JPH0959037A - 医薬用ホウケイ酸ガラス - Google Patents
医薬用ホウケイ酸ガラスInfo
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- JPH0959037A JPH0959037A JP24064695A JP24064695A JPH0959037A JP H0959037 A JPH0959037 A JP H0959037A JP 24064695 A JP24064695 A JP 24064695A JP 24064695 A JP24064695 A JP 24064695A JP H0959037 A JPH0959037 A JP H0959037A
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- JP
- Japan
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- glass
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- alkali elution
- cao
- liquidus temperature
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-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03C—CHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
- C03C4/00—Compositions for glass with special properties
- C03C4/20—Compositions for glass with special properties for chemical resistant glass
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03C—CHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
- C03C3/00—Glass compositions
- C03C3/04—Glass compositions containing silica
- C03C3/076—Glass compositions containing silica with 40% to 90% silica, by weight
- C03C3/089—Glass compositions containing silica with 40% to 90% silica, by weight containing boron
- C03C3/091—Glass compositions containing silica with 40% to 90% silica, by weight containing boron containing aluminium
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
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- Geochemistry & Mineralogy (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Glass Compositions (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明の目的は、BaOを含有せず、化学的
耐久性に優れ、低膨張であり、しかもダンナー法によっ
て成形しても、成形の際、ガラス中に結晶が析出するこ
とがない医薬用ホウケイ酸ガラスを提供することであ
る。 【解決手段】 本質的にSiO2 、B2 O3 、Al2 O
3 、Na2 O、K2 O、CaO及び清澄剤のみからな
り、前記各成分の割合が、重量百分率で、SiO27
0.0〜75.0%、B2 O3 13.1〜15.0
%、Al2 O3 5.0〜6.5%、CaO 0.1〜
1.0%、Na2 O 5.5〜7.5%、K2O 0.
5〜2.5%、清澄剤 0.01〜0.5%である。
耐久性に優れ、低膨張であり、しかもダンナー法によっ
て成形しても、成形の際、ガラス中に結晶が析出するこ
とがない医薬用ホウケイ酸ガラスを提供することであ
る。 【解決手段】 本質的にSiO2 、B2 O3 、Al2 O
3 、Na2 O、K2 O、CaO及び清澄剤のみからな
り、前記各成分の割合が、重量百分率で、SiO27
0.0〜75.0%、B2 O3 13.1〜15.0
%、Al2 O3 5.0〜6.5%、CaO 0.1〜
1.0%、Na2 O 5.5〜7.5%、K2O 0.
5〜2.5%、清澄剤 0.01〜0.5%である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、注射用アンプル、管瓶
用ガラス等に使用される無色透明な医薬用ホウケイ酸ガ
ラスに関するものである。
用ガラス等に使用される無色透明な医薬用ホウケイ酸ガ
ラスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】注射用アンプルや管瓶用ガラスには、充
填される薬液を汚染しないように化学的耐久性が高いこ
とや、耐熱性を有するように低膨張であること等が要求
され、従来よりこのような条件を満足するガラスとし
て、SiO2 −B2 O3 −Al2O3 −Na2 O−K2
O−BaO系等のホウケイ酸ガラスが知られている。
填される薬液を汚染しないように化学的耐久性が高いこ
とや、耐熱性を有するように低膨張であること等が要求
され、従来よりこのような条件を満足するガラスとし
て、SiO2 −B2 O3 −Al2O3 −Na2 O−K2
O−BaO系等のホウケイ酸ガラスが知られている。
【0003】ところで上記したようなBaOを含有する
ホウケイ酸ガラスは、優れた化学的耐久性を有するもの
であるが、注射用アンプルや注射用管瓶に充填される薬
液中に硫酸イオンが含まれると、ガラス中のBaOと、
硫酸イオンが反応して沈殿物が生じたり、注射用アンプ
ルや管瓶の内壁にくもりが生じることがあった。
ホウケイ酸ガラスは、優れた化学的耐久性を有するもの
であるが、注射用アンプルや注射用管瓶に充填される薬
液中に硫酸イオンが含まれると、ガラス中のBaOと、
硫酸イオンが反応して沈殿物が生じたり、注射用アンプ
ルや管瓶の内壁にくもりが生じることがあった。
【0004】このような事情から、近年では、BaOを
含有しない医薬用ホウケイ酸ガラスが各種提案されてお
り、例えば特開平7−206472号には、SiO2 −
B2O3 −Al2 O3 −CaO−Na2 O−K2 O系
で、BaOを含有しない医薬用ホウケイ酸ガラスが開示
されている。
含有しない医薬用ホウケイ酸ガラスが各種提案されてお
り、例えば特開平7−206472号には、SiO2 −
B2O3 −Al2 O3 −CaO−Na2 O−K2 O系
で、BaOを含有しない医薬用ホウケイ酸ガラスが開示
されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】特開平7−20647
2号に開示の医薬用ホウケイ酸ガラスは、化学的耐久性
に優れ、また低膨張であるが、ガラスの液相温度の粘度
が5.0以下と低いため、管ガラスの成形法として広く
使用されているダンナー法による管成形では、成形の
際、ガラス中に結晶が析出しやすく、生産歩留りが低下
するという問題がある。
2号に開示の医薬用ホウケイ酸ガラスは、化学的耐久性
に優れ、また低膨張であるが、ガラスの液相温度の粘度
が5.0以下と低いため、管ガラスの成形法として広く
使用されているダンナー法による管成形では、成形の
際、ガラス中に結晶が析出しやすく、生産歩留りが低下
するという問題がある。
【0006】本発明の目的は、BaOを含有せず、化学
的耐久性に優れ、低膨張であり、しかもダンナー法によ
って成形しても、成形の際、ガラス中に結晶が析出する
ことがない医薬用ホウケイ酸ガラスを提供することであ
る。
的耐久性に優れ、低膨張であり、しかもダンナー法によ
って成形しても、成形の際、ガラス中に結晶が析出する
ことがない医薬用ホウケイ酸ガラスを提供することであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の医薬用ホウケイ
酸ガラスは、本質的にSiO2 、B2 O3 、Al2 O
3 、Na2 O、K2 O、CaO及び清澄剤のみからな
り、前記各成分の割合が、重量百分率で、SiO2 7
0.0〜75.0%、B2 O3 13.1〜15.0
%、Al2 O3 5.0〜6.5%、CaO 0.1〜
1.0%、Na2 O5.5〜7.5%、K2 O 0.5
〜2.5%、清澄剤 0.01〜0.5%であり、30
〜380℃における線膨張係数が45〜53×10-7/
℃、第12改正日本薬局方 注射剤用ガラス容器試験法
アルカリ溶出試験第1法に基づくアルカリ溶出量が
0.30ml以下、液相温度の粘度が、logηで5.
2以上であることを特徴とする。
酸ガラスは、本質的にSiO2 、B2 O3 、Al2 O
3 、Na2 O、K2 O、CaO及び清澄剤のみからな
り、前記各成分の割合が、重量百分率で、SiO2 7
0.0〜75.0%、B2 O3 13.1〜15.0
%、Al2 O3 5.0〜6.5%、CaO 0.1〜
1.0%、Na2 O5.5〜7.5%、K2 O 0.5
〜2.5%、清澄剤 0.01〜0.5%であり、30
〜380℃における線膨張係数が45〜53×10-7/
℃、第12改正日本薬局方 注射剤用ガラス容器試験法
アルカリ溶出試験第1法に基づくアルカリ溶出量が
0.30ml以下、液相温度の粘度が、logηで5.
2以上であることを特徴とする。
【0008】
【作用】本発明の医薬用ホウケイ酸ガラスは、本質的に
SiO2 、B2 O3 、Al2 O3 、Na2 O、K2 O、
CaO及び清澄剤のみからなる。尚、これら以外の成分
が含まれると所望の特性が得られなくなり好ましくな
い。例えば、BaOを添加すると、前述のように薬液中
の硫酸イオンとガラス中のBaOが反応しやすくなり、
ましく、またZrO2 を添加すると、ガラスの粘着性が
増大し、結果的にアルカリ溶出量が多くなってしまう。
SiO2 、B2 O3 、Al2 O3 、Na2 O、K2 O、
CaO及び清澄剤のみからなる。尚、これら以外の成分
が含まれると所望の特性が得られなくなり好ましくな
い。例えば、BaOを添加すると、前述のように薬液中
の硫酸イオンとガラス中のBaOが反応しやすくなり、
ましく、またZrO2 を添加すると、ガラスの粘着性が
増大し、結果的にアルカリ溶出量が多くなってしまう。
【0009】次に各成分の組成範囲を上記のように限定
した理由を説明する。
した理由を説明する。
【0010】SiO2 は、主要なガラス形成酸化物であ
り、その含有量は、70.0〜75.0%、好ましくは
71.0〜74.0%である。SiO2 が75.0%よ
り多いと、ガラスの溶融性及び成形性が著しく悪くな
り、一方、70.0%より少なくなると、線膨張係数が
大きくなり過ぎて耐熱性が悪くなり、アンプルや管瓶に
加工した後、直ちに徐冷しないと成形品が破損し易くな
る。
り、その含有量は、70.0〜75.0%、好ましくは
71.0〜74.0%である。SiO2 が75.0%よ
り多いと、ガラスの溶融性及び成形性が著しく悪くな
り、一方、70.0%より少なくなると、線膨張係数が
大きくなり過ぎて耐熱性が悪くなり、アンプルや管瓶に
加工した後、直ちに徐冷しないと成形品が破損し易くな
る。
【0011】B2 O3 は、ガラスの溶融性を向上させる
成分であり、その含有量は13.1〜15.0%、好ま
しくは13.1〜14.0%である。B2 O3 が15.
0%より多くなると、化学的耐久性が悪くなり、一方、
13.1%より少ないと、ガラスの高温粘性が高くな
り、加工性が悪くなる。
成分であり、その含有量は13.1〜15.0%、好ま
しくは13.1〜14.0%である。B2 O3 が15.
0%より多くなると、化学的耐久性が悪くなり、一方、
13.1%より少ないと、ガラスの高温粘性が高くな
り、加工性が悪くなる。
【0012】Al2 O3 は、液相温度の粘度を下げると
共に、化学的耐久性を向上させる成分であり、その含有
量は5.0〜6.5%である。Al2 O3 が6.5%よ
り多いと、高温粘性が高くなり、作業点が高くなるた
め、アンプルや管瓶の成形時にアルカリ成分が揮発し易
くなる。アルカリ成分が揮発すると、成形中のアンプル
や管瓶の内面に焼き付き、これが薬液の保存中や薬液充
填後のオートクレーブ加熱で溶け出して薬液のPHを上
げたり、薬液を変質させたりする可能性がある。さらに
Al2 O3 量が多くなるほど、ガラスの溶融性が低下す
るため好ましくない。一方、5.0%より少ないと、ガ
ラスの液相温度の粘度が低下し、ガラス管を成形する際
に、結晶が析出しやすくなる。
共に、化学的耐久性を向上させる成分であり、その含有
量は5.0〜6.5%である。Al2 O3 が6.5%よ
り多いと、高温粘性が高くなり、作業点が高くなるた
め、アンプルや管瓶の成形時にアルカリ成分が揮発し易
くなる。アルカリ成分が揮発すると、成形中のアンプル
や管瓶の内面に焼き付き、これが薬液の保存中や薬液充
填後のオートクレーブ加熱で溶け出して薬液のPHを上
げたり、薬液を変質させたりする可能性がある。さらに
Al2 O3 量が多くなるほど、ガラスの溶融性が低下す
るため好ましくない。一方、5.0%より少ないと、ガ
ラスの液相温度の粘度が低下し、ガラス管を成形する際
に、結晶が析出しやすくなる。
【0013】CaOは、ガラスの溶融性を向上させる成
分であり、その含有量は0.1〜1.0%である。Ca
Oが1.0%より多くなると、化学的耐久性が悪くな
り、一方、0.1%より少ないと、溶融性が低下する。
分であり、その含有量は0.1〜1.0%である。Ca
Oが1.0%より多くなると、化学的耐久性が悪くな
り、一方、0.1%より少ないと、溶融性が低下する。
【0014】Na2 Oは、ガラスの溶融性を向上させる
成分であり、その含有量は5.5〜7.5%である。N
a2 Oが7.5%より多くなると、化学的耐久性が悪く
なると共に線膨張係数が高くなって耐熱性が低下する。
一方、5.5%より少なくなると溶融性が低下する。
成分であり、その含有量は5.5〜7.5%である。N
a2 Oが7.5%より多くなると、化学的耐久性が悪く
なると共に線膨張係数が高くなって耐熱性が低下する。
一方、5.5%より少なくなると溶融性が低下する。
【0015】K2 Oは、化学的耐久性を向上させると共
に、液相温度を下げる成分であり、その含有量は0.5
〜2.5%である。K2 Oが2.5%より多いとガラス
の粘性が高くなりすぎる。逆に、0.5%より少なくな
ると、上記した効果が得られなくなる。
に、液相温度を下げる成分であり、その含有量は0.5
〜2.5%である。K2 Oが2.5%より多いとガラス
の粘性が高くなりすぎる。逆に、0.5%より少なくな
ると、上記した効果が得られなくなる。
【0016】尚、Na2 OとK2 Oの合量は、8.5%
以下にすることが望ましい。すなわちこれらの成分の合
量が、8.5%より多くなると、線膨張係数が高くな
り、耐熱性が低下すると共に、アルカリ溶出量が多くな
るためである。
以下にすることが望ましい。すなわちこれらの成分の合
量が、8.5%より多くなると、線膨張係数が高くな
り、耐熱性が低下すると共に、アルカリ溶出量が多くな
るためである。
【0017】清澄剤としては、As2 O3 、Sb2 O
3 、NaCl等の1種又は2種以上を0.01〜0.5
%含有する。清澄剤が0.5%より多いと、As、S
b、Cl等の溶出量が増大したり、バーナー加工により
ガラスが変色してしまう恐れがある。一方、0.01%
より少ないと、清澄効果が得られない。
3 、NaCl等の1種又は2種以上を0.01〜0.5
%含有する。清澄剤が0.5%より多いと、As、S
b、Cl等の溶出量が増大したり、バーナー加工により
ガラスが変色してしまう恐れがある。一方、0.01%
より少ないと、清澄効果が得られない。
【0018】本発明の医薬用ホウケイ酸ガラスは、30
〜380℃における線膨張係数が45〜53×10-7/
℃、第12改正日本薬局方 注射剤用ガラス容器試験法
アルカリ溶出試験第1法に基づくアルカリ溶出量が
0.30ml以下、液相温度の粘度が、logηで5.
2以上であることを特徴とする。線膨張係数が、上記範
囲より高くなると耐熱性が悪くなり、逆に低くなると、
ワンポイントカットアンプルのカラーピグメントの接着
性が低下して剥離する恐れがある。またアルカリ溶出量
が0.30mlよりも大きくなると、上記アルカリ溶出
試験第1法の融封できる容器の規定に適合しないため注
射用アンプルや管瓶に使用できなくなる。さらに液相温
度の粘度がlogηで5.2未満になると、前述したよ
うにダンナー法でガラス管を成形する際、ガラス中に結
晶が析出しやすくなり、生産歩留りが低下するため好ま
しくない。
〜380℃における線膨張係数が45〜53×10-7/
℃、第12改正日本薬局方 注射剤用ガラス容器試験法
アルカリ溶出試験第1法に基づくアルカリ溶出量が
0.30ml以下、液相温度の粘度が、logηで5.
2以上であることを特徴とする。線膨張係数が、上記範
囲より高くなると耐熱性が悪くなり、逆に低くなると、
ワンポイントカットアンプルのカラーピグメントの接着
性が低下して剥離する恐れがある。またアルカリ溶出量
が0.30mlよりも大きくなると、上記アルカリ溶出
試験第1法の融封できる容器の規定に適合しないため注
射用アンプルや管瓶に使用できなくなる。さらに液相温
度の粘度がlogηで5.2未満になると、前述したよ
うにダンナー法でガラス管を成形する際、ガラス中に結
晶が析出しやすくなり、生産歩留りが低下するため好ま
しくない。
【0019】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明の医薬用ホウ
ケイ酸ガラスを詳細に説明する。
ケイ酸ガラスを詳細に説明する。
【0020】表1は、本発明の実施例(試料No.1〜
3)と比較例(試料No.4)のガラス組成、30〜3
80℃における線膨張係数、アルカリ溶出量、液相温度
及び液相温度の粘度を示している。
3)と比較例(試料No.4)のガラス組成、30〜3
80℃における線膨張係数、アルカリ溶出量、液相温度
及び液相温度の粘度を示している。
【0021】
【表1】
【0022】表中の各試料は、次のようにして調製し
た。まず表の組成となるようにガラス原料を調合した
後、白金坩堝に入れ、実験炉で1500℃−6時間の条
件で溶融した。次いで溶融ガラスを一旦板状に成形し、
徐冷した後、各特性の測定に供するために必要な形状に
成形した。尚、このようにして得られた各試料は、何れ
も無色透明であった。
た。まず表の組成となるようにガラス原料を調合した
後、白金坩堝に入れ、実験炉で1500℃−6時間の条
件で溶融した。次いで溶融ガラスを一旦板状に成形し、
徐冷した後、各特性の測定に供するために必要な形状に
成形した。尚、このようにして得られた各試料は、何れ
も無色透明であった。
【0023】表から明らかなように、本発明の実施例で
ある試料No.1〜3は、線膨張係数が46〜52×1
0-7/℃と低く、またアルカリ溶出量が0.14ml以
下であるため、化学的耐久性に優れ、しかも液相温度の
粘度がlogηで5.4であるため、ダンナー法でガラ
ス管を成形しても、ガラス中に結晶が析出しないことが
理解できる。
ある試料No.1〜3は、線膨張係数が46〜52×1
0-7/℃と低く、またアルカリ溶出量が0.14ml以
下であるため、化学的耐久性に優れ、しかも液相温度の
粘度がlogηで5.4であるため、ダンナー法でガラ
ス管を成形しても、ガラス中に結晶が析出しないことが
理解できる。
【0024】これに対して、比較例である試料No.4
は、線膨張係数が49×10-7/℃であり、またアルカ
リ溶出量が0.12mlと良好な値を示したが、液相温
度の粘度がlogηで5.0と低かった。
は、線膨張係数が49×10-7/℃であり、またアルカ
リ溶出量が0.12mlと良好な値を示したが、液相温
度の粘度がlogηで5.0と低かった。
【0025】尚、表中の線膨張係数は、直径5mm、長
さ50mmの棒状に成形した試料を用い、熱膨張計によ
って測定した。
さ50mmの棒状に成形した試料を用い、熱膨張計によ
って測定した。
【0026】またアルカリ溶出量は、第12改正日本薬
局方 注射剤用ガラス容器試験法アルカリ溶出試験第1
法に基づいて測定したものであり、溶出アルカリ量を中
和滴定で使用した0.02N硫酸の消費量mlで示し
た。
局方 注射剤用ガラス容器試験法アルカリ溶出試験第1
法に基づいて測定したものであり、溶出アルカリ量を中
和滴定で使用した0.02N硫酸の消費量mlで示し
た。
【0027】さらに液相温度は、約120×20×10
mmの大きさの白金ボートに、粉砕した試料を充填し、
これを温度勾配炉内に入れて16時間保持した後、炉内
から白金ボートを取り出して放冷してから、顕微鏡を用
いてガラス中に析出した結晶を観察することによって求
めたものであり、結晶の析出した最高温度を液相温度と
見做した。
mmの大きさの白金ボートに、粉砕した試料を充填し、
これを温度勾配炉内に入れて16時間保持した後、炉内
から白金ボートを取り出して放冷してから、顕微鏡を用
いてガラス中に析出した結晶を観察することによって求
めたものであり、結晶の析出した最高温度を液相温度と
見做した。
【0028】また液相温度の粘度は、ガラスの徐冷点
(logη=13.0の温度)、軟化点(logη=
7.6の温度)、作業点(logη=4.0の温度)を
測定した後、Fulcherの粘性計算式によって求め
た。
(logη=13.0の温度)、軟化点(logη=
7.6の温度)、作業点(logη=4.0の温度)を
測定した後、Fulcherの粘性計算式によって求め
た。
【0029】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明の医薬用
ホウケイ酸ガラスは、BaOを含有せず、化学的耐久性
に優れ、しかも低膨張であるため、注射用アンプルや管
瓶用ガラスとして好適であり、しかも液相温度の粘度
が、logηで5.2以上であるため、ダンナー法によ
ってガラス管を成形しても、ガラス中に結晶が析出せ
ず、生産歩留りの低下を防ぐことが可能である。
ホウケイ酸ガラスは、BaOを含有せず、化学的耐久性
に優れ、しかも低膨張であるため、注射用アンプルや管
瓶用ガラスとして好適であり、しかも液相温度の粘度
が、logηで5.2以上であるため、ダンナー法によ
ってガラス管を成形しても、ガラス中に結晶が析出せ
ず、生産歩留りの低下を防ぐことが可能である。
Claims (1)
- 【請求項1】 本質的にSiO2 、B2 O3 、Al2 O
3 、Na2 O、K2O、CaO及び清澄剤のみからな
り、前記各成分の割合が、重量百分率で、SiO2 7
0.0〜75.0%、B2 O3 13.1〜15.0
%、Al2 O3 5.0〜6.5%、CaO 0.1〜
1.0%、Na2 O 5.5〜7.5%、K2 O 0.
5〜2.5%、清澄剤 0.01〜0.5%であり、3
0〜380℃における線膨張係数が45〜53×10-7
/℃、第12改正日本薬局方 注射剤用ガラス容器試験
法 アルカリ溶出試験第1法に基づくアルカリ溶出量が
0.30ml以下、液相温度の粘度が、logηで5.
2以上であることを特徴とする医薬用ホウケイ酸ガラ
ス。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24064695A JPH0959037A (ja) | 1995-08-24 | 1995-08-24 | 医薬用ホウケイ酸ガラス |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24064695A JPH0959037A (ja) | 1995-08-24 | 1995-08-24 | 医薬用ホウケイ酸ガラス |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0959037A true JPH0959037A (ja) | 1997-03-04 |
Family
ID=17062597
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24064695A Pending JPH0959037A (ja) | 1995-08-24 | 1995-08-24 | 医薬用ホウケイ酸ガラス |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0959037A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007039315A (ja) * | 2005-06-29 | 2007-02-15 | Nippon Electric Glass Co Ltd | 光学ガラス |
EP1923359A1 (en) * | 2005-05-16 | 2008-05-21 | Nipro Corporation | Vials and processes for producing the same |
CN101891381A (zh) * | 2010-07-28 | 2010-11-24 | 济南力诺玻璃制品有限公司 | 用于储存冷冻生物制品的高硼硅玻璃及其制备方法 |
ITPI20090165A1 (it) * | 2009-12-24 | 2011-06-25 | Gerresheimer Pisa Spa | Composizione di vetro per collettori solari termici tubolari provvisti di una giunzione vetro-metallo |
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