JPH095519A - 偏光板 - Google Patents

偏光板

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JPH095519A
JPH095519A JP17565195A JP17565195A JPH095519A JP H095519 A JPH095519 A JP H095519A JP 17565195 A JP17565195 A JP 17565195A JP 17565195 A JP17565195 A JP 17565195A JP H095519 A JPH095519 A JP H095519A
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JP
Japan
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polarizing plate
fluorine compound
transmittance
orthogonal
compound
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JP17565195A
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Koichi Tanaka
興一 田中
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Nippon Kayaku Co Ltd
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Nippon Kayaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】耐熱、耐湿熱性に優れた偏光板を提供する。 【構成】偏光板の支持体層の外側に、一分子中に少なく
とも一個のイソシアネート基を有するフッ素化合物と、
該フッ素化合物と反応可能な化合物との反応皮膜層を有
し、65℃、95%RH、400時間の耐湿熱性試験に
おける、下記式により求められる、直交透過率の変化率
が40以下である偏光板。 直交透過率の変化率=(Th −T0 )/T0h :h時間経過後の直交透過率(2枚の偏光フィルム
の延伸方向が直交した場合の透過率) T0 :初期の直交透過率

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐熱性、耐湿熱性および
光学特性に優れた偏光板に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、偏光板としてはヨウ素や二色性色
素を吸着させたポリビニルアルコールの一軸延伸フィル
ムがよく用いられている。しかしながら、二色性物質と
してヨウ素化合物を用いた場合は高温、高湿の環境下で
は退色が起こり偏光性能が低下するという問題があっ
た。
【0003】これに対して、耐久性を向上させるため
に、特開平1−105204号、特開平4−20480
2号、特開平5−245857号公報等にみられるよう
な偏光素子に用いられるポリビニルアルコールフィルム
を改良する方法や、特開昭56−48601号、特開昭
61−36203号公報等にみられるような偏光素子に
金属イオンやヨウ素塩等を添加する方法や、特開平3−
103801号公報等にみられるような偏光素子をトリ
アセチルセルロース等の支持フィルムに挟持する際に用
いる接着剤中にハロゲンイオン等を添加する方法や、特
開昭56−50301号公報等にみられるような支持フ
ィルムを処理することで、接着力を強固にする方法や、
特開昭57−30808号、特開昭59−15109号
公報等にみられるような透湿性の低い保護膜や支持フィ
ルムを用いる方法や、偏光フィルムの表面に撥水性に優
れたフッ素系化合物からなるコート剤等を塗布する方法
等が提案されている。
【0004】
【発明の解決しようとする課題】しかしながら、これら
の方法を用いても充分な耐熱、耐湿熱性を維持すること
はできず、さらなる耐久性の向上が望まれている。ま
た、偏光フィルムの表面に撥水性に優れたコート剤等を
塗布する方法は、加工が容易で、しかも他の耐久性を向
上させる方法と組み合わせることでさらに耐久性を向上
させることができるため有用な方法であるが、コート剤
がフッ素系化合物であることが多く、このため密着性に
乏しく、容易に剥がれてしまうという問題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記問題点について鋭意
研究を重ねた結果、支持フィルムをコロナ放電処理、紫
外線−オゾン処理、プラズマ処理、あるいはプライマー
処理、およびこれらを組み合わせた複合的な処理によ
り、支持フィルム表面を活性化した後、一分子中に少な
くとも1個のイソシアネート基を有するフッ素化合物
と、イソシアネート基と反応する官能基を有する化合物
とを支持フィルム上で反応させることによって、イソシ
アネート基を有するフッ素化合物が、イソシアネート基
と反応する官能基を有する化合物だけでなく、支持フィ
ルムとも接触面で反応するため、生成したフッ素化合物
の皮膜は密着性に優れており、その結果、長期に亙って
偏光フィルムに耐湿熱性を付与するだけでなく、驚くべ
きことに耐熱性にも優れた効果を発揮することを新規に
見いだし、本発明に至った。即ち本発明は、密着性、耐
湿熱性および耐熱性に優れた、(1)偏光板の支持体層
の外側に、一分子中に少なくとも一個のイソシアネート
基を有するフッ素化合物と、該フッ素化合物と反応可能
な化合物との反応皮膜層を有し、65℃、95%RH、
400時間の耐湿熱性試験における、下記式(1)によ
り求められる、直交透過率の変化率が40以下である偏
光板、(2)偏光板の支持体層の外側に、一分子中に少
なくとも一個のイソシアネート基を有するフッ素化合物
と、該フッ素化合物と反応可能な化合物との反応皮膜層
を有し、100℃、400時間の乾燥耐熱試験におけ
る、下記式(1)により求められる、直交透過率の変化
率が40以下である偏光板、(3)偏光板の支持体に表
面加工が施された(1)または(2)の偏光板、(4)
表面加工が、表面に微細な凸凹処理(ノングレア処
理)、プリズム加工、フレネル加工、エンボス加工、ハ
ードコート加工あるいは蒸着加工である(3)の偏光
板、(5)一分子中に少なくとも一個のイソシアネート
基を有するフッ素化合物と、該フッ素化合物と反応可能
な化合物とを、支持体表面が活性化された偏光板上に塗
布下後、反応させることを特徴とするフッ素化合物の皮
膜を有する偏光板の製造方法、に関する。
【0006】上記のフッ素化合物の反応皮膜を形成する
ために用いられる、一分子中に少なくとも1個のイソシ
アネート基を有するフッ素化合物、およびそれと反応可
能な化合物は、基板が劣化、変色等を起こさない反応条
件で反応し、反応後に生成するフッ素化合物が皮膜を形
成するものであればいかなるものであっても良い。一分
子中に少なくとも1個のイソシアネート基を有するフッ
素化合物としては、平均分子量が100以上の高分子、
好ましくは500〜20000程度の高分子が良く、例
えば、4フッ化エチレンと酸素を光化学反応により重合
させたパーフルオロポリエーテルに2個の芳香族イソシ
アネート基を導入したFOMBLINZ DISOC
(アウジモント製)、FLUOROLINK B(フッ
素含有量54%:アウジモント製)等が挙げられる。
【0007】一分子中に少なくとも1個のイソシアネー
ト基を有するフッ素化合物と反応可能な化合物として
は、例えば、アミノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル
基等のイソシアネート基と反応する官能基を有する化合
物が好ましく、例えばメチルアミン、エチルアミン、ジ
メチルアミン、ジエチルアミン、メチルエチルアミン等
のアルキルアミン、エチレンジアミン等のアルキレンジ
アミン、メチルアミノエチルアミン等のアルキルアミノ
アルキルアミン、アニリン、エチルアニリン等の芳香族
アミン、水、メタノール、エタノール、エチレングリコ
ール等の脂肪族アルコール類、フェノール、レゾルシノ
ール等のオキシ酸、フタル酸等の芳香族カルボン酸アミ
ノ酸等があげられる。さらに好ましくは上記イソシアネ
ート基を有するフッ素化合物との相溶性、反応性等か
ら、アミノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基等の官
能基を有するフッ素化合物が良い。そのような化合物と
しては、4フッ化エチレンと酸素を光化学反応により重
合させたパーフルオロポリエーテルに4個のヒドロキシ
ル基を導入したFOMBLIN Z TETRAOL
(アウジモント製)、FLUOROLINK T(平均
分子量2300:フッ素含有量58%:アウジモント
製)、2個のヒドロキシル基を導入したFOMBLIN
Z DOL(平均分子量2000:アウジモント
製)、FLUOROLINK E(平均分子量210
0:アウジモント製)、2個のカルボキシル基を導入し
たFOMBLIN Z DIAC(平均分子量200
0:アウジモント製)等が挙げられる。
【0008】本発明において、支持フィルム表面にフッ
素化合物の皮膜を形成するには、上記の化合物を単独、
あるいは混合物の状態で、例えばフロリナートFC−7
5(3M製)、1,4−ビス(トリフルオロメチル)ベ
ンゼン等の溶剤を用いて適当な濃度(例えば、0.01
〜20%、好ましくは0.1〜10%、より好ましくは
0.5〜5%)に希釈した後、基板上に形成されるフッ
素化合物の厚さが光学特性を低減しない厚さ(例えば、
0.01〜500μm、好ましくは0.1〜100μ
m、より好ましくは0.1〜10μm)となるように塗
布し、その後溶剤を除去、さらに基板が劣化、変色等を
起こさない条件で加熱(例えば40〜200℃)、また
は湿熱処理(例えば30〜100℃、湿度30〜95%
RH)を行い、反応を完結させることにより得ることが
できる。また、イソシアネート化フッ素化合物もしくは
官能基を有する化合物の一方を塗布した後、他方を塗布
して反応させても良い。両者の使用割合は、皮膜を形成
するのであれば特に制限はないが、例えばイソシアネー
ト化フッ素化合物としてFOMBLIN Z DISO
C、これと反応させる化合物としてFOMBLIN Z
TETRAOLを使用した場合、FOMBLIN Z
TETRAOL1重量分に対して、FOMBLIN
Z DISOCを1〜100重量部、好ましくは2〜5
0重量部、さらに好ましくは4〜20重量部とするのが
よい。また、反応速度を速めるために触媒を添加するこ
とも可能である。触媒としては有機金属化合物が好まし
く用いられ、より好ましくは例えば、ジラウリン酸ジ−
n−ブチル錫(IV)等の有機錫化合物が用いられる。添
加する触媒の量は特に制限はなく、例えば、イソシアネ
ート化フッ素化合物としてFOMBLIN Z DIS
OCを80重量部、官能基を有する化合物としてFOM
BLIN Z TETRAOLを20重量部使用した場
合、触媒としてジラウリン酸ジ−n−ブチル錫(IV)を
好ましくは0.001〜10重量部、より好ましくは
0.005〜5重量部、さらに好ましくは0.01〜1
重量部とするのがよい。
【0009】本発明において、支持フィルム表面に上記
化合物を塗布する方法には特に制限はないが、例えば、
ディップコート法、グラビアコート法、リップコート
法、スピンコート法、ロールコート法、スプレーコート
法等が挙げられる。しかしながら、生産性、及び偏光板
の光学特性を低下させない厚さに塗工する必要があるな
どの面から、リップコート法、あるいはディップコート
法が好ましい。
【0010】本発明において、支持体上に形成されるフ
ッ素化合物層の厚さは、偏光板の光学特性を低下させな
い厚さであれば特に制限はないが、好ましくは0.00
1〜100μm、より好ましくは0.01〜1μm、さ
らに好ましくは、0.05〜0.5μmが好ましい。
【0011】本発明において、偏光板の支持体としては
偏光板の光学特性を低下させないものであれば特に制限
はなく、例えばプラスチック板、プラスチックフィルム
等があげられるがプラスチックフィルムが好ましい。プ
ラスチックとしては、例えば、トリアセチルセルロース
等のセルロース系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン
等のポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート
等のポリエステル樹脂、ポリスチレン、ポリウレタン、
塩化ビニル、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹
脂、アクリレート系樹脂等が挙げられる。また、表面に
微細な凸凹処理(ノングレア処理)を施したものや、シ
リコーン系、アクリル系などのハードコート層が形成さ
れたもの(ハードコート加工)、さらにプリズム加工や
フレネルレンズ加工、エンボス加工、あるいは蒸着処理
等の各種加工が施されたプラスチックフィルムであって
もよい。支持体の厚さは、好ましくは10〜100μ
m、さらに好ましくは30〜90μm程度がよい。
【0012】本発明において、支持体表面と上記フッ素
化合物ポリマー皮膜層の密着性を発現させるために、支
持体表面を活性化する必要がある。この活性化は支持体
表面と上記フッ素化合物ポリマーとの相互作用を高める
ことで、例えば支持体表面を一分子中に少なくとも1個
のイソシアネート基を有するフッ素化合物と反応可能な
状態にできる方法であればいかなる方法であってもよ
い。そのような処理方法としては、好ましくはコロナ放
電処理、紫外線−オゾン処理、プラズマ処理、薬品処
理、あるいはプライマー処理、さらに好ましくはこれら
を組み合わせた複合的な処理等が挙げられる。コロナ放
電処理は、絶縁された電極と接地された誘電体ロールと
の間に高周波、高電圧を印加し、空気を絶縁破壊してイ
オン化し、コロナ放電を発生させ、表面を酸化する方法
である。コロナ放電による処理時間は、例えば125
W.min./m2 の照射量に対して、好ましくは0.
01〜10秒、さらに好ましくは0.05〜5秒程度が
良い。紫外線−オゾン処理は、紫外線照射でオゾンを発
生させ、このオゾンで表面を酸化させる方法である。薬
品処理は、例えば、ポリエチレンやポリプロピレンなど
のポリオレフィンの場合に、クロム酸等の酸化剤により
表面を酸化する方法である。プライマー処理は、表面に
密着性を向上させるような物質を塗布する方法で、用い
られる物質としては、例えば、N−β(アミノエチル)
γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミ
ノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラ
ン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミ
ノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−ア
ミノプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4エポキ
シシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グ
リシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(メ
タクリロキシプロピル)トリメトキシシラン等の反応性
官能基を有するシランカップリング剤、イソプロピルト
リオクタノイルチタネート、テトラ(2,2−ジアリル
オキシメチル−1−ブチル)ビス(ジトリデシル)ホス
ファイトチタネート、ジクミルフェニルオキシアセテー
トチタネート、ジイソステアロイルエチレンチタネート
等のチタネートカップリング剤、または、イソブチルメ
タクリレート、グリシジルメタクリレート、ポリプロピ
ルグリコールメタクリレート、グリセロールモノメタク
リレートのようなメタクリレート系モノマーを用いるこ
とができる。そしてこれらをアルコール等の溶剤を用い
て適当な濃度(例えば、0.01〜20%、好ましくは
0.1〜10%、より好ましくは0.5〜5%)に希釈
した後、基板上に形成されるプライマー層の厚さが光学
特性を低下させない厚さとなるように塗布し、その後溶
剤を除去、さらに基板が劣化、変色等を起こさない条件
で加熱(例えば40〜200℃)、または湿熱処理(例
えば30〜100℃、湿度30〜95%RH)を行いプ
ライマー層を形成する。
【0013】また本発明に用いられる偏光板は、例え
ば、ポリビニルアルコール等のフィルムを延伸処理した
後、ヨウ素、二色性染料で染色する方法、あるいはヨウ
素、二色性染料で染色後延伸処理する方法等により形成
された偏光素子の両面もしくは片面に支持体を、例えば
接着剤により積層したもの等が挙げられる。
【0014】また本発明に用いられる偏光板は、偏光素
子、接着剤、支持体等に種々の耐久性向上のための処理
を加えたものであってもよい。これらの処理を加えた偏
光板と本発明の手法を組み合わせることにより耐久性を
さらに向上させることができる。
【0015】本発明の偏光板の用途として、液晶ディス
プレイ、例えば液晶テレビ、液晶プロジェクター、ワー
プロ用ディスプレイ、パソコン用ディスプレイ、OA機
器端末ディスプレイ、航空機や自動車のインパネ用ディ
スプレイ、ナビゲーション用ディスプレイのほかフィル
ター、サングラス、窓ガラス、各種ライトの防眩用、各
種センサー等に用いた場合、高温、高湿の条件下による
光学特性の変化を低減することができる。但し、これら
の用途例示が本発明を限定するものでないことは言うま
でもない。本発明の、フッ素化合物の皮膜を有する偏光
板(フィルム)は、例えば、ポリビニルアルコール等の
フィルムにヨウ素のような二色性色素を吸着させて配向
させた偏光子を挟持する際に用いるトリアセチルセルロ
ース等の支持フィルムの少なくとも一面において、該面
上をコロナ放電処理、紫外線−オゾン処理、プラズマ処
理、あるいはプライマー処理、およびこれらを組み合わ
せた複合的な処理により、支持体(フィルム)表面を一
分子中に少なくとも一個のイソシアネート基を有するフ
ッ素化合物と反応可能な状態にした後、該フッ素化合物
と反応可能な化合物とを支持フィルム上で反応させるこ
とによって得られる。
【0016】
【実施例】次に本発明を実施例によりさらに具体的に説
明するが、これらの実施例が本発明を限定するものでな
いことは言うまでもない。
【0017】コート液の調製例 FOMBLIN Z DISOC(アウジモント製)
0.4g、FOMBLIN Z TETRAOL(アウ
ジモント製)0.1gを1,4−ビス(トリフルオロメ
チル)ベンゼン20gおよび、フロリナートFC−75
(住友3M製)60gに溶解させた。 この溶液に0.
1%のジラウリン酸ジ−n−ブチル錫(IV)のトリフル
オロトルエン溶液0.5gを加えた溶液Aを調製した。
【0018】実施例1 ヨウ素系偏光フィルム(SKN−18243P−HC:
ポラテクノ製)をコロナ処理した後、溶液Aをディップ
コート法により塗布した後、100℃で1時間加熱する
ことによって該フィルムの表面に反応生成物の薄膜を形
成し、本発明の偏光板を得た。得られた偏光板の単体透
過率は44.67%、偏光度は99.72%であった。
この偏光板を80℃の雰囲気下に放置し放置時間と直交
透過率の変化の関係を測定した。放置時間と直交透過率
の変化率の関係を図1に示した。直交透過率の変化率は
下記式(1)により求めた値である。 直交透過率の変化率=(Th −T0 )/T0 (1) Th :h時間経過後の直交透過率(2枚の偏光フィルム
の延伸方向が直交した場合の透過率) T0 :初期の直交透過率
【0019】実施例2 実施例1で得られた偏光板を100℃の雰囲気下に放置
し、実施例1と同様に評価した。結果を図2に示した。
【0020】実施例3 実施例1で得られた偏光板を60℃、90%RHの雰囲
気下に放置し、実施例1と同様に評価した。結果を図3
に示した。
【0021】実施例4 実施例1で得られた偏光板を60℃、95%RHの雰囲
気下に放置し、実施例1と同様に評価した。結果を図4
に示した。
【0022】比較例1 実施例1で用いた偏光板(単体透過率;43.09%、
偏光度;99.87%)に溶液Aを塗布せずに80℃の
雰囲気下に放置し、同様の評価を行った。結果を図1に
示した。
【0023】比較例2 比較例1で用いた偏光板を100℃の雰囲気下に放置
し、同様の評価を行った。結果を図2に示した。
【0024】比較例3 比較例1で用いた偏光板を60℃、90%RHの雰囲気
下に放置し、同様の評価を行った。結果を図3に示し
た。
【0025】比較例4 比較例1で用いた偏光板を60℃、95%RHの雰囲気
下に放置し、同様の評価を行った。結果を図4に示し
た。
【0026】これらの図から、本発明によるフッ素化合
物の皮膜を形成させた偏光板は、未処理のものに比し、
高温、高湿熱の雰囲気下に長時間放置しても脱色等によ
る直交透過率の変化が少なく、耐熱、耐湿熱性に優れて
いることがわかる。
【0027】密着性試験 TEFLON AF(デュポン製、屈折率1.30)の
1%フロリナートFC−75(住友スリーエム製)溶液
を用いた以外は、実施例1と同様に操作し、TEFLO
N AFの皮膜を有する偏光板を得た。この偏光板と実
施例1で得られた本発明の偏光板をティッシュペーパー
で250g/cm2 の荷重下で10往復擦傷させたとこ
ろ、TEFLON AFの皮膜を有する偏光板は、皮膜
が完全に剥離したのに対し、本発明の偏光板は全く剥離
しなかった。
【0028】
【発明の効果】本発明は通常の偏光板の表面に、該表面
上で反応により特定のフッ素化合物の皮膜を形成した偏
光板を提唱するものである。この偏光板を用いることに
より、密着性、耐湿熱性および耐熱性を向上させること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】乾燥80℃における、実施例1と比較例1の経
過時間と直交透過率の変化率との関係を示す図である。
【図2】乾燥100℃における、実施例2と比較例2の
経過時間と直交透過率の変化率との関係を示す図であ
る。
【図3】60℃、90%RHにおける、実施例3と比較
例3の経過時間と直交透過率の変化率との関係を示す図
である。
【図4】60℃、95%RHにおける、実施例4と比較
例4の経過時間と直交透過率の変化率との関係を示す図
である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】偏光板の支持体層の外側に、一分子中に少
    なくとも一個のイソシアネート基を有するフッ素化合物
    と、該フッ素化合物と反応可能な化合物との反応皮膜層
    を有し、65℃、95%RH、400時間の耐湿熱性試
    験における、下記式により求められる、直交透過率の変
    化率が40以下である偏光板。 直交透過率の変化率=(Th −T0 )/T0h :h時間経過後の直交透過率(2枚の偏光板の延伸
    方向が直交した場合の透過率) T0 :初期の直交透過率
  2. 【請求項2】偏光板の支持体層の外側に、一分子中に少
    なくとも一個のイソシアネート基を有するフッ素化合物
    と、該フッ素化合物と反応可能な化合物との反応皮膜層
    を有し、100℃、400時間の乾燥耐熱試験におけ
    る、下記式により求められる、直交透過率の変化率が4
    0以下である偏光板。 直交透過率の変化率=(Th −T0 )/T0h :h時間経過後の直交透過率(2枚の偏光板の延伸
    方向が直交した場合の透過率) T0 :初期の直交透過率
  3. 【請求項3】偏光板の支持体に表面加工が施された請求
    項1または2の偏光板。
  4. 【請求項4】表面加工が、表面に微細な凸凹処理(ノン
    グレア処理)、プリズム加工、フレネル加工、エンボス
    加工、ハードコート加工あるいは蒸着加工である請求項
    3の偏光板。
  5. 【請求項5】一分子中に少なくとも一個のイソシアネー
    ト基を有するフッ素化合物と、該フッ素化合物と反応可
    能な化合物とを、支持体表面が活性化された偏光板上に
    塗布した後、反応させることを特徴とするフッ素化合物
    の皮膜を有する偏光板の製造方法。
JP17565195A 1995-06-20 1995-06-20 偏光板 Pending JPH095519A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4994829A (en) * 1989-07-10 1991-02-19 Nikon Corporation Waterproof camera and lens mount therefore
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