JPH0960044A - 遠隔操縦車の遠隔走行制御装置 - Google Patents

遠隔操縦車の遠隔走行制御装置

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JPH0960044A
JPH0960044A JP23326795A JP23326795A JPH0960044A JP H0960044 A JPH0960044 A JP H0960044A JP 23326795 A JP23326795 A JP 23326795A JP 23326795 A JP23326795 A JP 23326795A JP H0960044 A JPH0960044 A JP H0960044A
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茂徳 青木
Toshihiro Kimura
敏宏 木村
Hideo Narita
秀夫 成田
Yuji Maehara
裕二 前原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 左右走行部が比例出力制御で制御される遠隔
操縦車の遠隔走行制御装置で、左右走行部の同方向同時
駆動を容易かつ正確に行い、操作性能や使い易さを向上
する。 【解決手段】 左右の走行部を備える遠隔操縦車(11)の
走行動作の制御に使用され、左走行部を駆動する第1操
作レバー(29)と右走行部を駆動する第2操作レバー(31)
を有し、各操作レバーで生じる操作信号を遠隔操縦車上
の受信装置(13)に対し送信する送信装置(12)を含み、左
右走行部を同時に同方向に動作させる第3操作レバー(3
0)を送信装置に設け、第1〜第3の操作レバーの操作信
号を入力し左右走行部を制御する制御部(CPU33,43)を
備え、第3操作レバーを操作した場合に当該制御部によ
って特定条件で第3の操作レバーの操作信号を用いて前
記左右の走行部を同時に同方向に動作する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は遠隔操縦車の遠隔走
行制御装置に関し、特に、無線で遠隔操縦される油圧シ
ョベル等の土木・建設作業機械であって左右別々に動作
する走行部を備えるものに使用される操作性が良好な遠
隔走行制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】遠隔操縦式の油圧ショベル等において遠
隔走行制御装置を用いて操縦を行う場合、作業機械の下
部に組み込まれた左右別々に動作する走行部を駆動させ
るために、同装置に取り付けられたそれぞれの走行部を
操作するための左右の操作レバーを別々に用いて行われ
ていた。油圧ショベル等の遠隔操縦車の遠隔走行制御装
置は、通常、無線によって操作信号を伝送する携帯用の
送信装置の中に組み込まれる。この送信装置は、作業機
械に本来の作業のための動作を制御する機能と、この作
業動作に関連して作業機械が走行部によって前後に移動
する、または左右方向に前進・後退する動作を制御する
機能を有する。送信装置における遠隔走行制御の例を述
べると、例えば右側の走行部を前進させる場合は右の操
作レバーに前に倒し、後進させる場合は後ろに倒して操
作を行っていた。この操作の仕方は、左側の走行部と左
側の操作レバーの関係についても同じである。
【0003】ところで、左右の走行部を同時に同じ方向
に同じ距離だけ動かそうとする場合、左右の走行部に対
応する左右の操作レバーを備えた従来の送信装置では、
当該左右の操作レバーを、同じ方向に同じタイミング
(同時)で操作する必要があった。しかしながら、操作
者がそれぞれを左右別々の手で各操作レバーを操作する
場合において、左右の操作レバーを同方向に同時に動か
すのは容易なことではない。通常、どちらか一方の操作
レバーが先に操作され、当該一方の走行部が先に動き出
すおそれがあり、従来の送信装置は非常に扱いづらいと
いう不具合を有していた。
【0004】従来、上記の問題を解決する手段として、
特開平5−282035号公報に開示されるように、左
右の操作レバーの操作の上で緩衝帯を設けて、同時発進
ができる方法が提案されていた。より詳しくは、当該従
来装置の構成では、送信機に設けられた左右の操作レバ
ーのそれぞれの傾動範囲において、不感帯、緩衝帯、オ
ン領域を設定し、左右の操作レバーの一方が不感帯にあ
るときには、他方が緩衝帯にあっても左右の走行部が同
時に動作せず、2つの操作レバーが緩衝帯に傾動したと
きに、左右の走行部が同時に動作するように構成され
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述の従来技術では、
走行部の駆動の制御にオン・オフの2値を用いる制御を
採用しているため、操作レバーの傾斜角度に応じて緩衝
帯等を設定することができた。しかし、実際の作業機械
では、変化の精度が高く微妙に走行スピードを制御でき
るように比例出力制御を行えるように構成されている場
合が多い。そのような場合には、操作レバーを操作する
ことによって生じる操作レバーの傾斜角度が走行スピー
ドに対応するように構成されるため、操作レバーの傾斜
角度に対して緩衝帯を設けることが難しい。
【0006】本発明の目的は、上記の問題を解決するた
め、作業機械の左右走行部の動作が比例出力制御で制御
されるようにされた遠隔操縦車において、左右走行部の
同方向同時駆動を容易にかつ正確に行うことができ、操
作性能や使い易さを向上した遠隔操縦車の遠隔走行制御
装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段および作用】第1の本発明
(請求項1に対応)に係る遠隔操縦車の遠隔走行制御装
置は、上記の目的を達成するため、別個に動作する左右
の走行部(図1に示す走行体21に含まれる)を備える
遠隔操縦車の走行動作の制御(比例出力制御が実行され
る)に使用されものであり、左側の走行部の動作を操作
する第1操作レバーと右側の走行部の動作を操作する第
2操作レバーを有しかつ各々の操作レバーの操作で生じ
る操作信号を遠隔操縦車に装備された受信装置に対し送
信する送信装置を含み、さらに、左右の走行部を同時に
同方向に動作させる第3操作レバーを送信装置に設け、
第1から第3の各操作レバーの操作信号を入力し左右の
走行部の動作を制御する制御部(図1に示す送信装置1
2のCPU33または受信装置13のCPU43で実現
される制御機能部)を備え、第3操作レバーを操作した
場合に、当該制御部の制御機能によって予め決められた
特定条件で、第3の操作レバーの操作信号を用いて前記
左右の走行部を同時に同方向に動作できるように構成さ
れる。
【0008】上記第1の本発明では、送信装置におい
て、比例出力制御に基づき左右の走行部を別々に動作さ
せることができる2本の操作レバーの他に、左右の走行
部を同時に同じ方向に動作させることができる第3の操
作レバーを設けたため、送信装置を利用して遠隔操縦を
行う者は、簡単に左右の走行部を同時に同方向に動作さ
せることができるようになった。
【0009】第2の本発明(請求項2に対応)に係る遠
隔操縦車の遠隔走行制御装置は、上記第1の発明におい
て、前記制御部が、第3操作レバーと第1および第2の
操作レバーのうちのいずれか一方とが同時に操作された
とき、遠隔操縦車の走行を停止する停止手段(図2等に
示すステップS15,S22,S25を実行する機能
部)と、走行を停止した後に、すべての操作レバーが一
旦走行停止位置まで戻されるまで遠隔操縦車の走行を不
能とした走行阻止手段(停止フラグ「Fstop 」で実行さ
れる機能部)とを含むように構成される。
【0010】第3の本発明(請求項3に対応)に係る遠
隔操縦車の遠隔走行制御装置は、上記第1の発明におい
て、前記制御部が、第3操作レバーと第1または第2の
操作レバーとが同時に操作されたとき、第3操作レバー
から与えられる操作信号を優先して遠隔操縦車の走行を
行う信号処理手段(図3に示すステップS15,S23
を実行する機能部)を含むように構成される。
【0011】第4の本発明(請求項4に対応)に係る遠
隔操縦車の遠隔走行制御装置は、上記第1の発明におい
て、前記制御部が、第3操作レバーと第1または第2の
操作レバーとが同時に操作されたとき、第1または第2
の操作レバーから与えられる操作信号を優先して遠隔操
縦車の走行を行う信号処理手段(図4に示すステップS
26等を実行する機能部)を含むように構成される。
【0012】第5の本発明(請求項5に対応)に係る遠
隔操縦車の遠隔走行制御装置は、上記第1の発明におい
て、前記制御部が、第3操作レバーと第1または第2の
操作レバーとが同時に操作された場合に、第3操作レバ
ーの前後進の操作方向と第1または第2の操作レバーの
前後進の操作方向が同じであるとき、第3操作レバーの
操作信号を優先して遠隔操縦車の走行を行い、操作方向
の各々が反対であるとき前記遠隔操縦車の走行を停止
し、走行を停止した後に、前記操作レバーのすべてが一
旦走行停止位置まで戻されるまで遠隔操縦車の走行を不
能とする信号処理手段(図5に示すステップS27を実
行する機能部、および停止フラグおよびステップS2
4,S25を実行する機能部)とを含むように構成され
る。
【0013】第6の本発明(請求項6に対応)に係る遠
隔操縦車の遠隔走行制御装置は、上記第1の発明におい
て、前記制御部が、第3操作レバーと第1または第2の
操作レバーとが同時に操作された場合に、第3走行操作
レバーの前後進の操作方向と第1または第2の操作レバ
ーの前後進の操作方向が同じであるとき、第1または第
2の走行操作レバーの操作信号を優先して遠隔操縦車の
走行を行い、操作方向の各々が反対であるとき遠隔操縦
車の走行を停止し、走行を停止した後に、操作レバーの
すべてが一旦走行停止位置まで戻されるまで遠隔操縦車
の走行を不能とする信号処理手段(図6に示すステップ
S27を実行する機能部、および停止フラグおよびステ
ップS24,S25を実行する機能部)とを含むように
構成される。
【0014】上記第2から第6の本発明では、第3操作
レバーと第1または第2の操作レバーとの間で所定の操
作関係を持たせ、これにより安全でかつ便利な走行操作
を行える。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の最良な実施形態
を添付図面に基づいて説明する。
【0016】図1は本発明に係る遠隔走行制御装置の代
表的な実施形態の構成を示す。本実施形態の遠隔走行制
御装置が適用される遠隔操縦車の例は、油圧ショベル1
1である。遠隔走行制御装置は、送信装置12と受信装
置13とからなる。送信装置12は、操作者に把持さ
れ、油圧ショベル11から離れた位置で使用され、当該
油圧ショベル11の動作を遠隔操縦する。油圧ショベル
11の走行動作を遠隔の位置から制御する装置という狭
義の意味で送信装置12は遠隔走行制御装置である。送
信装置12には操作レバーを含め各種の操作器が設けら
れると共に、各操作器の操作内容および操作量に応じて
必要な信号を発生する電気要素、送信部等を内蔵する。
送信装置12は、各操作器が操作されるとき、操作内容
および操作量に応じた操作信号を電波を利用して送信す
る。一方、受信装置13は油圧ショベル11の本体に装
備される。受信装置13は、送信装置12から送られて
くる電波を受信し、その中から操作信号を取り出し、次
に操作信号に対応する制御信号を生成して、作業機械の
各部に設けられた各駆動部(アクチュエータ)に制御信
号を送り、その動作を制御する。
【0017】遠隔操縦車の一例である油圧ショベル11
は、土木・建設作業を行うための作業機械である。この
油圧ショベルでは、走行体21の上に旋回体22を設
け、旋回体22は操縦(運転)室23とエンジン機械部
24と作業機械部25を備える。走行体21は、右側走
行部と左側走行部とからなる。作業機械部25は、旋回
体22の前部に配置され、ブーム26とアーム27とバ
ケット28を備える。この作業機械部25には、ブーム
26、アーム27、バケット28を動作させる油圧シリ
ンダ(アクチュエータ)と、各部の動作量を検出する例
えば角度センサや変位センサ等が配置される。操縦室2
3には、作業機械部25等の動作を制御する左右の操作
レバーや走行体21による前進、後退、旋回等を操縦す
るための左右の操作レバー等の入力操作器が設けられ
る。
【0018】送信装置12は、油圧ショベル11の動作
に関して、作業機械部25のブーム26とアーム27と
バケット28の各部の動作を制御する機能と、走行体2
1の前進、後退、旋回の各動作を制御する機能を備え
る。送信装置12の上部には、両側に位置する左右の操
作レバー29,31と、中央に位置する操作レバー30
とが設けられている。左右の操作レバー29,31の各
々には、作業機械部25の各部を動作させるための各種
の操作態様、走行体11の左右の走行部の前進、後退の
動作を行わせるための操作態様が割り付けられている。
操作者の胸の前に配置された送信装置12について、操
作者から送信装置12を見て、左側に位置する操作レバ
ー29が左側の走行部の動作を制御し、右側に位置する
操作レバー31が右側の走行部の動作を制御するように
構成され、かつ各操作レバー29,31は互いに独立し
ている。操作レバー29,31は、従来の送信装置に設
けられているものの構成と実質的に同じである。以下で
は、操作レバー29,31の操作については、走行体2
1の左右の走行部の動作を行わせるための操作に限定し
て説明する。また中央位置に設けられた操作レバー30
は、本実施形態の特徴的な構成を示すものであり、操作
レバー30によって左右の走行部を同時に動作させるこ
とが可能となる。操作レバー29,30,31の各々の
操作の間には、後述するようにソフト的に一定の関係が
与えられている。
【0019】送信装置12に設けられた操作レバー29
〜31を操作して走行体21(すなわち左右の走行部)
の前進、後退を行わせる場合、各操作レバーを前方また
は後方に傾斜させる。各操作レバーの操作で生じる傾斜
角度(アナログ量)は、送信装置12の内部のA/D変
換器(A/D)32によってデジタル値に変換され、C
PU33に取り込まれる。これが走行体21における対
応部分の動作量を決める操作信号となる。シリアル信号
入出力部(SIO)34によって、CPU33から出力
されたパラレル信号である操作信号はシリアル信号に変
換され、その後、送信部35で高周波信号に変調して送
信される。また送信装置12の内部には、CPU33を
動作させるためのプログラムが格納されるROM36、
使用データまたは生成データを一時的に格納するための
RAM37が含まれる。送信装置13には、さらに操作
対象を切り換えるためのスイッチ38とその動作信号を
取り込むディジタル信号入出力部(DIO)39とが設
けられる。
【0020】送信装置12から電波40の形式で送信さ
れた操作信号は、受信装置13の内部の受信部41で受
信され、ここで復調された後、SIO42によってシリ
アル信号をパラレル信号に変換し、CPU43に取り込
まれる。その後、送信された操作信号に係るデータによ
って制御信号を生成し、ドライバ44は制御信号に対応
する駆動信号を出力し、走行体21を動作させる油圧駆
動システム(図示せず)に設けられた電磁比例減圧弁4
5,46の動作を駆動制御する。電磁比例減圧弁45,
46はドライバ44からの駆動信号を油圧源47から供
給される油圧信号に変換してメインバルブ48を駆動す
る。これによって、ポンプ49からの油圧信号を、操作
対象である走行体21に送り、走行体21の動作を制御
する。なお、図1中には1組分の油圧回路部分しか示し
ていないが、実際には左右1個ずつ2組分の回路があ
る。また受信装置13の内部にはCPU43を動作させ
るためのプログラムを格納しておくROM50と、使用
データや生成データを格納するためのRAM51があ
る。
【0021】送信装置12に設けた操作レバー29は走
行体21の左走行部の駆動に使用され、操作レバー30
は左右の走行部を同時に駆動するために使用され、操作
レバー31は右走行部の駆動に使用される。操作レバー
29の操作信号は前述した経路を通って信号処理され、
ドライバ44の左走行部に関する部分を介して左走行部
用の電磁比例減圧弁45,46を駆動し、ひいては左走
行部を駆動する。操作レバー31と右走行部についても
同様である。左右の走行部を同時に駆動する走行用操作
レバー30の操作信号は、前記と同様に信号処理され、
左右両方の電磁比例減圧弁を駆動して走行体21の左右
走行部を同時に駆動することになる。かかる構成によっ
て、左側走行部だけを駆動させたいときに操作レバー2
9を操作し、右側の走行部を駆動させたいときは操作レ
バー31を操作する。そして、左右の走行部を同時に同
じ距離だけ前進駆動または後退駆動させたいときには、
中央に位置する操作レバー30を操作する。
【0022】一方、送信装置12はできるだけ軽量であ
ることが望まれているので、操作レバーの数は少ない方
が望ましい。そのため油圧ショベル11の走行以外のア
クチュエータを駆動させる場合は、スイッチ38の切り
換え動作によって、操作レバー29,30,31によっ
て操作駆動できるアクチュエータを切り換えるように構
成される。例えば、操作レバー29を走行制御に使用す
る場合には、走行体21の左側走行部の前後進を制御す
ることができるが、その他のアクチュエータの制御を行
うときには、スイッチ38を切り換えてブーム26の上
げ下げを行えるようにする。
【0023】本実施形態による送信装置12では、走行
体21の左右の走行部のそれぞれの動作を制御するため
従来からもともと設けられていた操作レバー29,31
に加えて、左右の走行部を同時に同方向に動作させるこ
とができる操作レバー30を設けるようにした。これら
の操作レバー29〜31の各々の操作によれば、1つの
アクチュエータを2つの操作レバーで動作することが可
能となったので、操作レバー30と操作レバー29およ
び操作レバー31のうちのいずれか一方とが同時に操作
された場合に、各操作レバーに基づいて生成された操作
信号の処理に関し、左右の走行部の動作上不具合が生じ
ないように、以下のような優先順位を付けて信号処理を
行うようにしている。
【0024】図2は、各操作レバーの操作のための条件
と優先順位に関する第1の実施形態を示すフローチャー
トを示す。
【0025】まず最初に、全操作レバー29〜31の操
作に関する入力があるか否かが判定される(ステップS
11)。いずれの操作レバーについても入力がない場合
には、後述する走行部停止フラグ(Fstop )を「0」に
セットした後(ステップS12)、左右の走行部を停止
して(ステップS13)、終了する。操作レバーの入力
がある場合には、走行部停止フラグの判定処理を行って
(ステップS14)、走行部停止フラグが「1」のとき
は終了し、「0」のときは次のステップに進む。かかる
走行停止フラグの内容に基づいて、中央の操作レバー3
0(以下「中操作レバー」といい、図中「中レバー」と
記す)と左右の操作レバー29,31のうちいずれか一
方が同時に入力された後に、全操作レバー29〜31が
一旦中央位置に戻ったか否かが判定される。
【0026】次に、中操作レバー30の操作入力がある
か否かの判定を行う(ステップS15)。操作入力がな
い場合には左側の操作レバー29(以下「左操作レバ
ー」といい、図中「左レバー」と記す)の入力判定(ス
テップS16)と右側の操作レバー31(以下「右操作
レバー」といい、図中「右レバー」と記す)の操作入力
があるか否かの判定(ステップS19)を行う。それぞ
れの操作レバーの操作入力があれば、それぞれの走行部
駆動処理(ステップS17,S20)を行い、操作入力
がない場合にはそれぞれの走行部の停止処理を行い(ス
テップS18,S21)、終了する。もし判断ステップ
S15で中操作レバー30の操作入力があると判定され
た場合には、左右操作レバー29,31のうちいずれか
一方の操作入力もあるか否かを判定する(ステップS2
2)。左右の操作レバー29,31の操作入力がない場
合は操作信号に基づいて左右の走行部を同時に駆動させ
るための処理を行う(ステップS23)。もし、中操作
レバー30の入力と、左右操作レバー29,31のいず
れか一方の入力とが同時に入った場合は、走行部停止フ
ラグを「1」にセットした後(ステップS24)、左右
の走行部の動作を停止して(ステップS25)、終了す
る。
【0027】上記のように、中央の操作レバー30の操
作と左右の操作レバー29,31の操作については、特
定の条件の下で動作できるように設定されている。すな
わち、操作レバー29〜31はすべての操作レバーの位
置を一度中立位置に戻さないと、操作レバーの操作入力
を取り込まないようになっている。また中操作レバー3
0と、左操作レバー29または右操作レバー31とが操
作されるときには、いずれの操作入力も受け付けず、停
止処理を行うように構成される。基本的には中操作レバ
ー30の操作が優先される。
【0028】図3は各操作レバーの優先順位に関する第
2の実施形態を示すフローチャートを示す。図3で図2
に示した処理と同じ処理には同じ符号を付している。
【0029】図3の処理によれば、中操作レバー30と
左または右の操作レバー29,31が同時に操作された
場合において、その操作入力の取扱いについては中操作
レバー30が優先となるように構成される。判断ステッ
プS11で操作レバーの入力がない場合には、左右の走
行部の停止の処理(ステップS13)が行われる。操作
レバーの入力がある場合には、どの操作レバーの操作入
力があるかを判定する判断ステップS15で中操作レバ
ー30が入力されていると判断された場合には、左右の
操作レバー29,31の操作入力は無視され、左右走行
部の同時駆動が行われる(ステップS23)。他のステ
ップS16〜S21に関する動作は、図2で説明したも
のと同じである。本実施形態の処理方式によれば、全操
作レバー20〜31が中立位置に戻るのを判定する必要
がなくなり、そのため左右走行部の停止フラグが必要な
くなり、図2で示したステップS12,S14,S2
2,S24,S25が不要となる。
【0030】図4は各操作レバーの優先順位に関する第
3の実施形態を示すフローチャートを示す。図4で図3
に示した処理と同じ処理には同じ符号を付している。
【0031】この処理では、中操作レバー30と左また
は右の操作レバー29,31が同時に入力された場合
に、左右の操作レバー29,31の操作入力が優先とな
るように構成される。図3に示したフローチャートと異
なる部分を説明すると、どのような操作レバーの操作入
力があるかを判定する判断ステップS26において、左
または右の操作レバー29,31の操作入力の有無が判
定される。判断ステップS26において、左右の操作レ
バー29,31のいずれか一方の操作入力がある場合に
は、優先的にそれらの操作入力に対応する駆動処理S1
6〜S21が実行される。判断ステップS26において
左右の操作レバー29,31の操作入力がない場合に、
中操作レバー30の操作入力があったものとして左右の
走行部の同時駆動の処理が行われる(ステップS2
3)。この実施形態によれば、操作レバー29,30,
31が中立位置に戻るのを判定する必要がなくなり、そ
れ故に、左右走行部の停止フラグが不要となり、図2で
説明したステップS12,S14,S24,S25が不
要となる。
【0032】図5は各操作レバーの優先順位に関する第
4の実施形態を示すフローチャートを示す。図4で図2
に示した処理と同じ処理には同じ符号を付している。
【0033】図5の処理では、中操作レバー30と左ま
たは右の操作レバー29,31が同時に入力された場合
において、中操作レバー30が優先となるように構成さ
れる。ただし、この実施形態の場合には、中操作レバー
30と左右の操作レバー29,31の操作方向が反対の
ときは対応する走行部の動作を停止し、全操作レバーが
中立状態になるまでは停止したままとなる。従って、図
2に示したフローチャートにおいてステップS22とス
テップS24との間に、左右操作レバーの操作方向の判
定を行う判断ステップS27が設けられる。この判断ス
テップS27において、左または右の操作レバー29,
31の操作方向が中操作レバー30の操作方向と同じ方
向であれば、左右の走行部を同時に駆動するステップS
23を実行して、処理を終了する。左または右の操作レ
バー29,31の操作方向が中操作レバー31の操作方
向と同じ方向でない場合には、走行部停止フラグを
「1」にセットし、左右の走行部を停止して処理を終了
する。他の構成については、図2のフローチャートの場
合と同じである。
【0034】図6は各操作レバーの優先順位に関する第
5の実施形態を示すフローチャートを示す。図4で図5
に示した処理と同様な処理には同じ符号を付している。
【0035】図6の処理では、図5で説明した処理に比
較して、中操作レバー30と左または右の操作レバー2
9,31が同時に操作された場合において、左右の操作
レバー29,31を優先するように構成される点が異な
る。従って、判断ステップS27で、左または右の操作
レバー29,31で操作入力がある場合に、その操作方
向が中操作レバー30の操作方向と同じ方向に操作され
るときには、左右の操作レバー29,31に関する処理
を優先的に行うべくステップS16側に処理が移る。
【0036】図2〜図6を参照して説明された操作レバ
ー29,30,31の各々の操作の条件または優先順位
の設定の仕方に関する処理動作は、好ましくは送信装置
12内のCPU33において容易された格納プログラム
に基づいて実行される。またかかる処理動作は、受信装
置13側のCPU43で実行されるように構成すること
もできる。
【0037】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように本発明によ
れば、左右の走行部の各々に対応する左右別々の操作レ
バーに加えて、左右走行部を同時に同方向に操作できる
操作レバーを設けたため、比例出力制御の走行部でも容
易に直進走行を行うことができる。またかかる操作レバ
ーを付設することによって、作業効率を向上し、操作性
や取扱いやすさを向上することができる。また、左右の
操作レバーと、付設した中央の操作レバーの各操作の関
係について左右の走行部の駆動と停止を規定したため、
複合操作による安全性を保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る遠隔操縦車とこれを遠
隔制御するシステムの構成を示す図である。
【図2】第1〜第3の操作レバーの操作の条件、優先順
位の第1の実施形態を示すフローチャートである。
【図3】第1〜第3の操作レバーの操作の優先順位の第
2の実施形態を示すフローチャートである。
【図4】第1〜第3の操作レバーの操作の優先順位の第
3の実施形態を示すフローチャートである。
【図5】第1〜第3の操作レバーの操作の優先順位の第
4の実施形態を示すフローチャートである。
【図6】第1〜第3の操作レバーの操作の優先順位の第
5の実施形態を示すフローチャートである。
【符号の説明】
11 油圧ショベル 12 送信装置 13 受信装置 21 走行体 29,30,31 操作レバー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前原 裕二 埼玉県草加市弁天町216−3 日立建機エ ンジニアリング株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 別個に動作する左右の走行部を備える遠
    隔操縦車の走行動作の制御に使用される遠隔走行制御装
    置であって、前記左走行部の動作を操作する第1操作レ
    バーと前記右走行部の動作を操作する第2操作レバーを
    有しかつ各々の前記操作レバーの操作で生じる操作信号
    を前記遠隔操縦車に装備された受信装置に対し送信する
    送信装置を含む前記遠隔走行制御装置において、 前記左右の走行部を同時に動作させる第3操作レバーを
    前記送信装置に設け、前記第1から第3の各操作レバー
    の操作信号を入力し前記左右の走行部の動作を制御する
    制御手段を備え、前記第3操作レバーを操作したとき、
    前記第3の操作レバーの操作信号を用いて前記左右の走
    行部を同時に動作させるようにしたことを特徴とする遠
    隔操縦車の遠隔走行制御装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、前記第3操作レバーと
    前記第1および第2の操作レバーのうちの一方とが同時
    に操作されたとき、前記遠隔操縦車の走行を停止する停
    止手段と、走行を停止した後に、すべての前記操作レバ
    ーが一旦走行停止位置まで戻されるまで前記遠隔操縦車
    の走行を不能とした走行阻止手段とを備えることを特徴
    とする請求項1記載の遠隔操縦車の遠隔走行制御装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、前記第3操作レバーと
    前記第1および第2の操作レバーのうちの一方とが同時
    に操作されたとき、前記第3操作レバーから与えられる
    操作信号を優先して前記遠隔操縦車の走行を行う信号処
    理手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の遠隔操
    縦車の遠隔走行制御装置。
  4. 【請求項4】 前記制御手段は、前記第3操作レバーと
    前記第1および第2の操作レバーのうちの一方とが同時
    に操作されたとき、前記第1および第2の操作レバーの
    一方から与えられる操作信号を優先して前記遠隔操縦車
    の走行を行う信号処理手段を設けたことを特徴とする請
    求項1記載の遠隔操縦車の遠隔走行制御装置。
  5. 【請求項5】 前記制御手段は、前記第3操作レバーと
    前記第1および第2の操作レバーのうちの一方とが同時
    に操作された場合に、前記第3操作レバーの前後進の操
    作方向と前記第1および第2の操作レバーの一方の前後
    進の操作方向が同じであるとき、前記第3操作レバーの
    操作信号を優先して前記遠隔操縦車の走行を行い、前記
    操作方向の各々が反対であるとき前記遠隔操縦車の走行
    を停止し、走行を停止した後に、前記操作レバーのすべ
    てが一旦走行停止位置まで戻されるまで前記遠隔操縦車
    の走行を不能とする信号処理手段とを備えることを特徴
    とする請求項1記載の遠隔操縦車の遠隔走行制御装置。
  6. 【請求項6】 前記制御手段は、前記第3操作レバーと
    前記第1および第2の操作レバーのうちの一方とが同時
    に操作された場合に、前記第3走行操作レバーの前後進
    の操作方向と前記第1および第2の操作レバーのうちの
    一方の前後進の操作方向が同じであるとき、前記第1お
    よび第2の操作レバーの一方の操作信号を優先して前記
    遠隔操縦車の走行を行い、前記操作方向の各々が反対で
    あるとき前記遠隔操縦車の走行を停止し、走行を停止し
    た後に、前記操作レバーのすべてが一旦走行停止位置ま
    で戻されるまで前記遠隔操縦車の走行を不能とする信号
    処理手段とを備えることを特徴とする請求項1記載の遠
    隔操縦車の遠隔走行制御装置。
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CN114960825A (zh) * 2022-07-26 2022-08-30 雷沃工程机械集团有限公司 一种用手柄控制挖掘机行走的液压回路

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