JPH09508084A

JPH09508084A - 車両内装用の被覆部材とその製造方法

Info

Publication number: JPH09508084A
Application number: JP8514942A
Authority: JP
Inventors: シェルフ，アンスガール
Original assignee: エムペ−ヴェルケ・エルンスト−ペルツ・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング・ウント・コパニー・カー・ゲー
Priority date: 1994-11-02
Filing date: 1995-10-11
Publication date: 1997-08-19
Also published as: SI9520016A; CZ289516B6; WO1996014223A1; ES2115398T3; CZ192696A3; EP0737139B1; ATE164810T1; EP0737139A1; DK0737139T3

Abstract

(57)【要約】発泡ポリプロピレン（ＥＰＰ）ペレット材料から製造されるＥＰＰ成形部材と、装飾材、特に織物および／またはフィルムと、場合により１つまたはそれ以上の被覆発泡固定支持部とを有し、装飾材に面するＥＰＰ成形部材側の一つに剛性の加圧された総表皮状支持層が形成され、前記支持層に装飾材がＥＰＰ成形部材と一体を成しながら追加の接着剤を用いずに取り付けられる特に車両内装用の被覆部材とその製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】車両内装用の被覆部材とその製造方法技術分野本発明は特に車両内装用の被覆部材に関する。さらに、本発明は被覆部材の製造方法に関する。背景技術先行技術によると、この分類に対応する被覆部材は、２つの部分、すなわち防衝パッドと被覆とから製造され、前記被覆は、基材と、該基材に取り付けられる、たとえば織物のような装飾材とから成る。前述の被覆部材は、基材が防衝パッド材とは異なるので別々に製造しなければならず、さらに装飾材を取り付けるためにラミネート機が必要となる欠点がある。さらに、前述の被覆部材に装飾材を張り合わせるためには少なくとも２段階の工程が必要になる。従って、本発明の課題は、装飾材と、場合により１つまたはそれ以上の被覆発泡固定支持部の他に、単成分のプラスチックのみを必要とし、ラミネート機は不用なこの分類に対応する被覆部材を提供することである。本発明に基づくもう１つ別の課題は、前述の被覆部材の製造方法を提供することである。発明の開示上述の課題は、本発明に基づき発泡ポリプロピレン（ＥＰＰ）ペレット材料から製造されるＥＰＰ成形部材と、装飾材、特に織物および／またはフィルムと、場合により１つまたはそれ以上の被覆発泡固定支持部とを有し、前記装飾材に面するＥＰＰ成形部材側の一つに、剛性の加圧された総表皮状の支持層が形成され、前記支持層に装飾材がＥＰＰ成形部材と一体を成しながら追加の接着剤を用いずに取り付けられる、この分類に対応する特に車両内装用の被覆部材により解決される。その際、ＥＰＰ材料の比重は２４ｋｇ／ｍ³〜９０ｋｇ／ｍ³の範囲内にすることができる。前記材料の比重は７０ｋｇ／ｍ³が好ましい。さらに、加圧された総支持層の密度は、約５００〜９００ｋｇ／ｍ³、好ましくは８００ｋｇ／ｍ³とすることができる。本発明の好ましい実施態様の一つでは、加圧された総支持層の厚さは、０．１〜１．５ｍｍの範囲内にあり、かつ好ましくは１．０ｍｍである。さらに、方法に関する上述の課題は、本発明に基づき以下の処理工程により解決される。即ち、（１）ＥＰＰ成形部材の限定周縁部の加熱、（２）加熱された前記周縁部への装飾材の取り付けおよび加圧。その際、前記周縁部の厚さは、１〜３０ｍｍの範囲内にすることができる。前記周縁部は好ましくは１０ｍｍである。さらに、前記周縁部は、１５０℃〜２００℃の温度範囲内で、かつ好ましくは１８０℃の温度で加熱することができる。さらに、前記周縁部は、２秒〜６０秒間、好ましくは１０秒間加熱することができる。前記周縁部を加熱するために少なくとも１台の放熱器を使用することが好ましい。本発明の特別の実施態様では、装飾材は非加熱式ラミネートスタンプを利用して加熱された周縁部に取り付け、かつＥＰＰ成形部材に対して加圧することができる。その際、真空下で装飾材を非加熱式ラミネートスタンプに取り込み、かつ保持することができる。さらに、装飾材は、伸長フレームを利用して非加熱式ラミネートスタンプに保持することができる。最後に、冷却後に生じた加圧された総支持層の厚さは、０．１〜１．５ｍｍの範囲内に、かつ好ましくは１．０ｍｍとすることができる。本発明のその他の特徴と長所は、請求の範囲と、図面に基づいて実施例を詳細に述べる以下の説明とから明らかである。図面の簡単な説明図１は、本発明の方法に基づいて製造された、組込式防衝パッドを含む本発明の被覆部材の図解断面図である。図２は、装飾材に面するＥＰＰ成形部材側の本発明に基づく層配列を示す図１の部分断面図と、組込式防衝パッドを含む装飾材に面するＥＰＰ成形部材側の領域にある層を完成状態で示した図１の部分断面図である。発明を実施するための最良の形態図１は、対応する非加熱式受容部２６に保持される被覆発泡固定支持部２４を含むＥＰＰペレットから成るＥＰＰ成形部材１０を示す。ＥＰＰ成形部材１０の上方には、真空を利用して装飾材１４を保持する非加熱式ラミネートスタンプ２０がある。装飾材１４は、伸長フレーム（図示していない）を利用して保持することもできる。図２は、装飾材に面するＥＰＰ成形部材側の領域にある層の部分断面図を示す（図１には丸で表示）。図２の左側部分に、非加熱式ラミネートスタンプ２０がＥＰＰ成形部材１０の方向に移動する前に、少なくとも１台の放熱器（図示していない）を利用して一定の層厚まで加熱される限定周縁部１６を引用符号１６で示す。限定周縁部１６の加熱は、ＥＰＰペレットから成る材料を溶融し、かつ加圧された総支持層１２が生ずる（図２の右側参照）。前述の加圧された総支持層１２には、同時に装飾材１４が非加熱式ラミネートスタンプ２０を利用して取り付けられ、ＥＰＰ成形部材１０に対して一定量だけ加圧される。この後で冷却することにより加圧された総支持層１２は、在来型の独立の基材の支持機能を担う抵抗力のある剛性の表皮が生ずる。装飾材１４は、ＥＰＰ成形部材１０と一体を成し、かつ該ＥＰＰ成形部材に確実に取り付けられる。支持機能がＥＰＰ被覆部材に組み込まれることにより、装飾材と、場合により１つまたはそれ以上の被覆発泡固定支持部のほかに、単成分のプラスチックのみが取り付けられる。この結果、被覆部材はより軽量化され、簡単な方法で、すなわち分別工程なしにリサイクルすることができる。本発明の上述の説明と、図面ならびに請求の範囲に開示された特徴は、それぞれ単独でも、任意の組合せでも、本発明を実現するためのさまざまな実施態様において本質的とすることができる。産業上の利用可能性本発明は、剛性の加圧された総表皮状支持層により装飾材に面するＥＰＰ成形部材側の一つに在来型の基材の機能をＥＰＰ成形部材に取り入れることができるという驚くべき知見に基づいている。これにより、装飾材と、場合により１つまたはそれ以上の被覆発泡固定支持部のほかに、単成分のプラスチック（たとえばポリプロピレン）のみから成る組込式防衝パッドと一体型の被覆部材が生じる。これは一方では車両重量の低減と、その結果として燃費の低減をもたらし、かつ他方では、プラスチック材料が単成分であることからそれ以上材料を分別する必要がないので、より簡単かつコスト的に有利なリサイクルを実現することができる。さらに、組込式防衝パッドと一体型の被覆部材は、在来型の一体型および／または組立型の被覆部材と同様に安全性の要求も満たしている。本発明に基づく方法は、ラミネートがいわゆる「一工程」であることを特徴とし、これにより、上述の被覆部材の製造にかかる時間とコストの支出を低減することができる。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＣＺ，ＪＰ，ＫＲ，ＳＩ，ＵＳ

Claims

【特許請求の範囲】１．特に車両内装用の被覆部材であって、発泡ポリプロピレン（ＥＰＰ）ペレット材料から製造されるＥＰＰ成形部材と、装飾材、特に織物および／またはフィルムと、場合により１つまたはそれ以上の被覆発泡固定支持部とを有し、前記装飾材に面するＥＰＰ成形部材の側の一つに剛性の加圧された総表皮状支持層が形成され、前記支持層に装飾材がＥＰＰ成形部材と一体を成しながら追加の接着剤を用いずに取り付けられる被覆部材。２．材料の比重が２４ｋｇ／ｍ³〜９０ｋｇ／ｍ³の範囲内にあることを特徴とする請求項１に記載の被覆部材。３．材料の比重が好ましくは７０ｋｇ／ｍ³となることを特徴とする請求項２に記載の被覆部材。４．加圧された総支持層の密度が５００〜９００ｋｇ／ｍ³となることを特徴とする上記請求項のいずれか１項に記載の被覆部材。５．加圧された総支持層の密度が好ましくは８００ｋｇ／ｍ³となることを特徴とする請求項４に記載の被覆部材。６．加圧された総支持層の厚さが０．１〜１．５ｍｍの範囲内にあることを特徴とする上記請求項のいずれか１項に記載の被覆部材。７．加圧された総支持層の厚さが好ましくは１．０ｍｍとなることを特徴とする請求項６に記載の被覆部材。８．上記請求項のいずれか１項に記載の被覆部材の製造方法であって、以下の処理工程１．ＥＰＰ成形部材の限定周縁部の加熱と、２．加熱された周縁部への装飾材の取り付けおよび加圧と、を含むことを特徴とする製造方法。９．周縁部の厚さが１〜３０ｍｍの範囲内にあることを特徴とする請求項８に記載の方法。１０．周縁部の厚さが好ましくは１０ｍｍとなることを特徴とする請求項９に記載の方法。１１．周縁部が温度１５０℃〜２００℃の範囲内で加熱されることを特徴とする上記請求項８乃至１０のいずれか１項に記載の方法。１２．周縁部が好ましくは温度１８０℃で加熱されることを特徴とする請求項１１に記載の方法。１３．周縁部が２秒〜６０秒の範囲内の時間で加熱されることを特徴とする請求項８乃至１２のいずれか１項に記載の方法。１４．周縁部が好ましくは１０秒間加熱されることを特徴とする請求項１３に記載の方法。１５．周縁部を加熱するために少なくとも１台の放熱器が使用されることを特徴とする請求項８乃至１４のいずれか１項に記載の方法。１６．装飾材が非加熱式ラミネートスタンプを利用して加熱された周縁部に取り付けられ、かつＥＰＰフィルム成形部材に加圧されることを特徴とする請求項８ないし１５のいずれか１項に記載の方法。１７．装飾材が真空下で非加熱式ラミネートスタンプに取り込まれ、かつ保持されることを特徴とする請求項１６に記載の方法。１８．装飾材が伸長フレームを利用して非加熱式ラミネートスタンプに保持されることを特徴とする請求項１６または１７に記載の方法。１９．冷却後に生じた加圧された総支持層の厚さが、０．１〜１．５ｍｍの範囲内にあることを特徴とする請求項８乃至１８のいずれか１項に記載の方法。２０．冷却後に生じた加圧された総支持層の厚さが、好ましくは１．０ｍｍとなることを特徴とする請求項１９に記載の方法。