着を受け、画像形成物(プリン
ト、コピー)として装置外へ排出される。
【0030】また転写材Pに対するトナー画像転写後の
ドラム面はクリーニング装置6により残留トナー等の付
着汚染物の除去を受けて清掃され繰り返して作像に供さ
れる。
【0031】本例の画像形成装置は、ドラム1・接触帯
電部材2・現像装置3・クリーニング装置6の4つのプ
ロセス機器をカートリッジ10に包含させて画像形成装
置本体に対して一括して着脱交換自在のカートリッジ方
式の装置である。9・9はこのプロセスカートリッジ1
0のプリンタ本体内での位置決め支持部材である。プロ
セスカートリッジ10に包含させるプロセス機器の組み
合わせは上記に限られるものではない。
【0032】(2)ドラム1 本例の像担持体としてのドラム1は、アルミニウム製の
ドラム基体上に下記の第1〜第5の5層の機能層を下か
ら順に設けた、表面に電荷注入層を有する直径30mm
の負帯電のOPC感光体であり、100mm/secの
プロセススピード(周速度)をもって回転駆動される。
【0033】第1層;下引き層であり、ドラム基体の欠
陥等をならすため、またレーザー露光の反射によるモア
レの発生を防止するために設けられている、厚さ約20
μmの導電層である。
【0034】第2層;正電荷注入防止層であり、ドラム
基体から注入された正電荷が感光体表面に帯電された負
電荷を打ち消すのを防止する役割を果たし、アミラン樹
脂とメトキシメチル化ナイロンによって106 Ωcm程
度に抵抗調整された、厚さ約1μmの中抵抗層である。
【0035】第3層;電荷発生層であり、ジスアゾ系の
顔料樹脂に分散した厚さ約0.3μmの層であり、レー
ザー露光を受けることによって正負の電荷対を発生す
る。
【0036】第4層;電荷輸送層であり、ポリカーボネ
ート樹脂にヒドラゾンを分散したものであり、P型半導
体である。従って、感光体表面に帯電された負電荷はこ
の層を移動することはできず、電荷発生層で発生した正
電荷のみを感光体表面に輸送することができる。
【0037】第5層;電荷注入層であり、光硬化性のア
クリル樹脂に微粒子のSnO2 を分散した材料の塗工層
である。具体的には、アンチモンをドーピングし、低抵
抗化した粒径約0.03μmのSnO2 粒子を樹脂に対
して70重量パーセント分散した材料の塗工層である。
このようにして調合した塗工液をディッピング塗工法に
て、厚さ約2μmに塗工して電荷注入層とした。
【0038】図2のドラム1と導電磁性ブラシ2の構造
模型図において、11は感光体のドラム基体、12は電
荷輸送層、13は電荷注入層、13aはこの電荷注入層
中に分散した導電粒子(SnO2 )である。下引き層・
正電荷注入防止層・電荷発生層は図には省略してある。
【0039】磁気ブラシ帯電器は、非磁性の導電スリー
ブ、これに内包されるマグネットロール、スリーブ上の
磁性粒子および帯電ニップ上流、下流に設けられた電極
板によって構成され、マグネットロールは固定、スリー
ブ表面が感光体と逆方向に回転する。
【0040】ここで、スリーブはφ16mm、長手方向
の長さが230mmであり、フロート状態にしてある。
【0041】(3)磁気ブラシ2 接触帯電部材としての磁気ブラシ2は、図2の構造模型
図のように固定支持させたマグネットロール22と、こ
れに回転可能にフロート状態に外嵌させた、φ16m
m、長手方向の長さが230mmの非磁性の導電スリー
ブ21と、このスリーブ22の外周面にマグネット22
の磁力により付着保持させたキャリア(磁性粒子)の磁
気ブラシ層23と、上流側及び下流側の電極板24・2
5等からなる。
【0042】磁気ブラシ2は磁気ブラシ層23をドラム
1に接触させることで帯電ニップNを形成させて配設し
てあり、スリーブ21は帯電ニップNにおいてドラム1
の回転方向とは逆方向(カウンター方向)である矢示方
向に回転駆動され、このスリーブ21の回転に磁気ブラ
シ層23も回転してドラム1面を摺擦する。
【0043】上流側及び下流側電極板24・25はそれ
ぞれ帯電ニップNにおいてドラム1の回転方向上流側部
分の磁気ブラシ層中と下流側部分の磁気ブラシ層中に存
在している。S11とS12はそれぞれ上流側と下流側
電極板24・25に対して帯電バイアスを印加する第1
及び第2の帯電バイアス印加電源である。
【0044】スリーブ21の表面はサンドブラスト処理
により粗してある。粗す手段としてはその他、鉄ヤス
リ、サンドペーパー等を用いてもよい。そのほか、導電
性のバインダーに粒子を混入したものをコートしても構
わない。本例では表面粗さの安定性を考慮してサンドブ
ラスト処理を行なった。このとき、スリーブ表面の平均
表面粗さは約2μmであった。帯電ニップ部Nへのキャ
リアの搬送性を考慮すると、スリーブ表面の平均表面粗
さの範囲としては0.5〜5μmの範囲が望ましい。
【0045】また、スリーブ表面の磁極位置での磁束密
度は0.1T(テスラ)であった。磁束密度としてはキ
ャリアに対する磁気拘束力を考慮すると0.03T以上
が好ましい。
【0046】スリーブ21は本例では導電性の部材とし
たが、帯電ニップNが十分確保されていれば、中抵抗や
絶縁性であっても構わない。
【0047】磁気ブラシ層23を構成させるキャリア
は、本例では平均粒径30μm、最大磁化60A・m2
/Kg、密度が2.2g/cm2 の中抵抗のフェライト
キャリアを使用している。
【0048】磁気ブラシ2のスリーブ21からドラム1
の表面までのギャップはスリーブ21の両端にコロを装
着することで500μmに保持させてある。スリーブ2
1上のキャリア量を20gにした場合、キャリア溜りを
含めた全体の帯電ニップ幅は約8mmとなる。
【0049】また、上流側及び下流側の電極板24・2
5の幅は両方とも1.5mmである。電極板幅は、帯電
が行われれば、上流側と下流側とで異なっていても構わ
ない。帯電ニップ幅約8mmでのキャリア抵抗はDC1
00V印加したとき5×106 Ωであった。
【0050】ここで磁気ブラシ2とドラム1との周速比
は、以下の式で定義する。
【0051】周速比%=(磁気ブラシ周速ードラム周
速)/ドラム周速×100 磁気ブラシ2の周速は、磁気ブラシの回転方向がドラム
の回転方向と逆方向(カウンター方向)の場合は負の値
となる。
【0052】磁気ブラシとドラム面との接触機会を考慮
すると、周速比の絶対値としては100%以上が望まし
いが、−100%は磁気ブラシが停止している状態であ
り、この場合ブラシとドラム表面が充分に接触しないと
ころは帯電不良となり、停止した形状がそのまま画像に
出てしまう。また順方向の回転は、逆方向と同じ周速比
を得ようとすると、磁気ブラシの回転数が高くなってし
まい、キャリアの飛散等に対して不利となる。本例にお
いては周速比は−200%である。
【0053】磁気ブラシ層23を構成させるキャリアと
しては次のようなものを使用できる。
【0054】a)樹脂とマグネタイト等の磁性粉体を混
練して粒子に成型したもの、もしくはこれに抵抗値調節
のために導電カーボン等を混ぜたもの b)焼結したマグネタイト、フェライト、もしくはこれ
らを還元または酸化処理して抵抗値を調節したもの c)上記の磁性粒子を抵抗調整をしたコート材(フェノ
ール樹脂にカーボンを分散したもの等)でコートまたは
Ni等の金属でメッキ処理して抵抗値を適当な値にした
もの これらのキャリアの抵抗値としては、高すぎるとドラム
に電荷が均一に注入できず、微小な帯電不良によるカブ
リ画像となってしまう。低すぎるとドラム表面にピンホ
ールがあったとき、ピンホールに電流が集中して帯電電
圧が降下しドラム表面を帯電することができず、帯電ニ
ップ状の帯電不良となる。よってキャリアの抵抗値とし
ては、1×104 〜1×107 Ωが望ましい。キャリア
の抵抗値は、電圧が印加できる金属セル(底面積228
mm2 )にキャリアを2g入れた後加重し、電圧を1〜
1000V印加して測定した。
【0055】キャリアの磁気特性としては、ドラムへの
キャリア付着もれを防止するために磁気拘束力を高くす
る方がよく、飽和磁化が50(A・m2/kg)以上が望ま
しい。
【0056】本例の磁気ブラシ2において、帯電ニップ
上流側電極板24に第1の帯電バイアス印加電源S11
から−800VのDC帯電バイアス(第1の直流バイア
ス)を、また帯電ニップ下流側電極板25に第2の帯電
バイアス印加電源S12から−700Vの電圧(第2の
直流バイアス)を印加した時、ドラム1の外周面は−7
00Vに一様に帯電された。
【0057】(4)電荷注入帯電の原理 電荷注入帯電は、中抵抗の接触帯電部材で、中抵抗の表
面抵抗を持つ被帯電体表面に電荷注入を行なうものであ
り、本例では被帯電体としてのドラム1の表面材質のも
つトラップ電位に電荷を注入するものでなく、電荷注入
層13の導電粒子13aに電荷を充電して帯電を行なう
方式である。
【0058】具体的には図3の等価回路模型図に示すよ
うに、電荷輸送層12を誘電体、アルミニウムドラム基
体11と電荷注入層13内の導電粒子(SnO2 )13
aを両電極板とする微小なコンデンサーに、接触帯電部
材2で電荷を充電する理論に基づくものである。
【0059】この際、導電粒子13aは互いに電気的に
は独立であり、一種の微小なフロート電極を形成してい
る。このため、マクロ的にはドラム表面は均一電位に充
電、帯電されているように見えるが、実祭には微小な無
数の充電された導電粒子13aがドラム表面を覆ってい
るような状況となっている。このため、レーザーによっ
て画像露光Lを行なってもそれぞれの導電粒子13aは
電気的に独立なため、静電潜像を保持することが可能に
なる。
【0060】(5)帯電ニップ上下流側に対する印加バ
イアス 電圧印加t秒後のドラム表面電位Vは、ドラムの容量を
C、磁気ブラシの抵抗をR、印加電圧をV0としたと
き、 V={1−exp(−t/RC)}V0 となる。
【0061】したがって、RCが等しいとすると、V0
が大きくなればドラム電位をVにするまでの時間が短く
なることがわかる。
【0062】表1に、帯電ニップ上流側印加バイアス
(V)、プロセススピード(PS)を変化させたとき
の、帯電1周目の現像位置におけるドラム表面電位
(V)の測定値を示す。
【0063】
【表1】 この表1から、帯電ニップ上流側で予め収束させたい電
位よりも高めの電圧で帯電しておくことで、収束電位が
帯電ニップ下流側の印加電圧に近付くことがわかる。
【0064】次に本例の構成において、帯電ニップ上流
側印加バイアスを振った場合の帯電ニップ内のドラム表
面電位の変化を図4に示す。ここで、プロセススピード
PS=100[mm/s]、帯電下流側印加バイアス=
−700[V]である。
【0065】表2に、プロセススピード100[mm/
s]のときの、耐久前と1万枚耐久後の現像位置におけ
るドラム表面電位を示す。
【0066】
【表2】 これより、本例のような構成をとることで、耐久後の劣
化もかなり抑えられることが確認できた。
【0067】従来のように、磁気ブラシ2のスリーブ2
1にドラム1を最終的に収束させたい電圧をかけるだけ
では、プロセススピードが速い場合や耐久後など、ドラ
ム表面を十分に所望の電位まであげることができなかっ
た。
【0068】しかし、本例の構成のように帯電ニップの
上流側に予め被帯電体としてのドラムに最終的に収束さ
せたい電位よりも高い電圧をかけて帯電させておくこと
で、ドラム表面の所望の電位までの収束時間を短くする
ことができ、さらなるプロセススピードアップや耐久安
定性が望める。また、帯電ニップ通過後のドラム表面電
位とスリーブとの電位差がほとんど生じないため、静電
的なキャリア付着もれ防止に対しても効果があることが
わかった。
【0069】なお、帯電ニップ上流側での印加バイアス
は大きければ大きいほど立ち上がりは早くなるが、大き
すぎた場合、帯電ニップ内での下流側の印加電圧に収束
させることができなくなることがある。従って、帯電ニ
ップ上流側での印加電圧は、電極板幅、プロセススピー
ド、キャリア抵抗等を考慮して、最適化することが望ま
しい。
【0070】ドラム表面電位の立ち上がりを更に早める
ために、帯電ニップ上流側の電極板24にACバイアス
を重畳してもよい。
【0071】図5に示すようにキャリアの抑え部材26
として導電性のものを用い、これにバイアスを印加して
もよく、また、電極板を帯電ニップ上流側あるいは下流
側に一つだけ設け、一方のバイアスをスリーブ21に印
加しても同様の効果が得られた。
【0072】(6)その他 1)接触帯電部材としての磁気ブラシ2は実施形態例で
はスリーブ回転タイプであるが、回転マグネットローラ
に直接にまたは導電性コート層を介して導電性磁性粒子
を磁気ブラシ層として磁気吸着させて保持させたマグネ
ット回転タイプとすることもできる。この場合、スリー
ブ回転タイプの場合に比べ磁気ブラシ層23のキャリア
の穂が固くなるため、ドラム1の表面の電荷注入層13
はテフロン(ポリテトラフルオロエチレン)を26%分
散し滑りをよくすることでキャリアを動き易くしてい
る。非回転の磁気ブラシ体とすることもできる。
【0073】2)電荷注入帯電タイプの感光体として電
荷注入層を設けたものを使用したが、これに限らず、表
面に注入ポイントを持つa−Siやa−Seなどの感光
体でもよい。被帯電体としての像担持体は電子写真感光
体に限らず、静電記録における誘電体等であってもよ
い。電荷注入帯電タイプでなくてもよい。また、被帯電
体は像担持体に限られるものでもない。
【0074】3)本発明において画像形成装置は、被帯
電体の面に形成した画像部分を表示部に位置させて閲読
に供し、然る後その画像を記録媒体に転写することなし
に、被帯電体面からクリーニング除去し、被帯電体は繰
り返して表示画像の形成に使用するような画像形成表示
装置、また直接方式の画像形成装置、即ち感光紙や静電
記録紙等の被帯電体に帯電工程を含む作像プロセスを適
用して転写工程なしに画像形成を実行する装置等であっ
てもよい。
【0075】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、被
帯電体に電圧を印加した磁気ブラシを当接させて帯電を
行なう磁気ブラシ帯電装置、該帯電装置を具備した機器
について、短い時間で被帯電体表面電位を所望の電位に
することができ、また静電気力に起因するキャリア付着
もれを極力抑えて、初期から長時間経過の後でも安定し
た帯電性能を得られるようにすることを目的とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成装置の一例の概略構成図
【図2】ドラムと磁性ブラシの構造模型図
【図3】注入帯電メカニズムの等価回路図模型図
【図4】帯電ニップ内でのドラム表面電位の変化を表す
【図5】磁性ブラシの他の構造模型図
【符号の説明】
1・・被帯電体(電子写真感光体ドラム)、2・・接触
帯電部材(磁気ブラシ)、3・・現像装置、4・・転写
ローラ、5・・定着装置、6・・クリーニング装置、1
0・・プロセスカートリッジ、P・・被記録材(転写
材)、11・・アルミニウムドラム基体、12・・電荷
輸送層、13・・電荷注入層、13a・・導電粒子(S
nO2 )、21・・スリーブ、22・・マグネットロー
ル、23・・キャリア(磁性粒子)からなる磁気ブラシ
層、24・・帯電ニップ上流側電極板、25・・帯電ニ
ップ下流側電極板、26・・キャリア抑え部材

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被帯電体に磁気ブラシを当接させて帯電
    を行なう帯電装置において、 被帯電体と磁気ブラシとの当接部である帯電ニップに
    いて、被帯電体面移動方向上流側で磁気ブラシに印加す
    第1の直流バイアスは、被帯電体面移動方向下流側で
    磁気ブラシに印加する第2の直流バイアスと同極性でか
    第2の直流バイアスよりも絶対値が大きいことを特徴
    とする帯電装置。
  2. 【請求項2】 被帯電体が表面に電荷注入層を有し、こ
    れに直接電荷注入をおこなって帯電することを特徴とす
    る請求項1に記載の帯電装置。
  3. 【請求項3】 帯電ニップの被帯電体面移動方向上流側
    で印加するバイアスが、直流バイアスに交流バイアスを
    重畳したものであることを特徴とする請求項1または2
    に記載の帯電装置。
  4. 【請求項4】 像担持体に該像担持体面を帯電する工程
    を含む画像形成プロセスを適用して画像形成を実行する
    画像形成装置であり、 該像担持体を帯電する工程手段が請求項1乃至3の何れ
    か1つに記載の帯電装置であることを特徴とする画像形
    成装置。
  5. 【請求項5】 画像形成装置本体に対して着脱自在に装
    着されるプロセスカートリッジであり、請求項1乃至3
    の何れか1つに記載の帯電装置の少なくとも磁気ブラシ
    と、像担持体、現像装置、クリーニング装置の少なくと
    も1つとを収容していることを特徴とするプロセスカー
    トリッジ。
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