JPH0959796A - メッキ方法およびメッキ用バレル装置 - Google Patents
メッキ方法およびメッキ用バレル装置Info
- Publication number
- JPH0959796A JPH0959796A JP21784395A JP21784395A JPH0959796A JP H0959796 A JPH0959796 A JP H0959796A JP 21784395 A JP21784395 A JP 21784395A JP 21784395 A JP21784395 A JP 21784395A JP H0959796 A JPH0959796 A JP H0959796A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- barrel
- plating
- net
- work
- soln
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Chemically Coating (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は、バレルの回転時におけるバレル内
外のメッキ液の流動性を良好にし、メッキのばらつき、
ワークのくっつき等を抑えることが可能なメッキ方法お
よびメッキ用バレル装置を提供することを課題とする。 【解決手段】 本発明は、内周面がネットで形成された
バレル内に投入物を入れ、このバレルを回転させること
により、投入物を攪拌しつつメッキすることを特徴とす
るメッキ方法およびメッキ用バレル装置を提供する。
外のメッキ液の流動性を良好にし、メッキのばらつき、
ワークのくっつき等を抑えることが可能なメッキ方法お
よびメッキ用バレル装置を提供することを課題とする。 【解決手段】 本発明は、内周面がネットで形成された
バレル内に投入物を入れ、このバレルを回転させること
により、投入物を攪拌しつつメッキすることを特徴とす
るメッキ方法およびメッキ用バレル装置を提供する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抵抗器、コンデン
サ等の電子部品を電気メッキするための方法およびそれ
に用いるメッキ用バレル装置に関する。
サ等の電子部品を電気メッキするための方法およびそれ
に用いるメッキ用バレル装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、メッキ用バレル装置は、多数の
電子部品(例えばチップ型抵抗器、コンデンサ等)を、
周面に複数の孔が開けられたバレル(回転容器)内に入
れ、このバレルをメッキ液に浸漬した状態で回転させな
がら一度に全部の電子部品を電気メッキするものであ
る。
電子部品(例えばチップ型抵抗器、コンデンサ等)を、
周面に複数の孔が開けられたバレル(回転容器)内に入
れ、このバレルをメッキ液に浸漬した状態で回転させな
がら一度に全部の電子部品を電気メッキするものであ
る。
【0003】図4は、従来のメッキ用バレル装置を示す
要部斜視図である。このバレル装置は、中空の六角柱形
状のアクリル樹脂等からなるバレル51を備えており、
このバレル51にはその両端面の略中心部に一対の電極
棒52がバレル51内に向けて挿通されている。また、
このバレル51は、略六角形状の板状体51aを両端面
とし、複数の貫通孔51bを有する6枚の側板51cを
それぞれ周面として形成されている。これら6枚の側板
51cのうちの1枚は、バレル51から開閉自在なフタ
として設けられ、その他は板状体に固定されている。ま
た、これら側板51cは、厚さの厚い剛性を有する板状
のものである。
要部斜視図である。このバレル装置は、中空の六角柱形
状のアクリル樹脂等からなるバレル51を備えており、
このバレル51にはその両端面の略中心部に一対の電極
棒52がバレル51内に向けて挿通されている。また、
このバレル51は、略六角形状の板状体51aを両端面
とし、複数の貫通孔51bを有する6枚の側板51cを
それぞれ周面として形成されている。これら6枚の側板
51cのうちの1枚は、バレル51から開閉自在なフタ
として設けられ、その他は板状体に固定されている。ま
た、これら側板51cは、厚さの厚い剛性を有する板状
のものである。
【0004】そして、この装置は、貯留槽53に貯留し
たPb、Sn等の金属成分を含むメッキ液にバレル51
を浸漬させて用いられる。尚、この貯留槽53内には陽
極側の対向電極が配置されている。このようなバレル装
置を用いて、例えば、ワーク(例えば電子部品)に対し
て電気メッキを行う場合には、図5に示すように、バレ
ル51内にワーク60とこれより小型の導電性のダミー
(スチールショット)61とを投入し、バレル51を貯
留槽53内のメッキ液に浸漬させた状態で回転させつ
つ、電極棒52をダミー61を介してワーク60に導電
させて、ワーク60の電極表面にメッキ液中の金属成分
を析出させることにより、ワーク60にメッキを施すと
いった方法がとられている。
たPb、Sn等の金属成分を含むメッキ液にバレル51
を浸漬させて用いられる。尚、この貯留槽53内には陽
極側の対向電極が配置されている。このようなバレル装
置を用いて、例えば、ワーク(例えば電子部品)に対し
て電気メッキを行う場合には、図5に示すように、バレ
ル51内にワーク60とこれより小型の導電性のダミー
(スチールショット)61とを投入し、バレル51を貯
留槽53内のメッキ液に浸漬させた状態で回転させつ
つ、電極棒52をダミー61を介してワーク60に導電
させて、ワーク60の電極表面にメッキ液中の金属成分
を析出させることにより、ワーク60にメッキを施すと
いった方法がとられている。
【0005】このメッキ方法では、ワーク60およびダ
ミー61が上記側板51cの貫通孔51bを通過してバ
レル51外に出ないように貫通孔51bの直径寸法を小
さくする必要がある。そして、バレル51内に投入され
るワーク60は、従来、例えば3.2×1.6mmサイ
ズの比較的大型なものであり、これに対し、上記側板の
貫通孔の直径寸法を例えば1.5mmと大きくできるの
で、側板の厚み寸法が3mmと大きくなっても、バレル
内外のメッキ液の循環にさほど大きな影響を与えること
はなかった。
ミー61が上記側板51cの貫通孔51bを通過してバ
レル51外に出ないように貫通孔51bの直径寸法を小
さくする必要がある。そして、バレル51内に投入され
るワーク60は、従来、例えば3.2×1.6mmサイ
ズの比較的大型なものであり、これに対し、上記側板の
貫通孔の直径寸法を例えば1.5mmと大きくできるの
で、側板の厚み寸法が3mmと大きくなっても、バレル
内外のメッキ液の循環にさほど大きな影響を与えること
はなかった。
【0006】だが、近年、1.0×0.5mmサイズと
いう極めて小型のワークが要求されるようになってきて
おり、このワークにメッキを施そうとすると、バレル側
板の貫通孔の直径寸法を小型化されたワークサイズに応
じて小さくする必要がある。
いう極めて小型のワークが要求されるようになってきて
おり、このワークにメッキを施そうとすると、バレル側
板の貫通孔の直径寸法を小型化されたワークサイズに応
じて小さくする必要がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
バレル装置を用いた方法では、バレル51の側板51c
は、剛性を有しある程度厚みのある板状のものであるた
め、その貫通孔51bの深さ寸法が大きい上にその直径
寸法が小さい状態となるので、メッキ液はこの貫通孔5
1bを通ってバレル51内外へ流動しにくくなり循環性
が非常に悪くなる。このため、バレル51内のメッキ液
中の金属イオン濃度が、ワーク60へのメッキが進むに
つれて減少するので、徐々にメッキ効率が落ちていく。
このように、従来のバレル装置は、ワークのサイズの小
型化に対応できなくなってきているのである。
バレル装置を用いた方法では、バレル51の側板51c
は、剛性を有しある程度厚みのある板状のものであるた
め、その貫通孔51bの深さ寸法が大きい上にその直径
寸法が小さい状態となるので、メッキ液はこの貫通孔5
1bを通ってバレル51内外へ流動しにくくなり循環性
が非常に悪くなる。このため、バレル51内のメッキ液
中の金属イオン濃度が、ワーク60へのメッキが進むに
つれて減少するので、徐々にメッキ効率が落ちていく。
このように、従来のバレル装置は、ワークのサイズの小
型化に対応できなくなってきているのである。
【0008】また、バレル51の周面は、複数枚の側板
51cを組み合わせて形成されているので、側板51c
どうしの間には隙間が生じやすく、バレル51の回転時
にこの隙間内にワーク60やダミー61が入り込んで詰
まってしまい攪拌されないままにメッキ膜成長がすす
み、ワーク60とダミー61とがくっついた状態のかた
まりとなり、バレル51の内周面にくっついた状態にな
ってしまう場合がある。さらに、このようなかたまりの
発生は、その他のワーク60がこのかたまりに引っかか
る等してワーク60の攪拌状態を阻害するものである。
この結果、ワーク60のメッキ膜厚は、ばらつきが生
じ、バレル51内のすべてのワーク60に対して均一に
メッキを施すことが難かしくなる。
51cを組み合わせて形成されているので、側板51c
どうしの間には隙間が生じやすく、バレル51の回転時
にこの隙間内にワーク60やダミー61が入り込んで詰
まってしまい攪拌されないままにメッキ膜成長がすす
み、ワーク60とダミー61とがくっついた状態のかた
まりとなり、バレル51の内周面にくっついた状態にな
ってしまう場合がある。さらに、このようなかたまりの
発生は、その他のワーク60がこのかたまりに引っかか
る等してワーク60の攪拌状態を阻害するものである。
この結果、ワーク60のメッキ膜厚は、ばらつきが生
じ、バレル51内のすべてのワーク60に対して均一に
メッキを施すことが難かしくなる。
【0009】しかも、このようなかたまりは、バレル5
1の内周面にこびり着くことがあるので、メッキ処理後
にバレル51から取り除くといった処理が必要になり非
常に作業性が悪い。また、このような取り除き処理を重
ねていくうちに、バレル51自体の寿命が短くなりやす
く、バレル51の交換を頻繁にする必要がある等、コス
トが嵩んでしまう。
1の内周面にこびり着くことがあるので、メッキ処理後
にバレル51から取り除くといった処理が必要になり非
常に作業性が悪い。また、このような取り除き処理を重
ねていくうちに、バレル51自体の寿命が短くなりやす
く、バレル51の交換を頻繁にする必要がある等、コス
トが嵩んでしまう。
【0010】また、このかたまりとなったワーク60
は、製品を製造する上で不良品として排除されるので、
生産歩留まりがかなり低下してしまうことになる。本発
明は、以上のような状況下において考え出されたもので
あり、バレルの回転時におけるバレル内外のメッキ液の
流動性を良好にし、メッキのばらつき、ワークのくっつ
き等を抑えることが可能なメッキ方法およびメッキ用バ
レル装置を提供することにある。
は、製品を製造する上で不良品として排除されるので、
生産歩留まりがかなり低下してしまうことになる。本発
明は、以上のような状況下において考え出されたもので
あり、バレルの回転時におけるバレル内外のメッキ液の
流動性を良好にし、メッキのばらつき、ワークのくっつ
き等を抑えることが可能なメッキ方法およびメッキ用バ
レル装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者は、上
記目的を達成するために、鋭意研究を重ねた結果、次の
ような技術を見い出した。 「内周面がネットで形成されたバレル内に投入物を入
れ、このバレルを回転させることにより、投入物を攪拌
しつつメッキすることを特徴とするメッキ方法。」 また、本発明者は、次の装置を見い出した。
記目的を達成するために、鋭意研究を重ねた結果、次の
ような技術を見い出した。 「内周面がネットで形成されたバレル内に投入物を入
れ、このバレルを回転させることにより、投入物を攪拌
しつつメッキすることを特徴とするメッキ方法。」 また、本発明者は、次の装置を見い出した。
【0012】「内部が中空である多角柱状のバレルを備
えたバレル装置において、バレルの内周面は、ネットに
より形成されていることを特徴とするメッキ用バレル装
置。」 この方法および装置によれば、内周面がネットで形成さ
れたバレルを用いているので、例えば、このバレルをメ
ッキ液に浸漬した状態で回転させた場合、バレル内のメ
ッキ液は、厚さの薄いしかも貫通孔をたくさん形成した
ネットを通ってバレル外へと流動することになる。この
ため、メッキ液は、そのバレル内外への循環性が極めて
良好なものになるので、例えばバレル内のメッキ液中の
メッキ成分つまり金属イオン濃度の低下を防ぎ、ひいて
は投入物に対するメッキ効率を大幅に向上できるのであ
る。
えたバレル装置において、バレルの内周面は、ネットに
より形成されていることを特徴とするメッキ用バレル装
置。」 この方法および装置によれば、内周面がネットで形成さ
れたバレルを用いているので、例えば、このバレルをメ
ッキ液に浸漬した状態で回転させた場合、バレル内のメ
ッキ液は、厚さの薄いしかも貫通孔をたくさん形成した
ネットを通ってバレル外へと流動することになる。この
ため、メッキ液は、そのバレル内外への循環性が極めて
良好なものになるので、例えばバレル内のメッキ液中の
メッキ成分つまり金属イオン濃度の低下を防ぎ、ひいて
は投入物に対するメッキ効率を大幅に向上できるのであ
る。
【0013】しかも、ネットにはメッキ液のみを流出入
させる貫通孔以外に凸形状の部分がないので、投入物が
バレル内周面に引っ掛かったりあるいは詰まったりする
ことが極めて少なくなり、投入物の攪拌状態は極めて良
好なものになる。このような良好な攪拌状態のもとで投
入物にメッキを行うと、投入物のかたまりの発生は非常
に少なくなりひいてはバレルにこびりつくかたまりを除
去する作業が非常に容易になり、メンテナンス性は著し
く向上する。
させる貫通孔以外に凸形状の部分がないので、投入物が
バレル内周面に引っ掛かったりあるいは詰まったりする
ことが極めて少なくなり、投入物の攪拌状態は極めて良
好なものになる。このような良好な攪拌状態のもとで投
入物にメッキを行うと、投入物のかたまりの発生は非常
に少なくなりひいてはバレルにこびりつくかたまりを除
去する作業が非常に容易になり、メンテナンス性は著し
く向上する。
【0014】また、本発明において、内周面を1枚のネ
ットで形成するときは、例えば、ネットに付着するワー
クのかたまりやメッキ液中のゴミ等を取り除くといった
メンテナンスを、ネットをバレルから一挙に取り外して
行うことが可能であり、作業性が良好になる。
ットで形成するときは、例えば、ネットに付着するワー
クのかたまりやメッキ液中のゴミ等を取り除くといった
メンテナンスを、ネットをバレルから一挙に取り外して
行うことが可能であり、作業性が良好になる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例について
説明するが、本発明はこれに限定されるものでない。こ
のメッキ用バレル装置は、図1に示すように、中空の六
角柱形状のバレル1を有する。
説明するが、本発明はこれに限定されるものでない。こ
のメッキ用バレル装置は、図1に示すように、中空の六
角柱形状のバレル1を有する。
【0016】このバレル1は、略六角形状の2つの板状
体2(1つは図示されない)と、これら板状体2間に立
設された5枚の攪拌板3と、各板状体2の外周面に沿っ
て攪拌板3を覆うように巻設されたネット4と、を備え
たものである(ネット4はバレル1の周面として形成さ
れている)。ネット4は、0.2mm□程度の貫通孔4
aがメッシュ状に無数に形成されており、且つ、厚み寸
法が1mm程度の合成樹脂からなる網状のもので、その
表面には貫通孔4a以外に凸状部分がほとんど存在しな
い。また、このネット4は、バレル1の周面の6面のう
ち5面までが固定され、残りの1面は開閉自在のフタ4
bとなっている。
体2(1つは図示されない)と、これら板状体2間に立
設された5枚の攪拌板3と、各板状体2の外周面に沿っ
て攪拌板3を覆うように巻設されたネット4と、を備え
たものである(ネット4はバレル1の周面として形成さ
れている)。ネット4は、0.2mm□程度の貫通孔4
aがメッシュ状に無数に形成されており、且つ、厚み寸
法が1mm程度の合成樹脂からなる網状のもので、その
表面には貫通孔4a以外に凸状部分がほとんど存在しな
い。また、このネット4は、バレル1の周面の6面のう
ち5面までが固定され、残りの1面は開閉自在のフタ4
bとなっている。
【0017】また、このネット4は、大きな開口部5a
を有する板状の押え部材5でバレル1の外側から板状体
2にボルト締め等で押え付けられている。さらに、板状
体2の外端面には、外接用の平歯車6が取着されてい
る。加えて、各平歯車6および板状体2の略中心部に
は、これらを貫通する孔が穿設されており、これら孔を
通して一対の陰極側の電極棒7がそれぞれバレル1内部
に挿入されている。これら電極棒7は、L字状の対称形
状となっている。(尚、孔には、ベアリング2aが嵌合
されており、これにより電極棒7を不動にした状態でバ
レル1を回転させることを可能にしている。) また、攪拌板3は、バレル1の1つの稜線(コーナー
部)R(図では2点鎖線)を挟んで両隣の稜線Rを通る
平面上に、ネット4と離間するように設けられている。
(尚、この攪拌板3は、投入物を出入れするためのフタ
4bに対向する箇所には設けられていない。) このようなバレル装置は、図2に示すようなSn、Pb
等の金属成分を含むメッキ液が貯留された貯留槽8内に
浸漬されることになる。
を有する板状の押え部材5でバレル1の外側から板状体
2にボルト締め等で押え付けられている。さらに、板状
体2の外端面には、外接用の平歯車6が取着されてい
る。加えて、各平歯車6および板状体2の略中心部に
は、これらを貫通する孔が穿設されており、これら孔を
通して一対の陰極側の電極棒7がそれぞれバレル1内部
に挿入されている。これら電極棒7は、L字状の対称形
状となっている。(尚、孔には、ベアリング2aが嵌合
されており、これにより電極棒7を不動にした状態でバ
レル1を回転させることを可能にしている。) また、攪拌板3は、バレル1の1つの稜線(コーナー
部)R(図では2点鎖線)を挟んで両隣の稜線Rを通る
平面上に、ネット4と離間するように設けられている。
(尚、この攪拌板3は、投入物を出入れするためのフタ
4bに対向する箇所には設けられていない。) このようなバレル装置は、図2に示すようなSn、Pb
等の金属成分を含むメッキ液が貯留された貯留槽8内に
浸漬されることになる。
【0018】この貯留槽8内には、バレル1の平歯車6
の歯面に当接しバレル1を回転させるための回転歯車9
が配設されている(回転歯車9は図示しないモータによ
り回転自在に設けられている)。また、メッキ液内に
は、陽極側の導電板10が浸漬されている。さらに、貯
留槽8上には、一対の電極棒7と当接可能な導電性の棒
状体11が設けられている。
の歯面に当接しバレル1を回転させるための回転歯車9
が配設されている(回転歯車9は図示しないモータによ
り回転自在に設けられている)。また、メッキ液内に
は、陽極側の導電板10が浸漬されている。さらに、貯
留槽8上には、一対の電極棒7と当接可能な導電性の棒
状体11が設けられている。
【0019】このような構成を有するバレル装置を用い
て、ワーク(チップ抵抗器を例にとる)の電極表面に対
してメッキを施す場合の例を先述した図1および図2と
図3を参照しつつ説明する。まず、図3に示すように、
投入物であるワーク20、セラミックボール21、導電
性のダミー(スチールショット)22を、バレル1のフ
タ4bを開けてバレル1内に投入する。ここで、上記投
入物は、その大きさがネット4の貫通孔4aに比べて大
きく、それぞれの大きさが、ワーク20は縦1.0×横
0.5mm程度で厚みが0.4mm程度、セラミックボ
ール21は直径2.0mm程度およびダミー22は0.
5×0.3mm程度となっている。従って、これら投入
物は、ネット4の貫通孔4a内に非常に入り込みにくい
状態になっている。尚、ダミー22は、ワーク20の攪
拌を促進させるためのものであり、また、セラミックボ
ール21は、ワーク20のメッキ液中の散乱を押さえつ
けるものである。
て、ワーク(チップ抵抗器を例にとる)の電極表面に対
してメッキを施す場合の例を先述した図1および図2と
図3を参照しつつ説明する。まず、図3に示すように、
投入物であるワーク20、セラミックボール21、導電
性のダミー(スチールショット)22を、バレル1のフ
タ4bを開けてバレル1内に投入する。ここで、上記投
入物は、その大きさがネット4の貫通孔4aに比べて大
きく、それぞれの大きさが、ワーク20は縦1.0×横
0.5mm程度で厚みが0.4mm程度、セラミックボ
ール21は直径2.0mm程度およびダミー22は0.
5×0.3mm程度となっている。従って、これら投入
物は、ネット4の貫通孔4a内に非常に入り込みにくい
状態になっている。尚、ダミー22は、ワーク20の攪
拌を促進させるためのものであり、また、セラミックボ
ール21は、ワーク20のメッキ液中の散乱を押さえつ
けるものである。
【0020】そして、図2に示す如く、フタ4aを閉じ
た状態でバレル1を貯留槽8内のメッキ液に浸漬させる
(バレル1が半分程度メッキ液に浸漬した状態が好まし
い)。このとき、電極棒7と棒状体11とは、電気的に
導通されており、メッキ液中の陽極イオンが、陰極側の
電極棒7表面およびこれに導通されるものに析出され
る。
た状態でバレル1を貯留槽8内のメッキ液に浸漬させる
(バレル1が半分程度メッキ液に浸漬した状態が好まし
い)。このとき、電極棒7と棒状体11とは、電気的に
導通されており、メッキ液中の陽極イオンが、陰極側の
電極棒7表面およびこれに導通されるものに析出され
る。
【0021】さらに、バレル1の平歯車6の歯面は回転
歯車9の歯面にかみ合った状態である。この状態で、バ
レル1を回転歯車9の回転により図3中の矢印方向に回
転させて、バレル1内のワーク20、セラミックボール
21、ダミー22を攪拌させる。尚、回転歯車9は、図
2においてメッキ液に完全に浸漬された状態であるが、
メッキ液に浸漬されていなくても良い。
歯車9の歯面にかみ合った状態である。この状態で、バ
レル1を回転歯車9の回転により図3中の矢印方向に回
転させて、バレル1内のワーク20、セラミックボール
21、ダミー22を攪拌させる。尚、回転歯車9は、図
2においてメッキ液に完全に浸漬された状態であるが、
メッキ液に浸漬されていなくても良い。
【0022】この攪拌時に、バレル1内のメッキ液は、
厚さを薄くし、貫通孔を無数に形成したネット4を通っ
て流動するので、バレル1内外への流動性が極めて良好
になり、常にバレル1内におけるメッキ液中の金属イオ
ン濃度を略均一に維持できる。このため、ワーク20
を、これに対するメッキ形成速度を落とさずに、効率的
にメッキすることができる。
厚さを薄くし、貫通孔を無数に形成したネット4を通っ
て流動するので、バレル1内外への流動性が極めて良好
になり、常にバレル1内におけるメッキ液中の金属イオ
ン濃度を略均一に維持できる。このため、ワーク20
を、これに対するメッキ形成速度を落とさずに、効率的
にメッキすることができる。
【0023】しかも、上記投入物は、これの攪拌時にネ
ット4以外に接触する箇所がなく、バレル内で引っ掛か
ったり詰まったりして投入物のかたまりが発生すること
が非常に低減されるので、生産歩留まりが向上するとと
もに均一なメッキ膜厚を得ることができる。また、バレ
ル1にこびりつくかたまりを除去する作業が非常に簡単
になり、メンテナンス性は著しく向上する。
ット4以外に接触する箇所がなく、バレル内で引っ掛か
ったり詰まったりして投入物のかたまりが発生すること
が非常に低減されるので、生産歩留まりが向上するとと
もに均一なメッキ膜厚を得ることができる。また、バレ
ル1にこびりつくかたまりを除去する作業が非常に簡単
になり、メンテナンス性は著しく向上する。
【0024】本実施例において、ネット4の貫通孔4a
は0.2mm□程度となっているが、これに限定するも
のでなく、バレル内の投入物がバレル外に出ない程度に
小さければ良い。また、ネット4の厚さは、これを限定
するものでなく、破れ等が生じない耐久性を維持できる
程度に薄くすることが好ましい。また、材質について
は、絶縁性のものであれば良く、種々の樹脂等を用いる
ことが可能である。
は0.2mm□程度となっているが、これに限定するも
のでなく、バレル内の投入物がバレル外に出ない程度に
小さければ良い。また、ネット4の厚さは、これを限定
するものでなく、破れ等が生じない耐久性を維持できる
程度に薄くすることが好ましい。また、材質について
は、絶縁性のものであれば良く、種々の樹脂等を用いる
ことが可能である。
【0025】また、本実施例においては、バレル周面を
1枚のネット4で形成しているが、これに限定するもの
でなく、バレル1の周面の5面までを1枚のネットで形
成し、フタとなる残りの1面を別の1枚のネットで形成
することにより、このフタをバレルから取外し自在とす
ることも可能である。さらに、本実施例においては、六
角柱状のバレルを用いているが、これに限定するもので
なく、八角柱状等種々の多角柱状のバレルに対しても適
用可能である。
1枚のネット4で形成しているが、これに限定するもの
でなく、バレル1の周面の5面までを1枚のネットで形
成し、フタとなる残りの1面を別の1枚のネットで形成
することにより、このフタをバレルから取外し自在とす
ることも可能である。さらに、本実施例においては、六
角柱状のバレルを用いているが、これに限定するもので
なく、八角柱状等種々の多角柱状のバレルに対しても適
用可能である。
【0026】また、本実施例における攪拌板3は、バレ
ル1の周面に対して12mm程度離間した状態となって
いるが、これに限定するものでなく、この離間寸法は、
ワーク20の最大幅寸法よりも大きく且つワーク20の
最大幅寸法の2倍よりも小さい程度が好ましく、このよ
うに離間寸法を設ければ、ワーク20がこの隙間につま
りにくく、良好な攪拌状態を維持できる。さらに、攪拌
板3の両側縁の上下面をテーパ形状とすることにより、
さらに投入物の攪拌状態を良好にし得る。
ル1の周面に対して12mm程度離間した状態となって
いるが、これに限定するものでなく、この離間寸法は、
ワーク20の最大幅寸法よりも大きく且つワーク20の
最大幅寸法の2倍よりも小さい程度が好ましく、このよ
うに離間寸法を設ければ、ワーク20がこの隙間につま
りにくく、良好な攪拌状態を維持できる。さらに、攪拌
板3の両側縁の上下面をテーパ形状とすることにより、
さらに投入物の攪拌状態を良好にし得る。
【図1】本発明のバレル装置におけるバレルを示す斜視
図である。
図である。
【図2】図1に示したバレルを貯留槽に浸漬させた状態
を説明する説明図である。
を説明する説明図である。
【図3】バレル内の投入物の状態を示す斜視図である。
【図4】従来のメッキ用バレル装置を貯留槽に浸した状
態を示す一部省略斜視図である。
態を示す一部省略斜視図である。
【図5】図4に示すメッキ装置を用いてバレル内の投入
物を攪拌した時の状態を示す横断面図である。
物を攪拌した時の状態を示す横断面図である。
1 バレル 2 板状体 3 攪拌板 4 ネット 5 押え板 6 平歯車 7 電極棒 8 貯留槽 9 回転歯車 10 導電板 11 棒状体 20 ワーク 21 セラミックボール 22 ダミー
Claims (3)
- 【請求項1】 内周面がネットで形成されたバレル内に
投入物を入れ、このバレルを回転させることにより、投
入物を攪拌しつつメッキすることを特徴とするメッキ方
法。 - 【請求項2】 内周面が1枚のネットで形成されたバレ
ルを用いることを特徴とする請求項1もしくは請求項2
に記載のメッキ方法。 - 【請求項3】 内部が中空である多角柱状のバレルを備
えたバレル装置において、 前記バレルの内周面は、ネットにより形成されているこ
とを特徴とするメッキ用バレル装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21784395A JPH0959796A (ja) | 1995-08-25 | 1995-08-25 | メッキ方法およびメッキ用バレル装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21784395A JPH0959796A (ja) | 1995-08-25 | 1995-08-25 | メッキ方法およびメッキ用バレル装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0959796A true JPH0959796A (ja) | 1997-03-04 |
Family
ID=16710636
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21784395A Pending JPH0959796A (ja) | 1995-08-25 | 1995-08-25 | メッキ方法およびメッキ用バレル装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0959796A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN1300384C (zh) * | 2003-12-11 | 2007-02-14 | 胡自谦 | 一种电镀的方法及其设备 |
-
1995
- 1995-08-25 JP JP21784395A patent/JPH0959796A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN1300384C (zh) * | 2003-12-11 | 2007-02-14 | 胡自谦 | 一种电镀的方法及其设备 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US20080142374A1 (en) | Apparatus For Recovery Metal | |
CN112533398B (zh) | 线路板浸泡装置及线路板加工设备 | |
DE3905100A1 (de) | Verfahren und vorrichtung zum elektrolytaustausch vornehmlich in engen vertiefungen grossflaechiger werkstuecke | |
JPH0959796A (ja) | メッキ方法およびメッキ用バレル装置 | |
US5364523A (en) | Method of electroplating half sliding bearings | |
KR100704685B1 (ko) | 메쉬형 회전 음극드럼 도금법에 의한 연속 금속메쉬 제조장치 | |
EP1507612B1 (de) | Verfahren zur galvanischen beschichtung einer stranggiesskokille | |
DE3822726C2 (ja) | ||
US7560015B2 (en) | Process for electrolytic coating of a strand casting mould | |
JPH05214597A (ja) | バレルメッキ方法およびメッキドラム | |
US6306269B1 (en) | Method and apparatus for efficiently wet plating and processing small parts | |
DE19541231B4 (de) | Einrichtung zur elektrolytischen Oberflächenbehandlung schüttfähiger Massenteile in einer Tauchtrommel und Verfahren zum Betrieb dieser Einrichtung | |
US4253916A (en) | Vibratory plating method | |
JPH05247682A (ja) | 電解めっき方法 | |
DE3624695A1 (de) | Anordnung zur elektrolytischen behandlung profilierter werkstuecke | |
DE2531902C2 (ja) | ||
JPH08100295A (ja) | メッキ方法およびメッキ用バレル装置 | |
JPH08100294A (ja) | メッキ方法およびメッキ用バレル装置 | |
KR102295173B1 (ko) | 멀티-레이어 다이아몬드 전착 마이크로공구를 제조하는 전착장치 및 이를 이용한 멀티-레이어 다이아몬드 전착 마이크로공구를 제조하는 제조방법 | |
US4249998A (en) | Apparatus and process for producing copper-boron carbide composite by electrolytic entrapment | |
JP2945197B2 (ja) | メッキ用バレル装置 | |
DE1808807C3 (de) | Katodenelemente für eine in ein elektrolytisches Bad eintauchende Behandlungstrommel | |
JP2003321790A (ja) | 中空金属部材の製造方法および電鋳装置 | |
JPH0222499A (ja) | メッキ装置 | |
JP2519762B2 (ja) | ドラム端部の塗膜除去装置 |