JP2567099B2 - 音響伝達特性制御装置 - Google Patents

音響伝達特性制御装置

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JP2567099B2 JP15423389A JP15423389A JP2567099B2 JP 2567099 B2 JP2567099 B2 JP 2567099B2 JP 15423389 A JP15423389 A JP 15423389A JP 15423389 A JP15423389 A JP 15423389A JP 2567099 B2 JP2567099 B2 JP 2567099B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、オーディオ再生出力信号の音響伝達特性を
制御する音響伝達特性制御装置に係り、特にグラフィッ
クイコライザ、サラウンドプロセッサ等の音場空間の音
響伝達特性をコントロールする装置に好適な音響伝達特
性制御装置に関する。
〔従来の技術〕
従来から、オーディオ再生装置からの再生信号をより
リアルなものとするためのコントロール装置が種々開発
されている。この典型的なものに、周波数特性を複数の
周波数帯域に分割して各帯域ごとに独立して補正可能と
したグラフィックイコライザがあり、また臨場感を増す
ために信号伝達時間の位相差を利用したサラウンドプロ
セッサ等が知られている。
〔発明が解決しようとする課題〕
人間の耳は第14図のフレッチャーマンソン曲線に示す
ように、音圧レベルが低い場合に低音域および高音域が
聞き取りにくくなるという聴覚感度特性を有している。
しかしながら、上記従来のコントロール装置は音圧レベ
ルの高低にかかわらず調整時に設定された補正曲線のま
まで補正を行っているに過ぎなかった。
一方、音圧レベルの高低に伴う聴覚感度特性を補正す
るものとして、小音量時に低高域をブーストするラウド
ネスコントロール回路が知られているが、これにより得
られる補正曲線は回路定数により一義的に定まり、きめ
の細かい調整を行うことができなかった。
また、上記グラフィックイコライザやサラウンドプロ
セッサ等にラウドネスコントロール回路と同様な機能を
設け、人間の聴覚感度特性を補正するべく最適調整の自
動化を検討した場合、いずれの装置においても、あらゆ
る状況を設定し、それに対応する特性パターンを記憶す
ることが必要となり、膨大な記憶容量のメモリが必要と
なる問題点があった。
そこで、本発明は、再生音の音量変化に伴って変化す
るリスナーの聴覚感度特性に簡単な操作で適合させるこ
とが可能な音響伝達特性制御装置を提供することを目的
とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記課題を解決するため、本発明は、オーディオ再生
出力信号の音響伝達特性を決定する決定因子データを入
力する入力部と、前記決定因子データに基づき、人の聴
覚感度特性に基づいて設定されたメンバーシップ関数を
用いて、ファジィ推論により前記音響伝達特性の調整量
を演算する演算部と、前記演算された調整量に基づいて
前記音響伝達特性を操作する操作部と、を備えた音響伝
達特性制御装置であって、前記決定因子に音量レベルに
よって異なる聴覚特性を補正する因子(以下、音量因子
と呼ぶ。)を含むように構成されている。
〔作用〕
本発明によれば、入力部から、音響伝達特性を決定す
るとともに、音量因子データを含む決定因子データを入
力することにより、演算部は入力された決定因子データ
に基づき、人の聴覚感度特性に基づいて設定されたメン
バーシップ関数を用いてファジィ演算を行う。上記音量
因子データ以外の決定因子データしては、例えば、周波
数特性因子や残響特性因子等が挙げられる。
そして、上記演算部において、入力された決定因子デ
ータに基づき、人の聴覚感度特性に基づいて決定された
メンバーシップ関数を用いてファジィ推論を行うことに
より、あいまいさを含んだルールに基づいてより人の感
覚に適合する特性となるような音響伝達特性の調整量が
算出され、当該算出された調整量に基づいて、操作部が
オーディオ再生出力信号の操作を行う。
その結果、簡単な操作で音量変化に依存するリスナー
の聴覚感度特性に適合する音響伝達特性を得ることがで
きると共に、よりリスナーの感覚に適合する音響伝達特
性を得ることができる。
また、与えられた決定因子データに基づいてファジィ
推論を行うために想定されるあらゆる特性パターンをメ
モリ等に用意する必要がなく、しかも演算が簡単なため
にリアルタイムで調整が可能であり、得られる音響伝達
特性の多様性に対して非常に簡単な構成とすることがで
きる。
〔実施例〕
第1図乃至第13図を参照して本発明の実施例について
詳細に説明する。
第1実施例 第1図に本発明をグラフィックイコライザに適用した
場合の概要ブロック図を示す。
まず、概要を説明する。ファジィグラフィックイコラ
イザ(以下、ファジィイコライザと呼ぶ。)1は、デー
タの表示やデータを入力する表示操作部2と、入力され
たデータに基づいて音響伝達特性を決定する決定因子の
変化量をファジィ推論により演算するファジィ演算部3
と、ファジィ演算に必要なメンバーシップ関数等を記憶
する記憶部4と、ファジィ演算部3の演算結果によりオ
ーディオ入力信号5の決定因子を変更する決定因子変更
部6とを備えている。操作者は表示操作部2に音量因子
以外の決定因子の相対変化量で入力し、音量変化につい
てはボリュームの可動子位置等からファジィ演算部が自
動的に取り込む。ファジィ演算部3は、決定因子変化
量、音量変化量および記憶部4に記憶されたメンバーシ
ップ関数に基づいて、ファジィ推論を行い、各決定因子
の絶対変化量を求める。その後、決定因子変更部6はフ
ァジィ演算部3の演算結果に基づき、オーディオ入力信
号5の決定因子を変更し、オーディオ出力信号7として
出力する。
次に、詳細を述べる。人間の音圧レベルに対応する聴
覚感度特性は音圧レベルが小さくなるにつれて、高低音
域が聞きにくくなることが知られている(第14図参
照)。本実施例においては、周波数特性および音量に着
目し、これらに関する決定因子を制御する。
音量因子についてファジィ推論を行う場合には、入力
条件として、イコライザの中心周波数、現在の音量を用
い、ファジィ演算部はその中心周波数のブースト量の相
対的な操作量を出力操作量として出力する。
第2図に音量因子に基づいてファジィ推論を行うため
のメンバーシップ関数を示す。第2図(a)に中心周波
数を示すメンバーシップ関数を示す。
なお、イコライザのオーディオ周波数帯域の分割数を
7とし、各周波数帯域毎の操作ステップ数は各±5、各
因子の入力操作量は±10としている。
縦軸は程度を表すグレード(無名数)であり、横軸は
周波数(Hz)である。L(Low)、M(Middle)、H(H
igh)はそれぞれ、低い周波数、中くらいの周波数、高
い周波数を表すメンバーシップ関数であり、そのグレー
ドが1に近いほどその程度が高いものとなる。例えば、
400Hzの周波数はメンバーシップ関数Lのグレードがお
よそ0.3、メンバーシップ関数Mのグレードがおよそ0.7
であるので、やや低めの中くらいの周波数であることを
表している。
第2図(b)に現在の音量を表すメンバーシップ関数
を示す。縦軸は程度を表すグレード(無名数)であり、
横軸は音量である。S(Small)、N(Normal)、B(B
ig)はそれぞれ、小音量、中音量、大音量を示すメンバ
ーシップ関数である。例えば、p点における音量はメン
バーシップ関数Sのグレードがおよそ0.3、メンバーシ
ップ関数Nのグレードがおよそ0.7であるので、現在の
音量はやや小音量の中音量であることを示している。
第2図(c)に出力操作量を表すメンバーシップ関数
を示す。縦軸は程度を表すグレード(無名数)であり、
横軸は出力操作量を示す。
第3図に音量因子のプロダクションルールの一例の説
明図を示す。各記号については第2図の記号と同一であ
るので詳細な説明は省略する。例えば、ルールNo.3の場
合について説明すると、中心周波数が高い周波数
(H)、現在の音量が小音量(S)である場合であり、
この場合の出力操作量はおよそ3(ファジィ量)である
ことを示す。
一方、人間の聴感特性は互いに独立な少なくとも3つ
の決定因子で表現できることが報告されている。本実施
例においては、音量因子以外の決定因子として再生音の
美的要素に影響する美的因子と、再生音の迫力に影響す
る迫力因子と、再生音の深みに影響する深み因子の3因
子を制御する。
各決定因子は周波数特性に依存し、その大まかな定義
は以下のようなものとする。
美的因子:因子量の増加方向では高低域をカットした穏
やかな音色を示し、減少方向では高低域をブーストした
派手目の音色となる。
迫力因子:因子量の増加方向では中域をとくに強調して
全帯域がブーストされ、減少方向では逆に中域が最もカ
ットされる。
深み因子:因子量の増加方向では高域がカットされて低
域がブーストされ、減少方向では逆に低域がカットされ
て高域がブーストされる。
この場合において、ファジィ推論に用いる入力条件と
して、イコライザの中心周波数、イコライザのブースト
量、および3つの因子のうち操作を希望する因子の入力
操作量の3つを用い、その中心周波数のブースト量の相
対的な操作量を出力操作量として出力する。
第4図に上記3因子に基づいてファジィ推論を行うた
めのメンバーシップ関数を示す。
第4図(a)に中心周波数を表すメンバーシップ関数
を示す。縦軸は程度を表すグレード(無名数)であり、
横軸は周波数(Hz)である。L(Low)、M(Middl
e)、H(High)はそれぞれ、低い周波数、中くらいの
周波数、高い周波数を表すメンバーシップ関数であり、
そのグレードが1に近いほどその程度が高いものとな
る。例えば、400Hzの周波数はメンバーシップ関数Lの
グレードがおよそ0.3、メンバーシップ関数Mのグレー
ドがおよそ0.7であるので、やや低めの中くらいの周波
数であることを表している。第4図(b)に現在のブー
スト量を表すメンバーシップ関数を示す。縦軸は程度を
表すグレード(無名数)であり、横軸はブースト量であ
る。M(Minus)、Z(Zero)、P(Plus)はそれぞ
れ、負のブースト量、零、正のブースト量を表すメンバ
ーシップ関数である。例えば、現在のブースト量が−1
であれば、メンバーシップ関数Mのグレードがおよそ0.
3、メンバーシップ関数Zのグレードがおよそ0.8である
ので、現在のブースト量はやや負のおよそ0であること
を示している。
第4図(c)に入力操作量を表すメンバーシップ関数
を示す。縦軸は程度を表すグレード(無名数)であり、
横軸は入力操作量を示す。その他の点については、第4
図(b)と同様である。
第4図(d)に出力操作量を表すメンバーシップ関数
を示す。縦軸は程度を表すグレード(無名数)であり、
横軸は出力操作量を示す。
第5図に美的因子のプロダクションルールの一例の説
明図を示す。各記号に付いては、第2図の記号と同一で
あるので詳細な説明は省略する。
例えば、ルールNo.4の場合について説明すると、中心
周波数が低い周波数(L)、その周波数の現在のブース
ト量が0(Z)であり、入力操作量が負(M)すなわち
美的因子を減少させたい場合であり、この場合の出力操
作量はおよそ2(ファジィ量)であることを示す。
第6図および第7図に迫力因子および深み因子のプロ
ダクションルールの一例をそれぞれ示す。内容について
は、第5図の美的因子のプロダクションルールの場合と
同様である。
実際に第3図および第5図乃至第7図のプロダクショ
ンルールを用いてファジィ推論を行うには、以下のよう
な手順で行う。以下においてはmin−max重心法を用いた
場合の推論方法であり、音量因子の推論を行い、続いて
音量因子以外の決定因子の推論を行う場合について示
す。
a)音量因子の推論方法 中心周波数および現在の音量の入力条件を各メンバー
シップ関数に当てはめ、その交点のグレード値を当該メ
ンバーシップ関数が当該入力条件に対してもつ適合度と
する。
1)中心周波数、現在の音量の入力条件を各メンバーシ
ップ関数に当てはめ、その交点のグレード値を当該メン
バーシップ関数が当該入力条件に対してもつ適合度とす
る。
2)上記2つのメンバーシップ関数が該当するプロダク
ションルールにおいて、2つの適合度のうち小さな値を
示すものを、そのプロダクションルールが入力条件に対
して持つ適合度(ルール適合度と呼ぶ。)とする。
3)全プロダクションルールの出力量をそのプロダクシ
ョンルールのルール適合度で重み付けを行い、同一出力
操作量においてはそれらのうちの最大値をファジィ推論
結果とし、さらにそれらの重心を求めることにより、最
終的な推論結果とする(min−max重心法)。
b)音量因子以外の決定因子の推論方法 音量因子以外の決定因子の推論についても、音量因子
と同様に以下のようにして行う。
1)中心周波数、現在のブースト量、操作を希望する因
子の入力操作量の3つの入力条件を各メンバーシップ関
数に当てはめ、その交点のグレード値を当該メンバーシ
ップ関数が当該入力条件に対してもつ適合度とする。
2)上記3つのメンバーシップ関数が該当するプロダク
ションルールにおいて、3つの適合度のうち最小値を示
すものを、そのプロダクションルールが入力条件に対し
て持つ適合度(ルール適合度と呼ぶ。)とする。
3)全プロダクションルールの出力量をそのプロダクシ
ョンルールのルール適合度で重み付けを行い、同一出力
操作量においてはそれらのうちの最大値をファジィ推論
結果とし、さらにそれらの重心を求めることにより、最
終的な推論結果とする(min−max重心法)。
第8図に音量因子について実際のファジィ推論の一例
を示す。この例は、中心周波数は400Hz、現在の音量を
aにした場合のものである。
第8図(a)において、プロダクションルールNo.は
ルール適合度が0でないものを示しており、0のものは
示していない。
例えば、プロダクションルールNo.1の場合について説
明すると、中心周波数のメンバーシップ関数Lの400Hz
との交点、すなわち、適合度はおよそ0.3、同様にして
現在の音量のメンバーシップ関数Mとの適合度はおよそ
0.4であり、プロダクションルールNo.1のルール適合度
はこれらのうちの最小値であるおよそ0.3となる。
同様にして、適合度が0でないプロダクションルール
について各ルールの適合度を求める。
次に、プロダクションルールNo.に相当する出力量を
求める。例えばプロダクションルールNo.1の出力量は+
5である(第3図参照)。
求めた出力量に相当する出力操作量のメンバーシップ
関数を第2図(c)より求め、ルール適合度で重み付け
を行う(実際的に第8図(a)の斜線部分の三角形を求
める。)。
第8図(b)に全出力操作量のファジィ推論結果を示
す。この場合において全プロダクションルールについて
出力操作量の重み付けを行いそれらを重ね合わせたもの
(すなわち、同一出力操作量においては、重み付けを行
った出力操作量の最大値が当該出力操作量における出力
操作量となる)が全出力操作量のファジィ推論結果であ
る。
次に、第8図(b)で得られた全出力操作量ファジィ
推論結果の重心を求め、その解を推論結果とする。この
場合においては、出力操作量はおよそ+0.6である。
第9図に他の決定因子についての実際のファジィ推論
の一例を示す。この例は、中心周波数は400Hz、現在の
イコライザのブースト量が−2において、迫力因子の入
力操作量を+2にした場合のものである。
第9図(a)において、第8図(a)と同様にプロダ
クションルールNo.はルール適合度が0でないものを示
しており、0のものは示していない。
例えば、プロダクションルールNo.3の場合について説
明すると、中心周波数のメンバーシップ関数Lの400Hz
との交点、すなわち、適合度はおよそ0.3、同様にして
現在のブースト量のメンバーシップ関数Mとの適合度は
およそ0.8、入力操作量Pとの適合度はおよそ0.2であ
り、プロダクションルールNo.3のルール適合度はこれら
のうちの最小値であるおよそ0.2となる。
同様にして、適合度が0でないプロダクションルール
について各ルール適合度を求める。
次に、プロダクションルールNo.に相当する出力量を
求める。例えばプロダクションルールNo.3の出力量は8
である(第6図参照)。
求めた出力量に相当する出力操作量のメンバーシップ
関数を第4図(d)より求め、ルール適合度で重み付け
を行う(実際的には第9図(a)の斜線部分の三角形を
求める。)。
第9図(b)に全出力操作量のファジィ推論結果を示
す。この場合において全プロダクションルールについて
出力操作量の重み付けを行いそれらを重ね合わせたもの
(すなわち、同一出力操作量においては、重み付けを行
った出力操作量の最大値が当該出力操作量における出力
操作量となる)が全出力操作量のファジィ推論結果であ
る。
次に、第9図(b)で得られた全出力操作量ファジィ
推論結果の重心を求め、その解を推論結果とする。この
場合においては、出力操作量はおよそ+1である。
第10図のフローチャートを参照して動作について説明
する。
中心周波数を示す変数Bandを1に設定する(ステップ
S1)。このBandは1から7までの値をとり、それぞれが
7分割した周波数帯域の中心周波数を示している。
音量因子についてのファジィ推論結果を格納するメモ
リR1〔Band〕を0に設定する(ステップS2)。
Bandの値に1を加算した値をBandの値とし(ステップ
S3)、Bandの値が7より大きい場合にはステップS5の処
理に移行し、7以下の場合にはステップS2〜ステップS4
の処理を繰り返す。
再びBandを1に設定し(ステップS5)、各中心周波数
における出力操作量を示す変数Value〔Band〕の値を現
在のイコライザのブースト量からR1〔Band〕を差し引い
た値に設定する(ステップS6) Bandの値に1を加算した値を、Bandの値とし(ステッ
プS7)、Bandの値が7より大きいかを判別して(ステッ
プS8)、7より大きい場合にはステップS9の処理に移行
し、7以下の場合には、ステップS6〜ステップS8の処理
を繰り返す。
再びBandを1に設定し(ステップS9)、Band、音量か
ら出力操作量をファジィ推論し、メモリR1〔Band〕に格
納する(ステップS10)。
Bandの値に1を加算した値を、Bandの値とし(ステッ
プS11)、Bandの値が7より大きいかを判別して(ステ
ップS12)、7より大きい場合にはステップS13の処理に
移行しし、7以下の場合には、ステップS10〜ステップS
12の処理を繰り返す。
再びBandを1に設定し(ステップS13)、Band、Value
〔Band〕、入力操作量から出力操作量をファジィ推論し
メモリR2〔Band〕に格納する(ステップS14)。
Bandの値に1を加算した値を、Bandの値とし(ステッ
プS15)、Bandの値が7より大きいかを判別して(ステ
ップS16)、7より大きい場合にはステップS17の処理に
移行し、7以下の場合には、ステップS14〜ステップS16
の処理を繰り返す。
再びBandを1に設定し(ステップS17)、イコライザ
をメモリR1〔Band〕、メモリR2〔Band〕およびValue〔B
and〕の和の値にセットする(ステップS18)。
Bandの値に1を加算した値を、Bandの値とし(ステッ
プS19)、Bandの値が7より大きいかを判別して(ステ
ップS20)、7より大きい場合にはステップS21の処理に
移行し、7以下の場合には、ステップS18〜ステップS20
の処理を繰り返す。
現在の入力因子以外の入力量が変化したかあるいは入
力因子選択ステップが押されたか否かを判別し(ステッ
プS21)、入力量が変化したかあるいは入力因子選択ス
テップが押された場合にはステップS5〜ステップS21の
処理を繰り返し、それ以外の場合にはステップS9〜ステ
ップS21の処理を繰り返す。
以上のようにして、得られた音響伝達特性に基づい
て、順次、他のまたは同一の決定因子による変更を行う
ことにより、好みの音色を得ることができる。また、複
数の決定因子をあらかじめ入力し、各入力決定因子毎の
ファジィ演算を行った後、全入力決定因子のファジィ演
算結果に基づいて音響伝達特性を変更するように構成す
ることも可能である。
第2実施例 第11図に本発明の第2実施例のブロック図を示す。第
1図の実施例と同一の部分には同一の符号を付し、詳細
な説明は省略する。
第1図の実施例と異なる点は、オーディオ再生出力信
号のフィードバック信号8を決定因子として用いている
点である。
グラフィックイコライザが入力された決定因子に基づ
いて、オーディオ入力信号5の変更を行ったとしても、
グラフィックイコライザの後段に接続されたアンプ9、
スピーカ10等の再生能力いかんによっては、望みの音響
伝達特性を得ることはできない。そこで、オーディオ再
生出力信号11をフィードバック信号8として取り込み、
これを決定因子としてファジィ演算を行うことにより、
実質的に音響伝達特性を望みのものにすることができ
る。他の点については第1図の実施例と同様である。
以上においては、オーディオ再生出力信号11をフィー
ドバック信号8として取り込んでいたが、予め、アンプ
9、スピーカ10等の再生周波数特性などを記憶部4に記
憶しておき、それらを決定因子として用いて、音響伝達
特性を変更するように構成することも可能である。
第3実施例 第12図に本発明の第3実施例を示す。第9図の実施例
と同一の部分には同一の符号を付し、詳細な説明は省略
する。
第11図の実施例と異なる点は、ファジィイコライザ1
内にオーディオ再生出力信号11の音圧レベルを記憶する
音圧レベル記憶部12と、ファジィ演算を行って音響伝達
特性を変更した場合の出力音圧レベルを測定し前記記憶
した出力音圧レベルと一致させる出力音圧レベル調整部
13を備えた点である。
これにより、ファジィ演算処理による音響伝達特性が
変化しても、一定の音圧レベルを維持することができ
る。
第4実施例 第13図に本発明を簡単なサラウンドプロセッサに適用
した場合の第4実施例のブロック図を示す。
劇場等で聴く音は直接音ばかりで無く、周囲の壁や天
井等で複雑に反射された間接音も多く含まれているた
め、通常の再生システムにおける再生音ではそれらの音
場感を再現することが難しい。
サラウンドプロセッサは、データの表示やデータを入
力する表示操作部2と、入力されたデータに基づいて音
響伝達特性を決定する決定因子の変化量をファジィ推論
により演算するファジィ演算部3と、ファジィ演算に必
要なメンバーシップ関数などを記憶する記憶部4と、決
定因子を変更する決定因子変更部6と、オーディオ入力
信号(L)19およびオーディオ入力信号(R)20よりL
−R成分もしくはL+R成分を取り出すサラウンド成分
抽出器SRと、不必要な高域成分が後述のディレイ回路に
入るのを防ぐローパスフィルタLPF1、LPF2、LPF3と、15
〜30ms程度の遅延時間を生じさせるディレイ回路D1、D2
と、ノイズリダクションとして働く圧縮回路S1および伸
長回路E1、E2と、を備えて構成されている。
サラウンドプロセッサはサラウンド抽出器で抽出した
サラウンド成分をローパスフィルタ、圧縮回路、伸長回
路およびディレイ回路で処理し、サラウンド出力(L)
信号17およびサラウンド出力(R)信号18として出力
し、図示しないサラウンドスピーカで再生することによ
り、あたかも間接音が存在するように感じさせ、劇場さ
ながらの音場感を作り出す。しかしながら、残響特性は
リスニングルーム等の条件により非常に異なるため、プ
リセットされたサラウンド情報のみでは望みの臨場感を
得ることができない。また、再生音量によってはリスナ
ーの聴覚特性により、期待するほどの臨場感を得ること
ができない。
そこで、ファジィサラウンドプロセッサ14では、オー
ディオ再生出力信号11を取り込んで、残響特性を測定
し、実際の残響特性と所望の残響特性を決定因子として
用いてファジィ演算を行い、各ローパスフィルタLPFお
よび各ディレイ回路の特性を変化させることにより、所
望の残響特性を得られるとともに、再生音量に基づいて
臨場感をより効果的に得られるようにしている。
ここでは簡単な例を示したが、最近ではより質の高い
残響性を得るため、DSP(Digital Signal Processor)
を用いることが多くなってきている。そのような場合
は、DSPに与えるパラメータをファジィ推論により決定
することになる。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によれば、オーディオ再
生出力信号の音響伝達特性を決定する決定因子に、音量
レベルによって異なる聴覚特性を補正する因子を含むよ
うに構成したので、簡単な操作で、音量変化に伴うリス
ナーの聴覚感度特性に適合する音響伝達特性が得ること
ができるという効果を奏する。
また、与えられた決定因子データに基づき、人の聴覚
感度特性に基づいて設定されたメンバーシップ関数を用
いてファジィ推論を行うために想定されるあらゆる特性
パターンをメモリ等に用意する必要がなく、しかも演算
が簡単なためにリアルタイムで調整が可能であり、得ら
れる音響伝達特性を多様性に対して非常に簡単な構成と
することができる。
更に、音量変化による補正を他の決定因子とは独立に
行っているためファジィ演算時のルール数を減少させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1実施例の概要ブロック図、 第2図は本発明の音量因子についてのメンバーシップ関
数の説明図、 第3図は音量因子のプロダクションルールの一例の説明
図、 第4図は本発明の音量因子以外の決定因子のメンバーシ
ップ関数の説明図、 第5図は美的因子のプロダクションルールの一例の説明
図、 第6図は迫力因子のプロダクションルールの一例の説明
図、 第7図は深み因子のプロダクションルールの一例の説明
図、 第8図は音量因子についてのファジィ推論の説明図、 第9図は音量因子以外の決定因子のファジィ推論の説明
図、 第10図は第1実施例の動作の説明フローチャート、 第11図は本発明の第2実施例のブロック図、 第12図は本発明の第3実施例のブロック図、 第13図は本発明の第4実施例のブロック図、 第14図は聴覚感度特性の説明図である。 1……ファジィイコライザ 2……表示操作部 3……ファジィ演算部 4……記憶部 5……オーディオ入力信号 6……決定因子変更部 7……オーディオ出力信号 8……フィードバック信号 9……アンプ 10……スピーカ 11……オーディオ再生出力信号 12……音圧レベル記憶部 13……出力音圧レベル調整部 14……ファジィサラウンドプロセッサ

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】オーディオ再生出力信号の音響伝達特性を
    決定する音響伝達の決定因子のデータを入力する入力部
    と、前記決定因子に基づき、人の聴覚感度特性に基づい
    て設定されたメンバーシップ関数を用いて、ファジィ推
    論により前記音響伝達特性の調整量を演算する演算部
    と、前記演算された調整量に基づいて前記音響伝達特性
    を操作する操作部と、を備えた音響伝達特性制御装置で
    あって、 前記決定因子は、音量レベルによって異なる聴覚特性を
    補正する因子を含むことを特徴とする音響伝達特性制御
    装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の音響伝達特性制御装置にお
    いて、 前記決定因子は前記オーディオ再生出力信号の周波数特
    性に影響を与える因子を含むことを特徴とする音響伝達
    特性制御装置。
  3. 【請求項3】請求項2記載の音響伝達特性制御装置にお
    いて、 前記決定因子は、前記オーディオ再生出力信号の残響特
    性に影響を与える因子を含むことを特徴とする音響伝達
    特性制御装置。
  4. 【請求項4】請求項2記載の音響伝達特性制御装置にお
    いて、 前記決定因子は、前記オーディオ再生出力信号のフィー
    ドバック信号を因子として含むことを特徴とする音響伝
    達特性制御装置。
  5. 【請求項5】請求項2記載の音響伝達特性制御装置にお
    いて、 前記決定因子は、再生装置の構成要素のうち、前記音響
    伝達特性に影響を与える構成要素の再生能力因子を含む
    ことを特徴とする音響伝達特性制御装置。
  6. 【請求項6】請求項1から5のいずれか一項に記載の音
    響伝達特性制御装置において、前記演算部は、前記各決
    定因子毎に独立して、一の決定因子に基づく演算結果を
    他の決定因子による演算の基礎データとして順次演算を
    繰返すことを特徴とする音響伝達特性制御装置。
  7. 【請求項7】請求項1から6のいずれか一項に記載の音
    響伝達特性制御装置において、 前記音響伝達特性の操作前後の出力音圧レベルを一致さ
    せる出力音圧レベル調整部を備えたことを特徴とする音
    響伝達特性制御装置。
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