JPH0959893A - 填料添加紙 - Google Patents

填料添加紙

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JPH0959893A
JPH0959893A JP21334195A JP21334195A JPH0959893A JP H0959893 A JPH0959893 A JP H0959893A JP 21334195 A JP21334195 A JP 21334195A JP 21334195 A JP21334195 A JP 21334195A JP H0959893 A JPH0959893 A JP H0959893A
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JP
Japan
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paper
pulp
cellulase
filler
weight
Prior art date
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JP21334195A
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English (en)
Inventor
Tokiya Yaguchi
時也 矢口
Makoto Wakai
誠 若井
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New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 剛度を向上させた填料添加紙を提供すること
である。 【解決手段】 パルプにセルラーゼを作用させたのち、
パルプ濾水度を350ml以下に叩解して抄紙され,1
0重量%以上の填料を含有する填料添加紙。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は印刷用紙、情報記録
用紙などの比較的薄い紙に関し、特に、填料添加紙に関
する。
【0002】
【従来の技術】森林資源の保護,原木,エネルギーコス
トの低減等を背景に,新聞用紙,印刷用紙,情報用紙等
の分野で軽量化の動きが進んでいる。軽量化で最も問題
になるのは,それに応じて強度,不透明度をいかに確保
するかということであり,たとえば機械パルプ主体の新
聞用紙等の分野では,化学パルプの増配,機械パルプの
改良(TMP,CTMP等の技術など)等が進められて
いる。化学パルプ主体の印刷用紙,情報用紙等の分野で
も,軽量化,薄葉紙化に伴って,この2特性(強度,不
透明度)を両立させることが重要な課題であり,この問
題に関しては未解決のさまざまな技術課題が残されてい
る。
【0003】紙の剛度,とりわけ印刷用紙,情報用紙等
に必要な特性としての剛性(コシの強さ)については,
印刷時や複写機にかけたときの紙づまり,プリンター等
への給紙時,印字機械での走行性などといった作業性に
関わりがある重要な特性の一つである。従って他の特性
とのバランスをとりながら,紙にはできるだけ剛性を持
たせるのが望ましく,このような背景から,特に坪量の
小さい薄手の印刷用紙,情報用紙等の場合は剛性が重要
な特性として要求される。
【0004】一般にパルプの叩解を進めて濾水度を下げ
ると紙の密度が上がり,同一坪量では厚さが減り,クラ
ーク剛度が低下することが知られており、逆に、叩解を
進めずに濾水度を高くした場合、剛度は高くなるが、平
滑度が下がることが知られている。また、填料を配合し
た紙は,填料により繊維間結合が阻害され,填料を配合
しない紙に比べ剛度が低下することも知られている。従
って、叩解度と填料の調整で、剛度、平滑度、不透明度
のバランスを取る方法には自ずから限界がある。
【0005】一方、近年、パルプの製造工程において酵
素を使用する技術が多く開示されている。セルラーゼに
関しては,たとえば特公平3−57235にはアルカリ
性セルラーゼを使用した脱墨方法が,特開平2−668
1にはセルラーゼを使用した抄紙速度向上が,特開昭6
3−135597にはベッセルピック対策が,特公平2
−20756には叩解電力の削減方法がそれぞれ開示さ
れている。しかし、これらには、剛度についての記載は
ない。
【0006】また,酵素を利用して紙,板紙の剛度を上
げる試みも行われている。たとえば本発明者等が先に提
案した特開平6−128891では,古紙を含むパルプ
をセルラーゼ,ヘミセルラーゼ等の酵素で処理して紙,
板紙の剛度を上げる方法が開示されている。また,特開
平6−158575には,晒パルプをヘミセルラーゼ処
理して紙の剛度,平滑度を上げる方法が開示されてい
る。しかし,前者は主として板紙の剛度改善に関する雑
誌古紙パルプについての改善提案であり,また後者には
ヘミセルラーゼによる若干の剛度の向上が報告されてい
るが、セルラーゼによるパルプ改質は剛度の低下につな
がり不適当であるとの旨が記載されており,薄手の印刷
用紙,情報用紙等でセルラーゼが効果的に使用できると
の知見はこれまで得られていないのが現状である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は紙の坪
量,厚さを増すことなく剛度と不透明度をより高度に両
立させた,品質的,経済的に有利な填料添加紙を提供す
ることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため、以下の構成を採用する。即ち、本発明は、
「植物繊維からなるパルプにセルラーゼを作用させたの
ち、パルプ濾水度を350ml以下として抄紙され、填
料を10重量%以上含有すること特徴とする填料添加
紙」である。
【0009】本発明者等は,パルプの叩解を進めると微
細繊維の発生量が増加し,これも剛度低下の一因となっ
ているものと考え検討を重ねた結果,セルラーゼ処理し
たパルプは,未処理パルプに比べ若干の不透明度の低下
は伴うが,叩解工程での微細繊維の発生量が少ない事実
を見い出し本発明を完成させるに至った。すなわちセル
ラーゼ処理パルプは叩解を進めても微細繊維の発生量が
少なく,剛度に関して有利であることを見いだした。
【0010】更に,紙の填料含有量とパルプのセルラー
ゼ処理条件について鋭意検討した結果,セルラーゼ処理
したのち,一定の濾水度まで叩解を進めたパルプと,填
料を組み合わせることにより,剛度と不透明度のバラン
スがとれた填料添加紙が得られるという事実を見い出し
本発明を完成させるに至った。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明に関わる填料添加紙は,薄
手で坪量が小さく填料含有量の多い紙ほどその効果が顕
著で,またパルプの叩解度については,セルラーゼ処理
後に濾水度を350ml以下,好ましくは300ml以
下まで叩解を進めたパルプの場合に効果が大きい。本発
明の濾水度は、JIS P8121に規定するカナダ標
準形の濾水度である。
【0012】本発明に用いるセルラーゼとは,セルロー
スのグルコシド結合を切断する加水分解酵素の総称であ
り,具体的には一般に使用されるセルラーゼ,たとえば
エンド−1,4−β−グルカナーゼ(CMCアーゼ),
β−D−グルコシダーゼ(セロビアーゼ),エキソ−1
−4−β−D−グルコシダーゼ(セロビオヒドラーゼな
いしアビセラーゼ)等の単体及びこれらの配合体であ
り,その酵素活性が,たとえば対象基質をCMC(Ca
rboxy Methyl Cellulose)にし
た場合の活性(CMC活性)で測定した酵素単位 Un
itまたはU(標準条件で1分間に1マイクロモルの基
質の変化を触媒する酵素量)などで表わされるものであ
る。
【0013】セルラーゼの添加量については対パルプあ
たり0.01〜0.5重量%,好ましくは0.05〜
0.2重量%が適当で,これより添加量が少ないと十分
な効果が得られず,また添加量が多すぎると繊維に与え
る影響が強くなりすぎてパルプ品質が損なわれる結果と
なる。
【0014】セルラーゼ処理の条件としては,パルプス
ラリーの濃度が1〜10重量%,好ましくは2〜5重量
%とし,PHは4〜7,好ましくは5〜6に調整して行
う。またセルラーゼ処理の温度は20〜60℃,好まし
くは30〜50℃で,処理時間は0.5〜10時間,好
ましくは2〜4時間である。
【0015】本発明でセルラーゼ処理したパルプを叩解
するための設備としては,通常パルプの叩解に使用する
叩解機,即ち各種リファイナー,ビーターなどを使用す
ることができる。
【0016】本発明で使用するパルプとしては,各種ケ
ミカルパルプ,セミケミカルパルプ,ケミメカニカルパ
ルプ,古紙パルプなどが挙げられるが,セルラーゼ処理
後に叩解を進めたパルプを用いて,填料含有量の多い薄
手の紙でとりわけ効果が大きいことを考慮すると,晒ク
ラフトパルプが特に望ましく,晒クラフトパルプのうち
でも,針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)よりも広葉
樹晒クラフトパルプ(LBKP)のほうがセルラーゼ処
理の効果が大きい。従ってあらかじめLBKPのみをセ
ルラーゼ処理したパルプと,セルラーゼ処理せずに叩解
したNBKPとを混合して抄紙することなどにより,本
発明を,より効果的に実施することも可能である。
【0017】本発明で使用する填料としては,一般に使
用される各種填料,たとえば炭酸カルシウム,二酸化チ
タン,タルク,クレー等を使用することができる。本発
明の填料含有量は、JIS P8128に規定される紙
の灰分測定値を意味する。即ち、本発明では、灰分量が
紙の乾燥重量の10重量%以上となるように填料が配合
される。10重量%以下では、十分な不透明度を有する
薄手の紙を製造することは困難である。
【0018】本発明の填料添加紙には,必要に応じて各
種紙力増強剤,サイズ剤,バンド,染料その他一般の紙
製造に用いられる各種薬品類を使用することができ,ま
た用途に応じた加工(塗工,サイズプレス,スプレー
等)も可能である。
【0019】本発明の填料添加紙は,填料含有量が多い
にも関わらず剛度にすぐれているため,各種印刷用紙,
とりわけ薄葉印刷紙,各種転写紙(熱転写紙,電子写真
用転写紙等),各種情報記録用紙(感熱記録紙,磁気記
録紙,感圧記録紙,インクジェット記録紙等)の原紙と
しても最適である。
【0020】
【実施例】以下実施例を示して本発明を具体的に説明す
る。本発明の内容は実施例に限られるものではない。ま
た、本実施例におけるセルラーゼの添加量(%)は絶乾
パルプに対する重量%である。
【0021】〈実施例1〉LBKPをパルプ濃度5%,
セルラーゼ(パーガラーゼ A−40,CIBA−GE
IGY社製)を0.1%添加して,40℃,2時間処理
したのち,PFIミルで濾水度200mlに叩解し,填
料として軽質炭酸カルシウムを灰分30重量%になるよ
うに加えたのち,坪量32g/m2 で手抄し,線圧50
kg/cmでキャレンダー処理後,品質試験を行った結
果を表1に示す。
【0022】表1における密度は,キャレンダー処理後
のシート密度を示す。剛度は,JIS P 8143に従
い熊谷理機製全自動クラーク剛度試験器により測定し
た。不透明度はエルレホ,平滑度は王研式デジタル平滑
度試験器による測定値である。灰分は,シートを電気炉
において550℃にて灰化して測定した。
【0023】〈実施例2〉実施例1において,LBKP
をセルラーゼ処理後,PFIミルで濾水度250mlに
叩解した以外は,実施例1と全く同様に,填料として軽
質炭酸カルシウムを灰分30重量%になるように加えた
のち手抄,キャレンダー処理後,品質試験を行った結果
を表1に示す。
【0024】〈実施例3〉実施例1において,LBKP
をセルラーゼ処理後,PFIミルで濾水度300mlに
叩解した以外は,実施例1と全く同様に,填料として軽
質炭酸カルシウムを灰分30重量%になるように加えた
のち手抄,キャレンダー処理後,品質試験を行った結果
を表1に示す。
【0025】〈実施例4〉LBKPをパルプ濃度5%,
セルラーゼ(パーガラーゼ A−40,CIBA−GE
IGY社製)を0.1%添加して,40℃,2時間処理
したのち,PFIミルで濾水度180mlに叩解し,こ
れにセルラーゼ処理せずにPFIミルで濾水度165m
lに叩解したNBKPを40重量%混合し,填料として
軽質炭酸カルシウムを灰分20重量%になるように加え
たのち,坪量32g/m2 で手抄し,線圧50kg/c
mでキャレンダー処理後,品質試験を行った結果を表2
に示す。
【0026】〈実施例5〉NBKPをパルプ濃度5%,
セルラーゼ(パーガラーゼ A−40,CIBA−GE
IGY社製)を0.1%添加して,40℃,2時間処理
したのち,PFIミルで濾水度165mlに叩解し,こ
れにセルラーゼ処理せずにPFIミルで濾水度190m
lに叩解したLBKPを60重量%混合し,填料として
軽質炭酸カルシウムを灰分20重量%になるように加え
たのち,坪量32g/m2 で手抄し,線圧50kg/c
mでキャレンダー処理後,品質試験を行った結果を表2
に示す。
【0027】<比較例1>LBKPをPFIミルで濾水
度200mlに叩解し,填料として軽質炭酸カルシウム
を灰分30重量%になるように加えたのち,坪量32g
/m2 で手抄し,線圧50kg/cmでキャレンダー処
理後,品質試験を行った結果を表1に示す。
【0028】<比較例2>LBKPをパルプ濃度5%,
セルラーゼ(パーガラーゼ A−40,CIBA−GE
IGY社製)を0.1%添加して,40℃,2時間処理
したのち,PFIミルで濾水度400mlに叩解し,填
料として軽質炭酸カルシウムを灰分30重量%になるよ
うに加えたのち,坪量32g/m2 で手抄し,線圧50
kg/cmでキャレンダー処理後,品質試験を行った結
果を表1に示す。
【0029】<比較例3>LBKPをPFIミルで濾水
度200mlに叩解し,填料として軽質炭酸カルシウム
を灰分15重量%,二酸化チタンを5重量%になるよう
に加えたのち,坪量32g/m2 で手抄し,線圧50k
g/cmでキャレンダー処理後,品質試験を行った結果
を表1に示す。
【0030】<比較例4>LBKPをPFIミルで濾水
度190mlに叩解し,これにPFIミルで濾水度15
0mlに叩解したNBKPを40重量%混合し,填料と
して軽質炭酸カルシウムを灰分20重量%になるように
加えたのち,坪量32g/m2 で手抄し,線圧50kg
/cmでキャレンダー処理後,品質試験を行った結果を
表2に示す。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】
【発明の効果】本発明の実施例からも明らかなように,
セルラーゼを作用させて改質させ叩解したパルプと,填
料を組み合わせることにより,剛度と不透明度のバラン
スのとれた填料添加紙が得られる。これにより,坪量が
小さく薄手で,しかも剛度,不透明度の高い,品質のす
ぐれた上質紙を経済的に得ることがが可能となった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】植物繊維からなるパルプにセルラーゼを作
    用させたのち、パルプ濾水度(カナディアン スタンダ
    ード フリーネス)を350ml以下として抄紙され、
    填料を10重量%以上含有することを特徴とする填料添
    加紙。
JP21334195A 1995-08-22 1995-08-22 填料添加紙 Pending JPH0959893A (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21334195A JPH0959893A (ja) 1995-08-22 1995-08-22 填料添加紙

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JP21334195A JPH0959893A (ja) 1995-08-22 1995-08-22 填料添加紙

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JPH0959893A true JPH0959893A (ja) 1997-03-04

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ID=16637558

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007203496A (ja) * 2006-01-31 2007-08-16 Konica Minolta Holdings Inc インクジェット記録方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007203496A (ja) * 2006-01-31 2007-08-16 Konica Minolta Holdings Inc インクジェット記録方法
JP4640195B2 (ja) * 2006-01-31 2011-03-02 コニカミノルタホールディングス株式会社 インクジェット記録方法

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