JPH0954589A - 防音材 - Google Patents

防音材

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JPH0954589A
JPH0954589A JP7206305A JP20630595A JPH0954589A JP H0954589 A JPH0954589 A JP H0954589A JP 7206305 A JP7206305 A JP 7206305A JP 20630595 A JP20630595 A JP 20630595A JP H0954589 A JPH0954589 A JP H0954589A
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Zenichi Yasuda
善一 安田
Kazunari Watanabe
一成 渡辺
Yutaka Ogasawara
豊 小笠原
Masazumi Furukawa
雅澄 古河
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Toyoda Gosei Co Ltd
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Toyoda Gosei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 広い周波数帯域に亘って効果的に防音作用を
奏することができる防音材を提供する。 【解決手段】 自動車のフードパネル10において、エ
ンジンルーム側の面に防音材11を取着する。防音材1
1を、パイプ材12が複数配設された吸音層13と、同
吸音層13を被覆するように設けられた不織布層14と
から構成する。パイプ材12をポリアミド樹脂により両
端が開放された円筒形状に形成する。吸音層13におい
て、パイプ材12を同パイプ材12の間に微小で、不均
一な空隙16を有した状態で分散させ、その状態で固定
する。吸音層13よりエンジンルーム側に、比較的薄肉
の不織布層14を吸音層13を覆うようにして配設す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、騒音の透過を抑
制する防音材に係り、例えば、車両用のフードパネル、
ルーフパネル、フロアパネル、エンジンのエンジンカバ
ー等に取着され、騒音が外部や車両室内等に伝播するこ
とを抑制するための防音材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば車両用フードパネル
(ボンネット)のエンジンルーム側の面には、エンジン
等から発生する騒音の漏出を抑制するためにシート状の
防音材が取着されている。
【0003】この種の防音材としては、例えばグラスウ
ール、フェルト等の多孔性吸音材料からなる防音材が採
用されている。この吸音材では騒音、即ち、空気の粗密
波が入射されると、その内部に形成された微細な空隙内
の空気、或いは材料の繊維が振動し、前記粗密波の有す
る運動エネルギが最終的に熱エネルギに変換されること
により騒音が吸収される。
【0004】また、前記多孔性吸音材以外の防音材とし
ては、共鳴原理を利用して騒音を吸収するようにしたも
のがある。例えば図7に示す防音材51は、ボード52
及びパネル53を備え、両者52,53の間には空気層
54が形成されている。また、ボード52には所定間隔
を隔てて複数の貫通孔55が形成されている。以上の構
成を備えた防音材51では、貫通孔55内における空気
を質量体、空気層54における空気を弾性体として一種
の振動系が構成される。そして、同防音材51に対して
騒音が入射されると、貫通孔55内の空気は空気層54
をバネとして振動し、その振動系の固有振動数(共鳴振
動数)に相当する周波数帯域の騒音が吸収されることと
なる。この場合も前記多孔性吸音材料からなる防音材と
同様に、空気の粗密波が有する運動エネルギが最終的に
熱エネルギに変換されて騒音が吸収される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、多孔性
吸音材料からなる防音材は、比較的高周波数帯域の騒
音、例えばその周波数が「2kHz」以上の騒音に対し
ては吸音効果が大きいが、「2kHz」未満の比較的低
周波数帯域の騒音を対しては効果的な吸音作用を奏する
ことができなかった。
【0006】一方、前述した共鳴原理を利用した防音材
では、貫通孔55の孔径d、ボード52の厚さt、或い
は空気層の厚さLを適宜調整して共鳴振動数を変化させ
ることにより、所望の周波数帯域の騒音を吸音すること
ができる。しかしながら、一般に共鳴原理を利用した防
音材では、吸音作用を奏することができる周波数帯域が
共鳴振動数近傍の騒音に限定されるため、広帯域の騒音
を吸音することが困難であった。
【0007】このように、従来の防音材では吸音作用を
奏することができる騒音の周波数が高周波数帯域或いは
共鳴周波数近傍の帯域に限定されているため、例えば自
動車のエンジンルームのように、多数の騒音源が存在
し、異なった複数の周波数帯域の騒音が発生する箇所に
同防音材を使用した場合、効果的な防音効果を奏するこ
とができないという問題があった。
【0008】この発明は、上記問題に着目してなされた
ものであって、その目的とするところは、広範な周波数
帯域に亘って効果的に防音作用を奏することができる防
音材を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、請求項1記載の発明は、入射された騒音の通過を
抑制する防音材であって、両端が開放された複数の筒状
体が相互に空隙を有した状態で分散された吸音層を有し
てなる防音材をその要旨とするものである。
【0010】請求項1記載した防音材の吸音層では、各
筒状体間に空隙が形成されており、同防音材は一種の多
孔性吸音材料と略同様の構成を備えたものとなってい
る。従って、防音材に対して騒音が入射されると、その
騒音、即ち、空気の粗密波は吸音層の内部まで伝播さ
れ、その内部に形成された空隙内における空気、或いは
同空隙の周囲にある筒状体を振動させる。この際、同粗
密波の有する運動エネルギは空気、筒状体の振動により
熱エネルギに変換され、これにより主として騒音に含ま
れる高周波数帯域の成分が吸収される。
【0011】また、同防音材の吸音層において、筒状体
と、同筒状体の周囲に形成された空隙とにより共鳴原理
を利用した吸音作用が奏せられる。即ち、筒状体の内部
にある空気は質量体を、同筒状体の周囲に形成された空
隙内における空気は弾性体をそれぞれ構成して振動系が
形成され、防音材に対して騒音が入射されると、前記騒
音の振動成分のうち、前記振動系の固有振動数(共鳴振
動数)に相当する周波数帯域の成分が吸収される。
【0012】加えて、筒状体の形状、或いは大きさを調
節し、同筒状体の内部にある空気の体積を変化させるこ
とにより、同吸音層において吸音作用を奏する周波数帯
域を騒音の周波数に対応させることが可能となる。
【0013】請求項2記載の発明は、請求項1記載の防
音材において、騒音の入射方向において、前記吸音層の
背後には遮音性材料からなる遮音層が形成されているこ
とをその要旨とするものである。尚、遮音性材料として
は質量効果の大きい鉛等の金属材料が好適であるが、遮
音性を有するものであれば、例えば合成樹脂或いは木材
等であってもよい。
【0014】以上の構成を備えた請求項2の発明では、
前述した請求項1記載の発明における作用に加えて、吸
音層にて吸音されずに同吸音層を透過した空気の粗密波
(騒音)は、遮音層にて反射され吸音層に入射される。
そして、同吸音層において再び吸音される。
【0015】また、請求項3記載の発明は、請求項2記
載の防音材において、前記吸音層と遮音層との間に空気
層を介在させたことをその要旨とするものである。以上
の構成を備える請求項3記載の発明は、前述した請求項
2記載の発明における作用に加えて、吸音層を透過した
空気の粗密波(騒音)は、空気層に入射され、同層にて
その一部が吸音される。更に、空気層を透過した粗密波
は遮音層にて反射され、再び空気層においてその一部が
吸音されると共に吸音層に入射される。従って、防音材
の防音効果は更に効果的なものとなり、主として、騒音
の低周波数帯域における成分がより吸収されるようにな
る。
【0016】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)以下、この発明を自動車のフード
パネル(ボンネット)に取着された防音材として具体化
した第1の実施の形態について図1〜3を参照して説明
する。
【0017】図1に示すように、フードパネル10のエ
ンジンルーム側(図1の下側)の面には、エンジン等か
ら発生する騒音が外部に漏出することを抑制する防音材
11が取着されている。防音材11は全体がシート状を
なし、パイプ材12が複数配設された吸音層13と、同
吸音層13を被覆するように設けられた不織布層14と
から構成されている。
【0018】前記吸音層13に配設されたパイプ材12
は筒状体を構成するものであり、ポリアミド樹脂により
図2に示すように両端が開放された円筒形状に形成され
ている。尚、本実施の形態では、パイプ材12の径D
(本実施の形態では1mm)、及び長さL(本実施の形
態では2mm)は全て等しくなっている。また、パイプ
材12の径D及び長さLは、後述する吸音層13の共鳴
振動数が、エンジンルーム内において発生する騒音の周
波数成分のうち、最も大きなレベルを有した周波数帯域
の近傍に設定されるように調節されている。
【0019】前記各パイプ材12は図1に示すように、
各パイプ材12の間に微小で、不均一な空隙16を有し
た状態で分散され、その状態で固定されている。尚、本
実施の形態では以下のようにして各パイプ材12同士を
固定している。即ち、各パイプ材12が分散された状態
でこれを所定温度にまで加熱すると共に、加圧加工す
る。この際、各パイプ材12において他のパイプ材12
と接触している部位は加圧されることにより一時的に溶
融状態となる。そして、各パイプ材12が常温まで冷却
されると、溶融状態となっていた各パイプ材12同士の
接触部分は固化し、同部分において各パイプ材12が固
着される。このように、各パイプ材12は相互に固着さ
れているため、吸音層13は一定の形状を保持してい
る。尚、本実施の形態における吸音層13の厚さは約1
0mmとなっている。
【0020】また、前記吸音層13よりエンジンルーム
側には、比較的薄肉のポリクラール製の不織布により構
成された不織布層14が前記吸音層13を覆うようにし
て配設されている。同不織布層14は、吸音層13にお
いて相互に固着されているパイプ材12の一部が離脱し
た際に、同パイプ材12が外部に飛散してしまうことを
防止するものである。また、不織布層14が設けられる
ことにより、防音材11により吸音される周波数帯域が
より広帯域なものとなっている。
【0021】防音材11は、その周縁部分に図示しない
クリップが取付られることによりフードパネル10に対
して取着されている。このように、防音材11がフード
パネル10に取着されると、同パネル10は防音材11
における遮音層15として機能するようになる。勿論、
フードパネル10とは異なる遮音層15を別途設ける構
成とすることもできる。この際には、前記吸音層13と
フードパネル10との間に鉛板を介在させ、同鉛板を防
音材11の遮音層15として機能させるようにする。
【0022】以上の構成を備えた本実施の形態における
防音材11の作用について説明する。本実施の形態で
は、フードパネル10に取着された防音材11により、
エンジンルーム内で発生する騒音が外部に伝播すること
が抑制される。即ち、エンジンルーム内おいて発生した
騒音は、先ず、防音材11の不織布層14に到達して、
同層14において吸収される。
【0023】次に、不織布層14を透過した騒音は吸音
層13に到達して、同層13において、高周波数帯域の
成分、及び前記パイプ材12の径D及び長さLによって
決定される共鳴周波数帯域の成分が吸収される。より詳
細に説明すれば、吸音層13に到達した騒音、即ち空気
の粗密波は、同吸音層13内において各パイプ材12間
に形成された空隙16内を通過する。この時、同粗密波
は空隙16内のおける空気及び空隙16の周囲にある各
パイプ材12を振動させる。すると、粗密波が有するエ
ネルギは、空隙16内の空気或いはパイプ材12の振動
と共に熱エネルギに変換され、その結果、同粗密波のエ
ネルギが減少し、騒音が吸収されることになる。この
際、主として騒音の高周波数帯域における成分が吸収さ
れる。
【0024】以上のように、本実施の形態における防音
材11では、吸音層13に配設されたパイプ材12が、
例えば多孔性吸音材料であるグラスウールにおけるガラ
ス繊維に相当し、また、各パイプ材12間に形成された
空隙16がガラス繊維間に形成された空隙に相当してい
る。その結果、本実施の形態における防音材11では、
高周波数帯域における騒音が吸収される。
【0025】一方、本実施の形態における防音材11の
吸音層13において、パイプ材12と、同パイプ材12
の周囲に形成された空隙16とにより共鳴原理を利用し
た吸音作用が奏せられる。即ち、パイプ材12の内部に
ある空気は質量体を、同パイプ材12の周囲に形成され
た空隙16内における空気は弾性体をそれぞれ構成して
振動系が形成され、防音材11に対して騒音が入射され
ると、前記騒音の振動成分のうち、前記振動系の固有振
動数(共鳴振動数)に相当する周波数帯域の成分が吸収
される。
【0026】エンジンルーム内においては、種々の騒音
源が存在するため、防音材11に対しては異なる複数の
周波数帯域における騒音が入射される。本実施の形態で
は、パイプ材12の径D及び長さLを適宜調整すること
により、前記共鳴振動数がエンジンルーム内において発
生する騒音の周波数成分のうち、最も大きいレベルを有
した周波数帯域の近傍にあるように設定されているた
め、騒音は吸音層13においてより効果的に吸収され
る。
【0027】以上のように防音材11に入射された騒音
は不織布層14及び吸音層13により吸収されると共
に、一部の騒音は吸音層13を透過し、フードパネル1
0に到達する。そして、同パネル10の遮音作用により
騒音はエンジンルーム内側へと反射され、再び吸音層1
3及び不織布層14において吸収される。
【0028】以上説明した本実施の形態における防音材
11は以下の特徴を備えるものである。 (イ)防音材11はその吸音層13において、高周波数
帯域及び前記共鳴振動数近傍の騒音を吸収することがで
きる。その結果、より広範な周波数帯域において効果的
な防音作用を奏することができる。従って、本実施の形
態における防音材11は、種々の周波数帯域の騒音が発
生する車両のエンジンルーム内において使用される防音
材11として好適なものとなる。
【0029】(ロ)本防音材11では、パイプ材12の
共鳴原理を利用することにより、その共鳴振動数帯域に
おける騒音の吸収が図られている。ここで、パイプ材1
2の径D或いは長さLを調整することにより、前記共鳴
振動数は容易に変更することができ、エンジンルーム内
における騒音の周波数帯域に応じて防音材11の吸音特
性を容易に調整することができる。
【0030】本実施の形態における防音材11は理論
上、図3の実線にて示す吸音特性を示すものと考えられ
る。図3において、fH Hz以上の周波数帯域における
吸音効果は、主にパイプ材12の間に形成された空隙1
6により吸音層13が多孔性吸音材料として作用するた
めであり、また、fres1Hz近傍の周波数帯域における
吸音効果は、主に前述したパイプ材12の共鳴原理によ
るもので、fres1Hzがその共鳴振動数に相当してい
る。
【0031】ここで、例えば、パイプ材12の径Dが大
きく、或いはその長さLが長くなるようにパイプ材12
の形状を変更することにより、前記共鳴振動数は減少
し、f res1Hzからfres2Hzに変化する。従って、防
音材11の吸音特性は図3の実線で示す特性から、一点
鎖線にて示す特性へと変化する。このように、パイプ材
12の径D或いは長さLを変更することにより、防音材
11の吸音特性を容易に変更することができる。
【0032】(ハ)本実施の形態における防音材11の
吸音層13はパイプ材12を分散させた状態に固定させ
てなるものであり、同パイプ材12はポリアミド樹脂に
より形成されている。従って、吸音層13は例えば、水
分、油分を殆ど吸収しない構造となっている。一般に、
グラスウール、フェルト等の多孔性吸音材料は水分や油
分を吸収すると、その吸音効果が著しく低下する特性が
あるため、その使用環境が限定されるが、本実施の形態
における防音材11はそのような問題が生じないもので
ある。
【0033】(ニ)本実施の形態における防音材11
は、不織布層14が吸音層13を覆うようにして設けら
れているため、同吸音層13からパイプ材12が飛散し
てしまうことを防止することができると共に、防音材1
1において吸音可能な騒音の周波数帯域をより広帯域と
することができる。
【0034】(ホ)また、パイプ材12はポリアミド樹
脂により形成されているため、例えば、金属材料により
パイプ材12を形成した場合と比較して、防音材11の
軽量化を図ることができ、更に、ポリアミド樹脂は熱伝
導率が小さいため、防音材11がエンジンルームの熱に
より温度上昇することを抑制することができる。
【0035】(第2の実施の形態)次に、第2の実施の
形態について図4を参照して説明する。尚、以下の説明
では、上記第1の実施の形態との相違点を中心に述べ、
同実施の形態と同様、或いは相当する構成については符
号を同一にして説明を省略する。
【0036】本実施の形態における防音材21は上記実
施の形態と同様、フードパネル10のエンジンルーム側
(図4の下側)の面に取着されている。防音材21の吸
音層13は、複数のパイプ材12から構成され、各パイ
プ材12の間には微小で不均一な空隙16が形成されて
いる。また、吸音層13は、図4に示すように凹部22
及び凸部23が所定間隔を隔てて交互に形成された構成
を有している。そして、前記凸部23はフードパネル1
0に接触し、前記凹部22とフードパネル10とによっ
て囲まれる空間により空気層24が形成されている。ま
た、吸音層13のエンジルーム側における面には、上記
実施の形態と同様に不織布層14が、吸音層13を覆う
にようにして配設されている。
【0037】以上の構成を備えた第2の実施の形態にお
ける防音材21は、上記実施の形態と略同様の作用によ
り、エンジンルーム内において発生する騒音の外部への
漏出を効果的に抑制することができる。この際、空気層
24の空気は、各パイプ材12間に形成された空隙16
における空気と同様に、各パイプ材12内における空気
が騒音の粗密波により共鳴振動するときの弾性体として
機能している。
【0038】また、本実施の形態では防音材21に空気
層24を備えた構成としたため、上記実施の形態におい
て説明した(イ)〜(ホ)の特徴に加え、吸音層13を
透過した騒音の粗密波の一部が空気層24において吸収
されるようになり、主として低周波数帯域における騒音
をより効果的に吸収することができる。
【0039】尚、本発明は上記実施の形態以外にも、以
下に示す別の実施の形態として具体化することができ
る。 (1)第1の実施の形態において、吸音層13を形成す
る各パイプ材12は全て同一のパイプ材12により形成
したが、パイプ材12の径D及び長さLの双方或いは一
方を分布させるように構成してもよい。例えば、図5は
パイプ材12の径D及び長さLの双方に分布を持たせた
防音材31を示している。このように、パイプ材12の
径D及び長さLの異なるパイプ材12により吸音層13
を構成することにより、同吸音層13における共鳴振動
数に分布を持たせることができ、より広帯域の騒音を吸
収することができる。
【0040】(2)第1の実施の形態において、吸音層
13内の各パイプ材12は、加熱及び加圧加工すること
により相互に固着された構成としたが、例えば、超音波
加工により各パイプ材12を融着させるようにしてもよ
く、ホットメルトタイプの接着剤により各パイプ材12
を接着して固定するようにしてもよい。また、例えば、
不織布によりパイプ材12を内包して、これをバインダ
等により固定するように構成してもよい。更に、各パイ
プ材12全てを固定しなくとも、吸音層13の内部にあ
るパイプ材12は若干移動が許容されるものであっても
よい。
【0041】(3)上記実施の形態では、パイプ材12
をポリアミド樹脂により形成したが、同樹脂に換えてP
ET(飽和ポリエステル樹脂)、PVC(ポリ塩化ビニ
ル)、PE(ポリエチレン)等の耐熱性に優れた各種合
成樹脂、アルミニウム等の金属材料、或いは、EPDM
(エチレン−プロピレン−ジエン共重合ゴム)、SBR
(スチレン−ブタジエンゴム)、CR(クロロプレンゴ
ム)、NBR(アクリルニトリルブタジエンゴム)等の
各種合成ゴム、天然ゴム等によりパイプ材12を形成す
るようにしてもよい。また、吸音層13は、これらの各
種材料からなるパイプ材が混合されたものであってもよ
い。
【0042】(4)パイプ材12の断面形状は円形状に
限定されず、例えば、3角形状、4角形状等、いかなる
形状であってもよい。 (5)第2の実施の形態では、吸音層13に凸部23、
及び凹部22を形成し、凸部23をフードパネル10に
接触させると共に、凹部22とフードパネル10との空
間により空気層24を形成したが、例えば、図6に示す
防音材41のように平板状をなす吸音層13と、フード
パネル10との間に支持部材42を介在させることによ
り、同吸音層13とフードパネル10との間に空気層2
4を形成するようにしてもよい。
【0043】また、上記実施の形態において吸音層13
を覆うようにして設けられていた不織布層14は、図6
に示す防音材41のように省略することもできる。尚、
不織布層14を省略する場合には、各パイプ材12をよ
り強固に固着させ、同パイプ材12が吸音層13からの
脱落を防止する必要がある。
【0044】以上、本発明を具体化した実施の形態につ
いて説明したが、各実施の形態から把握される技術的思
想についてその効果と共に以下に記載する。 (a)請求項1〜3記載の防音材において、不織布層を
設けたことを特徴とする。
【0045】このような構成とすることにより、防音材
において吸音可能な騒音の周波数帯域をより広帯域にす
ることができる。
【0046】
【発明の効果】本発明の防音材によれば、広範な周波数
帯域に亘って効果的に防音作用を奏することができる。
加えて、筒状体の形状、或いは大きさを調節し、同筒状
体の内部にある空気の体積を変化させることにより、同
吸音層において吸音作用を奏する周波数帯域を騒音の周
波数に対応させることができ、効果的に防音作用を奏す
ることができる。
【0047】特に、請求項2又は3記載の発明によれ
ば、遮音層或いは空気層を設けることにより、一層効果
的に防音作用を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態における防音材を示す断面
図。
【図2】パイプ材を示す斜視図。
【図3】第1の実施の形態における防音材の作用を説明
するためのものであり、周波数に対する垂直入射吸音率
の関係を示す図。
【図4】第2の実施の形態における防音材を示す断面
図。
【図5】別の実施の形態における防音材を示す断面図。
【図6】別の実施の形態における防音材を示す断面図。
【図7】従来技術における防音材を示す断面図。
【符号の説明】
10…フードパネル(遮音層)、11,21,31,4
1…防音材、12…パイプ材(筒状体)、13…吸音
層、16…空隙、24…空気層。
フロントページの続き (72)発明者 小笠原 豊 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成 株式会社内 (72)発明者 古河 雅澄 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成 株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入射された騒音の透過を抑制する防音材
    であって、両端が開放された複数の筒状体が相互に空隙
    を有した状態で分散された吸音層を有してなる防音材。
  2. 【請求項2】 騒音の入射方向において、前記吸音層の
    背後には遮音性材料からなる遮音層が形成されてなる請
    求項1記載の防音材。
  3. 【請求項3】 前記吸音層と遮音層との間に空気層を介
    在させてなる請求項2記載の防音材。
JP20630595A 1995-08-11 1995-08-11 防音材 Expired - Fee Related JP3525569B2 (ja)

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