JPH09507415A - 診断用造影剤組成物用容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 診断用脱気水性組成物を含む適切なたたみ込み可能密閉キャップ付き吸飲用細管を備えた気密性組立式容器からなる診断用造影剤脱気溶液または懸濁液の経口投与用即時使用可パッケージ。

Description

【発明の詳細な説明】 診断用造影剤組成物用容器 本発明は、無空気経口投与用の脱気水性組成物を収容する容器に関する。 胃腸管の検査は、消化管内での造影用組成物の均質分布を妨げる気体の存在に よってしばしば困難となる。これは胃の超音波エコー画像検査の場合にとくに問 題となっている。 多量の気体は超音波の反響表面として働き、近接壁を不明瞭にする。気泡は胃 、十二指腸および近接組織臓器の壁の映像の鮮明化を同様に妨げる。胃および膵 臓などの他の近接臓器のエコー画像の鮮明化のための胃中気体の置換に、水の使 用が推奨されてきた（Crade M．et al.，Am．J．Radiol．131，348，1978；Flei scher et al.，Am．J．Radiol．136，887，1981）。 同じ目的で、Ｄ−ソルビトール含有水があった（Hiroka et al.，J．Clin．Ul trasound 17，585，1989）。この場合、水は脱気するために予め加熱された。 1991年12月12日公開のＷＯ91/18612は、シリカを含む化合物と混合できる生物 適合性ポリマーを含む水溶液の使用を提示している。しかし、コップなどの開放 容器からの液体摂取では空気も一緒に吸飲されるので、 その結果は充分に再現できなかった。空気吸飲量には、個人差がある。吸飲され た空気は、水摂取によってもたらされるエコー画像の透視性増強効果を部分的に 損なう。水道水や開放容器残留水は、空気で飽和される。水が胃で加温されると 、空気が生じ発泡が起きる。これら気泡は、水摂取によってもたらされるエコー 画像向上効果を妨げる結果となる。 本発明は、診断用脱気水溶液または懸濁液を収容する適切な取り外し可能な蓋 付きの細長管を備えたたたみ込むことのできる気密容器からなる即時使用可能な パッケージを提供することによって、上記の問題を解決した。 本発明はまた、例えば、常磁性金属イオン、とくにＭｎ²⁺、Ｆｅ²⁺、ＣＯ²⁺、 Ｅｕ²⁺およびＶ³⁺の塩および／または酸化可能錯体を含む溶液を含む溶液などの 空気感受性診断用造影剤のパッケージに有用である。 さらに、本発明はまた、Ｘ線およびＭＲＩ技術を用いる消化管検査のための診 断用組成物のパッケージに適用できる。該組成物は、例えばヨー素化化合物、常 磁性キレート錯体、強磁性および／または超常磁性金属誘導体またはＢａＳＯ₄ などの乳濁化化合物の溶液または懸濁液である。該組成物はまた、胃腸用調製物 の製造のために通常用いられる適当な添加剤および賦形剤（すなわち、増粘剤、 甘味剤などなど）とともに 調製することができる。 本発明のパッケージによって、脱気した診断用組成物を容器をつぶしながら患 者の口腔に直接投与することによって周囲の空気と接触させることなく空気を一 緒に吸飲せずに投与することが可能になる。 容器は該溶液または懸濁液で一杯に充填される。容器はいかなる材料で構成し てもよいが、加熱滅菌条件、好ましくは１２１℃の蒸気による滅菌、またはガン マ線照射滅菌に耐え得る材料で構成されるのが好ましい。適当な材料の例として は、ポリエチレン、ポリエステル、さらにアルミニウムなどがあげられる。容器 は好ましくは圧延プラスチックで構成され、これは水および他の組成物と適合性 のある好ましくはポリエチレンの内層、好ましくはアルミニウムの金属層で内部 を光から保護し、ポリエチレンの第二層があり、それに物理的耐性強度を付与す るために好ましくはポリエステルの外面プラスチック層からなることを特徴とす る。たたみ込める容器は、圧延プラスチックシートを折り畳んだかたちで組み合 わされて、容器が空の場合は平たく、診断用溶液または懸濁液を充填した場合に は膨らむように調製することができる。容器には５０ｍｌ〜２リットル、好まし くは２５０ｍｌ〜１リットルの診断用溶液または懸濁液が充填できる。このよう な容器は公知であって市販されており、1992年10月28日公 表のＥＰ510388にその記述がある。 上記特許出願ＥＰ510388に記載の容器は本発明に有効に用いることができ、こ れは容器に連結した内径２〜１４ｍｍ、好ましくは４〜１０ｍｍの管状構造物か らなる吸飲用細管を含む。該管状構造物は容器壁を突き抜けており、壁と該吸飲 用細管の接合部は気密になっている。この気密接合部にはヒレ状突起（fins）を 接合部外側に対応して有することができる。吸飲用細管の先端には、取り外し可 能な気密性閉鎖装置、好ましくは気密性のネジ蓋があり封鎖できる。吸飲用細管 の管状構造物は、その上部端近くにいくつかの開口部を有し、これらは容器壁の 内側にある。これら開口部は管内断面よりも０．３〜５倍、好ましくは１〜１． ２倍大きく、接合部まで管と容器壁間に広がっている。吸飲用細管の管状構造物 は、容器全体の深さの５〜７５％、好ましくは３０〜６０％相当まで容器内部に 入り込んでいる。 本発明の精神に反することなく、材料、形状および大きさの変更が可能である ので、上記に含まれる全記述は説明のためのものであって限定を意図するもので ないことはないことは自明である。実施例１ 気密条件下で、０．３ＭのＤ−ソルビトール脱気水溶液を調製する。空気接触 させることなく管を通して 溶液を溶解器から充填機に移す。充填機によって、気密密閉した５００ｍｌのGu ala-Pack（登録商標）にその液体で完全に充填してパッケージに調製する。調製 物をオートクレーブで１２１℃で２０分間滅菌する。実施例２ 実施例１と同様にして、２５０、５００および１０００ｍｌ容量の脱気純水パ ッケージを製造する。実施例３ ＷＯ91/18612（E．Unger）に記載のエコー画像用の造影剤調製物を、２００お よび５００ｍｌのGuala-Pack（登録商標）パッケージを用いて真空下で実施例１ に記載のようにして調製する。密封した調製物を溶液の細菌汚染状態に応じて１ −５Mradのガンマ線照射によって滅菌処理する。実施例４ Gastromiro（登録商標）は消化管のＸ線検査用造影剤であって、経口または経 直腸（浣腸剤）投与で、また腹部診断における消化管検査のための経口剤として コンピューター断層撮影（ＣＴ）において使用される。Gastromiro（登録商標） は以下のような組成からなる（１００ｍｌ溶液中）。 イオパミドール（活性ヨー素化成分） ６１．２４ｇ オレンジフレーバー ２２０ ｍｇ ナトリウムシクラメイト １５０ ｍｇ 赤キュラソーフレーバー １１０ ｍｇ エデト酸二ナトリウム二水和物 ３０ ｍｇ サッカリン １３．４ ｍｇ クエン酸１水和物 ５．５ ｍｇ 水酸化ナトリウム ２．９３ｍｇ 注射用水で全体量を１００ｍｌにする。 この組成による溶液を調製して、実施例１に記載の方法で１００ｍｌおよび２ ００ｍｌのGuala-Pack（登録商標）パッケージに充填した。 ＣＴスキャンのために、２００ｍｌの上記溶液を注射用水で５０００ｍｌに希 釈した。得られる溶液を、実施例１と同様にして５００ｍｌのGuala-Pack（登録 商標）パッケージに充填した。実施例５ Magnevist（登録商標）は、胃腸管ＭＲＩ検査用の造影剤である。 組成（１０ｍｌ溶液）： ジメグルミンガドペンテタート（Ｇｄ−ＤＴＰＡ／dimeg） ９４ ｍｇ ナトリウム−ＤＴＰＡ ４５．５ｍｇ クエン酸ナトリウム二水和物 ７５３．５ｍｇ マンニトール １５００ ｍｇ 水で全量を１０ｍｌにする。 この組成による溶液を調製して、実施例１に記載の 方法で５００ｍｌのGuala-Pack（登録商標）パッケージに充填した。実施例６ Prohance（ガドリニウム（III）（１、４、７−トリス（カルボキシメチル） −１０−（２´−ヒドロキシプロピル）−１、４、７、１０−テトラアザシクロ ドデカン：ＥＰ292689）の０．１ｍＭ溶液を調製して、実施例１に記載の方法で １００、２５０および５００ｍｌのGuala-Pack（登録商標）パッケージに充填し た。実施例７ 二ナトリウムＧｄ−ＢＯＰＴＡ（ガドリナート（２−）、（４Ｒ、Ｓ）−［４ −カルボキシ−５、８、１１−トリス（カルボキシメチル）−１−フェニル−２ −オキサ−５、８、１１−トリアザトリデカン−１３−オアト（５−）］二ナト リウム（２＋）塩：ＥＰ230893）の０．１ｍＭ溶液を調製して、実施例１に記載 の方法で１００、２５０および５００ｍｌのGuala-Pack（登録商標）パッケージ に充填した。実施例８ クエン酸第二鉄アンモニウム調製物 ２．４ｇのクエン酸第二鉄アンモニウムを１８０ｍｇのアスパルテームおよび １２ｍｇのグレープフレーバーとともに１５００ｍｌの水に溶解した。得られる 溶液を実施例１に記載の方法で５００ｍｌのGuala-Pack（登録商標）パッケージ に充填した。この調製物は、上腹部のＭＲ検査にとくに有用である。実施例９ 磁気共鳴断層撮影法のための常磁性／超常磁性経口造影剤懸濁液 Abdoscan（登録商標、Nycomed社製）に準じる磁鉄鉱微細粒子の懸濁液を、９ ４ｍｇのＦｅ、２４ｇまでの増粘剤、甘味剤アスパルテームを含むようにして１ ０００ｍｌの水で調製して、実施例１に記載の方法で５００ｍｌのGuala-Pack（ 登録商標）パッケージに充填した。 Lumirem（登録商標、Guerbet社製）による磁鉄鉱粒子懸濁液［０．１７５ｍｇ のＦｅ、２９．２５ｍｇのソルビトール（７０％）、着色剤（パラオレンジ）、 保存剤（パラオキシ安息香酸メチル、同エチル、同プロピル）、ＮａＣｌ，Ｎａ ＯＨに純水を加えて全量を１ｍｌにする］を調製した。 上記組成による５０００ｍｌの懸濁液を、実施例１に記載の方法で５００ｍｌ のGuala-Pack（登録商標）パッケージに充填した。実施例１０ 硫酸バリウム（ＢａＳＯ₄）懸濁液 Prontobario（登録商標、Bracco社製）６０％懸濁液 を次の組成のように調製した。 硫酸バリウム ６０ ｇ キサンタンゴム ０．２６ｇ ストロベリーフレーバー ０．１５ｇ 安息香酸ナトリウム ０．１２ｇ ジメチルポリシロキサン ０．１０ｇ バニラおよびクレームフレーバー ０．０３ｇ クエン酸一水和物 ０．０２ｇ サッカリンナトリウム二水和物 ０．０１ｇ １５％硫酸でｐＨを４．５に調整、 純水で全量を１００ｍｌにする。 実施例１に記載の方法で２５０〜５００ｍｌのGuala-Pack（登録商標）パッケ ージを調製した。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ， ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＫＥ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ)，ＡＭ， ＡＴ，ＡＵ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，Ｃ Ｎ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ ，ＨＵ，ＪＰ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＫ，ＬＲ， ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＮ，ＭＸ，ＮＬ，Ｎ Ｏ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＥ，ＳＩ，ＳＫ ，ＴＪ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．診断用造影剤脱気水性組成物を含む適切なたたみ込み可能な密閉蓋付きの 吸飲用細長管を備えた組立式気密容器からなる診断用脱気溶液または懸濁液の経 口投与用即時使用可能なパッケージ。 ２．該容器が次のように特徴づけられる圧延プラスチックで構成される請求項 １に記載のパッケージ。 ａ）水および他の診断用組成物成分との適合性を有する内層、 ｂ）内部を光から保護する金属層、 ｃ）ａ）と同じタイプの材料からなる第二層、 ｄ）物理的耐性強度を付与する外面プラスチック層。 ３．好ましくは以下の組成材料から選択されてなる請求項２に記載のパッケー ジ。 ａ）ポリエチレン、 ｂ）アルミニウム、 ｃ）ポリエチレン、 ｄ）ポリエステル。 ４．５０ｍｌ〜２リットルの診断用組成物を含む請求項１に記載のパッケージ 。 ５．診断用組成物がヨー素化Ｘ線乳濁化化合物またはＢａＳＯ₄を造影剤とし て含む請求項４に記載のパッケージ。 ６．診断用組成物が磁気共鳴画像法用常磁性キレート錯体または超常磁性粒子 を造影剤として含む請求項４に記載のパッケージ。 ７．診断用組成物がエコー画像用造影剤を造影剤として含む請求項４に記載の パッケージ。 ８．診断用液体が脱気純水である請求項４に記載のパッケージ。 ９．材料が１２１℃の蒸気滅菌またはガンマ線照射滅菌に適合性を有する請求 項２および３に記載のパッケージ。