JPH095500A - X線顕微鏡 - Google Patents

X線顕微鏡

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JPH095500A
JPH095500A JP7159143A JP15914395A JPH095500A JP H095500 A JPH095500 A JP H095500A JP 7159143 A JP7159143 A JP 7159143A JP 15914395 A JP15914395 A JP 15914395A JP H095500 A JPH095500 A JP H095500A
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ray
ray microscope
laser beam
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Withdrawn
Application number
JP7159143A
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English (en)
Inventor
Hideo Hirose
秀男 広瀬
Kozo Ando
剛三 安藤
Katsunobu Aoyanagi
克信 青柳
Tamio Hara
民夫 原
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Shimadzu Corp
RIKEN Institute of Physical and Chemical Research
Original Assignee
Shimadzu Corp
RIKEN Institute of Physical and Chemical Research
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Publication date
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Publication of JPH095500A publication Critical patent/JPH095500A/ja
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    • GPHYSICS
    • G21NUCLEAR PHYSICS; NUCLEAR ENGINEERING
    • G21KTECHNIQUES FOR HANDLING PARTICLES OR IONISING RADIATION NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; IRRADIATION DEVICES; GAMMA RAY OR X-RAY MICROSCOPES
    • G21K7/00Gamma- or X-ray microscopes

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • High Energy & Nuclear Physics (AREA)
  • Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 試料をターゲットに接近して配置して充分な
強度のX線を照射することができ、ターゲットと試料と
の距離調整を容易に行うことができるX線顕微鏡を提供
する。また、ターゲットや試料セル等に付随する構成機
構全体を真空状態に保持するための大型の真空容器を必
要としない小型のX線顕微鏡を提供する。 【構成】 レーザビーム9をターゲット11に集光照射
して、発生したX線4をレーザビームの照射側と反対側
のターゲット裏面の近傍に配置した試料セル20内の試
料Sに照射して透過させ、該透過X線像を検出器21に
よって観察するX線顕微鏡において、ターゲット11、
試料セル20、および検出器21をX線顕微鏡内におい
て一体の構成単位Aを形成する。これによって、試料S
をターゲット11に接近して配置して充分な強度のX線
を照射することができ、ターゲット11と試料Sとの距
離調整を容易に行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、X線顕微鏡に関し、特
に、レーザビームの照射によってターゲットから放出さ
れるX線を用いたX線顕微鏡に関するものである。
【0002】
【従来の技術】所定のターゲットにレーザビームを照射
してX線を発生させて試料に照射し、試料を透過したX
線像を観察するX線顕微鏡が知られている。従来から知
られているX線顕微鏡には、ターゲット表面からレーザ
源方向に放出されるX線を試料に照射する方式のX線顕
微鏡と、ターゲットを通過してターゲットの裏面から放
出されるX線を試料に照射する方式のX線顕微鏡とが知
られている。
【0003】図8はターゲット表面からレーザビーム源
方向に放出されるX線を試料に照射するX線顕微鏡の概
略を説明するための図である。図8において、試料Sは
ターゲット61に対してレーザビーム9の光源と同じ側
に配置されており、ターゲット61の表面からレーザビ
ーム源側に放出されたX線4を受ける。該試料Sを透過
したX線像は、レジスト等の検出器によって検出され、
これによって試料Sの観察を行う。なお、試料Sは基板
64に塗布されたレジスト63上に配置され、試料Sと
ターゲット61との間にはX線窓62が設けられた試料
Sセル60内に設置して構成することができる。
【0004】また、図9はターゲットを透過してターゲ
ットの裏面から放出されるX線を試料に照射するX線顕
微鏡の概略を説明するための図である。図9において、
試料Sを配置した試料セル70は前記図8の試料セル6
0とほぼ同様の構成とすることができ、この試料セル7
0をターゲット71に対してレーザビーム9の光源の反
対側に配置する。ターゲット71を透過して放出される
X線は試料Sを透過して、レジスト等の検出器上にX線
像を形成する。このX線像の検出によって試料Sの観察
を行う。
【0005】X線顕微鏡では、試料Sに所定の波長のX
線を照射する必要がある。図8や図9に示した従来のX
線顕微鏡では、所定波長のX線が得られるように、該波
長に対応したターゲットを選択し、また、ターゲット以
外の物質(例えば、空気)からのX線の放出を防止する
ため、図9に示すようにX線顕微鏡に真空容器72を設
け、該真空容器72の真空部73内にターゲットや試料
セル等の構成部分を収納する構成としている。なお、図
8では、真空容器を省略して示している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
X線顕微鏡は、以下に示すような問題点がある。
【0007】従来のターゲット表面からレーザビーム源
方向に放出されるX線を試料に照射する方式のX線顕微
鏡では、試料の観察を行うに充分な強度のX線を試料面
に照射することができないという問題点を有している。
図8に示すようなX線顕微鏡では、試料セルをターゲッ
トから距離を置いて配置する必要がある。これは、ター
ゲット表面へのレーザビームと試料セルとが干渉して、
レーザビームのターゲット表面への照射が阻害されない
ような配置を行うためである。例えば、試料はターゲッ
ト表面から1cm以上離して配置している。一般に,タ
ーゲット表面に100μm以下のスポット径から放出さ
れるX線の強度は、距離の2乗に反比例して弱くなる。
そのため、ターゲット表面から離れた位置に配置された
試料に対して、充分な強度のX線を照射することが困難
となる。
【0008】また、ターゲットを透過してターゲットの
裏面から放出されるX線を試料に照射する方式のX線顕
微鏡では、ターゲットの種類を変更する毎に試料とター
ゲットとの距離を調節する必要がある。試料に照射する
X線の波長に応じてターゲットを選択すると、該ターゲ
ットから放出されるX線の強度は該ターゲットに応じて
異なる。そのため、試料に照射するX線強度を調節する
には、ターゲットと試料との間の距離をターゲットに応
じて調節する必要がある。従来のX線顕微鏡では、通常
ターゲットはレーザビームの焦点位置に配置されるた
め、試料の位置をターゲット毎に調節する必要がある。
【0009】また、ターゲット以外の物質からのX線の
放出を防止するに、ターゲットや試料セルと共に、それ
らの駆動機構や支持機構等の付随する構成機構全体を真
空状態に保持するための大型の真空容器を必要とし、こ
のため、X線顕微鏡も大型となる。そこで、本発明は前
記した従来のX線顕微鏡の問題点を解決し、試料をター
ゲットに接近して配置して充分な強度のX線を照射する
ことができ、ターゲットと試料との距離調整を容易に行
うことができるX線顕微鏡を提供することを目的とす
る。また、本発明はターゲットや試料セル等に付随する
構成機構全体を真空状態に保持するための大型の真空容
器を必要としない小型のX線顕微鏡を提供することを目
的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、レーザビーム
をターゲットに集光照射して、発生したX線をレーザビ
ームの照射側と反対側のターゲット裏面の近傍に配置し
た試料セル内の試料に照射して透過させ、該透過X線像
を検出器によって観察するX線顕微鏡において、ターゲ
ット、試料セル、および検出器をX線顕微鏡内において
一体の構成単位を形成する。これによって、試料をター
ゲットに接近して配置して充分な強度のX線を照射する
ことができ、ターゲットと試料との距離調整を容易に行
うことができる。
【0011】また、ターゲット、試料セル、および検出
器を一体の構成単位とし、その構成単位のターゲットの
表面はX線顕微鏡内の真空部分を介してX線の照射を受
ける構成とすることによって、ターゲットや試料セルに
付随する構成機構全体を真空状態に保持するための大型
の真空容器を必要としない小型のX線顕微鏡を提供す
る。
【0012】本発明の第1の実施態様は、前記一体構成
単位において、ターゲットを構成するスペーサの高さを
ターゲットに応じて選択可能とするものであり、これに
よって、ターゲットと試料との距離を調節可能とするこ
とができる。
【0013】本発明の第2の実施態様は、X線顕微鏡に
おけるレーザビームの焦点位置を、一体の構成単位をX
線顕微鏡に取り付けたときのターゲット表面位置とする
ものであり、これによって、レーザビームとターゲット
との位置決めを容易に行うことができる。本発明の第3
の実施態様は、前記一体構成単位を複数個配列し、レー
ザビームが照射する構成単位を変換可能とするものであ
り、これによって、複数個の試料のX線観察を行うこと
ができる。
【0014】
【作用】本発明のX線顕微鏡において、ターゲットと試
料セルと検出器は一体の構成単位として構成することが
でき、この一体の構成単位を1つのユニットとしてX線
顕微鏡内に取付け、試料のX線像を検出する。X線顕微
鏡によるX線露光を行う前過程では、前記構成単位は、
ターゲット部と検出器を含む試料セル部とを分離して扱
うことができる。ターゲット部は、使用するX線の波長
に応じたターゲットを備えており、X線の波長に応じて
選択することができる。また、試料セル部は、レジスト
等の2次元検出器を備えており、X線露光前に観察対象
の試料をセットする。
【0015】そして、試料をセットした試料セル部とタ
ーゲット部とを合わせて一体とし、この一体の構成単位
を1つのユニットとして、X線顕微鏡に取り付ける。X
線顕微鏡において、レーザビームの焦点位置は、取り付
けられる構成単位のターゲット表面と一致するよう構成
されており、構成単位をX線顕微鏡に取り付けるだけで
レーザビームとターゲットとの位置決めを行うことがで
きる。
【0016】また、ターゲット部において、ターゲット
と試料セルの検出器との間隔は使用するターゲットに応
じて定められているため、ターゲット部と試料セル部と
を一体にすることによって、ターゲットと試料との距離
は、調整を要することなく所定の値に設定することがで
きる。
【0017】ターゲットと試料と検出器を一体とした構
成単位をX線顕微鏡に取り付けた後、X線露光を行って
検出器に試料のX線像を形成する。このX線露光は、X
線顕微鏡の真空部分を介してターゲットにレーザビーム
を照射し、ターゲットから放出されるX線を試料に照射
することによりX線露光を行う。X線露光の後、一体の
構成単位をX線顕微鏡から取り出して一体の構成単位か
ら検出器を分離し、検出器に形成されたX線像をAFM
や電子顕微鏡によって試料の観察を行う。
【0018】また、一体構成単位を複数個配列し、該複
数個の構成単位をX−Yテーブル等上に配置することに
よって、レーザビームを構成単位に逐次照射する。これ
によって、一処理によって複数個の試料のX線露光を行
うことができる。このとき、使用するターゲットを選択
することによって、試料に対応した波長のX線を照射す
ることもできる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例を図を参照しながら詳
細に説明する。 (本発明の実施例の構成)図1は本発明の実施例におけ
る一体の構成単位を説明するための、一部を切り欠いた
斜視図である。図2は本発明の実施例における一体の構
成単位を説明するための、断面図であり、図3は本発明
の実施例における一体の構成単位を形成する手順を説明
するための図である。なお、図1,図2は、X線顕微鏡
においてターゲットと試料と検出器の部分を備えた一体
の構成単位のみを示している。
【0020】図1,図2において、本発明のX線顕微鏡
における一体の構成単位を構成するユニットは、ターゲ
ット部1と試料セル部2とを備えており、X線露光前の
観察試料を形成する段階では、分離してあらかじめ用意
することができる。ターゲット部1は、ターゲット11
と第1スペーサ12とX線窓13とを備え、さらに、第
3スペーサ14を備えることができる。これらは、レー
ザビーム源に近い側から、ターゲット11,第3スペー
サ14,第1スペーサ12、およびX線窓13の順に層
状に形成されている。
【0021】ターゲット11は、レーザビームの照射を
受けてX線を放出する素材であり、試料Sに照射するX
線の波長に対応して選択することができる。ターゲット
11を構成する素材としては、金属やプラスチックを用
いることができ、例えば、Al,Au,Mo,Ta,カ
プトン(商品名),あるいはTiを用いることができ、
例えば1μmから100μm程度の厚さにより形成する
ことができる。
【0022】第3スペーサ14はターゲット11と第1
スペーサ12の間に置かれる。この第3スペーサ14は
1〜2mm程度の厚さを持つ金属から成り立っている。
第1スペーサ12は、ターゲット11とX線窓13との
間に間隔を形成して、ターゲットから発生する微粒子
(デブリス)がX線窓13に衝突する衝撃を緩和するも
のであり、例えば0.5mm程度の厚さのSi基板をエ
ッチングして形成することができる。また、X線窓13
は、試料Sに照射するX線の波長を選択したり、ターゲ
ットから発生する微粒子(デブリス)の試料Sへ到達を
防止する等のために設けられる。X線窓は、例えば第1
スペーサ12を構成するSi基板の片側に窒素をドープ
したSiNやポリイミド膜などの層により構成すること
ができる。
【0023】第1スペーサ12を挟んで対向設置される
ターゲット11とX線窓13は、第1空間部15を形成
する。この第1空間15内には数トール程度のHe等の
X線に対する透過性が良好なガスを封入してある。この
ガスは、ターゲットから放出される微粒子(デブリス)
を散乱して、微粒子がX線窓13や試料Sに付着するの
を防止するためのものである。
【0024】試料セル部2は、試料セル20と検出器2
1とを含んでいる。試料セル20は内側に第2空間部2
5を形成する第2スペーサ22によって構成することが
できる。この第2スペーサ22は、Auやステンレス等
の金属によって例えば10μm〜50μm程度の厚さで
形成することができる。一方、検出器21はX線像を記
録するレジスト23と支持部材となる基板24とにより
構成することができる。レジスト23は例えばPMMA
により形成することができ、また、基板24は例えば
0.5mm程度の厚さのSi基板によって形成すること
ができる。
【0025】X線窓13とレジスト23は第2スペーサ
22を挟むことによって、大気圧の第2空間部25を形
成する。この第2空間部25は試料Sを収納する空間を
形成し、試料Sはレジスト23に密着した状態で置かれ
る。レジスト23は、試料Sを透過したX線によるX線
像を記憶する。
【0026】レジスト23上に試料Sを設置した後に、
ターゲット部1と試料セル部2を合わせて一体の構成単
位とし、この構成単位を1ユニットとしてX線顕微鏡に
取付け、X線露光を行う。次に、図3を用いて、ターゲ
ット部1と試料セル部2からなる一体の構成単位を形成
する手順を説明する。図3(c)において、図3(c−
1)で示されるターゲット部1と図3(c−2)で示さ
れる試料セル部2を接合すると、図3(c−3)で示さ
れる一体の構成単位のユニットが形成される。このと
き、試料セル部2のレジスト上に試料Sを設置すること
によって、X線顕微鏡観察のための試料を形成すること
ができる。
【0027】ターゲット部1と試料セル部2は、試料を
セットする前にあらかじめ用意しておく。そして、観察
する試料を準備した後、この試料を試料セル部2のレジ
スト上に設置してX線顕微鏡観察のための試料を形成す
る。ターゲット部1および試料セル部2は、以下のよう
にしてあらかじめ用意しておく。図3(c−1)で示さ
れるターゲット部1は、図3(a)で示されるSi基板
16の一方の面には窒素をドープする等の処理によって
SiNの層を形成し、他方の面はSi部分にエッチング
により、周辺部の第1スペーサ12を残して除去処理を
行って凹凸部を形成する。これによって、図3(b−
2)の第1スペーサ12およびX線窓13を形成する。
【0028】さらに、この第1スペーサ12のX線窓1
3と反対側に図3(b−1)のターゲット11を設置し
て、図3(c−1)のターゲット部1が形成される。こ
のターゲット11の設置は、ターゲット11と第1スペ
ーサ12との間に金属からなる第3スペーサ14を介し
て行うことができる。このとき、第1スペーサ12内の
空間にHe等のガスを封入しておく。
【0029】また、図3(c−2)で示される試料セル
部2として、図3(b−3)で示されるように、Si基
板24上にPMMA等のレジスト23を塗布し、さらに
その上にAuやステンレス等の金属製の第2スペーサ2
2を取付けた部材を用意しておく。そして、このレジス
ト23上に試料Sを密着して設置する。
【0030】ここで、ターゲット11の素材に応じて第
3スペーサ14の厚さを変えてターゲット部1を形成す
ることができる。ターゲット部1に用いられるターゲッ
ト11は、試料Sに照射するX線の波長に応じて選択さ
れる。そして、選択されるターゲット素材により、ター
ゲット裏面からX線窓側に放出されるX線や微粒子の強
度や量等が異なっている。
【0031】そこで、ターゲット11の素材に応じて第
3スペーサ14の厚さを異ならせることによって、試料
SへのX線の照射条件や微粒子による影響を均一化する
ことができる。また、本発明のX線顕微鏡は、真空容器
を備えている。図4は、本発明のX線顕微鏡の真空容器
を説明するための図である。図4において、真空容器3
は、例えばステンレスやAl等の金属製のレーザビーム
源の方向が開放された容器であり、該開放部はレーザの
透過性の良い真空窓31によって閉じられている。そし
て、この真空容器3の内部は、ターゲット部1と試料セ
ル部2を備えた一体構成単位Aを収納する収納部33
と、前記真空窓31と収納部33との間の真空部32と
を含んでいる。
【0032】収納部33には、真空窓31側にターゲッ
ト11が対向する方向で一体構成単位Aが収納される。
これによって、、ターゲット11のレーザビームの照射
を受ける表面は真空状態に保持される。また、レーザビ
ームの光学系や真空容器3のX線顕微鏡における位置を
調節しておくことによって、ターゲット11の表面位置
とレーザビームの焦点位置とが常に一致するように設定
することができる。なお、一体の構成単位Aの大きさ
は、例えば10mm〜20mm程度とすることができ、
また、真空容器3の大きさについては、一体の構成単位
Aが収納可能な程度の大きさで充分である。
【0033】(本発明の実施例の作用)次に、本発明の
実施例の作用について説明する。はじめに、図3で説明
したように、あらかじめ図3(c−1)のターゲット部
1と図3(b−3)の試料セル部2とを用意しておく。
そして、観察する試料Sに照射するX線の波長に対応し
たターゲットが取り付けられたターゲット部1を選択す
る。また、試料Sを試料セル部2のレジスト上に設置し
た後、ターゲット部1と試料セル部2とを合わせて一体
の構成単位A(図3(c−3))を構成する。
【0034】次に、図4に示すように、この一体の構成
単位AをX線顕微鏡の真空容器3の収納部33内にその
ターゲット11が真空窓31を向く方向で収納する。図
5は、一体の構成単位AをX線顕微鏡の真空容器3の収
納部33内に収納した状態を示している。このとき、タ
ーゲット11は、レーザビームの焦点位置に位置決めさ
れている。一体の構成単位Aを真空容器3に収納した
後、真空部32を吸気して10-3トール程度の真空状態
とする。
【0035】この状態で、レーザビームの照射を行う。
レーザビーム9は真空窓31および真空部32を通過し
てターゲット11表面に照射される。ターゲット11
は、このレーザビームの照射によって真空窓31側およ
び第1空間部15にX線4−1と微粒子を放出する。こ
のとき、真空部32を真空に保持することによって、こ
の部分の不純物から放出されるX線の発生を防止して、
第1空間部15に放出されるX線4−1をターゲット1
1のみから放出されるX線とすることができる。
【0036】第1空間部15側に放出されたX線4−1
は、X線窓13を通過した後、レジスト23上の試料S
をX線露光する。また、第1空間部15内において、X
線4−1と共に放出される微粒子は、第1空間部15内
のHe等のガスによって散乱し、X線窓13や試料Sへ
の微粒子の付着を防止する。X線露光が終了した後、検
出器21を一体構成単位Aと共に真空容器3から取り出
し、レジスト23の部分を一体構成単位Aを分離し、A
FMや電子顕微鏡によってそのX線像を観察する。他の
試料Sの観察を行う場合には、前記した同様の工程によ
って、一体構成単位Aを構成して真空容器3に収納した
後X線露光を行って別のX線像を得る。
【0037】したがって、一体構成単位Aは各観察毎に
交換される。なお、真空容器3は、真空窓が微粒子等の
付着が影響しない限り使用することができる。
【0038】(本発明のその他の実施例)図6は本発明
のその他の実施例を説明するための図である。図6に示
す実施例は、ターゲット部1および試料セル部2を円形
形状とするものであり、形状以外の構成および作用は前
記実施例と同様である。
【0039】図7は本発明の他の実施例を説明するため
の図である。図7に示す実施例は、前記実施例の一体の
構成単位Aを複数個配列して集合体の一体の構成単位B
を構成するものである。図7では、一体の構成単位B−
1,B−2,B−3,・・・を格子状に配列した例を示
している。そして、この一体の構成単位BをX−Yステ
ージ5上に設置し、レーザビーム9を照射する構成単位
を変更可能とするものである。
【0040】試料の観察において、前記実施例と同様
に、あらかじめ用意しておいた試料セル部2に試料Sを
配置し、さらに該試料Sに照射するX線の波長に対応し
たターゲット部1を選択して取付け、一体の構成単位B
を形成する。したがって、一体の構成単位Bのターゲッ
ト部1のターゲット材は必要とするX線の波長に応じて
異なることになる。また、X−Yステージ5と基板との
間にスペーサを配置して、ターゲットの種類に応じた第
3スペーサの厚さに対応させて、レーザビームの焦点位
置とターゲット表面位置を合わせを行うことができる。
【0041】これによって、複数個の試料SのX線像を
効率良く求めることができる。 (実施例の効果)ターゲット、試料セル、および検出器
を一体の構成単位で構成することによって、レーザビー
ムに対するターゲットおよび試料セルの位置決めを容易
に行うことができる。
【0042】ターゲット、試料セル、および検出器を一
体の構成単位で構成することによって、X線顕微鏡を小
型にすることができる。ターゲット、試料セル、および
検出器を一体の構成単位で構成することによって、X線
顕微鏡への脱着を容易に行うことができる。X線顕微鏡
において、真空とする部分をターゲットが接する部分の
みとすることにより、真空容器を小型にしてX線顕微鏡
を小型にすることができる。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
試料をターゲットに接近して配置して充分な強度のX線
を照射することができ、ターゲットと試料との距離調整
を容易に行うことができるX線顕微鏡を提供することが
できる。また、ターゲットや試料セル等に付随する構成
機構全体を真空状態に保持するための大型の真空容器を
必要としない小型のX線顕微鏡を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における一体の構成単位を説明
するための、一部を切り欠いた斜視図である。
【図2】本発明の実施例における一体の構成単位を説明
するための、断面図である。
【図3】本発明の実施例における一体の構成単位を形成
する手順を説明するための図である。
【図4】本発明のX線顕微鏡の真空容器を説明するため
の図である。
【図5】本発明のX線顕微鏡の作用を説明するための図
である。
【図6】本発明のその他の実施例を説明するための図で
ある。
【図7】本発明の他の実施例を説明するための図であ
る。
【図8】従来のX線顕微鏡の概略を説明するための図で
ある。
【図9】従来のX線顕微鏡の概略を説明するための図で
ある。
【符号の説明】
1…ターゲット部、2…試料セル部、3…真空容器、4
…X線、5…X−Yステージ、9…レーザビーム、11
…ターゲット、12…第1スペーサ、13…X線窓、1
4…第3スペーサ、15…第1空間部 、20…試料セ
ル、21…検出器、22…第1スペーサ、23…レジス
ト、24…基板、25…第2空間部、31…真空窓、3
2…真空部、33…収納部、S…試料、A…一体の構成
単位。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 青柳 克信 埼玉県和光市広沢2番1号 理化学研究所 内 (72)発明者 原 民夫 埼玉県和光市広沢2番1号 理化学研究所 内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザビームをターゲットに集光照射し
    て、発生したX線をレーザビームの照射側と反対側のタ
    ーゲット裏面の近傍に配置した試料セル内の試料に照射
    して透過させ、該透過X線像を検出器によって観察する
    X線顕微鏡において、前記ターゲット、試料セル、およ
    び検出器は、X線顕微鏡内において一体の構成単位であ
    ることを特徴とするX線顕微鏡。
  2. 【請求項2】 前記一体構成単位のターゲットの表面は
    X線顕微鏡内の真空部分を介してレーザビームの照射を
    受けることを特徴とするX線顕微鏡。
JP7159143A 1995-06-26 1995-06-26 X線顕微鏡 Withdrawn JPH095500A (ja)

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