JPH09511444A - 汚れた目的物、例えば汚れた織物または皿の清浄装置とその充電装置およびそれらの組合わせ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 汚れた物体と一緒に水に浸漬され、駆動機構（１２、４６）によって振動させられる液密筐体（８）を特徴とする例えば汚れた織物や皿のような汚れ物の洗浄装置。振動は電動機（１２）で駆動される不平衡おもり（２６）によって発生させることができ、電動機（１２）と不平衡おもり（２６）は筐体（８）内に設置される。装置（２）のための充電装置はその外径が装置筐体（８）の収容チャンバ内径とほとんど隙間なく嵌合するように装置筐体（８）に形成した柱状突出部を有する筐体（９８）から成り、この突出部にも誘導送信コイルを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】 汚れた目的物、例えば汚れた織物または皿の清浄装置とその充電装置およびそれ らの組合わせ 本発明は例えば汚れた織物や皿のような汚れた物体の清浄装置、該装置のため の充電装置、及び両装置の組合わせに係わる。 日常の家庭生活における洗濯または皿洗い、または一般的に清浄プロセスにお いて、部分的には極めて高くつくエネルギー、水及び洗剤の経費を覚悟しなけれ ばならない。 そこで本発明の目的は機械の中で行われる清浄プロセスと同様に外部から手を 加えずに清浄プロセスの進行を可能にし、洗剤または補助剤を場合によっては大 量に、及び／または組合わせて使用する必要を少なくとも軽減することを可能に する、例えば汚れた織物や皿のような汚れた物体の清浄装置を提供することにあ る。 本発明ではこの目的を請求の範囲第１項に記載の手段によって達成する。好ま しい充電装置を請求の範囲第２２項に記述し、清浄装置と該装置のための充電装 置との組合わせを請求の範囲第２３項に記述する。 汚れた織物や皿のような汚れた物体の洗浄に必要な操作はバケットやシンクの ような適当な容器に所定温度の水を満たし、この水浴に例えば汚れた織物や皿を 入れ、被洗浄物が入っている水に本発明の装置を浸漬させることだけである。駆 動機構によって与えられる揺動または振動が水中を全方向に伝播し、汚れ粒子に 衝突して付着している表面から離脱させる。 本発明装置で得られる洗浄効果は所与の実施形態においては、例えば洗剤など の適当な洗浄剤によって補強される。 本発明の好ましい実施態様を従属請求の範囲に記述する。 振動を、好ましくは、電動機によって駆動される不平衡おもりによって発生さ せ、前記電動機及び不平衡おもりを筐体内に配置する。即ち、本発明装置の筐体 は振動発生手段と共に関連の駆動機構を内蔵するから、本発明の装置は外側に対 して本質的に閉鎖され、しかも搬送し易いコンパクトな装置である。 振動は約３０から１５０Ｈｚ、より正確には約４０から１００Ｈｚ、具体的に は約５０Ｈｚの程度である。約３０Ｈｚ以下の振動では極めて弱い洗浄効果しか 生まないか、または全く洗浄効果を生まず、振動が１５０Ｈｚを超えると、例え ば、織物の場合なら合成繊維や絹、皿の場合なら金ぶちなどを施してある薄いグ ラスや皿のように、特に敏感な材質を損傷させるおそれがあり、このことは超音 波に関連しても公知である。 筐体はほぼ球形である。筐体は種々の形状にて実施できるが、突起やエッジな どが存在しないから、被洗浄物、特に織物材料を傷つけるおそれがないという意 味で球形が好ましいと考えられる。 球面には好ましくは複数のリブ状突起を設ける。駆動機構が発生させる球形筐 体の振動は、このリブ状突起により表面積が大きくなるので、周囲の水または周 囲の洗浄流体への伝達が強化される。 筐体内に、好ましくは電動機のマグネットとは別のマグネット、さらに好まし くは環状の永久マグネットを設ける。マグネットが、水に含まれているカルシウ ムがパイプ、容器、繊維などに付着するのを防ぐ、あるいは僅少な程度に抑える 作用を果すことは公知である。少なくとも１個の永久マグネットを設けることに よって筐体の周りの水が“軟水化”し、振動と相俟って特にすぐれた洗浄効果を 生む。例えば洗浄流体中に酸素錠剤を導入することによって、振動と磁気の組合 わせ効果をさらに補完すると、場合によっては洗剤及 び洗浄剤の使用を省くことができる。 球形筺体の赤道面領域に環状の永久マグネットを設けると、マグネットを収容 するのに筐体の最大内径を利用できる。従ってマグネットをそれだけ大きくかつ 強力に設計することができる。また、マグネットを、このように配置すれば筐体 は洗浄流体または洗浄水中でバランスを保つことになる。電動機の上端部は軸受 のような態様でマグネットの中央孔に保持されるから、保持手段を別設する必要 がない。 不平衡おもりの駆動機構は、好ましくはポンプ要素をも駆動する。このポンプ 要素により、本発明装置を囲む水が絶えず撹拌され、振動によってゆるんだ汚れ 粒子の除去が一段と促進される。 他の好ましい実施態様においては、振動駆動機構が振動電機子モータと、関連 の電源及び制御手段とから成り、開放自在に水密閉鎖された筐体内に設けられる 。振動電機子モータは回転子と固定子から成る普通の電動機と比較して、構成部 分が磨耗し難いから耐用寿命が長い。洗浄プロセスに望ましい筐体の振動は、振 り子状の電機子が動作中に、これを囲む筐体に振動を伝達するから、振動電機子 モータによって一段と強められる。また、振動電機子モータは煮沸洗濯の際の９ ５℃以上の温度にも容易に耐えることができ、この点で普通の電動機よりも好ま しい。 特に好ましい実施例においては、振動電機子モータによって筐体を振動させる だけでなく、隔膜ポンプをも駆動して上記組合わせ効果を高める。この隔膜ポン プにより洗浄流体を流動させて洗浄効果を増大させる。水面を波立たせてこの振 動によって水中に酸素を導入すると共に、隔膜ポンプは水の比較的深い層をも流 動または混合させることにより、水面での酸素導入がさらに深い層にまで達する ようにする。 水中へ細かい気泡を送入するため養魚槽などに利用されている火山岩のような 多孔素子を隔膜ポンプの出口に設け、隔膜ポンプのポンピングサイクルごとに水 中へ細かい気泡が導入されるようにする。 振動を発生させるためのエネルギー供給は複数のアキュムレータによって行う のが好ましい。 本発明のさらに他の好ましい実施態様として、アキュムレータの充電を誘導コ イルにより非接触的に行う。この誘導コイルは筐体内に配置され、筐体内部にま で達する収容チャンバに巻着され、対応の電子制御及び調整手段を介してアキュ ムレータに接続される。アキュムレータを充電するには、筐体を対応の誘導送信 手段と組合わせ、送信手段から出力されるエネルギーが筐体壁を通して誘導コイ ルによって受信され、アキュムレータの充電電圧または充電電流に変換されるよ うにする。即ち、消耗したアキュムレータを再充電するのに筐体を開放する必要 はない。従って、場合によっては筐体を完全に閉鎖された状態に形成することも できる。即ち、接着、射出成形などによって水密とし、筐体内の浸水を完全に防 止することができる。 誘導送信手段は、筐体、すなわち、底面と、該底面と間隔を保って対向する面 に形成され、その外径が装置筐体の収容チャンバ内径と隙間なく一致する柱状突 出部と、突出部内に配置された別設の誘導送信コイルとを備えた筐体によって形 成された充電装置内に配置される。突出部が収容チャンバに嵌入するように、装 置筐体を充電装置に嵌合させるだけで、充電装置の誘導送信手段と洗浄装置内の 誘導受信コイルが接近し、アキュムレータの再充電が可能となる。この組合わせ 状態は本発明装置の不活性状態を表わす。球形筐体はしっかりと、しかも体裁よ く充電装置筐体の突出部に保持され、何度でも再充電できるから、洗浄装置を随 時使用できる。 さらに他の好ましい実施態様として、筐体を洗浄後に浸漬させると自動的にエ ネルギー供給が開始されるように構成する。そのためには、例えば、２個の接点 電極を、洗浄液に露出する筐体外面に互いに近接させて配置し、周囲の洗浄液に よって両者の電位が同じになると、これらの電極が直列に接続された増幅回路を 介して消費機器に負荷電流を供給するように構成すればよい。 洗剤、しみ抜き、リンス剤、芳香剤、顆粒状のような酸素添加剤などの洗浄剤 のためのチャンバも筐体内に形成することができる。 特にＲＯＭ（読取り専用メモリ）の形態で洗浄プログラムのメモリチップを筐 体内に設けることもできる。 本発明のその他の細部、特徴及び長所を実施例に基づき添付の図面に添って以 下に説明する。添付の図面において、 図１は本発明の装置の１実施形態を示す断面図であり、 図２は本発明の装置の他の実施形態を示す断面図であり、 図３は本発明の装置のさらに他の実施形態を示す図４のIII−III線における縦 断面図であり、 図４は図３のIV−IV線における捲断面図であり、 図５は図１ないし４に示した実施形態の１つに使用する回路構成の好ましい実 施形態を示す回路図であり、 図６は図１ないし４に示した実施形態の１つと使用される充電装置の斜視図で あり、 図７は図１ないし４に示した実施形態と図６の装入装置との組合わせを示す斜 視図である。 汚れた物体、例えば、織物や皿を洗浄する図１に示す本発明の装置２は、必要 に応じて解くことができる水密ねじ連結などにより、赤道面の領域において互い に連結された上部殼体４と、下部殻体６とで形成される筐体８を具備する。殻体 ４、６によって画定される 筐体８の内部空間内には電動機１２のほかに複数の電源ユニット、例えば２個の バッテリまたはアキュムレータ１４、１６を設けてあり、これが電動機１２に電 気エネルギーを供給する。電動機１２、電源ユニット１４、１６、及びその他の 関連部品の位置固定は、一部を参照番号１８から２２で示す下部殻体６に配設さ れた支持ウェブ及び支持リブによって達成される。 必要に応じ、例えば、使い尽したバッテリを新しいバッテリと交換するため、 または、筐体の側壁に設けた充電ソケットを介してバッテリに再充電するため、 上部殻体４を下部筐体６から取外せば筐体８の内部空間にアクセスすることがで きる。上部殻体４を取外せばスイッチを操作して電動機１２のオン・オフを行う こともできる。 電動機１２をオン・オフするため筐体８の内部に設けるスイッチの代りに、電 圧によって制御され、互いに間隔を保って配置された２つの接触面の形態を呈す るスイッチを筐体８の外側、例えば、下部殼体６の外周壁に設け、本発明の装置 ２が洗浄水に浸漬されると多少とも導電性を有する洗浄水によって２つの接触面 の間に接触関係が形成され、電動機１２が自動的に始動するように構成してもよ い。装置２の筐体８を洗浄水から取出すと、電動機１２は自動機に給電を断たれ る。この実施例を図５を参照しながら詳しく説明する。 アキュムレータ１４及び１６の充電は筐体８を開放しなくても外側からも行う ことができる。この実施形態は図３、４、６、７に沿って説明する。 電動機１２の出力軸２４にはカム２６を配置してある。図１では出力軸２４の 自由下端は適当な形状の軸受２８で保持される。電動機１２、従って、出力軸２ ４が回転すると、該軸に相対回転不能に固定されているカム２６が振動を発生さ せ、これが筐体８を介して周りの水に伝達される。振動波は水中を全方向に伝播 し、織物の繊 維またはこれに付着している汚れの粒子、または皿などに付着している汚れを振 動させる。電動機速度は毎分約１，８００から９，０００回転、正確には約２， ４００から６，０００回転、具体的には毎分約３，０００回転である。上記速度 により、カム２６の振動数を約３０から１５０Ｈｚとすることができる。実用条 件下で、３０Ｈｚ以下と、１５０Ｈｚ以上の周波数では洗浄効果は全く得られな いか、得られても極めて劣るのに対して、約４０ないし１００Ｈｚ、具体的には 約５０Ｈｚの振動数は最良の結果をもたらした。 筐体８の振動は水面を撹拌するから水中の酸素濃度を高めて洗浄効果をさらに 高める。 図１の実施形態でも次に説明する図２の実施形態でも、筐体８に洗剤を収容す るための収容チャンバ３０を形成し、この洗剤は筐体８の壁に設けた対応の孔３ ８を通って少しずつ収容チャンバ３０から水中へ移行する。このような補助剤の 例としては、通常の洗剤、しみ抜き、リンス剤または増白剤、芳香剤、酸素解放 性粒子などである。このような補助剤を使用するのは特に織物の場合、これを使 用しないと洗浄後多くの人が極めて快く感ずる洗濯直後の典型的な芳香に欠ける ことになるからである。 電動機１２またはカム２６が発生させる筐体８の振動に加えて、電動機１２が 動作中に磁場を発生させることで、本発明の装置２の洗浄性能さらに高められる 。マグネットは、水に含まれるカルシウムに作用して水を“軟水”化し、筐体８ の振動と相俟って洗浄効果を向上させる可能性があるから、水に対して積極的な 影響を及ぼすことは公知である。 このような効果を利用するのが図２の実施形態である。図２は図１の実施形態 に似た本発明装置２の他の実施形態を示す断面図である。図１に使用したのと同 じ参照番号は同じ部品を示し、ここでは それらの部品を繰返えし説明することはしない。 図２の実施形態ではねじ連結部１０の領域に電動機１２のマグネットとは別の マグネット３４を設ける。このマグネット３４は環状の永久マグネットであり、 その外周がねじ連結部１０の下方の下部殻体６の内面と当接している。マグネッ ト３４の外周は互いに接触する領域において下部殻体６の内壁に接合すればよい 。図２のねじ連結部の閉鎖状態において、上部殼体４のフランジ３６を環状マグ ネット３４の頂面の周縁部に上方から圧接させ、下部殻体６の弯曲との組合わせ で環状マグネット３４を固定させることができる。環状マグネット３４は取付け ウェブ４０と協働して電動機１２を支持する中心孔３８を有し、電動機１２は取 付けウェブ４０と、環状マグネット３４の中心孔３８と、下方軸受２８の間に保 持される。環状マグネット３４の上下に形成される空間４２、４４は、対応の寸 法に形成された電源装置、即ち、バッテリまたはアキュムレータを収容するのに 利用される。環状マグネット３４は、上部殻体４と下部殻体６との間に位置する ねじ連結部１０の領域、即ち、筐体８の最大直径領域に配置されるから、環状マ グネット３４を大きく寸法設定でき、従って、高い性能を発揮、即ち、強力な磁 場を発生させることができる。環状マグネット３４を図２のように筐体８の正確 な赤道面よりもやや下方に配置すれば、マグネットの重量が筐体８の位置を常に 洗浄流体または清浄物体に対して、電動機１２の回転軸または出力軸２４が垂直 となるように自動調節する。環状マグネット３４のサイズはその重量が筐体８の 浮力を妨げ、筐体８を洗浄流体中に浸漬された状態に維持するように設定すれば よい。 図３及び４に本発明の他の実施形態を示す。図３は図４のIII−III線における 中心縦断面図であり、図４は図３のIV−IV線における中心横断面図である。図１ 及び２における構成部分と同じまたは類似 の部品には、図３及び４にはおいても同じ参照番号を付してあり、重複を避けて これらの構成部分の説明は省く。 図３及び４に示す実施形態でも、装置２は球状の筐体８から成るが、筐体８の 周面は図１の実施形態とは異なり本質的に閉鎖されている。即ち、上下のドーム 形殼体によって構成されてはいない。筐体８の内部には実質的には馬蹄形を呈し 、２本の脚部５０、５２を有し、脚部５２に引きはずしコイル５４が巻着されて いるコア４８から成る振動電機子モータ４６が設置されている。振動電機子モー タ４６の側方に間隔を保って永久マグネット５６を設けてある。永久マグネット ５６を支持するばね鋼板５８は、図６に示すような山形を呈し、永久マグネット ５６を支持する短脚部と筐体８に設けた過当なマウント６０で保持される長脚か ら成る。長脚は隔膜ポンプ６４のポンプベローズ６２にも連結されている。ポン プベローズ６２は筐体８の壁に形成した凹部６６に水密関係にかぶせ、凹部６６ の底面に孔６８を形成する。 多孔素子７０、例えば巻魚槽に使用されるような火山岩、または、いわゆるデ ィスチャージャーロックを凹部６６内に保持する。 凹部６６とは直径を扶んで反対側で筐体８内の回路板７２上に、図示しないが 電子制御、調整及び充電手段を設けてある。筐体８の回路板７２付近のポールキ ャップを透明に形成することができる。例えば、筐体８を製造する過程で、透明 な殼体を筐体８の残りの不透明部分に射出成形する。この場合、アキュムレータ １４、１６の待機及び／または充電状態を指示するのに適したＬＥＤ７４、また は、その他の発光素子を回路板７２に設ければよい。図６及び７から明らかなよ うに、この実施形態ではアキュムレータ１４、１６のほかに、さらに２個のアキ ュムレータ７６及び７８を設ける。図６、７に示す実施態様による装置の耐用寿 命はこれによって図１の実施 例に比較してほぼ２倍になる。 振動電機子モータ４６とは直径を扶んで反対側に来るように、筐体８の内部空 間の閉鎖円筒状に筐体８の内側へ突出する対応の支持突起８０に誘導コイル８２ を設ける。支持突起８０によって画成される閉鎖円筒状空間は、詳しくは後述す る本発明の充電装置の収容チャンバ８４の機能を有する。 多孔素子７０を内蔵する凹部６６の周りに半球形突起８６を環状に配列形成す る。 図面に沿って図３、４の実施形態の作図を説明する。 アキュムレータ１４、１６、７６、７８から振動電機子モータ４６へのエネル ギー供給が、後述するスイッチによって開始されると、双方の脚鉄５０、５２の 極性が引きはずしコイル５４の上方の回路板７２に設けた電子制御手段によって 周期的に反転させられ、ばね鋼板５８に設けた永久マグネット５６も脚部５０、 ５２によって交互に引かれたり弾かれたりすることで、図３で見て周期的に上下 動する。図３に示す永久マグネット５６のこの振動が、ばね鋼板５８の長脚に伝 達されてマウント６０内を案内され、その結果、図３に示す隔膜ポンプ６４のポ ンプベローズ６２も上下方向の行程、即ち、ポンピング動作を行う。容積を増減 させるポンプベローズ６２のこの動作は、孔６８を介して凹部６６に作用する。 多孔素子７０の作用で、極めて細かく分布された泡状の空気が、前記ポンピング 動作によって凹部６６から周囲の水へ放出されるから、振動電機子モータ４６に よる振動との協働で装置２の清浄効果が著しく高められる。 多孔素子７０の重量により筐体８は自動的に洗浄流体に対して、多孔素子７０ が最も低い位置に来る図３の位置を占めるから、環状に配列された半球形突起８ ６は凹部６６を囲むように配列され、これらの突起８６が存在するため、気泡を 放出する多孔素子７０の自 由面はその下方に位置する被洗浄物と、または洗浄容器の底面と直接接触するこ とがなく、従って、多孔素子７０からの気泡放出が妨げられることはない。多孔 素子７０からの気泡放出に加えて、ポンプベローズ６２のポンピング動作が多孔 素子７０からある程度の液体を流出させる。多孔素子７０から放出される空気お よび凹部６６または多孔素子７０からの液体流と共に、振動電機子モータ４６に よって発生させられる筐体８全体の振動と組合わされて、洗浄流体に所要の洗浄 効果を発揮する。 筐体８から発生する振動の付加効果は、少なくとも多孔素子が配置されている 筐体の下方半球体に複数のリブまたはウェブを設けることでさらに増大させるこ とができる。これによって筐体から周囲の洗浄流体への振動伝達が強められる。 リブまたはウェブの実施態様は図７を参照してさらに詳細に説明する。 引きはずしコイル５４及び永久マグネット５６により発生され、筐体８から放 射される磁場によって洗浄効果はさらに高められる。必要なら筐体８内の適当な 場所に１または複数の強力な永久マグネットを設けることによって、この磁場を さらに強化することができる。 電動機１２の代りに、振動電機子モータ４６を使用した場合の重要な利点は、 固定子及び回転子から成る電動機と比較して、振動電機子モータが熱の影響に対 して敏感ではないので、例えば汚れのひどい物体を洗浄する時のように６０℃以 上の温度が予想されるような分野に使用できる。 すでに述べたように、図１または図２に示す実施形態における電動機１２の場 合、または、図３、４に示す実施形態における振動電機子モータ４６の場合に、 装置２または筐体８が洗浄流体と接触すると、これら電動機または振動電機子モ ータが、自動的に給電され るように構成するのが本発明の好ましい実施態様である。図５は、このような実 施態様を示す。 筐体８の外壁には、近接させて、ただし空気中では互いに電気的に絶縁状態と なるように、２個の接点電極８８、９０を設ける。接点電極８８、９０は２個の トランジスタ９２、９４で構成されたダーリントン形式の増幅回路と直列に接続 している。トランジスタ９４のコレクタ・エミックパスは抵抗器Ｒが電動機１２ 、または、振動電機子モータ４６によって形成される負荷抵抗器であるとして、 正電源とアースとの間に挿入される。装置２の筐体８を水、または、もっと一般 的に洗浄流体中に浸漬させると、２個の接点電極８８、９０の電位が等しくなり 、接点電極８８に印加される正電圧が接点電極９０にも印加され、その結果、ト ランジスタ９２、および、トランジスタ９４が導通し、負荷電流が通電可能とな る。装置２またはその筐体８を水から取出して、接点電極８８、９０間に水分が 存在しなくなるや否や、接点電極９０が接点電極８８の正電位から分離され、ト ランジスタ９２、９４が不導通となり、トランジスタ９４を介して流れる負荷電 流が遮断される。従って、装置２が洗浄流体と接触したときに、装置２が自動的 にスイッチオンされるという構成が好ましい態様で達成される。従って、筐体８ の外側に水密関係にスイッチを形成したり、筐体８を２つの分離可能な殻体に分 割して、必要に応じて筐体８の内部空間に配置されたスイッチを操作できるよう にしなくてもよい。 アキュムレータ１４、１６、７６、７８を再充電するには、収容チャンバ８４ を誘導コイル８２と併用する。図６、７は、このような充電装置の実施形態及び 充電装置と洗浄装置との組合わせを示す。 図６、７の実施形態では、充電装置９６は、底面１００と、この底面１００と 間隔を保って対向する面１０２と、この対向面１０２ に形成された柱状突出部１０４を有する長方形筐体を具備する。図６に示す充電 装置９６の実施形態では、突出部１０４が円筒形であり、突出部１０４の外径は 筐体８の収容チャンバ８４の内径と一致し、突出部１０４をほとんど隙間なく収 容チャンバ８４に導入できる。突出部１０４の長さは収容チャンバ８４の深さと ほぼ一致させる。 突出部１０４内には誘導送信機として作用する誘導コイルを設ける。筐体８及 びその収容チャンバ８４を充電装置９６に配置し、突出部１０４を収容チャンバ ８４に嵌入させると、突出部１０４内の誘導送信コイル及び受信コイルとして作 用するコイル８２が、収容チャンバ８４の外側領域に近い位置に来る。 充電装置９６または筐体９８内に、アキュムレータ１４、１６、７６、７８の 充電状態を感知できる対応の電子手段を設け、これらのアキュムレータが再充電 を必要としていることを感知すると、前記手段が突出部１０４内の誘電コイルを 作動させる。所与の実施形態では、この状態を面１０２に形成したＬＥＤ１０６ によって指示することができる。ＬＥＤ１０６は例えば赤色ＬＥＤであり、ユー ザーに対して充電プロセスが進行中であることを示す。充電プロセス中、突出部 １０４内の送信コイルからの出力が受信コイル８２によって受信され、このコイ ル８２が回路板７２上の電子手段によって適当に処理され、調整された対応の充 電電圧または充電電流を出力し、これがアキュムレータ１４、１６、７６、７８ に供給される。所与の実施形態においては、アキュムレータの充電状態をＬＥＤ ７４、または、その他の光学的指示手段によってチェックまたは確認することが できる。充電プロセスが終了すると、面１０２に設けた例えば緑色のＬＥＤ１０ ８を作動させると同時に赤色ＬＥＤ１０６を消灯させて、ユーザーに対して、充 電プロセスが完了し、本発明 装置２が使用可能の状態にあることを示す明確な光学信号とする。 筐体８内部で誘導充電する本発明の充電装置９６を利用すれば、例えば図１、 ２の実施形態の利点以外にも、筐体を完全密封式に構成できる、即ち、２つの殻 体を互いに組合わせなくてもよいという利点が得られる。従って、密閉性に関す る問題を確実に回避することができる。図５に示す自動スイッチング装置と組合 わせることで操作及び使用がさらに簡単になり、誤操作は事実上起こり得ない。 図７は本発明の充電装置９６と装置２の組合わせを示す。図７は筐体８の外表 上に形成したリブ状またはウェブ状突起１１０の実施形態をも示す。突起１１０ は図示実施形態の場合、Ｓ字状に弯曲し、等間隔に、即ち、互いに等しいピッチ で、筐体８の下端から上端にむかって形成されている。筐体８に、人の関心を引 き、かつ、光学的に魅力的な外観を与えるだけでなく、突起１１０は、筐体８の 表面積を広くする効果を有しており、筐体８の揺動又は振動と周囲の洗浄流体と の相乗効果を高める。また、筐体８は球形であるから、互いに干渉したり打消し 合ったりすることなく、３つの座標軸に沿って振動が均等に伝播するから、筐体 ８は球形または全方向性放射体を形成すると考えることができる。従って、同じ 強さの振動が均等に伝達される。 充電プロセスには電子充電手段及び調製手段が必要であるが、このほか、例え ば特定の洗浄プログラムを実行できるチップを回路板７２に設けてもよい。この チップは、例えば、いわゆるＲＯＭ（読取り専用メモリ）の形態を取り、ＲＯＭ に記憶されている情報が、例えば、電動機１２の速度や振動電機子モータ４６の 振動数を一時的に変化させたり、及び／または、アキュムレータが完全に放電す るのを避けるため一定時間が経過したらモータ１２または４６への給電を断つこ とができるようにする。アキュムレータの完全放電を 回避するためには、このような完全放電を防止する電子手段を別設してもよい。 添付図面に図示し、以上に説明した実施例あくまでも説明のための実施例であ る。本発明の範囲を逸脱することなく図示の実施形態に変更を加えたり、実施例 を互いに組合わせてもよいことはいうまでもない。例えば、洗剤や洗浄剤を別に 導入する必要がないか、または、それが望ましくない場合には、図１：２に示す チャンバ３０は不要である。例えば、水への酸素添加を、酸素を含有する通常の 酸素錠剤または顆粒によって行い、これを装置２と協働させて、洗浄すべき物体 を含む洗浄流体に導入してもよい。誘導充電の方式は、図１、２の実施形態にも 応用でき、図３、４の実施形態では、振動電機子モータ４６のマグネットだけで も比較的強力を磁場を発生させるが、さらに筐体８内の適当な場合に強力なマグ ネットを別設してもよい。リブ状突起１１０の形状またはその延設経路は、図７ に示すＳ字形の弯曲に限らず、例えば球形筐体８の上下端を結んで直線状に形成 してもよい。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 Ｐ４４２７６５８．３ (32)優先日 1994年８月４日 (33)優先権主張国 ドイツ（ＤＥ） (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ， ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＫＥ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ)， ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，Ｃ Ｈ，ＣＮ，ＣＺ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ ，ＨＵ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ， ＬＫ，ＬＲ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＮ，Ｍ Ｗ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＴ，ＵＡ， ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ (72)発明者 マイヤー，ブリギッテ ドイツ連邦共和国，デー−31542 バト ネンドルフ，エルレングルンドシュトラー セ 45 (72)発明者 シュナイダー，ゲルハルト ドイツ連邦共和国，デー−31542 バト ネンドルフ，ウンテルフェルドシュトラー セ ８ (72)発明者 シュローダー，ジーグフリート ドイツ連邦共和国，デー−31542 バト ネンドルフ，エルレングルンドシュトラー セ 45

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．汚れた織物や皿のような汚れた物体の清浄装置において、汚れた物体と一 緒に完全に水中に浸漬される液密筐体（８）を、該筐体内に設けた駆動手段（１ ２、４６）によって振動させることを特徴とする洗浄装置。 ２．筐体（８）が、水密的に互いに連結される両半体（４、６）を具備するこ とを特徴とする請求の範囲第１項に記載の装置。 ３．電動機（１２）によって駆動される不平衡おもり（２６）が振動を発生さ せることを特徴とする請求の範囲第１項または第２項に記載の装置。 ４．電動機（１２）が不平衡おもり（２６）の約３０ないし１５０Ｈｚ、より 正確には約４０ないし１００Ｈｚ、具体的には約５０Ｈｚの振動周波数に対応す る約１，８００ないし９，０００より正確には約２，４００ないし６，０００、 具体的には約３，０００ｒｐｍの速度で動作することを特徴とする請求の範囲第 ３項に記載の装置。 ５．筐体（８）の形状がほぼ球形であることを特徴とする請求の範囲第１項な いし第４項のいずれか１項に記載の装置。 ６．球面に複数のリブ状突起（１１０）を設けたことを特徴とする請求の範囲 第５項に記載の装置。 ７．リブ状突起（１１０）がほぼＳ字弯曲を画き、球形筐体（８）の下端から 上端へ互いに等間隔に延設されていることを特徴とする請求の範囲第６項に記載 の装置。 ８．筐体（８）内に少くとも１個のマグネットを別設したことを特徴とする請 求の範囲第３項ないし第７項のいずれか１項に記載の装置。 ９．前記別設のマグネットが環状の永久マグネット（３４）であることを特徴 とする請求の範囲第８項に記載の装置。 10．前記環状マグネット（３４）を、前記球形筐体（８）の赤道面付近に設け たことを特徴とする請求の範囲第９項に記載の装置。 11．電動機（１２）の上端域を環状の永久マグネット（３４）の中央孔（３８ ）で保持したことを特徴とする請求の範囲第３項ないし第１０項のいずれか１項 に記載の装置。 12．駆動機構（１２、４６）が振動を発生させるだけでなく、ポンプ素子（６ ２、６４）をも駆動することを特徴とする請求の範囲第１項から第１１項のいず れか１項に記載の装置。 13．前記駆動機構が、関連のエネルギー供給及び制御手段と共に水密閉鎖筐体 （８）内に配置された振動電機子モータ（４６）であることを特徴とする請求の 範囲第１２項に記載の装置。 14．前記振動電機子モータ（４６）が、隔膜ポンプ（６４）を駆動することを 特徴とする請求の範囲第１３項に記載の装置。 15．前記隔膜ポンプ（６４）が、その出口に火山岩タイプの多孔素子（７０） を含むことを特徴とする請求の範囲第１４項に記載の装置。 16．電動機及び／または振動電機子モータ及び／またはその他のエネルギー消 費部材へのエネルギー供給を筐体内に設けた複数のアキュムレータ（１４、１６ 、７６、７８）によって行うことを特徴とする請求の範囲第１項ないし第１５項 のいずれか１項に記載の装置。 17．前記アキュムレータ（１４、１６、７６、７８）が、誘導コイル（８２） を介して非接触的に再充電可能であることを特徴とする請求の範囲第１６項に記 載に記載の装置。 18．前記誘導コイル（８２）を、前記筐体（８）内に延びる収容 チャンバ（８４）の周りに設けたことを特徴とする請求の範囲第１７項に記載の 装置。 19．前記エネルギー供給が前記筐体（８）を洗浄流体に浸漬させるだけで非接 触的にスイッチオンされることを特徴とする請求の範囲第１項から第１８項のい ずれか１項に記載の装置。 20．洗剤、しみ抜き、リンス剤、芳香剤、酸素添加剤などの洗浄剤を収容する ためのチャンバ（３０）を前記筐体（８）内に設けたことを特徴とする請求の範 囲第１項から第１９項のいずれか１項に記載の装置。 21．洗浄プログラムのための特にＲＯＭ（読取り専用メモリ）の形態のメモリ チップを、前記筐体（８）内に設けたことを特徴とする請求の範囲第１項から第 ２０項のいずれか１項に記載の装置。 22．請求の範囲第１項から第２１項のいずれか１項、特に請求の範囲第１８項 に記載の清浄装置（２）のための充電装置において、底面（１００）と、前記底 面（１００）と間隔を保って対向する面（１０２）と、該面（１０２）に形成さ れ、装置筐体（８）の前記収容チャンバ（８４）の内径とほとんど隙間なく一致 する柱状突出部（１０４）を有する筐体（９８）を含み、前記突出部（１０４） 内にも誘導送信コイルを設けたことを特徴とする充電装置。 23．請求の範囲第１項ないし第２１項のいずれか１項に記載の洗浄装置（２） と請求の範囲第２２項に記載の充電装置（９６）との組合わせ。