JPH0953055A - ポリ塩化ビニル製粘着テープ及びその製造方法 - Google Patents

ポリ塩化ビニル製粘着テープ及びその製造方法

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JPH0953055A
JPH0953055A JP20951495A JP20951495A JPH0953055A JP H0953055 A JPH0953055 A JP H0953055A JP 20951495 A JP20951495 A JP 20951495A JP 20951495 A JP20951495 A JP 20951495A JP H0953055 A JPH0953055 A JP H0953055A
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JP
Japan
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film
temperature
roll
adhesive tape
polyvinyl chloride
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JP20951495A
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Takemoto Nakai
壯元 中井
Hirotaka Arai
博孝 荒井
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Mitsubishi Chemical MKV Co
Original Assignee
Mitsubishi Chemical MKV Co
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】指先でテープの幅方向及び長さ方向のどちらに
も容易に切り取ることができ、強度のあるポリ塩化ビニ
ル製粘着テープ及びその製造方法の提供。 【解決手段】塩化ビニル系樹脂フィルムの少なくとも片
面に粘着剤層を設けてなる粘着テープにおいて、フィル
ムの一面に、その幅方向に平行に断面がV字形またはU
字形の直線状の溝が複数形成され、他の面に、その長さ
方向に平行に断面がV字形またはU字形の直線状の溝が
複数形成され、その各々の溝の断面においてV字の対向
する2つの傾斜面がフィルム面となす角またはU字の対
向する2つの曲面のそれぞれに溝の深さの1/2の位置
で引いた接線がフィルム面となす角である角A及び角B
が下記の関係式〜を満たし、両面の溝の深さがそれ
ぞれフィルムの厚さの1/10〜2/5であり、溝のピ
ッチが50〜300μmであるポリ塩化ビニル製粘着テ
ープ。 A≦B≦5A,A+B≦110° 10°≦A≦50°,20°≦B≦90°

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリ塩化ビニル製
粘着テープ及び該ポリ塩化ビニル製粘着テープの製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、梱包用に用いる粘着テープと
しては、紙製粘着テープ、布製粘着テープ、ポリオレフ
ィン系粘着テープ、ポリ塩化ビニル製粘着テープが用い
られている。また、農ビ補修用や図書館本カバー用とし
てポリオレフィン系粘着テープやポリ塩化ビニル製粘着
テープが用いられている。これらの内、特にポリ塩化ビ
ニル製粘着テープは、耐水性が良く、強度、形状追随性
に優れているため広く用いられているが、ハサミやカッ
ター等を使用する必要があるため、作業性が劣るという
問題があった。
【0003】指先での手切れ性を改良する方法として、
粘着フィルムにミシン目や切り込みを入れる方法が一般
に知られているが、ポリ塩化ビニル製粘着テープにこれ
らの方法を適用した場合には、極端に引張り強度が低下
するため、梱包用等の強度を要求される場合実用的でな
かった。また、特開昭56−120784号公報に示さ
れるように単に切れ目や凹部を形成したりする方法をポ
リ塩化ビニル製粘着テープに用いた場合には、手切れ性
はよいものの、やはり強度の点で不十分であった。
【0004】特公昭50−13306号公報には粘着テ
ープの巻き戻し性及びインキ、鉛筆等による標示性を改
良するため、表面に溝を設けた粘着テープが開示されて
いるが、このテープは、強度と手切れ性が両立しないと
いう問題があった。更に、使用する粘着テープを多様な
形態に用いる場合、例えば、図書館本カバー用等には、
一方向のみの手切れ性では作業性が不十分であり、縦・
横両方向の手切れ性が要求されるが、これを満足するポ
リ塩化ビニル製粘着テープはなく、またこのような粘着
テープを製造することは困難であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】指先で、テープの幅方
向及び長さ方向のどちらにも容易に切り取ることがで
き、かつ、強度のあるポリ塩化ビニル製粘着テープ及び
該ポリ塩化ビニル製粘着テープの製造方法の提供。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、塩化ビニル系
樹脂フィルムの少なくとも片面に粘着剤層を設けてなる
粘着テープにおいて、フィルムの一面に、フィルムの幅
方向に平行に断面がV字形またはU字形の直線状の溝が
複数形成され、かつ、他の面に、フィルムの長さ方向に
平行に断面がV字形またはU字形の直線状の溝が複数形
成され、かつその各々の溝の断面においてV字の対向す
る2つの傾斜面がフィルム面となす角またはU字の対向
する2つの曲面のそれぞれに溝の深さの1/2の位置で
引いた接線がフィルム面となす角である角A及び角Bが
下記の関係式〜を満たし、両面の溝の深さがそれぞ
れフィルムの厚さの1/10〜2/5であり、溝のピッ
チが50〜300μmであることを特徴とするポリ塩化
ビニル製粘着テープ
【0007】
【数3】A≦B≦5A A+B≦110° 10°≦A≦50° 20°≦B≦90°
【0008】、該塩化ビニル系樹脂フィルムの一面に形
成された溝の深さDと他の面に形成された溝の深さD′
が下記の関係式を満たすポリ塩化ビニル製粘着テープ
【0009】
【数4】0.5D≦D′≦2D
【0010】、上記ポリ塩化ビニル製粘着テープの製造
方法において、まず、フィルムの温度を150〜170
℃としたフィルムを、ロールの表面温度が20〜50℃
である第1のエンボスロールに供給して、一方の面にエ
ンボス加工を施し、得られたフィルムを引続き、(1)
フィルムの温度を0〜70℃として、ロールの表面温度
が、第1のエンボスロールに供給したフィルムの温度以
下でかつ140〜160℃である第2のエンボスロール
に供給するか、または、(2)フィルムの温度を、第1
のエンボスロールに供給したフィルムの温度より10℃
以上低くかつ130〜150℃として、ロールの表面温
度が20〜50℃である第2のエンボスロールに供給す
ることにより、他方の面にエンボス加工を施し、更に、
片方の面に粘着剤を塗布した粘着剤層を設ける、ポリ塩
化ビニル製粘着テープの製造方法及びフィルムの温度が
0〜40℃であるフィルムを、ロールの表面温度が15
0〜170℃である第1のエンボスロールに供給して、
一方の面にエンボス加工を施し、得られたフィルムを引
続き、(1)フィルムの温度を0〜70℃として、ロー
ルの表面温度が、第1のエンボスロールの温度以下でか
つ140〜160℃である第2のエンボスロールに供給
するか、または、(2)フィルムの温度を、第1のエン
ボスロールの温度より10℃以上低くかつ130〜15
0℃として、ロールの表面温度が20〜50℃である第
2のエンボスロールに供給することにより、他方の面に
エンボス加工を施し、更に、片方の面に粘着剤を塗布し
た粘着剤層を設ける、ポリ塩化ビニル製粘着テープの製
造方法、に存する。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を更に詳細に説明す
る。本発明において塩化ビニル系樹脂とは、ポリ塩化ビ
ニルの他、塩化ビニルを主体とした、塩化ビニルと他の
コモノマーとの共重合体、これらの混合物またはこれら
と他の重合体あるいは共重合体との混合物をいう。
【0012】本発明において用いる塩化ビニル系樹脂フ
ィルムは、多様な使用形態に適合させるために柔軟性を
付与させるのがよく、通常塩化ビニル系樹脂に使用され
る可塑剤を、塩化ビニル系樹脂100重量部に対して2
0〜60重量部配合するのがよい。また、塩化ビニル系
樹脂フィルムには必要に応じて安定剤、滑剤、帯電防止
剤、紫外線吸収剤、無機微粒子、着色剤等の添加剤を配
合することができる。
【0013】安定剤としては、ステアリン酸カルシウ
ム、ステアリン酸バリウム、二塩基性ステアリン酸鉛、
塩基性亜硫酸鉛、二塩基性亜リン酸鉛、ジブチルスズジ
ラウレート、ジブチルスズマレート、ジブチルスズメル
カプタイド並びにジオクチルスズマレート系安定剤、ジ
オクチルスズラウレート系安定剤、ジオクチルスズメル
カプタイド系安定剤及びまたはこれらの複合体の如き安
定剤が用いられる。安定剤の使用量は、通常塩化ビニル
系樹脂100重量部当たり0.1〜10重量部、好まし
くは1〜5重量部である。
【0014】滑剤としては、高級脂肪酸またはその金属
塩類、各種パラフィン、高級アルコール類、天然ワック
ス類、ポリエチレンワックス、脂肪酸エステル及び脂肪
酸アミド等が用いられる。滑剤の使用量は、塩化ビニル
系樹脂100重量部当たり0.1〜10重量部の範囲が
好ましい。
【0015】帯電防止剤としては、ポリオキシエチレン
アルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、
ポリオキシエチレンアルキルエーテル、グリセリン脂肪
酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、アルキルスル
ホネート、アルキルベンゼンスルホネート、第四級アン
モニウムクロライド及び第四級アンモニウムサルフェー
ト等が用いられる。帯電防止剤の使用量は、塩化ビニル
系樹脂100重量部当たり0.1〜10重量部の範囲が
好ましい。
【0016】紫外線吸収剤としては、ハイドロキノン
系、サリチル酸系、ベンゾフェノン系及びベンゾトリア
ゾール系紫外線吸収剤等が用いられる。紫外線吸収剤の
使用量は、塩化ビニル系樹脂100重量部当たり0.1
〜10重量部の範囲が好ましい。無機微粒子としては、
炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化アルミニウ
ム、二酸化珪素、珪酸アルミニウム、タルク等が挙げら
れる。無機微粒子の使用量は、塩化ビニル系樹脂100
重量部当たり、5〜50重量部の範囲が好ましい。
【0017】着色剤としては、酸化チタン、亜鉛華、鉛
白、炭酸カルシウム、石こう、沈降性シリカ、カーボン
ブラック、ベンガラ、モリブデン赤、カドミウム黄、黄
鉛、チタン黄、酸化クロム緑、群青等の無機顔料;パー
マネント・レッド4R、ハンザ・イエロー10G、ベン
ジジンイエローGR、パーマネント・カーミンFB、フ
タロシアニン・ブローB、フタロシアニン・グリーン等
の有機顔料が用いられる。着色剤の使用量は、塩化ビニ
ル系樹脂100重量部当たり3〜150重量部の範囲が
好ましい。
【0018】本発明において用いる塩化ビニル系樹脂フ
ィルム(以下、「フィルム」という)は、塩化ビニル系
樹脂に上記した添加剤をリボンブレンダー、バンバリー
ミキサー及びスーパーミキサー等の配合機や混合機を用
いて配合し、次いで得られた組成物からインフレーショ
ン法、カレンダー成形法及び溶液流延法等の常法により
フィルムを製造すればよい。
【0019】フィルムの厚さは、作業性や強度の点から
50〜200μmとするのが良い。本発明においては、
図3及び図4に示すようにフィルムの一面に、フィルム
の幅方向に平行に、断面がV字形またはU字形の直線状
の溝が複数形成され、かつ、他の面に、フィルムの長さ
方向に平行に断面がV字形またはU字形の直線状の溝が
複数形成され、その各々の溝の面において、V字の対向
する2つの傾斜面がフィルム面となす角またはU字の対
向する2つの曲面のそれぞれに溝の深さの1/2の位置
で引いた接線がフィルム面となす角である角A及び角B
が、
【0020】
【数5】A≦B≦5A A+B≦110° 10°≦A≦50° 20°≦B≦90°
【0021】の関係式を満たし、かつ、両面各々の溝の
深さがフィルムの厚さの1/10〜2/5、好ましくは
2/15〜3/10であり、更に好ましくは、一面に形
成された溝の深さ(D)と他の面に形成された溝の深さ
(D′)が
【0022】
【数6】0.5D≦D′≦2D
【0023】の関係式を満たし、また、溝のピッチが5
0〜300μm、好ましくは100〜250μmである
ようにフィルム両面にエンボス加工を施す。エンボス加
工は、互いに対向して回転するエンボスロール(金属
製)とゴムロールとの間にフィルムを送り込み、押圧す
ることにより行われる。
【0024】エンボスロールの作製方法としては、金属
ロールを直接切削加工する方法や、フォトエレクトロフ
ォーミング(フォトレジストとエレクトロフォーミング
の組み合わせ)等によって作製する方法がある。溝の形
状が、上記の所定範囲以外の場合は、粘着テープの指先
での切り易さと強度が両立しない。溝の断面の形状は、
両面同一であっても、異なる形状であってもよい。
【0025】次に、上記した特定な形状の溝をフィルム
の両面に形成するには、以下の2通りの方法((A),
(B))によればよい。 (A)フィルムの温度を150〜170℃としたフィル
ムを、ロールの表面温度が20〜50℃である第1のエ
ンボスロールに供給して、一方の面に、フィルムの幅方
向に平行な直線状の溝、あるいはフィルム長さ方向に平
行な直線状の溝を形成させる。次いで、反対面に方向の
異なる直線状の溝を形成させるには、(1)フィルムの
温度を0〜70℃として、ロールの表面温度が第1のエ
ンボスロールに供給したフィルムの温度以下でかつ14
0〜160℃である第2のエンボスロールに供給する
か、または(2)フィルムの温度を、第1のエンボスロ
ールに供給したフィルムの温度より10℃以上低くかつ
130〜150℃として、ロールの表面温度が20〜5
0℃である第2のエンボスロールに供給することにより
行う。
【0026】(B)フィルムの温度が0〜40℃である
未処理フィルムを、ロールの表面温度が150〜170
℃である第1のエンボスロールに供給して、一方の面
に、フィルムの幅方向に平行な直線状の溝、あるいはフ
ィルム長さ方向に平行な直線状の溝を形成させる。次い
で、反対面に方向の異なる直線状の溝を形成させるに
は、(1)フィルムの温度を0〜70℃として、ロール
の表面温度が第1のエンボスロールの温度以下でかつ1
40〜160℃である第2のエンボスロールに供給する
か、または(2)フィルム温度を、第1のエンボスロー
ルの温度より10℃以上低くかつ130〜150℃とし
て、ロールの表面温度が20〜50℃である第2のエン
ボスロールに供給することにより行う。
【0027】フィルムの温度を130〜170℃にする
には、例えば、各種ヒーター、加熱ロール、熱風等によ
り加熱すればよい。また、エンボスロールの表面温度を
140〜170℃にするには、ロールを例えば水蒸気、
油等の熱媒により加熱すればよい。エンボス加工におけ
る、ラインスピードとエンボス押線圧(エンボスロール
とバックロール間の圧力)は通常のエンボス加工する条
件であればよく、具体的には、ラインスピードは5〜1
40m/min、押線圧は0.2〜20kg/cmが好
ましい。
【0028】エンボス加工の条件が上記の条件を満たさ
ない場合、フィルムに良好なエンボス加工ができなくな
ったり、或は一旦形成したエンボスされた表面が戻って
しまい、不完全なエンボス表面となったりする恐れがあ
る。次に、本発明に用いる粘着剤としては、天然ゴム系
粘着剤、合成ゴム系粘着剤あるいは、アクリル系粘着剤
等の合成樹脂系粘着剤が使用できる。所定の溝を形成し
たフィルムに粘着剤層を設けるには、粘着剤をトルエ
ン、酢酸エチル等の溶剤に溶解させた塗布液をリバース
コート等の通常の方法により、フィルム面に直接塗布
し、乾燥させるか、あるいは、一旦離型紙に塗布乾燥さ
せてから、フィルム面に転写すればよい。
【0029】
【実施例】ポリ塩化ビニル(平均重合度:1300)1
00重量部、ジ−2−エチルヘキシルフタレート45重
量部、Ba−Zn系複合液状安定剤1重量部、Ba−Z
n系複合粉末安定剤1重量部、メチレンビスステアロア
ミド0.2重量部を配合し、スーパーミキサーで混合し
た。この混合物を180℃に加熱したカレンダーロール
に供給し、厚さ100μmの塩化ビニル樹脂フィルムを
製造した。なお、比較例3においては、該フィルムをそ
のまま用いた。切削加工により、直径が210mmで表
面形状が図1及び図2、シボのピッチとシボの高さが表
−1に示したような4種類のエンボスロールを作製し
た。
【0030】実施例1〜2、比較例1 図5に図示したように、上記により製造したフィルム
を、赤外線ヒーターで、表−2に示す温度に加熱して、
25℃の水冷エンボスロール(α)と平滑ゴムロールと
の間に0.5kg/cmの押線圧で通すことによって、
片面に縦方向にエンボス加工を施した後、水蒸気で表−
2に示した温度に加熱したエンボスロール(β)と平滑
ゴムロールとの間(実施例2では、再度フィルムを14
0℃に加熱し、25℃の水冷エンボスロール(β)と平
滑ゴムロールとの間)に、片面にエンボス加工を施した
フィルムを、平滑ゴムロール側に一度目のエンボス面が
くるように、かつエンボスロール(β)と平滑ゴムロー
ルとの間を0.5kg/cmの押線圧で通すことによ
り、反対面に横方向にエンボス加工を施した。
【0031】実施例3〜4、比較例2 上記の実施例等と同様にして、前記のように製造した室
温(25℃)のフィルムを、水蒸気で表−2に示した温
度に加熱したエンボスロール(α)と平滑ゴムロールと
の間に0.5kg/cmの押線圧で通すことによって、
片面に縦方向にエンボス加工を施した後、水蒸気で表−
2に示した温度に加熱したエンボスロール(β)と平滑
ゴムロールとの間(実施例4では、赤外線ヒーターでフ
ィルムを140℃に加熱し、25℃の水冷エンボスロー
ル(β)と平滑ゴムロールとの間)に、片面にエンボス
加工を施したフィルムを、平滑ゴムロール側に一度目の
エンボス面がくるように、かつエンボスロール(β)と
平滑ゴムロールとの間を0.5kg/cmの押線圧で通
すことにより、反対面に横方向にエンボス加工を施し
た。
【0032】このようにして得られたフィルム(比較例
3)及び図6に示すような両面エンボスフィルム(実施
例1〜4、比較例1〜2)のいずれか片面に、シリコン
系剥離剤、反対面にアクリル系粘着剤を塗布し、100
℃で乾燥させ、乾燥後塗膜厚み20μmとなるようにし
た後、幅5cm、長さ20cmの粘着テープを作成し
た。得られた粘着テープを用いて、指先での切り易さ、
強度を評価し、結果を表−2に示した。なお評価方法は
次の通りである。
【0033】(1)指先での切り易さ ハサミ、カッター等の治具を用いず、両手の指先だけで
粘着フィルムの縦方向(長さ方向)、横方向(幅方向)
に切り、切り易さを評価した。評価基準は次の通りであ
る。 ○…容易に切れる。(切り口が直線状である。) ×…切ることが困難。(切り口が波打つ。) (2)強度 粘着フィルムの縦方向、横方向について、JIS Z
0237に準じ、引張り強度と伸びを測定した。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
【発明の効果】本発明のポリ塩化ビニル製粘着テープ
は、指先でテープ幅方向、長さ方向共に容易に切り取る
ことができ、かつ、強度もあり、包装、封かん性が良
く、また、図書館本カバー用等多様な形態にも容易に対
応できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(イ)はエンボスロール(α)の模式図、
(ロ)はエンボスロール(α)の表面の模式断面図。
【図2】(ハ)はエンボスロール(β)の模式図、
(ニ)はエンボスロール(β)の表面の模式断面図。
【図3】エンボスフィルムの1例の模式断面図。
【図4】エンボスフィルムの1例の模式断面図。
【図5】エンボスフィルムを製造する様子を示す模式
図。
【図6】エンボスフィルム模式図。
【符号の説明】
A,B 溝の断面V字形のV字の対向する2つの傾斜
面の各々がフィルム面となす角またはU字形のU字の対
向する2つの曲面の各々に溝の深さの1/2の位置で引
いた接線の各々がフィルム面となす角。 A′,B′ エンボスロールのシボの角度 D エンボスフィルムの一面の溝の深さ P エンボスフィルムの一面の溝のピッチ P′ エンボスロールのシボのピッチ T エンボスフィルムの厚さ T′ エンボスロールのシボの高さ W エンボスフィルムの溝の幅 a,b 断面U字形の溝の深さ1/2の位置で引いた
接線 a′,b′ U字形の溝の深さ1/2の位置 11 フィルム 12 エンボスロール(α) 13 平滑ゴムロール 14 エンボスロール(β)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29K 27:06

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩化ビニル系樹脂フィルムの少なくとも
    片面に粘着剤層を設けてなる粘着テープにおいて、フィ
    ルムの一面に、フィルムの幅方向に平行に断面がV字形
    またはU字形の直線状の溝が複数形成され、かつ、他の
    面に、フィルムの長さ方向に平行に断面がV字形または
    U字形の直線状の溝が複数形成され、かつその各々の溝
    の断面においてV字の対向する2つの傾斜面がフィルム
    面となす角またはU字の対向する2つの曲面のそれぞれ
    に溝の深さの1/2の位置で引いた接線がフィルム面と
    なす角である角A及び角Bが下記の関係式〜を満た
    し、両面の溝の深さがそれぞれフィルムの厚さの1/1
    0〜2/5であり、溝のピッチが50〜300μmであ
    ることを特徴とするポリ塩化ビニル製粘着テープ。 【数1】A≦B≦5A A+B≦110° 10°≦A≦50° 20°≦B≦90°
  2. 【請求項2】 一面に形成された溝の深さDと他の面に
    形成された溝の深さD′が下記の関係式を満たす請求
    項1に記載のポリ塩化ビニル製粘着テープ。 【数2】0.5D≦D′≦2D
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載のポリ塩化ビニ
    ル製粘着テープを製造する方法において、まず、フィル
    ムの温度を150〜170℃としたフィルムを、ロール
    の表面温度が20〜50℃である第1のエンボスロール
    に供給して、一方の面にエンボス加工を施し、得られた
    フィルムを引続き、(1)フィルムの温度を0〜70℃
    として、ロールの表面温度が、第1のエンボスロールに
    供給したフィルムの温度以下でかつ140〜160℃で
    ある第2のエンボスロールに供給するか、または、
    (2)フィルムの温度を、第1のエンボスロールに供給
    したフィルムの温度より10℃以上低くかつ130〜1
    50℃として、ロールの表面温度が20〜50℃である
    第2のエンボスロールに供給することにより、他方の面
    にエンボス加工を施し、 更に、片方の面に粘着剤を塗布した粘着剤層を設ける、
    ポリ塩化ビニル製粘着テープの製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1または2に記載のポリ塩化ビニ
    ル製粘着テープを製造する方法において、まず、フィル
    ムの温度が0〜40℃であるフィルムを、ロール表面温
    度が150〜170℃である第1のエンボスロールに供
    給して、一方の面にエンボス加工を施し、得られたフィ
    ルムを引続き、(1)フィルムの温度を0〜70℃とし
    て、ロールの表面温度が、第1のエンボスロールの温度
    以下でかつ140〜160℃である第2のエンボスロー
    ルに供給するか、または、(2)フィルムの温度を、第
    1のエンボスロールの温度より10℃以上低くかつ13
    0〜150℃として、ロールの表面温度が20〜50℃
    である第2のエンボスロールに供給することにより、他
    方の面にエンボス加工を施し、 更に、片方の面に粘着剤を塗布した粘着剤層を設ける、
    ポリ塩化ビニル製粘着テープの製造方法。
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JP20951495A Pending JPH0953055A (ja) 1995-08-02 1995-08-17 ポリ塩化ビニル製粘着テープ及びその製造方法

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JP (1) JPH0953055A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014514374A (ja) * 2011-03-08 2014-06-19 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 微細構造化テープ

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