JPH09505758A - 噛み合い注入ポンプ及び注入器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 改良薬物注入ポンプは、薬物含有注入器を受入れ且つ支持するためのタイプで、ポンプ及び注入器が、ポンプを適合可能且つ正確に据え付けられた注入器と使用することを確実にするための、噛み合って相互に嵌まる構成要素を有する。薬物注入ポンプは、薬物を患者に投与するために注入器プランジャーに係合し、且つプログラム式に移動させる駆動部材と組合わさって、注入器を受入れ且つ支持するための注入器コンパートメントを構成するポンプハウジングを有する。１つの好ましい形態では、駆動部材及びプランジャーは、注入器コンパートメント内に完全且つ適切に位置決めされたとき係合する、噛み合って相互に嵌まるタブ及び切り欠きを有する。別の形態では、タブ及び切り欠きが注入器プランジャー及びポンプハウジングの一部に形成される。

Description

【発明の詳細な説明】 噛み合い注入ポンプ及び注入器 本発明の背景 本発明は一般的に、患者への薬物の一定送出に使用するタイプの注入ポンプの 改善に関する。特に、本発明は、適合可能で正確に取り付けられた注入器とのポ ンプの使用を確実にするために、ポンプ及び注入器が噛み合って相互に嵌まる構 成要素を有する、改善した注入ポンプ及び関連した薬物含有の注入器に関する。 インシュリンのような処方薬物を患者に送出或いは投薬するのに用いるための 注入ポンプ装置が、医療業界で比較的周知である。１つの形態では、かかる装置 は、注入管及び関連したカテーテル等を介して患者に投与するための、処方薬物 を運ぶ注入器を受入れ且つ支持するようにした比較的小型のハウジングを有する 。注入ポンプは、患者に薬物を投与するための注入器ピストンプランジャーのモ ータ駆動前進のためにリードネジ組立体を介して連結された小型駆動モータを有 する。駆動モータを連続的に、或いは周期的な時間間隔で作動させて、長時間に 亘って薬物の厳密に制御された正確な送出を達成するのに、プログラム式制御手 段が通常設けられる。かかる注入ポンプは、インシュリン及び他の薬物を投与す るのに利用され、例示的なポンプの構造を米国特許第4562751 号、4678408 号、 4685903 号、4562751 号、4678408 号、4685903 号、5080653 号及び5097122 号 に示す。 前述の一般的なタイプの注入ポンプは、長時間に亘る薬物の正確な送出に関し て重要な利点及び利得を与えた。注入ポンプはしばしば極端に小型に設計され、 かくして、患者によって例えばベルトクリップ等によって支持されるようにして いるのがよい。その結果、重要な薬剤が患者の移動性或いは生活スタイルへの制 限なしに、正確に且つ自動的な仕方で投与され得る。 注入器ピストンプランジャーのモータ駆動の前進に応答して患者への薬物の正 確で信頼できる送出を達成するために、注入器ポンプと適合可能な厳しい一連の 運転仕様に対処するように設計された注入器を使用することが非常に重要になる ことがある。即ち、注入器の大きさ及び形状、摺動プランジャーシールに起因す る摩擦力等の変化が、ポンプ駆動モータの作動に応じて投与された薬物量の重大 な変化を生じる。さらに、注入器のポンプハウジングの中への不正確な取付けは 、薬物の望ましからぬ不正確な送出或いは不送出を生じることがある。 本発明は、噛み合って相互に嵌まる構成要素をポンプ及び注入器に設けて、適 合不能な注入器とのポンプの使用を防止し、さらに注入器が使用に先立って完全 且つ正確に取り付けられることを確実にすることによって、これらの問題及び欠 点を克服する。 本発明の概要 本発明によれば、薬物含有注入器と使用して、注入管等を介して患者に正確に 制御された薬物の送出を達成するために、薬物注入ポンプが設けられる。ポンプ 及び注入器は、適合可能に且つ正確に取り付けられた注入器とのポンプの使用を 保証するために、噛み合って相互に嵌まった構成要素を有する。 注入ポンプは、薬物含有注入器バレルと関連したピストンプランジャーを受け 入れ且つ支持するために形成された細長い注入器コンパートメントを有する小型 のポンプハウジングを有する。ポンプ駆動モータは、プログラム式に運転されて 、薬物を注入器から分配する。駆動モータは、プランジャーの注入器バレルの中 への一定の前進のために、ピストンプランジャーにリンクされたリードネジ組立 体のような機械的出力手段を有する。リードネジ組立体は、注入器プランジャー に係合するための、或いはプランジャーの後端に位置するフランジに係合するよ うな１つ或いは複数の駆動アームを有する。 本発明の好ましい態様では、ポンプ及び注入器の噛み合い構成要素は、リード ネジ組立体の駆動アームの１つに形成されたタブと、プランジャーフランジの１ 縁に形成された切り欠きとを有する。リードネジ組立体とプランジャーフランジ との間の駆動係合は、タブの切り欠き内の着座式の受入れを必要とし、それによ って切り欠きを省略した適合不能な注入器を使用することができない。さらに、 タブが切り欠きに噛み合って嵌まることができる注入器コンパートメント内に注 入器が完全且つ適切に着座できないなら、適合性のある注入器は又、用いること ができない。ヒンジドアは通常、注入器コンパートメントを閉じるのに設けられ 、タブと切り欠きとの間の噛み合い相互係合が達成されないなら、閉じることが で きない。 本発明の代替の好ましい態様では、相互嵌め合いタブ及び切り欠きを他の構造 に形成することができる。例えば、プランジャーフランジの切り欠きとの噛み合 う係合のために、タブを細長リブとして注入器コンパートメント内でポンプハウ ジングの一部に形成することができる。 本発明の他の特徴及び利点は、本発明の原理を例示として示す添付図面ととも に、以下の詳細な説明からより明らかにあるであろう。 図面の簡単な説明 図１は、患者へ薬物を一定送出するようにした薬物注入ポンプを示す正面立面 図である。 図２は、図１の注入ポンプの拡大後方斜視図である。 図３は、薬物含有注入器を受入れ且つ支持するための注入器構成要素を示し、 且つポンプ及び注入器が、本発明による、噛み合って相互に嵌まる構成要素を有 する、図２の注入ポンプの分解後方斜視図である。 図４は、ポンプと注入器との間の噛み合って相互に嵌まった係合を示す拡大部 分立面図である。 図５は、本発明の変形例の好ましい形態を示す、図４と同様な部分拡大立面図 である。 図６は、本発明のさらなる変形例の好ましい形態を示す、図３と同様な部分拡 大立面図である。 図７は、薬物含有注入器の図６の注入ポンプ注入器構成要素の取付けを示す部 分拡大鉛直断面図である。 図８は、注入ポンプ内の注入器コンパートメントの中に完全に取り付けた注入 器を示す、図７と同様な部分断面図である。 好ましい実施例の詳細な説明 例示の図面に示すように、全体的に参照番号１０で指示する薬物注入ポンプが 、患者への一定な薬物投与のために設けられる。注入ポンプ１０は、薬物含有注 入 器１２（図３）を受入れ且つ支持するようになっており、注入器を自動的且つプ ログラム式に作動して、薬物を注入管１４等を介して患者に送出するための手段 を有する。本発明によれば、注入ポンプ１０及び注入器１２は、注入器及びポン プが適合可能に設計され、さらに注入器がポンプ内に完全且つ適切に取り付けら れることを保証するために、噛み合って相互に嵌まるコンパートメントを有する 。 注入ポンプ１０は、当業界で一般的に知られた全体構成及び動作を有する。特 に、図１乃至図３を参照すれば、注入ポンプ１０はインシュリンのような患者に 投与すべき選択した薬物が充填された注入器１２を受入れ且つ支持するようにし た細長い注入器コンパートメント１８（図３）を構成する比較的小型のポンプハ ウジング１６を有する。図３は、注入器１２の注入器コンパートメント１８の中 への摺動嵌合式或いは差し込み式の配置を可能にする開口位置のヒンジ式アクセ スドア２０を示し、アクセスドアはその後注入ポンプの通常作動中閉鎖位置（図 ２）に回動され得る。一般的な意味において、薬物含有注入器１２はそのノーズ 端でリュア取付け具２６への連結のために所定の大きさ及び形状を有するリュア ネック２４に接合された注入器バレル２２を有する。図３に最も良く示すように 、リュアネック２４は、ポンプハウジング１６に形成された流出ポート２８内に 着座して受入れられるようにし、さらにリュア取付け具２６は、注入管１４及び 薬物の経皮的な注入のためのカテーテルを介して患者に結合される。 注入器ピストンプランジャー３０は、注入器２２の後端から延びて、バレルの 中に進んで、薬物をそこから送出するのがよい。この点に関し、図示したプラン ジャー３０は、注入管１４を介する薬物投与を目的として、ピストンプランジャ ー３０のプログラム制御式動力変位のためにリードネジ組立体３４と係合するよ うにした、半径方向に拡大したフランジ３２の遠位端で終わる。図３は、適当な 駆動モータ４０（図１）によって駆動されるようにしたリードネジ３８で支持さ れたリードネジナット３６を有するリードネジ組立体３４を示す。プランジャー フランジ３２は、フランジ３２が軸方向で前方リテーナアーム４２と後方駆動ア ーム４４との間に位置決めされて、リードネジナット３６に形成されたスロット 領域に摺動嵌合するような大きさ及び形状を有する。前方リテーナアーム４２、 ４４は、リードネジナット３６に枢着されて、注入器の注入器コンパートメント の中への取付けを可能にする位置まで図３に示すような外向き揺動を可能にする 。その後、アーム４２、４４を、プランジャーフランジ３２の両側に配置された 作動位置まで回動する。 通常のポンプ作動中、リードネジのモータ駆動回転に応じたリードネジナット ３６の前進によって、後方駆動アーム４４はピストンプランジャーフランジ３２ に当たり、それによって注入器１２から薬物を投与する。前方リテーナアーム４ ２は、例えば注入器バレル２２内の圧力に応答して起こるようなプランジャーの クリープ或いは過走行を防止するのに設けられる。リードネジ３８はプログラム 式に作動し、インプットキー３５及びハウジング１６の前方に設置されたディス プレイ３７（図１）によって、プログラムをセットし且つ変更できる。 本発明によれば、プランジャーフランジ３２は所定位置に所定の大きさ及び形 状を有する、横方向に開いた切り欠き４６を有するように形作られる。この切り 欠き４６は、タブ４８に噛み合って受け入れるようになっている。図３及び図４ に示すように、タブ４８はリードネジ組立体３４の前方リテーナアーム４２に形 成されるのがよい。フランジの切り欠き４６を有する注入器１２が、注入器コン パートメント１８内に完全且つ適切に着座するとき、タブ４８が切り欠き４６に 噛み合って受け入れられることによって、前方リテーナアーム４２を作動位置に 回動することができる。逆に、切り欠き４６を欠いた注入器を用いるなら、或い は注入器がコンパートメント１８内に他の点で不適切に位置決めされるなら、リ テーナアーム４２を作動位置に移動することができない。かくして、アクセスド ア２０の引き続く閉鎖が防止され、それによって注入器が不適切に取り付けられ たこと、或いは適合性のある注入器が不適切に取り付けられたことが使用者に明 確に示される。 図５は、本発明の１つの変形例を示し、タブ４８´が図３及び図４に示すよう に、前方リテーナアーム４２´ではなく後方駆動アーム４４´に形成される。駆 動アーム３８のタブ４８´は、前述と同じ仕方で機能して、注入ポンプの作動前 に適合性のある注入器が用いられ、さらに適切に取り付けられることを保証する 。 図６乃至図８は、本発明のさらなる別の好ましい態様を示し、細長リブ或いは キー５０が、注入器コンパートメント１８の１つの壁を構成するポンプハウジン グ１６の一部に形成され、図３及び図４に示すようなタブ４８が割愛されている 。この実施例では、注入器を完全且つ適切に取付け、アクセスドア２０を閉じる とき、リブ或いはキー５０は、フランジの切り欠き４６の中に噛み合って或いは 着座して受入れるのに位置決めされる。フランジの切り欠き４６を欠く適合性の ない注入器、或いはその他の点で不適切に取り付けられた注入器の使用によって 、アクセスドア２０は閉じることができない。 かくして、本発明は標準的でない大きさ及び／又は適合不能な形態であり、か くして薬物注入ポンプとともに使用すべきでない薬剤含有の注入器の使用に対す る防御を与える。ポンプハウジング及び注入器の噛み合って相互に嵌まった構成 要素は、適合性のある設計の注入器の使用、さらには使用前に注入器が適切且つ 完全に取り付けられるのを保証する。 本発明に対する種々のさらなる修正及び変形が当業者に明らかである。例えば 、相互嵌め合いのタブ及び切り欠き構造をポンプ及び注入器の都合のよい任意の 位置に位置決めして、本発明の目的を達成してもよい。従って、添付した特許請 求の範囲を除き、前述の説明及びそれに伴う図面によって本発明に対する制限を 意図するものではない。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 マッキンタイアー デボラ シー アメリカ合衆国 カリフォルニア州 91301 アゴーラ ヒルズ ノース ミデ ィア クリーク レーン 368

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 (１)注入器が、注入器バレルと、その内部に受け入れられたプランジャーとを有 し、ポンプが、前記プランジャーを前記バレルに対して制御可能に移動させて、 前記注入器から薬物を送出するための駆動手段を有する、注入器を受入れ且つ支 持するための注入器コンパートメントを構成する注入ポンプを有する注入ポンプ 装置において、前記注入器が前記注入器コンパートメントの中に受入れられると き互いに噛み合い係合するために、タブ及び切り欠き手段が、前記ポンプ及び前 記注入器に形成されることを特徴とする注入ポンプ装置。 (２)前記タブ及び切り欠き手段は、前記ポンプに形成されたタブと、前記注入器 に形成された切り欠きとからなる請求項１に記載の注入ポンプ装置。 (３)前記注入ポンプは、前記注入器コンパートメントを構成し、且つ開放位置と 閉鎖位置との間で移動可能なアクセスドアを有するポンプハウジングを有し、前 記タブ及び切り欠き手段は係合しているとき、前記注入器が注入器コンパートメ ント内に位置決めされて、前記アクセスドアの閉鎖を可能にし、前記タブ及び切 り欠き手段が離れているとき、前記アクセスドアの閉鎖を防止するように前記注 入器を位置決めする請求項１に記載の装置。 (４)選択した薬物が注入されるようにした注入器バレルと、前記バレルの中に摺 動可能に受け入れられ、且つその内部で移動可能で薬物を送出するプランジャー とを有する注入器と、前記注入器を受入れ、且つ支持するための注入器コンパー トメントを構成するポンプハウジングと、前記プランジャーに係合して、前記プ ランジャーを制御可能に移動させて、薬物を送出する注入ポンプとを有し、前記 ポンプ及び前記注入器は、前記注入器が注入器コンパートメントの中に受入れら れたとき、互いに噛み合って相互に嵌合係合するためのタブ及び切り欠き手段を 有する注入ポンプ装置。 (５)前記タブ及び切り欠き手段は、前記ポンプに形成されたダブと、前記注入器 に形成された切り欠きとからなる請求項４に記載の注入ポンプ装置。 (６)前記プランジャーは、全体的にその外端に配置された拡大フランジを有し、 前記切り欠きは前記フランジに形成される請求項５に記載の装置。 (７)前記タブは、前記駆動手段に形成される請求項６に記載の装置。 (８)前記駆動手段は、前記注入器が注入器コンパートメントの中に移動される第 １位置と前記プランジャーとの係合の第２位置との間で回動可能且つ移動可能な 少なくとも１つの駆動アームを有するリードネジ組立体からなり、前記タブは前 記駆動アームに形成され、且つ前記駆動アームが第２位置にあるとき前記切り欠 きに受入れられる請求項６に記載の装置。 (９)前記タブは、注入器コンパートメントを構成するハウジングの一部に沿って 形成された細長リブからなる請求項６に記載の装置。 (10)前記ポンプハウジングは開放位置と閉鎖位置との間で移動可能なアクセスド アを有し、前記タブ及び切り欠き手段は、係合したとき前記注入器が前記注入器 コンパートメント内に位置決めされて、前記アクセスドアを閉鎖し、前記タブ及 び切り欠き手段は離れているとき、前記注入器が前記アクセスドアの閉鎖を防止 する請求項４に記載の装置。