JPH0952784A - レニウム粉末及びその製造方法並びにそのレニウム粉末を使用したセラミックヒータ及びその製造方法 - Google Patents

レニウム粉末及びその製造方法並びにそのレニウム粉末を使用したセラミックヒータ及びその製造方法

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JPH0952784A
JPH0952784A JP22746595A JP22746595A JPH0952784A JP H0952784 A JPH0952784 A JP H0952784A JP 22746595 A JP22746595 A JP 22746595A JP 22746595 A JP22746595 A JP 22746595A JP H0952784 A JPH0952784 A JP H0952784A
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rhenium powder
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Abstract

(57)【要約】 【目的】レニウムを含有するセラミックヒータの電極メ
ッキ工程におけるセラミック表面へのメッキの付着を防
止する。 【構成】セラミックの未焼成のグリーンシートに印刷す
る金属抵抗体用のペーストに使用されるレニウム粉末と
して、示唆熱分析において250℃〜350℃の範囲で
発熱ピークを示さないものを用いることで、焼成後のセ
ラミック中にレニウムの拡散が見られないセラミックヒ
ータを製造することが出来る。これによってセラミック
表面に達したレニウムを核としたメッキの付着が無くな
り、清浄なセラミック表面のセラミックヒータを製造す
ることが出来る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車用酸素センサ
や暖房用機具等に使用されるレニウム粉末及びその製造
方法並びにそのレニウム粉末を使用したセラミックヒー
タ及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】金属粉末と有機バインダが混煉されたペ
ーストを印刷して形成した金属抵抗体をセラミック中に
埋設して備えたセラミックヒータは、従来から自動車用
酸素センサのヒータに使用されている。それらのセラミ
ックヒータに使用される金属粉末としては、耐熱性の点
からタングステン或はモリブデン等の粉末が用いられる
が、これらの金属は高い抵抗温度係数を有するため、こ
れらの金属で作られている抵抗体は常温における抵抗値
が、使用温度での抵抗値よりもかなり低い抵抗値であ
り、ヒータに通電を開始した直後にはヒータに流れる電
流値が大きく、電流を供給する電源として大きなものを
用いなければならない。一方、ヒータに用いられる金属
粉末にレニウム粉末を混合する技術が特開平5−315
055に開示されている。この技術によればレニウム粉
末の混合率を高めることでヒータの抵抗温度係数を下げ
ることが出来るので、ヒータに通電を開始した直後の電
流を低減出来る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の方法で
レニウムを混合すると、セラミック表面に形成したメタ
ライズ部分にニッケルメッキを施す工程で、メタライズ
部分以外のセラミック表面にもニッケルメッキが付着す
ることがある。場合によってはニッケルメッキがヒータ
の取り出し電極の正極と負極の間を短絡する形で形成さ
れることにより、ヒータに電流を供給出来ないという不
具合が発生する。そのため、レニウムを混合する場合に
は、メッキ後のセラミック表面に付着した余分なメッキ
を取り除いたり、或は外観検査でセラミック表面にメッ
キが付着していないことを確認する必要が有った。本発
明は、上記の不具合を解決することを目的としたもので
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の問題を解決するた
めの第一の発明は金属粉末と有機バインダよりなるペー
ストをセラミックの未焼成体上に印刷して形成した金属
抵抗体パターンをセラミックの未焼成体中に埋設した後
セラミックと同時焼成して形成した金属抵抗体を備えた
セラミックヒータであって、該金属抵抗体は少なくとも
レニウムを含み、該金属抵抗体の周辺のセラミック中に
レニウムが拡散していない事を特徴とするセラミックヒ
ータである。ヒータとしてレニウムを含んだ金属抵抗体
を同時焼成によって製造する従来のセラミックヒータに
おいては、レニウムが僅かながらヒータの基材であるセ
ラミック中に拡散し、その拡散によってセラミック表面
に達したレニウムを核としてメッキが形成される。第一
の発明においては、セラミック中にレニウムが拡散して
いないため、セラミック表面にもレニウムが達すること
はなく、メッキ工程でもメタライズ部分以外のセラミッ
ク表面にメッキが形成されることが無い。
【0005】また、上記の問題を解決するための第二の
発明は示差熱分析で150℃から350℃の範囲におい
て発熱ピークを示さない事を特徴とするレニウム粉末で
ある。セラミック中にレニウムが拡散する原因は明確で
はないが、従来の方法で製造したレニウム粉末は、示差
熱分析で150℃〜350℃において発熱ピークを生じ
る。一方示差熱分析で150℃〜350℃において発熱
ピークを生じないか、或はそのピークが極めて小さなレ
ニウム粉末は、セラミックヒータの金属粉末に混合して
もセラミック中にレニウムが拡散しない。このことから
従来の方法で製造したレニウム粉末には、示差熱分析で
150℃〜350℃において発熱ピークを生じるような
何らかの不純物が混入しており、そのことがセラミック
中へのレニウムの拡散を生じさせているが、示差熱分析
で150℃〜350℃において発熱ピークを生じない
か、或はそのピークが極めて小さなレニウム粉末には、
その不純物が無いか或は極めて少ない為、セラミック中
へのレニウムの拡散が生じないと推測される。
【0006】また、上記の問題を解決するための第三の
発明はレニウム粉末を非酸化雰囲気中にて加熱処理する
ことによって第二の発明のレニウム粉末を製造する方法
である。従来の方法で製造したレニウム粉末は示差熱分
析で150℃〜350℃において発熱ピークを示すが、
そのレニウム粉末を非酸化雰囲気中にて加熱処理する
と、示差熱分析で150℃〜350℃において発熱ピー
クを示さないか、或はそのピークが極めて小さなレニウ
ム粉末が製造される。これは加熱処理によってセラミッ
ク中へのレニウムの拡散を生じさせている不純物が取り
除かれたものと推測される。加熱処理による製造では一
度で大量のレニウム粉末を処理することが可能である。
処理温度は300℃〜1400℃の範囲が好ましい。処
理温度は300℃以上であれば効率良く示差熱分析にお
いて発熱ピークを示さないレニウム粉末を製造すること
が出来る。ただし300℃より僅かに低いとしても効果
が無い訳ではない。また上限は1400℃を越えないこ
とが好ましいが、その理由は1400℃を越える温度で
はレニウム粉末が粗大化してしまう為で、その後の粉末
の混合などにおけるレニウム粉末の分散に影響が生じる
のを防止する為である。従って、示差熱分析での特性を
改善するには1400℃以上の温度でも問題なく、14
00℃を僅かに越えるからといって本発明の主旨から外
れない。しかし、製造効率及びエネルギー効率の点から
800℃〜1100℃の範囲で加熱処理するのが更に好
ましい。また、加熱処理の雰囲気としては、特に上記に
限定したものでは無く、非酸化雰囲気であれば、真空で
あっても、希ガス雰囲気であっても良い。
【0007】また、上記の問題を解決するための第四の
発明はレニウム粉末を有機溶媒にて洗浄処理することに
よって第二の発明のレニウム粉末を製造する方法であ
る。従来の方法で製造したレニウム粉末は示差熱分析で
150℃〜350℃において発熱ピークを示すが、その
レニウム粉末を有機溶媒にて洗浄処理することによっ
て、示差熱分析で150℃〜350℃において発熱ピー
クを示さないか、或はそのピークが極めて小さなレニウ
ム粉末が製造される。これは洗浄処理によってセラミッ
ク中へのレニウムの拡散を生じさせている不純物が取り
除かれたものと推測される。有機溶媒でレニウム粉末を
洗浄する方法では特に非酸化雰囲気の加熱処理装置のな
い場合でもレニウム粉末を処理することが可能である。
使用する有機溶剤はアセトンや、トリクレンなど一般的
な有機溶剤を用いることが出来る。洗浄の温度は常温で
良く、洗浄時間については長い程効果は高いが、特に臨
界的な意義を有する範囲は存在しない。ただ、静止した
有機溶剤中に侵漬しただけでは洗浄の効果は無く、少な
くとも数時間程度攪袢する、或は有機溶剤の流れの中に
数時間程度侵漬することが必要である。
【0008】また、上記の問題を解決するための第五の
発明は、少なくとも第二の発明のレニウム粉末を含む金
属粉末と有機バインダを混煉してペーストを製造し、該
ペーストをセラミック未焼成体上に印刷し金属抵抗体パ
ターンを形成し、該金属抵抗体パターンの上にもう一つ
のセラミック未焼成体を積層して該金属抵抗体パターン
をそれらセラミック未焼成体中に埋設し、該セラミック
未焼成体を焼成してセラミックヒータとすることを特徴
とする第一の発明のセラミックヒータの製造方法であ
る。示差熱分析で150℃〜350℃において発熱ピー
クを生じないか、或はそのピークが極めて小さなレニウ
ム粉末をヒータの金属粉末に使用することで、セラミッ
ク中にレニウムが拡散せず、メッキ工程でもメタライズ
以外のセラミック表面にメッキが形成されていない良好
なセラミック表面のセラミックヒータが製造される。ま
た、金属抵抗体に含まれるレニウムの濃度が拡散によっ
て変化しないので製造時におけるレニウムの混合率が略
金属抵抗体のレニウムの含有率となり、目標の抵抗値と
抵抗温度係数を正確に得られる。
【0009】また、上記の問題を解決するための第六の
発明は、少なくともレニウム粉末を含む金属粉末と有機
バインダを混煉してペーストを製造し、該ペーストをセ
ラミック未焼成体上に印刷し金属抵抗体パターンを形成
し、該金属抵抗体パターンの上にもう一つのセラミック
未焼成体を積層して該金属抵抗体パターンをそれらセラ
ミック未焼成体中に埋設し、該セラミック未焼成体を2
00℃以上240℃以下の温度にて樹脂抜きし、樹脂抜
き後に1400℃以上の温度で焼結する事を特徴とする
第一の発明のセラミックヒータの製造方法である。セラ
ミックの焼成工程である樹脂抜き工程において、その樹
脂抜き工程における最高温度を240℃以下にすること
で、従来の方法で製造されたレニウム粉末を用いても、
レニウムがセラミック中に拡散することが無く、メッキ
工程で取り出し電極以外のセラミック表面にメッキが形
成されることが無い、良好なセラミック表面のセラミッ
クヒータが製造される。また、金属抵抗体に含まれるレ
ニウムの濃度が拡散によって変化しないので製造時にお
けるレニウムの混合率がほぼ金属抵抗体のレニウムの含
有率となるため、目標の抵抗値と抵抗温度係数を正確に
得られる。これは、樹脂抜き工程における最高温度を2
40℃以下にすることで、従来の方法で製造されたレニ
ウム粉末中の不純物がレニウムを拡散させる作用を抑制
することが出来るためと推測される。なお、本焼成後に
おける焼結強度を確保する為に樹脂抜き工程における最
高温度は200℃以上にする必要がある。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を示
す。まず、レニウム粉末及びその製造方法について説明
する。本発明の第1の実施の形態においては、従来の精
製方法によって製造されたレニウム粉末を、水素と窒素
の比が3:1である雰囲気中にて900℃で2時間加熱
処理する。加熱処理炉はバッチ式炉で、その炉内にレニ
ウム粉末を幾つかに小分けして空間的に均等に分散する
ように配置する。炉を密封した状態で窒素ガスを注入
し、炉内の酸素濃度が0.1%以下になるまで窒素ガス
置換を行う。その後、窒素ガス及び、窒素ガスと水素ガ
スを1対3の割合で混合したガスを2対3の割合でそれ
ぞれ注入し、更に炉内の圧力は200mmHg程度に保
たれるように排気ポンプを作動させた状態で加熱処理を
行う。まず、常温から900℃までを1時間当たり10
0℃の速さで昇温し、900℃に達した後2時間維持
し、その後は平均して1時間に約200℃の割合で自然
放冷させる。加熱処理する前のレニウム粉末の示差熱分
析の結果と加熱処理した後のレニウム粉末の示差熱分析
における結果をそれぞれ図1と図2にを示す。図1と図
2を比較すると加熱処理していないものは150℃〜3
50℃において発熱ピークを示すが、加熱処理したもの
は150℃〜350℃において発熱ピークを示さない。
示差熱分析は標準試料としてアルミナを使用し、測定試
料であるレニウム粉末80mgを白金性の測定皿に載
せ、空気中にて毎秒100ccの空気を交換しながら測
定試料温度を室温から800℃まで毎分10℃の速さで
昇温しながら測定した。
【0011】また、上記の加熱処理の工程は、有機溶剤
による洗浄工程によっても置き換えることが出来る。本
発明の第2の実施の形態においては、従来の精製方法に
よって製造されたレニウム粉末をアセトンの中に投入
し、適当に混合した後、濾過してレニウム粉末とアセト
ンとを分離する。レニウム粉末約300gに対しアセト
ンを約600gの割合で加え、更に玉石を約600g加
えて密封容器に入れ回転機にて約24時間混合した後、
混合した液を濾過してレニウム粉末とアセトンを分離す
る。この工程を3回繰り返して最終的にレニウム粉末を
得る。この処理を施すことにより示差熱分析において1
50℃〜350℃において発熱ピークを示さないレニウ
ム粉末を得ることが出来る。
【0012】次に、上記レニウム粉末を用いて製造した
セラミックヒータ及びその製造方法について説明する。
上記いずれかの方法で得られたレニウム粉末とタングス
テン粉末及びアルミナ粉末をそれぞれ23:77:10
の重量割合で混合する。使用するレニウム粉末は平均粒
径約3μm、純度99.5%、タングステン粉末は平均
粒径約1.2μm、純度99.9%、アルミナ粉末は平
均粒径約1.0μm、純度99.9%である。その後、
混合した粉末とトルエン及び玉石をそれぞれ1:2:2
の重量割合で混合し、密封容器に封入し回転機にて24
時間回転させ粉末を良く分散させる。更に有機バインダ
としてエチルセルロース及びブチルカルビドールを前記
粉末100重量部に対しておよそ6重量部及び3重量部
の割合でそれぞれ加え、回転機で約12時間回転させ粉
末と良く混合する。その後、密封容器から混合液を取り
出した後、濾紙によって玉石と混合液を分離し、最後に
ロールミルで混合液を回転させながら残った溶剤を蒸発
させて金属抵抗体を含む印刷ペーストを製造する。レニ
ウム粉末とタングステン粉末及びアルミナ粉末の重量割
合は必要な抵抗値と温度係数が得られるように適当に決
めることが出来る。また回転機での回転時間や有機バイ
ンダの種類及び混合する量も印刷ペーストの粘度や粉末
の分散状態が適当になるように設定することが出来る。
【0013】以下に図4に基づきセラミックヒータの製
造方法について説明する。セラミックヒータは第1グリ
ーンシート1と第2グリーンシート3及び芯材5をそれ
ぞれ圧着して積層される。最初に、これらセラミックの
未焼成体の製造方法を説明する。平均粒径約1.5μ
m、純度約99.9%のアルミナ粉末、焼結促進材とし
て平均粒径約2μm、純度約98%のシリカ粉末、平均
粒径約2μm、純度約90%のマグネシア粉末、及び平
均粒径約2μm、純度約93%のカルシア粉末を、9
7.2:2.5:0.1:0.1の重量割合で配合し、
ボールミルで20〜60時間湿式混合した後、脱水乾燥
して配合粉末としたものを用いる。この配合粉末に、ポ
リビニルブチラール約8%、DBP約4%、メチルエチ
ルケトン、トルエン約70%を添加し、ボールミルで混
合してスラリー状とし、減圧脱泡後、ドクターブレード
法により、厚さ0.2〜0.4mmの第1グリーンシー
ト1を作成する。同時に、同じ方法で厚さ約0.05m
mの第2グリーンシート3を作成する。一方、同じ配合
粉末に、メチルセルロース約1%、マクセロン(商品
名)約15%、約水10%を添加し混練した後、押出成
形法で円筒状に整形し、所定寸法に切断後、約1200
℃で仮焼して外形約2.3mmの芯材5を作成する。
【0014】ヒータの印刷パターンを図3に示す。第1
グリーンシート1の一方の面2に厚膜印刷法によって前
記の印刷ペーストを用いて金属抵抗体パターン11を形
成する。次に金属抵抗体パターン11の端部に接続して
リード電極パターン12を印刷する。第1グリーンシー
ト1の他方の面6に取り出し電極パターン14を印刷
し、スルーホール13によって一方の面2のリード電極
パターン12に電気的に接続する。リード電極パターン
12と取り出し電極パターン14に用いる印刷ペースト
は金属抵抗体パターン11に用いた印刷ペーストを用い
ても良いが、電気抵抗率の低い別の導体ペーストを用い
ると更に良い。導体ペーストとしては上記タングステン
粉末と有機バインダを有機溶剤にて混合分散させたもの
を用いることが出来る。第1グリーンシート1の表面2
の上にアセトン等の接着用の溶剤を塗布し第2グリーン
シート3を圧着し積層体とする。更に、この積層体の第
2グリーンシート3の表面4に接着剤としてアルミナペ
ーストを塗布し、芯材5に表面4を接するように積層体
を巻き付け加圧密着する。このアルミナペーストは第1
グリーンシートの材料である上記配合粉末と、ポリビニ
ルブチラール約25%、DBP約8%、ブチルカルビド
ール約30%を混合したものを用いる。
【0015】上記積層体に対して大気開放の状態で連続
焼成炉にて樹脂抜きを行う。樹脂抜き工程における炉内
温度の変化を図7のAに示す。続いて還元雰囲気の状態
で連続焼成炉にて本焼成を行う。本焼成における炉内温
度の変化を図8に示す。本焼成は窒素と水素の混合雰囲
気中にて行い、水素ガスと窒素ガスを24対27の割合
で注入する。なお、レニウム粉末として加熱処理或は洗
浄を施さないものを用いても、樹脂抜き工程における熱
処理温度を240℃以下とすれば、セラミック中へのレ
ニウムの拡散を抑制する事が出来る。本発明の第3の実
施の形態においては、使用するレニウム粉末は特に限定
せず、樹脂抜き工程における熱処理温度の最高値を20
0℃以上240℃以下に規定して上記積層体を樹脂抜き
する。本焼成後における焼結強度を確保する為に、樹脂
抜き工程における熱処理温度の最高値は200℃以上と
する。樹脂抜き工程における炉内温度の変化を図7のB
に示す。その後、このセラミックヒータの取り出し電極
14に端子をロー付けする下地としてニッケルメッキを
施す。メッキ方法は無電解ニッケルメッキによって行
う。まず焼成したセラミックヒータを塩酸に約1分間侵
漬した後、脱脂液に3分間侵漬し更に塩酸に5分間侵漬
する。活性化液に5分間侵漬し、更に塩酸に5分間侵漬
する。その後ニッケルメッキ液に攪袢しながら32分間
侵漬する工程を2回と35分間侵漬する工程を1回行
う。メッキ後は純水にて10分間洗浄した後、更に水切
り剤にて10分間の侵漬と10分間の洗浄をして水を落
とし、乾燥させる。
【0016】
【実施例】本発明における各種製造条件の製造方法に従
って製造したセラミックヒータと、比較例として従来の
製造方法にしたがって製造したセラミックヒータについ
て外観検査した結果を表1に示す。これから条件1(従
来の製造方法)に比べて条件2〜4(本発明の製造方
法)は外観不良率が大幅に減少する効果が得られた。条
件1及び条件4によって製造したセラミックヒータの断
面のレニウムの濃度分布の模写図をそれぞれ図5、図6
に示す。条件1ではヒータの金属抵抗体11の近傍のセ
ラミック中の比較的広い範囲にわたりレニウムの濃度分
布が確認され、それは金属抵抗体11から離れるに従っ
て徐々にレニウム濃度が減少するという典型的な拡散濃
度分布を示す。条件4ではレニウムの濃度分布はヒータ
の金属抵抗体11の部分に集中しており、条件1のよう
な拡散分布は確認されない。なお、本願の発明の実施の
形態あるいは実施例において記載したセラミックヒータ
の形状は円筒形状であるが、本発明はその外にも直方体
形状或は平板形状など様々な形状のセラミックヒータに
適用することが出来る。
【0017】
【発明の効果】本発明においては、少なくともレニウム
粉末を含む金属粉末と有機バインダよりなるペーストを
印刷して形成した金属抵抗体をセラミック中に埋設して
備えたセラミックヒータであって、メッキ処理後におい
ても良好なセラミック表面を有するセラミックヒータを
製造出来るという効果を有する。更に、当初予定したレ
ニウムの含有率の金属抵抗体が得られるので、精度の良
い抵抗値と抵抗温度係数の金属抵抗体を製造出来るとい
う効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の加熱処理していないレニウム粉末の示差
熱分析の結果
【図2】本発明の発明の実施の形態における加熱処理し
たレニウム粉末の示差熱分析の結果
【図3】本発明の発明の実施の形態におけるセラミック
ヒータの組立図
【図4】本発明の発明の実施の形態におけるヒータの印
刷パターン
【図5】表1の条件1のセラミックヒータの断面のレニ
ウムの拡散の状態の模写図
【図6】表1の条件4のセラミックヒータの断面のレニ
ウムの拡散の状態の模写図
【図7】樹脂抜き工程における炉内温度の変化
【図8】本焼成における炉内温度の変化
【符号の簡単な説明】
1 第1グリーンシート 3 第2グリーンシート 5 芯材 11 金属抵抗体 13 スルーホール 14 取り出し電極
【表1】

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属粉末と有機バインダよりなるペースト
    をセラミックの未焼成体上に印刷して形成した金属抵抗
    体パターンをセラミックの未焼成体中に埋設した後セラ
    ミックと同時焼成して形成した金属抵抗体を備えたセラ
    ミックヒータであって、 該金属抵抗体は少なくともレニウムを含み、 該金属抵抗体の周辺のセラミック中にレニウムが拡散し
    ていない事を特徴とするセラミックヒータ。
  2. 【請求項2】示差熱分析で150℃から350℃の範囲
    において発熱ピークを示さない事を特徴とするレニウム
    粉末。
  3. 【請求項3】レニウム粉末を非酸化雰囲気中にて加熱処
    理することによって請求項2のレニウム粉末を製造する
    方法。
  4. 【請求項4】レニウム粉末を有機溶媒にて洗浄処理する
    ことによって請求項2のレニウム粉末を製造する方法
  5. 【請求項5】少なくとも請求項2のレニウム粉末を含む
    金属粉末と有機バインダを混煉してペーストを製造し、
    該ペーストをセラミック未焼成体上に印刷し金属抵抗体
    パターンを形成し、該金属抵抗体パターンの上にもう一
    つのセラミック未焼成体を積層して該金属抵抗体パター
    ンをそれらセラミック未焼成体中に埋設し、該セラミッ
    ク未焼成体を焼成してセラミックヒータとすることを特
    徴とする請求項1のセラミックヒータの製造方法。
  6. 【請求項6】少なくともレニウム粉末を含む金属粉末と
    有機バインダを混煉してペーストを製造し、該ペースト
    をセラミック未焼成体上に印刷し金属抵抗体パターンを
    形成し、該金属抵抗体パターンの上にもう一つのセラミ
    ック未焼成体を積層して該金属抵抗体パターンをそれら
    セラミック未焼成体中に埋設し、該セラミック未焼成体
    を200℃以上240℃以下の温度にて樹脂抜きし、樹
    脂抜き後に1400℃以上の温度で同時焼成する事を特
    徴とする請求項1のセラミックヒータの製造方法。
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