JPH08254880A - 帯電部材、帯電装置、画像形成装置、及びプロセスカートリッジ - Google Patents

帯電部材、帯電装置、画像形成装置、及びプロセスカートリッジ

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JPH08254880A
JPH08254880A JP7084758A JP8475895A JPH08254880A JP H08254880 A JPH08254880 A JP H08254880A JP 7084758 A JP7084758 A JP 7084758A JP 8475895 A JP8475895 A JP 8475895A JP H08254880 A JPH08254880 A JP H08254880A
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charging
carrier
magnetic
charging member
magnetic brush
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JP7084758A
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Tadashi Furuya
正 古屋
Harumi Ishiyama
晴美 石山
Seiji Mashita
精二 真下
Yasunori Kono
康則 児野
Takeo Yamamoto
武男 山本
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G2215/00Apparatus for electrophotographic processes
    • G03G2215/02Arrangements for laying down a uniform charge
    • G03G2215/021Arrangements for laying down a uniform charge by contact, friction or induction
    • G03G2215/022Arrangements for laying down a uniform charge by contact, friction or induction using a magnetic brush

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  • Electrophotography Configuration And Component (AREA)
  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 担持体に磁性粒子を磁気力で拘束して磁気ブ
ラシとして付着保持させ、該磁気ブラシを被帯電体に接
触させ、電圧を印加して被帯電体を帯電する磁気ブラシ
帯電部材、該帯電部材を用いる帯電装置、該帯電装置を
具備する装置について、磁気ブラシを構成させる磁性粒
子として球形粒子を用いた場合でも、磁気ブラシ担持体
表面と磁性粒子の接触抵抗を低下させることができ、ま
た帯電ニップ部のギャップ部における磁気ブラシ磁性粒
子の搬送をスムーズに行わせることができるようにして
帯電性を向上させる。 【構成】 磁気ブラシを構成する磁性粒子23を保持す
る担持体21面を粗面化処理21aする、より具体的に
は、該担持体面の平均粗さを、担持体面をサンドブラス
ト処理する、担持体面に粗面化コート層を施すなどによ
り、磁性粒子の平均粒径の5〜100%に粗面化処理す
ること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被帯電体を帯電処理
(除電処理も含む)するための、接触式の帯電部材、帯
電装置、該帯電部材ないしは帯電装置を具備した画像形
成装置やプロセスカートリッジに関する。
【0002】特に、磁気ブラシタイプの接触帯電部材
(磁気ブラシ帯電部材)、該帯電部材を用いた帯電装
置、該帯電部材ないしは帯電装置を具備した画像形成装
置やプロセスカートリッジに関する。
【0003】
【従来の技術】被帯電体の帯電処理手段は「非接触系」
と「接触系」の2系統に大別される。
【0004】非接触系の代表例はコロナ帯電器である。
これは該コロナ帯電器を被帯電体に非接触に対向させて
配設し、高圧印加でコロナ帯電器にコロナ放電を生じさ
せ、該放電コロナに被帯電体面を曝すことで被帯電体面
を帯電させるものである。
【0005】接触系には、摩擦帯電や、ローラ体・ブラ
シ体などの帯電部材を被帯電体に接触させ電圧を印加し
て被帯電体を帯電する接触帯電装置などがある。
【0006】従来、例えば、電子写真方式や静電記録方
式の画像形成装置においては、電子写真感光体・静電記
録誘電体等の像担持体の帯電処理手段としては非接触系
であるコロナ帯電器が多用されていたが、近年は、エコ
ロジーが注目されるにつれて、低オゾン・低電力等の利
点を有することから、接触系の接触帯電装置が実用化さ
れてきている。接触帯電部材としてはゴムローラ、固定
ブラシ、ロール形状のファーブラシ、磁気ブラシなど、
様々な部材がある。
【0007】a)ローラ帯電方式 特に、接触帯電部材として導電ローラを用いたローラ帯
電方式の装置が帯電の安定性という点から好ましく用い
られている。
【0008】ローラ帯電方式の接触帯電装置では、帯電
部材として導電性の弾性ローラ(帯電ローラ)を被帯電
体に加圧当接させ、これに電圧を印加することによって
被帯電体を帯電処理する。具体的には、帯電は帯電部材
から被帯電体への放電によって行われるため、ある閾値
電圧以上の電圧を印加することによって帯電が開始され
る。
【0009】例を示すと、被帯電体として、厚さ25μ
mのOPC感光体に対して帯電ローラを加圧当接させて
帯電処理を行わせる場合には、帯電ローラに対して約6
40V以上の電圧を印加すれば感光体の表面電位が上昇
し始め、それ以降は印加電圧に対して傾き1で線形に感
光体表面電位が増加する。この閾値電圧を帯電開始電圧
Vthと定義する。
【0010】つまり、電子写真に必要とされる感光体表
面電位Vd を得るためには帯電ローラにはVd +Vthと
いう必要とされる以上のDC電圧が必要となる。このよ
うにしてDC電圧のみを接触帯電部材に印加して被帯電
体の帯電を行う接触帯電方式を「DC帯電方式」と称す
る。
【0011】しかし、DC帯電方式においては環境変動
等によって接触帯電部材の抵抗値が変動するため、また
被帯電体としての感光体が削れることによって膜厚が変
化すると帯電開始電圧Vthが変動するため、感光体の電
位を所望の値にすることが難しかった。
【0012】このため更なる帯電の均一化を図るために
特開昭63−149669号公報等に開示されるよう
に、所望のVd に相当するDC電圧に2×Vth以上のピ
ーク間電圧を持つAC成分を重畳した振動電圧を接触帯
電部材に印加して被帯電体の帯電を行う「AC帯電方
式」が用いられる。これはACによる電位のならし効果
を目的としたものであり、被帯電体の電位はAC電圧の
ピークの中央であるVd に収束し、環境等の外乱には影
響されることはない。
【0013】しかしながら、このような接触帯電部にお
いても、その本質的な帯電機構は接触帯電部材から被帯
電体への放電現象を用いているため、先に述べたように
帯電に必要とされる電圧は被帯電体表面電位以上の値が
必要とされ、微量のオゾンは発生する。
【0014】また、帯電均一化のためにAC帯電方式を
用いた場合には、更なるオゾン量の発生、AC電圧の電
界による帯電部材と被帯電体の振動騒音(AC帯電音)
の発生、また放電による被帯電体表面の劣化等が顕著に
なり新たな問題点となっていた。
【0015】ここで、ローラ帯電に限らず接触帯電部材
に必要とされる特性において、抵抗値の低い帯電部材を
使用した場合、被帯電体上にキズやピンホール等の低耐
圧欠陥部があると、帯電部材からその低耐圧欠陥部に過
大なリーク電流が流れ込み、低耐圧欠陥部周辺の被帯電
体部分に帯電不良やピンホールの拡大、帯電部材の通電
破壊が生じる。これを防止するためには、帯電部材の抵
抗値を1×104 Ω程度以上にする必要がある。一方、
1×108 Ω以上では、抵抗値が高過ぎて、帯電に必要
な電流を流すことができない。従って、接触帯電部材の
抵抗値は1×104 〜1×108 Ωの範囲でなければな
らない。
【0016】b)注入帯電方式 また、接触式であって、被帯電体への電荷の直接注入に
よる帯電を行わせる注入帯電方式が考案されている(特
開平6−3927号公報、特願平5−66150号
等)。
【0017】この注入帯電方式は、帯電ローラ・帯電フ
ァーブラシ・帯電磁気ブラシ等の接触帯電部材に所望の
Vd に相当するDC電圧のみを印加し被帯電体表面にあ
るトラップ準位に電荷を注入する、あるいは、導電粒子
を分散した保護膜を有する被帯電体の導電粒子に電荷を
充電する、といった方法で所望のVd を得るものであ
る。特開平6−3927号公報には、表面に電荷注入層
を設けた被帯電体(感光体)上のフロート電極に電荷を
注入して接触帯電する方法を開示しており、電荷注入層
として、感光体表面にアクリル樹脂に導電フィラーであ
るアンチモンドープで導電化したSnO2 粒子を分散し
たものを塗工して用いることが可能であるとの記述があ
る。
【0018】この帯電方式では、放電現象を用いないた
め、帯電に必要とされる電圧は所望する被帯電体表面電
位分のみのDC電圧であり、オゾンの発生もない。さら
に、AC電圧を印加しないので、帯電音の発生もなく、
ローラ帯電方式と比べると、より低オゾン性、低電圧性
に優れた帯電方式である。
【0019】前述のDC帯電方式・AC帯電方式のよう
な接触帯電方式では、帯電機構が放電によるものである
ため、帯電部材と被帯電体表面の間に多少のギャップが
生じても帯電はなされていたが、注入帯電方式では帯電
部材と被帯電体とが直接接触して電荷を授受するため、
両者が密に接触して微視的な帯電し残しがないような構
成を取る必要がある。
【0020】また、電荷の授受を妨げないように帯電部
材の抵抗はより低い方が好ましいが、前述したように、
接触帯電部材を用いた装置では、被帯電体上にキズやピ
ンホール等の低圧欠陥部があった場合に、帯電部材の抵
抗が低いとリークが生じ、電源電圧が降下して帯電不良
となるため、実用上は帯電部材がある程度以上の抵抗を
保持している必要がある。このように帯電部材の抵抗が
高い場合には電荷の注入性が落ちてしまうので、帯電部
材を早回しする等の手段を用いて、帯電部材と被帯電体
との接触機会を増やしてやり、電荷の注入能力を確保す
る必要がある。
【0021】以上述べてきたように注入帯電方式に用い
る帯電部材としては、被帯電体と密に接触でき、かつ、
被帯電体に対して周速差を持つことが可能な部材という
観点から、磁気ブラシ、磁性流体などの磁気拘束系の帯
電部材(磁気ブラシ帯電部材)が適している。
【0022】c)磁気ブラシ帯電部材 磁気ブラシ帯電部材は、担持体に磁性粒子を磁気力で拘
束して磁気ブラシとして付着保持させたもので、該磁気
ブラシを被帯電体に接触させ、電圧を印加して被帯電体
の帯電を行うものである。より具体的には、 .磁気ブラシ担持体が回転可能なスリーブであり、該
スリーブ内に配設した固定のマグネットロール(磁石)
の磁気力で磁性粒子がスリーブ外面に拘束されて磁気ブ
ラシとして付着保持されている形態のもの(スリーブ
型)、 .磁気ブラシ担持体が回転可能なマグネットロールで
あり、該ロールの外面に直接に磁性粒子が磁気力で拘束
されて磁気ブラシとして付着保持されている形態のもの
(磁性ローラ型)などである。
【0023】図1は上記のスリーブ型の磁気ブラシ帯
電部材2ないしは帯電装置の構成模型図である。
【0024】21は磁気ブラシ担持体としての、アルミ
ニウム等の非磁性の導電性スリーブ(電極スリーブ、導
電スリーブ、帯電スリーブなどと称される)である。
【0025】22はスリーブ21内に挿入配設した磁界
発生手段としてのマグネットロールである。N・Sは該
ロールの着磁部である。このマグネットロール22は非
回転の固定部材であり、該マグネットロール22の外周
りをスリーブ21が同心に矢示の時計方向bに不図示の
駆動機構で所定の周速度にて回転駆動される。
【0026】23は導電性の磁性粒子(以下、キャリア
と記す)であり、スリーブ21の外周面にスリーブ内部
のマグネットロール22の磁気力で拘束されて磁気ブラ
シ(導電磁気ブラシ)Bとして付着保持されている。
【0027】キャリア23はマグネットロール22の磁
気拘束力によりスリーブ21の外面上で磁気的な穂立ち
を形成し、これが集まってブラシ形状となっている。
【0028】S1はスリーブ21に対する帯電バイアス
印加電源である。
【0029】1は被帯電体であり、例えば、矢示の時計
方向aに所定のプロセススピードをもって回転駆動され
るドラム型電子写真感光体である。
【0030】磁気ブラシ帯電部材2は磁気ブラシBを被
帯電体1の面に接触させて帯電ニップ部(接触ニップ
部)Dを形成させた状態にして配置される。
【0031】磁気ブラシBは、スリーブ21の回転に伴
って同じ方向に回転搬送され、帯電ニップ部Dにおいて
回転感光体1面を摺擦し、電源S1からスリーブ21を
介して磁気ブラシBに印加された帯電バイアスにより、
被帯電体としての回転感光体1面が接触方式で帯電処理
される。帯電ニップ部Dにおいて、スリーブ21の回転
方向、それに伴う磁気ブラシBの回転搬送方向は被帯電
体としての回転感光体1の回転方向に対してカウンター
方向としてある。
【0032】スリーブ21は、磁気ブラシBの担持機
能、搬送機能、帯電バイアス印加電極機能を担ってい
る。
【0033】図2は前記の磁性ローラ型の磁気ブラシ
帯電部材2ないしは帯電装置の構成模型図である。
【0034】マグネットロール22は駆動及び給電を兼
ねた中心芯金24を中心に矢示の時計方向bに不図示の
駆動機構にて所定の周速度にて回転駆動される。マグネ
ットロール22の外周面は帯電バイアス印加電極(給電
面)としての導電層25で被覆してある。その導電層2
5の外周面にキャリア23をマグネットロール22の磁
気力で拘束して磁気ブラシBとして付着保持させたもの
である。
【0035】磁気ブラシBは、マグネットロール22の
回転に伴って同方向に回転搬送され、帯電ニップ部Dに
おいて回転感光体1面を摺擦し、電源S1からマグネッ
トロール22の中心芯金24に印加された帯電バイアス
により、被帯電体としての回転感光体1面が接触帯電処
理される。マグネットロール22の外周面に設けた導電
層25は磁気ブラシBに帯電バイアスを安定して均一に
給電する役目をする。
【0036】
【発明が解決しようとする課題】上述の図1や図2のよ
うな磁気ブラシ帯電部材2に関して、注入帯電にあって
は、磁気ブラシBのキャリア23が被帯電体1と接触し
ないところは帯電不良となってしまうため、磁気ブラシ
Bと被帯電体1とが接触している帯電ニップ部Dで磁気
ブラシにキャリアの疎な部分が存在しないように、帯電
ニップ部Dにおいて、磁気ブラシ担持体としてのスリー
ブ21あるいはマグネットロール22と被帯電体1との
ギャップを磁気ブラシBの穂立ちより小さくして、帯電
ニップ部Dにおけるそのギャップ部にキャリア23を詰
め込むような構成をとっている。また、磁気ブラシBの
キャリア23と被帯電体1との接触機会を増やすため
に、磁気ブラシBを被帯電体に対して早回ししている。
【0037】このため、磁気ブラシBを構成させたキャ
リア23の形状が鋭角な部分を多く持つような不定形粒
子だった場合には、被帯電体としての感光体1表面を傷
つけたり、感光体1の削れが多いと言うような、感光体
1に対するダメージが大きかった。そこで、注入帯電で
は感光体1へのダメージを軽減するためには球形のキャ
リア23を使用している。このような形状のキャリアを
使用することにより、感光体1へのダメージを軽減する
ばかりでなく、均一な接触による帯電性の向上を図るこ
とが可能となった。
【0038】しかし、球形のキャリアを使用する上で次
のような問題が発生した。
【0039】a)即ち、磁気ブラシBを構成しているキ
ャリア23を保持・搬送し、磁気ブラシBに帯電バイア
スを印加する電極として機能する磁気ブラシ担持体とし
ての導電性スリーブ21や導電層被覆マグネットロール
22・25の表面(以下、電極表面と記す)に対してキ
ャリア23の接触面積が小さくなるため、電極表面とキ
ャリア間の接触抵抗が高くなり、磁気ブラシ帯電部材の
帯電能力が低下するという問題が発生した。
【0040】b)また、キャリアを保持している電極表
面においてキャリアが滑るために、キャリアが帯電ニッ
プ部のギャップ部をスムーズに搬送されず帯電ニップ部
に滞留し、帯電性が低下するといった問題が生じてい
た。
【0041】そこで本発明は、磁気ブラシ帯電部材、該
帯電部材を用いた帯電装置、該帯電装置を具備した装置
について、磁気ブラシを構成させる磁性粒子(キャリ
ア)として球形粒子を用いた場合でも、電極表面と磁性
粒子の接触抵抗を低下させることができ、また帯電ニッ
プ部のギャップ部における磁気ブラシ磁性粒子の搬送を
スムーズに行わせることができるようにして、上記a)
やb)の帯電性低下の問題を解消することを目的とす
る。
【0042】
【課題を解決するための手段】本発明は下記の構成を特
徴とする、帯電部材、帯電装置、画像形成装置、及びプ
ロセスカートリッジである。
【0043】(1)担持体に磁性粒子を磁気力で拘束し
て磁気ブラシとして付着保持させ、該磁気ブラシを被帯
電体に接触させ、電圧を印加して被帯電体を帯電する磁
気ブラシ帯電部材であり、磁気ブラシを構成する磁性粒
子を保持する担持体面が粗面化処理されていることを特
徴とする帯電部材。
【0044】(2)上記(1)に記載の帯電部材におい
て、磁気ブラシを構成する磁性粒子を保持する担持体面
の平均粗さが磁性粒子の平均粒径の5〜100%である
ことを特徴とする帯電部材。
【0045】(3)上記(1)または(2)に記載の帯
電部材において、磁気ブラシを構成する磁性粒子を保持
する担持体面がサンドブラストで粗面化されていること
を特徴とする帯電部材。
【0046】(4)上記(1)または(2)に記載の帯
電部材において、磁気ブラシを構成する磁性粒子を保持
する担持体面が、該担持体面を粗面化する少なくとも1
層のコート層が設けられて粗面化されていることを特徴
とする帯電部材。
【0047】(5)上記(4)に記載の帯電部材におい
て、磁気ブラシを構成する磁性粒子を保持する担持体面
を粗面化するコート層が粒子を混ぜた樹脂であることを
特徴とする帯電部材。
【0048】(6)上記(5)に記載の帯電部材におい
て、樹脂に混合する粒子の平均粒径が磁性粒子の平均粒
径の5〜100%の大きさであることを特徴とする帯電
部材。
【0049】(7)上記(4)または(5)に記載の帯
電部材において、コート層が導電性であることを特徴と
する帯電部材。
【0050】(8)上記(1)乃至(7)の何れかに記
載の帯電部材において、磁性粒子の形状が球形であるこ
とを特徴とする帯電部材。
【0051】(9)上記(1)乃至(8)の何れかに記
載の帯電部材において、磁性粒子が導電性であることを
特徴とする帯電部材。
【0052】(10)上記(1)乃至(9)の何れかに
記載の帯電部材において、担持体が回転可能なスリーブ
であり、該スリーブ内に配設した固定マグネットロール
の磁気力で磁性粒子がスリーブ外面に拘束されて磁気ブ
ラシとして付着保持されていることを特徴とする帯電部
材。
【0053】(11)上記(1)乃至(9)の何れかに
記載の帯電部材において、担持体が回転可能なマグネッ
トロールであり、該ロールの外面に直接に磁性粒子が磁
気力で拘束されて磁気ブラシとして付着保持されている
ことを特徴とする帯電部材。
【0054】(12)上記(1)乃至(11)の何れか
に記載の帯電部材において、被帯電体の帯電が被帯電体
表面に電荷を直接注入する注入帯電方式でなされること
を特徴とする帯電部材。
【0055】(13)被帯電体に帯電部材を接触させて
被帯電体を帯電する帯電装置であり、帯電部材が(1)
乃至(12)の何れかに記載の磁気ブラシ帯電部材であ
ることを特徴とする帯電装置。
【0056】(14)像担持体を帯電する工程を含む作
像プロセスにより画像形成を実行する画像形成装置であ
り、像担持体の帯電手段が(13)に記載の帯電装置で
あることを特徴とする画像形成装置。
【0057】(15)少なくとも、像担持体と、該像担
持体を帯電処理するための帯電装置の少なくとも帯電部
材を包含し、画像形成装置本体に対して着脱されるプロ
セスカートリッジであり、帯電部材が(1)乃至(1
2)の何れかに記載の磁気ブラシ帯電部材であることを
特徴とするプロセスカートリッジ。
【0058】(16)プロセスカートリッジは、帯電手
段、現像手段またはクリーニング手段と、像担持体とを
一体的にカートリッジ化し、このカートリッジを画像形
成装置本体に着脱可能とするものであることを特徴とす
る(15)に記載のプロセスカートリッジ。
【0059】(17)プロセスカートリッジは、帯電手
段、現像手段またはクリーニング手段の少なくとも一つ
と、像担持体とを一体的にカートリッジ化し、このカー
トリッジを画像形成装置本体に着脱可能とするものであ
ることを特徴とする(15)に記載のプロセスカートリ
ッジ。
【0060】(18)プロセスカートリッジは、少なく
とも、現像手段と像担持体とを一体的にカートリッジ化
し、このカートリッジを画像形成装置本体に着脱可能と
するものであることを特徴とする(15)に記載のプロ
セスカートリッジ。
【0061】
【作用】即ち、磁気ブラシを構成する磁性粒子を保持す
る担持体面を粗面化処理する、より具体的には、磁気ブ
ラシを構成する磁性粒子を保持する担持体面の平均粗さ
を、担持体面をサンドブラスト処理する、担持体面に粗
面化コート層を施すなどにより、磁性粒子の平均粒径の
5〜100%に粗面化処理することによって、磁気ブラ
シを構成させる磁性粒子として球形粒子を用いた場合で
も、担持体表面(帯電バイアス印加電極表面)と磁性粒
子との接触面積を増加させることができて接触抵抗が低
くなり、良好な帯電性を得ることが可能となった。
【0062】また、担持体表面と磁性粒子との間の摩擦
力も上がるため、帯電ニップ部における磁気ブラシ担持
体と被帯電体との対向ギャップ部での磁気ブラシ磁性粒
子の搬送をスムーズに行わせることができ、帯電ニップ
部における磁性粒子の滞留による帯電性の低下も防止す
ることが可能となった。
【0063】
【実施例】
〈第1の実施例〉 (1)画像形成装置例(図3) 図3は画像形成装置例の概略図である。
【0064】本例の画像形成装置は、プロセスカートリ
ッジ着脱方式、転写式電子写真プロセス利用のレーザー
ビームプリンタ(LBP)である。
【0065】また、像担持体として表面に電荷注入機能
を有するOPC感光体を用い、接触帯電部材として磁気
ブラシ帯電部材を用いて像担持体を注入帯電方式で一次
帯電処理する構成のものである。
【0066】1は像担持体としての回転ドラム型の電子
写真感光体であり、本実施例では直径30mmの、表面
に電荷注入機能を有するOPC感光体であり、矢示の時
計方向aに100mm/secのプロセススピード(周
速度)をもつて回転駆動される。感光体の層構成につい
ては(2)項で詳述する。
【0067】2は感光体1の周面を所定の極性・電位に
一様に帯電処理するための接触帯電部材であり、本実施
例では前述図1のスリーブタイプの磁気ブラシ帯電部材
である。
【0068】この磁気ブラシ帯電部材2の導電性スリー
ブ21の外周表面は本実施例ではサンドブラストで粗面
化処理してある。これについては(3)項で詳述する。
【0069】この磁気ブラシ帯電部材2のスリーブ21
には帯電バイアス印加電源S1から−700VのDC帯
電バイアスが印加されていて、電荷注入帯電によって回
転感光体1の外周面がほぼ−700Vに一様に帯電され
る。
【0070】この回転感光体1の帯電面に対してレーザ
ーダイオード・ポリゴンミラー等を含むレーザービーム
スキャナ7から出力される目的の画像情報の時系列電気
デジタル画素信号に対応して強度変調されたレーザービ
ームによる走査露光Lがなされ、回転感光体1の周面に
対して目的の画像情報に対応した静電潜像が形成され
る。
【0071】その静電潜像は磁性一成分絶縁トナー(ネ
ガトナー)を用いた反転現像装置3によりトナー像とし
て現像される。3aはマグネット3bを内包する直径1
6mmの非磁性現像スリーブであり、この現像スリーブ
3aに上記のネガトナーをコートし、感光体1表面との
ギャップ(離間距離)を300μmに固定した状態で、
感光体1と等速で回転させ、現像スリーブ3aに現像バ
イアス電源S2より現像バイアス電圧を印加する。電圧
は、−500VのDC電圧と、周波数1800Hz、ピ
ーク間電圧1600Vの矩形のAC電圧を重畳したもの
を用い、スリーブ3aと感光体1の間でジャンピング現
像を行わせる。即ち現像スリーブ3aで運ばれてくる負
に帯電されたトナーを潜像の画像部に電界により付着さ
せて現像する。
【0072】一方、不図示の給紙部から記録材としての
転写材Pが供給されて、回転感光体1と、これに所定の
押圧力で当接させた接触転写手段としての、中抵抗の転
写ローラ4との圧接ニップ部(転写部)Tに所定のタイ
ミングにて導入される。転写ローラ4には転写バイアス
印加電源S3から所定の転写バイアス電圧が印加され
る。本実施例では転写ローラ4として、芯金に中抵抗発
泡層を形成した、抵抗値5×108 Ωのものを用い、芯
金に+2000VのDC電圧を印加して転写材裏面を帯
電して転写を行った。
【0073】転写部Tに導入された転写材Pはこの転写
部Tを挟持搬送されて、その表面側に回転感光体1の表
面に形成担持されているトナー画像が順次に静電気力と
押し圧力にて転写されていく。
【0074】トナー画像の転写を受けた転写材Pは感光
体1の面から分離されて熱定着方式等の定着装置5へ導
入されてトナー画像の定着を受け、画像形成物(プリン
ト、コピー)として装置外へ排出される。
【0075】また転写材Pに対するトナー画像転写後の
感光体面はクリーニング装置6により残留トナー等の付
着汚染物の除去を受けて清掃され繰り返して作像に供さ
れる。
【0076】本例の画像形成装置においては、感光体
1、磁気ブラシ帯電部材2、現像装置3、クリーニング
装置6の4つのプロセス機器を一括して画像形成装置本
体に対して着脱交換自在のプロセスカートリッジ10と
してある。9は上記4つのプロセス機器1・2・3・6
を所定の配置で組み込んだカートリッジハウジングであ
る。8・8は画像形成装置本体側のプロセスカートリッ
ジ挿脱案内兼保持部である。
【0077】画像形成装置本体に対して該プロセスカー
トリッジ10を所定に装着した状態において、プロセス
カートリッジ10側と画像形成装置本体側とが機械的・
電気的に相互カップリング状態となり、またプロセスカ
ートリッジ10側の感光体1の下面が画像形成装置本体
側の転写ローラ4に所定に当接した状態となり、画像形
成実行可能状態となる。
【0078】なお、プロセスカートリッジとは、帯電手
段、現像手段またはクリーニング手段と、電子写真感光
体とを一体的にカートリッジ化し、このカートリッジを
画像形成装置本体に対して着脱可能とするものである。
及び帯電手段、現像手段、クリーニング手段の少なくと
も一つと電子写真感光体とを一体的にカートリッジ化し
て画像形成装置本体に着脱可能とするものである。更
に、少なくとも現像手段と電子写真感光体とを一体的に
カートリッジ化して装置本体に着脱可能とするものをい
う。
【0079】(2)感光体1、注入帯電 a)感光体1について(図4) 図4は本実施例で用いた被帯電体としての感光体1の層
構成模型図である。本実施例で用いた感光体1は表面に
電荷注入機能を有する負帯電のOPC感光体であり、φ
30mmのアルミニウム製のドラム基体11上に下記の
第1〜第5の5層の機能層12〜16を下から順に設け
たものである。
【0080】第1層は下引き層12であり、アルミニウ
ムドラム基体11の外周面の欠陥等をならすため、また
レーザ露光の反射によるモアレの発生を防止するために
設けられている厚さ約20μmの導電層である。
【0081】第2層は正電荷注入防止層13であり、ア
ルミニウム基体11から注入された正電荷が感光体表面
に帯電された負電荷を打ち消すのを防止する役割を果た
し、アミラン樹脂とメトキシメチル化ナイロンによって
106 Ωcm程度に抵抗調整された厚さ約1μmの中抵
抗層である。
【0082】第3層は電荷発生層14であり、ジスアゾ
系の顔料を樹脂に分散した厚さ約0.3μmの層であ
り、レーザ露光を受けることによって正負の電荷対を発
生する。
【0083】第4層は電荷輸送層15であり、ポリカー
ボネート樹脂にヒドラゾンを分散したものであり、P型
半導体である。従って、感光体表面に帯電された負電荷
はこの層を移動することはできず、電荷発生層13で発
生した正電荷のみを感光体表面に輸送することができ
る。
【0084】第5層は電荷注入層16であり、光硬化性
のアクリル樹脂に超微粒子の導電粒子(導電フィラー)
16aとしてSnO2 を分散した材料の塗工層である。
具体的には、アンチモンをドーピングし、低抵抗化した
粒径約0.03μmのSnO2 粒子を樹脂に対して70
重畳パーセント分散した材料の塗工層である。このよう
にして調合した塗工液をディッピング塗工法にて、厚さ
約2μmに塗工して電荷注入層とした。
【0085】これによって感光体1表面の抵抗は、電荷
輸送層単体の場合1×1015Ωcmだったのに比べ、1
×1013Ωcmにまで低下した。
【0086】電荷注入層16は磁気ブラシ帯電部材2か
ら電荷を直接注入することで表面を均一に帯電するため
の注入サイトを意図的に作成したものであるが、潜像の
電荷が表面を流れないよう電荷注入層16の抵抗は1×
108 Ωcm以上である必要がある。電荷注入層16の
抵抗値は絶縁性シート上に電荷注入層を塗布し、これを
HP社製の高抵抗計4329Aで印加電圧100Vにて
表面抵抗を測定したものである。
【0087】本実施例では電荷注入層16を独立した層
として形成したが、感光体表層が電子の授与可能な電子
準位をもつ事が重要であり、独立して電荷注入層を有す
る構成に限定するものではない。
【0088】感光体表面に対する磁気ブラシ帯電部材側
のキャリア(磁性粒子)の付着を低減するために感光体
1は低表面エネルギーの特性を有することがが好まし
く、感光体最表面は所望の滑剤を添加し一定の滑性を得
ている。
【0089】b)注入帯電について(図5) 本実施例における感光体の電荷注入帯電は、中抵抗の接
触帯電部材で、中抵抗の表面抵抗を持つ感光体表面に電
荷注入を行うものであり、感光体表面材質の持つトラツ
プ電位に電荷を注入するものではなく、電荷注入層16
の導電粒子16aに電荷を充電して帯電を行う方式であ
る。帯電時に磁気ブラシ帯電部材2に所望の電圧を印加
することで電荷注入層16に電荷が注入されて被帯電体
としての感光体1表面は最終的に磁気ブラシBと同電位
に帯電(充電)される。
【0090】具体的には図5の(a)・(b)の模型図
・等価回路図に示すように、感光体1は、電荷輸送層1
5を誘電体とし、アルミニウムドラム基体11と電荷注
入層16内の導電粒子16a(SnO2 )を両電極板と
する微小なコンデンサーの並列集合体とみることがで
き、注入帯電は、その個々の微小なコンデンサーに接触
帯電部材2で電荷を充電する理論に基づくものである。
【0091】導電粒子16aは互いに電気的には独立で
あり一種の微小なフロート電極を形成している。このた
め、マクロ的には感光体1表面は均一電位に充電、帯電
されているように見えるが、実際には微小な無数の充電
された導電粒子16aが感光体表面を覆っているような
状況となっている。このため、レーザーによって画像露
光Lを行ってもそれぞれの導電粒子16aは電気的に独
立なため、静電潜像を保持することが可能になる。
【0092】(3)磁気ブラシ帯電部材2(図1・図
6) 本実施例で用いた接触帯電部材として磁気ブラシ帯電部
材2は、前述図1のものと同様にスリーブ型のものであ
る。
【0093】即ち、磁気ブラシBを構成するキャリア2
3を保持する担持体を回転可能な非磁性の導電性スリー
ブ21(以下、スリーブまたは電極スリーブと記す)と
し、該スリーブ21内に配設した固定マグネットロール
22の磁気力でキャリア23をスリーブ21外面に拘束
させて磁気ブラシBとして付着保持させたものである。
本実施例においてスリーブ21は外径16mmのもので
ある。
【0094】スリーブ21上でのマグネットロール22
による磁束密度は800×10-4T(テスラ)である。
スリーブ21上のキャリア23は厚さ1mmでコートし
て磁気ブラシBを形成保持させ、該磁気ブラシBを感光
体1との間に幅約5mmの帯電ニップ部Dを形成させて
接触させ、スリーブ21を回転感光体1表面に対してカ
ウンター方向に回転させる。また、磁気ブラシBと感光
体1との長手方向の接触幅は200mmである。磁気ブ
ラシBはスリーブ21が回転することにより同方向に回
転して磁気ブラシを構成するキャリア23が搬送され、
キャリアが次々に感光体1表面に接触する。本実施例で
磁気ブラシBのキャリア量は約10gで、帯電ニップ部
Dでの電極スリーブ21と感光体1とのギャップは50
0μmである。
【0095】a)磁気ブラシBと感光体1との周速比に
ついて 磁気ブラシBと感光体1との周速比は、以下の式で定義
する。
【0096】周速比%=(磁気ブラシ周速−感光体周
速)/感光体周速×100 * 磁気ブラシの周速はカウンター回転の場合は負の値 周速比−100%は磁気ブラシBが停止している状態な
ので、磁気ブラシBの感光体表面に停止した形状がその
まま帯電不良となって画像に出てしまう。また順方向の
回転は、磁気ブラシBが遅い速度で感光体1と接触する
と、磁気ブラシBのキャリア23が感光体1に付着しや
すくなり、カウンター方向と同じ周速比を得ようとする
と、磁気ブラシBの回転数が高くなってしまう。よっ
て、周速比は−100%以下が好ましく、本実施例では
−150%とした。
【0097】b)キャリア(磁性粒子)23について 磁気ブラシBを構成させるキャリア23としては、 ・樹脂とマグネタイト等の磁性粉体を混練して粒子に成
型したもの、もしくはこれに抵抗値調節のために導電カ
ーボン等を混ぜたもの、 ・焼結したマグネタイト、フェライト、もしくはこれら
を還元または酸化処理して抵抗値を調整したもの、 ・上記のキャリアを抵抗調整をしたコート材(フェノー
ル樹脂にカーボンを分散したもの等)でコートまたはN
i等の金属でメッキ処理して抵抗値を適当な値にしたも
の等が考えられる。また前述したとおり感光体1へのダ
メージを軽減するために、キャリア23は球形化処理を
するのが望ましい。
【0098】これらキャリア23の抵抗値としては、高
すぎると感光体1に電荷が均一に注入できず、微小な帯
電不良によるカブリ画像となってしまう。低すぎると感
光体表面にピンホールがあったとき、ピンホールに電流
が集中して帯電電圧が降下し感光体表面を帯電すること
ができず、帯電ニップ状の帯電不良となる。よってキャ
リア23の抵抗値としては、1×104 〜1×108 Ω
が望ましい。キャリア23の抵抗値は、電圧が印加でき
る金属セル(底面積228mm2 )にキャリアを2g入
れた後加重し、上下から電圧を1〜1000V、例えば
100V印加して、この系に流れる測定電流から算出し
正規化したもので定義した。
【0099】複数種のキャリアを混合して用いることで
帯電性の向上を図ることも可能である。
【0100】キャリア23の粒径としては、あまり細か
すぎると、磁気拘束力が小さくなり、感光体1面へのキ
ャリア付着を起こす。また大きすぎると、感光体1への
接触面積が減り、帯電不良が増える。よって、キャリア
の平均粒径としては5〜50μm程度が帯電性と磁気保
持の点で望ましい。
【0101】キャリアの磁気特性としては、感光体への
キャリア付着を防止するために磁気拘束力を高くする方
がよく、飽和磁化が30A・m2 /kg以上が望まし
い。
【0102】実際に本実施例で用いたキャリア23は、
平均粒径が30μmで形状は球形、抵抗値が1×106
Ω、飽和磁化が58A・m2 /kgであった。
【0103】c)電極スリーブ21の表面粗さについて 次に本実施例の特徴である電極スリーブ21の表面粗さ
について述べる。
【0104】従来では図8の模型図に示されるように、
電極スリーブ21の表面が鏡面に近く、磁気ブラシBを
構成させるキャリア23として球形キャリアを使用した
場合、電極スリーブ21とキャリア23の接点が少な
く、そのため接触抵抗が高くなり、磁気ブラシBの抵抗
値としてはキャリア抵抗よりも高い値を示す。このため
充分な電荷注入が行われず、帯電不良の発生がみられ
る。また、スリーブ21とキャリア23の間の摩擦が小
さく、キャリアが帯電ニップ部のギャップ部をスムーズ
に搬送されず帯電ニップ部に滞留し、帯電性の低下がみ
られることは、前述のとおりである。
【0105】そこで本実施例では、図6の模型図に示さ
れるように、電極スリーブ21の表面をサンドブラスト
で粗面化処理21aしている。
【0106】本実施例の電極スリーブ21はアルミニウ
ム製であり、これに不定形の砥粒(サンド)を吹きつけ
てブラストし、表面の平均粗さを5μmとした。
【0107】ここで、電極スリーブ21の材質としては
アルミニウムに限るものではなく、SUS304、真鍮
等の非磁性の材質であれば使用可能である。また、サン
ドブラストに用いる砥粒も定形・不定形と言った種々の
形状のものが使用可能である。
【0108】電極スリーブ21の表面を粗面化処理21
aすることにより、電極スリーブ21とキャリア23と
の接触面積が広がり両者間の接触抵抗が低くなるため、
良好な帯電性を得ることが可能となる。また、スリーブ
21とキャリア23との間の摩擦力も上がるため、帯電
ニップ部Dにおける、磁気ブラシBを構成するキャリア
23の担持体としてのスリーブ21と、被帯電体として
の感光体1との対向ギャップ部での磁気ブラシBのキャ
リア23の搬送をスムーズに行わせることができ、帯電
ニップ部Dにおけるキャリア23の滞留による帯電性の
低下も防止することができる。
【0109】本実施例では電極スリーブ21の平均表面
粗さを5μmとしたが、キャリア23の平均粒径が変わ
れば電極スリーブ21の平均表面粗さを変える必要があ
る。
【0110】電極スリーブ21の最適な平均表面粗さと
しては、キャリア粒径の5〜100%の範囲が望まし
い。
【0111】電極スリーブ21の平均粗さがキャリア2
3の平均粒径の5%より小さいと、電極スリーブ21と
キャリア23との接点が少なくなり、接触抵抗が高くな
ってしまう。
【0112】逆に、電極スリーブ21の平均粗さがキャ
リア23の平均粒径の100%より大きくなると、電極
スリーブ21の表面にキャリア23が埋め込まれて接触
抵抗としてはこれ以上の変化がなくなる。さらにスリー
ブ21上の凸部が大きくなるため、電流が集中して突発
的なリークが発生し帯電ムラとなりやすい。
【0113】従って、電極スリーブ21の最適な平均表
面粗さとしては、キャリア粒径の5〜100%の範囲が
良く、より好ましくはキャリア粒径の20〜60%の範
囲が良い。
【0114】前述図2の、回転可能な導電層被覆マグネ
ットロール22に直接にキャリア23を付着させた構成
の磁性ローラ型の磁気ブラシ帯電部材の場合も、磁気ブ
ラシBを構成するキャリア23を保持させる担持体とし
てのマグネットロール22についてその表面(導電層2
5の表面)を粗面化することで同様の効果を得ることが
可能である。
【0115】〈第2の実施例〉(図7) 磁気ブラシを構成するキャリアを保持する担持体面の粗
面化は、該担持体面に少なくとも一層の粗面化コート層
を施すことで行うこともできる。本実施例はその例であ
る。
【0116】図7は前述図2のような回転可能なマグネ
ットロール22に直接キャリア23を付着させた構成の
磁性ローラ型の磁気ブラシ帯電部材について、磁気ブラ
シBを構成するキャリア23を保持させる担持体として
のマグネットロール22の表面に、導電性の樹脂26a
中に粒子26bを混ぜた塗料を粗面化剤とし、これをマ
グネットロール22の外周面に塗布・乾燥して粗面化コ
ート層26を具備させたものである。この粗面化コート
層26の表面は混入の粒子26bにより凹凸粗面であ
り、従ってマグネットロール22の表面がこの粗面化コ
ート層26の存在で粗面化状態となる。
【0117】本実施例でのマグネットロール22は等極
で周方向に8極着磁した多極マグネットロールであり、
極のピーク位置での表面磁力は8×10-2Tであった。
【0118】キャリア23は第1の実施例で使用したも
のと同様で、平均粒径が30μmで、形状は球形、抵抗
値が1×106 Ω、飽和磁化が58A・m2 /kgのも
のを使用した。
【0119】粗面化コート層26は電極層として兼用さ
せるために、樹脂分24aとして導電性の良い材料ある
いは絶縁性の樹脂中に導電剤を混合して導電性を持たせ
たものを使用する必要がある。また、粗面化コート層2
6の抵抗値は電極としてキャリア23に充分な電流を供
給できるように、キャリア23の抵抗値より1桁以上低
い抵抗値にすることが望ましい。
【0120】粗面化コート層26の表面粗さは含有する
粒子26bの大きさで決まる。キャリア23の粒径の5
〜100%の表面粗さを得るには、粒子26bの平均粒
径が少なくともキャリア23の平均粒径の5〜100%
の範囲に入っていることが望ましい。
【0121】本実施例では、フェノール樹脂にカーボン
を分散して抵抗値を1×102 Ωに調整した樹脂分26
aに、平均粒径7μmのシリコン粒子26bを分散して
なる塗料を、多極マグネットロール22の外周面にコー
トして粗面化コート層26とした。この粗面化コート層
26の平均表面粗さは約5μmであった。
【0122】粗面化コート層26の樹脂分26aはフェ
ノール以外でも良く、その他、塩化ビニル、酢酸ビニ
ル、ポリエステル、ポリスチレン、PMMA、酢酸セル
ロース、ブチラール、メラミン、エポキシ樹脂等を使用
することができる。
【0123】また粒子26bはシリコン以外の材質でも
良く、その他、PMMA、ナイロン、カーボン等の粒子
を使用することができる。
【0124】このように磁気ブラシを構成するキャリア
を保持する担持体面を粗面化コート層26を施すことで
粗面化しても、前記第1の実施例のサンドブラスト21
a(図6)による粗面化の場合と同様の作用効果を得る
ことができる。
【0125】またマグネットロール22の表面に対する
電極層の形成と表面粗面化処理とが同時にできるため、
コスト的にも安くできると言ったメリットもある。
【0126】前述図1のスリーブ型の磁気ブラシ帯電部
材の場合も、磁気ブラシBを構成するキャリア23を保
持させる担持体としてのスリーブ21についてその表面
を粗面化コート層26を施すことで粗面化してもサンド
ブラストによる粗面化21aの場合と同様の効果を得る
ことが可能である。
【0127】なお、以上の実施例は注入帯電方式の接触
帯電部材に磁気ブラシを用いたものであるが、本発明の
磁気ブラシ帯電部材は注入帯電方式以外の接触帯電にお
ける帯電部材として使用することもできる。
【0128】また画像形成装置はプロセスカートリッジ
着脱方式のものに限られるものではない。レーザービー
ムプリンタに限られるものでもない。
【0129】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、磁気ブラ
シ帯電部材、該帯電部材を用いた帯電装置、該帯電装置
を具備した装置について、磁気ブラシを構成する磁性粒
子を保持する担持体面を粗面化処理する、より具体的に
は、磁気ブラシを構成する磁性粒子を保持する担持体面
の平均粗さを、担持体面をサンドブラスト処理する、担
持体面に粗面化コート層を施すなどにより、磁性粒子の
平均粒径の5〜100%に粗面化処理することによっ
て、磁気ブラシを構成させる磁性粒子として球形粒子を
用いた場合でも、担持体表面(帯電バイアス印加電極表
面)と磁性粒子との接触面積を増加させることができて
接触抵抗が低くなり、良好な帯電性を得ることが可能と
なった。
【0130】また、担持体表面と磁性粒子との間の摩擦
力も上がるため、帯電ニップ部における磁気ブラシ担持
体と被帯電体との対向ギャップ部での磁気ブラシ磁性粒
子の搬送をスムーズに行わせることができ、帯電ニップ
部における磁性粒子の滞留による帯電性の低下も防止す
ることが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】スリーブ型の磁気ブラシ帯電部材ないしは帯電
装置の概略構成模型図
【図2】磁性ローラ型の磁気ブラシ帯電部材ないしは帯
電装置の概略構成模型図
【図3】画像形成装置例の概略構成図
【図4】感光体の層構成模型図
【図5】注入帯電の原理説明図
【図6】サンドブラストで粗面化したスリーブ表面の部
分的断面模型図
【図7】粗面化コート層で粗面化したマグネットロール
表面の部分的断面模型図
【図8】粗面化しない鏡面状態のスリーブ表面の部分的
断面模型図
【符号の説明】
1 被帯電体(電子写真感光体) 2 磁気ブラシ帯電部材 21 スリーブ 22 マグネットロール 23 磁性粒子(キャリア) 24 芯金 25 導電層 26 粗面化コート層 B 磁気ブラシ S1 帯電バイアス印加電源 3 現像装置 4 転写ローラ 5 定着装置 6 クリーニング装置 P 記録材(転写材)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 児野 康則 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 山本 武男 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 担持体に磁性粒子を磁気力で拘束して磁
    気ブラシとして付着保持させ、該磁気ブラシを被帯電体
    に接触させ、電圧を印加して被帯電体を帯電する磁気ブ
    ラシ帯電部材であり、磁気ブラシを構成する磁性粒子を
    保持する担持体面が粗面化処理されていることを特徴と
    する帯電部材。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の帯電部材において、磁
    気ブラシを構成する磁性粒子を保持する担持体面の平均
    粗さが磁性粒子の平均粒径の5〜100%であることを
    特徴とする帯電部材。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の帯電部
    材において、磁気ブラシを構成する磁性粒子を保持する
    担持体面がサンドブラストで粗面化されていることを特
    徴とする帯電部材。
  4. 【請求項4】 請求項1または請求項2に記載の帯電部
    材において、磁気ブラシを構成する磁性粒子を保持する
    担持体面が、該担持体面を粗面化する少なくとも1層の
    コート層が設けられて粗面化されていることを特徴とす
    る帯電部材。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の帯電部材において、磁
    気ブラシを構成する磁性粒子を保持する担持体面を粗面
    化するコート層が粒子を混ぜた樹脂であることを特徴と
    する帯電部材。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の帯電部材において、樹
    脂に混合する粒子の平均粒径が磁性粒子の平均粒径の5
    〜100%の大きさであることを特徴とする帯電部材。
  7. 【請求項7】 請求項4または請求項5に記載の帯電部
    材において、コート層が導電性であることを特徴とする
    帯電部材。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7の何れかに記載の帯電部
    材において、磁性粒子の形状が球形であることを特徴と
    する帯電部材。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至8の何れかに記載の帯電部
    材において、磁性粒子が導電性であることを特徴とする
    帯電部材。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至9の何れかに記載の帯電
    部材において、担持体が回転可能なスリーブであり、該
    スリーブ内に配設した固定マグネットロールの磁気力で
    磁性粒子がスリーブ外面に拘束されて磁気ブラシとして
    付着保持されていることを特徴とする帯電部材。
  11. 【請求項11】 請求項1乃至9の何れかに記載の帯電
    部材において、担持体が回転可能なマグネットロールで
    あり、該ロールの外面に直接に磁性粒子が磁気力で拘束
    されて磁気ブラシとして付着保持されていることを特徴
    とする帯電部材。
  12. 【請求項12】 請求項1乃至11の何れかに記載の帯
    電部材において、被帯電体の帯電が被帯電体表面に電荷
    を直接注入する注入帯電方式でなされることを特徴とす
    る帯電部材。
  13. 【請求項13】 被帯電体に帯電部材を接触させて被帯
    電体を帯電する帯電装置であり、帯電部材が請求項1乃
    至12の何れかに記載の磁気ブラシ帯電部材であること
    を特徴とする帯電装置。
  14. 【請求項14】 像担持体を帯電する工程を含む作像プ
    ロセスにより画像形成を実行する画像形成装置であり、
    像担持体の帯電手段が請求項13に記載の帯電装置であ
    ることを特徴とする画像形成装置。
  15. 【請求項15】 少なくとも、像担持体と、該像担持体
    を帯電処理するための帯電装置の少なくとも帯電部材を
    包含し、画像形成装置本体に対して着脱されるプロセス
    カートリッジであり、帯電部材が請求項1乃至12の何
    れかに記載の磁気ブラシ帯電部材であることを特徴とす
    るプロセスカートリッジ。
  16. 【請求項16】 プロセスカートリッジは、帯電手段、
    現像手段またはクリーニング手段と、像担持体とを一体
    的にカートリッジ化し、このカートリッジを画像形成装
    置本体に着脱可能とするものであることを特徴とする請
    求項15に記載のプロセスカートリッジ。
  17. 【請求項17】 プロセスカートリッジは、帯電手段、
    現像手段またはクリーニング手段の少なくとも一つと、
    像担持体とを一体的にカートリッジ化し、このカートリ
    ッジを画像形成装置本体に着脱可能とするものであるこ
    とを特徴とする請求項15に記載のプロセスカートリッ
    ジ。
  18. 【請求項18】 プロセスカートリッジは、少なくと
    も、現像手段と像担持体とを一体的にカートリッジ化
    し、このカートリッジを画像形成装置本体に着脱可能と
    するものであることを特徴とする請求項15に記載のプ
    ロセスカートリッジ。
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