JPH0953087A - 潤滑剤酸化防止剤及び潤滑剤組成物 - Google Patents

潤滑剤酸化防止剤及び潤滑剤組成物

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JPH0953087A
JPH0953087A JP20609195A JP20609195A JPH0953087A JP H0953087 A JPH0953087 A JP H0953087A JP 20609195 A JP20609195 A JP 20609195A JP 20609195 A JP20609195 A JP 20609195A JP H0953087 A JPH0953087 A JP H0953087A
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JP
Japan
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lubricant
oil
antioxidant
oils
weight
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Withdrawn
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JP20609195A
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Kunio Mifune
国生 三船
Tsuneaki Ueno
恒明 上野
Yataro Ichikawa
弥太郎 市川
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Seiko Chemical Co Ltd
Original Assignee
Seiko Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 酸化安定性に優れた潤滑剤を提供する。 【解決手段】 【化1】 で示される化合物を合計で60重量%以上、好ましくは
80重量%以上、さらに好ましくは90重量%以上含む
スチレン化ジフェニルアミン系化合物からなる潤滑剤酸
化防止剤及び該潤滑剤酸化防止剤を含有する潤滑剤組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、潤滑剤酸化防止剤
及び潤滑剤組成物に関する。さらに詳しくは、酸化劣化
に対して高度の安定性を与える潤滑剤酸化防止剤及びそ
れを含有する潤滑剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】潤滑剤は、一般に鉱油または合成油から
なる基油に種々の添加剤を配合してそれらの性質を改善
している。酸化防止剤は、潤滑剤の酸化劣化を抑制して
潤滑剤としての性能が低下することを防止するために用
いられる。従来、酸化防止剤としては、フェノール系酸
化防止剤や、アミン系酸化防止剤が知られているが、ア
ミン系酸化防止剤としては、最近はジフェニルアミン系
酸化防止剤が使用される傾向にある。ジフェニルアミン
系酸化防止剤としては、例えば、以下の式(III)〜
(VI)のような化合物が知られている。
【0003】
【化2】 (R1,R2,R3,R4は同一でも異なっても良く、水素
またはC4アルキル基またはC8アルキル基を示す。)
【0004】
【化3】 (R5,R6は水素またはC8〜C12アルキル基を示す。
7は水素またはC1〜C2アルキル基を示す。)
【0005】スチレン化ジフェニルアミン系化合物を油
の酸化防止剤として利用することが試みられている公知
文献としては、ROPA a UHLIE.32.6.
p351−366.(1990)がある。しかしなが
ら、その記載内容を見ると、スチレン化ジフェニルアミ
ン系化合物中の成分については、何ら触れていず、12
0℃及び140℃で酸化試験した結果、酸化防止性能は
【数1】 FBN>CD>CD−13>AO−80>DFA FBN:フェニル−β−ナフチルアミン CD:N−フェニル−N’−イソプロピル−p−フェニ
レンジアミン CD−13:N−フェニル−N’−(1,3−ジメチル
ブチル)−p−フェニレンジアミン AO−80:スチレン化ジフェニルアミン DFA:ジフェニルアミン の順であるとしていて、スチレン化ジフェニルアミン系
化合物について、有用な性能を見出していない。
【0006】しかしながら、上述した従来の酸化防止剤
では、酸化安定性を充分に満足させることができない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】近年、省資源や低コス
ト化という目的の為、また潤滑剤の使用条件が熱的にも
厳しくなってきていることからも、潤滑剤の高性能化や
長寿命化の要望が高まり、潤滑剤に一層優れた酸化安定
性を付与することが必要となっている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、下記の構成を
持つジフェニルアミン系化合物が潤滑剤酸化防止剤とし
て極めて優れた酸化安定性を付与することを見出し、該
化合物を含有する潤滑剤組成物が極めて有用であること
を見出した。
【0009】すなわち、本発明は、
【化4】 で示される化合物を合計で60重量%以上、好ましくは
80重量%以上、さらに好ましくは90重量%以上含む
スチレン化ジフェニルアミン系化合物からなる潤滑剤酸
化防止剤を提供するとともに、該潤滑剤酸化防止剤を含
有してなる潤滑剤組成物をも提供するものである。
【0010】スチレン化ジフェニルアミン系化合物の中
には、上記式(I)及び(II)に示された化合物の他
に、例えば以下の式(VII)〜(XII)の様な化合
物がある。
【0011】
【化5】
【0012】
【化6】
【0013】
【化7】
【0014】スチレン化ジフェニルアミン系化合物を潤
滑剤の酸化防止剤として用いる場合、式(I)及び(I
I)で示される化合物の含量が合計で60重量%以上の
もの、好ましくは80重量%以上のもの、さらに好まし
くは90重量%以上のものが優れた酸化安定性を付与す
ることを見出した。その式(I)及び(II)で示され
る化合物を60重量%以上、好ましくは80重量%以
上、さらに好ましくは90重量%以上含むスチレン化ジ
フェニルアミン系化合物を含有する潤滑剤組成物は、酸
化安定性が極めて優れている。
【0015】本発明の酸化防止剤の含量は、潤滑剤組成
物に対して0.01ないし5重量%、好ましくは0.0
3ないし3重量%、特に好ましくは0.1ないし1.5
重量%である。
【0016】また本発明の酸化防止剤は、用途や油種に
応じ他の酸化防止剤と併用することもできる。例えば
2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノールの様な
フェノール系酸化防止剤と併用することもできるし、ジ
オクチルジフェニルアミンの様なアミン系酸化防止剤及
びその他の酸化防止剤と併用することもできる。
【0017】本発明の潤滑剤組成物には、上記潤滑剤用
酸化防止剤の他に、所望により従来潤滑剤組成物に慣用
されている各種添加剤、例えば防錆剤、粘度指数向上
剤、流動点降下剤、耐摩耗剤、極圧剤及びその他の添加
剤を配合することができる。
【0018】本発明の潤滑剤組成物には基油として鉱油
及び合成油を用いることができる。鉱油としては原油を
精製して得られる一般的な鉱油で良く、例えば60ニュ
ートラル油、100ニュートラル油、150ニュートラ
ル油などがあるが、特に限定されるものではない。合成
油としては炭化水素系油、エステル系油、エーテル系油
及びその他のものが用いられ、特に限定されるものでは
ない。また必要に応じ鉱油と合成油を混合して使用する
こともできる。
【0019】本発明の潤滑剤組成物の用途としては、エ
ンジン油、ギヤ油、軸受油、変速機油、ショックアブソ
ーバー油、工業用油及びグリースなどがあり、特に限定
されるものではない。工業用油としては、例えばタービ
ン油、コンプレッサー油、作動油などが例示されるが、
これらに限定されるものではない。
【0020】
【実施例】以下に実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明はこれらの例によってなんら限定されるもの
ではない。
【0021】実施例1〜6及び比較例1、2 式(I)、(II)、(VII)〜(XII)で示され
る化合物を表1のごとく含むスチレン化ジフェニルアミ
ン系化合物0.5重量%と、150ニュートラル油9
9.5重量%からなる潤滑剤組成物をJIS K251
4回転ボンベ式酸化安定度試験(RBOT)に供した。
RBOT値、即ち酸化吸収誘導時間(試験開始から終点
までの時間)は、酸化に対する安定性の尺度として測定
される。結果を表1に示す。
【0022】
【表1】 表中の(I)、(II)、(VII)〜(XII)は、
それぞれ本文中の式(I)、式(II)、式(VII)
〜(XII)の化合物を示す。
【0023】比較例3〜6 表2で示される酸化防止剤0.5重量%と、150ニュ
ートラル油99.5重量%からなる潤滑剤組成物をJI
S K2514回転ボンベ式酸化安定度試験(RBO
T)に供した。結果を表2に示す。
【0024】
【表2】
【0025】実施例7、8及び比較例7 式(I)、(II)、(VII)〜(XII)で示され
る化合物を表3のごとく含むスチレン化ジフェニルアミ
ン系化合物1.0重量%と150ニュートラル油99.
0重量%からなる潤滑剤組成物5gをJIS K283
9 図153の試験容器に入れて、それらをヤマト科学
株式会社製送風定温恒温器DNF44内に設置し、恒温
器内を135℃に設定して24時間後に各潤滑剤組成物
の色を観察した。結果を表3に示す。
【0026】
【表3】
【0027】実施例7、8、比較例7の各潤滑剤組成物
は、加熱前は殆んど着色が見られなかった。135℃で
24時間経過後では実施例7では淡黄色の薄い色であ
り、実施例8では赤味が生じ淡赤褐色になっていたが、
比較例7では、さらに赤味を増し淡赤褐色〜赤褐色に着
色していた。即ち、実施例7の潤滑剤組成物が最も着色
が少なく、比較例7の潤滑剤組成物が最も着色が多かっ
た。
【0028】表1〜3から判るように、本発明の特定の
スチレン化ジフェニルアミン系化合物からなる潤滑剤酸
化防止剤は優れた酸化安定性を付与し、該潤滑剤酸化防
止剤を含有する潤滑剤組成物はRBOT値が長く、かつ
着色が少ないという優れた酸化安定性を示す。
【0029】
【発明の効果】本発明の特定のスチレン化ジフェニルア
ミン系化合物からなる潤滑剤酸化防止剤は酸化防止性能
に優れ、エンジン油、ギヤ油、軸受油、変速機油、ショ
ックアブソーバー油、工業油及びグリースに使用するこ
とができる。該潤滑剤酸化防止剤を含有してなる潤滑剤
組成物は酸化安定性に優れ、長寿命であり、エンジン
油、ギヤ油、軸受油、変速機油、ショックアブソーバー
油、工業油、及びグリースとして有用である。
【手続補正書】
【提出日】平成7年10月24日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】
【化3】 (R5,R6 ,R7,R8は同一でも異なっても良く、水素
またはC1〜C33 アルキル基を示す。)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 【化1】 で示される化合物を、合計で60重量%以上含むスチレ
    ン化ジフェニルアミン系化合物からなる潤滑剤酸化防止
    剤。
  2. 【請求項2】 式(I)と(II)で示される化合物の
    含量が合計で80重量%以上である請求項1に記載の潤
    滑剤酸化防止剤。
  3. 【請求項3】 式(I)と(II)で示される化合物の
    含量が合計で90重%以上である請求項1に記載の潤滑
    剤酸化防止剤。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3いずれかに記載の潤滑剤酸
    化防止剤を含有する潤滑剤組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3いずれかに記載の潤滑剤酸
    化防止剤の含量が、潤滑剤組成物に対して0.01ない
    し5重量%である請求項4に記載の潤滑剤組成物。
  6. 【請求項6】 請求項1〜3いずれかに記載の潤滑剤酸
    化防止剤の含量が、潤滑剤組成物に対して0.03ない
    し3重量%である請求項4に記載の潤滑剤組成物。
  7. 【請求項7】 請求項1〜3いずれかに記載の潤滑剤酸
    化防止剤の含量が、潤滑剤組成物に対して0.1ないし
    1.5重量%である請求項4に記載の潤滑剤組成物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007037322A1 (ja) * 2005-09-29 2007-04-05 Idemitsu Kosan Co., Ltd. 潤滑組成物
WO2008053803A1 (fr) 2006-10-30 2008-05-08 Adeka Corporation Composé de phosphore et molybdène, procédé de production correspondant, additif pour lubrifiant contenant ce composé, et composition de lubrifiant

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EP1930400A4 (en) * 2005-09-29 2009-02-18 Idemitsu Kosan Co LUBRICANT COMPOSITION
JP5249584B2 (ja) * 2005-09-29 2013-07-31 出光興産株式会社 潤滑組成物
WO2008053803A1 (fr) 2006-10-30 2008-05-08 Adeka Corporation Composé de phosphore et molybdène, procédé de production correspondant, additif pour lubrifiant contenant ce composé, et composition de lubrifiant

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Effective date: 20021105