JPH0951427A - 画像データ補間演算方法および装置 - Google Patents
画像データ補間演算方法および装置Info
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Abstract
延びるエッジ部が段状とならないように画像データの補
間演算を行う。 【解決手段】 画像入力手段2から入力された原画像デ
ータに基づいて補間係数算出手段3により補間画素にお
ける補間係数を算出し、手段4において補間画素におけ
る原画像の濃度ベクトルを算出するとともに、この濃度
ベクトルと直交する線分と補間に用いる原画素との距離
を算出する。補正項算出手段5により濃度ベクトルの大
きさおよび濃度ベクトルに直交する線分と補間に用いる
原画素との距離に基づいて補間係数を補正するための補
正項を算出する。補正手段6においてこの補正項に基づ
いて補間係数を補正し、補間手段7において、補正され
た補間係数により補間画像データを求める。補間画像デ
ータは画像出力手段8において可視像として再生され
る。
Description
算方法および装置に関し、詳細には画像のうち、少なく
とも濃度変化が急峻なエッジ部が斜め方向に延びる画像
部分について適用する画像データの補間演算方法および
装置に関するものである。
れた放射線画像を光電的に読み取って画像信号を得、こ
の画像信号に適切な画像処理を施した後、画像を再生記
録することが種々の分野で行われている。たとえば、後
の画像処理に適合するように設計されたガンマ値の低い
X線フィルムを用いてX線画像を記録し、このX線画像
が記録されたフィルムからX線画像を読み取って電気信
号に変換し、この電気信号(画像信号)に画像処理を施
した後、コピー写真等に可視像として再生することによ
り、コントラスト、シャープネス、粒状性等の画質性能
の良好な再生画像を得ることが行われている(特公昭61
-5193 号参照)。
線,β線,γ線,電子線,紫外線等)を照射すると、こ
の放射線エネルギーの一部が蓄積され、その後可視光等
の励起光を照射すると蓄積されたエネルギーに応じて輝
尽発光を示す蓄積性蛍光体(輝尽性蛍光体)を利用し
て、人体等の被写体の放射線画像情報を一旦シート状の
蓄積性蛍光体に記録し、この蓄積性蛍光体シートをレー
ザー光等の励起光で走査して輝尽発光光を生ぜしめ、得
られた輝尽発光光を光電的に読み取って画像信号を得、
この画像データに基づき被写体の放射線画像を写真感光
材料等の記録材料、CRT等に可視像として出力させる
放射線画像記録再生システムがすでに提案されている
(特開昭55-12429号,同56-11395号,同55-163472 号,
同56-104645号,同55-116340 号等)。このシステム
は、従来の銀塩写真を用いる放射線写真システムと比較
して極めて広い放射線露出域にわたって画像を記録し得
るという実用的な利点を有している。
に基づいて可視画像を再生するシステムにおいて、その
可視画像のうち観察対象となる関心領域をより詳細に観
察したいとき、その領域を拡大して再生することがあ
る。この拡大画像は、原画像を読み取って得られた原画
像データに対して所定の補間演算を施して原画像データ
数とは異なるデータ数の2次的な画像データである補間
画像データを求め、この補間画像データに基づいた可視
画像の再生を行うことによって得ることができる。
の観点から一般的に用いられている、各画像データを担
持する画素が所定の間隔で縦横方向に正方形格子状に配
列されて画像を形成するようにしたものにおいては、上
記画像の拡大処理における補間演算は、その補間画像デ
ータを、補間して新たに設定しようとする画素(補間画
素)の近傍4点の原画素における原画像データを線形補
間することによって行っている。
格子状に配列された原画像の原画素P(○記号が記され
た点)について、その原画素Pが配列された間隔とは異
なる間隔で配列される補間画素P′(×記号が記された
点)の補間画像データを求めようとするときは、例えば
補間画素P′0 の補間画像データについては以下の手順
によって求める。
原画素PA 、PB 、PC 、PD の画像データSA 、
SB 、SC 、SD を用いる。
D 間、PA 〜PC 間、PB 〜PD 間のピッチをそれぞれ
1とし、補間画素P′0 の、原画素PA (PC )からの
x軸方向(横方向)の距離がTx(図8(B)参照)、
原画素PA (PB )からのy軸方向(縦方向)の距離が
Tyである場合、まず補間画素P′0 のx軸方向の位置
に対応する補間画素P′m、P′nの補間画像データ
S′m、S′nを、下記の式(1)、(2)の線形補間
の演算により求める。
ータS′m、S′nを用いた下記の式(18)の線形補
間の演算を行って、補間画像データS′0 を求める。
て、各補間画像データS′を求めることができる。
した線形補間による方法の他、2次あるいは3次のスプ
ライン補間関数を用いる方法など種々の方法が提案され
ている。例えば、3次のスプライン補間関数を用いるCu
bic スプライン補間演算は、元のサンプル点(画素)を
通ることと、その第1階微分係数が各区間間で連続する
ことが必要とされており、この条件に基づいて補間点近
傍4点の原画像の画素に乗じる補間係数を算出し、この
補間係数を補間点近傍4点の原画像の画素に乗じて補間
画像データを得る方法である。このCubic スプライン補
間演算は、比較的鮮鋭度の高いシャープな2次画像(補
間により得られる画像)を再生するためのものである。
また、Cubic スプライン補間演算に対して比較的鮮鋭度
の低い滑らかな2次画像を再生するための補間画像デー
タを得るBスプライン補間演算も知られている。このよ
うに2次画像を高い鮮鋭度でシャープに再生したい場合
は、Cubic スプライン補間演算を用い、低い鮮鋭度で滑
らかに再生したい場合はBスプライン補間演算を用いれ
ばよい。
可視画像においては、例えば放射線画像における骨部の
ような濃度(輝度)の変化が急峻なエッジ部もあり、こ
のようなエッジ部を拡大することもある。
像の画素が配列された正方形格子に対して斜め方向に延
びる場合に、上述した式(16)〜(18)による線形
補間、あるいはCubic スプライン補間、Bスプライン補
間を行ったのでは、その斜め方向に延びるエッジ部の拡
大画像は階段状の段付きが目立つものとなる。
に延びるエッジ部を有する画像においては、微視的には
図9(B)に示す高濃度の点(黒丸で示す)の領域と低
濃度の点(白丸で示す)の領域との境界線(エッジ)が
斜め方向に延びている部分について、前述した補間演算
を適用して補間画像データを求めた場合、その補間画像
データS′0 は、低濃度の原画像データSD にも依存す
るため、高濃度の画素PA 、PB 、PC よりも濃度が少
し低下した中間濃度を示す画像データとなる(図10
(B)参照)。このため、得られた補間画像データS′
0 に基づいた拡大画像を再生した場合、エッジ部が図1
0(B)の破線で示すように階段状の段付きが拡大され
た画像となる。すなわち画像全体としては、図9(A)
に示すように斜め方向に延びるエッジ部は拡大処理によ
って、図10(A)に示すように、そのエッジ部の階段
状の段付きがそのまま拡大されることになる。
ジ部近傍を観察するうえで画像読影の障害となり、画像
の診断性能を低下させる虞がある。
るエッジ部について滑らかに、かつシャープにした拡大
画像を得ることができる画像データの補間演算方法およ
び装置を提供することを目的とするものである。
補間演算方法および装置は、所定の間隔で縦横方向に格
子状に配された原画素のそれぞれについての画素値を表
す多数の原画像データについて、該原画素とは間隔が異
なる補間画素における補間画像データを求める画像デー
タの補間演算方法であって、該補間画素近傍の複数点の
近傍原画素における近傍原画像データに基づいて該各近
傍原画像データに乗じる補間係数をそれぞれ算出すると
ともに、該各補間係数を該近傍原画像データにそれぞれ
乗じる補間演算処理を行うことにより、前記補間画像デ
ータを算出する画像データ補間演算方法において、前記
原画像データにより表される原画像上の前記補間画素に
おける濃度ベクトルを算出し、該濃度ベクトルに直交す
る線分と、前記各近傍原画素との距離を算出し、該濃度
ベクトルおよび/または該距離が比較的大きいものとな
る前記近傍原画素ほど、前記近傍原画像データに乗じる
補間係数が小さくなるように該補間係数を補正し、該補
正された補間係数に基づいて前記補間演算処理を行うこ
とを特徴とするものである。
素とは、具体的には、原画素のうち補間画素に最も近い
複数点(例えば4点)の画素のことをいう。
以上の高次のものや、各種の関数形式で表されたものを
算出するようにしてもよい。
化が大きい部分ほど大きくなるものであり、濃度ベクト
ルの大きさが比較的大きい場合、この濃度ベクトルに直
交する線分は、画像中において濃度変化が急峻なエッジ
部を表すものとなる。ここで、補間画素の補間画像デー
タを求める際の、補間画素における濃度ベクトルの大き
さと、この濃度ベクトルに直交する線分と補間画素近傍
の原画素との距離について考えると、濃度ベクトルの大
きさが大きい場合は補間画素はエッジ部にあり、濃度ベ
クトルに直交する線分はエッジを表すものと考えること
ができる。したがって、この線分からの距離が離れてい
る原画素の原画像データの補間係数をそのまま用いる
と、エッジ部が画素の配列に対して斜め方向に延びてい
る場合、エッジから離れた位置にあるデータを補間演算
に用いることとなるため、補間画像データがエッジとは
異なる濃度を有する画素に影響されてしまい、補間画像
データはエッジ部の濃度とは異なるものとなる。このた
め得られた補間画像データに基づいて画像を再生した場
合、斜めのエッジ部が原画像と同様の階段状の段付きが
拡大された画像となってしまう。
り、算出された補間係数をそのまま補間画素近傍の原画
素における原画像データに乗じるのではなく、補間画素
における濃度ベクトルの大きさおよび/または濃度ベク
トルに直交する線分からの距離の大きさに応じて補正し
て原画像データに乗じるようにしたものである。すなわ
ち、濃度ベクトルの大きさが大きいほど、および/また
は濃度ベクトルに直交する線分からの距離が大きいほど
補間係数が小さくなるように補正するようにしたもので
ある。したがって、エッジ部が斜めに延びている場合
に、エッジ部にある補間画像データはエッジから離れた
位置にある原画像データに依存する割合が低くなり、エ
ッジ近傍すなわちエッジに沿った方向にある原画像デー
タに依存する割合が高くなる。これにより、エッジ部に
ある補間画素はエッジ部と略同様の濃度に補間されるこ
ととなるため、原画像の階段状の段付きが拡大されるこ
とが無くなり、斜め方向に延びるエッジを階段状の段付
きが生じることなく拡大することができる。
濃度ベクトルの大きさは比較的小さくなるため、原画像
データが濃度ベクトルに直交する直線から比較的離れた
位置にあっても、補間係数はそれほど大きく補正されな
い。したがって、補間画像データは従来の補間係数とほ
とんど変わらない補間係数により求められることとな
る。
部以外とを判別している場合は、濃度ベクトルの大きさ
は考慮せず、濃度ベクトルと直交する線分からの距離の
みに基づいて補正を行うようにしてもよい。
の形態について説明する。
置を表す図である。図1に示すように本発明による画像
データ補間演算装置1は、後述する原画像データを入力
するための画像入力手段2から入力された原画像データ
に基づいて補間画素における補間係数を算出する補間係
数算出手段3と、補間画素における原画像の濃度ベクト
ルを算出するとともに、この濃度ベクトルと直交する線
分と補間に用いる原画素との距離を算出する手段4と、
手段4において算出された濃度ベクトルの大きさおよび
/または濃度ベクトルに直交する線分と補間に用いる原
画素との距離の大きさに基づいて補間係数算出手段3に
おいて算出された補間係数を補正するための補正項を算
出する補正項算出手段5と、補正項算出手段5において
算出された補正項に基づいて補間係数を補正する補正手
段6と、補正手段6において補正された補間係数により
補間画像データを算出する補間手段7と、補間手段7に
おいて算出された補間画像データを可視像として再生す
るための画像出力手段8とからなるものである。
な放射線画像読取装置からなるものである。図2に示す
ように、放射線画像読取装置は、例えばX線等の放射線
が人体等の被写体を介して照射されることによりこの被
写体の透過放射線画像情報を蓄積記録した蓄積性蛍光体
シート10は、エンドレスベルト等のシート搬送手段11
により、副走査のために矢印Y方向に搬送される。半導
体レーザ等の励起光源12から射出された励起光(読取
光)としてのレーザビーム13は、高速回転する回転多面
鏡14によって反射偏向され、通常f・θレンズからなる
走査レンズ18によって集束され、ミラー19で反射して蓄
積性蛍光体シート10上を上記副走査方向Yと略直角な矢
印X方向に主走査する。
ト10の箇所からは、蓄積記録されている放射線画像情報
に応じた光量の輝尽発光光15が発散され、この輝尽発光
光15は集光体16によって集光され、光検出器としてのフ
ォトマルチプライヤー(光電子増倍管)17によって光電
的に検出される。
を成形して作られたものであり、直線状をなす入射端面
16aが蓄積性蛍光体シート10上のビーム走査線に沿って
延びるように配され、円環状に形成された出射端面16b
に上記フォトマルチプライヤー17の受光面が結合されて
いる。上記入射端面16aから集光体16内に入射した輝尽
発光光15は、該集光体16の内部を全反射を繰り返して進
み、出射端面16bから出射してフォトマルチプライヤー
17に受光され、前記放射線画像情報を担持する輝尽発光
光15の光量がこのフォトマルチプライヤー17によって検
出される。
信号(画像信号)Sは対数増幅器20によって増幅され、
A/D変換器21において所定の収録スケールファクター
でデジタル化される。こうして得られた、2次元画像を
担持するデジタルの原画像データは、画像データ補間演
算装置1に入力される。
ず補間係数算出手段3において補間係数が算出される。
以下、この補間係数の算出について説明する。なお、本
実施の形態においては、3次のCubic スプライン補間演
算により補間係数を算出するものとする。なお、本実施
の形態において得られる原画像データは正方形格子状に
配列されているが、ここでは説明のため1次元状に並べ
られた原画像データを例に挙げて説明する。
た、連続する画素Xk-2 ,Xk-1 ,Xk ,Xk+1 ,X
k+2 ,…の原画像データを図3に示すようにそれぞれY
k-2 ,Yk-1 ,Yk ,Yk+1 ,Yk+2 ,…とする。ここ
で、3次のスプライン補間関数は、各区間Xk-2 〜X
k-1 ,Xk-1 〜Xk ,Xk 〜Xk+1 ,Xk+1 〜Xk+2 ご
とにそれぞれ設定され、各区間に対応するスプライン補
間関数をfk-2 ,fk-1 ,fk ,fk+1 ,fk+2 とす
る。この補間関数はいずれも各区間の位置を変数とする
3次関数である。
補間点という)Xp が区間Xk 〜Xk+1 の範囲にある場
合について説明する。なお、区間Xk 〜Xk+1 に対応す
るスプライン補間関数fk は下記の式(1)で表され
る。
関数fk は元のサンプル点(画素)を通ることと、その
第1階微分係数が各区間間で連続することが必要とさ
れ、これらの条件から下記の式(2)〜(5)を満たす
必要がある。
Bk x+Ck )を表すものである。
は、画素Xk における第1階微分係数が、その画素Xk
の前後の画素であるXk-1 とXk+1 とについて、これら
の原画像データYk-1 、Yk+1 の勾配(Yk+1 −
Yk-1 )/(Xk+1 −Xk-1 )に一致することが条件で
あるから、下記の式(6)を満たす必要がある。
素Xk+1 の前後の画素であるXk とXk+2 とについて、
これらの原画像データYk 、Yk+2 の勾配(Yk+2 −Y
k )/(Xk+2 −Xk )に一致することが条件であるか
ら、下記の式(7)を満たす必要がある。
Xk+1 ,Xk+1 〜Xk+2 の間隔(格子間隔という)を1
とし、画素Xk からの画素Xk+1 方向への補間点Xp の
位置をt(0≦t≦1)とすれば、式(1)〜(4)お
よび(6)、(7)より、 fk (0)=Dk =Yk fk (1)=Ak +Bk +Ck +Dk =Yk+1 fk ′(0)=Ck =(Yk+1 −Yk-1 )/2 fk ′(1)=3Ak +2Bk +Ck =(Yk+2 −
Yk )/2 したがって、 Ak =(Yk+2 −3Yk+1 +3Yk −Yk-1 )/2 Bk =(−Yk+2 +4Yk+1 −5Yk +2Yk-1 )/2 Ck =(Yk+1 −Yk-1 )/2 Dk =Yk なお、スプライン補間関数fk (x)は上述の通り、X
=tなる変数変換をしているため、 fk (x)=fk (t) となる。よって、補間点Xp における補間画像データY
p は、 Yp =fk (t)=Ak t3 +Bk t2 +Ck t+Dk (8) で表すことができる。ここで上記各係数Ak ,Bk ,C
k ,Dk を式(8)に代入すると、 Yp ={(Yk+2 −3Yk+1 +3Yk −Yk-1 )/2}
t3 +{(−Yk+2 +4Yk+1 −5Yk +2Yk-1 )/
2}t2 +{(Yk+1 −Yk-1 )/2}t+Yk となり、これを原画像データYk-1 ,Yk ,Yk+1 ,Y
k+2 について整理すると、下記の式(9)で表すことが
できる。
k+1 ,Yk+2 の各係数が補間係数ak- 1 ,ak ,
ak+1 ,ak+2 となる。すなわち、式(9)における原
画像データYk-1 ,Yk ,Yk+1 ,Yk+2 にそれぞれ対
応する補間係数ak-1 ,ak ,ak+1,ak+2 は、 ak-1 =(−t3 +2t2 −t)/2 ak =(3t3 −5t2 +2)/2 ak+1 =(−3t3 +4t2 +t)/2 ak+2 =(t3 −t2 )/2 となる。
k-1 〜Xk ,Xk 〜Xk+1 ,Xk+1 〜Xk+2 について繰
り返すことにより、原画像データの全体についての補間
係数を求めることができる。
ルに直交する線分との距離を算出する手段4(以下手段
4とする)においては、補間画素における濃度ベクトル
と、この濃度ベクトルに直交する線分と補間演算に用い
る原画像データを担持する原画素との距離が算出され
る。すなわち、図4に示すように、補間画像データを算
出する補間画素P0 ′の近傍16個の画素を4つの領域
a,b,c,dに分割し、各領域における原画像データ
の総和Wa,Wb,Wc,Wdをそれぞれ求め、この総
和Wa,Wb,Wc,Wdについて、 濃度ベクトルPV =(Wb−Wa,Wd−Wc) として、濃度ベクトルPV を算出する。
タを算出する補間画素P0 ′の近傍4画素Pa,Pb,
Pc,Pdの原画像データSa,Sb,Sc,Sdにつ
いて、 濃度ベクトルPV =(Sb−Sa,Sd−Sc) として、濃度ベクトルPV を算出するようにしてもよ
い。
れると、次いでこの濃度ベクトルPV に直交する線分l
v が求められる。ここで、補間画素P0 ′の補間画像デ
ータS0 ′はこの補間画素P0 ′に隣接する4つの原画
素Pa,Pb,Pc,Pdが担持する原画像データS
a,Sb,Sc,Sdに前述した補間係数をそれぞれ乗
じることにより算出されるが、本発明は、この4つの原
画像データSa,Sb,Sc,Sdに乗じる補間係数A
a,Ab,Ac,Adを、濃度ベクトルPV の大きさお
よび原画素Pa,Pb,Pc,Pdの線分lv からの距
離に応じて補正する。この補正は以下のようにして行
う。
座標(u,v)における補間係数をAu,v 、補間画素P
0 ′の座標値を(dx,dy)、濃度ベクトルPV を
(Px,Py)とする。そして、下記の式(10)によ
り補正後の補間係数Au,v ′を求める。
v)の直交線分lv からの距離)(補正項) 式(10)の計算は具体的には以下のようにして行う。
式(11)により、手段4において求められた濃度ベク
トル(Px,Py)の大きさ|PV |を求める。
y)を通り濃度ベクトルPV と直交する線分lv と、原
画素(u,v)との距離tを求める。
手段5において算出された補正項f(PV ,t)を用い
て補間係数の補正を行う。すなわち、式(13)を式
(10)に代入して下記の式(10′)を求める。
近傍の4つの原画素Pa,Pb,Pc,Pdについて行
い、4つの補正補間係数Au,v ′を得、この求められた
補正補間係数Au,v ′を正規化して最終的な補間係数
は、補間画像データS0 ′を求めるべき補間画素P0 ′
における濃度ベクトルPV の傾きが大きく、かつ濃度ベ
クトルPV と直交する線分との距離が大きいほど、元の
補間係数と比較して値が小さくなるように補正される。
すなわち、原画像において濃度ベクトルPV が比較的大
きくなるのは、濃度変化が急峻なエッジ部であり、この
場合、濃度ベクトルPV に垂直な線分は原画像における
エッジ部を示すものとなる。本発明においては、濃度ベ
クトルPV が比較的大きいエッジ部が、原画像の正方形
格子状の画素に対して斜めに延びている場合において、
原画像を拡大するための補間演算を行った際に、この拡
大されたエッジ部に段付き形状が現れることを防止する
ためになされたものである。
較的大きい場合に、この濃度ベクトルPV に直交する線
分lv から、離れた位置にある原画素の補間係数をその
まま補間演算に用いることは、エッジから離れた位置に
ある原画像データを補間演算に用いることとなるため、
補間画像データS0 ′はエッジとは異なる濃度を有する
画素に影響されてしまい、補間画像データS0 ′がエッ
ジ部の濃度とは異なるものとなる。このため得られた補
間画像データS0 ′に基づいて画像を再生した場合、斜
めのエッジ部が原画像と同様の階段状の段付きが拡大さ
れた画像となってしまう。
補間係数をそのまま補間画素P0 ′近傍の原画素におけ
る原画像データに乗じるのではなく、補間画素P0 ′に
おける濃度ベクトルPV に直交する線分lv からの距離
に応じて補正して原画像データに乗じるようにしたもの
である。すなわち、濃度ベクトルPV の大きさが大きい
ほど、また濃度ベクトルPV に直交する線分lv からの
距離が大きいほど補間係数が小さくなるように補正する
ようにしたものである。したがって、エッジが斜めに延
びている場合に、エッジ部にある補間画像データS0 ′
はエッジから離れた位置にある原画像データに依存する
割合が低くなり、エッジ近傍すなわちエッジに沿った方
向にある原画像データに依存する割合が高くなる。これ
により、エッジ部にある補間画素P0 ′はエッジ部と略
同様の濃度に補間されることとなるため、原画像の階段
状の段付きが拡大されることが無くなり、斜め方向に延
びるエッジを階段状の段付きが生じることなく拡大する
ことができる。
合は、濃度ベクトルPV の大きさは比較的小さいため、
原画像データが濃度ベクトルPV に直交する線分lv か
ら比較的離れた位置にあっても、補間係数の補正のされ
方はそれほど大きくならない。したがって、補間画像デ
ータS0 ′は従来の補間係数とほとんど変わらない補間
係数により求められることとなる。
いて、最終的な補間係数を用いて、補間画素P0 ′にお
ける補間画像データS0 ′を算出する。この補間画像デ
ータS0 ′の算出は上述した式(9)にしたがって行わ
れる。すなわち、 S0 ′=Aa′・Sa+Ab′・Sb+Ac′・Sc+Ad′・Sd (9′) 但し、 Aa′,Ab′,Ac′,Ad′:補正補間係
数 そして式(9′)に基づく演算を全ての補間画素につい
て行い、拡大された原画像に対応する補間画像データS
0 ′を得る。
0 ′は、CRTなどの画像出力手段8に入力され、可視
像として表示される。画像出力手段8において再生され
た画像は、エッジが斜め方向に延びている部分について
も、階段状の段付きが生じることが無く、滑らかでかつ
シャープなエッジとなる。
(10)にしたがって補間係数を補正するようにしてい
るが、下記の式(14)にしたがって、補間係数を補正
するようにしてもよい。
(PV ,t)が増加するにしたがって、単調増加する関
数である。
示すような放射線画像読取装置において得られた画像に
対して補間演算を行うようにしているが、例えば予め記
憶手段に記憶された原画像データに対して補間演算を行
うようにしてもよいものである。
Cubic スプライン補間により補間演算を行うようにして
いるが、これに限定されるものではなく、Bスプライン
補間により補間演算を行うようにしてもよい。このBス
プライン補間は、Cubic スプライン補間とは異なり、元
のサンプル点(画素)を通ることは必要とされない代わ
りに、第1階微分係数および第2階微分係数が各区間間
で連続することが必要とされ、この条件の下に上記と同
様の演算により、原画像データYk-1 ,Yk ,Yk+1 ,
Yk+2 のBスプライン補間演算の補間係数bk-1 ,
bk ,bk+1 ,bk+2 を求めればよい。
補間およびCubic スプライン補間の双方を用いて、拡大
率に応じてそれぞれの補間係数に重み付けをして補間演
算を行うようにしてもよい。すなわち、下記の式(1
5) F=t・A+(1−t)・B (15) 但し、F:補間値 A,B:補間係数 t:重み係数 において、AをCubic スプライン補間の補間係数、Bを
Bスプライン補間の補間係数とし、重み係数tの値を変
更して補間演算を行う。例えば、原画像データYk-1 ,
Yk ,Yk+1 ,Yk+2 に対するCubic スプライン補間係
数をak-1 ,ak,ak+1 ,ak+2 、Bスプライン補間
係数をbk-1 ,bk ,bk+1 ,bk+2 としたとき、補間
値Fは、 F={t・ak-1 +(1−t)・bk-1 }Yk-1 +{t・ak +(1−t)・bk }Yk +{t・ak+1 +(1−t)・bk+1 }Yk+1 +{t・ak+2 +(1−t)・bk+2 }Yk+2 (16) となる。
クトルの大きさおよび濃度ベクトルに直交する線分と各
近傍原画素との距離の大きさの双方に基づいて補正を行
うようにしているが、画像におけるエッジ部とエッジ部
でない部分を予め判別しておき、エッジ部の場合にのみ
本発明による画像データ補間演算を行う場合には、濃度
ベクトルの大きさ|PV |を固定値として、演算を簡略
化するようにしてもよい。
示すブロック図
列されたサンプリング点(画素)の原画像データから補
間画像データを求める方法を説明するグラフ
よび原画素のこの線分からの距離を表す図
を構成する画素とを示す図
す図
素を表す図
する手段 5 補正項算出手段 6 補正手段 7 補間画像データ算出手段 8 画像出力手段 10 蓄積性蛍光体シート 11 シート搬送手段 12 励起光源 13 レーザビーム 14 回転多面鏡 15 輝尽発光光 16 集光体 17 フォトマルチプライヤー
Claims (2)
- 【請求項1】 所定の間隔で縦横方向に格子状に配され
た原画素のそれぞれについての画素値を表す多数の原画
像データについて、該原画素とは間隔が異なる補間画素
における補間画像データを求める画像データの補間演算
方法であって、該補間画素近傍の複数点の近傍原画素に
おける近傍原画像データに基づいて該各近傍原画像デー
タに乗じる補間係数をそれぞれ算出するとともに、該各
補間係数を該近傍原画像データにそれぞれ乗じる補間演
算処理を行うことにより、前記補間画像データを算出す
る画像データ補間演算方法において、 前記原画像データにより表される原画像上の前記補間画
素における濃度ベクトルを算出し、 該濃度ベクトルに直交する線分と、前記各近傍原画素と
の距離を算出し、 該濃度ベクトルおよび/または該距離が比較的大きいも
のとなる前記近傍原画素ほど、前記近傍原画像データに
乗じる補間係数が小さくなるように該補間係数を補正
し、 該補正された補間係数に基づいて前記補間演算処理を行
うことを特徴とする画像データ補間演算方法。 - 【請求項2】 所定の間隔で縦横方向に格子状に配され
た原画素のそれぞれについての画素値を表す多数の原画
像データについて、該原画素とは間隔が異なる補間画素
における補間画像データを求める画像データの補間演算
装置であって、該補間画素近傍の複数点の近傍原画素に
おける近傍原画像データに基づいて該各近傍原画像デー
タに乗じる補間係数をそれぞれ算出するとともに、該各
補間係数を該近傍原画像データにそれぞれ乗じる補間演
算処理を行うことにより、前記補間画像データを算出す
る補間演算処理手段を備えた画像データ補間演算装置に
おいて、 前記原画像データにより表される原画像上の前記補間画
素における濃度ベクトルを算出する濃度ベクトル算出手
段と、 該濃度ベクトルに直交する線分と、前記各近傍原画素と
の距離を算出する距離算出手段と、 前記濃度ベクトルおよび/または該距離が比較的大きい
ものとなる前記近傍原画素ほど、前記近傍原画像データ
に乗じる補間係数が小さくなるよう該補間係数を補正す
る補正手段とをさらに備え、 前記補間演算処理手段が、該補正された補間係数に基づ
いて前記補間画像データを算出する手段であることを特
徴とする画像データ補間演算装置。
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