JPH09511393A - キメラ補体インヒビタータンパク質 - Google Patents

キメラ補体インヒビタータンパク質

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JPH09511393A JP7523094A JP52309495A JPH09511393A JP H09511393 A JPH09511393 A JP H09511393A JP 7523094 A JP7523094 A JP 7523094A JP 52309495 A JP52309495 A JP 52309495A JP H09511393 A JPH09511393 A JP H09511393A
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フォードー、ウィリアム・エル
ローリンズ、スコット
スクウィント、ステファン・ピー
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アレクション・ファーマシューティカル・インク
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Abstract

(57)【要約】 C3阻害活性を有する第一の機能的ドメイン(第一のアミノ酸配列)およびC5b〜9阻害活性を有する第二の機能的ドメイン(第二のアミノ酸配列)を含むキメラ補体インヒビタータンパクを提供する。第一の機能的ドメインは、第二の機能的ドメインのアミノ末端側にある。このようにして、本発明のキメラタンパクは、C3およびC5b〜9阻害活性の両方を呈する。逆向き、すなわち、第二のアミノ酸配列が第一のアミノ酸配列のアミノ末端側にある方向は、C3阻害活性のみを生じる。このようなタンパクをコードする核酸分子も提供する。

Description

【発明の詳細な説明】 キメラ補体インヒビタータンパク質発明の分野 本発明は、2つの補体インヒビタータンパク(CIP)からの機能的ドメイン を含み、その一方のCIPからの機能的ドメインはC3補体阻害活性を有し、他 方のCIPからの機能的ドメインはC5b〜9阻害活性を有する、キメラ補体イ ンヒビタータンパク(cCIP)に関する。より具体的には、本発明は、C3阻 害活性を有するドメインがC5b〜9阻害活性を有するドメインのアミノ末端側 にあるこのようなキメラタンパクに関する。発明の背景 I.補体系 補体系は、身体の他の免疫系とともに多段階・多タンパクのカスケード順序で 作用して外来細胞およびウイルスの侵入に対して防御する、少なくとも25の血 漿タンパクおよび膜コファクターの複雑な相互作用である。補体タンパクは、ヒ トおよび他の脊椎動物の正常血清中のグロブリンの約10%を構成する。補体成 分は、その免疫防御機能を、複雑な、しかし正確な一連の酵素的切断および膜結 合事象として相互作用することにより達成する。結果として生じる補体カスケー ドは、オプソニン機能、免疫調節機能および溶解機能を有する生成物の産生をも たらす。 補体の活性化には、古典的経路(主経路)および第二経路(副経路)という2 つの主要なルートがある。これらの経路は、多くの成分を共有し、初期の段階で は異なっているが、両者は合流して、標的細胞の活性化、侵襲および/または破 壊の原因となる同じ「最終補体(terminal complement)」成分を共有する。 古典的補体経路は、典型的には、抗体の、標的細胞の抗原性部位の認識および それに対する結合により開始される。第二経路は、通常、抗体には依存せず、病 原因子表面上のある種の分子により開始され得る。両経路は、補体成分C3が( 各経路で異なる)活性プロテアーゼにより切断されて、C3aおよびC3bを生 じる点で合流する。C3コンベルターゼ(転換酵素)と呼ばれるこの活性プロ テアーゼは、古典的経路については補体成分C2aC4bを、第二経路について は補体成分C3bBbを包含する。 C3aは、マスト細胞の脱顆粒化を誘導し得るアナフィラトキシンであり、ヒ スタミンおよび他の炎症媒介物質の放出をもたらす。C3bは複数の機能を有す る。これは、オプソニンとして、細菌、ウイルスおよび他の細胞および粒子に結 合し、循環からそれらを除去するための印をつける。また、C3bは、各経路に 特有の他の成分と複合体を形成し、古典的または代替的C5コンベルターゼを形 成することができる。これは、C5をC5a(別のアナフィラトキシンである) とC5bとに切断する。 C5aは、C3aのように、顆粒球および血小板の活性化を引き起こし得る強 力なアナフィラトキシンである。さらに、C5aは、好中球の走化性物質(chem oattractant)であり、また、マスト細胞のヒスタミン放出および結果として生 じる平滑筋の収縮を媒介する。一方、C5bは、標的細胞の表面でC6、C7お よびC8と結合してC5b〜8複合体を形成する。C9分子が結合すると、膜侵 襲複合体(membrane attack complex、MAC、C5b〜9)が形成される。十分 な数のMACが標的細胞膜中に挿入されると、それらが作り出す開口は、標的細 胞の迅速な溶解を媒介する。より低い、非溶解性の濃度のMACは、他の効果を 生じることができる。特に、内皮細胞および血小板への少数のC5b〜9複合体 の膜挿入は、潜在的に有害な細胞の活性化を引き起こし得る。いくつかの場合に は、活性化は細胞溶解に先行する可能性がある。 補体系の制御は、自己細胞の破壊を防止するために必要である。1900年以 来、補体媒介性細胞溶解は、補体および標的細胞が同じ種由来である場合には、 効率的でないことがわかっている(Bordet,1900)。補体媒介性溶解に対する非 ヒト細胞の感受性の研究から、このような細胞はヒト補体により容易に溶解され るが、同じ種に由来する補体による溶解に対しては一般に抵抗性であることが示 された(Houle,et al.,1988)。この現象は、当技術分野で「補体媒介性溶解 の同種制限」と呼ばれる。このような制限が起こるメカニズムは、同種補体媒介 性損傷から細胞を保護するのに役立つ補体調節タンパクを同定した一連の実験に よって、少なくとも部分的には解明されている(Rollins,et al.,1991)。II.C3インヒビタータンパク 構造的特徴を共有する細胞表面タンパクのファミリーが記載されており、これ らの作用の各々がC3bに影響を与える。 崩壊促進因子(DAFまたはCD55)は、赤血球を含むすべての細胞に存在 する。DAFは、一本鎖の70kDaの糖タンパクであり、グリコホスファチジル イノシトール(GPI)部分を通じて細胞膜に連結している。GPI部分は、原 形質膜二重層の外葉中に挿入している。 DAFは、C3コンベルターゼ段階で、古典的経路および第二経路の両方のC 3コンベルターゼの会合を防止することにより、補体活性化を調節する(Medof ,et al.,1984; Fujita,et al.,1987)。したがって、DAFは、宿主細胞膜 上での補体カスケードの増幅を阻害することに加えて、アナフィラキシー性切断 フラグメントであるC3aおよびC5aの形成を防止する。 DAFは、細胞上での複雑な様式でのみ作用し、それが存在している細胞のみ を保護するが、隣接する細胞にはなんら影響を与えないことが示された。ヒト赤 血球からの抽出後、DAFは細胞膜中に再度取り込まれ、生物学的に活性である 。DAFの膜形態および分泌形態が同定され、そのcDNAがクローニングされ て特徴づけられている(Moran,et al.,1992)。 ヒトDAFのヌクレオチドおよびアミノ酸配列を、配列番号1として配列表に 記載する。 膜コファクタータンパク(MCPまたはCD46)は、赤血球以外のすべての 細胞に存在する。MCPはC3bに結合するI型膜貫通糖タンパクである。MC Pは、自己組織上に沈着したC3bおよびC4bのファクターI媒介性切断にお いてコファクターとして作用する。したがって、結合MCPの存在は、C3bを 不活性フラグメントに切断する分子を活性化し、潜在的に細胞を溶解するC3b の蓄積を防止する。MCPのヌクレオチドおよびアミノ酸配列は、Lublin,et a l.,1988中に見い出すことができる。 補体レセプター1(CR1またはCD35)は、赤血球、ならびにリンパ球、 好中球および好酸球を含む選択された白血球のグループに見い出される。CR1 は、190〜280kDaの膜貫通タンパクであり、それに接触する膜結合C3b 分子のタンパク分解的分解の引き金となる。これは、免疫複合体のクリアランス をも促進する。CR1のヌクレオチドおよびアミノ酸配列は、Wong,et al.,19 85中に見い出すことができる。 ファクターHおよびC4b結合タンパクは、各々第二経路のC3コンベルター ゼの活性を阻害する。ファクターHのヌクレオチドおよびアミノ酸配列は、Ripo che,et al.,1988中に見い出すことができる。C4b結合タンパクのヌクレオ チドおよびアミノ酸配列は、Chung,et al.,1985中に見い出すことができる。 これらのC3インヒビタータンパクのすべてをコードする遺伝子は、第1番染 色体の長腕、バンド1q32にマッピングされており、RCA(補体活性調節因 子)遺伝子クラスターと呼ばれる遺伝子座を構成する。これらのC3インヒビタ ータンパクの分子構造において顕著なのは、SCR(ショートコンセンサスリピ ート)と呼ばれる約60アミノ酸の共通構造モチーフであり、これは、通常、必 ずしも同一ではない複数のコピーで存在する。Perkins,et al.,1988; Coyne, et al.,1992を参照されたい。 これらのC3インヒビタータンパクのSCRモチーフは、4個の保存されたシ ステイン残基ならびに保存されたトリプトファン、グリシン、およびフェニルア ラニン/チロシン残基を有する。SCRには、通常、長いセリン/スレオニン豊 富領域が続いている。 DAFおよびMCPにおいては、SCRは十分な補体阻害活性に必要な機能的 ドメインをコードすることが知られている(Adams,et al.,1991)。DAFは 、SCRのカルボキシル末端側のセリン/スレオニン豊富領域に並べられた4個 のSCRからなっている。全部ではないにしてもほとんどの機能的ドメインは、 SCR2から4に存在すると報告されている(Coyne,et al.,1992)。配列番 号1においては、DAFの4個のSCRは、アミノ酸1からアミノ酸61(SC R1)、アミノ酸62からアミノ酸125(SCR2)、アミノ酸126からア ミノ酸187(SCR3)、アミノ酸188からアミノ酸250(SCR4)を 包含する(Lublin,et al.,1989)。 「C3阻害活性」という言葉は、本明細書において、補体系に対する上記のタ イプのC3インヒビタータンパクの効果を記載するために用い、したがって、C 3コンベルターゼ複合体の破壊を導く活性および/またはC3bの分解に関与す る活性を包含する。III.C5b〜9インヒビタータンパク 代表的なC5b〜9インヒビタータンパクは、CD59として知られるヒト糖 タンパクである。ヒトCD59のヌクレオチドおよびアミノ酸配列は、配列番号 2として配列表に記載する。 CD59は、ヒト赤血球、リンパ球および血管内皮細胞を含む細胞の膜に結合 していることが見い出されている。これは、機能的MACの会合を防止するのに 役立ち、したがって補体媒介性細胞活性化および/または溶解から細胞を保護す る。CD59は、見かけの分子量が18〜21kDaであり、DAFのように、G PIアンカーで細胞膜の外側につながれている。例えば、Sims,et al.,米国特 許第5135916号を参照されたい。 CD59は、C5b〜8複合体中のC8に対する結合に関してC9と競合し、 それによってC5b〜9膜侵襲複合体(MAC)の形成を減少させることにより 、機能するようである(Rollins,et al.,1990)。したがって、CD59は、 最終補体MACによる細胞の活性化および細胞の溶解の両方を減少させるよう作 用する。CD59のこの活性は、ほとんど種制限的であり、C8およびC9が同 種の(すなわちヒト)血清に由来する条件下でMACの形成を最も効率よくブロ ックする(Venneker,et al.,1992)。 非ヒト赤血球(これらは、それ自身の細胞表面補体インヒビタータンパクの作 用によって同種の補体溶解から保護されていると考えられている)およびオリゴ デンドロサイト(細胞表面タンパクによっては、あるとしても少ししか保護され ていないが、脳血液関門により生体内(in vivo)で保護されている可能性があ ると信じられている脳細胞)の原形質膜中への精製CD59の同化は、CD59 がこれらの細胞をヒト補体により媒介される細胞溶解から保護し得ることを示し た(Rollins,et al.,1990; Rollins,et al.,1991; Stefanova,et al.,198 9; Meri,et al.,1990; Whitlow,et al.,1990; Okada,et al.,1989b; およ びWing,et al.,1992)。 CD59をコードするcDNAがクローニングされ、CD59遺伝子の構造が 特徴づけされた(Davies,et al.,1989; Okada,et al.,1989; Philbrick,et al.,1990; Sawada,et al.,1990; およびTone,et al.,1992)。クローニン グされたCD59 cDNAでトランスフェクトされ、それゆえその細胞表面に ヒトCD59タンパクを発現する非ヒト哺乳動物細胞は、補体媒介性細胞溶解に 対して抵抗性を獲得することが示された(Zhao,et al.,1991; およびWalsh,et al.,1991)。 CD59は、マウスのLy−6抗原と構造的に関連していることが報告された (Philbrick,et al.,1990; およびPetranka,et al.,1992)。これらの抗原 (T細胞活性化タンパクとしても知られる)をコードする遺伝子は、Ly−6多 重遺伝子ファミリーのメンバーであり、Ly−6A.2、Ly−6B.2、Ly −6C.1、Ly−6C.2およびLy−6E.1を含む。マウス胸腺細胞B細 胞抗原ThBをコードする遺伝子も、このファミリーのメンバーである(Shevach ,et al.,1989;および Gumley,et al.,1992)。 Ly−6ファミリーのタンパクのアミノ酸配列の顕著な特徴は、そのシステイ ン残基の配置である。多くのタンパク質のシステイン残基は、当技術分野におい て「システイン骨格」と呼ばれる構造的要素を形成する。これらを有するタンパ クにおいては、システイン骨格は、タンパク分子の三次元フォールディング、三 次構造および究極的な機能の決定に本質的な役割を果たす。 Ly−6多重遺伝子ファミリーのタンパク、ならびにいくつかの他のタンパク 質は、本明細書中で「Ly−6モチーフ」と呼ぶ特定のシステイン骨格構造を共 有する。例えば、ヒトウロキナーゼプラスミノーゲン活性化因子レセプター(u PAR;Roldan,et al.,1990)およびイカの機能の不明ないくつかの糖タンパ クの1つ(Sgp2;Williams,et al.,1988)は、Ly−6モチーフを含む。 Ly−6モチーフを有するタンパク質のサブセットは、システイン残基のすぐ 隣に保存されたアミノ酸が存在することによって同定することができる。タンパ ク質のサブセット中のこのような特定のアミノ酸の保存は、それらのタンパク質 のフォールディング、三次構造および究極的機能の特定の側面に関連し得る。こ れらの保存されたパターンは、システイン残基を整合させるようにタンパク質の 配列を整列させることによって、最も容易に認められる。 William L.Fodor,Scott Rollins,Russell Rother および Stephen P.Squi ntoによる、「非ヒト霊長類の補体インヒビタータンパク」なる発明の名称の、 1993年8月11日出願の、本願出願人の譲り受けた別出願である米国特許出 願第08/105735号(その関連部分は参照により本明細書中に包含される ものとする)およびRother,et al.,1994において十分に考察されているように 、一連の非ヒト霊長類C5b〜9阻害性タンパクが同定されており、これらは一 般的Ly−6モチーフの特定のサブセットを定義するシステイン骨格構造を特徴 とする。 具体的には、これらの非ヒト霊長類CIPは、式: Cys-X2-Cys-X6-9-Cys-X5-Cys-X6-Cys-X12- Cys-X5-Cys-X17-Cys-X0-Cys-X4-Cys (1) を特徴とするLy−6モチーフを有するシステイン骨格を含むポリペプチドを包 含する。 さらに、非ヒト霊長類C5b〜9阻害性タンパクは、以下の式: Cys-X2-Cys-Pro-X5-8-Cys-X4-Asn- Cys-X5-(Thr または Ser)-Cys-X11-(Gln または Arg)- Cys-X4-(Asn または Asp)-Cys-X17-Cys-X0-Cys-X4-Cys (2) に従うアミノ酸配列を含む。 両方の式において、XnにおけるXは、任意のアミノ酸の組み合わせを含むペ プチドを示し、Xnにおけるnは、ペプチドのアミノ酸残基の長さを表し、そし て任意の位置の各Xは、他の任意の位置の同じ長さの他の任意のXと、同一であ っても、異なっていてもよい。 Bernhard Fleckensteinおよび Jens-Christian Albrechtによる、「ヘルペス ウイルス・サイミリ(Herpesvirus Saimiri)の補体調節タンパク」なる発明の 名称の、1993年1月12日出願の、本願出願人の譲り受けた別出願であるP CT出願PCT/US93/00672号(その関連部分は参照により本明細書 中に包含されるものとする)およびAlbrecht,et al.,1992において十分に考 察されているように、C5b〜9阻害活性を有するHerpesvirus saimiriのタン パクが発見されている(本明細書中で「HVS−15」と呼ぶ)。このウイルス タンパクは、上記で考察した、すなわちその構造を上記式(1)および(2)で 示した、非ヒト霊長類C5b〜9阻害性タンパクに特徴的なLy−6モチーフを 有する。 「C5b〜9阻害活性」という言葉は、本明細書において、補体系に対する上 記のタイプのC5b〜9インヒビター分子の効果を記載するために用い、したが って、膜侵襲複合体(MAC)の細胞活性化および/または溶解機能の阻害に導 く活性を包含する。V.補体関連病理学 ヒトの研究およびヒト機能不全の動物モデルを用いる研究は、病理学において CIPは多くの機能不全と関連していることを示している。これらには、以下の ものが含まれる。 移植: 提供者(ドナー)器官の保存中の第二経路を通じての補体侵襲の複雑 な活性化は、C5b〜9MACによる内皮細胞刺激および/または溶解の結果と して生じる、器官移植に付随するある種の問題の原因となる(Brasile,et al. ,1985)。半ビボ(ex vivo)での補体侵襲は、保存された器官を移植する場合 、血管の生存率の減少および血管の完全性の減少をもたらし、移植物の拒絶の可 能性を高める。 HLA同一性を有する同種移植の腎臓の10%は、in vivoの免疫学的メカニ ズムにより拒絶される(Brasile,et al.,1987)。これらの条件下で器官を拒 絶する患者の78%において、血管内皮細胞の表面上の分子に結合する細胞傷害 性抗体が見られる(Brasile,et al.,1987)。このような抗体細胞傷害性は、 補体侵襲により媒介され、腎臓および心臓を含む移植された固体器官の拒絶の原 因となる(Brasile,et al.,1987; Brasile,et al.,1985)。抗体により開始 される補体媒介性の拒絶は、通常、迅速かつ不可逆的な、超急性拒否反応と呼ば れる現象である。 非ヒト器官をヒト患者に移植する場合のような、異種移植の状況においては、 ドナー器官の脈管をおおう内皮細胞の表面上の分子に対する抗体による補体侵襲 の活性化は、ほとんど常に観察される。このような異種反応性抗体の出現は、移 植片の超急性拒否反応のほとんど普遍的な発生の原因である(Dalmasso,et al. ,1992)。ヒトを含む旧世界霊長類には、一致しない種からの異種細胞の表面に 発現される炭水化物抗原決定基を主に認識する、あらかじめ存在する高レベルの 循環「天然」抗体を有する。最近の証拠は、これらの抗体のほとんどが、ガラク トース(Gal(α1−3)Gal)を有するα1−3連鎖中のガラクトースと 反応することを示している(Sandrin et al.,1993)。 旧世界霊長類には、適切な機能的α1,3−ガラクトーストランスフェラーゼ が欠けており、それゆえこの炭水化物エピトープは発現されない。したがって、 血管新生した異種ドナー器官の移植に続いて、これらの高力価の抗体が、血管内 皮のGal(α1−3)Galエピトープに結合し、古典的経路を通じて受容者 (レシピエント)の補体を活性化する。補体カスケードの活性化から起こる大規 模な炎症応答は、数分から数時間以内にドナー器官の破壊をもたらす。 異種反応性抗体は、すべての場合において排他的に一致しない器官の超急性拒 否反応の原因となるわけではない。例えば、ある種からの赤血球は、第二経路を 通じてヒト補体を活性化することができるし、あらかじめ形成される抗体を持た ないように育てられた新生児ブタは、ほとんど直ちに異種移植片を拒絶する。し たがって、いくつかの種の組み合わせにおいては、第二補体経路の活性化が移植 片拒絶反応に寄与している可能性が高い。 内在的に発現された、膜結合型補体インヒビタータンパクは、通常、自己補体 から内皮細胞を保護する。しかし、これは、補体インヒビターの種に関する制限 により、一致しない異種血清補体を調節することに関してはあまり効果的ではな い。この抗体および補体媒介性超急性拒否反応を排除することを目的とする効果 的な治療法の欠如は、一致しない動物の器官をヒト受容者に成功裡に移植するこ とに対する主要な障壁となっている。 最近、ヒヒからヒトへの肝臓移植に関する報告が刊行され、この中では、異種 ドナー器官は超急性拒否反応の徴候を示さなかった(Starzl,et al.,1993)。 ヒト血中に存在すると思われる低レベルの抗ヒヒ抗体は、超急性応答を起こりに くくする。しかし、最近発見されたヒヒCIPが、CD59に関連していること 、 およびヒト補体に対して効果的であることが示されており、これもこの異種移植 された器官の完全性を維持するのにある役割を果たしていると信じられている( 上記で引用した米国特許出願第08/105735号を参照されたい)。 上述のヒヒからヒトへの異種移植において見られた超急性拒否反応の欠如は、 ヒト補体に対して効果的である補体インヒビタータンパクが、他の拒絶反応防止 戦略と組み合わせることによって、このようなタンパクを発現するトランスジェ ニック動物の器官をヒト患者に安全かつ効果的に異種移植することを可能にし得 ることを示唆する。 発作性夜間ヘモグロビン尿症: 補体活性化の第二経路が関与する補体媒介性 疾患のひとつは、幹細胞機能不全の発作性夜間ヘモグロビン尿症(paroxysmal n octurnal hemoglobinuria)である。CD59を含む補体インヒビタータンパク は、この疾患の患者に見い出されるほとんどの溶血感受性赤血球の膜から欠如し ている。これらのタンパクの欠如は、赤血球の補体媒介性溶解を増強すると考え られており、このことがこの疾患を特徴づける(Venneker,et al.,1992を参照 されたい)。PNH細胞の治療におけるキメラ最終補体インヒビタータンパクの 使用は、Russel Rother,Scott Rollins,Seth A.Fidel およびStephen P.Squ intoの名前で同時に出願された「発作性夜間ヘモグロビン尿症の治療方法」なる 発明の名称の、本願出願人の譲り受けた別出願である米国特許第08/2061 89号に考察されている。VI.改変された膜アンカーを有するCIP 細胞外表面へのGPIアンカーを有するタンパクの付着手段を変更した機能的 な帰結を調べるために、改変された膜アンカーを有するCIPを作成する研究が なされてきた。これらの研究においては、CIPの本来の細胞表面アンカーは、 他のアンカー部分との置換によりその天然のGPIアンカーから変化させてある (Su,et al.,1991;および Lublin,et al.,1991)。 例えば、DAFの誘導体は、MCPの膜貫通ドメイン(すなわち、MCPのア ミノ酸270〜350)またはヒト主要組織適合性タンパクHLA−B44の膜 貫通ドメイン(すなわち、HLA−B44のアミノ酸262〜338)に融合し たDAFのアミノ酸1〜304を含み、本来のDAFと同等の機能レベルを保持 していることが報告された(Lublin,et al.,1991)。 CD59の誘導体は、MCPの膜貫通ドメイン(すなわち、MCPのアミノ酸 270〜350)に融合したCD59のアミノ酸1〜77を含み、本来のCD5 9と同等の機能レベルを保持していることが、Russell Rother,Scott および R ollins,Stephen P.Squinto の名前で同時に出願された、「最終補体インヒビ ター融合遺伝子およびタンパク質」なる発明の名称の、本願出願人の譲り受けた 別出願である米国特許出願第08/205720号において示された。発明の概要 上記の点から見て、補体系を阻害することにおける用途のための新規なキメラ タンパクを提供することは本発明の目的である。この目的および他の目的を達成 するために、本発明は、2つのCIPの機能的ドメインを含み、その一方の機能 的ドメインはC3阻害活性を有し、他方の機能的ドメインはC5b〜9阻害活性 を有しており、C3阻害活性はC5b〜9阻害活性のアミノ末端側にある、cC IPを提供する。本発明の好ましい形態においては、C3およびC5b〜9阻害 活性は、ヒト補体系に対して向けられている。 本発明は、1)そのようなcCIPをコードする核酸分子、2)そのような核 酸分子を含有するトランスジェニック細胞、組織、器官および動物、3)その核 酸分子を含有する発現ベクター、および4)その発現ベクターを含有する宿主細 胞をも提供する。 重要なことに、その構造、すなわち、キメラ分子内での阻害活性の順序の結果 として、本発明のcCIPは、C3阻害活性およびC5b〜9阻害活性の両方を 発現する。これは、以前には当技術分野で達成されていなかった結果である。 本発明に従って、これらのキメラタンパクおよびそれをコードするポリヌクレ オチドは、補体媒介性病理状態の治療および/または予防のための治療剤の成分 として用いることができる。本発明のcCIPによって与えられる補体侵襲から の保護は、例えば移植において、病理学的補体侵襲の治療的予防のために遺伝子 移入(トランスファー)を通じて提供し得る。このような療法の好ましい形態に おいては、cCIPの発現は、ヒト患者への移植に際し、補体侵襲から非ヒト動 物器官を保護するために、このような器官の細胞表面に向けることができる。 本発明は、トランスジェニック動物の作成において特に有利である。動物卵の 前核中への組換えDNAのマイクロインジェクションは、トランスジェニック動 物の作成の日常的手順となっている。しかし、この技術はDNAのランダムな組 み込みに依存するために、個々のCIPの使用を通してC3阻害活性およびC5 b〜9阻害活性を達成しようとするとしたら必要になるように、2つの個別の非 相同タンパクをそのそれぞれのDNAの同時マイクロインジェクションにより標 的とする細胞で発現させることは、困難である。本発明は、C3およびC5b〜 9阻害活性の両方を単一のタンパクにコードする新規な単一の遺伝子を提供する ので、この技術的ハードルを克服する。 さらに、多くのCIP、特にDAFおよびCD59は、糖リン脂質部分(GP Iアンカー)を通じて原形質膜につながれているので、GPIアンカーの形成に 必要な生化学的および酵素的機構(マシナリー)が限られていることにおいて、 GPIアンカーを有する複数のCIPを単一の細胞で高レベルで発現させること は、さらに困難である。これは、GPIアンカーを有するCIPの機能性が望ま しい場合には、本発明のさらなる利点である。 要約すると、本発明のcCIPは、以下の利点を提供する:(1)それらは、C 3およびC5b〜9インヒビターの両方として同時に作用する、(2)それらは、 トランスジェニック動物での発現に関して、単一のランダム組み込み事象しか必 要とせず、したがってトランスジェニック動物のある一定の細胞タイプ(例えば 、内皮細胞)での2つの補体インヒビターの高レベル発現の機会を有為に増大す る、および、(3)GPIアンカーを有する単一の二機能性cCIPの発現は、c CIPがGPIアンカーによって細胞膜に付着するような場合に、GPIアンカ ーを合成するのに必要な細胞マシナリーの重荷にならない。 この最後の利点に関連して、単一の細胞でGPIアンカーを有する2つの独立 した組換えCIPを発現させようとして得られるであろうものよりも、高いレベ ルの補体阻害活性が達成され得る。この特性は、異種細胞に与えられる補体保護 の程度は細胞表面に発現される補体インヒビター分子の数に正比例することにお いて、特に重要な利点である。Zhao,et al.,1991を参照されたい。 本発明のある好ましい態様においては、C3阻害活性を有する機能的ドメイン は、DAFまたはDAF由来のものであり、C5b〜9阻害活性を有する機能的 ドメインは、ヒトCD59またはヒトCD59由来のものである。図面の簡単な説明 図1Aは、本発明に従って作成され、「DC」構築体と特定されるcCIP分 子(DAF/SCR 2−4−CD59)の模式図である(キメラDC)。この cCIPは、C5b〜9阻害活性のアミノ末端側にC3阻害活性を有する。図1 Bは、逆の方向を有し、「CD」と名付けられたキメラ分子(CD59−DAF SCR 1−4)の分子構造の模式図である(キメラCD)。DC分子は、C3 およびCD59活性の両方を現す。CD分子はC3阻害活性のみを現す。 図2は、DCおよびCD分子の細胞表面発現のフローサイトメトリー解析の結 果を示す。図2Aおよび2Bにおいては、MEM43抗CD59モノクローナル 抗体(mAb)を用い、一方、図2Cおよび2Dにおいては、BRIC216抗 DAF mAbを用いた。 図3は、PI−PLC処理の前後のDC cCIPの細胞表面発現のフローサ イトメトリー解析の結果を示す。これらの図を作成するのに使用したクローンは 、DC−A5であった。図3Aにおいては、MEM43抗CD59 mAbを用 い、一方、図3Bにおいては、BRIC216抗DAF mAbを用いた。 図4は、増大する濃度(図4Aでは5%;図4Bでは10%;図4Cでは20 %;そして図4Dでは40%)のヒト全血清とのインキュベーション後の、DC cCIPを発現する哺乳動物細胞表面へのC3の沈着の程度のフローサイトメ トリー解析の結果を示す。細胞表面C3沈着(通常、タンパク分解フラグメント の形態)は、C3コンベルターゼ活性の目安である。この図においては、DCに より提供されるC3コンベルターゼ阻害の程度を、CD、DAFおよびCD59 により提供されるものと比較している。 図5は、CD59、DAF、CDおよびDCによる、細胞溶解からの哺乳動物 細胞の保護を説明する。 上述の図は、本明細書に取り込まれ、その一部を構成するものであり、本発明 の好ましい態様のある側面を説明し、記載とともに、本発明のある原理を説明す るのに役立つものである。もちろん、図面および記載の両方は、説明のためのみ のものであり、本発明を制限するものではないことは理解されるべきである。好ましい態様の説明 I.本発明のcCIP 上記で考察したように、本発明は、C3阻害活性を有するアミノ酸配列(以下 、「C3/CIP配列」と呼ぶ)およびC5b〜9阻害活性を有するアミノ酸配 列(以下、C5b〜9/CIP配列」と呼ぶ)を含み、C3/CIP配列がC5 b〜9/CIP配列のアミノ末端側にある、cCIPに関する。 C3/CIP配列は、cCIPにC3阻害活性を提供し、C5b〜9/CIP 配列は、C5b〜9阻害活性を提供する。C3阻害活性を有するアミノ酸配列は 、天然のCIPのアミノ酸配列全体または部分、例えば、CIPの1つまたはそ れ以上のSCRを含むことができる。 例えば、C3/CIP配列は、成熟DAF分子(すなわち、配列番号1のアミ ノ酸1〜347)または成熟MCP分子(すなわち、配列番号3のアミノ酸1〜 350)であることができる。 あるいは、C3/CIP配列は、天然のC3インヒビタータンパクの一部分で あることができる。DAFおよびMCPの機能的ドメインを同定するために使用 された手順に従って(Adams,et al.,1991)、他のC3インヒビターの機能的 ドメインを同定し、本発明において使用することができる。一般に、用いる部分 は、親分子の活性の少なくとも約25%、好ましくは少なくとも約50%を有す るべきである。 本発明における使用のために特に有用な成熟C3インヒビタータンパクの部分 は、成熟分子のSCRの1つまたはそれ以上を含む。上記で考察したように、こ れらのSCRは、通常、約60アミノ酸の長さであり、ジスルフィド結合を形成 する4個の保存されたシステイン残基、ならびに保存されたトリプトファン、グ リシン、およびフェニルアラニン/チロシン残基を有する。一般に、本発明の実 施においては2つ以上のSCRを用いる。 後記の実施例に記載するように、特に好ましいC3/CIP配列は、DAFの SCR2〜4を含む。 C5b〜9/CIP配列は、天然のC5b〜9インヒビタータンパクのアミノ 酸配列全体または部分を含むことができる。例えば、C5b〜9/CIP配列は 、成熟CD59分子(すなわち、配列番号2のアミノ酸1〜103)、または非 ヒト霊長類C5b〜9インヒビタータンパク(例えば、配列番号4のアミノ酸1 〜103、配列番号5のアミノ酸1〜101、配列番号6のアミノ酸1〜106 、配列番号7のアミノ酸1〜103、または配列番号8のアミノ酸1〜103) 、または成熟HVS−15インヒビタータンパク(すなわち、配列番号9のアミ ノ酸1〜102)であることができる。 あるいは、C5b〜9/CIP配列は、天然のC5b〜9インヒビタータンパ クの一部分であることができる。本発明における使用に好適な活性部分は、当技 術分野で公知の様々なC5b〜9阻害活性に関する検定を用いて同定することが できる。Rollins,et al.,1990; Rollins,et al.,1991; Zhao,et al.,1991 ; および Rother,et al.,1994を参照されたい。例えば、上記で引用した「最 終補体インヒビター融合遺伝子およびタンパク質」なる発明の名称の別出願であ る出願番号第08/205720号中で明らかにされているように(その関連部 分は参照により本明細書中に包含されるものとする)、CD59のアミノ酸1〜 77は、C5b〜9阻害活性を有するCD59分子の一部分を含む。一般に、用 いる部分は、親分子の活性の少なくとも約25%、好ましくは少なくとも約50 %を有するべきである。 上述したように、天然のC5b〜9インヒビタータンパクは、一般に上記式( 1)および(2)で表すことができる共通モチーフを共有する。本発明における 使用のために好ましい成熟C5b〜9インヒビタータンパクの部分は、これらの 式で定義されるアミノ酸配列を有するものである。Petranka,et al.,1993およ びNorris,et al.,1993は、CD59(配列番号2)において、Cys6とCy s13との間のジスルフィド結合、ならびにCys64とCys69との間のジ スルフィド結合は、これらのシステインをセリンで置き換えることによって、C D59の機能性を実質的に損なうことなく破壊することができることを報告した 。これらのシステインは、上記式中の、2番目、3番目、9番目、10番目のシ ステインに相当する。したがって、上記式を有するが、上記のシステインのいく つかまたは全部がセリンまたは他のアミノ酸で置き換えられている、成熟 C5b〜9インヒビタータンパクの部分は、本発明の実施において用いることが できる。 上述したように、本発明の重要な側面は、C3阻害活性を有するアミノ酸配列 とC5b〜9阻害活性を有するアミノ酸配列とがキメラ分子中で存在する順序で ある。後記の実施例で明らかにするように、C3阻害活性を有するアミノ酸配列 は、C5b〜9阻害活性を有するアミノ酸配列のアミノ末端側でなければならな い。逆の順序では、C3阻害活性のみしか生成されない。 C3阻害活性を有するアミノ酸配列およびC5b〜9阻害活性を有するアミノ 酸配列は、互いに直接接続していなければならないことはない。むしろ、リンカ ー配列でこれらの2つの配列を分けることができる。リンカーは、好ましくは1 個〜約10個のアミノ酸を含むが、望ましい場合にはより多くのアミノ酸を用い ることができる。後記の実施例では、リンカーの形成にグリシンを用いた。この アミノ酸は、リンカー領域を含む他のキメラタンパクにおいて成功裡に働くこと が見い出されている。Curtis,et al.の「GM−CSFおよびIL−3を含む融 合タンパク」、米国特許第5073627号を参照されたい。望ましい場合には 、他のアミノ酸ならびにアミノ酸の組み合わせをリンカー領域に用いることもで きる。 後記の実施例においては、C5b〜9阻害活性を有するアミノ酸配列は、GP Iアンカーを含み、これがキメラCIPを細胞膜に付着させる。C5b〜9阻害 活性を有し、GPIアンカーではなく膜貫通ドメインによって細胞膜に付着する CIPは、上記で引用した「最終補体インヒビター融合遺伝子およびタンパク質 」なる発明の名称の別出願である出願第08/205720号(その関連部分は 参照により本明細書中に包含されるものとする)に記載されている。細胞膜付着 のためのこのような膜貫通ドメインは、本発明の実施に用いることができる。 上述したように、本発明のcCIPは、C3/CIP配列およびC5b〜9/ CIP配列の順序を通じて、C3阻害活性およびC5b〜9阻害活性の両方を現 す。このキメラ分子は、そのキメラを作成した元の親インヒビタータンパクの阻 害活性の少なくとも約25%、好ましくは少なくとも約50%を現す。このよう にして、上述のような、1つの分子において両方のタイプの補体阻害を提供する 利点が達成される。II.cCIP遺伝子およびこのような遺伝子を含むベクター 本発明のcCIPをコードするヌクレオチド配列を包含する分子は、当技術分 野で現在公知の、または後に開発される種々の技術を用いて調製することができ る。例えば、cCIPは、PCR生成、および/またはクローニングした遺伝子 の制限消化を用いて、C3およびC5b〜9阻害活性を有するアミノ酸配列をコ ードするフラグメントを生成することにより、調製することができる。これらの フラグメントは、制限消化生成物の酵素的連結またはPCR融合を用いて組み立 てることができる(Sambrook,et al.,1989; Ausubel,et al.,1992)。ある いは、本発明のcCIPをコードする核酸分子またはcCIPのキメラ遺伝子を 組み立てるのに用いるいずれかもしくはすべての核酸フラグメントは、化学的手 段により合成することもできる(Talib,et al.,1991)。 本発明のcCIPをコードする核酸分子は、分子にC3およびC5b〜9阻害 活性を与えるアミノ酸配列をコードするものに加えて、さらなる配列を含むこと ができる。例えば、上述したように、キメラタンパクはリンカー配列を含むこと ができ、この場合、核酸分子はリンカーをコードする対応する配列を含む。さら に、宿主細胞によるプロセッシングを可能にするために、核酸配列は、好ましく は、その5’末端に、細胞の外へのキメラタンパクの輸送を指示するシグナルペ プチドをコードする。好適なリーダー配列は、CIPに天然に付随するもの、例 えば、CD59のリーダー配列、すなわち配列番号2のアミノ酸−25〜−1で ある。 キメラ分子に所望の阻害活性を有する全長CIPの一部分のみを含む場合には 、クローニング手順は、全CIP分子に関する核酸配列から始めることができる 。核酸分子の所望の部分は、PCRまたは制限消化技術を用いて全分子から得る ことができる。 上述のものに加えて、本発明は、本発明のcCIPをコードする核酸フラグメ ントを含む組換え発現ベクターを提供する。このようなキメラタンパクをコード する核酸分子は、適切な発現ベクター、すなわち、挿入されたタンパクコード配 列の転写および翻訳に必要な要素を含むベクターに、挿入することができる。必 要な転写および翻訳シグナルは、本発明の融合遺伝子を構築するのに用いた遺伝 子および/またはその隣接(フランキング)領域から供給することもできる。 脊椎動物細胞において発現を指示するのに用いるべき発現ベクター系のための 転写および翻訳調節配列は、ウイルス供給源から提供してもよい。例えば、一般 に使用されるプロモーターおよびエンハンサーは、ポリオーマウイルス、アデノ ウイルス、サルウイルス40(SV40)、モロニーマウス白血病ウイルス(M MLV)、そのロングターミナルリピート(MMLV−LTR)、ならびにヒト サイトメガロウイルス(CMV)、そのサイトメガロウイルス初期(immediate- early)遺伝子1プロモーターおよびエンハンサーから由来する。レトロウイル ス発現ベクターは、本発明のcCIPの発現に関して好ましい系である。 レトロウイルスベクターを構築するためのレトロウイルス核酸およびパッケー ジング細胞の操作は、当業界で公知の技術を用いて達成する。Ausubel,et al. ,1992、1巻、セクションIII(ユニット9.10.1〜9.14.3);Sambroo k,et al.,1989; Miller,et al.,1989; Eglitis,et al.,1988; 米国特許第4 650764号、第4861719号、第4980289号、第5122767号、および第5124263号;なら びにPCT特許公報WO85/05629号、WO89/07150号、WO90/02797号、WO90 /02806号、WO90/13641号、WO92/05266号、WO92/07943号、WO92/14829号 、およびWO93/14188号を参照されたい。 特に、本発明のレトロウイルスベクターは、以下のように調製し、使用するこ とができる。最初に、cCIPレトロウイルスベクターを構築し、両栄養性(am photropic)パッケージング系、好ましくは遺伝子治療での適用に使用するのに 好適なものを使用して、非感染性の形質導入ウイルス粒子(ビリオン)にパッケ ージングする。 このようなパッケージング系の例は、例えば、Miller,et al.,1986; Markow itz,et al.,1988; Cosset,et al.,1990;米国特許第4650764号、第4861719号 、第4980289号、第5122767号、および第5124263号;ならびにPCT特許公報W O85/05629号、WO89/07150号、WO90/02797号、 WO90/02806号、WO90/13641号、WO92/05266号、WO92/07943号、WO92/1 4829号、およびWO93/14188号に見い出される。好ましいパッケージング細胞は 、PA317パッケージング細胞株(ATCC CRL9078)である。 「プロデューサー細胞」の生成は、レトロウイルスベクターをパッケージング 細胞に導入することにより達成する。このようなレトロウイルスベクターの例は 、例えば、Korman,et al.,1987; Morgenstern,et al.,1990;米国特許第44 05712号、第4980289号、および第5112767号;ならびにPC T特許公報WO85/05629号、WO90/02797号、およびWO92 /07943号に見い出される。好ましいレトロウイルスベクターは、MMLV 由来発現ベクターであるpLXSN(Miller,et al.,1989)である。本発明の 実施に使用するレトロウイルスベクターは、cCIPをコードするキメラ遺伝子 を含むように改変する。 上述の手順で生成されたプロデューサー細胞は、レトロウイルスベクター粒子 (ビリオン)を生成するのに使用する。これは、細胞を好適な生育培地中で培養 することによって達成する。好ましくは、ビリオンは、培養物から収穫し、形質 導入すべき標的細胞、例えば、cCIPにより補体を阻害されうる患者への移植 に使用すべき異種細胞、このような患者への移植に使用すべき異種器官の細胞、 患者自身の細胞、および補体侵襲から保護すべき他の細胞、ならびに胚性幹細胞 のような幹細胞に投与する。これらは、移植のためのトランスジェニック細胞、 組織または器官を生成するのに使用することができる。あるいは、実施可能な場 合には、標的細胞をプロデューサー細胞と同時培養することもできる。ビリオン の安定な保存およびその後の使用のために好適な緩衝液および条件は、例えば、 Ausubel,et al.,1992に見い出すことができる。 本発明のレトロウイルスベクター粒子を含有する医薬組成物は、様々な単位用 量形態で投与することができる。用量は、例えば、特定のベクター、投与の仕方 、治療する特定の疾患およびその重症度、患者の総合的健康状態および年齢、処 置する細胞の状態、および医師の判断によって変化する。哺乳動物細胞の形質導 入のための投薬レベルは、一般に、1処置あたり約106〜1014コロニー形成 単 位のレトロウイルスベクター粒子の間である。 本発明のレトロウイルスベクター粒子の投与には、様々な医薬製剤を用いるこ とができる。好適な製剤は、例えば、「レミントンの医薬科学(Remington's Ph armaceutical Sciences)」、第17版、Mack Publishing Company,Philadelph ia,PA(1985)に見い出され、生理食塩水、緩衝(例えば、リン酸緩衝)生理食塩 水、ハンクス液、リンガー溶液、デキストロース/生理食塩水、ブドウ糖溶液な どのような医薬的に有効な担体を含有する。製剤は、必要に応じて医薬的に許容 可能な補助物質、例えば、浸透圧調整剤(tonicity adjusting agents)、湿潤 剤、殺菌剤、保存剤、安定剤などを含有していてもよい。III.トランスジェニック動物 本発明のある側面に従って、本発明の核酸分子は、当技術分野で公知の技術を 用いて細胞(例えば、内皮細胞)の表面に本発明のcCIPを発現する工学処理 されたトランスジェニック動物(例えば、齧歯類、例えばマウス、ラット、キャ ピバラなど、ウサギ目、例えばウサギ、ノウサギなど、有蹄類、例えばブタ、ウ シ、ヤギ、ヒツジなど)を生成するのに用いられる。これらの技術としては、( 例えば前核の)マイクロインジェクション、卵または接合子の電気穿孔法(エレ クトロポレーション)、核移植、および/または選択した動物由来の胚性幹細胞 の安定なトランスフェクションまたは形質導入が挙げられるが、それらに制限さ れない。 これらの技術の共通の要素は、移入遺伝子(transgene)転写単位の調製に関 する。このような単位は、一般に、1)プロモーター、2)目的の核酸配列、す なわち本発明のcCIPをコードする配列、および3)ポリアデニル化シグナル 配列、を含むDNA分子を包含する。他の配列、例えば、エンハンサーおよびイ ントロン配列は、所望であれば含ませることができる。この単位は、cCIPタ ンパクを(例えば哺乳動物細胞で)発現するプラスミドベクターの制限フラグメ ントを単離することにより好都合に調製することができる。好ましくは、制限フ ラグメントは、細菌宿主細胞で複製を指示する配列を含まない。これは、そのよ うな配列が胚の生存率に対して悪影響を有することが知られているためである。 トランスジェニック動物の作成のための最もよく知られた方法は、ドナー雌の 排卵過度化、卵の外科的除去、胚の前核への移入遺伝子転写単位の注入、および 通常は同じ種である偽妊娠宿主母の生殖管へのトランスジェニック胚の導入によ って、トランスジェニックマウスを作成するのに用いられた方法である。Wagner の米国特許第4873191号;Brinster,et al.,1985; Hogan et al.,1986 ; Robertson,1987; Pedersen,et al.,1990を参照されたい。 トランスジェニック家畜を作成するためのこの方法の使用も、当業者により広 く行われている。一例としては、トランスジェニックブタは、ブタ胚への移入遺 伝子転写単位のマイクロインジェクションにより日常的に作成されている。例え ば、PCT公報WO92/11757号を参照されたい。手短に述べると、この 手順は、以下のように実施し得る。 最初に、移入遺伝子転写単位をゲルで単離し、例えばELUTIPカラム(Sc hleicher & Schuell,Keene,NH)を通して徹底的に精製して、発熱物質(パイ ロジェン)無含有注入緩衝液(パイロジェン無含有水中、10mMトリス、pH7. 4および0.1mMEDTA)に対して透析し、胚注入に用いる。 胚を、ホルモンにより同調させた、排卵誘発した雌の卵管から、好ましくは前 核段階で回収する。これらを、約0.5mlの胚移入培地(10%ウシ胎児血清を 含むリン酸緩衝生理食塩水)を含有する1.5ml微量遠心管に入れる。これを、 微量遠心機で16000×gで12分間遠心分離する。先を細くして磨いたパス ツールピペットで微量遠心管から胚を回収し、検査のために35mmペトリ皿に入 れる。前核が明確に見えないように細胞質が脂質でまだ不透明だったら、さらに 15分間、胚を再び遠心分離する。マイクロインジェクションに用いるべき胚を 、100mmペトリ皿の蓋の中央の1滴の培地(約100μl)中に置く。シリコ ーン油を用いて、この1滴をおおい、培地が蒸発するのを防ぐために蓋を満たす 。胚を含むペトリ皿の蓋を、加熱したステージ(37.5〜38℃)およびホフ マンモジュレーションコントラスト部材(Hoffmann moduration contrast optic s)を装着した倒立顕微鏡(最終拡大率200倍)の上に設置する。細く延ばし て磨いたマイクロピペットを用いて胚を安定化しながら、別の細く延ばして磨い たマイクロピペットで、約200〜500コピーの精製された移入遺伝子転写単 位を 含有する約1〜2pl(ピコリットル)の注入緩衝液を、核、好ましくは雄性前核 中に送り込む。形態学的観察により判断して、マイクロインジェクションの過程 を生き残った胚を、レシピエントの偽妊娠ブタへの移入のためにポリプロピレン 管(内径2mm)に入れる。 子孫を、各仔ブタの尾から採った組織からゲノムDNAを単離し、このゲノム DNA約5μgを、移入遺伝子特異的プローブを用いる核酸ハイブリダイゼーシ ョン解析に付すことによって、移入遺伝子の存在について試験する。 トランスジェニック動物の作成のために一般に用いられる別の技術は、PCT 特許公報WO93/02188号およびRobertson,1987に記載されているよう に、胚性幹細胞(ES細胞)の遺伝子操作に関する。この技術に従えば、ES細 胞は、例えば、Robertson,1987 およびWilliams et al.に対する米国特許第5 166065号に記載されているように生育させる。遺伝物質は、例えばMacMah on,et al.,1990に従って、電気穿孔法などにより、または例えばRobertson,e t al.,1986の方法に従って、レトロウイルスベクターでの形質導入により、ま たはLovell-Badge,1987に記載されている種々の技術のいずれかにより、胚性幹 細胞中に導入する。 キメラ動物は、例えば、Bradley,1987に記載のように生成する。手短に述べ れば、遺伝的に改変したES細胞を胚盤胞に導入し、次に改変した胚盤胞を偽妊 娠雌動物に移植する。キメラは、例えば、ES細胞の調製に用いた系統と胚盤胞 の調製に用いた系統との差異によって生じるモザイク状の外皮の色を観察するこ とにより、子孫から選択して、非キメラトランスジェニック動物を生成するため に交配する。 トランスジェニック動物の作成のための他の方法は、Wagner et al.に対する 米国特許第5032407号およびPCT公報WO90/08832号に開示さ れている。 他の応用の中で、本発明に従って調製したトランスジェニック動物は、その工 学処理された組織または器官の異種移植の試験のためのモデル系として、そして 、異種移植のための工学処理された組織または器官の供給源として有用である。 トランスジェニック動物の組織および器官の内皮細胞および/または他のタイプ の 細胞(例えば、膵臓の小島中のもののようなホルモン産生細胞)の表面での機能 的cCIPの発現は、これらの細胞、組織および器官に対して、レシピエント動 物、例えばcCIPによりその補体を阻害し得るヒトのような動物における異種 移植後の超急性補体媒介性拒絶反応からの、強化された保護を提供する。移植用 の器官の生成における用途に加えて、本発明のcCIP核酸構築体は、移植にお ける後の使用のために種々の種の培養細胞(例えば、内皮細胞)を工学処理する ためにも使用することができる。IV.代表的な改変態様 本発明の特定の態様を本明細書において記載し、説明するが、本発明の精神お よび範囲から逸脱することなしに、変更を加えることができることは理解される べきである。 例えば、本発明のcCIPの一次アミノ酸構造は、アミノ酸置換または核酸突 然変異を作ることにより改変してもよい。そのような改変の後、少なくともいく らかの補体調節活性は保持されるはずである。同様に、アミノ酸配列を変えない 核酸突然変異、例えば、縮重コドンの3番目のヌクレオチドの変化は、本発明の 範囲内に包含される。cCIPを作成するのに用いるC3/CIPおよびC5b 〜9/CIPの遺伝子の天然の対立遺伝子変異体として見い出される変化を含む 配列もまた、包含される。 本発明を、いかなる形においても制限することを意図せずに、以下の実施例に おいて、より十分に説明する。実施例1 DCをコードするポリヌクレオチドの構築 DCと名付けたcCIPは、未成熟CD59ポリペプチドのアミノ末端リーダ ーペプチド配列、2番目、3番目および4番目のSCRを含むDAFポリペプチ ドのフラグメント、5個のGly残基を含むリンカー領域、および成熟CD59 ポリペプチドの残基1〜103を含むペプチドのキメラの組み合わせである(図 1A)。リーダーペプチドは、通常、生成期のCD59ポリペプチドの細胞の外 への輸送を指示した後、それから除去される。また、CD59ポリペプチドの少 なくともいくつかのカルボキシル末端アミノ酸も、cCIPを細胞膜につなぎ止 めるGPIアンカーの付着の間に除去される。 DCは、順に、配列番号2のアミノ酸−25〜+2、配列番号1のアミノ酸6 2〜251、4個の付加的なグリシン残基、および配列番号2のアミノ酸1〜1 03を含む。DCをコードするキメラDNA構築体は、最初にPstI部位に接 し、PstIで消化したPCR生成DNAフラグメントを作成することにより調 製した。このPstIで消化したPCR生成フラグメント(以下、PstI隣接 フラグメントと呼ぶ)は、グリシン架橋ならびに配列番号1のアミノ酸62から アミノ酸251にわたるDAFのフラグメントをコードする配列を含む。Pst I隣接フラグメントは、プラスミドpC8−hCD59−103(ATCC命名 :69231)と同じCD59をコードするインサートを含有する、プラスミド pGEM7Zf(Promega Corporation,Madison,WI)中の全長CD59クロー ンのリーダーペプチドおよび成熟タンパクコード領域の間の接合部の単一のPs tI部位に連結した。 PstI隣接フラグメントを生成するのに用いたPCR反応のための鋳型は、 配列番号1のアミノ酸−34から337をコードするDAFの配列を含む、全長 DAFポリペプチドのカルボキシル末端より10アミノ酸短い、SalI−Ba mHI隣接短縮(truncated)DAF cDNAクローンであった。このSal I−BamHI隣接クローンは、HeLa細胞(ヒト)第一鎖cDNAを鋳型と してPCRにより調製した。細胞質RNAは、約5×106個の細胞から調製し 、以下の反応条件を用いて、4μgのRNAから第一鎖cDNAを最終容量10 0μlで合成した:10mMトリス−HCl、pH8.3;50mMKCl;1.5mMM gCl2;800ngオリゴ(dT)15(Promega Corporation,Madison,Wiscons in);10mMDTT;0.25mMdNTPs(dG、dC、dA、dT);40 U RNasin(Promega Corporation,Madison,Wisconsin);および20Uト リ骨髄芽球症ウイルス(avian myeloblastosis virus)逆転写酵素(Seikagaku of America,Inc.,Rockville,Maryland)中で、42℃、1時間。 PCRは、cDNA合成に続いて、8μlの第一鎖cDNA反応混合物を鋳型 として用いて、以下のプライマー:5′プライマー(オリゴA、配列番号10) 、 5′−CGCTGGGCGT AGCGTCGACT CGGCGGAGTCC CG−3′;および3′プライマー(オリゴB、配列番号11)、5′−GCC CATGGAT CCTAGCGTCT AAAGCAAACC TGTCAA CG−3′を用いて行った。PCR反応混合物(最終容量100μl)は、以下 の反応成分を含んでいた:10mMトリス−HCl、pH8.3;50mMKCl;3 .5mMMgCl2;1.6mMdNTPs;100ngオリゴA;100ngオリゴB ;および5U AmpliTaq(Perkin-Elmer Corporation,Norwalk,Connect icut)。PCR条件は、95℃ 1分間、59℃ 1分間、72℃ 3分間の合 計35サイクル、およびその後に72℃で10分間の伸張反応であった。 このPCR反応は、約1200ヌクレオチドの単一のDNAフラグメントを生 成し、これを、製造業者(Invitrogen,San Diego,CA)の指示に従ってプラス ミドpCRII中にインサートとしてTAサブクローニングして、プラスミドp DAF−#10を作成した。PCR生成配列を含むpDAF−#10のBamH Iフラグメントを、プラスミドpcDNAI/AMP(Invitrogen,San Diego ,CA)中にサブクローニングし、クローンを配列決定により解析して、発現のた めに正しい方向でインサートを有するクローン、pDAF−c#18を同定した 。インサートのヌクレオチド配列は、配列解析により、配列番号1のヌクレオチ ド78から1166にわたる配列を含むことを確認した。 PstI隣接フラグメントを生成するためのPCRは、上記と基本的に同じ条 件を用いて実施したが、鋳型がBamHIで直線化したプラスミドpDAF−c #18約50ngであったこと、およびプライマーがオリゴ54(5′プライマー 、5′−GAAGAGTTCT GCAGAATCGT AGCTGCGAGG TGCC−3′、配列番号12)およびオリゴ55(3′プライマー、5′− CCACGTGCTG CAGTCCTCCA CCTCCTCCTC TGC ATTCAGG TGGTGGG−3′、配列番号13)であったこと、および PCR条件が、最初の変性工程95℃ 3分間、続いて95℃ 1分間、55℃ 1分間、72℃ 1分間の20サイクル、続いて72℃ 10分間の伸張反応 、であったことが異なっていた。この反応のPCR生成物は、長さ約500〜6 00ヌクレオチドのバンドとして電気泳動した。このPCR生成フラグメント を、プラスミドpCRII(Invitrogen,San Diego,CA)中にインサートとし てTAサブクローニングし、配列決定して、このインサートが配列番号1のヌク レオチド339から908にわたる配列を含むことを確認した。このpCRII クローンをPstIで切断し、PstI隣接フラグメントを生成して、これをプ ラスミドpGEM7Zf(上記で引用したもの)中の全長CD59クローンのイ ンサート中の単一のPstI部位(配列番号2のヌクレオチド138から143 にわたる)に連結した。pGEM7Zfベクター配列は、BamHIおよびEc oRIにより、生じたキメラインサートから分離し、生じたキメラBamHI− EcoRIフラグメントを、BamHI−EcoRIで切断したpcDNAI/ AMP(Invitrogen,San Diego,CA)にサブクローニングして、以下、DC構 築体と呼ぶ、プラスミドpDC#1−pcDNAI−AMP(ATCC命名:6 9563)を作成した。実施例2 全長DAFおよびCDをコードするポリヌクレオチドの構築 全長DAFおよびDAF配列のアミノ末端側に位置するCD59配列の分子、 すなわち、CD分子の発現を指示するベクターを構築した。実施例1で記載した pDAF−c#18ベクターを、DAFのカルボキシル末端領域全体および完全 DAFアミノ末端リーダーペプチドをコードするように、いくつかの工程で再工 作した。 CD分子の合成を指示するベクターは、DAFのカルボキシル末端短縮形態を 包含させて調製し、続いてDAFの全カルボキシル末端領域をコードするようp DAF−c#18と同じようにして再工作した。 pDAF−c#18ベクターは、配列解析によりPCR反応が突然変異リーダ ー配列を生成していたことが明らかになった後、完全DAFアミノ末端リーダー ペプチドをコードするよう再工作した。正しいリーダー配列は、DAFリーダー の正しい配列を含む一対の相補的オリゴヌクレオチド、オリゴ173(5′−T GCACGGATC CATGACCGTC GCGCGGCCGA GCGT GCCCGC−3′、配列番号18)およびオリゴ174(5′−GGGCAC GCTC GGCCGCGCGA CGGTCATGGA TCCG−3′、 配列番号19)により提供された。これらのオリゴは、互いにアニーリングした 際に、オリゴAによって導入された工作したSalI部位に相補的な制限部位の 突出(オーバーハング)、および配列番号1のヌクレオチド78〜84にわたる SacII部位を有するように設計した。 オリゴ173および174は、キナーゼ処理し、アニーリングさせ、欠陥のあ るリーダーペプチド領域を除去するためにSalIおよびSacIIで消化した後 のpDAF−c#18に連結した。得られた構築体、プラスミドpDAF−Lの リーダーをコードする領域の完全性は、配列解析により確認した。 カルボキシル末端短縮DAFドメインを含むCD分子の発現を指示する発現ベ クターは、pDAF−c#18プラスミドから得られるBamHI−EagIフ ラグメント、およびPCRおよび制限酵素消化によって生成したCD59cDN AのBamHI−EagIIフラグメントを用いて構築した。PCR反応は、オリ ゴ5(5′プライマー、5′−GGAAGAGGAT CCTGGGCGCC GCAGG−3′、配列番号14)およびオリゴ53(3′プライマー、5′− GGTCTTCGGC CGCTCCACCT CCCCCACCAT TTT CAAGCTG TTCG−3′、配列番号15)を用い、鋳型として全長CD 59 cDNAのBamHI−EcoRIフラグメントを用いて行った。 この反応のための条件は、基本的に実施例1のPCR反応について記載のとお りであった。ただし、プログラムは、最初の変性工程が95℃ 3分間、続いて 95℃ 1分間、52℃ 1分間、72℃ 1分間の10サイクル、続いて95 ℃ 1分間、58℃ 1分間、72℃ 1分間の10サイクル、続いて72℃で 10分間の伸張反応であった。オリゴ53は、グリシンリンカーのグリシン残基 およびクローニングのためのEagI制限部位をコードする配列を含む。オリゴ 5は、CD59のアミノ酸−25の約30bp上流(5′側)のBamHI部位を 含む(配列番号2)。 約330bpのPCR生成物を、プラスミドpCRII(Invitrogen,San Dieg o,CA)中にインサートとしてTAサブクローニングし、配列決定して、インサ ートが配列番号2のヌクレオチド27〜374にわたる配列を含むことを確認し た。このpCRIIサブクローンをBamHIおよびEagIで消化した。 2つのフラグメント、すなわち、DAFのBamHI−EagIフラグメントお よびCD59のBamHI−EagIフラグメントを、三方連結(three-way li gation)により、BamHIで切断したベクターpcDNAI/Amp(Invitr ogen,San Diego,CA)に連結し、制限酵素マッピングを行って、発現のための 正しい順序のフラグメントを有するクローン、プラスミドpCD−pcDNAI −AMPを同定した。 プラスミドpCD−pcDNAI−AMPを試験し、これは、哺乳動物細胞に 対してDAF免疫反応性物質の検出可能な発現を指示しないことが見い出された 。この発現の欠如は、このベクター中のDAFコード領域中に存在するカルボキ シル末端短縮に起因するものであった。したがって、このベクターおよびpDA F−Lベクターは、以下のようにして、合成ポリヌクレオチドカルボキシル末端 のPCR付加によりDAFの全長カルボキシル末端領域をコードするように再工 作した。 オリゴ175(5′プライマー、5′−CCCCAAATAA AGGAAG TGGA ACCACTTCAG GTACTACCC−3′、配列番号16) およびオリゴ176(3′プライマー、5′−GGCTAAGTCA GCAA GCCCAT GGTTACTAGC GTCCCAAGCA AACC−3′ 、配列番号17)を用いて、DAFの最後の10個のカルボキシル末端アミノ酸 をpDAF−LおよびpCD−pcDNAI−AMPに付加した。オリゴ175 はDAF配列中に存在するXmnI部位にわたり、オリゴ176はEcoRI部 位を含む。 この反応のための条件は、基本的に実施例1のPCR反応について記載のとお りであった。ただし、鋳型はpDAF−c#18、約13ngであり、プログラム は、反応混合物中にオリゴ176のみが存在する状態で95℃ 1分間、50℃ 1分間、72℃ 1分間の5サイクル、続いてオリゴ175を添加し、95℃ 1分間、58℃ 1分間、72℃ 1分間の20サイクル、続いて72℃で1 0分間の伸張反応であった。 約120bpのPCR生成物を、プラスミドpCRII(Invitrogen,San Dieg o,CA)中にインサートフラグメントとしてTAサブクローニングし、配 列決定して、インサートが配列番号1のヌクレオチド1184〜1196にわた る配列を含むことを確認した。このpCRIIサブクローンから単離したEco RI−XmnIフラグメントを用いて、プラスミドpDAF−LおよびpCD− pcDNAI−AMPの部分的に相同のBamHI−XmnIフラグメントを置 き換えた。得られたプラスミドは、pFLDAF(以下、DAF構築体と呼ぶ) およびpCDGPI#1−pcDNAI−AMP(ATCC命名:69564、 以下、CD構築体と呼ぶ)であった。 CD構築体は、配列番号2の残基−25〜+79(CD59、マイナスの番号 を付した残基は上述のリーダーペプチド配列の部分である)、5個のグリシン残 基を含むグリシンリンカー領域(このうち2個は配列番号2のアミノ酸78およ び79であり、このうち3個はCD59をコードするDNAフラグメントを生成 するのに用いたPCRプライマーに工作したものである)、およびSCR1−4 をDAFの疎水性テールとともに含むDAFポリペプチドのフラグメント、をコ ードする配列を包含する(図1B)。 このDAFコード領域は、SCR1の5アミノ酸N末端側のEagI部位で始 まり、すなわち、配列番号1のアミノ酸−5で始まって、配列番号1のアミノ酸 347で終わり、DAFの完全C末端をコードする。この領域のカルボキシル末 端部分は、DAFの推定GPIアンカーシグナル配列をコードするヌクレオチド を包含する。実施例3 哺乳動物細胞におけるDCおよびCDの細胞表面発現 リン酸カルシウムトランスフェクションによって、マウス繊維芽細胞株Bal b/3T3中へのDAF、DCおよびCD構築体の安定なトランスフェクション を実施した(Ausubel,et al.,1992)。プラスミドSV2Neoの同時トラン スフェクションにより、G418(Gibco)含有培地での選択を可能にした。次 に、G418耐性コロニーを拾い、増殖させ、抗DAFモノクローナル抗体BR IC216(Serotec,Indianapolis,IN)および抗CD59モノクローナル抗 体MEM43(Biodesign International,Kennebunkport,ME)、およびFIT C結合(コンジュゲート化)抗マウス二次(2°)抗体を用いて、間接蛍 光抗体法により、細胞表面に発現されたDCおよびCDの存在について試験した 。増加した蛍光は、増加した細胞表面発現と関連する。図2は、2つの独立した DCの陽性クローン(DC−A5およびDC−D6、図2AおよびC)ならびに 2つの独立したCDクローン(CD−4.15およびCD−4.21、図2Bお よびD)の細胞表面発現プロフィールを、陰性対照としてSV2Neo単独でト ランスフェクトした細胞と比較して示す。 図2に示すフローサイトメトリープロフィールは、DCおよびCDは各々安定 に形質転換したBalb/3T3細胞の表面に発現され、抗DAFおよび抗CD 59モノクローナル抗体の両方に認識されることを示す。これらの結果は、これ らの分子は本来の(ネイティブな)親インヒビターDAFおよびCD59に固有 のコンフォメーション性エピトープの少なくともいくつかを保持していることを 示す。実施例4 哺乳動物細胞で発現されたDCのPI−PLC解析 CD59のひとつの構造的特徴は、この分子がグリコホスファチジルイノシト ール(GPI)連鎖を通じて細胞膜表面へ付着(アンカーリング)していること である。上記のように、DCは、DAFポリペプチドの大きい部分に融合したC D59アミノ酸配列全体を含む。このキメラ分子がやはりGPIアンカーによっ て細胞表面に保持されているかどうかを試験するために、DCを発現するBal b/3T3細胞に、FACS解析に先立って、1U/mlで1時間、PI−PLC (Boehringer-Mannheim,Corporation,Biomedical Products Division,Indian apolis,Indiana)消化を行った。この実験の結果を図3に示す。 PI−PLC処理は、CD59(MEM43、図3A)またはDAF(BRI C216、図3B)のいずれかに対するモノクローナル抗体を用いて間接蛍光抗 体法により測定したところ、安定に形質転換したBalb/3T3細胞表面から DCタンパクを除去した。疑似(モック)処理した細胞(−PI−PLC)は細 胞表面上にcCIP DCを保持しており、一方、PI−PLC処理(+PI− PLC)は、減少した蛍光強度により示されるように、細胞表面タンパクの喪失 をもたらした。実施例5 DCおよびCDはDAFのC3阻害活性と同等の活性を有する 形質転換したBalb/3T3細胞で発現されたDCおよびCDの機能的活性 を、ネイティブなDAFのC3阻害活性を疑似するその能力を測定することによ って評価した。この解析は、形質転換した細胞を、増加する濃度のヒト血清とと もにインキュベートすることにより実施し(5、10、20、および40%;図 それぞれ図4A〜D)、抗C3モノクローナル抗体(抗C3d、Quidel,San Di ego,CA)を用いて、補体成分C3の細胞表面沈着をフローサイトメトリーによ り検定した。 CD59を発現する形質転換したBalb/3T3細胞は、上記で引用した「 最終補体インヒビター融合遺伝子およびタンパク質」なる発明の名称の別出願で ある出願第08/205720号(この関連部分は参照により本明細書中に包含 されるものとする)に記載のとおりに調製した。DAF、CD、DCおよびCD 59の各々のトランスフェクタントの細胞は、収穫して、1×HBSSおよび1 %BSA中に再懸濁した。1アリコートあたり約1×105個の細胞を、最初に 抗Balb/3T3補体結合ポリクローナル抗体とともに、4℃で30分間イン キュベートした。細胞をペレットにして、1×HBSSおよび1%BSAで2回 洗浄してから、ヒト血清を添加した。細胞を、増加する濃度のヒト血清とともに 37℃で30分間インキュベートし、次いで1×HBSSおよび1%BSAで1 回洗浄してから、抗C3モノクローナル抗体とともにインキュベートした。次に 、細胞をフローサイトメトリーで解析した。ここでは、増加した蛍光は、C3沈 着からの保護の欠如を示し、したがって、C3コンベルターゼ阻害の欠如を示す 。 図4に見られるように、DC、CDおよびDAFは、20%までのヒト血清で 抗原投与した場合に、同等に効果的にC3沈着を阻害することができる。比較の ために、CD59のみを発現する細胞(これも図4に示す)は、CD59にはC 3阻害活性がないことから、C3沈着をブロックできない。実施例6 キメラ補体インヒビターDCおよびCD59は、DAFまたはCDよりも効果 的な膜侵襲複合体の溶解活性のインヒビターである キメラ補体インヒビタータンパクの機能的活性のさらなる試験として、DAF 、CD59、CDまたはDCを発現する安定に形質転換したBalb/3T3細 胞株(実施例5に記載したもの)を、膜侵襲複合体(C5b〜9)の溶解活性を ブロックするその能力について検定した。 MACの溶解活性は、抗Balb抗体およびヒト血清で抗原投与した安定に形 質転換したBalb/3T3細胞からの捕捉された細胞質指示色素、カルセイン AM(Molecular Probes,Inc.,Eugene,Oregon)の流出を定量することにより 評価した(図5)。 DC、CD、DAFまたはCD59を発現する形質転換細胞、ならびにベクタ ー単独対照を、96ウェルプレートで集密状態(コンフルエント)になるまで生 育させた。細胞を、1%(W/V)BSAを含むHBSS(HBSS/BSA)中で 200μlで2回洗浄した。 カルセインAM(最終濃度10μM)を添加し、プレートを37℃で30分間 インキュベートして、色素が、細胞によって内在化され、細胞のエステラーゼに よって損傷を受けていない細胞の内側に保持される極性蛍光性誘導体に変換され るのを可能にした。次に、ウェルをHBSS/BSAで2回洗浄して、細胞の外 側に残っている色素を除去した。次いで、細胞を、古典的補体経路の活性剤とし て役立つ抗Balb/3T3 IgG(HBSS/BSA中、2mg/ml)とイン キュベートした。23℃で30分間のインキュベーションの後、結合していない IgGを洗い落とした。 次に、細胞をHBSS/BSA中の25%ヒトC8欠損血清の存在下で37℃ で30分間インキュベートし、細胞表面でC5b〜7が会合するのを可能にした 。次いで、細胞を、横座標上に示す濃度のHBSS/BSA中の精製C8および C9と、37℃で30分間インキュベートして、MACの会合を可能にし、した がって、補体媒介性損傷が起こるのを可能にした(ヒトC8破壊血清、ならびに 精製C8およびC9は、Quidel Corporation,San Diego,CAから入手した)。 次いで、蛍光の測定のために細胞を浸す培地を清浄な96ウェルプレートに移し た。 この検定の条件下では、カルセインAMの蛍光性極性誘導体は、細胞膜の完全 性が損なわれている場合、試験細胞を浸す培地中に放出されるのみである。した がって、試験細胞を浸す培地中へ放出されたカルセインAMの蛍光に対する細胞 に保持されたそれは、細胞が受けた補体媒介性損傷のレベルの、間接的ではある が正確な測定値を提供する。残っている細胞付随色素は、96ウェル培養プレー ト中に保持された細胞の1%SDS溶解物(ライセート)から決定した。これは 、以下の式を用いて色素放出(%)を算出することを可能にした:総量=放出量 +保持量、および放出(%)=(放出量/総量)×100。蛍光は、ミリポア( Millipore)CYTOFLUOR 2350蛍光プレートリーダー(490nm励 起、530nm放射)を用いて測定した。 図5に示すように、これらの検定の結果は、DC(黒の三角)およびCD59 (白丸)は、ネオマイシン耐性のみを発現する対照細胞(白四角)と比較して、 MACの溶解活性をほぼ完全にブロックすることにおいて同等に効果的であるこ とを明らかにした。補体インヒビターCD(黒丸)およびDAF(黒の菱形)も また、CD59またはDCよりもMAC活性をブロックする効率は低いものの、 同等に効果的であった。これらの結果と、実施例5記載の実験の結果(C3沈着 からの同等の保護が、CDおよびDCによって提供されるが、CD59によって は提供されないことを示した)との比較は、CDではなくDCが、C3コンベル ターゼおよびMAC阻害活性の両方を提供することを明らかにする。 本発明の、好ましい、またはその他の態様を本明細書において記載したが、さ らに別の態様を、本発明の範囲から逸脱することなく、当業者は看取し、実施す ることができる。後記のクレーム(請求の範囲)は、本明細書に記載の具体的な 態様ならびにこのような改変体、変異体および等価物をカバーすることを意図す るものである。 この出願を通じて、種々の刊行物、特許および特許出願が引用されている。こ れらの刊行物、特許および特許出願の教示および開示全体は、本発明が属する技 術水準をより十分に説明するために、参照により本出願に包含される。寄託物 上述のプラスミドpC8−hCD59−103、pDC#1−pcDNAI− AMP、およびpCDGPI#1−pcDNAI−AMPは、E.coli中で米国A merican Type Culture Collection,12301 Parklawn Drive,Rockville,Maryla nd,20852に寄託され、各々69231、69563、および69564と命名 されている。これらの寄託は、特許手続上の微生物の寄託の国際的承認に関する ブダペスト条約(1977)に基づいて行った。 ATCC受託番号69231を有する上記の寄託は、1993年1月29日に 行い、ATCC受託番号69563および69564を有する上記の寄託は、1 994年2月9日に行った。 寄託物第69231号は、Escherichia coli株DH5α中に作成されたもので あり、これは以下の遺伝子型を有する: F- φ80dlacZΔM15 Δ(lacZYA-argf)U169 recA1 endA1 hsdR17(rk-,mk+)supE44 λ- thi-1 gyrA96 relA1 寄託物第69563号および第69564号は、Escherichia coli株TOP10 F′中に作成されたものであり、これは以下の遺伝子型を有する: F'{lacIqTNlO(TetR)}mcrAΔ(mrr-hsdRMS-mcrBC)φ80lacZΔM15 ΔlacX74 deoR recA1 araD139 Δ(ara-leu)7697 galU galK rpsL(StrR)endA1 nupG
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI C12N 5/10 8615−4C C07H 21/04 B // A61K 38/00 9637−4B C12P 21/02 C C07H 21/04 9282−4B C12N 5/00 B C12P 21/02 9051−4C A61K 37/02 (C12P 21/02 C12R 1:92) (72)発明者 スクウィント、ステファン・ピー アメリカ合衆国、コネチカット州 06524、 ベサニー、コーチマンズ・レーン 16

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.以下のもの: (a)(i)C3阻害活性を有する第一の機能的ドメイン;および (ii)C5b〜9阻害活性を有する第二の機能的ドメイン を含み、上記第一の機能的ドメインが上記第二の機能的ドメインのアミ ノ末端側にあるキメラ補体インヒビタータンパクをコードする配列;または (b) (a)に相補的な配列;または (c) (a)および(b)の両方 を含み、(a)、(b)または(c)を含まない核酸分子を実質的に包含しないことを 特徴とする核酸分子。 2.上記第一の機能的ドメインが、天然C3インヒビタータンパクの少なくとも 一部を含み、上記キメラ補体インヒビタータンパクが、上記天然C3インヒビタ ータンパクの補体阻害活性の少なくとも約25%を有する、請求項1記載の核酸 分子。 3.上記第二の機能的ドメインが、天然C5b〜9インヒビタータンパクの少な くとも一部を含み、上記キメラ補体インヒビタータンパクが、上記天然C5b〜 9インヒビタータンパクの補体阻害活性の少なくとも約25%を有する、請求項 1記載の核酸分子。 4.上記キメラ補体インヒビタータンパクが、第一および第二の機能的ドメイン の間にリンカー領域を含む、請求項1記載の核酸分子。 5.上記キメラ補体インヒビタータンパクが、細胞膜付着のための膜貫通ドメイ ンを含む、請求項1記載の核酸分子。 6.上記キメラ補体インヒビタータンパクが、ヒト補体に対する補体阻害活性を 有する、請求項1記載の核酸分子。 7.そのベクターを含む宿主が上記キメラ補体インヒビタータンパクを発現する よう、第二の核酸分子に作動可能に連結された請求項1記載の核酸分子を含む核 酸ベクター。 8.請求項7記載のベクターを含む組換え宿主。 9.ヒト補体侵襲から非ヒト器官を保護する方法であって、請求項6記載の核酸 分子を、非ヒトトランスジェニック動物を生成することができる多能性細胞に導 入する工程、および上記細胞から非ヒトトランスジェニック動物を生成する工程 を含み、それによりヒト補体侵襲に対する上記非ヒトトランスジェニック動物の 器官の抵抗性を強化することを特徴とする方法。 10.請求項9記載のトランスジェニック動物から単離された細胞。 11.以下のもの: (i) C3阻害活性を有する第一の機能的ドメイン;および (ii)C5b〜9阻害活性を有する第二の機能的ドメイン を含み、上記第一の機能的ドメインが上記第二の機能的ドメインのアミノ末端 側にあることを特徴とするキメラ補体インヒビタータンパク。 12.上記第一の機能的ドメインが、天然C3インヒビタータンパクの少なくとも 一部を含み、上記キメラ補体インヒビタータンパクが、上記天然C3インヒビタ ータンパクの補体阻害活性の少なくとも約25%を有する、請求項11記載のキ メラ補体インヒビタータンパク。 13.上記第二の機能的ドメインが、天然C5b〜9インヒビタータンパクの少な くとも一部を含み、上記キメラ補体インヒビタータンパクが、上記天然C5b〜 9インヒビタータンパクの補体阻害活性の少なくとも約25%を有する、請求項 11記載のキメラ補体インヒビタータンパク。 14.第一および第二の機能的ドメインの間にリンカー領域を含む、請求項11記 載のキメラ補体インヒビタータンパク。 15.細胞膜付着のための膜貫通ドメインを含む、請求項11記載のキメラ補体イ ンヒビタータンパク。 16.ヒト補体に対する補体阻害活性を含む、請求項11記載のキメラ補体インヒ ビタータンパク。
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