JPH0952642A - クラッチ機構の断続制御装置 - Google Patents

クラッチ機構の断続制御装置

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JPH0952642A
JPH0952642A JP7230737A JP23073795A JPH0952642A JP H0952642 A JPH0952642 A JP H0952642A JP 7230737 A JP7230737 A JP 7230737A JP 23073795 A JP23073795 A JP 23073795A JP H0952642 A JPH0952642 A JP H0952642A
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JP
Japan
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armature
electromagnet
permanent magnet
clutch mechanism
force
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JP7230737A
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Inventor
Kazutoshi Ootsuki
和俊 大朏
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 クラッチ機構の連繋動作時間が長くなって
も、ソレノイドの温度上昇を来たすことがないようにし
て、アーマチュア吸引力の低下を防止すると共に、一段
の省電力化を図り得るようにし、これらを、簡単な構成
で実現できるようにしたクラッチ機構の断続制御装置を
提供することである。 【解決手段】 スプリングクラッチのラチェットホイー
ル部14A係止用アーマチュア36を、電磁石部41の
側に吸引したとき、この吸引を助ける永久磁石33を、
電磁石部41の近傍に設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クラッチ機構の断
続制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】複写機、プリンタ、ファクシミリなどの
画像形成装置においては、転写紙のような記録媒体を、
画像形成装置本体内において搬送するための各種のロー
ラが設けられている。例えば、図8に示すような一対の
レジストローラ1,2が設けられている。このレジスト
ローラ1,2は、後述するタイミングで、感光体ドラム
3と転写チャージャ8との間の転写部9に向けて、転写
紙7を搬送するものである。
【0003】上記感光体ドラム3は図示時計方向に回転
駆動されるようになっていて、この回転時に、先ず、感
光体ドラム3の表面が帯電チャージャ4の作用により一
様に帯電される。次いで、この帯電面に対して露光部5
において光書き込み走査若しくは画像露光走査が行われ
ることにより、感光体ドラム1の表面には所定の静電潜
像が形成され、この静電潜像は現像装置6の現像ローラ
6aに担持された現像剤によってトナー像として可視像
化される。
【0004】一方、図示していない給紙部からは、転写
紙7が一対のレジストローラ1,2の間に向けて送られ
る。一対のレジストローラ1,2の間に転写紙7の先端
部が来た後、今まで停止していたレジストローラ1,2
がそれぞれ図示矢印方向に回転駆動されるようになって
いて、これに伴い、転写紙7の先端部と、感光体ドラム
3上のトナー像(不図示)の先端部が転写部9において
好機に合会するように、転写紙7が転写部9に向けて搬
送される。
【0005】転写紙7が転写部9を通過する間で、転写
チャージャ8の作用により、感光体ドラム3上に形成さ
れているトナー像が転写紙7上に転写される。この転写
のあと、転写紙は図示していない定着装置に向けて送ら
れる。更に、トナー像転写後において、感光体ドラム3
の表面がクリーニング装置11によってクリーニングさ
れる。
【0006】一対のレジストローラ1,2のうち、例え
ば上側のローラ1を駆動側のローラとした場合、下側の
ローラ2はそのローラ1の回転に従動して回転する。い
ずれにしても、双方のローラとも回転が断続するように
なっているのである。
【0007】レジストローラ1のような搬送ローラの回
転を断続する手段として、例えば図9に示すようなスプ
リングクラッチ12が用いられている。このスプリング
クラッチ12の入力ギア部13には駆動ピニオン10が
噛み合っていて、この駆動ピニオン10は、図示してい
ない駆動モータによって、直接、又は適当な回転伝達要
素を介して図示矢印方向に回転駆動され、これに伴い入
力ギア部13が図示矢印方向に回転する。
【0008】スプリングクラッチ12のスリーブ14に
一体形成されたラチェットホイール部14Aには円周方
向に所定のピッチで爪15が形成され、この爪15が、
後述するアーマチュア16によって図のように係止され
ているときは、入力ギア部13は矢印方向に空転してい
る。これに対して、アーマチュア16が、爪15を係止
している位置から退避して、ラチェットホイール部14
Aの拘束状態が解除されると、入力ギア部13の回転
が、スリーブ14及びこの内部のスプリング(不図示)
を介してローラ軸1aに伝達され、このローラ軸1aと
一体となっているレジストローラ1が入力ギア部13と
同じ方向に回転する。すなわち、図8に示したレジスト
ローラ1が図示時計方向に回転し、且つ、下側のレジス
トローラ2がその回転に従動して回転するのである。こ
れに伴い、先端部が両ローラの間に位置していた転写紙
7が転写部9に向けて送られる。
【0009】図10において、符号17で示すものは、
鉄芯部19とコイル部20を有するフラッパ型のソレノ
イドであり、このソレノイド17が励磁されているとき
は、ソレノイド取り付けブラケット21に揺動変位自在
に支持されたアーマチュア16は、実線で示した位置に
吸引保持され、この状態で、ラチェットホイール14A
の拘束が解除されているので、図9に示したスプリング
クラッチ12は、駆動ピニオン10の回転をレジストロ
ーラ1に伝達している。
【0010】これに対して、ソレノイド17の励磁が解
除されると、引張りバネ18の力で、アーマチュア16
が破線で示す位置に回動し、爪15がそのアーマチュア
16によって係止される。この状態で、図9のスプリン
グクラッチ12は、駆動ピニオン10の回転をレジスト
ローラ1に伝達しなくなり、該ローラ1は停止する。こ
のあと、ソレノイド17が再び励磁されると、バネ18
の弾力に抗して、アーマチュア16が実線で示す位置に
吸引され、スプリングクラッチ12は、駆動ピニオン1
0の回転を再びレジストローラ1に伝達するようにな
る。このようにして、ソレノイド17がオン・オフする
ことにより、レジストローラ1の回転が断続するように
なっている。
【0011】ここで、図10において、アーマチュア1
6と鉄芯部19との間隙Gを「アーマチュアギャップ」
と称するものとして、アーマチュア16が吸引位置(実
線で示す)にあるときは、アーマチュアギャップGは最
小となり、アーマチュア16が吸引解除位置(破線で示
す)にあるときは、アーマチュアギャップGは最大とな
る。なお、アーマチュア16が鉄芯部19に完全に接す
る場合は、アーマチュアギャップGはゼロとなる。
【0012】図11は、アーマチュアギャップGと、ソ
レノイド17による吸引力及びバネ18の弾力(緊縮弾
力)とによってアーマチュア16に作用するモーメント
との相関特性の一例を示す図である。
【0013】図中、Gaはアーマチュア吸引保持状態で
のアーマチュアギャップ(最小)であり、Gbはアーマ
チュア吸引解除状態でのアーマチュアギャップ(最大)
である。実線はバネ弾力によりアーマチュア16に作用
するモーメントの変化特性線であり、アーマチュアギャ
ップが小さいときはバネ弾力は大きくなるので、これに
よるモーメントも大きくなる。逆に、アーマチュアギャ
ップが大きいときはバネ弾力は小さくなるので、これに
よるモーメントも小さくなる。一点鎖線はアーマチュア
吸引動作時のソレノイド吸引力によりアーマチュア16
に作用するモーメントの変化特性線であり、アーマチュ
アギャップが小さくなるに従ってそのモーメントは大き
くなる。
【0014】アーマチュア16(図10)がソレノイド
17の鉄芯部19に完全に吸引されると、ソレノイド1
7に供給される電圧が下げられ、バネ18の緊縮弾力に
若干打ち勝つ程度の比較的弱い吸引力をもって、アーマ
チュア16は鉄芯部19側に吸引保持される。図12は
ソレノイド17に供給する電圧の印加タイミング線図で
あり、この図に示すように、アーマチュア16の吸引動
作時に対して、その吸引保持時には供給電圧が下げられ
る。これに伴い、吸引保持時においては、吸引動作時よ
りも吸引力が弱くなる。図11の破線は、吸引保持時の
吸引力によってアーマチュア16に作用するモーメント
の変化特性線である。
【0015】以上説明した従来例においては、レジスト
ローラ1のような被駆動回転要素の回転時間を長く設定
した場合、ソレノイド17の励磁時間(通電時間)が長
くなり、この結果、図10に示したコイル部20の温度
が上昇し、コイル抵抗値が高くなったりして、吸引力の
低下を来たす。また消費電力も多くなり、更に、ソレノ
イド自体の耐久性が悪くなることもある。
【0016】図10に示す従来例は、クラッチ機構の断
続制御装置にフラッパ型ソレノイドを用いたものである
が、図13に示す従来例は、かかる断続制御装置にキー
プ型ソレノイドを用いたものである。このキープ型ソレ
ノイド27は鉄芯部29とコイル部30を有し、その磁
気回路中に永久磁石22を設けたものとなっていて、他
の構成は図10に示したフラッパ型ソレノイド17と同
じになっている。
【0017】図13において、実線は永久磁石22の磁
束方向を示す。アーマチュア16が図の位置に吸引され
たあと、ソレノイド27への通電が断たれ、この状態に
おいても、永久磁石22の磁力でアーマチュア16が吸
引位置に保持される。
【0018】すなわち、ソレノイド27が通電される
と、アーマチュア16が図13に示すように吸引される
のであるが、この吸引が保持されたあと、ソレノイド2
7への通電が解除される。これと共に、今度は、アーマ
チュア16は、専ら永久磁石22の磁力の作用による吸
引力のみで吸引位置に保持される。アーマチュア釈放時
(吸引解除時)にはコイル部30に逆電流を流す。この
ときのソレノイド27の磁束方向を図13に破線で示
す。これに伴い永久磁石22の磁界が打ち消され、今度
はバネ18の緊縮弾力により、アーマチュア16がラチ
ェットホイール部14A(図10)を係止する位置へと
揺動変位する。
【0019】図15は、キープ型ソレノイド27に供給
する電圧の印加タイミング線図であり、ソレノイド27
に対して、アーマチュア吸引時に正電圧を印加し、アー
マチュア釈放時に永久磁石の磁界を打ち消すために、負
電圧を印加する。
【0020】図14は、アーマチュアギャップと、ソレ
ノイド27の吸引力と引張りバネ18の弾力(緊縮弾
力)によりアーマチュア16に作用するモーメントとの
相関特性を示す。実線はバネ弾力によりアーマチュア1
6に作用するモーメントの変化特性線であり、アーマチ
ュアギャップが小さくなるにつれてバネ18の弾力は強
くなるので、そのモーメントも大きくなる。二点鎖線は
永久磁石22の吸引力によりアーマチュア16に作用す
るモーメントの変化特性線であり、ギャップが小さくな
るのに従って、永久磁石22の吸引力によりアーマチュ
ア16に作用するモーメントは漸次大きくなる。また、
図14における破線は、アーマチュア釈放時にコイル部
30に逆電流を流したとき、ソレノイド27と永久磁石
22の吸引力によってアーマチュアに作用するモーメン
トの変化特性線である。
【0021】かかるキープ型ソレノイドを用いる従来例
においては、永久磁石22によって、アーマチュア16
に対して補助的な吸引力が作用するので、吸引保持時に
おいてソレノイドに通電する必要がなく、このため、コ
イル部30の温度上昇などを防止できる。しかしなが
ら、鉄芯部29などの構造が複雑になり、しかも極性の
異なる電圧を印加しなければならないので、ソレノイド
27を画像形成装置本体側で制御するための回路が複雑
になり、コストの上昇を来たす。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、クラ
ッチ機構の連繋動作時間が長くなっても、ソレノイドの
著しい温度上昇を来たすことがないようにして、アーマ
チュア吸引力の低下を防止すると共に、一段の省電力化
を図り得るようにし、これらを、簡単な構成で実現でき
るようにしたクラッチ機構の断続制御装置を提供するこ
とにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、クラッチ機構を断切する第1の位置と、ク
ラッチ機構を連繋する第2の位置との間で変位自在に設
けられたアーマチュアと、通電状態で、前記アーマチュ
アを第2の位置に吸引保持する電磁石部と、この電磁石
部への通電が断たれた吸引解除時に、アーマチュアを第
1の位置に変位させるアーマチュア付勢手段とを有し、
アーマチュアが第1の位置に保持されている状態で、通
電が断たれている電磁石部が、通電状態となったとき、
電磁石部の磁気的な吸引作用により、前記付勢手段の付
勢力に抗して、アーマチュアを第1の位置から第2の位
置に変位させるようにした、クラッチ機構の断続制御装
置において、前記電磁石部の近傍であって、その電磁石
部とは別の位置に、当該電磁石部と協働して、アーマチ
ュアの吸引ならびにその吸引保持を行うための磁力を発
生すると共に、この磁力が、前記電磁石部の吸引解除時
において、前記付勢力による、アーマチュアの第2の位
置から第1の位置への変位を許し得る大きさの磁力とな
っている永久磁石を設けた構成を提案する。
【0024】なお、上記構成において、永久磁石を緩衝
部材に設け、吸引されるアーマチュアが永久磁石に当接
する際の衝撃を緩和するようにすると、有利である。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の有利な実施形態例
を図面に従って説明する。
【0026】図1は、本発明一実施例のクラッチ機構断
続制御装置50の構成を示す。同図において、ソレノイ
ド取り付けブラケット32には、アーマチュア36が支
点部32aにおいて揺動変位自在に支持されている。ア
ーマチュア36が図1に示す位置にあるとき、そのアー
マチュア36は、従来と全く同じく、ラチェットホイー
ル部14Aの爪15を係止し、図9に示したスプリング
クラッチ12を断切状態としている。アーマチュア36
が、図1に示した位置(以下、「第1の位置」と言う)
にあるとき、クラッチ機構の一例であるスプリングクラ
ッチ12が断切モード(駆動を伝達しないモード)とな
っているのである。
【0027】ソレノイド取り付けブラケット32には、
鉄芯部39と、この周りに設けられたコイル部40とが
固定的に取り付けられている。鉄芯部39とコイル部4
0とは電磁石部41を構成する。この電磁石部41は実
質的なソレノイドとなるものであり、このソレノイド
は、図13に示したようなキープ型ソレノイドではな
く、通常型のソレノイドとなっている。
【0028】電磁石部41が通電状態となると、磁性体
より成るアーマチュア36が図2に示した位置に吸引さ
れ、この位置に保持される。アーマチュア36が、図1
の第1の位置から図2に示した位置まで吸引されると、
ラチェットホイール部14Aは釈放され、これに伴い、
上記スプリングクラッチ12が連繋状態となる。アーマ
チュア36が、図2に示した位置(以下、「第2の位
置」と言う)にあるとき、クラッチ機構の一例であるス
プリングクラッチ12が連繋モード(駆動を伝達するモ
ード)となるのである。
【0029】このように、アーマチュア36は、クラッ
チ機構を断切する第1の位置(図1の位置)と、クラッ
チ機構を連繋する第2の位置(図2の位置)との間で変
位自在に設けられ、また、電磁石部41は通電された状
態で、アーマチュア36を第1の位置から第2の位置へ
向けて吸引し、後述する永久磁石33と協働して、その
第2の位置にアーマチュア36を吸引保持する。
【0030】アーマチュア36の基端部とソレノイド取
り付けブラケット32との間には引張りバネ38が掛け
られ、電磁石部41への通電が断たれたアーマチュア吸
引解除時に、そのバネ38の緊縮弾力により、アーマチ
ュア36は第2の位置(図2)から第1の位置(図1)
に揺動変位させられる。バネ38は、電磁石部への通電
が断たれた吸引解除時に、アーマチュアを第1の位置に
変位させるアーマチュア付勢手段の一例を構成する。
【0031】アーマチュア36が第1の位置(図1)に
保持されている状態で、通電が断たれている電磁石部4
1が、通電状態となったとき、後述の永久磁石33によ
る吸引作用と協働して、電磁石部41の磁気的な吸引作
用により、付勢手段の一例であるバネ38の付勢力に抗
して、アーマチュア36が第1の位置から第2の位置
(図2)に揺動変位させられる。
【0032】図1において、電磁石部41の近傍であっ
て、その電磁石部41とは別の独立した位置に、永久磁
石33が設けられている。この永久磁石33は、後述す
るように、電磁石部41と協働して、アーマチュア36
の吸引ならびにその吸引保持を行うための磁力を発生す
る。
【0033】本例においては、ソレノイド取り付けブラ
ケット32の、外側に延出する折曲部32bに、永久磁
石33が、磁性体より成る一対のヨーク34と共に、こ
れらに挟まれるようにして設けられていて、アーマチュ
ア36の吸引時には、該アーマチュア36は、図2に示
す如くヨーク34の上端部に接するようになっている。
図13に示した永久磁石22は電磁石部の磁束の中に組
み込まれているのであるが、図1の永久磁石33は、電
磁石部とは別のまったく独立した位置に設けられてい
て、電磁石部41と磁気回路を形成しない。
【0034】ここで、図1に示したヨーク34とアーマ
チュア36の間のギャップをアーマチュアギャップGと
する。図3乃至図5は、バネ38の弾力と、電磁石部4
1ないしは永久磁石33の吸引力によりそれぞれアーマ
チュア36に作用するモーメントを縦軸にとり、上記ア
ーマチュアギャップGを横軸にとって、両者の相関関係
の一例を示した図である。
【0035】図3における二点鎖線は、電磁石部41へ
の通電が断たれたときに、永久磁石33がアーマチュア
36に対して吸引力を及ぼすことにより、そのアーマチ
ュア36に作用するモーメントを示し、実線はバネ38
の弾力によりアーマチュア36に作用するモーメントを
示している。また図3における釈放状態でのギャップと
は、図1に示すようにアーマチュア36が第1の位置に
あるときのアーマチュアギャップである。
【0036】これらから判るように、アーマチュア36
が釈放されて第1の位置(図1)にあり、しかも電磁石
部41に通電がなされておらず、これが吸引解除状態に
あるとき、永久磁石33によりアーマチュア36に加え
られるモーメントよりも、バネ38の弾力によりアーマ
チュア36に加えられるモーメントの方が大きく、従っ
てアーマチュア36は第1の位置、すなわち釈放状態に
保持される。アーマチュア36が、クラッチ機構断切位
置に保持されるのである。
【0037】一方、図3における一点鎖線は、電磁石部
41が通電されたとき、その電磁石部41と永久磁石3
3とがアーマチュア36を吸引することにより、アーマ
チュア36に加えられるモーメントを示している。これ
から判るようにアーマチュア36が第1の位置に保持さ
れた状態で、電磁石部41が通電されると、電磁石部4
1と永久磁石33の吸引力によりアーマチュア36に作
用するモーメントは、バネ38によるモーメントよりも
大きくなり、従ってアーマチュア36は電磁石部41の
方に吸引され、ヨーク34に接する第2の位置(図2)
に回動する。
【0038】アーマチュア36が図2に示すように第2
の位置に完全に吸引されると、永久磁石33による吸引
力も充分作用するため、電磁石部41に対して供給され
る励磁電圧は、アーマチュア36を第2の位置に吸引保
持させるだけの吸引力で済むような値に下げられる。図
6は電磁石部41に供給される励磁電圧の供給タイミン
グを示しているが、電磁石部41の吸引動作時、すなわ
ちアーマチュア36を第1の位置から第2の位置へ揺動
させるときの励磁電圧をV1としたとき、アーマチュア
36が第2の位置へ至った後の吸引保持時には、その電
圧がV2に下げられるのである。
【0039】図4における実線は、図3と同様にバネ3
8の弾力によりアーマチュア36に作用するモーメント
を示し、一点鎖線も図3と同様に電磁石部41の吸引動
作時に、その電磁石部41と永久磁石33による吸引力
によってアーマチュア36に作用するモーメントを示し
ているが、破線は、アーマチュア36が第1の位置に至
った後、供給される励磁電圧を下げられた電磁石部41
と永久磁石33とがアーマチュア36を吸引することに
より、そのアーマチュア36に作用するモーメントを示
している。この破線と実線から判るように、アーマチュ
ア36が第2の位置を占めて、電磁石部41への励磁電
圧が下げられたとき、その電磁石部41と永久磁石33
との吸引力によるモーメントの方が、バネ38の弾力に
よるモーメントよりも大きくなり、アーマチュア36は
第2の位置に不動に保持される。
【0040】一方、図5における実線は、図3及び図4
と同じくバネ38の弾力によりアーマチュア36に作用
するモーメントを示し、二点鎖線は、第2の位置を占め
たアーマチュア36を第1の位置に回動させるべく、電
磁石部41の励磁を解除したとき、永久磁石33の吸引
力によってアーマチュア36に与えられるモーメントを
示している。これらから判るように、アーマチュア36
を釈放するときは、電磁石部41の通電が解除されるの
で、アーマチュア36に対する吸引力は永久磁石33に
よる吸引力のみとなり、しかもこの吸引力によってアー
マチュア36に作用するモーメントは、バネ38の弾力
によってアーマチュア36に作用するモーメントよりも
小さい。よって、アーマチュア36は第2の位置(図
2)から第1の位置(図1)へとバネ38の力で揺動変
位する。
【0041】図1に示したクラッチ機構の断続制御装置
50は、上述のように、アーマチュア36、電磁石部4
1、バネ38、永久磁石33を有していて、このうちの
永久磁石33は、電磁石部41と協働してアーマチュア
36の吸引ならびにその吸引保持を行うための磁力を発
生するが、かかる磁力は、電磁石部41の吸引解除時
に、バネ38の付勢力による、アーマチュア36の第2
の位置(図2)から、第1の位置(図1)への揺動変位
を許し得る大きさの磁力となっているのである。
【0042】上述のように、本例のクラッチ機構断続制
御装置50は、支障なくアーマチュア36を第1の位置
と第2の位置に揺動させ、しかもその各位置にアーマチ
ュア36を保持させることができる。しかも、アーマチ
ュア36を第2の位置(図2)に保持したとき、電磁石
部41の磁力だけでなく、永久磁石33による磁力によ
ってもアーマチュア36を吸引保持するので、このとき
に電磁石部41に供給する励磁電圧を従来よりも低く抑
えることができる。
【0043】図6は、前述のように電磁石部41に供給
する励磁電圧の供給タイミング線図であり、破線は従来
例(キープ型ソレノイドではない通常のソレノイドを用
いる例)の場合のタイミング線図を示す。実線が本発明
例の場合のタイミング線図である。この図から了解され
るように、本発明例の場合の方が、励磁電圧の大きさが
小さくなっている。永久磁石33の作用により、電磁石
部41に印加する電圧を小さく設定してもアーマチュア
36を確実に第2の位置に保持できるのである。これに
よりクラッチ機構の連繋時間を長く設定するために、電
磁石部41の通電時間を長くしても、電磁石部41の著
しい温度上昇を防止でき、アーマチュア吸引力を低下さ
せないようにすることができる。また、一層の省電力化
を期待することができ、しかも電磁石部41の耐久性を
向上させることができる。
【0044】また、アーマチュア釈放時、すなわちアー
マチュア36を第2の位置から第1の位置へ回動させる
とき、ソレノイドに逆磁界を形成する必要がないので、
ソレノイドを画像形成装置本体側などで制御するための
回路などが複雑になることはない。また、鉄芯部として
も、図13に示すような構成とする必要がなく、単純な
構成で済む。これらの点により、断続制御装置の構成を
簡単にできると共に、そのコストを引き下げることがで
きる。
【0045】永久磁石33は、電磁石部41の磁気回路
中に存するのではなく、従って永久磁石33の磁界を電
磁石部41で打ち消すことはない。電磁石部41の励磁
をオフすることにより、バネ38の復元力のみで、アー
マチュア36を釈放させ、これを第1の位置へ回動させ
る。アーマチュア36を第2の位置に保持するために、
永久磁石33を補助的に使用し、電磁石部41の発熱を
抑えているのである。
【0046】図7に示すように、永久磁石33とヨーク
34とをソレノイド取り付けブラケット32ではなく、
これとは別の板バネ42より成る緩衝部材にそれぞれ設
け、吸引されるアーマチュア36が永久磁石33にヨー
ク34を介して当接する際の衝撃を緩和するようにして
も良い。この板バネ42は、例えば、画像形成装置本体
に不動状態に保持された板バネ取り付け用ブラケット4
3に、その基端部が固定係止されている。かかる構成に
より、吸引されるアーマチュア36がヨーク34に当接
する際の衝撃を、板バネ42の作用により緩和すること
ができるのである。また、当接の際の衝撃音を小さくす
ることもできる。ヨーク34を用いずに永久磁石33だ
けを用いた場合には、アーマチュア36が永久磁石33
に直接、当接する際の衝撃を緩和することができる。な
お、板バネ42は上述の衝撃を緩和する緩衝部材の一例
を構成するものであるが、かかる機能を達成できれば、
それを他のものに代替することも可能である。
【0047】本発明は、画像形成装置のレジストローラ
の回転を断続させるクラッチ機構に限らず、例えば、図
8に示した現像ローラ6aや感光体ドラム3はもとよ
り、図示していない給紙ローラや、搬送ローラなどの各
種の回転体の回転を断続させるクラッチ機構の断続制御
装置にも広く適用できるものである。
【0048】
【発明の効果】請求項1に記載の構成によれば、アーマ
チュアを第2の位置に保持するときに電磁石部に供給す
る電圧を小さくできるので、クラッチ機構の連繋時間を
長く設定するために、電磁石部の通電時間を長くして
も、電磁石部の著しい温度上昇を防止でき、アーマチュ
ア吸引力を低下させないようにすることができる。ま
た、一層の省電力化を期待することができ、電磁石部の
耐久性を向上できる。更に、電磁石部に逆磁界を形成す
る必要もないので、電磁石部の構成を簡素化でき、ひい
ては断続制御装置のコストを引き下げることができる。
【0049】請求項2に記載の構成によれば、アーマチ
ュアが永久磁石に直接又は間接的に当接する際の衝撃を
緩和することができ、その際の衝撃音も小さくすること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明一実施例のクラッチ機構断続制御装置の
構成を示す図である。
【図2】図1に示した断続制御装置の電磁石部が通電さ
れた状態を示す図である。
【図3】永久磁石及び電磁石部による吸引力と、バネ弾
力によりアーマチュアに作用するモーメントを示す図で
ある。
【図4】永久磁石及び電磁石部による吸引力と、バネ弾
力によりアーマチュアに作用するモーメントを示す図で
ある。
【図5】永久磁石による吸引力とバネ弾力とにより、ア
ーマチュアに作用するモーメントを示す図である。
【図6】電磁石部に供給する電圧のタイミング線図であ
る。
【図7】別実施例の断続制御装置の構成図である。
【図8】従来技術を説明するのに用いた画像形成装置の
一例の感光体周りの概略図である。
【図9】従来技術及び本発明例を説明するのに用いたク
ラッチ機構の一例を示す斜視図である。
【図10】従来例のクラッチ機構断続制御装置の構成図
である。
【図11】従来技術を説明するのに用いた、電磁石部の
吸引力とバネ弾力とにより、アーマチュアに作用するモ
ーメントを示す図である。
【図12】従来技術を説明するのに用いた、電磁石部に
供給される電圧のタイミング線図である。
【図13】別の従来例のクラッチ機構断続制御装置の構
成図である。
【図14】従来技術を説明するのに用いた、電磁石部の
吸引力とバネ弾力とにより、アーマチュアに作用するモ
ーメントを示す図である。
【図15】別の従来例の断続制御装置に具備される電磁
石部に供給される電圧のタイミング線図である。
【符号の説明】
33 永久磁石 36 アーマチュア 41 電磁石部 50 断続制御装置

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クラッチ機構を断切する第1の位置と、
    クラッチ機構を連繋する第2の位置との間で変位自在に
    設けられたアーマチュアと、通電状態で、前記アーマチ
    ュアを第2の位置に吸引保持する電磁石部と、この電磁
    石部への通電が断たれた吸引解除時に、アーマチュアを
    第1の位置に変位させるアーマチュア付勢手段とを有
    し、アーマチュアが第1の位置に保持されている状態
    で、通電が断たれている電磁石部が、通電状態となった
    とき、電磁石部の磁気的な吸引作用により、前記付勢手
    段の付勢力に抗して、アーマチュアを第1の位置から第
    2の位置に変位させるようにした、クラッチ機構の断続
    制御装置において、 前記電磁石部の近傍であって、その電磁石部とは別の位
    置に、当該電磁石部と協働して、アーマチュアの吸引な
    らびにその吸引保持を行うための磁力を発生すると共
    に、この磁力が、前記電磁石部の吸引解除時において、
    前記付勢力による、アーマチュアの第2の位置から第1
    の位置への変位を許し得る大きさの磁力となっている永
    久磁石を設けたことを特徴とする、クラッチ機構の断続
    制御装置。
  2. 【請求項2】 永久磁石を緩衝部材に設け、吸引される
    アーマチュアが永久磁石に当接する際の衝撃を緩和する
    ようにした請求項1に記載のクラッチ機構の断続制御装
    置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008111506A (ja) * 2006-10-31 2008-05-15 Shinko Electric Co Ltd 動力伝達装置、クラッチ・ブレーキ装置、クラッチ装置及びブレーキ装置
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