JPH095247A - 刻印分離方法および光学部材検査装置 - Google Patents

刻印分離方法および光学部材検査装置

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JPH095247A
JPH095247A JP17551995A JP17551995A JPH095247A JP H095247 A JPH095247 A JP H095247A JP 17551995 A JP17551995 A JP 17551995A JP 17551995 A JP17551995 A JP 17551995A JP H095247 A JPH095247 A JP H095247A
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Masayuki Sugiura
正之 杉浦
Atsushi Kida
敦 木田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光学部材を撮影して得られた入力画像から簡
単な処理で刻印を正確に分離することができる刻印分離
方法、および、この方法を利用した光学部材検査装置を
提供することを目的とする。 【構成】 画像処理装置40は、入力画像を2値化抽出
する2値化抽出手段41、基準刻印図形の2値化画像を
膨張させる膨張手段42、2値化入力画像と膨張された
基準刻印図形とをAND演算して一次画像を生成する一
次画像生成手段43、一次画像に含まれる図形から刻印
画像を生成する刻印画像生成手段44、刻印画像を反転
させる反転手段45、2値化された入力画像と反転され
た刻印画像とのANDをとることにより刻印分離画像を
生成する刻印分離手段46、刻印画像と刻印分離画像と
に基づいて光学部材の良否を判定する判定手段47を備
える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ファインダーレンズ
等の刻印が形成された光学部材の検査方法に関し、特
に、光学部材を撮影して得られた入力画像から刻印部分
の図形を分離する方法、およびこの方法を利用した光学
部材検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、カメラのファインダー用のプ
ラスチックレンズとして、ファインダー視野を規定する
視野マーク、あるいはオートフォーカスの範囲を規定す
るオートフォーカスマーク等が一方側の平面に形成され
た平凸レンズが知られている。これらのマークは、レン
ズ成形用の型に形成された微細な凹部により、周囲の面
に対してわずかに突出した刻印として形成される。被写
体からの光束はこの刻印の部分で散乱するため、マーク
が他の部分より暗くなり、ファインダー視野内の枠とし
て見ることができる。
【0003】一般に、プラスチック製の光学部材は、射
出成形の際のゴミの混入や、取り扱い時のキズの発生等
によりガラス製の光学部材より欠陥が生じやすいため、
製品として組み立てる前の検査が重要である。光学部材
の欠陥検査は、光学部材を強い光で照明しながらの目視
検査か、あるいは光学部材を撮影して得られた入力画像
を画像処理することにより行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、目視検
査による方法では、良否判別の多くを検査者の主観的な
判断に負うこととなるため、検査者が違う場合はもとよ
り、同一の検査者であっても体調等の違いにより判別基
準が変化する可能性があり、判断の均一性を保つことが
困難であるという問題がある。
【0005】一方、画像処理によると、刻印と欠陥との
性状が似ている場合には、刻印と欠陥とが同様に検出さ
れるため、欠陥を検査する前に入力画像から刻印図形を
分離する必要があるが、この分離処理が複雑になるとい
う問題がある。
【0006】例えば、画像処理では2値化画像上で図形
をラベリングして良否判定等の処理をするが、入力画像
上で本来離れるべき2つの刻印図形がその間に生じた欠
陥により連続する場合には、そのままでは図形をラベリ
ングした際に2つの刻印がその間の欠陥を含めて1つの
図形と判断されるため、これらを刻印図形と欠陥とに分
離してラベリングする処理が必要となる。このような例
外的な場合を想定して刻印図形を分離するためには複雑
な処理が必要となる。
【0007】
【発明の目的】この発明は、上述した従来技術の課題に
鑑みてなされたものであり、光学部材を撮影して得られ
た入力画像から簡単な処理で刻印を正確に分離すること
ができる刻印分離方法、および、この方法を利用した光
学部材検査装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明にかかる刻印分
離方法は、欠陥がない基準刻印図形の2値化画像を膨張
させて入力画像との論理積、すなわち、ANDをとるこ
とにより、刻印図形とその近傍の欠陥とを含む一次画像
を生成し、この一次画像に含まれる図形から基準刻印図
形の情報に基づいて刻印に連続しない欠陥図形を除去し
て刻印画像を生成し、最後に2値化された入力画像から
刻印画像を差し引いて刻印分離画像を生成することを特
徴とする。
【0009】入力画像上で本来離れるべき2つの刻印図
形が欠陥により連続する場合にも、AND演算により、
この欠陥の膨張画像と重ならない部分は一次画像からは
除かれるため、この一次画像の刻印図形をそのままラベ
リングすることにより刻印図形を抽出することができ
る。AND演算は、2つの対応する2値化画像を画素単
位で比較し、少なくとも一方の画素の濃度が「1」であ
る画素の濃度を「1」、両方の画素の濃度が「0」であ
る画素を「0」として新たな画像を形成する処理であ
る。基準刻印図形を膨張させることにより、入力画像の
位置が基準位置からズレた場合にも基準刻印図形を入力
画像の刻印図形に合わせることができる。
【0010】刻印画像は、一次画像に含まれる図形をラ
ベリングして面積の大きい図形から順に基準刻印図形に
含まれる図形数分の図形をマークし、マークされなかっ
た図形を除去することにより生成される。
【0011】また、この発明の光学部材検査装置は、上
記の方法により得られた刻印画像、および/または刻印
分離画像に基づいて光学部材の良否を判定することを特
徴とする。入力画像は、光源からの光束を拡散透過率が
低い中心領域と拡散透過率が高い周辺領域とを有する拡
散手段により拡散させて被検物に入射させ、被検物を透
過した光束が達する位置に設けられた撮影手段により被
検物を撮影して得られる。
【0012】拡散手段の拡散透過率に上記のような分布
を持たせることにより、被検物には中心領域からの光
と、周辺領域からの光軸に対して斜めの光とが入射する
が、被検物の像は主として低輝度の中心領域からの光に
より形成される。
【0013】そして、刻印部分や表面に生じたキズ等の
欠陥に相当する部分では中心領域からの低輝度の光は散
乱して減衰するものの、周辺領域からの高輝度の光が散
乱されて撮影手段に到達するため結果的に像面上での光
量は増加し、撮影画像内で周囲の部品領域より高輝度の
領域として現れる。
【0014】
【実施例】以下、この発明にかかる刻印分離方法を適用
した光学部材検査装置の実施例を説明する。実施例の装
置は、プラスチック製の光学部材を検査対象とする。ま
ず、図1にしたがってこの発明にかかる光学部材検査装
置の概略構成を説明する。
【0015】被検物を撮影する撮影手段としてのCCD
カメラ30からの出力信号は、画像処理装置40に入力
される。画像処理装置40は、抽出された情報をモニタ
ディスプレイ50に表示し、検査位置に光学部品を供給
する部品供給装置60を制御すると共に、画像メモリ7
0内に設けられた複数のフレームメモリを利用して刻印
分離画像を生成する。
【0016】また、画像処理装置40は、入力画像を2
値化して刻印と被検物の欠陥とを抽出する2値化抽出手
段41、欠陥のない基準刻印図形の2値化画像を膨張さ
せる膨張手段42、2値化抽出手段41により抽出され
た2値化画像と膨張手段42により膨張された基準刻印
図形とを画素単位でAND演算することにより一次画像
を生成する一次画像生成手段43、一次画像に含まれる
図形をラベリングして面積の大きい図形から順に前記基
準刻印図形に含まれる図形数分の図形をマークし、マー
クされなかった図形を除去することにより刻印画像を生
成する刻印画像生成手段44、刻印画像を反転させる反
転手段45、2値化された入力画像と反転された刻印画
像とのANDをとることにより刻印分離画像を生成する
刻印分離手段46、刻印画像と刻印分離画像とに基づい
て光学部材の良否を判定する判定手段47を備える。
【0017】画像メモリ70は、画像処理装置40のそ
れぞれの手段に対応して、入力画像メモリ71、2値化
入力画像メモリ72、基準刻印図形メモリ73、一次画
像メモリ74、刻印画像メモリ75、刻印分離画像メモ
リ76を備える。
【0018】続いて、図2に基づいてCCDカメラ30
により撮影される画像を形成するための光学系の構成に
ついて説明する。
【0019】装置の光学系は、光源10と、この光源1
0から発した光束を拡散させる第1、第2の拡散板2
1,22から構成される拡散手段20とを備えており、
CCDカメラ30は、拡散手段20を透過して被検物で
ある正レンズ1を透過した光束、および被検レンズ1の
周囲を通過した光束を取り込んで撮影する。
【0020】光源10および被検レンズ1は、CCDカ
メラ30の光軸上に配置されている。CCDカメラ30
は、撮影レンズ31とCCDセンサ32とから構成さ
れ、被検レンズ1の厚さ方向の中心付近をピント面Pと
するよう調整されている。すなわち、ピント面PとCC
Dセンサ32の受像面とは撮影レンズ31を介して光学
的に共役であり、ピント面P上の被検レンズ1の像は、
CCDセンサ上の符号Oで示す範囲に形成される。
【0021】なお、CCDカメラ30に取り込まれる光
量を確保するために、拡散手段20とCCDカメラ30
との間には、拡散する光束を集光させるコンデンサレン
ズを設けることが望ましい。この例では、被検物として
配置された正レンズ1がコンデンサレンズとしての機能
を果たしている。
【0022】第1、第2の拡散板21,22は、共に被
検レンズ1の平面形状とほぼ相似形状であり、第2の拡
散板22の方が第1の拡散板21より面積が小さい。こ
れらの拡散板21,22は、光軸がそれぞれの中心を通
るように、光軸に対して垂直に設けられている。また、
これらの拡散板は、同一、あるいは互いに異なる拡散透
過率を有しており、したがって拡散手段20を全体とし
て考えると、第1、第2の拡散板が重なる中心領域は拡
散透過率が低く、重ならない周辺領域は拡散透過率が相
対的に高くなる。
【0023】第2の拡散板22のサイズは、第2の拡散
板22から垂直に射出する光の範囲が被検レンズ1にほ
ぼ一致するよう定められている。これにより、中心領域
からの垂直射出成分は全て被検レンズ1に入射し、第1
の拡散板21を垂直に透過して第2の拡散板22を通ら
ない成分、すなわち周辺領域からの垂直射出成分は被検
レンズ1に入射しない。また、第1拡散板21の平面形
状を被検物の形状と相似に形成するのは、周辺領域から
の斜射出成分を被検物にあらゆる方向から均一に入射さ
せるためである。
【0024】図3は、被検レンズと拡散板21,22と
の平面形状の例を示す。図3(A-1)に示されるように被
検レンズが平面形状が矩形であるファインダー用レンズ
1である場合には、第1、第2の拡散板21,22の平
面形状は図3(A)に示す通りの矩形とすることが望まし
い。
【0025】なお、実施例の検査装置は、多数個取り金
型により成形されたプラスチックレンズをランナから切
り放さずに検査する構成であるため、被検レンズには図
3に示されるようにゲートGを介してランナRが連結し
ている。
【0026】撮影された画像には、図4に示されるよう
に、第2の拡散板22を透過せずに達する周辺領域の輝
度の高い成分により主として形成される高輝度の背景領
域Bと、2つの拡散板を透過した中心領域の輝度の低い
成分により主として形成される被検レンズの像(部品領
域)Sとが含まれる。
【0027】中心領域からの垂直射出成分の範囲を被検
レンズ1の形状に合わせておくことにより、すなわち、
第2の拡散板22の形状を被検レンズ1の平面形状とを
相似形とすることにより、上記のように画像内で被検レ
ンズが配置された部品領域と背景領域とを明瞭に区分す
ることができ、後述の画像処理における対象領域の分離
処理がきわめて容易となる。
【0028】第2の拡散板22が設けられていない場合
には、部品領域は部品による吸収や拡散により、背景領
域よりもいくぶん低輝度とはなるが、実施例のように明
瞭な輝度差は生じない。
【0029】ここで、被検レンズ1の表面または内部に
光を吸収する欠陥、例えば光学部材中に含まれる黒いゴ
ミが存在すると、レンズ像を形成する中心領域からの透
過光の一部が吸収されてCCDセンサ32に光が達しな
いため、図5に示されるように中間輝度の部品領域S内
に部品領域より輝度が低い欠陥像DLが発生する。
【0030】また、被検レンズ1の表面に光を散乱させ
る散乱要因、例えば刻印が形成されている場合や光学部
材の表面に白いゴミやキズが存在する場合には、この散
乱要因により光が散乱し、散乱要因がなければCCDセ
ンサ32上のレンズ像の範囲Oに達しない周辺領域から
の高輝度の斜射出成分の一部がレンズ像の範囲Oに達
し、図6に示されるように中間輝度の部品領域S内に部
品領域より輝度が高い欠陥像DHが発生する。
【0031】例えば、あるX軸方向の走査線上に吸収性
の欠陥に基づく低輝度像DLと散乱性の欠陥に基づく高
輝度像DHとが存在する場合、この走査線に沿った画素
列の出力は図7(A)に示すとおりとなる。画像処理装置
40は、2つの閾値SH1,SH2を用いて2値化するこ
とにより、図7(B)(C)に示されるように性状の異なる2
種類の欠陥をそれぞれ独立して抽出することができる。
【0032】上記のように、2枚の拡散板を用いて照明
光の光量分布を2段階に設定することにより、背景領域
Bより低輝度の部品領域S内で、吸収性の欠陥の場合に
は部品領域Sよりさらに低輝度の像DL、散乱性の欠陥
の場合には高輝度の像DHとして欠陥を認識することが
できるため、1つの画像データから性状の異なる欠陥を
同時に検出することができる。
【0033】続いて、上記の装置を利用した測定の手順
をフローチャートにしたがって説明する。検査前の準備
として、検査対象となる光学部材に応じた部品に関する
情報をデータテーブルとしてロードする。また、情報に
したがって部品形状に適した拡散板を選択すると共に、
撮影倍率を設定する。
【0034】検査全体の流れは図8のフローチャートに
示される。CCDカメラから画像を入力し(ステップA-
1)、輝度の分布に基づいて被検レンズの像に対応する部
品領域を分離する(ステップA-2)。
【0035】部品領域の分離処理中に部品が所定の検査
位置になく欠損していると判断された場合には、部品領
域分離処理中で欠損フラグがセットされ、検査ループで
はこの欠損フラグがセットされているか否かにより検査
を続行するか否かを選択する(ステップA-3)。
【0036】分離された部品領域の画像は、動的2値化
処理によりベース輝度より高輝度の散乱性の欠陥と、低
輝度の吸収性の欠陥とに分離され(ステップA-4)、被検
物に刻印があるか否かが判定され(ステップA-5)、刻印
がある場合には刻印を分離する(ステップA-6、サブルー
チンは図9)と共に、分離された刻印自体の良否を判定
する(ステップA-7、サブルーチンは図11)。刻印分
離、刻印判定の処理中に刻印不良のフラグがセットされ
なかった場合には、欠陥等の特徴量が抽出される(ステ
ップA-8,9)。
【0037】画像処理装置40の判定手段47は、抽出
された結果に基づいて被検レンズの良否を判定(ステッ
プA-10)すると共に、判定結果をモニタディスプレイ5
0に表示する(ステップA-12,13)。ステップA-8で刻印が
不良フラグがセットされていると、特徴量の抽出等を実
行せずに不良であることが表示される。
【0038】ステップA-14では、次に検査対象となる部
品があるか否かが判断され、部品があれば部品供給装置
60により部品を交換して(ステップA-15)ステップA-1
からの処理を繰り返し、部品がなければ検査を終了す
る。
【0039】一般に、レンズ等の光学部材では、良否の
判定をする際の判定基準は光束が多く透過する中心部の
方が周辺部より高いが、刻印が形成されたファインダー
レンズでは、刻印自身、および刻印の近傍の領域は他の
領域よりも判定基準が高い。そこで、この検査フローで
は、最初に刻印の良否を判定し、刻印自体、あるいは刻
印の近傍の領域に欠陥が存在する場合には他の領域は検
査せずに不良と判定し、刻印等に欠陥がない場合にのみ
刻印を除いた領域の良否を判定している。
【0040】続いて、上記検査フロー中に含まれる刻印
分離、刻印判定の各サブルーチンを図9〜11に基づい
て説明する。
【0041】刻印分離処理は、刻印が形成された光学部
材を検査する際に、予め刻印の位置、面積等の情報を記
憶しておき、この情報を用いて部品領域の2値原画像か
ら刻印領域を分離する処理である。
【0042】刻印は、検査光学系にとっては散乱性の欠
陥と同一の性質を有するため、刻印が形成されたレンズ
の性能を他のレンズと同様の検査ルーチンで検査する場
合には、刻印部分の画像が僅かにでも残っていると、こ
れが欠陥として認識されてレンズが不良と判定される。
【0043】特に、刻印が形成されたファインダー用レ
ンズは、ファインダーとして組み立てられた際に刻印の
形成された面がピント面に配置され、僅かな欠陥であっ
ても目立って見えるため、良、不良を判定する際の規準
が厳しい。したがって、刻印付の光学部材を検査する際
には、事前に刻印部分の画像を残さず除去する必要があ
る。
【0044】刻印分離処理での入力データは、2値化さ
れた原画像、原画像の重心、外径、設計値通りの基準刻
印図形、その重心、マスクの膨張回数、刻印の個数であ
る。
【0045】図9のフローチャートと図10の画像の説
明図とを参照して刻印分離処理を説明する。まず、刻印
の基準画像をマスク画像として読み込み、これを膨張さ
せて膨張マスク画像を作成する(ステップB-1,B-2)。図
10(A)が2値化原画像、(B)が膨張マスク画像である。
【0046】これらの画像を図10(C)に示すように重
心を一致させるよう重ね合わせて画素毎にAND演算す
ることにより、(D)に示すように膨張マスク画像に重複
しない欠陥を取り除いた一次画像が得られる(ステップB
-3,4)。マスク画像を膨張させることにより、撮影のズ
レ等による原画像中の刻印の位置誤差を吸収させること
ができる。膨張は、図形の境界画素の周囲の画素を図形
と同一の濃度に変換する処理であり、ここでは撮影誤差
を考慮して3回程度膨張させる。
【0047】続いて、ラベリング処理により、一次画像
に含まれる図形をそれぞれグループ分けして番号を付す
(ステップB-6)。ラベリング数を予め入力されていた刻
印の数と比較し、ラベリング数の方が少ない場合には、
複数の刻印の少なくとも2つが連続した1つの図形とし
て認識されたことを意味するため、刻印不良フラグを立
てて検査ループに戻る(ステップB-7)。
【0048】刻印数よりラベリング数の方が多い場合に
は、マスクされた領域内に欠陥が存在することを意味す
る。この場合には、ラベリングされた図形の面積をそれ
ぞれ求め、面積が大きい順に刻印数分の図形をマークす
る。刻印の領域は一次画像に残る欠陥の領域より大きい
と仮定できるため、この処理でマークされない図形を消
去することにより、図10(E)に示すように分離可能な
欠陥を含まない刻印画像が得られる(ステップB-8〜1
1)。
【0049】ただし、刻印と連続して分離できない欠陥
がある場合には、この欠陥を含めた領域が刻印として認
識されることとなる。後述の刻印判定処理では、抽出さ
れた刻印領域の面積を設計値と比較して良、不良を判断
するため、刻印に連続する欠陥の面積が大きい場合に
は、刻印自体の不良と判定される。
【0050】最後に、刻印の画像を原画像から差し引く
ことにより、図10(F)に示される刻印が分離された画
像を得ることができる(ステップB-12)。なお、刻印数と
ラベリング数が等しい場合には、マスクされた領域内に
分離可能な欠陥が存在しないことを意味するため、一次
画像がそのまま刻印画像として用いられる(ステップB-
8,12)。
【0051】図11に示される刻印判定処理は、光学素
子の表面に形成された刻印の良否を正常な刻印との面積
比に基づいて判定する処理である。入力は、個々の刻印
についての処理対象領域、刻印分離処理で分離された刻
印画像、刻印数、正常な刻印の面積、許容される面積比
の上限および下限である。
【0052】図11のフローチャートに示されるよう
に、まず、処理対象領域内から第i番目の刻印を抽出し
てその面積S1を求める(ステップC-3〜8)。面積を求め
る際に、処理対象領域内の図形をラベリングし、複数の
図形が含まれる場合にはその中の最大面積を有する図形
を刻印と認識する(ステップC-4〜7)。刻印分離処理にお
いて抽出された刻印画像に分離可能な他の欠陥要因が含
まれる場合にも、上記の処理により刻印以外の画像を除
くことができる。
【0053】第i番目の刻印の正常な場合の面積をS0
として、S1とS0との比が上限と下限との間となるか否
かを判定し、範囲から外れる場合には直ちに刻印不良フ
ラグをセットして検査ループに戻る(ステップC-9〜1
1)。
【0054】カウンタiをインクリメントしつつ、それ
ぞれの刻印について順に良否を判定し、全ての刻印が正
常と判定されると、検査ループに戻る(ステップC-2)。
【0055】複数の刻印が形成されている場合、1つで
も不良となる刻印があれば不良品となるため、不良が発
見された場合には未検査の刻印を判定することなくその
時点で判定処理を中断する。これにより、全ての刻印を
判定してから良否を判定するより判定にかかる時間を短
縮することができる。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、AND演算による予備分離により、膨張された基準
刻印図形に重ならない部分の欠陥は一次画像からは除か
れるため、この一次画像の刻印図形をそのままラベリン
グすることにより刻印図形を抽出することができる。し
たがって、ラベリングの際の例外的な状況を考慮した複
雑な処理は不要となり、簡単な処理で正確に刻印図形を
分離することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施例にかかる光学部材検査装置
の処理系を示すブロック図である。
【図2】 この発明の実施例にかかる光学部材検査装置
の光学系を示す説明図である。
【図3】 実施例の装置における被検物の形状と拡散手
段の形状とを対比して示す説明図である。
【図4】 実施例の装置により撮影される被検レンズに
欠陥がない場合の画像を示す説明図である。
【図5】 実施例の装置により撮影される被検レンズに
吸収性の欠陥がある場合の画像を示す説明図である。
【図6】 実施例の装置により撮影される被検レンズに
散乱性の欠陥がある場合の画像を示す説明図である。
【図7】 実施例の装置により撮影された画像の1走査
線上の輝度分布の例を示し、(A)が原画像の信号、(B)が
低輝度成分を2値化した信号、(C)が高輝度成分を2値
化した信号である。
【図8】 実施例の装置の検査処理全体を示すフローチ
ャートである。
【図9】 検査フロー中の刻印分離のサブルーチンを示
すフローチャートである。
【図10】 刻印分離処理の原理を示す2値画像の説明
図である。
【図11】 検査フロー中の刻印判定のサブルーチンを
示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 被検レンズ 10 光源 20 拡散手段 21 第1拡散板 22 第2拡散板 30 CCDカメラ 40 画像処理装置 50 モニタディスプレイ 70 画像メモリ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木田 敦 東京都板橋区前野町2丁目36番9号 旭光 学工業株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】刻印が形成された光学部材を撮影して得ら
    れた入力画像から刻印画像を分離する刻印分離方法であ
    って、 前記入力画像を2値化して刻印および欠陥に相当する図
    形を抽出する第1のステップと、 欠陥がない基準刻印図形の2値化画像を膨張させる第2
    のステップと、 2値化された前記入力画像と膨張された基準刻印図形と
    を画素単位で論理積をとることにより前記刻印図形とそ
    の近傍の欠陥とを含む一次画像を生成する第3のステッ
    プと、 前記基準刻印図形の情報に基づいて前記一次画像に含ま
    れる図形から刻印に連続しない欠陥図形を除去すること
    により刻印画像を生成する第4のステップと、 2値化された前記入力画像から前記刻印画像を差し引い
    て刻印分離画像を生成する第5のステップとを備えるこ
    とを特徴とする刻印分離方法。
  2. 【請求項2】前記第4のステップでは、前記一次画像に
    含まれる図形をラベリングして面積の大きい図形から順
    に前記基準刻印図形に含まれる図形数分の図形をマーク
    し、マークされなかった図形を除去することにより刻印
    画像を生成することを特徴とする請求項1に記載の刻印
    分離方法。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の前記第1〜5のステップ
    と、前記第4のステップで生成された前記刻印画像、お
    よび/または前記第5のステップで生成された前記刻印
    分離画像に基づいて前記光学部材の良否を判定する第6
    のステップとを備えることを特徴とする光学部材検査方
    法。
  4. 【請求項4】撮影された光学部材の入力画像を2値化し
    て刻印および欠陥に相当する図形を抽出する2値化抽出
    手段と、 欠陥がない基準刻印図形の2値化画像を膨張させる膨張
    手段と、 前記抽出手段により抽出された2値化画像と前記膨張手
    段により膨張された基準刻印図形とを画素単位で論理積
    をとることにより一次画像を生成する一次画像生成手段
    と、 前記基準刻印図形の情報に基づいて前記一次画像に含ま
    れる図形から刻印図形以外の図形を除去することにより
    刻印画像を生成する刻印画像生成手段と、 2値化された前記入力画像から前記刻印画像を差し引い
    て刻印分離画像を生成する刻印分離手段と、 前記刻印画像、および/または前記刻印分離画像に基づ
    いて前記光学部材の良否を判定する判定手段とを備える
    ことを特徴とする光学部材検査装置。
  5. 【請求項5】前記刻印画像生成手段は、前記一次画像に
    含まれる図形をラベリングして面積の大きい図形から順
    に前記基準刻印図形に含まれる図形数分の図形をマーク
    し、マークされなかった図形を除去することにより刻印
    画像を生成することを特徴とする請求項4に記載の光学
    部材検査装置。
  6. 【請求項6】前記入力画像は、光源からの光束を拡散透
    過率が低い中心領域と拡散透過率が高い周辺領域とを有
    する拡散手段により拡散させて被検物に入射させ、該被
    検物を透過した光束が達する位置に設けられた撮影手段
    により前記被検物を撮影して得られることを特徴とする
    請求項4に記載の光学部材検査装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0972853A (ja) * 1995-09-04 1997-03-18 Asahi Glass Co Ltd 欠点検査方法及び装置
JP2002001639A (ja) * 2000-06-22 2002-01-08 Hoya Corp 眼鏡レンズの位置合わせ方法及びレイアウト・ブロック装置
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JP2002296144A (ja) * 2001-03-30 2002-10-09 Seiko Epson Corp マークの検出方法及び装置
JP2007122067A (ja) * 2006-11-13 2007-05-17 Hoya Corp 累進多焦点眼鏡レンズの幾何学中心位置検出方法

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