JPH0951239A - 音質調整装置の入力装置 - Google Patents

音質調整装置の入力装置

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JPH0951239A
JPH0951239A JP19852095A JP19852095A JPH0951239A JP H0951239 A JPH0951239 A JP H0951239A JP 19852095 A JP19852095 A JP 19852095A JP 19852095 A JP19852095 A JP 19852095A JP H0951239 A JPH0951239 A JP H0951239A
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亮 田上
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光彦 芹川
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  • Electrophonic Musical Instruments (AREA)
  • Tone Control, Compression And Expansion, Limiting Amplitude (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、音響再生機器の物理量と心理量と
の定量的対応モデルに基づいた音質調整をすることによ
って、試聴者が希望する音質を、正確にかつ短時間で実
現できる音質調整装置の入力装置を提供する。 【構成】 試聴者が希望する音質は、音質表現語対によ
る1次元の心理カテゴリー軸上の尺度値であって、音質
表示手段16は2種類の心理カテゴリー軸で構成される
2次元の平面と、音質入力手段15にて入力された音質
とをリアルタイムで同時に表示させるものである。音質
表示手段16を参照しながら音質入力手段15から希望
の音質を入力すると、入力された音質に対応した補正特
性が補正特性抽出手段17によって抽出され、その補正
特性が制御部18によって音質調整装置12に設定され
る。一方、オーディオ信号入力手段11で入力された信
号は、音質調整装置で音質調整されスピーカ14より再
生される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、音響再生機器の音質を
調整するための音質調整装置の入力装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来より、トーンコントロール(バス/
トレブル)やグラフィックイコライザと呼ばれる音質調
整装置が内蔵された音響再生機器が開発されている。ま
た、近年では特定のプログラムソースに適したプリセッ
ト型のイコライザも開発されている。
【0003】以下、従来の音質調整装置について図面を
参照しながら説明する。図9は従来の音質調整装置の構
成を示したものである。101はオーディオ信号入力手
段、102は10素子のグラフィックイコライザ、10
3は増幅器、104はスピーカである。
【0004】オーディオ信号入力手段101で入力され
たオーディオ信号は、グラフィックイコライザ102で
各周波数帯域のゲインが調整され、増幅器103を通じ
てスピーカ104で再生される。試聴者は、再生音が希
望の音質となるように、グラフィックイコライザ102
で各周波数帯域のゲインをマニュアルで調整することに
なる。
【0005】グラフィックイコライザ102はアナログ
回路が一般的であるが、ディジタル回路を用いたIIR
型フィルタやFIR型フィルタでも同様の特性を実現す
ることができる。
【0006】以上のように試聴者は、グラフィックイコ
ライザを用いて、各周波数帯域のゲインを補正すること
によって音質を調整することができた。また、グラフィ
ックイコライザの代わりにトーンコントロールと呼ばれ
る音質調整装置を用いても、音質を調整することができ
た。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
構成では、グラフィックイコライザやトーンコントロー
ルを用いることにより再生音の音質を変化させることは
できるが、試聴者が希望する音質を実現しようとしたと
きに、どのように、どの程度調整すれば良いか検討がつ
かない場合が多かった。
【0008】例えば、柔らかい音質にしたいときには、
どの周波数帯域をどの程度ゲイン調整すれば良いか分か
らない場合が多く、またその調整にかなりの時間を費や
していた。これは、試聴者が要求するものは心理的な表
現(例えば、柔らかい音、迫力のある音、鮮明な音等)
であるのに対して、従来のグラフィックイコライザ等で
は、物理的な表現(例えば、500Hzを3dB強調、
4KHzを4dB減衰等)であり、両者の間の対応関係
が明確化されていなかったためである。
【0009】本発明は上記問題点に鑑み、試聴者が希望
する音質を正確に、かつ簡単に実現できる音質調整装置
の入力装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題点を解決するた
めに本発明は、希望の音質を入力する音質入力手段と、
前記入力された音質をリアルタイムで表示する音質表示
手段を具備した構成となっている。
【0011】また、本発明は、希望の音質を入力する音
質入力手段と、前記入力された音質を記憶する音質記憶
部と、前記記憶された音質を選択する音質選択手段と、
前記入力された音質を表示する音質表示手段を具備した
構成となっている。
【0012】また、本発明は、希望の音質を入力する音
質入力手段と、前記入力された音質を記憶する音質記憶
部と、前記入力された音質を表示する音質表示手段と、
入力された音質を実現するための補正特性を表示させる
補正特性表示手段を具備した構成となっている。
【0013】音質は、音質表現語対による1次元の心理
カテゴリー軸上の尺度値であることを特徴とする。
【0014】さらに音質入力手段では、少なくとも1種
類以上の音質を入力し、さらに、少なくとも2種類以上
の互いに無相関な音質を入力してもよい。
【0015】さらに音質表示手段は、少なくとも1つ以
上の1次元の心理カテゴリー軸、もしくは2種類の心理
カテゴリー軸で構成される2次元の平面、もしくはその
両方と、前記音質入力手段で入力された音質をリアルタ
イムで同時に表示させることを特徴とする。
【0016】また本発明は、補正特性を入力する補正特
性入力手段と、前記入力された補正特性を記憶する補正
特性記憶部と、前記記憶された補正特性を選択する補正
特性選択手段と、前記入力された補正特性を音質調整装
置に設定する制御手段と、前記補正特性のデータから音
質の尺度値を演算する音質演算手段と、前記演算された
音質を表示させる音質表示手段を具備した構成となって
いる。
【0017】音質は、音質表現語対による1次元の心理
カテゴリー軸上の尺度値であることを特徴とする。
【0018】さらに補正特性は、入力信号の振幅周波数
特性を補正するためのデータであることを特徴とする。
【0019】さらに音質演算手段は、音質を物理特性の
線形一次結合の形で表した重回帰式を用いて演算するこ
とを特徴とする。
【0020】さらに物理特性とは、複数の周波数帯域に
分割した振幅周波数特性の平均音圧レベルからのレベル
差、またはそのレベル差の絶対値、またはその両者であ
ることを特徴とする。
【0021】
【作用】本発明は以上の構成によって、試聴者は、音質
を調整する場合に物理特性そのものを制御する必要はな
く、好みの音質を入力するのみの簡単な操作で、その音
質を正確にかつ即座に実現することができる。
【0022】また、入力した音質を記憶部に記憶させて
おくことによって、過去に実現した音質を簡単な操作で
再度実現することができる。
【0023】また、入力された音質を実現する補正特性
を表示させることによって、視覚的な相乗効果が伴っ
て、音質調整に関する効果を高めることができる。
【0024】また、従来のグラフィックイコライザのよ
うに物理特性を制御する場合に、その時の音質を演算
し、表示させることによって希望の音質を短時間で実現
することができる。
【0025】
【実施例】以下、本発明の第1の実施例について図面を
参照しながら説明する。図1は、本発明の第1の実施例
の構成図である。
【0026】図1において、11はオーディオ信号入力
手段、12は音質調整装置、13は増幅器、14はスピ
ーカ、15は音質入力手段、16は音質表示手段、17
は補正特性抽出手段、18は制御手段である。
【0027】試聴者は、音質表示手段16にて表示され
た心理カテゴリー軸を参照しながら、音質入力手段15
によって、希望の音質を入力する。同時に、入力された
音質が音質表示手段16に表示される。
【0028】ここで心理カテゴリー軸とは、図2のよう
に、対となる音質表現語を用いて音質を試聴者が複数段
階(図では7段階)で評価し、得点を与える尺度軸のこ
とである。また入力する音質は、この尺度軸上の尺度値
である。この場合の得点は、1点から7点まで等間隔に
つけているが、この得点は順序尺度であれば良い。
【0029】(表1)に、音質表現語対の一例を示す。
【0030】
【表1】
【0031】心理カテゴリー軸として(表1)に示すも
のを全て用いても良いが、その中でも意味内容が類似す
る音質表現語対をまとめて、一つの心理カテゴリー軸と
しても良い。このことは、例えば統計学的手法の一つで
ある因子分析法を用いて行うことができる。そして、こ
の因子分析法を用いて抽出された複数の心理カテゴリー
軸は、互いに無相関な軸となる。
【0032】図3に音質表示手段16の一例を示す。図
3において、41、42、43は心理カテゴリー軸、4
4は、入力された音の音質の位置を示している。ここで
は、3種類の心理カテゴリー軸をそれぞれ独立に表示さ
せている。41は鮮明さや抜けの良さや派手さに関する
心理カテゴリー軸、42は豊かさや厚みに関する心理カ
テゴリー軸、43は美しさやバランスに関する心理カテ
ゴリー軸であるとする。この3種類の軸は、(表1)の
音質表現語対を用いて音質評価実験を行った場合の結果
に主因子分析法を施して得られたものであり、互いに無
相関な心理カテゴリー軸である。このとき、音質の入力
は、表示された心理カテゴリー軸ごとにマウスやジョイ
スティック、カーソルキー等で指定したり、図4に示す
ような各心理カテゴリー軸に対応したボリュームを用い
て入力しても良い。図4において、51は、鮮明さや抜
けの良さ、派手さに関する心理カテゴリー軸上の音質を
調整するボリューム、52は豊かさや厚みに関する心理
カテゴリー軸上の音質を調整するボリューム、53は美
しさやバランスに関する心理カテゴリー軸を調整するボ
リュームである。図3においては、音質は鮮明さが5
点、豊かさが2点、美しさが6点に設定されている。
【0033】図5は音質表示手段16の別の一例であ
る。図5において、61、62は心理カテゴリー軸、6
3は、入力された音質の位置を示している。ここでは、
2種類の心理カテゴリー軸で構成される2次元の平面
と、その平面上で入力された音質の位置とを示してい
る。61の横軸は例えば、鮮明さや抜けの良さ、派手さ
に関する心理カテゴリー軸、62の縦軸は豊かさや厚み
に関する心理カテゴリー軸であるとする。このとき例え
ば音質の入力は、表示された2次元の平面上の座標をマ
ウスやジョイスティック等で指定して行う。図5におい
ては、音質は鮮明さが3点、豊かさが6点に設定されて
いる。
【0034】このように、心理カテゴリー軸で構成され
る平面と同時に、入力された音質をリアルタイムで表示
させることによって、試聴者は簡単な操作で希望の音質
を入力することができる。
【0035】以上のように、試聴者は、音質表示手段1
6を参照しながら音質入力手段15を用いて希望の音質
を入力する。そして入力された音質に対応した補正特性
が補正特性抽出手段17によって抽出される。この補正
特性の抽出は、音質を振幅周波数特性との線形一次結合
の形で表現した重回帰式に基づいて抽出される。例え
ば、豊かさに関する重回帰式が(数1)で表されている
とする。
【0036】
【数1】
【0037】このとき、豊かさを4点にするためには、
125Hzを1dB持ち上げ、4KHzを1dB下げ
て、8KHzを1dB下げれば良い。演算方法について
は、様々な方法が考えられるが、この場合は重回帰式で
用いている周波数帯域を同じゲインだけ制御する方法を
用いた。
【0038】他の方法として、重回帰係数や各周波数帯
域と音質(この場合は豊かさ)との相関係数をもとに重
み付けして求める方法等がある。これらは、音質に大き
く影響を与える周波数帯域を主に制御させる方法であ
る。例えば、重回帰係数で重み付けして求める方法につ
いて説明する。豊かさに関する重回帰式が(数1)で表
現されているとする。このとき、125Hz、4KH
z、8KHzの帯域にかかる重回帰係数の比は2:1:
1であるので、各帯域のレベルもこの比の値と同じよう
に変化させる。つまり、豊かさを6点にするためには、
125Hzを2dB持ち上げ、4KHzを1dB下げ
て、8KHzを1dB下げれば良い。相関係数で重み付
けする場合も、同様の考え方である。
【0039】また別の例として、豊かさと鮮明さに関す
る重回帰式が(数2)のように表されていたとする。こ
れは、各物理特性から音質を求める(数1)に対して、
豊かさと鮮明さの音質から物理特性を求めるための式で
ある。
【0040】
【数2】
【0041】希望する豊かさと鮮明さの得点を(数2)
に代入することによって、各帯域の物理特性を求めるこ
とができる。(数1)に比べると(数2)の方が演算は
簡単である。また、複数の音質に対応した演算結果をあ
らかじめ記憶させておいても良い。
【0042】上述のようにして抽出された補正特性が、
制御手段18によって音質調整装置12に設定される。
一方、オーディオ信号入力手段11にて入力された信号
は、音質調整装置12において補正特性によって音質調
整され、増幅器13を通じてスピーカ14より再生され
る。
【0043】次に、本発明の第2の実施例について図面
を参照しながら説明する。図6は、本発明の第2の実施
例の構成図である。図6において、11はオーディオ信
号入力手段、12は音質調整装置、13は増幅器、14
はスピーカ、15は音質入力手段、16は音質表示手
段、17は補正特性抽出手段、18は制御手段であり、
これらの構成は第1の実施例と全く同じである。本実施
例が第1の実施例と異なる点は、音質記憶部71、音質
選択手段72を設けた点である。
【0044】基本的な動作は第1の実施例と同じである
ので、同一動作については説明を省略し、本実施例独自
の動作について説明する。
【0045】試聴者は、第1の実施例で述べた方法と同
様にして、希望する音質を入力する。そして必要に応じ
て試聴者は、入力した音質を音質記憶部71に記憶させ
る。この音質記憶部71は複数の音質を記憶できるよう
になっている。そして、記憶された音質を音質選択手段
72で選択すると、その音質に応じた補正特性が音質調
整装置12に設定され、音質が調整されることになる。
【0046】以上のように、本実施例によれば、入力さ
れた複数の音質を記憶させて、必要に応じて選択するこ
とによって、過去に実現した音質を簡単な操作で再度実
現することができる。
【0047】次に、本発明の第3の実施例について図面
を参照しながら説明する。図7は、本発明の第3の実施
例の構成図である。図7において、11はオーディオ信
号入力手段、12は音質調整装置、13は増幅器、14
はスピーカ、15は音質入力手段、16は音質表示手
段、17は補正特性抽出手段、18は制御手段、71は
音質記憶部、72は音質選択手段であり、これらの構成
は第2の実施例と全く同じである。本実施例が第2の実
施例と異なる点は、補正特性表示部81を設けた点であ
る。
【0048】基本的な動作は第2の実施例と同じである
ので、同一動作については説明を省略し、本実施例独自
の動作について説明する。
【0049】試聴者は、第1の実施例、第2の実施例と
同様にして音質を調整する。このとき、入力された音質
を実現するための補正特性を、補正特性表示手段81で
リアルタイムでもって表示させる。
【0050】以上のように、本実施例によれば、試聴者
は音質を入力したときにどのように補正特性が変化して
いるかを視覚的に確認できるため、音質調整に対する心
理的効果をより高めることができる。
【0051】次に、本発明の第4の実施例について図面
を参照しながら説明する。図8は本発明の第4の実施例
の構成図である。図8において、11はオーディオ信号
入力手段、12は音質調整装置、13は増幅器、14は
スピーカ、18は制御手段であり、これらの構成は第1
の実施例と全く同じである。本実施例が第1の実施例と
異なる点は、補正特性入力手段91、補正特性記憶部9
2、補正特性選択手段93、音質演算手段94、音質表
示手段95を設けた点である。
【0052】基本的な動作は第1の実施例と同じである
ので、同一動作については説明を省略し、本実施例独自
の動作について説明する。
【0053】試聴者は、補正特性入力手段91にて、音
質を調整するための補正特性を入力する。このとき、従
来のアナログ回路のグラフィックイコライザのように各
周波数帯域のゲイン値とQ値を入力したり、CRT上で
マウスやジョイスティック、カーソルキー等で音圧周波
数特性そのものを入力したりする。そして、入力された
補正特性が、制御手段18によって音質調整装置12に
設定される。このとき、音質演算手段94では、補正特
性によってどのように音質が変化するかを定量的に演算
する。そして、その演算結果が音質表示手段95に表示
される。
【0054】一方、オーディオ信号入力手段11にて入
力されたオーディオ信号は、音質調整装置12で音質調
整され、増幅器13を通じてスピーカ14で再生され
る。
【0055】また試聴者は必要に応じて、入力した補正
特性を補正特性記憶部92に記憶させる。この補正特性
記憶部92には複数の補正特性を記憶させることができ
る。そして、記憶された補正特性を補正特性選択手段9
3で選択すると、その補正特性が音質調整装置12に設
定され音質が調整されることになる。
【0056】ところで、音質演算手段94では、音質と
物理特性との定量的な対応式によって演算が施される。
このときの対応式とは、音質を物理特性の線形一次結合
として表現した重回帰式であり、音質とは心理カテゴリ
ー軸上の尺度値のことであり、物理特性とは複数の周波
数帯域に分割した振幅周波数特性である。
【0057】例えば、迫力感に関する重回帰式が(数
3)であり、鮮明さに関する重回帰式が(数4)で表現
されているとする。ここでは、数式で用いる物理特性は
平均音圧レベルからのレベル差のみを用いて説明する。
【0058】
【数3】
【0059】
【数4】
【0060】また、各周波数帯域のレベル差の値が、例
えば、64Hzの帯域で−5dB、125Hzの帯域で
+2dB、250Hzの帯域で+3dB、500Hzの
帯域で+2dB、1KHzの帯域で−2dB、2KHz
の帯域で−1dB、4KHzの帯域で+2dB、8KH
zの帯域で+2dB、16KHzの帯域で0dBであっ
たとする。この物理特性の値を用いて(数3)及び(数
4)で迫力感と鮮明さに関する尺度値が演算される。演
算の結果、迫力感は2.5点、鮮明さは4.0点とな
る。そしてこの演算の結果が音質表示手段95に表示さ
れる。このとき、例えば図3や図5のように、演算結果
が心理カテゴリー軸上に表示される。
【0061】以上のように、本実施例によれば、試聴者
は物理特性を変化させることによってどのように音質が
変化しているかを視覚的に確認できるため、より音質調
整に対する心理的効果を高めることができ、かつ、容易
に希望の音質を実現することができる。
【0062】なお、以上の説明においては、重回帰式で
用いる周波数特性の基準レベルとしては平均音圧レベル
を用いたが、ある一定値の音圧レベルや、各帯域におけ
る最大レベル、最小レベル、A特性等の補正カーブによ
るレベル等を用いても良い。
【0063】また、各周波数帯域の中心周波数は1オク
ターブ間隔としているが、本発明はこの限りではなく、
半オクターブ、2オクターブ等であってもよい。
【0064】また、重回帰式で用いる物理特性は、歪特
性や位相特性、過渡特性等のように音圧周波数特性以外
の物理特性を用いても良い。
【0065】
【発明の効果】以上のように、本発明の音質調整装置の
入力装置によれば、試聴者は、希望する音質を調整する
場合に音の物理特性を制御する必要がなく、好みの音質
を表示画面上で入力するのみの簡単な操作で、その音質
を正確にかつ即座に実現することができる。
【0066】また、入力した音質を音質記憶部に記憶さ
せておくことによって、過去に実現した音質を簡単な操
作で再度実現することが可能となる。
【0067】また、入力された音質を実現する補正特性
を補正特性表示手段にて表示させることによって、視覚
的な相乗効果が伴って、音質調整に関する効果を高める
ことができる。
【0068】また、従来のグラフィックイコライザのよ
うに物理特性を制御する場合に、その時の音質を演算
し、リアルタイムで表示させることによって、希望の音
質を短時間で実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る音質調整装置の構
成図
【図2】心理カテゴリーの一例を表す図
【図3】音質表示手段の表示例を表す図
【図4】音質入力手段の一例を表す図
【図5】音質表示手段の他の表示例を表す図
【図6】本発明の第2の実施例に係る音質調整装置の構
成図
【図7】本発明の第3の実施例に係る音質調整装置の構
成図
【図8】本発明の第4の実施例に係る音質調整装置の構
成図
【図9】従来の音質調整装置の構成図
【符号の説明】
11 オーディオ信号入力手段 12 音質調整装置 13 増幅器 14 スピーカ 15 音質入力手段 16 音質表示手段 17 補正特性抽出手段 18 制御手段 71 音質記憶部 72 音質選択手段 81 補正特性表示部 91 補正特性入力手段 92 補正特性記憶部 93 補正特性選択手段 94 音質演算手段 95 音質表示手段

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】希望の音質を入力する音質入力手段と、前
    記入力された音質をリアルタイムで表示する音質表示手
    段とを具備したことを特徴とした、音質調整装置の入力
    装置。
  2. 【請求項2】前記音質は、音質表現語対による1次元の
    心理カテゴリー軸上の尺度値であることを特徴とする請
    求項1記載の音質調整装置の入力装置。
  3. 【請求項3】前記音質入力手段では、少なくとも1種類
    以上の音質を入力することを特徴とする請求項1記載の
    音質調整装置の入力装置。
  4. 【請求項4】前記音質入力手段では、少なくとも2種類
    以上の互いに無相関な音質を入力することを特徴とする
    請求項1記載の音質調整装置の入力装置。
  5. 【請求項5】前記音質表示手段は、少なくとも1つ以上
    の1次元の心理カテゴリー軸、もしくは2種類の心理カ
    テゴリー軸で構成される2次元の平面、もしくはその両
    方と、前記音質入力手段にて入力された音質とをリアル
    タイムで同時に表示させることを特徴とする請求項1記
    載の音質調整装置の入力装置。
  6. 【請求項6】希望の音質を入力する音質入力手段と、前
    記入力された音質を記憶する音質記憶部と、前記記憶さ
    れた音質を選択する音質選択手段と、前記入力された音
    質をリアルタイムで表示する音質表示手段とを具備した
    ことを特徴とした、音質調整装置の入力装置。
  7. 【請求項7】前記音質は、音質表現語対による1次元の
    心理カテゴリー軸上の尺度値であることを特徴とする請
    求項6記載の音質調整装置の入力装置。
  8. 【請求項8】前記音質入力手段では、少なくとも1種類
    以上の音質を入力することを特徴とする請求項6記載の
    音質調整装置の入力装置。
  9. 【請求項9】前記音質入力手段では、少なくとも2種類
    以上の互いに無相関な音質を入力することを特徴とする
    請求項6記載の音質調整装置の入力装置。
  10. 【請求項10】前記音質表示手段は、少なくとも1つ以
    上の1次元の心理カテゴリー軸、もしくは2種類の心理
    カテゴリー軸で構成される2次元の平面、もしくはその
    両方と、前記音質入力手段で入力された音質とをリアル
    タイムで同時に表示させることを特徴とする請求項6記
    載の音質調整装置の入力装置。
  11. 【請求項11】希望の音質を入力する音質入力手段と、
    前記入力された音質を記憶する音質記憶部と、前記記憶
    された音質を選択する音質選択手段と、前記入力された
    音質をリアルタイムで表示する音質表示手段と、入力さ
    れた前記希望音質を実現するための補正特性を表示させ
    る補正特性表示手段とを具備したことを特徴とした、音
    質調整装置の入力装置。
  12. 【請求項12】前記音質は、音質表現語対による1次元
    の心理カテゴリー軸上の尺度値であることを特徴とする
    請求項11記載の音質調整装置の入力装置。
  13. 【請求項13】前記音質入力手段では、少なくとも1種
    類以上の音質を入力することを特徴とする請求項11記
    載の音質調整装置の入力装置。
  14. 【請求項14】前記音質入力手段では、少なくとも2種
    類以上の互いに無相関な音質を入力することを特徴とす
    る請求項11記載の音質調整装置の入力装置。
  15. 【請求項15】前記音質表示手段は、少なくとも1つ以
    上の1次元の心理カテゴリー軸、もしくは2種類の心理
    カテゴリー軸で構成される2次元の平面、もしくはその
    両方と、前記音質入力手段で入力された音質とをリアル
    タイムで同時に表示させることを特徴とする請求項11
    記載の音質調整装置の入力装置。
  16. 【請求項16】補正特性を入力する補正特性入力手段
    と、前記入力された補正特性を記憶する補正特性記憶部
    と、前記記憶された補正特性を選択する補正特性選択手
    段と、前記入力された補正特性を音質調整装置に設定す
    る制御手段と、前記補正特性のデータから音質を演算す
    る音質演算手段と、前記演算された音質をリアルタイム
    で表示させる音質表示手段とを具備したことを特徴とす
    る、音質調整装置の入力装置。
  17. 【請求項17】前記音質は、音質表現語対による1次元
    の心理カテゴリー軸上の尺度値であることを特徴とする
    請求項16記載の音質調整装置の入力装置。
  18. 【請求項18】前記補正特性は、入力信号の振幅周波数
    特性を補正するためのデータであることを特徴とする請
    求項16記載の音質調整装置の入力装置。
  19. 【請求項19】前記音質演算手段は、音質を物理特性の
    線形一次結合の形で表した重回帰式を用いて演算するこ
    とを特徴とする請求項16記載の音質調整装置の入力装
    置。
  20. 【請求項20】前記物理特性とは、複数の周波数帯域に
    分割した振幅周波数特性の平均音圧レベルからのレベル
    差、またはそのレベル差の絶対値、またはその両者であ
    ることを特徴とする請求項19記載の音質調整装置の入
    力装置。
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