JPH09508914A - 鏡像異性体的に純粋な(+)−リアロゾール - Google Patents

鏡像異性体的に純粋な(+)−リアロゾール

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JPH09508914A JP7521563A JP52156395A JPH09508914A JP H09508914 A JPH09508914 A JP H09508914A JP 7521563 A JP7521563 A JP 7521563A JP 52156395 A JP52156395 A JP 52156395A JP H09508914 A JPH09508914 A JP H09508914A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は式(I)のリアロゾールの新規な鏡像異性体的に純粋な右旋性異性体およびその薬学的に許容可能な酸付加塩に関する。これらの化合物は正常、前新生物または新生物上皮細胞の増殖増加および/または異常な分化により特徴づけられる疾患を処置する際に特に有用である。これらの化合物は皮膚科学分野において特に有用である。該新規化合物を含有する組成物、該新規化合物の製造方法並びに上記の疾患を処置するための上記の化合物の使用方法も開示する。

Description

【発明の詳細な説明】 鏡像異性体的に純粋な(+)−リアロゾール 本発明は正常、前新生物または新生物上皮細胞の増殖増加および/または異常 な分化により特徴づけられる疾患の処置において有用な式(I)の新規な鏡像異 性体的に純粋な化合物に関する。これらの化合物は皮膚科学の分野において特に 有用である。該新規化合物を含有する組成物並びに上記の疾患を処置するための 上記の化合物の使用方法も開示する。式(I)の右旋性化合物は角質化疾患を処 置するための薬品の製造のために有用である。さらに本発明はこの新規化合物の 製造方法も提供する。 本発明による新規化合物は化合物リアロゾール(Iiarozole)の右旋性異性体お よびそれらの薬学的に許容可能な酸付加塩である。 リアロゾールはラセミ混合物、すなわちその光学異性体の混合物、であり、そ してEP−0,371,559に化合物28として具体的に挙げられている。該特 許出願は上皮疾患の処置におけるリアロゾールに似た化合物の使用を述べている 。EP−0,260,744はアンドロゲン生成を抑制または低下させるためのリ アロゾールに似た化合物の使用を記載している。EP−0,371,559および EP−0,260,744はリアロゾールに似た化合物が立体化学的異性体形を有 することは認めているが、リアロゾールの鏡像異性体的に純粋な形の例は示され ていない。 化学的にはリアロゾールは(±)−5−[3−クロロフェニル]−1−イミダゾ ール−1−イルメチル]−1−ベンズイミダゾールであり、そして式(I)に より表される。化学構造からわかるように、リアロゾールは1つのステレオジェ ン中心(stereogenic center)を有する(式(I)において星印で示されている )。 本発明の主題はリアロゾールの鏡像異性体的に純粋な右旋性異性体すなわち( +)−異性体である。該異性体は以下(+)−リアロゾールと称する。 多数の有機化合物が光学活性形で存在しており、すなわちそれらは平面偏光の 面を回転させる能力を有する。光学活性化合物の記載においては、分子の1つも しくはそれ以上のキラル中心の周りの絶対的立体配置を示すために接頭辞Dおよ びLまたはRおよびSが使用される。化合物による平面偏光の回転の符号を示す ために接頭辞(+)および(−)またはdおよび1が使用され、ここで(−)または1 は化合物が左旋性であることを意味しそして(+)またはdは化合物が右旋性であ ることを意味する。特定の化学構造に関しては、旋光の逆の符号を有する光学活 性異性体は鏡像異性体と称される。該鏡像異性体は、それらが互いに鏡像である こと以外は同一である。そのような鏡像異性体の1:1混合物はラセミ混合物と 称される。 各々の鏡像異性体が異なる能力を有するかまたは異なる活性を有するかもしれ ないため、立体化学的純度は薬学分野において重要である。有利な異性体の鏡像 異性体は単に不活性であるものより有害となるかもしれない。そのような相違点 のいくつかの例が当技術で知られている。 「鏡像異性体的に純粋な」という語はここでは、生成物が少なくとも90重量 %の1種の鏡像異性体および10重量%以下の他の鏡像異性体 を含有することを意味する。最も好適な態様では、「鏡像異性体的に純粋な」と いう語は組成物が少なくとも99重量%の1種の鏡像異性体および1%以下の他 の鏡像異性体を含有することを意味する。 化学物質の旋光は実験パラメーターに依存することに注目すべきである。以下 の実験部分に示されている値は旋光度でありそして例えば温度、使用される平面 偏光の波長、溶媒並びにサンプルの濃度の如き実験条件は一般的な方法で指示さ れている。例えば酸付加塩が生成する時には旋光は変わるかもしれない(それは 符号さえ変えるかもしれない!)。リアロゾールの右旋性異性体すなわち(+)− リアロゾールに言及する時には、塩基形の旋光の符号は以下に示されている特定 の実験条件下でのものを意味する。 化学反応が立体中心を含まない時には該立体中心の絶対的立体配置は同じまま であるが、該化学反応から生ずる化合物の旋光は異なっているかまたは逆の符号 を有するかもしれないことにも注目すべきである。従って、混同を避けるために 、最終生成物の所望する鏡像異性体と同じ立体中心の絶対的立体配置を有する中 間体は照合番号の前に接頭辞(B)をつけて表示される。 以上で述べられた薬学的に許容可能な酸付加塩は、式(I)の化合物が生成で きる治療的に活性な無毒の酸付加塩形を含んでなることを意味する。後者は簡便 には塩基形を無機酸、例えばハロゲン化水素酸、例えば塩酸、臭化水素酸など; 硫酸;硝酸;燐酸など;または有機酸、例えば酢酸、プロパン酸、ヒドロキシ酢 酸、2−ヒドロキシプロパン酸、2−オキソプロパン酸、エタン二酸、プロパン 二酸、ブタン二酸、(Z)−2−ブテン二酸、(E)−2−ブテン二酸、2−ヒドロ キシブタン二酸、 2,3−ジヒドロキシブタン二酸、2−ヒドロキシ−1,2,3−プロパントリ カルボン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、4− メチルベンゼンスルホン酸、シクロヘキサンスルファミン酸、2−ヒドロキシ安 息香酸、4−アミノ−2−ヒドロキシ安息香酸および同様な酸の如き適当な酸で 処理することにより得られる。逆に塩形をアルカリを用いる処理により遊離塩基 形に転化することもできる。付加塩という語は、式(I)の化合物が生成できる 水和物および溶媒付加形も含んでなる。そのような形の例は例えば水和物、アル コレートなどである。 好適な薬学的に許容可能な酸は塩酸および(E)−2−ブテン二酸である。 リアロゾールを含む構造の一般的な製法はEP−0,371,559およびEP −0,260,744に広範囲に記載されている。 鏡像異性体的に純粋な(+)−リアロゾールは式(B)−(II)の鏡像異性体的に純 粋な中間体ジアミンを蟻酸またはその官能誘導体と反応させることにより製造で きる。 蟻酸の該官能誘導体はハロゲン化物、無水物、アミド並びにオルトおよびイミ ノエステル形も含むエステルを含んでなることを意味する。メタンイミドアミド またはその酸付加塩も環化剤として使用できる。 上記および下記の反応を実施するための一般的反応条件、処理工程お よび一般的単離技術は先行技術に記載されている。さらに特別な条件が要求され る時にはそれらは以下に述べられている。 式(B)−(II)の鏡像異性体的に純粋な中間体ジアミンは式(B)−(III)の中間 体を標準的なニトロ−アミン還元反応により還元することにより製造できる。 式(B)−(11)の所望する鏡像異性体は鏡像異性体的に純粋なキラル酸を用いる 式(III)の中間体のラセミ混合物の分別結晶により製造することができる。上 記の分別結晶用に好適なキラル酸は7,7−ジメチル−2−オキソビシクロ[2. 2.1]ヘプタン−1−メタンスルホン酸(すなわち10−樟脳スルホン酸)であ る。 該分別結晶を実施するための適当な溶媒は水;ケトン類、例えば2−プロパノ ン、2−ブタノン;アルコール類、例えばメタノール、エタノール、2−プロパ ノールである。ケトン類と水との混合物が上記の分別結晶用に非常に適する。好 適には2−プロパノンと水との混合物が使用される。水/2−プロパノンの容量 比は1/10〜1/2に変えることができる。該比の好適な範囲は1/5〜1/ 3である。 分別結晶は適切には室温以下において、好適には5℃以下において実施される 。 その後の反応段階は感知されるほどのラセミ化を伴わずに実施できることも見 いだされた。 或いは式(I)の化合物の(+)−異性体は式(B)−(II)の中間体の環化に関し て以上で記載されている工程に従い式(B)−(IV)の中間体を環化しそしてこのよ うにして得られた式(B)−(V)の中間体を脱硫することにより製造することもで きる。式(B)−(IV)および(B)−(V)においてRはC1-6アルキルを表し、ここ でC1-6アルキルは炭素数1〜6の直鎖状もしくは分枝鎖状の飽和炭化水素基、 例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシルを意味する。好 適にはRはメチルである。 式(B)−(IV)の中間体は式(B)−(VI)の中間体を式(VII)の試薬と反応させ 、このようにして製造された式(B)−(VIII)のチオウレア誘導体をアルキル化し 、その後に式(B)−(IX)の中間体を環化し、そして中間体(B)−(X)のニトロ基 を還元することにより製造できる。式(VII)、(B)−(VIII)、(B)−(IX)およ び(B)−(X)においてRは以上で定義された通りのC1-6アルキルを表す。 式(B)−(VI)の鏡像異性体的に純粋な中間体は当技術で既知の分離技術により 、例えばキラル静止相を用いるクロマトグラフィーによりまたは例えばジアステ レオマー化合物の生成により、例えば鏡像異性体的に純粋なキラル酸、例えばα −ヒドロキシベンゼン酢酸(マンデル酸)を用いるアミドの生成により、または 鏡像異性体的に純粋なキラル酸を用いてジアステレオマー塩形を生成することに より製造することができる。 リアロゾールは生体内および試験管内でレチノイド(retinoid)模擬作用を有す る。これは、この化合物がレチノイン酸(RA)代謝を抑制すると思われるため 増加したレチノイン酸(RA)水準が組織または細胞水準で顕著なRA作用をも たらすことを意味する。リアロゾールはアンドロゲン生合成の有効な抑制剤であ ることも示されている。前臨床および臨床研究は腫瘍学および皮膚科学の分野に おけるリアロゾールの有用性を現在示しつつある。 予期せぬことに、ラセミ性リアロゾールまたは以下(−)−リアロゾールと称す るリアロゾールの鏡像異性体的に純粋な左旋性異性体と比較し た時に(+)−リアロゾールが増加したレチノイン模擬活性(mimetic activity) を示すことが見いだされた。特に、(+)−リアロゾールは人間の皮膚表皮および 人間の舌の鱗状癌細胞(SCC25)におけるレチノイン酸代謝のさらに強い抑 制剤である。さらに、特に皮膚科学の分野におけるレチノイン模擬物質としての (+)−リアロゾールの有効性の増加は「無毛マウスにおける耳介表皮増殖症の誘 発」試験により立証することができる。正常な人間の角質細胞水準におけるレチ ノイン酸の作用も(+)−リアロゾールによりさらに強化される。さらに、予期せ ぬことに(+)−リアロゾールの使用の方が(−)−リアロゾールと比べた時に角質 化疾病を処置するための薬品の製造用に適することも毒性試験から見いだされた 。(+)−リアロゾールの増加したレチノイン模擬活性は以下の実験部分にさらに 詳しく記載されている。上記から、有効量の(+)−リアロゾールを投与すること によりもっと「目標が決定された」皮膚科学的治療を行えることが考えられる。 もっと「目標が決定された」皮膚科学的治療とは、リアロゾールの(+)−異性体 を使用することによりさらに高いレチノイン模擬活性を有する化合物が使用され ることを意味する。 本発明の方法における(+)−リアロゾールおよびその薬学的に許容可能な酸付 加塩の使用はレチノイド類、例えば全−トランス−レチノイン酸、13−シス− レチノイン酸およびそれらの誘導体、の代謝を遅延させるそれらの有用な性質に 基づく。後者がレチノイド類より遅くなった/より高い組織濃度並びに種々の細 胞タイプの改良された分化調節および成長をもたらす。(+)−リアロゾールの投 与がレチノイドが投与された場合と同じ効果を生ずるため、この(+)−リアロゾ ールの作用はレチノイン模擬活性とも称される。それ故、(+)−リアロゾールを 正常、前 新生物および新生物上皮細胞の成長および分化速度を調節するために使用するこ とができる。 (+)−リアロゾールおよびその薬学的に許容可能な酸付加塩は従って上皮細胞 の増殖増加および/または異常な分化により特徴づけられる疾患の処置方法にお いて有用である。(+)−リアロゾールは成長および分化がアンドロゲンまたはエ ストロゲンの作用により実質的に介在されていないかまたはそれに対して不感性 である細胞に対して、特に成長および分化がレチノイド類の作用に対して敏感な 細胞に対して活性を示す。特定の利用は種々の角質化疾患、例えばしゅさ、ざ瘡 、魚鱗癬、乾癬、いぼ、べんち、黒色表皮症、扁平苔癬、角膜上皮擦過傷、地図 舌、フォックス−フォーダイス病、前癌皮膚症状、例えば光線性角化症、および ケロイド、表皮剥離性角質増殖症、ダリエ病、毛孔性紅色ひこう疹、先天性魚鱗 癬様紅皮症、足底掌側角質増殖症、黒皮症、色素増強を治療および/または軽減 する能力を考えに入れている。(+)−リアロゾールおよびその薬学的に許容可能 な酸付加塩は角質化疾患を処置するための薬品の製造用に有用である。 一般的には、組織の過度の増殖および/または異常な分化により特徴づけられ る疾患を処置するのに有効な量は0.001mg/kg〜20mg/kgの体重 そしてより好適には0.01mg/kg〜10mg/kgの体重であると考えら れる。 本発明の方法で使用される式(I)の化合物は適当な組成物の形態で最も好適 に適用される。適当な組成物としては、全身的または局所的投与薬品用に一般的 に使用されている全ての組成物が挙げられる。本発明の薬学的組成物を製造する ためには、活性成分としての有効な量の、場 合により酸−付加塩形であってもよい、特定化合物を薬学的に許容可能な担体と 密に混合して一緒にし、この担体は投与に望まれる調剤の形態によって多種の形 態をとることができる。これらの薬学的組成物は特に経口、直腸、皮下投与また は非経口的注射による投与に適する単位薬用量形態が望ましい。例えば、経口投 与形態の組成物を製造するには、一般的な薬学的媒体、例えば懸濁剤、シロップ 剤、エリキシル剤および液剤の如き経口的液体調剤の場合には水、グリコール類 、油、アルコール類など;または散剤、丸剤、カプセル、および錠剤の場合には 固体担体、例えば澱粉、糖、カオリン、潤滑剤、結合剤、崩壊剤などを使用する ことができる。投与の容易さのために、錠剤およびカプセルが最も有利な経口投 与単位形態であり、その場合にはもちろん固体の薬学的担体が使用される。非経 口的組成物のためには、担体は一般的には殺菌水を少なくとも大部分含んでなる が、例えば溶解を助けるような他の成分を含んでいてもよい。例えば、担体が食 塩水溶液、グルコース溶液または食塩水とグルコース溶液との混合物を含んでな る注射溶液を製造できる。注射懸濁剤を製造することもでき、その場合には適当 な液体担体、懸濁化剤などを使用できる。使用の直前に液体形の調剤にする予定 の固体形の調剤も含まれる。皮下投与に適する組成物では、担体は場合により浸 透促進剤および/または適当な湿潤剤を、場合により少割合のいずれかの性質の 適当な添加剤と組み合わせて、含んでいてもよく、この添加剤は皮膚に重要な悪 影響をもたらすものでない。局所的適用のための適当な組成物としては、局所的 投与薬、例えばクリーム剤、ゼリー、包帯剤、シャンプー、チンキ剤、パスタ剤 、軟膏剤、ろう膏、散剤、液体または半−液体調剤などのために一般的に使用さ れている全ての組成物が挙げ られる。該組成物の適用は、例えば窒素、二酸化炭素、フレオンの如き噴射剤を 用いてアエロゾルにより、または噴射剤を用いずに例えばポンプ噴霧、滴剤、ロ ーション、または半固体、例えばスワブにより適用できる濃稠化組成物によって 行われる。特定の組成物では、例えばろう膏、クリーム剤、パスタ剤、ゼリー、 軟膏剤などの如き半固体組成物が一般的に使用されるであろう。 投与の容易さおよび薬用量の均一性のためには上記の薬学的組成物を薬用量形 態で調合することが特に有利である。明細書および請求の範囲で使用されている 薬用量単位形態はここでは各々の単位が所望する治療効果を生ずるように計算さ れた予め決められた量の活性成分を必要な薬学的担体と共に含有する単位薬用量 として適する物理的に分離した単位を称する。そのような薬用量単位形態の例は 錠剤(刻み線付きもしくはコーテイング錠剤を含む)、カプセル、丸剤、散剤包 、ウエファー、注射溶液または懸濁液、小さじ1杯分、大さじ1杯分など、並び にそれらの分離した複数分である。 他の組成物は化粧品タイプの調剤、例えば化粧水、パック、ローション、スキ ンミルクまたは乳液である。該調剤は、活性成分の他に、そのような調剤で一般 的に使用される成分を含有する。そのような成分の例は油、脂、ワックス、表面 活性剤、湿潤薬、濃稠化剤、酸化防止剤、粘度安定剤、キレート化剤、緩衝剤、 防腐剤、香料、染料、低級アルカノール類などである。所望するなら、他の成分 、例えば抗炎症剤、抗細菌剤、抗真菌剤、殺菌薬、ビタミン類、日焼け止め、抗 生物質、または他の抗ざ瘡剤を組成物の中に加えてもよい。 本発明の他の面では、不活性担体、有効量の(+)−リアロゾールまた はその酸付加塩形および有効量のレチノイン酸、その誘導体、特にレチノール、 またはその立体化学的異性体形を含んでなる薬学的または化粧品組成物が提供さ れる。 レチノイン酸および(+)−リアロゾールが相乗的な方法で作用することを示す ことができる。実際に、二種の物質の組み合わせ効果は別個に投与される時のそ れらの各々の効果の合計より大きい。上記のレチノイン酸を含有する組成物はざ 瘡を処置するためまたは皮膚の老化影響を遅らせそして一般的には皮膚の、特に 人間の顔面皮膚の、性質を改良するために特に有用である。活性成分としてレチ ノイン酸またはその誘導体を皮膚科学的に許容可能な担体と密に混合して含有す る薬学的または化粧品組成物は一般的な混和技術、例えば当技術で既知である場 合によりシクロデキストリン類またはそれらの誘導体と混合されていてもよいレ チノイン酸およびその誘導体の局所的適用に関して知られているもの、に従い製 造することができる。局所的適用に好適な組成物は0.001〜0.5%(特に0 .01〜0.1%)の全−トランス−レチノイン酸、13−シス−レチノイン酸 またはその誘導体、特にレチノール、および0.1〜5%の(+)−リアロゾール またはその皮膚科学的に許容可能な酸付加塩を、半−固体もしくは液体の希釈剤 または担体の中に含んでなるクリーム剤、軟膏剤またはローション剤の形態であ る。 これらの好適な組成物は好適には非刺激性であるべきであり、そしてできれば それらは無色且つ無毒であるべきである。皮膚への適用の簡便さのために、組成 物は一般的には水または有機溶媒の他に数種のある種の有機皮膚緩和薬、組成物 の水相および/または非水相用の乳化剤、湿潤剤、防腐剤並びに皮膚への活性剤 の浸透および残留を容易にする作用 物質を含有する。 使用時には、本発明のレチノイン酸を含有する組成物は処置または保護しよう とする部分に必要に応じて一定の間隔で一般的には1週間当たり約7〜21回局 所的に適用される。処置の期間は処置しようとする症状の性質および重さ並びに 組成物の適用頻度に依存するであろう。実験部分 A.中間体の製造 実施例1 a)(±)−4−[(3−クロロフェニル)−1−イミダゾール−1−イルメチル] −2−ニトロベンゼンアミン(その製造はEP−371,559に記載されてい る)(500g)の2−プロパノン(2000ml)および水(100ml)中 の均質混合物を22℃において撹拌した。(−)−(1R)−7,7−ジメチル−2 −オキソ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−メタンスルホン酸(353.2g )を加えると、混合物は10分後に均質になった。混合物を最初に20℃におい て18時間そして次に0−5℃において3時間撹拌した。沈澱を濾別し、2−プ ロパノン/水 95/5(150ml)で洗浄しそして乾燥して、308.9g( 36.2%)の生成物を生成した。サンプル(306.7g)をジクロロメタン( 500ml)および水(750ml)の間に分配させた。水酸化アンモニウム( 100ml)を加えた。この混合物を15分間撹拌した。水層を分離しそしてジ クロロメタン(各回とも250ml)て2回抽出した。分離した有機層を水(2 50ml)で洗浄し、乾燥し、濾過しそして溶媒を蒸発させて、179.7gの( −)−(B)−4−[(3−クロロフェニル)−1−イミダゾール−1−イルメチル ]−2−ニトロベンゼ ノール中)(中間体1)を生成した。 b)メタノール(656ml)中の中間体(1)(179.7g)とメタノール (32.7ml)中のアンモニアの溶液との混合物を20−25℃において触媒 としての活性炭上の白金(13.1g)を用いてチオフェン(0.27g)の存在 下で水素化した。水素(3当量)の吸収後に、触媒を濾別しそして2−プロパノ ール(30ml)で洗浄した。塩酸の2−プロパノール中溶液(522ml)を 濾液に<30℃において加えた。混合物を20℃において3時間、次に0−5℃ において3時間撹拌した。生成した沈澱をゆっくり濾別し、メタノール(100 ml)で洗浄しそして乾燥して(50℃)、185.60g(83.2%)の(+) −(B)−4−[(3−クロロフェニル)−1−イミダゾール−1−イルメチル]− 1,2−ベンゼンジアミン三塩酸塩;融点172.5℃; した。実施例2 a)(4−アミノ−3−ニトロフェニル)(3−クロロフェニル)メタノン(50g )、ホルムアミド(375ml)および蟻酸(63ml)の混合物を17時間に わたり撹拌しそして還流させた。冷却後に、混合物を氷上に注いだ。沈澱を濾別 しそして乾燥して、55g(99.4%)の(±)−−[(4−アミノ−3−ニト ロフェニル)(3−クロロフェニル)メチル]ホルムアミド(中間体3)を生成した 。 b)中間体(3)(50.7g)、6N塩酸(350ml)および2−プロパノ ール(70ml)の混合物を17時間にわたり撹拌しそして還 流させた。黄色沈澱を濾別しそして真空中で乾燥して、51g(97.8%)の( ±)−4−アミノ−α−(3−クロロフェニル)−3−ニトロベンゼンメタンアミ ン一塩酸塩;融点263℃(中間体4)を生成した。 c)中間体(4)(43g)のテトラヒドロフラン(400ml)中溶液に室温 において連続的に,−ジエチルエタンアミン(13.8g)および(R)−(−) −α−ヒドロキシベンゼン酢酸(20.8g)を加えた。次に1−ヒドロキシベ ンゾトリアゾール一水和物(22.2g)のテトラヒドロフラン(200ml) 中溶液を加えた。添加の完了後に、,′−ジシクロヘキシルカルボジイミド (33.9g)のジクロロメタン(300ml)中溶液を混合物に加えた。室温 において2時間撹拌した後に、,′−ジシクロヘキシルウレアを濾別した。 濾液を炭酸カリウムの溶液(10%)で洗浄しそして有機層を乾燥して、ジアス テレオマー類の混合物(60g)(画分1)を与えた。出発物質として中間体( 4)(16g)を用いる同じ実験は26gのジアステレオマー類の混合物(60 g)(画分1)を生じた。画分1および2を一緒にしそしてHPLC(溶離剤: CH2Cl2/酢酸エチル90:10)により精製して、30g(32.3%)の( ±)−(R,B)−−[(4−アミノ−3−ニトロフェニル)(3−クロロフェニル) メチル]−α−ヒドロキシベンゼンアセトアミド(中間体5)を生成した。 d)中間体(5)(30g)、12N塩酸(300ml)および1−プロパノー ル(100ml)の混合物を17時間にわたり撹拌しそして還流させ、そして氷 上に注いだ。混合物を酢酸エチルで抽出した。水相を水酸化アンモニウムで塩基 性としそしてジクロロメタンで抽出した。ジクロロメタン抽出物を乾燥し、濾過 しそして蒸発させて、7.3g(3 6.0%)の(+)−(B)−4−アミノ−α−(3−クロロフェニル)−3−ニトロ ベンゼンメタンアミン(中間体6)を生成した。 e)中間体(6)(7.3g)、2−イソチオシアナト−1,1−ジメトキシエタ ン(4.8g)およびメタノール(75ml)の混合物を2時間にわたり撹拌し そして還流させた。混合物を蒸発させて油状残渣として、11g(100%)の (+)−(B)−−[(4−アミノ−3−ニトロフェニル)(3−クロロフェニル)メ チル]−N′−(2,2−ジメトキシエチル)チオウレア(中間体7)を生成した。 f)中間体(7)(11g)、ヨードメタン(2ml)および炭酸カリウム(4 .97g)の混合物を室温において48時間撹拌した。溶媒を蒸発させそして残 渣をジクロロメタンで抽出しそして水で洗浄した。有機層を乾燥し、濾過しそし て蒸発させて、11.4gの(+)−(S)−メチル(B)−N−[(4−アミノ−3− ニトロフェニル)(3−クロロフェニル)メチル]−′−(2,2−ジメトキシエチ ル)カルバムイミドチオエートを油状残渣(中間体8)として生成した。 g)中間体(8)(11.4g)に0℃において(5℃に予め冷却された)硫酸 (100ml)を加えた。混合物を5℃において完全な溶解まで撹拌しそして次 に室温に暖めた。2時間撹拌した後に、溶液を氷上に注ぎそして水酸化アンモニ ウムで塩基性とした。水溶液を酢酸エチルで抽出した。有機層を乾燥し、濾過し そして蒸発させた。残渣をカラムクロマトグラフィー(溶離剤:CH2Cl2/C H3OH 98:2)により精製した。所望する画分の溶離液を蒸発させて、3. 7g(38.0%)の(+)−(B)−4−[(3−クロロフェニル)[2−(メチルチオ )−1−イミダゾール−1−イル]メチル]−2−ニトロベンゼンアミン(中間 体 9)を生成した。 h)中間体(9)(6.2g)、ラネーニッケル(6g)およびメタノール(1 00ml)の混合物を2時間にわたり2バールおよび室温において水素化した。 計算された量の水素が吸収された後に、触媒を濾別した。濾液である(+)−(B) −4−[(3−クロロフェニル)[2−(メチルチオ)−1−イミダゾール−1−イ ル]メチル]−1,2−ベンゼンジアミン(中間体10)を次の段階用に使用した 。 i)中間体(10)(5.7g)、メタンイミドアミド一酢酸塩(5.2g)およ びメタノール(100ml)の混合物を3時間にわたり撹拌しそして還流させた 。反応混合物を蒸発させそして残渣をジクロロメタンで抽出しそして炭酸水素ナ トリウム(10%)で洗浄した。有機層を乾燥し、濾過しそして蒸発させた。油 状残渣をカラムクロマトグラフィー(溶離剤:CH2Cl2/CH3OH 95:5 )により精製した。所望する画分の溶離液を蒸発させて、4.9g(83.7%) の(+)−(B)−5ー[(3−クロロフェニル)[2−(メチルチオ)−1−イミダゾ ール−1−イル]メチル]−1−ベンズイミダゾール(中間体11)を生成した 。 B.最終化合物の製造 実施例3 中間体(2)(185g)の水(512ml)中混合物を20℃において撹拌 した。塩酸(289ml)を加えた。蟻酸(85%)(61.17ml)を加え そしてこの混合物を55℃に加熱した。反応混合物を55℃において3時間撹拌 しそして次に20℃に冷却した。ジクロロメタン(1223ml)を加えた。水 酸化アンモニウム(730ml)を<25℃において滴々添加した。分離した有 機層を水(500ml)で 洗浄し、乾燥し、濾過し、そして溶媒を蒸発させて、152.88g(108.5 %)の生成物を生成した。サンプルを乾燥して(55℃において18時間)、3 .18gの(+)−(B)−5−[(3−クロロフェニル)−1−イミダゾール−1− イル]メチル]−1−ベンズイミダゾール; (化合物1)を生成した。実施例4 追加量のラネーニッケル(2g)を毎日加えながら、中間体(11)(4.9 g)、ラネーニッケル(2g)およびエタノール(100ml)の混合物を5日 間にわたり撹拌しそして還流させた。触媒を濾別しそしてジクロロメタンですす いだ。濾液を蒸発させそして残渣を2回カラムクロマトグラフィー(シリカゲル ;CH2Cl2/CH3OH 95:5;CH2Cl2/CH3OH/NH4OH 80 :20:3)により精製した。所望する画分の溶離液を蒸発させそして残渣を2 −プロパノールおよびエタノールの中で塩酸塩に転化させた。この塩を2−ブタ ノンから再結晶化させて、1.8g(37.2%)の(+)−(B)−5−[(3−クロ ロフェニル)(1−イミダゾール−1−イル)メチル]−1−ベンズイミダゾ メタノール中)(化合物2)を生成した。実施例5 化合物(1)(149.7g)を2−フタノン(2424ml)中に溶解させ た。塩酸の2−プロパノール(82.6ml)および2−ブタノン(727ml )中混合物を2時間の期間にわたり20℃で加えた。反応混合物を20℃で16 時間撹拌した。沈澱を濾別し、2−ブタノン (242ml)で洗浄しそして乾燥して(真空;80℃)、147.5g(99. 3%)の(+)−(B)−5−[(3−クロロフェニル)−1−イミダゾール−1− イルメチル]−1−ベンズイミダゾール一塩酸塩; (化合物2)を生成した。実施例6 化合物(1)(0.72g)のエタノール(5.1ml、変性)中混合物を20 ℃において均質になるまで撹拌した。(E)−2−ブテン二酸(0.54g)を加 えた。混合物を20℃で18時間撹拌しそして次に0−5℃に冷却すると、沈澱 が生成した。さらに変性エタノール(2ml)を加え、そして混合物を20℃で 2時間撹拌した。沈澱を濾別し、エタノール(3ml、変性)で洗浄しそして乾 燥して(真空;50℃)、0.26g(23.4%)の(B)−5−[(3−クロロフ ェニル)−1H−イミダゾール−1−イルメチル]−1H−ベンズイミダゾール( E)−2−ブテンジオエート(2:3)エタノレート(2:1);融点111.2 ℃(化合物3)を生成した。 C.薬理学的実施例 実施例7:人間の舌の鱗状癌細胞におけるレチノイン酸代謝 人間の舌の鱗状癌細胞(SCC25)を6−ウェル板に接種しそして4日間3 7℃で成長させた。使用された培地はヒドロコルチソンおよび胎牛血清が補充さ れたハンスF12およびダルベッコ改質イーグル培地の1:1混合物であった。 4日間の成長後に、培地を角質細胞血清を含まない培地と交換しそして融合性細 胞をさらに3日間培養した。培地を実験開始前16時間に新しくした。レチノイ ン酸代謝に対する試験化合 物の影響を測定するため、1μCi[11,12−3H]−レチノイン酸の添加によ り反応を開始する前に試験化合物および/または2μlDMSOを培地に加えた 。37℃における3時間の培養後に、培地および細胞を抽出しそして[11,12 −3H]−レチノイン酸をHPLCにより Van Wauwe et al.,J.Pharmacol.Exp .Ther.(1992),261: 773-779により記載されている通りにして分析した。この 試験の結果は、化合物番号2、すなわち(+)−リアロゾールのHCl塩、が人間 の舌の鱗状癌細胞におけるレチノイン酸のヒドロキシル化を1.0μMのIC50 値で抑制し、ラセミ性リアロゾールのHCl塩は2.9μMのIC50値を有しそ して(−)−リアロゾールのHCl塩はほとんど不活性であったことを示した。実施例8:無毛マウスにおける耳介表皮増殖症の誘発 レチノイドの皮膚作用の1つはそれらが生体内で表皮増殖症を誘発する潜在能 力である(Conner,Models in dermatology 1987,Vol.3 Karger,Basel,1987 ,p.23-28)。従って、無毛マウスにおける表皮増殖症を誘発するそれらの能力 に関してリアロゾールおよび二種のその立体化学的異性体を全−トランス−レチ ノイン酸と比較した。 体重が25−30gの雌の無毛マウスを偽薬(PEG200)、全−トランス −レチノイン酸または試験化合物で連続14日間にわたり経口的に1日1回処置 した。15日目に、動物を殺しそして耳の組織を集め、そこから2μm厚さの部 分を形態学的分析用に用意した。合計の成長可能表皮の厚さを測定すると、偽薬 で処置したマウスの表皮は薄い表皮からなっていた。それとは対照的に、RAま たは試験化合物で処置した動物の表皮は増殖性であった。結果を表1に示す。 実施例9:毒物学試験 犬に1ヶ月にわたり経口的薬用量の試験化合物、すなわち化合物番号2および (−)−リアロゾールのHCl塩、を毎日投与した。10mg/kg/日の薬用量 において、ほとんどの犬の組織中の化合物番号2に関する濃度は(−)−リアロゾ ールのHCl塩に関するものより少なくとも10倍低かった。 D.組成物実施例 下記の調剤は本発明に従う動物および人間対象物に対する全身的または局所的 投与に適する典型的な薬物学的組成物を例示する。 これらの実施例にわたり使用される「活性成分」(A.I.)は式(I)の化合 物またはその薬学的に許容可能な酸付加塩に関する。実施例10:経口滴剤 500gのA.I.を0.5リットルの2−ヒドロキシプロパン酸およ び1.5リットルのポリエチレングリコールの中に60〜80℃において溶解さ せた。30〜40℃に冷却した後に、35リットルのポリエチレングリコールを 加えそして混合物を良く撹拌した。次に1750gのナトリウムサッカリンの2 .5リットルの精製水中溶液を加えそして撹拌しながら2.5リットルのココア香 料および50リットルの容量にするのに十分なポリエチレングリコールを加えて 、10mg/mlのA.I.を含んでなる経口滴剤溶液を与えた。生じた溶液を適 当な容器に充填した。実施例11:経口水剤 9gの4−ヒドロキシ安息香酸メチルおよび1gの4−ヒドロキシ安息香酸プ ロピルを4リットルの沸騰精製水の中に溶解させた。3リットルのこの溶液の中 に最初に10gの2,3−ジヒドロキシブタン二酸をそしてその後に20gのA. I.を溶解させた。後者の溶液を前者の溶液の残りの部分と一緒にしそして12 リットルの1,2,3−プロパントリオールおよび3リットルのソルビトール70 %溶液をそれに加えた。40gのナトリウムサッカリンを0.5リットルの水の 中に溶解させそして2mlのグースベリーエッセンスを加えた。後者の溶液を前 者と一緒にし、20リットルの容量にするのに十分な水を加えて、小さじ1杯分 (5ml)当たり5mgのA.I.を含んでなる経口水剤を与えた。生じた水剤を 適当な容器に充填した。実施例12:カプセル 20gのA.I.、6gのラウリル硫酸ナトリウム、56gの澱粉、56gのラ クトース、0.8gのコロイド状二酸化シリカ、および1.2gのステアリン酸マ グネシウムを一緒に激しく撹拌した。生じた混合物を 引き続き各々が20mgのA.I.を含んでなるように1000個の適当な硬質ゼ ラチンカプセルの中に充填した。実施例13:フィルム−コーテイング錠剤 100gのA.I.、570gのラクトースおよび200gの澱粉の混合物を良 く混合しそしてその後に5gのドデシル硫酸ナトリウムおよび 中溶液で湿らせた。湿った粉末混合物をふるいにかけ、乾燥しそして再 混合しそして圧縮して錠剤とし、各々が10mgの活性成分を含んでなる10, 000個の錠剤を与えた。 0mlのジクロロメタン中溶液を加えた。次に75mlのジクロロメタンおよび 2.5mlの1,2,3−プロパントリオールを加えた。10gのポリエチレング リコールを融解させそして75mlのジクロロメタンの中に溶解させた。後者の 溶液を前者に加えそして次に2.5gのオクタデカン酸マグネシウム、5gのポ リビニルピロリドンおよび30ml した。コーテイング装置の中で錠剤芯をこのようにして得られた混合物でコーテ イングした。実施例14:注射溶液 1.8gの4−ヒドロキシ安息香酸メチルおよび0.2gの4−ヒドロキシ安息 香酸プロピルを約0.5リットルの注射用沸騰水の中に溶解させた。約50℃に 冷却した後に、撹拌しながら4gの乳酸、0.05gのプロピレングリコールお よび4gのA.I.を加えた。溶液を室温に冷却しそして1リットルにするのに十 分な注射用の水を補充して、4mg/mlのA.I.の溶液を与えた。この溶液を 濾過により殺菌し(U.S.P.XVIIp.811)そして殺菌容器に充填した。実施例15:坐薬 3gのA.I.を3gの2,3−ジヒドロキシ−ブタン二酸の25mlのポリエ チレングリコール400中溶液の中に溶解させた。12Gの表 く混合した。このようにして得られた混合物を型の中に37〜38℃の温度で注 いで各々が300mgの活性成分を含有する100個の坐薬を生成した。実施例16:2%クリーム剤 75mgのステアリルアルコール、2mgのセチルアルコール、20mgのモ ノステアリン酸ソルビタンおよび10mgのミリスチン酸イソプロピルを二重壁 被覆容器中に加えそして混合物が完全に融解するまで加熱する。この混合物を7 0〜75℃の温度を有する精製水、200mgのプロピレングリコールおよび1 5mgのポリソルベート60からなる別個に製造された混合物に液体用ホモジェ ナイザーを用いて加える。生じた乳化液を連続的に混合しながら25℃以下に自 然に冷却する。20mgのA.I.、Imgのポリソルベート80および精製水か らなる溶 液並びに2mgの無水亜硫酸ナトリウムの精製水中溶液を次に連続的に混合しな がら乳化液に加える。クリーム剤である1gのA.I.を均質化しそして適当なチ ューブに充填する。実施例17:2%局所用ゲル 200mgのヒドロキシプロピルβ−シクロデキストリンの精製水中溶液に2 0mgのA.I.を撹拌しながら加える。塩酸を完全に溶解するまで加えそして次 に水酸化ナトリウムをpH6.0になるまで加える。この溶液を10mgのカラ ゲナンPJの50mgのプロピレングリコール中分散液に混合しながら加える。 ゆっくり混合しながら、混合物を50℃に加熱しそして自然に約35℃に冷却し 、そこで50mgの95%(容量/容量)エチルアルコールを加える。1gにす るのに十分な精製水の残りを加えそして混合物を混合して均質にする。実施例18:2%局所用クリーム剤 200mgのヒドロキシプロピルβ−シクロデキストリンの精製水中溶液に2 0mgのA.I.を撹拌しながら加える。塩酸を完全に溶解するまで加えそして次 に水酸化ナトリウムをpH6.0になるまで加える。撹拌しながら、50mgの グリセロールおよび35mgのポリソルベート60を加えそして混合物を70℃ に加熱する。生じた混合物を70℃の温度を有する100gの鉱油、20mgの ステアリルアルコール、20mgのセチルアルコール、20mgのモノステアリ ン酸グリセロールおよび15mgのソルベート60の混合物にゆっくり撹拌しな がら加える。25℃以下に冷却した後に、1gにするのに十分な量の精製水の残 りを加えそして混合物を混合して均質にする。実施例19:2%リポソーム調剤 2gのA.I.微細物、20gのホスファチジルコリン、5gのコレステロール および10gのエチルアルコールの混合物を撹拌しそして完全に溶解するまで5 5−60℃に加熱しそして0.2gのメチルパラベン、0.02gのプロピルパラ ベン、0.15gのエデト酸ナトリウムおよび0.3gの塩化ナトリウムの精製水 中溶液を均質化しながら加える。100gにするのに十分な精製水中の0.15 gのヒドロキシプロピルメチルセルロースを加えそして膨潤が完了するまで混合 を続ける。実施例20:2%リポソーム調剤 10gのホスファチジルコリンおよび1gのコレステロールの7.5gのエチ ルアルコール中混合物を撹拌しそして完全に溶解するまで40℃に加熱する。4 0℃に加熱しながらの混合により2gのA.I.微細物を精製水の中に溶解させた 。アルコール溶液を水溶液に均質化しながら10分間にわたりゆっくり加える。 膨潤が完了するまで精製水中の1.5gのヒドロキシプロピルメチルセルロース を混合しなから加える。生じた溶液を1N水酸化ナトリウムでpH5.0に調節 しそして100gにするのに十分な精製水の残りで希釈する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ,UG), AM,AU,BB,BG,BR,BY,CA,CN,C Z,EE,FI,GE,HU,JP,KE,KG,KP ,KR,KZ,LK,LR,LT,LV,MD,MG, MN,MW,MX,NO,NZ,PL,RO,RU,S D,SI,SK,TJ,TT,UA,UG,US,UZ ,VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.式(I) の右旋性化合物またはその薬学的に許容可能な酸付加塩。 2.化合物が(+)−5−[3−クロロフェニル]−1−イミダゾール−1−イル メチル]−1−ベンズイミダゾール塩酸塩(1:1)である請求の範囲第1項 記載の化合物。 3.化合物が(+)−5−[3−クロロフェニル]−1−イミダゾール−1−イル メチル]−1−ベンズイミダゾール(E)−2−ブテンジオエート(2:3)で ある請求の範囲第1項記載の化合物。 4.薬学的に許容可能な担体および治療的に有効な量の請求の範囲第1〜3項の いずれかに記載の化合物を含んでなる角質化疾患を処置するための組成物。 5.該組成物が局所的投与に適する形態である請求の範囲第4項記載の組成物。 6.該組成物が有効量のレチノイン酸、その誘導体またはその立体化学的異性体 形も含んでなる請求の範囲第5項記載の組成物。 7.薬品としての請求の範囲第1〜3項のいずれかに記載の化合物の使用。 8.角質化疾患を処置するための薬品の製造のための請求の範囲第1〜3項のい ずれかに記載の化合物の使用。 9.皮膚科学分野における疾患を処置するための薬品の製造のための請求の範囲 第1〜3項のいずれかに記載の化合物の使用。 10.ざ瘡、魚鱗癬または乾癬を処置するための薬品の製造のための請求の範囲 第1〜3項のいずれかに記載の化合物の使用。 11.式(B)−(II) の鏡像異性体的に純粋な中間体またはその酸付加塩。 12.a)式(III)の中間体を適当な溶媒中で鏡像異性体的に純粋なキラル酸 、例えば7,7−ジメチル−2−オキソビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−メタ ンスルホン酸、を用いて分割し、 b)このようにして得られる式(B)−(III)の鏡像異性体的に純粋な中間体を還 元し、 c)式(B)−(II)の鏡像異性体的に純粋な中間体を、メタンイミドアミド、蟻酸 またはその官能誘導体を用いて環化して、式(I)の鏡像異性体的に純粋な化合 物を生成せしめ、 そして所望するなら、式(I)の化合物を適当な酸を用いる処理によりその薬学 的に許容可能な酸付加塩形に転化するか、または逆に、酸−付加塩をアルカリを 用いて遊離塩基に転化する ことを特徴とする請求の範囲第1項記載の化合物の製造方法。
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