JPH0955050A - 磁気ヘッド装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数種類のヘッド部を用意しなくても、ヘッ
ド部のヘッド高さを変更することができる磁気ヘッド装
置を提供すること。 【解決手段】 フレキシブルディスクＨに信号を記録し
たり、フレキシブルディスクＨに記録された信号を再生
するためにコイルを巻回したヘッド部６と、このヘッド
部６を固定して、ヘッド部６をフレキシブルディスクＨ
に当接するための薄板状の支持部５と、ヘッド部６がフ
レキシブルディスクＨに当接する面から支持部のヘッド
部搭載面までのヘッド高さＨ１，Ｈ２，Ｈ３，Ｈ４を変
更するためのヘッド高さ変更手段２０と、を備える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、フロッピーディス
クなどのフレキシブルディスクに対して信号を記録した
り、フレキシブルディスクに記録された信号を再生する
ための磁気ヘッド装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】フロッピーディスク装置は磁気ヘッド装
置を備えており、この磁気ヘッド装置がフレキシブルデ
ィスクに信号を記録したり、フレキシブルディスクに記
録された信号を再生するようになっている。この磁気ヘ
ッド装置は、フロッピーディスクの片面もしくは両面に
接触するようにして、信号を記録したり信号の再生を行
う。この種の磁気ヘッド装置は、コイルを巻回したヘッ
ド部とそのヘッド部を支える薄板状の支持部を備えてお
り、その支持部はたとえばジンバルと呼ばれている。ヘ
ッド部がフロッピーディスクに当接する面からジンバル
のヘッド部の搭載面までのヘッド高さが、ユーザの要求
に応じてあるいはフロッピーディスクドライブ装置の薄
型化が進むにつれて、種々のものが出現している。例え
ばそのヘッド高さは、２．７ｍｍ，２．５ｍｍ，２．３
ｍｍ，２．１ｍｍなどの寸法が要求されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】このように、ヘッド高
さの異なる磁気ヘッド装置を提供するために、複数種類
のヘッドコアを作る必要があり、製造上のプロセスが複
雑化し、複数種類のヘッドコアの管理が面倒となってい
る。そこで本発明は上記課題を解消するためになされた
ものであり、複数種類のヘッド部を用意しなくても、ヘ
ッド部のヘッド高さを変更することができる磁気ヘッド
装置を提供することを目的としている。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記目的は、本発明にあ
っては、フレキシブルディスクに信号を記録したり、フ
レキシブルディスクに記録された信号を再生するために
コイルを巻回したヘッド部と、このヘッド部を固定し
て、ヘッド部をフレキシブルディスクに当接するための
薄板状の支持部と、ヘッド部がフレキシブルディスクに
当接する面から支持部のヘッド部搭載面までのヘッド高
さを変更するためのヘッド高さ変更手段と、を備える磁
気ヘッド装置により、達成される。本発明では、ヘッド
高さ変更手段が、ヘッド高さの変更を行えるので、ヘッ
ド高さを変えるために複数種類のヘッド部を用意する必
要がなくなる。

【０００５】

【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述
べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、
技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明
の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨
の記載がない限り、これらの形態に限られるものではな
い。

【０００６】図１は、本発明の磁気ヘッド装置の概要を
示している。図１において、フレキシブルディスクであ
るフロッピーディスク１は、上部磁気ヘッド装置２と下
部磁気ヘッド装置３により、フロッピーディスク１に記
録されている情報を再生したり、フロッピーディスク１
に対して情報を記録することができるようになってい
る。つまりこの図１のフロッピーディスク装置は、いわ
ゆる両面記録型の装置である。上部磁気ヘッド装置２と
下部磁気ヘッド装置３は、同じ構造であるので、代表し
て上部磁気ヘッド装置２について図２を参照してその構
造を簡単に説明する。図２において、磁気ヘッド装置２
は、支持部であるジンバル５と磁気ヘッド６を備えてい
る。この磁気ヘッド６は、ジンバル５に対して接着樹脂
７により固定されるものである。磁気ヘッド６は、スラ
イダ７ａやフロントコア８ａなどを有している。この磁
気ヘッド６は磁気シールド部材９によりシールドされて
いる。磁気ヘッド６はジンバル５のヘッド搭載面１０に
対して搭載されている。磁気ヘッド６は、スライダ７
ａ、フロントコア８ａから成る摺動面８を有している。

【０００７】図３は、この磁気ヘッド６を分解して示す
斜視図であり、図４はこの磁気ヘッド６の組立状態を示
す図である。また図５は磁気ヘッド６の摺動面８側を示
している。図３乃至図５で示すように、磁気ヘッド６は
ヘッドコア１１、イレースコイル１２、読出し／書込み
コイル（Ｒ／Ｗ ＣＯＩＬ）１３、バックコア１４、ス
プリング１５やステー１６などを有している。図６は、
図３のヘッドコア１１の内側を拡大して示している。こ
のヘッドコア１１の側部１２，１２にはそれぞれ段部集
合部１３，１３がヘッドコア１１の長手方向に沿って形
成されている。例えばこの段部集合部１３，１３は、そ
れぞれ段部１３ｘ，１３ａ，１３ｂ，１３ｃ，１３ｄな
どを有している。

【０００８】図７は、ジンバル５を例示しており、この
ジンバル５には、フレキシブルプリント基板１６が電気
的に接続されている。このジンバル５は、図８に示すよ
うに、図５の磁気ヘッド６が２点鎖線で示すように取付
けられるようになっている。ジンバル５に対しては、磁
気ヘッド６が取付けられる位置に２つの溝形の段部挿入
部１７，１７が平行に形成されている。これら段部挿入
部１７，１７には、図６の段部集合部１３の段部１３ｘ
が挿入されるようになっている。

【０００９】また、図９のジンバル５には、段部挿入部
１７ａ，１７ａが形成されている。この段部挿入部１７
ａ，１７ａには、図６の段部集合部１３の段部１３ａ，
１３ａが挿入されるようになっている。さらに図１０の
ジンバル５には、段部挿入部１７ｂ，１７ｂが形成され
ている。これら段部挿入部１７ｂ，１７ｂは段部集合部
１３の段部１３ｂ，１３ｂを挿入するようになってい
る。さらに図１１のジンバル５には、段部挿入部１７
ｃ，１７ｃが形成されている。これら段部挿入部１７
ｃ，１７ｃには、図６の段部集合部１３の段部１３ｃが
挿入できるようになっている。つまり、図８乃至図１１
に示すジンバル５における段部挿入部１７乃至１７ｃに
おいては、段部挿入部１７ａが段部挿入部１７よりも大
きく設定され、段部挿入部１７ｂが段部挿入部１７ａよ
りも大きく設定され、さらに段部挿入部１７ｃが段部挿
入部１７ｂよりも大きく設定されている。上述した図６
の段部集合部１３と、図８乃至図１１に示す段部挿入部
１７，１７ａ，１７ｂ，１７ｃは、図１２乃至図１５に
示すようなヘッド高さ変更手段２０を構成している。

【００１０】次に、上述した磁気ヘッドのヘッド高さの
設定変更の例を説明する。まず図１２に示すように、磁
気ヘッド６のフロッピーディスクに当接する摺動面８か
らジンバル５のヘッド部搭載面５ａまでのヘッド高さＨ
１を設定する場合を説明する。このヘッド高さＨ１は、
例えば２．７ｍｍである。この場合には、図８に示すジ
ンバル５に対して段部挿入部１７，１７を形成する。こ
れにより、この段部挿入部１７，１７には段部１３ｘが
挿入されることになる。これにより、ヘッド高さＨ１が
設定できる。

【００１１】次に、図１３に示すように、ヘッド高さＨ
２を設定する場合には、図９のジンバル５には段部挿入
部１７ａ，１７ａが形成される。これにより、図１３に
示すように段部挿入部１７ａには段部１３ａまでが挿入
されることになり、ヘッド高さＨ２が実現される。この
ヘッド高さＨ２は、例えば２．５ｍｍである。次に図１
４に示すように、ヘッド高さＨ３を実現する場合には、
図１０に示す段部挿入部１７ｂ，１７ｂがジンバル５に
形成される。この段部挿入部１７ｂには段部１３ｂまで
が挿入される。これによりヘッド高さＨ３が実現でき
る。このへッド高さＨ３は、例えば２．３ｍｍである。

【００１２】次に図１５に示すように、ヘッド高さＨ４
を設定する場合には、図１１のジンバル５の段部挿入部
１７ｃ，１７ｃに対して図６の段部１３ｃを挿入する。
これにより、ヘッド高さＨ４を実現することができる。
このヘッド高さＨ４は、例えば２．１ｍｍである。この
場合に、磁気ヘッド６の高さＬが２．９ｍｍであった場
合に、要求するヘッド高さＨ４であり、ジンバル５の厚
みＷが０．１ｍｍであると、ジンバル５から背面側に出
る突出高さＳＷが（２．９ｍｍ−２．１ｍｍ−０．１ｍ
ｍ）であって、０．７ｍｍとなる。このように０．７ｍ
ｍの部分がジンバル５よりも出っ張ることになるが、こ
のように出っ張っていたとしても、イレースコイル１２
や読出し／書込みコイル１３（図３参照）と、図７のフ
レキシブルプリント基板１６との電気的な接合（半田付
けなど）は十分に可能である。

【００１３】このように、フロッピーディスクドライブ
装置の薄型化にともない、ヘッド高さを小さく要求され
た場合であっても、図１２乃至図１５のヘッド高さ変更
手段２０を用いることにより、その要求に合わせて自由
にヘッド高さをＨ乃至Ｈ４に変更することができる。

【００１４】ところで、図１６乃至図１８は、さらに別
の実施の形態を示しており、図８乃至図１１に示したよ
うな溝型の段部挿入部ではなく、大きな穴型の段部挿入
部をジンバル５に形成することもできる。図１６で示す
ジンバル５は、図９の段部挿入部１７ａに対応する段部
挿入部１０７ａであり、図１７は、図１０の段部挿入部
１７ｂに対応する段部挿入部１０７ｂである。さらに図
１８の段部挿入部１０７ｃは、図１１の段部挿入部１７
ｃに対応している。このような穴を設けることによって
も、図１２乃至図１５に示したヘッド高さ変更手段２０
と同様のヘッド高さの変更を行うことができる。

【００１５】このように、本発明の実施の形態では、磁
気ヘッド装置における磁気ヘッドのヘッド高さの要求に
対して、磁気ヘッド自体は図６に示すように段部集合部
１３，１３を有する磁気ヘッドを１つ製造すればよく、
製造プロセスをほとんど変えることなく量産が可能であ
り、コストダウンが図れる。また段部集合部１３の各段
部と、ジンバル５の段部挿入部とが、磁気ヘッド６をジ
ンバル５に対して位置決めするための位置決め手段とし
ての機能も果たすことになる。つまりジンバル５に対す
る磁気ヘッド６のギャップＧ（図５参照）の位置合わせ
も兼ねることができるので、より組立が簡単になる。

【００１６】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
複数種類のヘッド部を用意しなくても、ヘッド部のヘッ
ド高さを変更することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の磁気ヘッド装置を備えるフロッピーデ
ィスクドライブ装置の一部分を示す図。

【図２】図１の磁気ヘッド装置を示す斜視図。

【図３】図２の磁気ヘッド装置の分解斜視図。

【図４】図３の磁気ヘッド装置の集合組立図。

【図５】図４の磁気ヘッドの上面側を示す図。

【図６】図３の磁気ヘッドのヘッドコアの内側を拡大し
て示す斜視図。

【図７】ジンバルとそのジンバルに接続されるフレキシ
ブルプリント基板の一例を示す斜視図。

【図８】ジンバルの段部挿入部に対して磁気ヘッドを搭
載した状態を示す図。

【図９】ジンバルの別の段部挿入部に対して磁気ヘッド
を挿入した状態を示す図。

【図１０】ジンバルの別の段部挿入部に対して磁気ヘッ
ドを挿入した状態を示す図。

【図１１】ジンバルの更に別の段部挿入部に対して磁気
ヘッドを挿入した状態を示す図。

【図１２】ヘッド高さＨを実現した状態を示す図。

【図１３】ヘッド高さＨ２を実現した状態を示す図。

【図１４】ヘッド高さＨ３を実現した状態を示す図。

【図１５】ヘッド高さＨ４を実現した状態を示す図。

【図１６】本発明の別の実施の形態を示す斜視図。

【図１７】本発明の別の実施の形態を示す斜視図。

【図１８】本発明の別の実施の形態を示す斜視図。

【符号の説明】

１ フロッピーディスク
（フレキシブルディスク） ２，３ 磁気ヘッド装置 ５ ジンバル（支持部） ６ 磁気ヘッド（ヘッド
部） １３ 段部集合部 １３ｘ，１３ａ，１３ｂ，１３ｃ 段部 １７，１７ａ，１７ｂ，１７ｃ 段部挿入部 ２０ ヘッド高さ変更手段 Ｈ１，Ｈ２，Ｈ３，Ｈ４ ヘッド高さ

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 フレキシブルディスクに信号を記録した
   り、フレキシブルディスクに記録された信号を再生する
   ためにコイルを巻回したヘッド部と、 このヘッド部を固定して、ヘッド部をフレキシブルディ
   スクに当接するための薄板状の支持部と、 ヘッド部がフレキシブルディスクに当接する面から支持
   部のヘッド部搭載面までのヘッド高さを変更するための
   ヘッド高さ変更手段と、を備えることを特徴とする磁気
   ヘッド装置。
2. 【請求項２】 支持部はジンバルである請求項１に記載
   の磁気ヘッド装置。
3. 【請求項３】 ヘッド高さ変更手段は、 ヘッド部に形成されたそれぞれ高さの異なる複数の段部
   と、 ヘッド部の複数の段部の内の所定の段部をはめ込むため
   に支持部に形成された段部挿入部と、を備える請求項１
   に記載の磁気ヘッド装置。