JPH09508683A - リアルタイムで構造物のパラメータを修正する改良された方法および装置 - Google Patents

リアルタイムで構造物のパラメータを修正する改良された方法および装置

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JPH09508683A
JPH09508683A JP7520130A JP52013095A JPH09508683A JP H09508683 A JPH09508683 A JP H09508683A JP 7520130 A JP7520130 A JP 7520130A JP 52013095 A JP52013095 A JP 52013095A JP H09508683 A JPH09508683 A JP H09508683A
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リー,ジョージ・シイ
リャン,ゾーン
トング,メイ
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ザ・リサーチ・ファウンデイション・オブ・ステート・ユニバーシティ・オブ・ニューヨーク
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Abstract

(57)【要約】 新規の制御法則に基づいた構造的なたわみ制御、および関連する順次制御をする方法と装置。本発明の装置は、比較的コストが安く、また従来技術の機器よりも性能が良好である。本発明の本質は、新規の機器および提示される制御法則を使用して、動的負荷を入力するのに適応した動的パラメータ(構造物の質量、減衰、剛性係数および/または入力強制係数)を調節することにある。そのように調節する際に構造物は、多方向外部励振により生じた作用を効果的に相殺するように、適応性のある機能を実施する。所要の制御動力は無しにできるか、または従来技術の能動的制御機器に比べて数分の一になり、またその有効性は、現行の最新の能動的制御に比べて、それと同等以上にできる。本発明の装置により使用される機器は、構造物、建物と建物内部、および他の構造設備に直ぐ適用されるように、容易に製造できる。

Description

【発明の詳細な説明】 リアルタイムで構造物のパラメータを修正する改良された方法および装置 技術分野 本発明は、全体として、構造物が地震または風などの外力を受けたときに、構 造物の変位(振動)を抑制する方法および装置に関し、その装置は、新規の減衰 /連結機器およびその取付け部材を使用している。また本発明は特に、新しく提 案された制御法則から開発された新規のプロセスに従って新規な方法で取り付け られる新しい機器を使用することにより、構造物の動的パラメータ(質量、減衰 、剛性の係数)を調整する方法および装置に関する。 発明の背景 構造物は、例えば強風または中〜強地震のような大きい規模の外力を受けると 、倒れる恐れがあることは周知である。構造物を損傷または倒壊することなく、 そのような外力に耐えるように構造物の能力を向上する多くの提案がなされてい る。それらの手法は、構造物を剛性に、構造物を弾性にすることから、構造物を 地盤表面に設置して地盤に対して移動できるようにし、構造物へある質量を連結 または分離してその共振振動数を変化するようにしたものまである。1つのその ような例は、Koboriにより発明された米国特許第5,036,633号に 示されている。そこにおいて、構造物へ衝撃を与える地震振動および/または風 のような外力に対する構造物の応答を制御する装置が開示され、その制御装置は 、構造物へ固定され、それを振れ止めする可変剛性手段と、構造物と可変剛性手 段との間に介在される可変減衰手段と、および構造物へ衝撃を与える外力を監視 するように、また監視された外力に関して構造物を非共振にするのに適切な減衰 係数を選択することにより、可変減衰手段を制御するようにプログラムされてい るコンピュータとを備える。Koboriの前述の特許とKoboriの前述の 他の特許、および他の者の特許は、フィードバック制御の原理に基づいており、 その原理は、地盤移動予測に従って共振を避けるために剛性を変更すること、予 め設定された減衰基準に従って減衰係数を変更すること、および部材の端部間に 配設 される機器を連結、または解除することにより、局部部材の剛性を変えることが 含まれる。従来技術の手法は、個別の構造的振動減少機器の識別を強調するが、 全体の構造的なシステムの挙動の分析を実施しない。さらに従来の分析は、構造 物の単一平面に集中する傾向があり、また三次元的ではない。 発明の概要と目的 本発明の主な着想は、地震、風、交通のような多方向負荷および/または他の 種類の周囲負荷により生じる構造的変形、内力、座屈、破壊エネルギーおよび関 連する損害の費用効果的制御を達成するために、構造的パラメータのリアルタイ ム修正により構造物の継時変動移動を最小にするように構造物を制御する方法と 装置を提供することにある。この制御は、非線形で、時間依存性で、かつ適応性 のある制御原理に従う制御機器の使用に基づいており、またその制御機器は、シ ステムを一層頑丈にするので、さらに安定化する。この手法は、適応性のある制 御機器を通して構造物の物理的パラメータを実際に制御するので、機能的に適応 性のある制御と呼ばれ、また自体の動的性能を修正できる構造物は、適応性のあ る構造物と呼ばれる。 本発明は、適応性のある構造物内で、変位、速度および加速度の係数、すなわ ち剛性、減衰および質量を変えることを意図する。加えて本発明は、入力駆動力 の一定の係数も変えることができ、例えば、構造物用の免震機器の摩擦係数を変 えて、地盤移動に対して入力される力/エネルギーを最小にすることができる。 この新しい手法は、構造物の物理的パラメータを実際に制御するので、適応性の ある機器を通して構造物の特性または機能的挙動を制御する。 本発明の基本的な理論は、全体の構造的システムの挙動の分析に基づいている ので、効果的であり(適応性があり)、また下記により特徴付けられる。 1)制御手順 −減衰、および質量または剛性、もしくは両者のような構造物 の物理的パラメータを変えることによるシステムの最適手法。 2)制御機構 −機能切換器の手段による一定の下部構造物および/または下 部部材の連結/解除を通しての制御。 3)制御原理 −階層的仕方で構成される段階のシーケンスを実施するコンピ ュータプログラムの使用を通しての保存エネルギーの最小化。 加えて、好ましい実施形態において、アクチェータは構造物へ力を加えない。 したがって、この制御は能動的ではない。 制御機構の機能切換器のそれぞれは、下記の状態の1つにすることができる。 すなわち「オン」、「オフ」または「減衰」である。各機能切換器の状態を変え ることにより、それらの切換器は、質量、減衰および剛性のような関連する構造 物の物理的パラメータを制御でき、また入力駆動力も制御できる。 ある機能切換器が「オン」であると、その切換器の部分は、互いに固定して接 続されるので、切換器は、重い質量を接続して、かなりの質量を構造物へ加える ことができる。また、ある機能切換器が「オン」であると、その切換器は、構造 物の部材を接続し、構造物の剛性を増加して、対応する変位を減少するので、構 造物の固有振動数を増加できる。ある切換器が「オフ」であると、接続部材は無 くなるので、その切換器の対向部分は互いに自由に移動できる。ある切換器が「 減衰」に設定されると、その対向部分の粘性移動があり、またその切換器は、構 造物のエネルギー散逸容量を増加することもできる。この状態が無くなると、減 衰力は、かなり減少され、したがって入力駆動力を減少できる。 機能切換器には3つだけの出力状態があるので、切換器の作動の制御プロセス は、比較的簡単にできる。かくして計算された速度は、かなり増加され、これは 、能動的すなわち適応性のある制御において重要な問題である。 本発明の制御理論を一層良く理解するために、従来技術の能動的制御システム を先ず検討する。線形機械的振動システムの場合、下記の式は、その動きを説明 するのに使用できる。 f(t) = MX"(t) + CX'(t) + KX(t) (1) ここにfは外力、M、CおよびKは質量、減衰および剛性の係数マトリックス、X(t) 、X'(t)およびX"(t)は変位、速度および加速度ベクトル、ならびに上付き字の「 '」および「"」は時間に関して第1および第2の導関数を表す。自由度が1のシ ステム(以下SDOFと呼ぶ)の場合、式(1)において、内力MX"によりなされた 仕事は、運動エネルギーとして説明できる。減衰力CX'によりなされた仕事は、 散逸エネルギーとして説明できる。ばね力KXによりなされた仕事は、位置エネル ギーとして説明できる。これらの3つのエネルギー項の合計は、外力fにより なされた仕事に等しい。これは、下記のように明記できる。 Ec = Ei - Ed ± Et (2) ここにE はエネルギーを表し、またc、i、dおよびt は、それぞれ保存エネルギ ー、入力エネルギー、減衰エネルギーおよび伝達エネルギーを表す。(純粋のS DOFシステムの場合、Et = 0である。しかしながら式(1)が多自由度(以下 MDOFと呼ぶ)構造物の振動モードを説明するのに使用されるならば、Etは、 正の値または負の値で存在する。)質量、減衰および剛性の係数が固定されると 、運動エネルギーおよび位置のエネルギーの両方は保存エネルギーとなる。減衰 力だけがエネルギーを散逸する。 係数M、C、Kが、本発明のリアルタイム構造的パラメータ修正(以下RSMと 呼ぶ)機器においてそのまま変更できるならば、運動エネルギーまたは位置エネ ルギーは完全に保存エネルギーにならない。かくして、式(1)は下記のように書 換えできる。 M(t)X"(t) + C(t)X'(t) + K(t)X(t) = F(t) (3) 式(3)を式(1)と比較すると、全てのパラメータが時間の関数になっていることが 明らかである。一定量のエネルギーは、機能切換器により構造物の外部へ伝達で きる。残りのエネルギーは依然保存エネルギーである。構造物の変位を最小にす るために、運動エネルギーと位置エネルギーの保存部分を最小にすべきことは直 観的に分かる。保存エネルギーが最小化されるならば、変位は最小値に保たれる 。これは、最小保存エネルギーの原理の本質である。かくして以下の通りになる 。 Ekc + Epc= 最小化 (4) 全体システムのエネルギー式は下記のように書くことができる。 W = Ekc + Ekf + Ed + Edf + Epc + Epf (5) ここに文字W は外力によりなされた仕事であり、また文字E はエネルギー項を表 す。下付字k は運動を表し、dは減衰力により散逸されるエネルギーを表し、pは 位置を意味し、またc は保存エネルギーを意味する。第2の下付字fは、伝達さ れるエネルギきーを表し、後で機能切換器により低下される。上式からEpc + Ek c を最小にするには、Ekf、Ed、EdfおよびEpfを最大にし、かつWを最小にする ことにより、最適な結果が達成できることが分かる。かくして最小のEpcは、エ ネルギー伝達EkfおよびEpfを増加し、エネルギー散逸EdおよびEdfを増加し、 また外力Wによりなされる仕事を減少することにより達成でき、これは、同様に 重要であり、瞬時インピーダンスまたは全体構造物を増加することにより、達成 される。 幾つかのSDOFシステムが、MDOF構造物を近似するのに使用できるが、 多自由度(MDOF)システムにおいて、保存エネルギーの最小化は、多少複雑な 作業となる。この複雑性は、構造物の種々の振動モード間のエネルギー伝達を考 慮しなければならない理由のために生じる。MDOF構造物のモード間のエネル ギー伝達は、LiangおよびLeeにより提案された複合エネルギー理論(「 構造物の減衰:パートI:複合減衰理論」、NCEERレポート、91−000 4、1991年)を通して求めることができる。 複合エネルギー理論に基づいて、システムは比例的に減衰されるもの、または 非比例的に減衰されるものとして分類できる。比例的に減衰されるシステムは、 減衰係数を、質量および剛性の割合として表すことができるものであり、すなわ ち以下の通りになる。 C= (A)M + (B)K (6) ここにAおよびBは一定の係数であり、またMおよびKそれぞれは、システムの質 量および剛性マトリックスを表す。そのようなシステムの基本的な特性は、振動 中にモード間にはエネルギー伝達が無いということである。 しかしながら非比例的に減衰されるシステムの場合、式(6)は当てはまらな い。これは、本発明にとり特に関連がある。と言うのは、構造物の剛性、質量お よび減衰マトリックスが時間的に修正されると、式(6)は満足されないで、シ ステムは、非比例的に減衰されるものとして分類されるからである。従ってエネ ルギー伝達はモード間で生じる。 モード間のエネルギー伝達の尺度は、形態エネルギー伝達比Siにより表すこと ができ、ただしSiは下記の通りである。 Si ≒ Wri/4πWi (7) またWriは、振動の1サイクル中にi 番目のモードへ伝達されるエネルギーであ り、またWiは、その振動サイクル前にi 番目のモードに蓄えられるエネルギーで ある。 非比例的に減衰されるシステムにおける任意のモードに対する固有振動数は、 形態エネルギーの伝達にも左右される。したがって非比例的に減衰されるシステ ムにおけるi 番目のモードの固有振動数Wiは、下記の式になる。 Wi= Wni exp(Si) (8) ここにSiは式(7)で定義されたものであり、またWniは、システムが比例的に減衰 された場合にi 番目のモードの固有振動数である。 保存エネルギーを最小にするために、構造物のモードそれぞれについて、式(7 )の形態エネルギー伝達比を最小にする必要がある。この着想は、本明細書の詳 細説明の項において式(5)に組み込まれる。 上記のことから、構造物が地震または風などの外力による外部エネルギーを受 けたときに、構造物の変位(または振動)を制御する方法および装置を提供する のが本発明の主な目的であることが分かり、したがってその装置は、新規の減衰 /連結機器および制御システムを採用する。 本発明の他の目的は、新しく提案された法則から開発された新規のプロセスに 従って新規な方法で取り付けられる新しい機器を使用することにより、構造物の 動的パラメータ(質量、減衰、剛性の係数)を調整できる制御システムを提供す ることにある。 本発明の別の目的は、構造物が地震または風などの外力を受けたときに、その 変位を制御するように構造物を修正する制御システムを提供することにあり、そ の制御システムは、構造物のフレームへ連結される機能切換器機器と、およびフ レームへ接続されるセンサーが、フレームの速度、加速度または変位などのパラ メータの変化を検知するときに、構造物のエネルギーを最小にし、および/また は構造物へのエネルギー伝達を防止することにより、構造物の保存エネルギーを 最小にするように機能切換器機器を作動する制御手段とを備える。 本発明の別の目的は、構造物が外力により変位されているときにリアルタイム で構造物パラメータを変える制御システムを提供することにあり、そこにおいて 、構造物の物理的パラメータが最初に決められ、外力が構造物へ加えられたとき に 構造物の保存エネルギーを最小にするように機能切換器が構造物へ取り付けられ 、またその制御システムは、外力により生じる速度、加速度または変位の測定値 に応答して、構造物の保存エネルギーを最小にし、かつその変位を制御するよう にリアルタイムで機能切換器を制御する。 本発明の別の目的は、外部エネルギーの付与による構造物の変位を制御する制 御システムを提供することにあり、その構造物は機能切換器を含むように修正さ れ、またその制御システムは、各機能切換器の局部制御用の第1のループを含む 順次または階層的な制御器を備える。 本発明の別の目的は、上述の方式の制御システムを提供することにあり、そこ において各機能切換器の局部制御用で、優先機能を備えた第2のループが設けら れる。 本発明の別の目的は、上述の方式の制御システムを提供することにあり、そこ において各機能切換器の全体制御用の第3のループが設けられる。 本発明の別の目的は、上述の方式の制御システムを提供することにあり、そこ において、危険防止制御ループとみなすことができる第4のループが設けられる 。 本発明の別の目的は、外部エネルギーまたは外力の付与による構造物の変位を 制御する制御システムを提供することにあり、その構造物は、押し付け − 引 っ張り(圧縮/引張り)で構造物へ取り付けられる少なくとも1対の機能切換器 を備えるように修正され、そこにおいて機能切換器の各対の第1と第2の切換器 は、構造物が異なる方向に移動するにつれて、「オン」と「オフ」との間で、お よび「オフ」と「オン」との間でそれぞれ切り換えられる。 本発明の別の目的は、リアルタイムで構造物の構造的パラメータを修正する制 御システムを提供することにあり、その制御システムは、「オン」、「オフ」お よび「減衰」状態を有する機能切換器を設けること、機能切換器が制御されると きに構造物の構造的パラメータを修正できるよう構造物に機能切換器を取り付け ること、および構造物へ加えられるエネルギーが散逸し、構造物の変位が制御さ れるように、外部エネルギーの付与により生じる速度、加速度または変位の1つ 以上の測定値に応答して機能切換器の状態を変えることを含み、また少なくとも 1つの機能切換器は、他の機能切換器が取り付けられる平面と交差する平面に取 り付けられて、2平面以上を同時に制御する。 本発明のさらに別の目的は、軸方向に整合する第1と第2の空洞を設けたシリ ンダーと、第1と第2の空洞内に滑動自在に取り付けられる第1と第2のロッド と、同時移動ができるように第1と第2のロッドを連結する手段と、および第1 と第2の空洞の隣接する端部間で延びるシリンダー内の流体通路とを有する新規 な機能切換器を提供することにあり、その流体通路には、機能切換器の状態を「 オフ」、「オン」および/または「減衰」の間で変えるために制御される弁が設 けられる。 本発明の上述の目的と他の目的、および利点、ならびに簡単に上述した制御理 論の適用は、添付図面と連係してなされる下記の詳細な説明を検討すれば、技術 に有能な者にとり一層明らかになる。 図面の簡単な説明 図1は、地震および強風などによりたわむことがある建物構造物を図示する。 図2は、ある期間を通しての地震のX−Y方向移動を図示する。 図3は、本発明の原理に従って機能切換器が適用されている建物構造物の一部 を図示する。 図4Aは、単方向機能切換器の概略線図である。 図4Bは、図4Aに示される機能切換器の動的モデルを図示する。 図5は、本発明に従って開発された制御プログラムの図式フローチャートであ る。 図6は、階層的制御ループを示すRSM 制御プロセスの意思決定フローチャ ートである。 図7Aおよび7Bは、本発明の初期局部構造的制御レベルにおける制御ハード ウエアの代表的な構成を図示し、図7Aは正面図であり、また図7Bは側面図で ある。 図8は、初期局部構造的制御を受ける間の、機能切換器の切換えを図示する。 図9Aは、初期局部構造的制御を受ける機能切換器の力対変位のプロットを図 示する。 図9Bは、初期局部構造的制御が高レベル制御器が存在しないで使用される場 合に生じることがある構造的に過大なそりを図示する。 図10は、全ての機能切換器の状態をリアルタイムで同時に点検し、また選択 された原理に従って最適指令を送出する全体的なループ制御器を備えた構造物を 図示する。 図11は、本発明の原理に従って修正できる単純化された建物構造物を図示す る。 図12は、図11に示される構造物が、図2の地震を受けたときに、どのよう に共振するかについての計算値を図示する。 図13Aおよび13Bは、図2の地震を受ける間に構造的たわみを減少するた めに、図11の構造物が、本発明の原理に従ってどのように修正できるかを図示 する。 図14Aは、図13Aおよび13Bに示される機能切換器がどのように「オフ 」および「オン」状態にされるかを図示する。 図14Bは、一対の試作切換器が一定の励振を受けている間に押し付け −引 っ張り構成で使用されるときに、その切換器の理論的動的応答を示す。 図15Aおよび15Bは、図6の構造物の計算された応答を示し、図15Aは 、本発明のRSMシステムに従って修正されたときの応答を示し、また図15B は、補強振れ止めを使用して修正されたときの応答を示す。 図16は、本発明の対象内容により制御されるか、または制御されないときに 、試験台構造物の実際の試験結果を示す。 図17は、本発明がどのようにして橋へ適用できるかを示す。 図18は、図17に示される構造に採用できる双方向機能切換器を図示する。 図19〜21は、本発明がどのようにして他の建物構造物へ適用できるかを示 す。 図22は、本発明の建物構造物への他の適用を示す。 図23は、RSMシステムを図22に示される建物へ適用する結果を示す線図 である。 図24および25は、一定の励振を受けている間に試作切換器の理論的および 実験的な動的応答を示す。 図26は、4方向機能切換器の側面図である。 図27は、図26の線27 − 27における図である。 図28は、図27の線28 − 28における断面図である。 詳細な説明 先ず図1を参照すると、建物構造物は全体として数字10で示される。図示さ れる構造物は、4本の一般に垂直に延びる柱12、14、16および18を有す る。加えて、水平ビーム20、22、24および26により形成される幾つかの 床がある。この図で示されるように、水平ビーム22.1、22.3、24.1 および24.3などはX−Z平面で東西方向に延び、またビーム22.2、22 4、24.2および24.4などはY−Z平面で南北方向に延びる。示される構 造物には、シェブロン振れ止めビーム30、32のような受動制御部材が設けら れる。構造物10は、矢印34により示される西方向の風のような風を受けると 、東へ向けてたわむ。その風は、エネルギーを建物に与え、付加エネルギーが曲 げ柱などの内部に蓄えられる。風34の速度が減少すると、このエネルギーは解 放されて、建物をその通常の形状に戻す。図1にスケッチされる構造物から分か るように、建物の全ての変形は、X−Z平面で生じ、その変形は、シェブロン振 れ止めビーム30、32により抗することができる。 建物10が地震を受けると、XおよびY方向(それぞれ東西および南北方向) で地盤の水平移動が生じる。加えて図1における正弦波XおよびYにより示され る地盤波が生じる。これらの動きのために、地震中に建物は、少なくとも5移動 度の移動を受け、すなわち、X−Y−Z方向の移動、およびX軸とY軸の回りの 回転移動、さらに多分Z軸の回りの回転移動を受ける。大部分の地震において励 振と大部分の他の動的負荷は一般的に不規則である。El Centro 地震応答時間履 歴である図2から最も良く分かる。建物10は、そのような地震を受けると、た わみ、振動する傾向がある。そのような建物の振動は、破壊的になる傾向がある 。 構造的な物理的パラメータがリアルタイムで修正されるならば、適応性のある 構造物は広範囲の振動規模に耐えることがコンピュータ分析および実験試験によ り求められている。そのような構造的パラメータの修正は、機能切換器の使用を 通して達成できる。多くの形態の機能切換器を採用できるが、好ましい形態は、 双方向的なものであり、かつ再々使用できる形式である。機能切換器を「オフ」 、「オン」、「減衰」状態に設定できる。用途に応じて、双方向または単方向の 切換器が好ましい。 図3は、図1に示される構造物の一部を示すが、Y−Z平面において垂直柱1 5が付加された図1と同様な図である。この図は、一般に数字36で示される対 の単方向の機能切換器を追加して示す。(単方向切換器は図3で図示されるが、 好ましい双方向切換器を使用できることは明らかであり、その方向切換器は、図 17、18および26〜28に関連して以下に説明される。)かくして、図示さ れるように、Y−Z平面上に置かれ、かつ柱15と水平ビーム24.2との間に 延びる一対の単方向の機能切換器36.1および36.2がある。構造物の隅部 には、2つの別の機能切換器36.3および36.4があり、機能切換器36. 3は、Y−Z平面上に置かれ、かつ隅部柱14と水平ビーム24.2との間に延 び、また他の機能切換器36.4は、X−Z平面上に置かれ、かつ垂直柱14と 水平ビーム24との間に延びる。切換器36.3および36.4は、1つの平面 から他の平面へエネルギーを伝達または散逸できる。 一般に数字36で示される単方向に使用できる機能切換器は、図4Aにおいて 図示され、シリンダー38、およびシリンダー38内に受けられているロッド4 0を備える。ロッド40の一端には、ビーム24により保持される適切な固定部 材(図示されない)へ固定できる適切な目玉42などが設けられる。ロッド端部 42から離れているシリンダー38の端部には、リンク(図示されない)により 柱14または15へ適切に固定できるブラケット44が設けられる。このピスト ンとロッドの組立体に加えて、単方向機能切換器36は、貯油槽46も備える。 この貯油槽には、適切なポート38.1を通してシリンダー38内の流体チャン バー48が接続される。流体回路は、ポート38.1と貯油槽46の間に延び、 またその回路には、平行分岐ライン50、52が設けられる。可変オリフィスの 形態の調節器すなわち絞り器54は、一方の分岐ライン50に設けられ、また一 方向逆止弁56は、他方の分岐ライン52に設けられる。構造物10が、機能切 換器36を圧縮させるような仕方でたわむと、逆止弁56は、ライン52を通る 流れを妨げ、また可変オリフィスは、「減衰」状態へ設定されるので、たわみの エネルギーは切換器により吸収される。しかしながら機能切換器が延びるように なったならば、流体は、ライン52および逆止弁56を通して、さらにポート3 8.1を通して貯油槽46から自由に移動でき、ついで切換器は「オフ」の状態 になる。可変オリフィスすなわち絞り器は、例えば、ロッド40とシリンダー3 8との間の移動を検知するベルクランクによるような機械的制御器を使用でき、 そのベルクランクはついで適切な弁へ連結される。代わりに、可変オリフィスは 、適切な電子機器へ連結される電気 − 機械機器により制御できる。2つの単方 向機能切換器を互いに組立てて、2つの方向において、組立体を「オン」、「オ フ」および「減衰」機能を有するようにできる。双方向機能切換器は後で説明さ れる。 図4Bにおいて、単方向機能切換器の動的モデルが図示される。(このモデル は、双方向組立体の場合も有効である。)この組立体の接続部材および他の部分 は、常に剛性と質量を有し、修正された剛性および質量はそれぞれ、KmおよびMm で示される。この図において、可変オリフィス54の機能は、可変弁57により 達成され、その弁は、線形電気機器58のような適切な制御器により全閉位置か ら全開位置まで順次移動できる。減衰C[式(1)]は、弁の可変オリフィスが 、その極限位置間を移動するときに、そのオリフィスにより与えられる。しかし ながら減衰を非常に高くする必要があり、また可変オリフィス弁57内のオリフ ィスが、そのような高い範囲の減衰を供給できない場合、別の減衰機構59を使 用できる。しかしながら剛性Kmおよび質量Mmは、切換器システム自体により主と して寄与できる。C、KmおよびMmの値は、下記の基準において求められる。減衰 Cは、切換器が「オフ」のときに半サイクル中に切換器システムに蓄えられるエ ネルギーを散逸するほど十分に高い必要がある。しかしながら過大な値のCは、 制御弁の応答速度を減少する。値Kmは、式(9)に関連して以下に記載される仕 方で求められる。 Mmの値は、外力に対して質量によりなされた最適の仕事を含 む最適エネルギー散逸を達成するように求められる。しかしながらそれは、切換 器システムの応答速度により制約される。過大の値のMmも、減衰C がするように 、応答速度を減少する。 図5は、多自由度の地震振動制御についての図式フローチャートである。この 方式に従うと、最初に全ての切換器が「オン」であるように設定される。構造物 が多次元的な地盤の動きを受けるときの動的応答、内力と外力、形態エネルギー および/または地盤の動きは、測定され、計算される。測定され、計算されたデ ータは、常に格納される。システム識別ユニットは、記憶ユニットへ格納される 一定の形態パラメータを得るために使用できる。応答レベルが事前に設定される 限界値を超えると、中央意思決定ユニットは、局部意思決定ユニットを起動する 命令を与える。この事前に設定される限界値は、下記のように決められる。 1) RSMシステムが従来技術の従来式制御器と共に使用される場合、事前に 設定される限界値は、これらの従来技術機器が先ず実施できるように高くできる 。 2) RSMシステムが単独に使用される場合、事前に設定される限界値は、低 く、ゼロにまでもする必要がある。この場合、事前に設定される値は、RSMシ ステムの所要精度を低くして、製造コストを下げることになる。 中央意思決定ユニットの他の重要な機能は、特定の機能切換器の最適セット、 および全体的結果に関する切換器のオン/オフ状態を識別することにある。かく して局部下部構造物は、最小の応答を達成できるが、その最小の応答は、他の下 部構造物の非常に大きい変形をもたらすことがある。一方、局部点は、大きい変 形を示し、かなりの量の振動エネルギーを吸収して、全体的な振動レベルを減少 することがある。中央ユニットが命令を出すと、局部意思決定ユニットは、最適 結果の計算を開始し、オン/オフ命令を機能切換器へ個別に与える。命令に従っ て各切換器は、「オン」、「オフ」または「減衰」へ設定され、振動レベルを減 少する。次の期間において振動信号が再び測定され、制御の新しいサイクルが開 始される。外部励振と構造的振動レベルが一定値まで減少されると、中央ユニッ トは、全体の制御プロセスを停止する命令を出す。 上述の制御システムは、階層的な仕方で構成された一連の段階を実施するコン ピュータプログラムにより実現される。そのプログラムは、局部の構造的制御、 全体の構造的制御および安全性の点検を実施して、機能不良の場合に構造的な一 貫性を保証する。図6は、RSMについての順次制御プログラムのフローチャー トを示す。 図6のフローチャートの解釈上、多階構造物には幾つかの機能切換器が設けら れ、またRSMシステムは他の制御には使用されないと仮定する。このフローチ ャートにおける切換器は、2つの物理的状態、すなわち「オン」(剛性部材)ま たは「オフ」(ゼロ剛性部材)だけを有するとみなされる。この制御方式は、全 ての機能切換器を最初に「オン」位置に設定して開始される。 順次制御プログラムにより提供される制御の最低レベルは、初期局部構造的制 御レベルまたはH1制御ループと呼ばれる。構造物における各機能切換器には、H1 制御を実施するのに必要な制御機器が設けられ、したがってH1制御機器の各セッ トは、それが関連する局部機能切換器だけを制御する。 H1制御ループにおいて利用される一般制御ループは、機能切換器、速度変換器 および制御電子素子から構成される。速度変換器は、多階構造物における隣接す る床間の相対速度を測定する目的で、種々の仕方で取り付けできる。この速度変 換器に関連する機能切換器は、速度変換器と同一の隣接する床間に取り付けられ る。 図7Aおよび7Bは、図3に記載されるような構造物に取り付けられる単機能 切換器36.5の基本的構成を示す。切換器36.5は、図4Aに示される形式 のものでよい。この図において切換器は、サポート60を通して下部水平ビーム 22.2へ、ならびに振れ止め61、および質量63を支持する中間フレーム6 2を通して上部水平ビーム24.2へ接続される。速度変換器64は、質量63 と上部水平ビーム24.2との間に延びる。力変換器65は、振れ止め61と機 能切換器36.5との間に取り付けられる。最後に加速度計66は、フレーム6 2上に取り付けられる。速度変換器は、下部床22.2に対する上部床24.2 の相対速度を測定し、信号をH1制御手段またはプロセッサ67へ送り、そのプロ セッサはついで、この実施形態では二位置電磁部である線形電気機器58へ信号 を送り、弁57の作動により切換器を「オン」または「オフ」の状態にする。 H1ループは、下記の仕方で作動する。H1プロセッサは、先ず速度変換器出力を 分析し、相対速度がゼロに近づくと、機器58の現行状態を変換できる機能切換 器の制御弁へ指令を送り出して、切換器を必要に応じて「オン」または「オフ」 の状態にする。H1ループ動作の実際は図8に示される。その正味の結果は、構造 物の局部速度がゼロに近づくときに、機能切換器が「オン」と「オフ」との状態 間で変わるということである。 H1制御の実施に必要な、H1プロセッサで具体化される制御電子素子は、関連す る機能切換器の近く、またはその上に位置決めされる。この電子素子は、速度変 換器64の出力を増幅する電力増幅器、意思決定電子素子、および適切な制御指 令を機能切換器36.5の制御弁57の電磁部58へ送る電力増幅器から構成さ れる。 H1制御方法は、剛性構成部材を「オン」および「オフ」に切り換える方法とし て述べてきたが、質量または減衰構成部材の切り換えに容易に使用できる。非常 に単純な形態の構造的制御においてH1ループは、従来の方法に比べて、かなり改 良されたエネルギー散逸特性を提供し、また独立した制御システムとして作動で きる。図9Aは、単純構造物上の個別制御機器としてのH1ループの結果を表示す る。散逸されたエネルギーのループは、理想的に平行四辺形である。X軸に直角 な2辺は、変位の変更無しの力低下を表す。他の2辺は、全体システムの剛性を 表す。一定量の剛性が与えられると、この平行四辺形は、RSMからの最大エネ ルギー散逸を提供することが分かる。SDOFシステムにおいて、このエネルギ ーループは、式(5)において述べた最小保存位置エネルギーを満足する。 図24において、切換器の理論的応答が示される。点1において切換器は、オ リフィスが「オン」に設定されるので、圧縮され始め、流体はオリフィスを通過 できない。点2において力は、変位が生じること無しに、その最大値へ達する。 しかしながら力が、その方向を換え始めると、オリフィスは急激に開放され、「 オフ」状態に達し、切換器は移動できるようになり、非常に短期間に力は、点3 において、その最小値まで低下し、切換間の最大変位が達成される。この変位は 、機能切換器が取り付けられる特定の箇所における構造物の最大許容変位に等し い。点3の後に間もなく、切換器は、依然「オフ」の自由移動の状態にあるが、 その変位は、次の圧縮が点1において始まるまで減少し始める。励振が、正弦波 ではなく不規則であるならば、応答は、図25に示される実験応答のようになり そうではないことに留意する。図24の理論的予測は、図25に示される実験デ ータに非常に良く一致することが分かる。 しかしながら良好なシステム性能を達成するために、他のシステム基準を点検 するように階層的制御を実施でき、他の基準は、H1ループの局部制御に優先でき る。制御の第2のレベルは、H2ループとして知られている。これは、それも局部 制御の1形態であるという点でH1ループと同様である。図7Aおよび7Bも、こ のループの使用に関連する構成部材を表す。力の測定値は、力変換器65から得 られる。この力の測定値は、H1ループがその速度点検を実施すると同時に得られ る。H1ループが、相対速度がゼロに近いと判断するならば、H2ループは作動され 、測定された力は、H1プロセッサ67の記憶装置に格納される小さい限界値の力 と比較される。測定された力が限界値の力を超える場合、プロセッサによる処置 は講じられない。プロセッサ67内のタイマーにより決められた選択された時間 経過後に、H1とH2の制御ループは、作動するように呼び戻される。 H2ループの目的は、構造物における不平衡力の発生を避けることにある。H1ル ープの検討において説明されたように、相対速度がゼロに近づく点において切換 が生じる。一般的な構造物の場合、振動を受けている建物の動特性は、正弦波の 動きに近似する。かくして、瞬時速度がゼロのとき、変位は最大になる。地震の 地盤動きは不規則であるので、機能切換器がゼロ剛性を有するように指令され、 同時に、好ましくない外力が構造物を通して伝播するという可能性が存在する。 この正味の影響は、機能切換器がH1ループにより単独に制御されるならば、構造 物の変形に過大なそりを生じさせる。この現象は、図9Bに示される。かくして H2ループが、この状態においてH1ループの指令に優先するので、システムは、力 の状態が一層好ましいものになるまで、一時停止する。 H2ループは、局部レベルで作動するように意図される。かくして各機能切換器 は、先に検討したH1制御ループと共に、H2制御ループを、それ自体の制御電子素 子に組み込む。 順次制御プログラムにおける階層的制御の次のレベルは、H3ループ内にある。 これは、構造物における各機能切換器の制御の監視を担当する全体的な制御ルー プである。各機能切換器のH2ループが、その比較を実施した後、機能切換器への 指令は、その指令を実行させる前にH3ループにより確認する必要がある。 H3制御ループは、構造物を通して幾つかの重要な箇所において構造的な変位、 速度および加速度を測定することにより、作動する。これらの測定値は、ついで 構造物の保存エネルギーを計算するためにH3ループにより利用される。このルー プの目標は、保存エネルギーを最小にすることにある。ついでH3ループは、一定 の機能切換器へのH2制御信号が、構造物の保存エネルギーを減少する傾向がある かどうかを判断するために、H2ループからの指令を分析する。制御信号は、保存 エネルギーを減少するならば、機能切換器へ送られる。制御信号が保存エネルギ ーを増加する傾向があるならば、その指令は、機能切換器へ送出するようにされ ない。 H3ループは、全ての機能切換器の状態をリアルタイムで同時に点検し、保存エ ネルギーの最小化の原理に従って最適指令を送出するという点で、全体的ループ である。それは、中央意思決定ユニットとして作動する。かくして制御電子素子 の1セットだけが、H3ループを実施するのに利用される。H3ループの意思決定プ ロセスは、外部励振および構造的振動が事前設定レベル未満に減少するまで、引 き続く時間間隔で繰り返される。 H3ループの適用は、図10から最も良く分かる。この図は、図3と同様である が、H3制御の実施に必要な種々の制御機器をさらに示している。速度を測定する ために、シェブロン振り止めビーム30.1、30.2、31.1および31. 2が設けられ、それらは、下端部において水平ビーム22.1および22.2へ 固定される。振り止めビームの上端部は、互いに固定され、速度変換器70を通 して上部水平ビーム24.1および24.2へ相互接続される。また構造物上に は、変位および/または加速度を測定できるセンサー73が取り付けられる。セ ンサー70および73からの出力信号は、コンピュータ74により受信され、そ のコンピュータは、受信した信号を処理して、適切な信号をH1プロセッサ67へ 送出する。またコンピュータ74は、H1プロセッサからのフィードバック信号も 受けとる。 H3ループは、比例 − 積分 − 微分(PID)フィードバック、状態スペース フィードバックまたは種々の最適化法などの従来の制御方式を通して実施できる 。ニューラルネットワーク制御方式も、保存エネルギーを最小にするのに必要な 多くの計算を実施するために利用できる。1つの予想される実施方法は、修正さ れた連想メモリ修正方法を利用する自己学習ニューラルネットワークを使用する も のである。 保存エネルギーの原理の代替として、H3ループは、指令を機能切換器へ送出す る制御基準として速度変位原理も利用できる。この方式の制御に基づいてH3ルー プは、重要な箇所にある変換器により提供される速度および/または変位測定値 が、一定の事前設定レベルを超える場合、構造物の個別部分を監視するために、 作動されるだけである。 この方法における制御の最終レベルは、機能不良制御ループまたはH4ループと して知られる。このループの目的は、下部制御ループおよび/または制御ハード ウエアにおける重大な機能不良の場合に構造物内の全ての機能切換器を制御する ことにある。変位、速度および/または加速度の幾つかの測定値は、連続的な仕 方で構造物を通して得られる。ついでH4ループは、これらの値を一定の最大事前 設定レベルと比較する。測定値が最大許容値を超えることが判明した場合、それ は、制御の下部レベルにおける、かなりの機能不良を示す。 最大事前設定レベルを超える場合、H4ループは、構造物内の全ての切換器へH3 ループの信号に優先する信号を送出し、全ての機能切換器を、RSM無しで可能 な程度まで、構造物の安全性と安定性を保証するような状態に設定する。これは 、先の構造的分析に基づいて構造物内の全ての切換器を「オフ」に設定するか、 または一定の切換器だけを「オフ」に設定するのを必要とすることがある。H4ル ープは、各機能切換器の状態を連続的に監視しないので、独立した制御ループと みなされる。その唯一の目的は、システムの機能不良の場合に、適切な省略時指 令信号を提供することにある。H4制御は、図10に示されるH3制御ハードウエア に必要なもの以外に追加のハードウエアを必要としないが、H3制御出力に優先す る機能不良プログラムをコンピュータへロードする必要がある。 実験的試験が、図4Aに示される機能切換器の構成を利用して、図7Aおよび 7Bに示される構造物について実施された。2方向の仕方で地盤の動きを模擬す るために、動揺テーブルが利用された。動揺テーブルは、地盤の動きの2つの形 態、すなわち実際に記録された地震の動きに基づいて、揺動正弦波入力および不 規則振動入力を模擬するように作動された。揺動正弦波入力の結果は、構造物の 相当減衰比についての情報を提供する。地震地盤動きの記録は、本発明の有効性 と能力を判定するのに使用される。 表I〜IVの結果は、幾つかの作動モードの下での構造的応答の比較を表す。こ れらの試験は、本発明の単一平面の適用を示すので、H1およびH2方式の制御だけ が利用された。 以下に記載される表Iは、4つの従来技術構造的減衰形態の実験的結果を、H1 制御方式により制御される減衰形式機能切換器の使用を通して得られた結果と比 較したものである。構造物は、動揺テーブルにより0.1gの制御された入力加 速度で励振された。構造物に対する相当正弦波入力変位は、約4mmであった。形 態1は、「オン」位置に維持される機能切換器の剛性に等しい剛性の1つの固定 振れ止めを有する構造物を表す。形態2は、形態1の固定振れ止めの代わりとし て1つの粘性減衰器を有する構造物を表す。その減衰特性は、「減衰」位置に維 持される機能切換器のものと同様であった。形態3は、減衰特性それぞれを、「 減衰」モードでの機能切換器のものと同等にして、同一平面内に取り付けられる 2つの粘性減衰器を有する構造物を表す。形態4は、2つの従来の粘弾性減衰器 が振動抑制に利用されたこと以外は、形態3と同一である。表Iの「機能切換器 」の欄は、H1制御方式により制御される単一減衰形式機能切換器の使用を表し、 第1の欄は実験データであり、また第2の欄は理論的結果を表す。構造物の最大 たわみ、および減衰比は、比較のために列挙され、高い減衰比および低い構造的 わみに関して、本発明のH1制御の利点を反映している。 表IIは、上述した同一の構造物についての試験の結果を表すが、この試験にお ける入力は、4mmの制御された一定の正弦波変位であった。共振振動数における 相当入力加速度レベルは、約0.1gであった。表Iと表IIとの間の主な相違は 、表Iがフィードバック制御加速度試験の結果を示すのに対して、表IIがフィー ドバック制御変位試験の結果を示していることである。 表IIIは、上述のものと同一の構造物についての試験結果を表すが、この試験 における入力は、12mmの制御された正弦波変位であった。共振振動数における 相当入力加速度レベルは、約0.3gであった。形態1は、2つの固定振れ止め を備える構造物を表し、振れ止めそれぞれは、「オン」位置で維持される機能切 換器のものに等しい個別の剛性を有する。形態2は、形態1の固定振れ止めの代 わりである2つの粘性減衰器を備える構造物を表す。各減衰器の減衰特性は、「 減衰」位置で維持される機能切換器のものに等しい。2つの従来式粘弾性減衰器 も、この形態に利用された。表IIIの「機能切換器」の欄は、H1制御方式により 制御される単一機能切換器の使用を表す。 表IVは、上述のものと同一の構造物についての試験結果を表すが、この試験に おいて、2つの機能切換器は、単一機能切換器ではなく押し付け − 引っ張り構 成のものが採用された。この試験における入力は、0.1gの制御された入力加 速度であった。構造物に対する相当入力一定正弦波変位は、約4mmであった。表 IVの「固定振れ止め」の欄は、2つの固定振れ止めを備える構造物を表し、振れ 止めそれぞれは、「オン」位置で維持される機能切換器のものに等しい剛性を有 する。「機能切換器」の欄は、H1およびH2の制御方式により制御される押し付け − 引っ張り機能切換器の使用を表す。 表IVの押し付け − 引っ張り構成で使用される本発明の適用は、図11を検討 すれば理解できる。この図において、逆U形フレーム68R、68Cおよび68 Lから構成される一階構造のシステムが示され、3つのフレームは、それらの上 端部において適切なビーム69により接続される。フレームの上端部には、それ ぞれが3x12メートルサイズの3枚のコンクリートスラブ69Sがある。コン クリートおよび他の静荷重と動荷重の重さは、上端の床にわたり均等に分布され ているとみなされる。コンクリートフレーム68Cは、本発明のリアルタイム構 造的修正システムで処理されることになるので、構造分析がフレームについて実 施され、そこにおいて、構造物の重量、横方向剛性および固有振動数が求められ る。この分析から、中央フレーム上の全荷重は、35,100kgであるこが分 かる。標準分析を実施することにより、フレームの固有振動数は約3Hzであり、 またその水平剛性kは1,170,000kg/mであることも分かる。 記録された1940年のEl Centro 地震(図2)のような選択された地震励振 を受けるフレームの理論的変位応答は、計算され、図12に示される。変位のピ ーク値は、約2cmであり、これは5mのフレーム高さの1/250であることが 分かる。建物規約仕様によれば、階高さの1/700を超える水平変位があると 、建物構造物のある程度の非弾性変形をもたらす。これは耐えられないものでは ないが、構造物が、その弾性変形範囲内にとどまるのが望ましい。したがって本 発明のリアルタイム構造的修正システムは、振動レベルを規約提示値まで制御す るのに使用される。かくして、構造物の固有振動数および建物規約からの偏差百 分率に基づく構造物の変位応答を最小にする方法が選択される。原則として、R SMシステムを使用する場合、2つの段階を取る必要がある。先ず、下記の予測 式を使用して、予備的な設計がなされる。 Xmax = αW/(K + 2Km) (9) ここにXmaxは許容される最大変位であり、αW は横方向力であり、K はフレーム の剛性であり、またKmは機能切換器の適用によりRSMが寄与する見掛け剛性で ある。上記の式から、1/700の値を確保するために、KmはK に等しく、すな わち1,170,000kg/mにする必要があることが分かる。上記の計算を 実施した後、構造物の変位を最小にできる構造的修正機器が、構造物に取り付け られる。 図13Aにおいて、押し付け − 引っ張り構成で機能切換器を採用するRSM システムは、中央U形フレーム68C上に設置されるのが幾分概略的に示され、 また機能切換器の押し付け − 引っ張り制御は、図13Bに示される。先ず、数 字70で一般に示される専用鋼製ビーム接続部材は、図13Bには図示されない U形フレームの中央水平ビーム68C.2上に溶接またはボルト締めされる。2 つの鋼製接続部材71は、U形フレーム68の垂直柱部分68C.1および68 C.3の下端部へ固定締め付けられる。機能切換器36.5、36.6を組み込 む2つの振れ止め部材72.1、72.2は、図13Aに示されるように、接続 部材71と専用接続部材70との間に設置される。機能切換器36により、振れ 止め部材は、構造物の適応性のある構成部材になることができる。この付加され る機能切換器と振れ止め部材により、接続部材、切換器および振れ止め部材の各 セットが寄与する当初の剛性の100%である剛性が付加される。専用接続部材 70は、センサー73を備え、そのセンサーは、柱68C.1、68C.3のベ ースから水平ビーム68C.2の変位、速度および/または加速度を測定できる 適切な変換器であればよい。センサー73は、適切な電気ケーブル75を通して コンピュータ74へ接続される。コンピュータ74により、格納されたデータお よびシステム識別が利用できる。加えて、図13Aに示されるように、各機能切 換器には、関連する切換器を適正に作動できる局部意思決定ユニットが設けられ る。コンピュータは、センサーから情報を受信すると、情報を処理し、ついでコ ンピュータ74は、ライン78を通して局部意思決定ユニット76へ信号を送信 する。システム識別およびデータの記憶ユニットは数字80で示され、また電源 は数字82で示される。各機能切換器は、図13Bにおける他のものとは関係な く制御できる。しかしながら図13Bにおいて、切換器36.5および36.6 を交互に「オン」および「オフ」にする制御器が示される。かくして2つの弁5 4は、固定リンク55により互いに連結される。図13Bに示されるように右手 の切換器36.6が「オン」であると、左手の切換器36.5は「オフ」になる 。右の弁が、右手の切換器を「オフ」にするように切り換えられると、左手の切 換器は「オン」へ切り換えられる。図13Bに示されるように取り付けられる機 能切換器36.5および36.6への制御指令は、図14Aに概略示される。す なわち機能切換器36.5および36.6は、交互に「オン」および「オフ」に なる。かくして2つの機能切換器は、適応性のあるプログラムにより制御される 押し付け − 引っ張り(相補的)対として使用され、構造物の見掛け剛性、減衰 および質量をそのままにするが、その実際の剛性、減衰および質量を修正する。 第1と第2の押し付け − 引っ張り切換器が、剛性を修正するのに使用される とする。構造物が一方向に移動すると、第1の切換器はその移動に対して「オン 」 となり、一方、第2の切換器は「オフ」になる。かくして第1の切換器へ接続さ れる部材は、変位エネルギーを吸収し、一方、第2の切換器へ接続される部材は 、直前のサイクルで吸収されたエネルギーを解放する。構造物がその方向での移 動を停止し、反対方向への移動を開始すると、第1の切換器は「オフ」になり、 その対応する部材は吸収されたエネルギーを減衰し、一方、現在「オン」である 第2の切換器へ接続される部材は、そのエネルギーの吸収を開始する。最も簡単 な制御ループ(H1 ループ)での2つの機器および押し付け − 引っ張り構成を 使用する構造物は、平行四辺形(図9A参照)のエネルギー散逸ループ(力対変 位のカーブ)を有する。剛性を無視すると、図14Bに示されるようにループは 方形になる。図14Bから、最大のエネルギー散逸は、一定の力(FmaxとFmin参 照)および一定の変位(DmaxとDmin)で達成されることが分かる。これは、押し付 け − 引っ張り構成により、一定の最大/最小の力と変位の場合に最大量のエネ ルギーを散逸し、したがってその構成は他の構成よりも優れていることを意味す る。 構造物へ適用される機能切換器の有効性を示す比較として、同一のEl Centro 地震記録を使用して、機能切換器を適用してフレームの変位応答が計算される。 図15Aから、変位応答のピーク値は、ここで0.7cmであり、それはフレー ム高さの約1/700であることが分かる。これは、図12に示される結果に比 べ、70%の向上であり、予備的設計と一致する。また簡単な振れ止めを使用す る場合と、機能切換器を使用する場合との相違を図示するために、100%当初 剛性の簡単な振れ止めでのフレームの他の処理を検討する。対応する変位は、図 15Bに示される。ピーク変位は、約1.6cmまでにだけ減少されることが分 かる。この向上は20%未満である。計算された結果が図12、15Aおよび1 5Bに示されるが、図12および15Aに示されるものと同等な実際の結果は、 図16に示される。 図11および13に示される構造物に関連して今丁度検討した適用において、 機能切換器は、単一平面における構造物のエネルギーを散逸し、剛性を修正する のに使用されてきた。しかしながら図3から、機能切換器は、2平面以上におい てエネルギーを散逸するのに使用できことが明らかである。かくして機能切換器 36.3および36.4は、異なる平面に置かれる。これらの機器は、可変制御 器(機械的または電気的)に応答し、その可変制御器は、測定された変位に応答 するエネルギー変位機器または機能切換器を制御するために測定された変位に応 答して、機能切換器にエネルギーを散逸させ、かつ変位を抑制させる。 機能切換器の1つの構造が図4Aに示されたが、他の構造も採用できる。例え ば一度だけ作動する純粋に機械的な機能切換器は、一部の用途に使用できる。最 も簡単な形態のものは、シヤーピンによりロッドへ連結されるチューブから構成 できる。そのような機器は、直線移動または回転移動に適切である。図4Aに示 される機器は、ロッドが左へ自由に動き、貯油槽46からチャンバー48への戻 りは、一方向弁56を通り制約されないという認識において単方向機器である。 かくして、この切換器は、一方向において常に「オフ」であるが、他の方向にお いて「オフ」、「オン」または「減衰」に設定できる。シヤーピン式機能切換器 は、可変比ばねにも連結できる。この構造は、コンクリートピア上に取り付けら れる移動式住居のような、固定下部構造物へ取り付けられる小規模構造物に特に 適切である。 図17は、橋に使用される本発明の代表的な実施形態を示す。この実施形態は 、ベース84上に滑動自在に取り付けられる橋83と、ならびに一般に数字86 で示される双方向機能切換器を橋83およびベース84へ接続する取り付け部材 85.1および85.2とを備える。加えて、システムの変位、速度および歪み のような入力信号を測定するセンサー87が設けられる。それらのセンサーは、 コンピュータ72へ接続され、そのコンピュータはセンサーから受信した信号に 応答して切換器86を制御する。切換器は、コンピュータにより「オン」、「オ フ」および「減衰」の間で殆ど瞬時に切り換えできる。図17を調べれば、地盤 から橋へ、またはその逆方向のエネルギーを制御できることが明らかである。加 えて橋の構造的パラメータを変えられることも明らかである。例えば橋の質量は 、ベースの質量を橋へ連結または解除することにより、変えることができる。加 えて切換器の剛性を変えることができるか、または橋とベースの相対移動を減衰 できる。かくして、図17において修正される橋は、適応性のある構造物である 。 双方向に再使用できる機能切換器の構造は、図18に図示され、その切換器は 一般に数字86で示される。この構造は、図4Aで一般に図示される形式の2つ の単方向切換器から構成され、シリンダー38aおよび38bが、対向方向に延 びるロッド40aおよび40bで端部へ取り付けられる。これらのロッドは、ヨ ーク組立体の手段により互いに接続され、そのヨーク組立体は、ナット89の手 段によりロッドのねじ込み端部40a.1および40b.1上の所定位置に保持 される2つの横方向に延びるバー88を備える。これらのバーは、ついでシャフ ト90の手段により互いに連結され、各シャフトの対向端部は、関連するバー8 8の一端へ適切に接続される。ヨーク組立体は、取り付け部材85.2または他 の妥当な接続部材へ適切に接続される。シリンダー38それぞれには、妥当な取 り付け部材85.1などへ連結できるブラケット91が設けられる。シリンダー のそれぞれには、三位置弁92を通して、貯油槽46と連通しているポート38 a.1または38b.1が設けられる。この弁の位置は、電気制御器58により 決めることができ、その制御器はついで、好ましくはコンピュータ72へ連結さ れる。双方向切換器86は、弁がその減衰位置にあるときに減衰器として作動で きるが、別の減衰器59(図示されない)を設けることができる。弁を制御する 機構は電気式にできるが、可変オリフィス弁を使用でき、それは、電気的に、ま たは機械的機器、例えばベルクランクを通して制御でき、そのベルクランクは、 シリンダー38とロッド40との間、またはシリンダーとロッドが接続される構 造物間の移動を検知する。電気的に制御されるならば、応答時間を向上するため に、一般的に単一の「減衰」設定だけがある。図3、13および17において機 能切換器は、引張り − 圧縮に対して取り付けられているが、曲げ、捩じりまた は剪断に対しても取り付けることができる。 付加される減衰と剛性(ADAS)は、建物構造物を修正し、そのたわみ特性 を向上するために、従来技術において使用されてきた。しかしながら、固定され た高い剛性と固定された高い減衰は、構造物がその振動レベルを減少するには必 ずしも役立たないことは公知である。減衰剛性および減衰を変えることは、一層 良い結果を達成できる。さらに、機能切換器は、構造物の質量も変更でき、これ は振動レベルを減少するのに役立つ。したがって、上に開示された機能切換器を 利用することにより、質量、減衰および剛性の構造的パラメータをリアルタイム で修正することができる。 ここで図19を参照すると、垂直柱93および屋根トラス94を有する2階構 造物が示される。機能切換器36は、指示された仕方で中間柱93.2と93. 3との間に取り付けられる。機能切換器を「オン」または「オフ」へ設定するこ とにより、中央柱は、強く振れ止めされるか、または全く振れ止めされない。し たがってフレームの剛性を変更できる。機能切換器は、固定部材へではなく、減 衰器へも接続できる。したがって質量、減衰および剛性の物理的パラメータを同 時に変更できる。図19に示される機能切換器は、伸張力だけを受けるように設 計できる。したがって圧縮力により生じる座屈は起こらない。このようにして、 機能切換器用のリンクおよびサポートは、断面積が非常に少なくで済むので、コ ストを削減できる。 図20は、免震ユニット上に取り付けられる高層建物を図示する。この高層建 物は一般に数字10で示され、ベースは数字96で示され、ベースは硬質の表面 部96.1を備え、また建物は固定ベース10bを備える。ローラー98などは 、固定ベース10bと硬質の表面部96.1との間に配設されるので、建物構造 物10は、ベース96に対して移動できる。機能切換器86は、建物10とベー ス96との間を延びる。このシステムは、図19に示される構造と異なる。と言 うのは、このシステムは、外部源からの力伝達の経路と容量を変更するが、図1 9に示される構造は、構造物の質量、減衰および剛性を変更するからである。し かしながら基本原理は、構造物だけの物理的パラメータを変更するものと同一で ある。 図21は、質量を変更する他の着想を示す。この構造において、ベース96上 に直接取り付けられる建物構造物10は、機能切換器86の手段により質量10 0へ連結される。この質量は、他の建物でもよい。建物10および質量は、異な る移動量(異なる振動数、異なる位相、および異なる振幅)を有することができ 、また機能切換器86の手段により接続または切り離しができるので、2つの対 象物の振動は、一定の程度まで互いに相殺できる。 本発明の制御理論は、本発明の目的と概要に述べてきたが、図22を検討すれ ば、多分一層良く理解できる。図22において、剪断壁102、104、2つの 離間した垂直柱106、および柱106により支持される質量108を備える建 物構造物が示される。加えて第1の機能切換器110は、一方の柱106と剪断 壁102との間に位置決めされ、また第2の機能切換器112は、他方の柱10 6と剪断壁104との間に位置決めされる。第1の機能切換器110はリンク1 14および116により、関連する剪断壁および柱に接続され、また第2の機能 切換器はリンク118および120により、関連する剪断壁104および柱10 6に接続される。剪断壁のそれぞれは剛性を有し、剪断壁102の剛性はK1とし て表され、また剪断壁104の剛性はK2として表される。最小保存位置エネルギ ーの原理によれば、単純で非常に有効なアルゴリスムは、剛性をK1とK2間で切り 換えて、最大エネルギー低下と最小変位を達成することにより確立される。K1 = K2と仮定すると、2つの剪断壁102および104間で切り換えることにより 、K + K1またはK + K2が一定に保たれるので、見掛け剛性が一定に維持される。 しかしながらこの2つの付加剛性K1およびK2は、位置エネルギーを交互に蓄える か、または低下する。質量108が矢印122の方向へ移動させられると、機能 切換器110は「オン」に切り換えられ、一方、機能切換器112は「オフ」に 切り換えられる。矢印122の方向の地盤移動により生じた質量の最大変位がX1 ならば、付加剛性に蓄えられるエネルギーはK1X1 2/2 である。質量が矢印124 の方向に移動し始めると、切換器110はその「オフ」位置へ切り換えられ、ま た切換器112は「オン」に切り換えられる。この時点で剛性K1は、自由に移動 でき、蓄えられたエネルギーを解放する。かくして、蓄えられたエネルギーK1X1 2 /2 が解放される。機能切換器110に関連するエネルギー散逸機構は、矢印1 24の方向における質量の移動期間内に、この量のエネルギーを散逸する。一方 、機能切換器112は「オン」であるので、剪断壁104の剛性K2は、主フレー ム106の剛性K と共に作用し始める。すなわち剪断壁104の剛性(K2)は、質 量が矢印124の方向の最大変位に達するまで、位置エネルギーを蓄え始める。 その最大変位はX2により示される。同様にこのエネルギー量は、矢印122の方 向において質量108の次の移動で低下されるK2X2 2/2 に等しい。このアルゴリ ズムの時間履歴は、概念的に図23に示される。この図において実線126は、 機能切換器110が「オン」であり、また機能切換器112が「オフ」であると きの変 形を示す。点線128は、機能切換器110が「オフ」であり、また機能切換器 112が「オン」であるときの変形を示す。 (5)において先に記載された式は、単一自由度のシステムへ適用できるが、 多自由度の構造物において、その状態は若干複雑になる。かくして式(5)は下 記のようになる。 Ei kc + Ei kf + Ei d + Ei df + Ei pc + Ei pf = Wi + Ti (10) ここで式(5)と比較すると、新しく導入した上付き字i はi 番目のモードを表 し、また文字T は、i 番目のモード以外のモードから伝達されたエネルギーを表 す。項Tiは、正または負になる。しかしながら第1のモードまたは第1の幾つか のモードをさえ参照しても、項Tiは、多くの場合に正である[Liangおよび Lee、「構造物の減衰:パートI:複合減衰理論」、NCEERレポート91 −0004、1991年]。したがって形態保存位置エネルギーを最小にする作 業は、伝達される形態エネルギーを最小にすることも含む。 この原理は、M、C およびK は、最小保存エネルギーを達成しなければならな いように変更する必要があるということである。言い換えれば、外部励振中に全 外部エネルギーは、以下のように処理される。すなわちエネルギーの一部が構造 物に入るのを防止し、また中に留めておき、ついで一部を減衰し、および後で一 定の仕事に使用される一部を維持し、外部エネルギーが次の段階で入るのを防止 する。MDOFシステムにおいて、式(5)だけを満足する構成は十分ではなく 、他の量のエネルギー、形態エネルギー伝達を考慮する必要がある。 上記から、機能切換器は、図4Aに示されるようなエネルギー散逸機器から選 択でき、また図21に示されるような質量連結機器または図22に示されるよう な剛性修正機器から選択できる。そのような機器はいずれも、外部エネルギーの 付与により生じる構造物へのエネルギー入力を減少するように、構造物の動的イ ンピーダンスを増加するか、または構造物の他のモードから伝達されるエネルギ ーを減少するか、もしくは両方を行うので、構造物の保存エネルギーが最小にな る。 図26〜28に示される四方向切換器システムは、切換器をXおよびYの両方 向で作用させるように、2モードで作動できる。図27において、数字131は オイル溜であり、数字132は取り付けハウジングであり、数字133はブレー キハウジングであり、数字134は回転円板であり、数字135は滑動溝であり 、数字136はスライダーであり、数字137は右プランジャーであり、数字1 38は右シリンダーであり、数字139は右オイルチャンバーであり、数字14 0は左プランジャーであり、また数字141は左オイルチャンバーである。図2 6において、数字142は上部カバー143の軸受であり、数字144は滑り軸 受であり、数字145は滑動溝135の軸受であり、数字146.1は左パイプ であり、数字146.2は右パイプであり、また数字147は制御弁である。図 28において、数字148は電磁ブレーキであり、数字149はブレーキ用電磁 石であり、また数字150は制御弁147用電磁石である。 電圧が電磁石149へ印加されると、ブレーキ148は、円板134が回転す るのを妨げる。したがって軸受機器の2つの端部間に相対回転移動は生じない。 電圧が印加されないと、ブレーキは作動しないで、円板は、外部トルクにより自 由に回転できる。 電磁石150は、電圧を受けると、押されて制御弁147を閉じる。かくして 、オイルは、パイプ146および弁147を通過できない。したがってプランジ ャー137もプランジャー140も移動できない。スライダー136の位置は固 定される。電圧が印加されないと、スライダー136は、外力により移動できる が、制御弁147から一定の抵抗を受容する。すなわち、その弁が大きいオリフ ィスで開かれると、低い抵抗が生じ、またその弁が小さいオリフィスで僅か開か れると、高い抵抗が現れる。 上述したように、ブレーキ − 円板は、回転切換器として作動する。それが自 由に回転させられると、ゼロ捩じり剛性が達成される。回転移動が許されないと 、高い捩じり剛性が加わる。剛性の値は、特定の構造物に従って決められる。ま たスライダーは並進切換器として作動する。スライダーが自由に移動できると、 剛性は構造物へ加えられない。しかしながら一定量の減衰は、制御弁147のオ リフィスからの抵抗を調節することによってされる。スライダーが固定されると 、一定値の剛性は、特定のニーズに従って達成される。制御弁のオリフィスの開 度は、一定の抵抗が達成されるように調節される。この抵抗は、下記のようにし て決められる。すなわち、1)スライダー136は、所要の時間の期間(それより 短い期間をとることもできる)、一定の位置に停止させる必要があり、そうでな いとシリンダーを、次の段階で使用できない。2)シリンダー − プランジャー システムの減衰比は、少なくとも70% にする必要があり、そうでないとエネ ルギー散逸は、全体構造物からエネルギーを低下するには不十分である。
【手続補正書】特許法第184条の8 【提出日】1995年8月24日 【補正内容】 補正明細書 リアルタイムで構造物のパラメータを修正する改良された方法および装置 技術分野 本発明は、構造物が地震または風などの外力による外部エネルギーを受けたと きに、構造物の変位(振動)を抑制する方法および装置に関し、その装置は、新 規の減衰/連結機器および取付け部材を使用している。また本発明は特に、新し く提案された制御法則から開発された新規のプロセスに従って新規な方法で取り 付けられる新しい機器を使用することにより、構造物の動的パラメータ(質量、 減衰、剛性の係数)を調整する方法および装置に関する。 発明の背景 構造物は、例えば強風または中〜強地震のような大きい規模の外力を受けると 、倒れる恐れがあることは周知である。構造物を損傷または倒壊することなく、 そのような外力に耐えるように構造物の能力を向上する多くの提案がなされてい る。それらの手法は、構造物を剛性に、構造物を弾性にすることから、構造物を 地盤表面に設置して地盤に対して移動できるようにし、構造物へある質量を連結 または分離してその共振振動数を変化するようにしたものまである。 補正請求の範囲 1.リアルタイムで振動構造物の構造的パラメータを修正する方法において、 構造物の物理的パラメータを分析する段階と、 それぞれが「オン」と「オフ」の状態を有し、かつ初期には「オン」の状態に ある機能切換器を、その分析により決められる選択された位置で構造物に取り付 ける段階と、 外部エネルギーの付与により生じた構造物の速度、加速度または変位の1つ以 上の値を測定する段階と、および この測定された値に応答してリアルタイムで制御手段が、「オン」と「オフ」 の状態間で切り換えられて、構造物の保存エネルギーを最小にすることにより、 構造物の変位を制御するように前記機能切替器を制御する段階と の組合せにより特徴付けられる方法 2.制御手段は、機能切換器の制御中に機能切換器へ最小エネルギーを付加する 請求項1の方法。 3.物理的パラメータは、 a)構造物の重量、横方向剛性および固有振動数を求め、および b)ついで段階a)で求められた数値を使用して、選択された地震励振を受け る構造物の理論的変位応答を求めることにより決められる請求項1または2の方 法。 4.請求項3の段階bからの理論的変位応答が、建物規約からの偏差百分率およ びその固有振動数に基づいて受入れできないならば、構造物の実際の変位応答を 最小にするために採用される方法を選択する段階と、および 構造物の所要の変位応答を達成するために、剛性、質量および減衰の適切な修 正を計算する段階とによりさらに特徴付けられる請求項3の方法 5.機能切換器は、エネルギー散逸機器、および質量連結機器または剛性修正機 器、もしくは両方から選択され、それらの機器は、外部エネルギーの付与により 生じた構造物へのエネルギー入力を減少するために構造物の動的インピーダンス を増加するか、または構造物の他のモードから伝達されるエネルギーを減少する か、もしくは両方を行うことにより、構造物の保存エネルギーが最小にされる上 述の請求項のいずれかの方法。 6.機能切換器は、構造物の変位を制御する従来技術の機器と共に使用され、ま た制御手段は限界値を含み、また本発明の機能切換器は、従来技術の機器が先ず 作動できるように、測定された値が限界値を超えたときに作動する上述の請求項 のいずれかの方法。 7.機能切換器は、複数の交差平面に取り付けられ、また速度、加速度または変 位の1つの測定値は、2平面以上から得られ、また制御手段は、2平面以上にお ける測定値に応答し、かつ交差平面における機能切換器を制御する上述の請求項 のいずれかに記載される構造物の変位を制御する方法。 8.ベース上に支持されるフレームを備える構造物が、地震または風のような外 力により外部エネルギーを受けるときに、変位を制御するために構造物を修正す る装置であって、 フレームへ接続されてフレームの変位を検知するセンサー手段と、 構造物の保存エネルギーを最小にする、フレームへ連結される機能切換器手段 であって、剛性部材として作動する「オン」状態または可動部材として作動する 「オフ」状態に設定でき、また初期に「オン」状態にある機能切換器手段と、 センサー手段がフレームの変位を検知したときにセンサー手段から受信する信 号に応答して、機能切換器手段を構造物のエネルギーを最小にするか、または構 造物へのエネルギーの伝達を防止するか、もしくは両方を実施して、構造物の変 位が最小になるように操作する制御手段と を有する装置。 9.センサー手段は、 位置を求める第1の検知手段と、 速度を求める第2の検知手段と、 加速度を求める第3の検知手段と、 歪みを求める第4の検知手段と、および 力を求める第5の検知手段とを備える請求項8に記載される装置。 10.機能切換器手段は、構造物のX−Z平面に取り付けられる少なくとも1つ の機能切換器と、構造物のY−Z平面に取り付けられる少なくとも1つの機能切 換器とを備え、また前記平面の1平面から前記平面の他の平面へのエネルギーの 伝達を最小にできるか、または防止できる請求項8または9に記載される装置。 11.機能切換器手段は、複数の機能切換器を備え、各機能切換器を、固定部材 として作動し、可動ユニットとして作動し、または減衰器として作動するように 設定できる請求項8〜10のいずれかに記載される装置。 12.各機能切換器は機械式のものである請求項11に記載される装置。 13.各機能切換器は油圧式のものである請求項11に記載される装置。 14.各油圧式機能切換器は、 オイルチャンバーと、および 流体を流通できるように開閉できるオリフィスとを備える請求項13に記載 される装置。 15.各機能切換器は調節器を備える請求項11〜14のいずれかに記載される 装置。 16.調節器は電気機械式制御器を備える請求項15に記載される装置。 17.調節器は機械式制御器を備える請求項15に記載される装置。 18.機能切換器手段は、リンクによりフレームへ連結され、また制御手段は、 調節器へ接続されるデータ収集と意思決定のユニットを備える請求項11〜17 のいずれかに記載される装置。 【手続補正書】特許法第184条の8 【提出日】1996年3月1日 【補正内容】 補正請求の範囲 19.構造物の変位を制御するために、リアルタイムで構造的パラメータを修正 する(RSM)方法において、 エネルギーが構造物へ付与されたときに構造物の変位を制御でき、また「オン 」と「オフ」の状態間で切り換えができる機能切換器を構造物に取り付ける段階 と、 外部から与えられるエネルギーにより生じる、構造物の各機能切換器付近の速 度を測定する段階と、 構造物の関連する機能切換器付近の測定された速度がゼロに近づくと、各機能 切換器毎に初期局部構造的制御信号を設定する段階と、 オーバライド信号が存在しない場合に初期局部構造的制御信号に応答して、機 能切換器が構造物の変位を制御するように、制御手段が機能切換器を作動させる 段階と を有する方法。 20.機能切換器は、構造物の複数の交差平面において取り付けられ、また速度 は、構造物の2平面以上において測定される請求項19に記載される構造物の変 位を制御する方法。 21.各機能切換器毎に力を測定する段階と、測定された力が限界値を超えてい るかどうか測定された力を比較する段階と、および測定された力が限界レベルを 超えているならば、オーバライド信号を送信して、規定された時間が経過した後 まで、関連する機能切換器が初期局部構造的制御信号を受けて作動しないように するか、または測定された力が限界レベルを超えないならば、オーバライド信号 を送信しないようにする段階とをさらに含む請求項19または20のいずれかに 記載される構造物の変位を制御する方法。 22.幾つかの重要な位置において加速度および構造的変位を測定する段階と、 速度、加速度および構造的変位の測定された値を使用して構造物の保存エネルギ ーを計算する段階と、全ての機能切換器の状態をリアルタイムで求める段階と、 および最適指令を機能切換器へ送出して、速度変位理論に従って切換器の状態を 変更する段階とをさらに含む請求項21に記載される構造物の変位を制御する方 法。 23.幾つかの重要な位置において加速度および構造的変位を測定する段階と、 速度、加速度および構造的変位の測定された値を使用して構造物の保存エネルギ ーを計算する段階と、全ての機能切換器の状態をリアルタイムで求める段階と、 および最適指令を機能切換器へ送出して、保存エネルギーの最小化の原理に従っ て切換器の状態を変更する段階とをさらに含む請求項21に記載される構造物の 変位を制御する方法。 24.RSM無しに可能な程度まで構造物の安定性を確保する全ての機能切換器 について危険防止を設定す段階と、変位、速度および加速度値の測定値を、一定 の最大事前設定レベルと比較する段階と、および測定値が最大許容レベルを超え ているのが判明した場合、オーバライド信号を送信して、全ての機能切換器を危 険防止設定状態にする段階とをさらに含む請求項23に記載される構造物の変位 を制御する方法。 25.構造物の変位を制御できるリアルタイムで構造物のパラメータを修正する (RMS)装置であって、 構造物へエネルギーが付与されたときに、それぞれの機能切換器が、構造物の 変位を制御でき、かつ「オン」と「オフ」の状態間で切り換えができる、構造物 へ取り付けられる複数の機能切換器(36)と、 構造物の各機能切換器付近へ取り付けられ、構造物への外部エネルギーの付与 により生じる構造物の各機能切換器(36)付近の速度を測定し、測定した速度 に応答して信号を送信する速度変換器(64)と、 関連する速度信号に応答して、各機能切換器毎に初期局部構造的制御信号を設 定する制御手段(67)と、および 機能切換器が構造物の変位を制御するように、オーバライド信号が存在しない 場合に制御信号を受けて機能切換器を作動させる手段(57)と を有する装置。 26.機能切換器および速度変換器は、複数の平面に取り付けられる請求項25 に記載される装置。 27.力測定手段(65)が設けられて、各機能切換器に加えられた力に応答し て力信号を送信し、制御手段には、測定された力が限界力を超えるかどうかを比 較する手段が設けられ、かつ力が限界レベルを超えているならばオーバライド信 号を送信する手段が設けられて、規定された時間が経過した後まで、関連する機 能切換器が初期局部構造的制御信号を受けて作動しないようにする請求項25ま たは26に記載される装置。 28.加速度と変位の変換器(73)は、前記構造物の幾つかの重要な位置へ取 り付けられ、コンピュータ(74)が、速度、加速度および構造的変位の測定さ れた値を使用して構造物の保存エネルギーを計算し、またフィードバックライン が、全ての機能切換器からコンピュータまで設けられ、機能切換器の状態がリア ルタイムで求められ、またコンピュータは、保存エネルギーの最小化の原理に従 って機能切換器の状態を変更するように、最適指令を機能切換器へ送出する請求 項27に記載される装置。 29.振動構造物の構造的パラメータをリアルタイムで修正する方法において、 切換器の第1と第2の部分間に本質的に相対移動が無い「オン」状態および切 換器の第1と第2の部分は互いに相対的に自由に移動できる「オフ」状態の間で 切り換えができる、第1の対の第1と第2の機能切換器を設置し、 切換器が押し付け − 引っ張りの関係で使用されることにより、第1の対の第 1の機能切換器が外部エネルギーの付与により引っ張り状態に置かれたならば、 第1の対の第2の機能切換器は圧縮状態に置かれるように、第1の対の第1と第 2の機能切換器を構造物の第1の平面に取り付け、 外部エネルギーの付与により生じた構造物の速度、加速度または変位値の1つ 以上を測定し、 圧縮状態の機能切換器は「オン」へ切り換えられ、また引っ張り状態の機能切 換器は「オフ」へ切り換えられるように、測定された値に応答して第1の対の機 能切換器の状態を「オン」と「オフ」の間で変更することを特徴とする方法。 30.切換器の第1と第2の部分間に本質的に相対移動が無い「オン」状態およ び切換器の第1と第2の部分は互いに相対的に自由に移動できる「オフ」状態の 間で切り換えができる、第2の対の第1と第2の機能切換器を設置し、 第2の対の機能切換器を、第2の対の第1の機能切換器が外部エネルギーの付 与により引っ張り状態に置かれたならば、第2の対の第2の機能切換器は圧縮状 態に置かれるように、第1の面と交差する構造物の第2の面に取り付け、 圧縮状態の第2の対の機能切換器は「オン」へ切り換えられ、また引っ張り状 態の第2の対の機能切換器は「オフ」へ切り換えられるように、測定された値に 応答して第2の対の機能切換器の状態を「オン」と「オフ」の状態間で変更する ことによりさらに特徴付けられる請求項29の方法。 31.第1の対の第2の機能切換器の一端に隣接して、第1の対の機能切換器の 第1の機能切換器の一端を取り付けることをさらに特徴付けられる請求項29ま たは30の方法。 32.見掛けの剛性、減衰および質量を不変のままにするが、構造物の実際の剛 性、減衰および質量を修正状態にするように、適応性のあるアルゴリズムにより 、機能切換器を制御する請求項29〜31のいずれかの方法。 33.切換器の第1と第2の部分間に本質的に相対移動が無い「オン」状態、切 換器の第1と第2の部分間の移動がエネルギーを吸収する「減衰」状態および切 換器の第1と第2の部分は互いに相対的に自由に移動できる「オフ」状態の間で 切り換えができるようにした機能切換器を設置し、 構造物の質量、減衰および剛性の物理的パラメータを切換器により修正できる 構造物に機能切換器を構造物の交差平面に取り付け、 2平面以上において、外部エネルギーの付与により生じた構造物の速度、加速 度または変位の1つ以上の値を測定し、 制御手段が、構造物へ付与されたエネルギーを効果的に散逸し、構造物の変位 を2平面以上で同時に制御し、かつ構造物の保存エネルギーを最小にするように 、測定された値および対応する適応性のある制御アルゴリズムに応答して、機能 切換器の状態を「オン」、「オフ」および「減衰」状態の間で変更する、 リアルタイムで構造物のパラメータを修正する方法。 34.機能切換器は、測定された速度、力、変位と加速度、および対応する適応 性のある制御プロセスに応答して制御されると、一定の部材および下部構造物を 連結および解除して構造物の質量を変更する請求項33に記載されたリアルタイ ムで構造物のパラメータを修正する方法。 35.対向して軸方向に整合される第1および第2の分離された空洞を有するシ リンダー組立体と、 第1および第2の空洞内にそれぞれ滑動自在に配設される第1および第2のロ ッドと、 第1および第2のロッドを同時に移動できるように互いに連結する連結手段と 、 1つの空洞から他の空洞への流れを制御する弁が設けられる、空洞の隣接する 端部間に延びる流体通路と を有する機能切換器。 36.構造物が地震または風などの外力により外部エネルギーの付与を受けると き、たわみを受ける構造物を制御する機能切換器組立体であって、 空洞を有するシリンダーと、 空洞内に滑動自在に配設されるロッドと、 貯油槽と、 貯油槽と空洞との間に延びる第1および第2のラインと、 貯油槽から空洞への流れを許容するが、空洞から貯油槽への流れを阻止する、 第1のラインにおける逆止弁と、 第2のラインにおける可変オリフィスと、 機能切換器がロッドおよびシリンダーの長さに沿って圧縮されると可変オリフ ィスを「減衰」状態に設定されてたわみのエネルギーを切換器で吸収するように 、構造物のたわみに応答して可変オリフィスの設定を変える制御器手段と を有する機能切換器組立体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ),AM, AT,AU,BB,BG,BR,BY,CA,CH,C N,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE ,HU,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK, LR,LT,LU,LV,MD,MG,MN,MW,M X,NL,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD ,SE,SI,SK,TJ,TT,UA,US,UZ, VN (72)発明者 リャン,ゾーン アメリカ合衆国 14260 ニューヨーク 州・バッファロ・サニー アト バッファ ロ・ケター ホール・134 (72)発明者 トング,メイ アメリカ合衆国 14260 ニューヨーク 州・バッファロ・サニー アト バッファ ロ・ケター ホール・141

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.リアルタイムで振動構造物の構造的パラメータを修正する方法において、 構造物の物理的パラメータを分析する段階と、 それぞれが「オン」と「オフ」の状態を有する機能切換器を、その分析により 決められる選択された位置で構造物に取り付ける段階と、 外力の付与により生じた構造物の速度、加速度または変位の1つ以上の値を測 定する段階と、および この測定された値に応答してリアルタイムで機能切換器を制御する制御手段を 提供する段階であって、制御された機能切換器は、状態間で切り換えられて、構 造物の保存エネルギーを最小にすることにより、構造物の変位を制御するように した段階との組合せにより特徴付けられる方法。 2.制御手段は、機能切換器の制御中に機能切換器へ最小エネルギーを付加する 請求項1の方法。 3.物理的パラメータは、 a)構造物の重量、横方向剛性および固有振動数を求めること、および b)ついで段階aで求められた数値を使用して、選択された地震励振を受ける 構造物の理論的変位応答を求めることにより決められる請求項1または2の方法 。 4.請求項3の段階bからの理論的変位応答が、建物規約からの偏差百分率およ びその固有振動数に基づいて受入れできないならば、構造物の実際の変位応答を 最小にするために採用される方法を選択する段階と、および 構造物の所要の変位応答を達成するために、剛性、質量および減衰の適切な修 正を計算する段階とによりさらに特徴付けられる請求項3の方法。 5.機能切換器は、エネルギー散逸機器、および質量連結機器または剛性修正機 器、もしくは両方から選択され、それらの機器は、外部エネルギーの付与により 生じた構造物へのエネルギー入力を減少するために構造物の動的インピーダンス を増加するか、または構造物の他のモードから伝達されるエネルギーを減少する か、もしくは両方を行うことにより、構造物の保存エネルギーが最小にされる上 述の請求項のいずれかの方法。 6.機能切換器は、構造物の変位を制御する従来技術の機器と共に使用され、ま た制御手段は限界値を含み、また本発明の機能切換器は、従来技術の機器が先ず 作動できるように、測定された値が限界値を超えたときに作動する上述の請求項 のいずれかの方法。 7.機能切換器は、複数の交差平面に取り付けられ、また速度、加速度または変 位の1つの測定値は、2平面以上から得られ、また制御手段は、2平面以上にお ける測定値に応答し、かつ交差平面における機能切換器を制御する上述の請求項 のいずれかに記載される構造物の変位を制御する方法。 8.ベース上に支持されるフレームを備える構造物が、地震または風のような外 力により外部エネルギーを受けるときに、その変位を制御するために構造物を修 正する装置であって、 フレームへ接続されてフレームの変位を検知するセンサー手段と、 フレームへ連結される機能切換器手段と、および センサー手段がフレームの変位を検知したときにセンサー手段から受信する信 号に応答して機能切換器手段を操作する制御手段であって、機能切換器は、制御 手段により作動されると、構造物のエネルギーを最小にするか、または構造物へ のエネルギーの伝達を防止するか、もしくは両方を実施して構造物の保存エネル ギーを最小にすることにより、構造物の変位が最小になるようにした手段とから 構成される装置。 9.センサー手段は、 位置を求める第1の検知手段と、 速度を求める第2の検知手段と、 加速度を求める第3の検知手段と、 歪みを求める第4の検知手段と、および 力を求める第5の検知手段とを備える請求項8に記載される装置。 10.機能切換器手段は、構造物のX−Z平面に取り付けられる少なくとも1つ の機能切換器と、構造物のY−Z平面に取り付けられる少なくとも1つの機能切 換器とを備え、また前記平面の1平面から前記平面の他の平面へのエネルギーの 伝達を最小にできるか、または防止できる請求項8または9に記載される装置。 11.機能切換器手段は、複数の機能切換器を備え、各機能切換器は、固定部材 として作動し、可動ユニットとして作動し、または減衰器として作動するように 設定できる請求項8〜10のいずれかに記載される装置。 12.各機能切換器は機械式のものである請求項11に記載される装置。 13.各機能切換器は油圧式のものである請求項11に記載される装置。 14.各油圧式機能切換器は、 オイルチャンバーと、および 流体を流通できるように開閉できるオリフィスとを備える請求項13に記載さ れる装置。 15.各機能切換器は調節器を備える請求項11〜14のいずれかに記載される 装置。 16.調節器は電気機械式制御器を備える請求項15に記載される装置。 17.調節器は機械式制御器を備える請求項15に記載される装置。 18.機能切換器手段は、リンクによりフレームへ連結され、またセンサー手段 は、調節器へ接続されるデータ収集と意思決定のユニットを備える請求項11〜 17のいずれかに記載される装置。 19.構造物の変位を制御するために、リアルタイムで構造的パラメータを修正 する(RSM)方法において、 構造物に機能切換器を取り付ける段階と、各機能切換器は、エネルギーが構造 物へ付与されたときに構造物の変位を制御でき、また「オン」と「オフ」の状態 間で切り換えができるものであり、 各機能切換器に隣接する構造物の速度を測定する段階と、その速度は、構造物 への外部エネルギーの付与により生じるものであり、 関連する機能切換器に隣接する構造物の測定された速度に応答して、各機能切 換器毎に初期局部構造的制御信号を設定する段階と、および 機能切換器が構造物の変位を制御するように、オーバライド信号が存在しない 場合に機能切換器を、制御信号を受けると作動させる制御手段を提供する段階と から構成される方法。 20.速度がゼロに近づくと、局部構造的制御信号が送信されて、機能切換器が 受信すると、機能切換器の状態が変更される請求項19に記載される構造物の変 位を制御する方法。 21.機能切換器は、複数の交差平面において取り付けられ、また速度は、2平 面以上において測定される請求項19または20に記載される構造物の変位を制 御する方法。 22.力は、各機能切換器毎に測定され、また測定された力が限界値を超えてい るかどうかの比較がなされ、力が限界レベルを超えているならば、オーバライド 信号を送信して、規定された時間が経過した後まで、関連する機能切換器が初期 局部構造的制御信号を受けて作動しないようにするか、または力が限界値を超え ないならば、オーバライド信号を送信しないようにする請求項19、20または 21に記載される構造物の変位を制御する方法。 23.測定値は、加速度および構造的変位の幾つかの重要な位置において得られ 、また構造物の保存エネルギーは、速度、加速度および構造的変位の測定された 値を使用して計算され、また全ての機能切換器の状態は、リアルタイムで求めら れ、また速度変位理論に従って機能切換器の状態を変更するように、最適指令が 機能切換器へ送出される請求項22に記載される構造物の変位を制御する方法。 24.測定値は、加速度および構造的変位の幾つかの重要な位置において得られ 、また構造物の保存エネルギーは、速度、加速度および構造的変位の測定された 値を使用して計算され、また全ての機能切換器の状態は、リアルタイムで求めら れ、また保存エネルギーの最小化の原理に従って機能切換器の状態を変更するよ うに、最適指令が機能切換器へ送出される請求項22に記載される構造物の変位 を制御する方法。 25.RSM無しに可能な程度まで構造物の安定性を確保するために、全ての機 能切換器について危険防止設定するように決定がなされ、また変位、速度および 加速度値の測定値は、一定の最大事前設定レベルと比較され、測定値が最大許容 値を超えているのが判明した場合、オーバライド信号が送信されて、全ての機能 切換器は危険防止設定状態にさせられる請求項24に記載される構造物の変位を 制御する方法。 26.構造物の変位を制御できるリアルタイムで構造物のパラメータを修正する (RMS)装置であって、 構造物へエネルギーが付与されたときに、それぞれの機能切換器が、構造物の 変位を制御でき、かつ「オン」と「オフ」の状態間で切り換えができる、構造物 へ取り付けられる複数の機能切換器(36)と、 各機能切換器(36)に隣接する構造物の速度を測定する、各機能切換器に隣 接する構造物へ取り付けられる速度変換器(64)と、その速度は、構造物への 外部エネルギーの付与により生じ、また各速度変換器は、測定された速度に応答 して信号を送信するものであり、 関連する速度信号に応答して、各機能切換器毎に初期局部構造的制御信号を設 定する制御手段(67)と、および 機能切換器が構造物の変位を制御するように、オーバライド信号が存在しない 場合に制御信号を受けて機能切換器を作動させる手段(57)とから構成される 装置。 27.機能切換器および速度変換器は、複数の平面に取り付けられる請求項26に 記載される装置。 28.力測定手段(65)が、設けられて、各機能切換器についての力の付与に 応答して力信号を送信し、また制御手段には、測定された力が限界力を超えるか どうかを比較する手段が設けられ、かつ力が限界力を超えているならばオーバラ イド信号を送信する手段が設けられて、規定された時間が経過した後まで、関連 する機能切換器が初期局部構造的制御信号を受けて作動しないようにする請求項 26または27に記載される装置。 29.加速度と変位の変換器(73)は、前記構造物の幾つかの重要な位置へ取 り付けられ、コンピュータ(74)が、設けられて、速度、加速度および構造的 変位の測定された値を使用して構造物の保存エネルギーを計算し、またフィード バックラインが、全ての機能切換器からコンピュータまで設けられるので、機能 切換器の状態がリアルタイムで求められ、またコンピュータは、保存エネルギー の最小化の原理に従って機能切換器の状態を変更するように、最適指令を機能切 換器へ送出する請求項28に記載される装置。 30.振動構造物の構造的パラメータをリアルタイムで修正する方法において、 第1の対の第1と第2の機能切換器を提供する段階と、各切換器は、切換器の 第1と第2の部分間に本質的に相対移動が無い「オン」状態および切換器の第1 と第2の部分は互いに相対的に自由に移動できる「オフ」状態の間で切り換えが できるものであり、 第1の対の第1の機能切換器が外部エネルギーの付与により引っ張り状態に置 かれたならば、第1の対の第2の機能切換器は圧縮状態に置かれるように、機能 切換器を構造物に取り付ける段階と、 外部エネルギーの付与により生じた構造物の速度、加速度または変位値の1つ 以上を測定する段階と、および 圧縮状態の機能切換器は「オン」へ切り換えられ、また引っ張り状態の機能切 換器は「オフ」へ切り換えられるように、測定された値に応答して機能切換器の 状態を「オン」と「オフ」の間で変更する段階との組合せにより特徴付けられる 方法。 31.機能切換器の第1の対は共通の平面に取り付けられる請求項30の方法。 32.第2の対の第1と第2の機能切換器を提供する段階と、第2の対の各切換 器は、切換器の第1と第2の部分間に本質的に相対移動が無い「オン」状態およ び切換器の第1と第2の部分は互いに相対的に自由に移動できる「オフ」状態の 間で切り換えができるものであり、 第2の対の機能切換器を第1の平面と交差する第2の平面に取り付ける段階で あって、第2の対の第1の機能切換器が外部エネルギーの付与により引っ張り状 態に置かれたならば、第2の対の第2の機能切換器は圧縮状態に置かれるように 、第2の対の機能切換器を取り付けるようにした段階と、および 圧縮状態の機能切換器は「オン」へ切り換えられ、また引っ張り状態の機能切 換器は「オフ」へ切り換えられるように、測定された値に応答して機能切換器の 状態を「オン」と「オフ」の間で変更する段階とによりさらに特徴付けられる請 求項31の方法。 33.その対の1つの第1の機能切換器の一端は、同一の対の第2の機能切換器 の一端に隣接する請求項30〜32のいずれかの方法。 34.機能切換器は、見掛けの剛性、減衰および質量を不変のままにするが、構 造物の実際の剛性、減衰および質量を修正状態にするように、適応性のあるアル ゴリズムにより制御される請求項30〜33のいずれかの方法。 35.各切換器は、切換器の第1と第2の部分間に本質的に相対移動が無い「オ ン」状態、切換器の第1と第2の部分間の移動がエネルギーを吸収する「減衰」 状態および切換器の第1と第2の部分は互いに相対的に自由に移動できる「オフ 」状態の間で切り換えができるようにした機能切換器を提供する段階と、 構造物の質量、減衰および剛性の物理的パラメータを切換器により修正できる 構造物に機能切換器を取り付ける段階と、 2平面以上において外部エネルギーの付与により生じた構造物の速度、加速度 または変位の1つ以上の値を測定する段階と、および 構造物へ付与されたエネルギーを効果的に散逸し、かつ構造物の変位を制御す るように、測定された値および対応する適応性のある制御アルゴリズムに応答し て、機能切換器の状態を「オン」、「オフ」および「減衰」状態の間で変更する 段階とから構成されるリアルタイムで構造物のパラメータを修正する方法。 36.機能切換器は、交差平面において構造物に取り付けられ、また構造物の変 位は、2平面以上において同時に制御される請求項35に記載されたリアルタイ ムで構造物のパラメータを修正する方法。 37.機能切換器は、測定された速度、力、変位と加速度、および対応する適応 性のある制御アルゴリズムに応答して制御されると、一定の部材および下部構造 物を連結および解除して構造物の質量を変更する請求項35または36に記載さ れたリアルタイムで構造物のパラメータを修正する方法。 38.対向して軸方向に整合される第1および第2の分離された空洞を有するシ リンダー組立体と、第1および第2の空洞内にそれぞれ滑動自在に配設される第 1および第2のロッドと、第1および第2のロッドを同時に移動できるように互 いに連結する連結手段と、および1つの空洞から他の空洞への流れを制御する弁 が設けられる、空洞の隣接する端部間に延びる流体通路とから構成される機能切 換器。
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