JPH09505105A - 環式オレフィン類と光重合性組成物との重合方法 - Google Patents

環式オレフィン類と光重合性組成物との重合方法

Info

Publication number
JPH09505105A
JPH09505105A JP7514194A JP51419495A JPH09505105A JP H09505105 A JPH09505105 A JP H09505105A JP 7514194 A JP7514194 A JP 7514194A JP 51419495 A JP51419495 A JP 51419495A JP H09505105 A JPH09505105 A JP H09505105A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
alkyl
substituted
unsubstituted
phenyl
alkoxy
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP7514194A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3352694B2 (ja
Inventor
ハフナー,アンドレアス
デル スハーフ,パウル アー ファン
ミューレバッハ,アンドレアス
Original Assignee
チバ−ガイギー アクチエンゲゼルシャフト
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by チバ−ガイギー アクチエンゲゼルシャフト filed Critical チバ−ガイギー アクチエンゲゼルシャフト
Publication of JPH09505105A publication Critical patent/JPH09505105A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3352694B2 publication Critical patent/JP3352694B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G61/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carbon-to-carbon link in the main chain of the macromolecule
    • C08G61/12Macromolecular compounds containing atoms other than carbon in the main chain of the macromolecule
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G61/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carbon-to-carbon link in the main chain of the macromolecule
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G61/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carbon-to-carbon link in the main chain of the macromolecule
    • C08G61/02Macromolecular compounds containing only carbon atoms in the main chain of the macromolecule, e.g. polyxylylenes
    • C08G61/04Macromolecular compounds containing only carbon atoms in the main chain of the macromolecule, e.g. polyxylylenes only aliphatic carbon atoms
    • C08G61/06Macromolecular compounds containing only carbon atoms in the main chain of the macromolecule, e.g. polyxylylenes only aliphatic carbon atoms prepared by ring-opening of carbocyclic compounds
    • C08G61/08Macromolecular compounds containing only carbon atoms in the main chain of the macromolecule, e.g. polyxylylenes only aliphatic carbon atoms prepared by ring-opening of carbocyclic compounds of carbocyclic compounds containing one or more carbon-to-carbon double bonds in the ring
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B33ADDITIVE MANUFACTURING TECHNOLOGY
    • B33YADDITIVE MANUFACTURING, i.e. MANUFACTURING OF THREE-DIMENSIONAL [3-D] OBJECTS BY ADDITIVE DEPOSITION, ADDITIVE AGGLOMERATION OR ADDITIVE LAYERING, e.g. BY 3-D PRINTING, STEREOLITHOGRAPHY OR SELECTIVE LASER SINTERING
    • B33Y70/00Materials specially adapted for additive manufacturing

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Polymerisation Methods In General (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)
  • Catalysts (AREA)
  • Chemically Coating (AREA)
  • Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 触媒としての金属化合物の存在下で、環式オレフィン又は少なくとも2種の異なる環式オレフィン類を光触媒重合する方法であって、金属原子に結合した、少なくとも2個のメチル基又は置換基中にβ水素原子を欠く2個のモノ置換メチル基を含む、触媒量の、少なくとも1種の熱安定性モリブデン(VI)又はタングステン(VI)化合物の存在下に光化学的誘発開環メタセシス重合を実施することを特徴とする方法。この方法は、まず照射したのち、加熱によって重合を終了させることによって実施することができる。この方法は、成形物、被覆及びレリーフ像を製造するのに適している。

Description

【発明の詳細な説明】 環式オレフィン類と光重合性組成物との重合方法 本発明は、触媒量の遷移金属触媒を用いる光化学的開環メタセシス重合による 環式オレフィン類の重合方法及び前記オレフィン類を触媒量の前記触媒とともに 含む組成物に関する。 触媒量の金属触媒を用いる熱誘発性開環メタセシス重合は比較的以前からすで に公知であり、広く文献に記載されている(とりわけ、K.J.Ivin,Olefin Met athesis,Academic Press,London,1983を参照)。このようなポリマーは工業 的に製造され、市販されている。しかし、光化学的に誘発される開環メタセシス 重合についてはほとんど知られておらず、今のところ工業的な有用性は得られて いない。 米国特許第4,060,468号は、タングステン、モリブデン、レニウム及 びタンタルの塩から選択される金属塩と、助触媒としての置換フェノール又はベ ンジルアルコールとの二成分混合物をオレフィンモノマーとともに反応容器に仕 込んだのち、反応混合物全体をUV光で照射することによって実施されるオレフ ィンメタセシス重合を開示している。言及されている唯一のオレフィン類は、官 能基又は置換基をもたない環式及び非環式の炭化水素である。触媒成分の別々の 貯蔵及び実際の反応の直前に触媒成分どうしを混合する処理段階が、公知の方法 を技術的に複雑でやっかいなものにしてしまう。 C.Tanielanらは、Tetrahedron Lettters No.52,pp.4589-4592(1977)に、 UV光での照射ののち、シクロペンテンとノルボルネンとのメタセシス重合に用 いることができる触媒系W(CO)6/CCl4を記載している。金属カルボニル 類は揮発性及び毒性をもつため、それらの使用は、生理的理由から、入念な安全 対策を要する。更には、モノマー性の 1−クロロ−2−トリクロロメチル−シクロオレフィン類を形成するための遊離 基付加反応が競合反応として見られる。 H.H.ThoiらのJournal of Molecular Catalysis,15(1982),pp.245-270 から、式 のタングステンペンタカルボニルカルベン錯体が、ジメチルノルボルネンの開環 メタセシス重合のための熱触媒であり、また、助触媒としてのフェニルアセチレ ンとともに用いるならば、同重合のための光触媒系でもあることが公知である。 この触媒系は、すぐ使用できる配合物としては、貯蔵安定性が劣り、カルボニル 化合物が生理的に許容不可能であり、シクロオレフィン類中の官能基に対する耐 性が低すぎるという重大な欠点がある。 J.Feldmannらは、Stephen J.Lippardによる編集のProgress in Inorganic C hemistry,Vol.39,pp.3-73(1991)において、単独では劣るものでしかない が、ルイス酸と一緒に、シクロオレフィン類の重合に効果的な熱触媒となるモリ ブデン及びタングステンアルキリデン錯体を記載している。 WO93/13171号には、ひずみがかかったシクロオレフィン類の開環光 メタセシス重合に用いるための、Mo化合物及びW化合物並びにRu又はOs化 合物をポリエン配位子とともに含有するカルボニルに基づく一成分触媒が記載さ れている。この触媒を用いると、光を遮断した状態で貯蔵安定性の組成物が得ら れる。 N.A.Petasisらは、J.Am.Chem.Soc.115(1993),pp.7208-7214におい て、(シクロペンタジエニル)2Ti[CH2−Si(CH3)3]2を熱触媒として使 用するノルボルネンの熱的開環光メタセシスを述べている。光開始活性には言及 していない。 このように、光化学的に活性化できる公知の触媒は主に助触媒を必要とし、こ の理由のため、得られるポリマーの品質が、選択される性質及び反応体の順序に よって大きく異なるおそれがある。 光化学的開環メタセシス重合によって環式オレフィン類から得られるポリマー は、公知の方法によると、相当な問題を伴いながら経済的に不満足な方法でしか 製造することができない。特に重大な欠点は、調製の直前でしか成分どうしの混 合ができない貯蔵安定性の低さ、官能化環式オレフィン類に対する耐性の欠如及 び触媒系として2種の成分を使用することの必要性である。したがって、技術的 、経済的かつ環境的な理由から、光化学的開環メタセシス重合によって環式オレ フィン類からポリマーを調製するための改良された汎用性のある方法を提供する 必要がある。 組成物が、β水素原子を欠く少なくとも2個のアルキル基が金属原子に結合し ている高い酸化状態にあるモリブデン又はタングステン化合物を含むならば、シ クロオレフィン類と一成分触媒との組成物が光化学的に重合可能であることが見 いだされた。驚くべきことに、これらの熱安定性化合物は、光化学的に誘発され る開環メタセシス重合に効果的な触媒であり、光化学的反応性にもかかわらず、 シクロオレフィン類とモリブデン又はタングステン化合物との混合物の貯蔵安定 性が保持されることがわかった。 また、驚くべきことに、上記触媒が、シクロオレフィン類の存在下での短時間 の照射ののちでも熱触媒として作用して、光化学的重合と熱重合と を一緒に実施できるようになることが見いだされた。 本発明は、その態様の一つにおいて、触媒としての金属化合物の存在下に、環 式オレフィン又は少なくとも2種の異なる環式オレフィン類を光触媒重合する方 法であって、金属原子に結合した、少なくとも2個のメチル基又は置換基中にβ 水素原子を欠く2個のモノ置換メチル基を含有する、触媒量の、少なくとも1種 の熱安定性のモリブデン(VI)又はタングステン(VI)化合物の存在下に、光化 学的に誘発される開環メタセシス重合を実施することを含む方法に関する。置換 基とは、置換されたメチル基をいう。 環式オレフィン類は、非置換又は置換されており、1個以上の環及び/あるい は縮合芳香環若しくはヘテロ芳香環中にO、S、N又はSiのようなヘテロ原子 を含む、単環系又は通常は2〜4個の環を含む多環系、例えばo−フェニレン、 o−ナフチレン、o−ピリジニレン又はo−ピリミジニレンであることができる 。環は、3〜16個、好ましくは3〜12個、もっとも好ましくは3〜8個の環 員を含むことができる。環式オレフィン類は、環の大きさに依存して、さらなる 非芳香族二重結合を好ましくは2〜4個更に含むことができる。環の置換基は、 不活性であるもの、すなわち、モリブデン又はタングステン化合物の化学安定性 及び熱安定性を損なわないものである。 本発明の範囲内の熱安定性とは、光触媒的に活性のモリブデン又はタングステ ン化合物が、加熱されたとき、開環メタセシス重合に活性を示す種を形成しない ことをいう。例えば、これらの触媒を、空気を除きながら110℃で24時間加 熱したのちに、そのような活性種が検出されないことが見いだされた。触媒は、 光を遮断すると、例えば室温からわずかに高い温度、例えば+40℃で数週間か ら数か月の期間、開環メタセシス重合 を開始させずに、この期間中、モノマーの0.2重量%未満が反応している。熱 安定性は、モノマー20重量%及びタングステン若しくはモリブデン触媒0.3 3重量%を含むエタノール溶液を暗中に50℃で96時間貯蔵することにより、 測定することができる。このとき、形成されるポリマー(濁りによって検出可能 )の量は、0.2重量%以下であり、好ましくは0.1重量%以下である。 環式オレフィン類が、2個以上の二重結合、例えば2〜4個の二重結合を含む ならば、架橋ポリマーが形成される。この特徴は、また、次式の(ノルボルネン ヒドロキシメチル)ノルボルネンカルボン酸エステル類を使用する場合に見られ る。 本新規な方法の好ましい実施態様においては、シクロオレフィン類は、式Iで 示される。 式中、 Q1は、少なくとも1個の炭素原子を有し、−CH=CQ2−基と一緒に、少な くとも3個の員を含む脂環式環を形成する基であって、この脂環式環が、ケイ素 、リン、酸素、窒素及び硫黄からなる群より選択される1個以上のヘテロ原子を 含むことができ:非置換又はハロゲン、=O、−CN、−NO2、R123Si −(O)u−、−COOM、−SO3M、−PO3M、−COO(M1)1/2、−SO3 (M1)1/2、 −PO3(M1)1/2、C1〜C20アルキル、C1〜C20ヒドロキシアルキル、C1〜C20 ハロアルキル、C1〜C6シアノアルキル、C3〜C8シクロアルキル、C6〜C1 6 アリール、C7〜C16アラルキル、C3〜C6ヘテロシクロアルキル、C3〜C16 ヘテロアリール、C4〜C16ヘテロアラルキル若しくはR4−X−で置換されてい るか;あるいは、隣接する2個のC原子は、−CO−O−CO−又は−CO−N R5−CO−で置換されているか;あるいは、非置換又はハロゲン、−CN、− NO2、R678Si−(O)u−、−COOM、−SO3M、−PO3M、−CO O(M1)1/2、−SO3(M1)1/2、−PO3(M1)1/2、C1〜C20アルキル、C1〜C20 ハロアルキル、C1〜C20ヒドロキシアルキル、C1〜C6シアノアルキル、C3 〜C8シクロアルキル、C6〜C16アリール、C7〜C16アラルキル、C3〜C6ヘ テロシクロアルキル、C3〜C16ヘテロアリール、C4〜C16ヘテロアラルキル若 しくはR13−X1−置換の、芳香環又はヘテロ芳香環が、脂環式環の隣接する炭 素原子に縮合されており; X及びX1は、互いに独立して、−O−、−S−、−CO−、−SO−、−S O2−、−O−C(O)−、−C(O)−O−、−C(O)−NR5−、−NR10 −C(O)−、−SO2−O−又は−O−SO2−であり; R1、R2及びR3は、互いに独立して、C1〜C12アルキル、C1〜C12ペルフ ルオロアルキル、フェニル又はベンジルであり; R4及びR13は、互いに独立して、C1〜C20アルキル、C1〜C20ハロアルキ ル、C1〜C20ヒドロキシアルキル、C3〜C8シクロアルキル、C6〜C16アリー ル又はC7〜C16アラルキルであり; R5及びR10は、互いに独立して、水素、C1〜C12アルキル、フェニ ル又はベンジルであり、そのアルキル基は、非置換又はC1〜C12アルコキシ若 しくはC3〜C8シクロアルキルで置換されており; R6、R7及びR8は、互いに独立して、C1〜C12アルキル、C1〜C12ペルフ ルオロアルキル、フェニル又はベンジルであり; Mは、アルカリ金属であり、 M1は、アルカリ土類金属であり; uは、0又は1であり; Q1によって形成される脂環式環は、さらなる非芳香族二重結合を含むことが でき; Q2は、水素、C1〜C20アルキル、C1〜C20ハロアルキル、C1〜C12アルコ キシ、ハロゲン、−CN又はR11−X2−であり; R11は、C1〜C20アルキル、C1〜C20ハロアルキル、C1〜C20ヒドロキシ アルキル、C3〜C8シクロアルキル、C6〜C16アリール又はC7〜C16アラルキ ルであり; X2は、−C(O)−O−又は−C(O)−NR12−であり; R12は、水素、C1〜C12アルキル、フェニル又はベンジルであり; 上述のシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、 アラルキル及びヘテロアラルキル基は、非置換又はC1〜C12アルキル、C1〜C12 アルコキシ、−NO2、−CN若しくはハロゲンで置換されており、上述のヘ テロシクロアルキル、ヘテロアリール及びヘテロアラルキル基のヘテロ原子は、 −O−、−S−、−NR9−及び−N=からなる群より選択され; R9は、水素、C1〜C12アルキル、フェニル又はベンジルである。 メタセシスが可能である他のオレフィン類を、例えば、存在するシクロオレフ ィン類及びオレフィン類の総量を基準にして40モル%まで、好ま しくは0.01〜30モル%、特に好ましくは0.1〜20モル%の量で、本発 明の方法に同時に使用することができる。 メタセシスが可能であり、式Iの新規な重合性混合物が更に含むことができる オレフィン類は、架橋又は分子量の調節に使用することができる。適当なオレフ ィン類の例は、シクロオクタジエン若しくはシクロオクタトリエン又は以下の構 造で示される化合物である。 更には、Feast,W.J.,Harrison,B,J.Mol.Catal.65,63(1991)に記載さ れた2−ブテン−1,4−ジオール又は1−ヘキセン(転位)のような化合物が 適している。 式Iの化合物が不斉中心を含むならば、その化合物は光学異性体の形で得られ ることがある。式Iの化合物のいくつかは、互変異性体の形で生じることもある (例えばケト−エノール互変異性)。脂肪族C=C二重結合が存在するならば、 幾何異性(E形及びZ形)が生じることもある。加えて、エキソ−エンド配置も また可能である。したがって、式Iは、鏡像異性体、互変異性体、ジアステレオ 異性体、E/Z異性体又はそれらの混合物の形で存在するすべての可能な立体異 性体を包含する。 置換基の定義において、アルキル、アルケニル及びアルキニル基は、直鎖状又 は分岐状であることができ、また、アルキル部分又はアルコキシ、アルキルチオ 、アルコキシカルボニル及び他のアルキル含有基のアルキル部分も同様である。 これらのアルキル基は、好ましくは1〜12個、より好ましくは1〜8個、もっ とも好ましくは1〜4個の炭素原子を含む。これらのアルケニル及びアルキニル 基は、好ましくは2〜12個、より好ま しくは2〜8個、もっとも好ましくは2〜4個の炭素原子を含む。 アルキルには、典型的には、メチル、エチル、イソプロピル、n−プロピル、 n−ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル及び種々の異性体の、ペン チル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル 、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オ クタデシル、ノナデシル及びエイコシル基がある。 ヒドロキシアルキルには、典型的には、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル 、1−ヒドロキシイソプロピル、1−ヒドロキシ−n−プロピル、2−ヒドロキ シ−n−ブチル、1−ヒドロキシ−イソ−ブチル、1−ヒドロキシ−sec−ブチ ル、1−ヒドロキシ−tert-ブチル並びに種々の異性体の、ペンチル、ヘキシル 、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、 テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノ ナデシル及びエイコシル基のヒドロキシ形態がある。 ハロアルキルには、典型的には、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフ ルオロメチル、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、2,2,2 −トリフルオロエチル、2−フルオロエチル、2−クロロエチル、2,2,2− トリクロロエチル及びハロゲン化、特にフッ化若しくは塩素化アルカン類、例え ばイソプロピル、n−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、sec-ブチル、tert −ブチル並びに種々の異性体の、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノ ニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシ ル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル及びエイコシル基 がある。 アルケニルには、典型的には、プロペニル、イソプロペニル、2−ブテ ニル、3−ブテニル、イソブテニル、n−ペンタ−2,4−ジエニル、3−メチ ル−ブタ−2−エニル、n−オクタ−2−エニル、n−ドデカ−2−エニル、イ ソ−ドデセニル、n−オクタデカ−2−エニル及びn−オクタデカ−4−エニル がある。 シクロアルキルは、好ましくはC5〜C8シクロアルキル、もっとも好ましくは C5−又はC6シクロアルキルである。典型例は、シクロプロピル、ジメチルシク ロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、メチルシクロペンチル、シクロヘ キシル、シクロヘプチル及びシクロオクチルである。 シアノアルキルには、典型的には、シアノメチル(メチルニトリル)、シアノ エチル(エチルニトリル)、1−シアノイソプロピル、1−シアノ−n−プロピ ル、2−シアノ−n−ブチル、1−シアノ−イソ−ブチル、1−シアノ−sec-ブ チル、1−シアノ−tert−ブチル並びに種々の異性体の、シアノペンチル及びシ アノヘキシル基がある。 アラルキルは、好ましくは7〜12個の炭素原子、もっとも好ましくは7〜1 0個のC原子を含むものである。アラルキルは、典型的には、ベンジル、フェネ チル、3−フェニルプロピル、α−メチルベンジル、フェンブチル及びα,α− ジメチルベンジルであることができる。 アリールは、好ましくは6〜10個の炭素原子を含むものであり、典型的には 、フェニル、ペンタレン、インデン、ナフタレン、アズレン及びアントラセンで あることができる。 ヘテロアリールは、好ましくは、4又は5個の炭素原子と、O、S及びNから なる群より選択される1又は2個のヘテロ原子とを含むものである。ヘテロアリ ールは、典型的には、ピロール、フラン、チオフェン、オキサゾール、チオアゾ ール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジ ン、インドール、プリン及びキノリンであることができる。 ヘテロシクロアルキルは、好ましくは、4又は5個の炭素原子と、O、S及び Nからなる群より選択される1又は2個のヘテロ原子とを含むものである。これ は、典型的には、オキシラン、アジリン、1,2−オキサチオラン、ピラゾリン 、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、テトラヒドロフラン及び テトラヒドロチオフェンであることができる。 アルコキシは、典型的には、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキ シ、n−ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ及びtert-ブトキシである。 本発明に関連してアルカリ金属とは、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビ ジウム及びセシウム、好ましくはリチウム、ナトリウム及びカリウムをいうもの と理解されよう。 本発明に関連してアルカリ土類金属とは、ベリリウム、マグネシウム、カルシ ウム、ストロンチウム及びバリウム、好ましくはマグネシウム及びカルシウムを いうものと理解されよう。 上記の定義において、ハロゲンとは、フルオロ、クロロ、ブロモ及びヨードを いうものと理解されよう。フルオロ、クロロ及びブロモが好ましい意味である。 本発明の方法に特に適した式Iの化合物は、Q2が水素であるものである。 更に、重合に好ましい式Iの化合物は、Q1が−CH=CQ2−基と一緒に形成 する脂環式環が、3〜16個、より好ましくは3〜12個、もっとも好ましくは 3〜8個の環原子を含有し、環系が、単環系、二環系、三環系又は四環系である ことができる化合物である。 本発明による方法は、 Q1が、少なくとも1個の炭素原子を有し、−CH=CQ2−基と一緒に、3〜 20員の脂環式環を形成する基であって、この脂環式環が、ケイ素、酸素、窒素 及び硫黄からなる群より選択される1個以上のヘテロ原子を含むことができ;非 置換又はハロゲン、=O、−CN、−NO2、R123Si−(O)u−、−CO OM、−SO3M、−PO3M、−COO(M1)1/2、−SO3(M1)1/2、−PO3( M1)1/2、C1〜C12アルキル、C1〜C12ハロアルキル、C1〜C12ヒドロキシア ルキル、C1〜C4シアノアルキル、C3〜C6シクロアルキル、C6〜C12アリー ル、C7〜C12アラルキル、C3〜C6ヘテロシクロアルキル、C3〜C12ヘテロア リール、C4〜C12ヘテロアラルキル若しくはR4−X−で置換されているか;あ るいは、この基Q1中の隣接する2個の炭素原子が、−CO−O−CO−又は− CO−NR5−CO−によって置換されているか;あるいは、非置換又はハロゲ ン、−CN、−NO2、R678Si−、−COOM、−SO2M、−PO3M、 −COO(M1)1/2、−SO3(M1)1/2、−PO3(M1)1/2、C1〜C12アルキル、 C1〜C12ハロアルキル、C1〜C12ヒドロキシアルキル、C1〜C4シアノアルキ ル、C3〜C6シクロアルキル、C6〜C12アリール、C7〜C12アラルキル、C3 〜C6ヘテロシクロアルキル、C3〜C12ヘテロアリール、C4〜C12ヘテロアラ ルキル若しくはR13−X1−置換の、芳香環又はヘテロ芳香環が、脂環式環の隣 接する炭素原子に縮合されていることができ; X及びX1が、互いに独立して、−O−、−S−、−CO−、−SO−、−S O2−、−O−C(O)−、−C(O)−O−、−C(O)−NR5−、−NR10 −C(O)−、−SO2−O−又は −O−SO2−であり; R1、R2及びR3が、互いに独立して、C1〜C6アルキル、C1〜C6ペルフル オロアルキル、フェニル又はベンジルであり; Mが、アルカリ金属であり、 M1が、アルカリ土類金属であり; R4及びR13が、互いに独立して、C1〜C12アルキル、C1〜C12ハロアルキ ル、C1〜C12ヒドロキシアルキル、C3〜C8シクロアルキル、C6〜C12アリー ル又はC7〜C12アラルキルであり; R5及びR10が、互いに独立して、水素、C1〜C6アルキル、フェニル又はベ ンジルであり、アルキル基は、非置換又はC1〜C6アルコキシ若しくはC3〜C6 シクロアルキルで置換されており; R6、R7及びR8が、互いに独立して、C1〜C6アルキル、C1〜C6ペルフル オロアルキル、フェニル又はベンジルであり; uが、0又は1であり; Q1によって形成される脂環式環が、さらなる非芳香族二重結合を含むことが でき; Q2が、水素、C1〜C12アルキル、C1〜C12ハロアルキル、C1〜C6アルコ キシ、ハロゲン、−CN又はR11−X2−であり; R11が、C1〜C12アルキル、C1〜C12ハロアルキル、C1〜C12ヒドロキシ アルキル、C3〜C6シクロアルキル、C6〜C12アリール又はC7〜C12アラルキ ルであり; X2が−C(O)−O−又は−C(O)−NR12−であり; R12が、水素、C1〜C6アルキル、フェニル又はベンジルであり; シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アラル キル及びヘテロアラルキル基が、非置換又はC1〜C6アルキル、 C1〜C6アルコキシ、−NO2、−CN若しくはハロゲンで置換されており、ヘ テロシクロアルキル、ヘテロアリール及びヘテロアラルキル基のヘテロ原子が、 −O−、−S−、−NR9−及び−N=からなる群より選択され; R9が、水素、C1〜C6アルキル、フェニル又はベンジルである式Iの化合物 を用いて特に有利に実施することができる。 この群のうち、 Q1が、少なくとも1個の炭素原子を有し、−CH=CQ2−基と一緒に、3〜 10員の脂環式環を形成する基であって、この脂環式環が、ケイ素、酸素、窒素 及び硫黄からなる群より選択されるヘテロ原子を含むことができ、非置換又はハ ロゲン、−CN、−NO2、R123Si−、−COOM、−SO3M、−PO3 M、−COO(M1)1/2、−SO3(M1)1/2、−PO3(M1)1/2、C1〜C6アルキル 、C1〜C6ハロアルキル、C1〜C6ヒドロキシアルキル、C1〜C4シアノアルキ ル、C3〜C6シクロアルキル、フェニル、ベンジル若しくはR4−X−で置換さ れているか;あるいは、非置換又はハロゲン、−CN、−NO2、R678Si −、−COOM、−SO3M、−PO3M、−COO(M1)1/2、−SO3(M1)1/2 、PO3(M1)1/2、C1〜C6アルキル、C1〜C6ハロアルキル、C1〜C6ヒドロ キシアルキル、C1〜C4シアノアルキル、C3〜C6シクロアルキル、フェニル、 ベンジル若しくはR13−X1−置換の、芳香環又はヘテロ芳香環が、隣接する炭 素原子に縮合されており; R1、R2及びR3が、互いに独立して、C1〜C4アルキル、C1〜C4ペルフル オロアルキル、フェニル又はベンジルであり; Mが、アルカリ金属であり、M1が、アルカリ土類金属であり; R4及びR13が、互いに独立して、C1〜C6アルキル、C1〜C6ハロアルキル 、C1〜C6ヒドロキシアルキル又はC3〜C6シクロアルキルであり; X及びX1が、互いに独立して、−O−、−S−、−CO−、−SO−又は− SO2−であり; R6、R7及びR8が、互いに独立して、C1〜C4アルキル、C1〜C4ペルフル オロアルキル、フェニル又はベンジルであり; Q2が、水素である式Iの化合物が好ましい。 本発明の方法は、ノルボルネン類又はノルボルネン誘導体の重合に特に適して いる。これらのノルボルネン誘導体のうち、式II: (式中、 X3は、−CHR16−、酸素又は硫黄であり; R14及びR15は、互いに独立して、水素、−CN、トリフルオロメチル、(C H3)3Si−O−、(CH3)3Si−又は−COOR17であり; R16及びR17は、互いに独立して、水素、C1〜C12アルキル、フェニル又は ベンジルである) 又は式III: (式中、 X4は、−CHR19−、酸素又は硫黄であり; R19は、水素、C1〜C12アルキル、フェニル又はベンジルであり; R18は、水素、C1〜C6アルキル又はハロゲンである) 又は式IV: (式中、 X5は、−CHR22−、酸素又は硫黄であり; R22は、水素、C1〜C12アルキル、フェニル又はベンジルであり; R20及びR21は、互いに独立して、水素、CN、トリフルオロメチル、(CH33Si−O−、(CH33Si−又は−COOR23であり; R23は、水素、C1〜C12アルキル、フェニル又はベンジルである) 又は式V: (式中、 X6は、−CHR24−、酸素又は硫黄であり; R24は、水素、C1〜C12アルキル、フェニル又はベンジルであり; 25は、水素、メチル、エチル又はフェニルである) に適合する化合物が特に好ましい。 以下に示す式Iの化合物が、本発明の重合方法に特に適している。 本発明の実施に使用されるモリブデン及びタングステン化合物は、1個の金属 原子又は単結合、二重結合又は三重結合によって結合された2個の金属原子を含 むものであることができる。そのような化合物は、少なくとも2個、より好まし くは2〜6個、もっとも好ましくは2〜4個のメチル基又はβ水素を欠くモノ置 換メチル基を金属−配位子結合として含む。モリブデン及びタングステンの他の 原子価は、熱安定性中性配位子で飽和されていることが好ましい(熱安定性の定 義は初めに述べた)。β−水素原子をもたないこの配位子は、好ましくは式VII で示される。 −CH2−R (VII) 式中、Rは、H、−CF3、−CR262728、−SiR293031、非置換 又はC1〜C6アルキル若しくはC1〜C6アルコキシ置換C6〜C16アリール、あ るいはO、S及びNからなる群より選択される1〜3個のヘテロ原子を含むC4 〜C15ヘテロアリールであり; R26、R27及びR28は、互いに独立して、非置換又はC1〜C10アルコキシ置 換C1〜C10アルキルであるか、あるいは、R26とR27がこの意味を有し、かつ R28が、非置換又はC1〜C6アルキル若しくはC1〜C6アルコキシ置換の、C6 〜C10アリール若しくはC4〜C9ヘテロアリールであり; R29、R30及びR31は、互いに独立して、C1〜C6アルキル、C5−若しくは C6シクロアルキル、又は非置換の、フェニル若しくはベンジル、あるいはそれ ぞれC1〜C6アルキル若しくはC1〜C6アルコキシ置換の、フェニル若しくはベ ンジルである。 アルキルの意味におけるR26〜R31は、直鎖状又は分岐状であることができ、 好ましくは1〜8個、もっとも好ましくは1〜4個の炭素原子を含むことができ る。アリールと定義されるR28〜R31は、好ましくはフェニル又はナフチルであ る。 式VII中、アリールと定義されるRは、好ましくはフェニル又はナフチルであ る。式VII中、ヘテロアリールと定義されるRは、好ましくはピリジニル、フラ ニル、チオフェニル又はピロリルである。 定義の範囲内でR26〜R31として好ましい置換基は、メチル、エチル、メトキ シ及びエトキシである。例示的な置換基R26〜R31は、式Iの化合物に関して先 に言及している。 本発明の好ましい実施態様においては、式VII中、基Rは、H、−C(CH3)3 、−C(CH3)265、非置換フェニル又はメチル、エチル、メトキシ若しくは エトキシ置換フェニル、−CF3又は−Si(CH3)3である。 Mo(VI)及びW(VI)の他の1〜4の原子価は、=O、=N−R33、2〜1 8個の炭素原子を含む第二級アミン類、R32O−若しくはR32S−、ハロゲン、 シクロペンタジエニル若しくは架橋ビシクロペンタジエニル、三座モノアニオン 性配位子又は中性配位子、例えばアレーン類、オレフィン類、エーテル類、ニト リル類、CO並びに第三級ホスフィン類及びアミン類からなる群より選択される 同一又は異なる配位子で飽和されていることができる。R32置換基は、互いに独 立して、非置換又は C1〜C6アルコキシ若しくはハロゲン置換の、直鎖状又は分岐状C1〜C18アル キル、非置換又はC1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ若しくはハロゲン置換 の、C5−若しくはC6シクロアルキル、あるいは非置換又はC1〜C6アルキル、 C1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルコキシメチル、C1〜C6アルコキシエチル若 しくはハロゲン置換フェニル、あるいは非置換又はC1〜C6アルキル、C1〜C6 アルコキシ、C1〜C6アルコキシメチル、C1〜C6アルコキシエチル若しくはハ ロゲン置換の、ベンジル若しくはフェニルエチルであり;R33は、非置換又はC1 〜C6アルコキシ置換の、直鎖状若しくは分岐状C1〜C18アルキル、非置換又 はC1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ若しくはハロゲン置換の、C5−若し くはC6シクロアルキル、非置換又はC1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、 C1〜C6アルコキシメチル、C1〜C6アルコキシエチル、ジ(C1〜C6アルキル )アミノ、ジ(C1〜C6アルキル)アミノ−C1〜C3アルキル若しくはハロゲン 置換フェニル、あるいは非置換又はC1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、C1 〜C6アルコキシメチル、C1〜C6アルコキシエチル若しくはハロゲン置換の、 ベンジル若しくはフェニルエチルである。 第二級アミン類は、好ましくは、式R3435N−で示されるものであり、R34 及びR35は、互いに独立して、直鎖状又は分岐状のC1〜C18アルキル、C5−若 しくはC6シクロアルキル、非置換又はC1〜C6アルコキシ若しくはハロゲン置 換の、ベンジル若しくはフェニルエチル、(C1〜C6アルキル)3Si、あるいは 、一緒になって、テトラメチレン、ペンタメチレン若しくは3−オキサペンタン −1,5−ジイルである。アルキルは、好ましくは1〜12個、もっとも好まし くは1〜6個の炭素原子を含むものである。典型例は、ジメチルアミノ、ジエチ ルアミ ノ、ジ−n−プロピルアミノ、ジイソプロピルアミノ、ジ−n−ブチルアミノ、 メチルエチルアミノ、ジベンジルアミノ、ベンジルメチルアミノ、ジフェニルア ミノ、フェニルメチルアミノ及びジ(トリメチルシリル)アミノである。 配位子又は置換基としてのハロゲンは、好ましくはF、もっとも好ましくはC lである。 シクロペンタジエニルは、非置換又は1〜5個のC1〜C4アルキル基、好まし くはメチル若しくは−Si(C1〜C4アルキル)、好ましくは−Si(CH3)3で 置換されていることができる。架橋シクロペンタジエニル類は、好ましくは式R36 −A−R36で示されるものである。R36は、非置換又は1〜5個のC1〜C4ア ルキル基、好ましくはメチル若しくは−Si(C1〜C4アルキル)、好ましくは −Si(CH3)3置換シクロペンタジエニルであり、Aは、−CH2−、−CH2− CH2−、−Si(CH3)2−、−Si(CH3)2−Si(CH3)2−又は−Si(CH3 )2−O−Si(CH3)2−である。 適当なアレーン類は、典型的には、6〜18個の炭素原子を含有する芳香族炭 化水素若しくは縮合炭化水素、又はO、S及びNからなる群より選択される1個 のヘテロ原子及び4〜17個の炭素原子を含む5−若しくは6員のヘテロ環若し くは縮合ヘテロ環である。典型例は、ベンゼン、ナフタレン、ナフタセン、ピレ ン、ピリジン、キノリン及びチオフェンである。 中性配位子としてのオレフィン類は、典型的には、2〜8個の炭素原子を含む 開環又は環式の、モノ若しくはジオレフィン類であることができる。典型例は、 エテン、プロペン、ブテン、ブタジエン、ヘキセン、ヘキサジエン、シクロヘキ サジエン及びシクロオクタジエンである。 中性配位子として適当なエーテル類は、2〜8個の炭素原子を含むジアルキル エーテル類又は5若しくは6個の環員を含む環式エーテル類であることができる 。典型例は、ジエチルエーテル、メチルエチルエーテル、ジエチルエーテル、ジ −n−プロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジ−n−ブチルエーテル、 エチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン及びジオキサンであ る。 中性配位子として適当なニトリル類は、1〜12個、好ましくは1〜8個の炭 素原子を含む脂肪族又は芳香族のニトリル類であることができる。典型例は、ア セトニトリル、プロピオニトリル、ブチルニトリル、ベンゾニトリル及びベンジ ルニトリルである。 中性配位子として適当な第三級アミン類及びホスフィン類は、3〜24個、好 ましくは3〜18個の炭素原子を含むものであることができる。典型例は、トリ メチルアミン及びトリメチルホスフィン、トリエチルアミン及びトリエチルホス フィン、トリ−n−プロピルアミン及びトリ−n−プロピルホスフィン、トリ− n−ブチルアミン及びトリ−n−ブチルホスフィン、トリフェニルアミン及びト リフェニルホスフィン、トリシクロヘキシルアミン及びトリシクロヘキシルホス フィン、フェニルジメチルアミン及びフェニルジメチルホスフィン、ベンジルジ メチルアミン及びベンジルジメチルホスフィン、3,5−ジメチルフェニルジメ チルアミン及び3,5−ジメチルフェニルジメチルホスフィンである。 三座モノアニオン性配位子は、典型的には、非置換又は1〜3個のC1〜C4ア ルキル基置換の、ヒドロ(トリスピラゾール−1−イル)ボレート類若しくはア ルキル(トリスピラゾール−1−イル)ボレート類[S.Trofimenko,Chem.Rev .,93,pp.943-980(1993)を参照]あるいは[C5(R′5)Co(R3738P= O)3-(ここで、R′はH又はメ チルであり、R37及びR38は、互いに独立して、C1〜C4アルキル、C1〜C4ア ルコキシ又はフェニルである)[W.Klaui,Angew.Chem.102,pp.661-670(1 990)を参照]であることができる。 R32及びR33の置換基としてハロゲンは、好ましくはフルオロ、もっとも好ま しくはクロロである。置換基アルキル、アルコキシ又はアルコキシメチル若しく はアルコキシエチル中のアルコキシは、好ましくは1〜4個、もっとも好ましく は1又は2個の炭素原子を含む。典型例は、メチル、エチル、n−及びイソプロ ピル、n−、イソ−及びtert−ブトキシ、メトキシ、エトキシ、n−及びイソプ ロポキシ並びにn−、イソ−及びtert−ブトキシである。 アルキルとしてのR32及びR33は、好ましくは1〜12個、より好ましくは1 〜8個、もっとも好ましくは1〜4個の炭素原子を含む。分岐状のアルキルが好 ましい。R32の典型例は、メトキシ、エトキシ、n−及びイソプロポキシ、n− 、イソ−及びtert−ブトキシ、ヘキサフルオロイソプロポキシ並びにヘキサ−及 びペルフルオロブトキシである。 R32及びR33の置換フェニル及びベンジルの典型例は、p−メチルフェニル若 しくはベンジル、p−フルオロフェニル若しくはp−クロロフェニル若しくはp −クロロベンジル、p−エチルフェニル若しくはエチルベンジル、p−n−若し くはイソプロピルフェニル又はp−n−若しくはイソプロピルベンジル、p−イ ソブチルフェニル若しくはp−イソブチルベンジル、3−メチルフェニル若しく は3−メチルベンジル、3−イソプロピルフェニル若しくは3−イソプロピルベ ンジル、3,5−ジメチルフェニル若しくは3,5−ジメチルベンジル、3,5 −イソプロピルフェニル若しくは3,5−イソプロピルベンジル、3,5−n− 若しくは−tert−ブチルフェニル及び3,5−n−若しくは−tert−ブチルベン ジルであ る。R33は、もっとも好ましくは非置換又はC1〜C4アルキル若しくはC1〜C4 アルコキシ置換フェニルである。 本発明の好ましい実施態様においては、モリブデン及びタングステン化合物は 、特に、式VIII並びに式VIIIa、VIIIb及びVIIIcの化合物である。 式中、 Meは、Mo(VI)又はW(VI)であり、 R39〜R44の少なくとも2個、好ましくは2〜4個は、式VIIの基−CH2−R であり、Rは、H、−CF3、−CR262728、−SiR293031、非置換 又はC1〜C6アルキル−若しくはC1〜C6アルコキシ置換C6〜C16アリール、 あるいはO、S及びNからなる群より選択される1〜3個のヘテロ原子を含むC4 〜C15ヘテロアリールであり; R26、R27及びR28は、互いに独立して、非置換又はC1〜C10アルコキシ置 換C1〜C10アルキルであるか、あるいは、R26とR27が同じ意味を有し、かつ R28が、非置換又はC1〜C6アルキル若しくはC1〜C6アルコキシ置換の、C6 〜C10アリール若しくはC4〜C9ヘテロアリールであり; R29、R30及びR31は、互いに独立して、C1〜C6アルキル、C5−若しくは C6シクロアルキル、あるいは非置換又はC1〜C6アルキル若しくはC1〜C6ア ルコキシ置換の、フェニル若しくはベンジルであり; 残りの置換基R39〜R44の2個のそれぞれは、=O又は=N−R33であり、R33 は、非置換又はC1〜C6アルコキシ置換の、直鎖状若しくは分 岐状C1〜C18アルキル、非置換又はC1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ若 しくはハロゲン置換の、C5−若しくはC6シクロアルキル、非置換フェニル、又 はC1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルコキシメチル、C1〜 C6アルコキシエチル若しくはハロゲン置換フェニル、あるいはいずれも非置換 又はC1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルコキシメチル、C1 〜C6アルコキシエチル若しくはハロゲン置換の、ベンジル若しくはフェニルエ チルであり;かつ/あるいは、 残りの置換基R39〜R44は、2〜18個の炭素原子を含む第二級アミノ、R32 O−若しくはR32S−、ハロゲン、シクロペンタジエニル若しくは架橋ビシクロ ペンタジエニル又は中性配位子であり、R32置換基は、互いに独立して、非置換 又はC1〜C6アルコキシ若しくはハロゲン置換の、直鎖状若しくは分岐状C1〜 C18アルキル、非置換又はC1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ若しくはハロ ゲン置換の、C5−若しくはC6シクロアルキル、非置換フェニル、又はC1〜C6 アルキル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルコキシメチル、C1〜C6アルコキ シエチル、ジ(C1〜C6アルキル)アミノ、ジ(C1〜C6アルキル)アミノ−C1 〜C3アルキル若しくはハロゲン置換フェニル、あるいはそれぞれC1〜C6アル キル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルコキシメチル、C1〜C6アルコキシエ チル若しくはハロゲン置換の、ベンジル若しくはフェニルエチルである。 R及びR26〜R33に関しては、前述した好ましい意味が当てはまる。 本発明の方法の特に好ましい実施態様においては、 a)R39〜R44が、式VII−CH2−Rの基であるか、又は b)R39及びR40が、式VII−CH2−Rの基であり、R41とR42が、一 緒になって基=N−R33であり、R43とR44が、一緒になってR32−O−又はハ ロゲンであるか、又は c)R43とR44が、一緒になって、また、R41とR42が、一緒になって、基= N−R33であり、R39とR40が、式VII−CH2−Rの基であり、 R、R32及びR33が上記の意味を有する式VIIIのモリブデン及びタングステン 化合物を使用する。R、R32及びR33に関して、上述した好ましい意味が当ては まる。 式VIIIcの化合物のうち、R39、R40及びR41が式VIIの基であり、この基が もっとも好ましくは−CH2−Si(C1〜C4アルキル)3である化合物が特に好ま しい。 本発明の方法においては、式IX、IXa又はIXbのモリブデン及びタングステン 化合物を使用することがもっとも好ましい。 式中、 Meは、Mo(VI)又はW(VI)であり、 Rは、H、−C(CH3)3、−C(CH3)2−C65、−C65又は−Si(C1〜 C4アルキル)3であり、 R33は、フェニル又は1〜3個のC1〜C4アルキル若しくはC1〜C4アルコキ シ基置換フェニルであり、 R41は、非置換又はフルオロ置換の、直鎖状若しくは好ましくは分岐状C1〜 C4アルコキシであり、 R42は、R41と同じ意味を有するか、F、Cl又はBrである。R41は、もっ とも好ましくは、分岐状アルコキシ又は部分的若しくは完全にフッ化されていて もよい分岐状アルコキシ、典型的にはイソプロポキシ、イソ及びtert−ブトキシ 、ヘキサフルオロプロポキシ及びノナフルオロプロポキシである。R42は、好ま しくはClである。 モリブデン及びタングステン化合物の典型例は、 Mo2[CH2Si(CH3)3]6、 W(=N−C65)(OCH(CH3)2)(Cl)[(CH2Si(CH3)3)]2、 W(=N−C65)(OCH(CF3)2)2[(CH2Si(CH3)3)]2、Mo(=N −3,5−ジイソプロピルC65)2[(CH2C(CH3)2−C65)]2、 Mo(=N−3,5−ジイソプロピルC65)2[(CH2−C65)]2、 Mo(=N−3,5−ジメチルC65)2[(CH2−C65)]2、 Mo(=N−3,5−ジメチルC65)2(CH3)2(テトラヒドロフラン)、 [(CH3)3SiCH2]3Mo≡Mo[CH2Si(CH3)3]3、 W(=NC65)[CH2Si(CH3)3]Clである。 本発明の方法に使用されるモリブデン及びタングステン化合物は、公知である か、金属ハロゲン化物及びグリニャール反応から出発して、公知かつ類似した方 法によって調製することができる[とりわけ、F.HugらのJ.Chem.Soc.,Chem .Commun.,1079頁(1971)又はR.R.SchrockらのJ.Am.Chem.Soc.,Vol.11 2,3875頁(1990)を参照]。 本発明による方法は、不活性溶剤の存在において実施することができる。本発 明による方法の他ならぬ利点は、液体モノマーを使用する場合に、溶剤を使用せ ずに本方法を実施することができることにある。不活性とは、溶剤の選択がモリ ブデン及びタングステン化合物の反応性に依存することを意味し、例えば、置換 反応、例えばアルコキシによるハロゲンの置換が予想される場合、プロトン性の 極性溶剤を使用しないことを意味する。 適当な不活性溶剤は、単独又は少なくとも2種の溶剤の混合物において使用す ることができる典型的にはプロトン性の極性溶剤及び非プロトン性の溶剤である 。このような溶剤の例は、エーテル類(ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン 、ジオキサン、エチレングリコールモノメチル若しくはジメチルエーテル、エチ レングリコールモノエチル若しくはジエチルエーテル、ジエチレングリコールジ エチルエーテル及びトリエチレングリコールジメチルエーテル)、ハロゲン化炭 化水素類(塩化メチレン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、1,1,1 −トリクロロエタン及び 1,1,2,2−テトラクロロエタン)、カルボン酸エステル類及びラクトン類 (酢酸エチル、プロピオン酸メチル、安息香酸エチル、酢酸2−メトキシエチル 、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、ピバロラクトン)、カルボン酸ア ミド類及びラクタム類(N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホル ムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、テトラメチル尿素、ヘキサメチルリ ン酸トリアミド、γ−ブチロラクタム、ε−カプロラクタム、N−メチルピロリ ドン、N−アセチルピロリドン、N−メチルカプロラクタム)、スルホキシド類 (ジメチルスルホキシド)、スルホン類(ジメチルスルホン、ジエチルスルホン 、トリメチレンスルホン、テトラメチレンスルホン)、第三級アミン類(N−メ チルピペリジン、N−メチルモルホリン)、脂肪族及び芳香族炭化水素類、例え ば石油エーテル、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン 、ベンゼン若しくは置換ベンゼン類(クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、 1,2,4−トリクロロベンゼン、ニトロベンゼン、トルエン、キシレン)並び にニトリル類(アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル、フェニル アセトニトリル)である。好ましい溶剤は非プロトン性の極性及び非極性の溶剤 である。 好ましい溶剤は、脂肪族及び芳香族の炭化水素並びにそのような溶剤の混合物 である。 本発明の実施に用いられる、非置換又は置換のシクロオレフィン及び触媒を含 む組成物は、しばしば酸素による影響を受けず、それが、不活性ガスを用いない で貯蔵及び反応の実施を可能にすることを特に強調すべきである。しかし、大気 中の水分を排除すること、すなわち、乾燥した反応及び貯蔵の条件を使用するこ とが推奨される。 本発明による方法に用いられる式Iのモノマー及び触媒は、触媒が特に 高い安定性を有するため、別々に貯蔵することもできるし、一緒に混合物として 貯蔵することもできる。この混合物は、光化学的重合の直前まで、すぐに使用で きる配合物として貯蔵することができ、これは、本発明による方法を大きな工業 的規模に応用するのに好都合である。その高い感光性のため、この配合物は、特 にUV光のもとで、好ましくは大気中の水分を除いた状態で貯蔵する。 本発明は、そのもう一つの態様において、環式オレフィン又は少なくとも2種 の異なる環式オレフィンと、金属原子に結合した、少なくとも2個のメチル基又 は置換基中にβ水素原子を欠く2個のモノ置換メチル基を含む、触媒的に効果的 な量の少なくとも1種の熱安定性モリブデン(VI)又はタングステン(VI)化合 物とを含む光重合性組成物に関する。 本発明による組成物は、配合助剤、適切には溶剤として上記に挙げたものを含 むことができる。公知の配合助剤は、可塑剤、染料、顔料、充てん剤、補強充て ん剤、潤滑剤及び離型剤である。 本発明による方法において、反応の全期間にわたって反応混合物の照射を維持 する必要はない。重合が光化学的に開始したならば、その後の反応の過程は暗中 であってもおのずから進行する。照射時間は、用いる光源のタイプに依存する。 本発明の方法においては、UVレーザ又はUV灯を用いることが好ましい。触媒 の照射は、モノマーの付加の前、最中又は後のいずれで実施することもできる。 適当な照射時間は、1分〜8時間、特に5分〜4時間である。モノマー及び触 媒の付加の順序は重要ではない。モノマーは、初めに反応容器に導入することも できるし、触媒を導入したのち加えることもできる。同様に、触媒は、あらかじ め照射を加えたのち、モノマーに付加することができる。更には、触媒及びモノ マーを含む溶液に照射を加えてもよい。 本発明による方法は、室温からわずかに高温で実施することが好ましい。温度 の上昇は反応速度を高めるように作用する。例外的な場合にのみ、触媒そのもの が熱重合を開始させる。したがって、主に、光重合は、触媒反応に選択した温度 で起こる。しかし、十分な照射によって触媒を熱活性触媒に転換しうることを述 べるべきであろう。 本発明による方法は、−20〜+110℃の温度範囲で実施することが好まし い。 本発明による方法の他ならぬ驚くべき利点は、使用されるモリブデン及びタン グステン化合物が、照射を受けたのち、熱触媒として作用することにある。この 特徴は、短い照射時間ののち熱を加えることにより、重合を継続し、終了させる ことが可能であり、これが、成形物又は被覆の製造における種々の分野で経済的 で技術的な利点を提供する。この合わせた方法は、熱可塑性樹脂の製造に特に適 している。 本発明は、更に、触媒としての金属化合物の存在下で環式オレフィン又は少な くとも2種の異なる環式オレフィン類を光触媒重合する方法であって、 a)まず、金属原子に結合した、少なくとも2個のメチル基又は置換基中にβ 水素原子を欠く2個のモノ置換メチル基を含む、触媒量の少なくとも1種の熱安 定性モリブデン(VI)又はタングステン(VI)化合物の存在下にシクロオレフィ ン類を照射するか、あるいは、溶剤を用いずに、又は不活性溶剤中で、金属原子 に結合した、少なくとも2個のメチル基又は置換基中にβ水素原子を欠く2個の モノ置換メチル基を含む、触媒量の少なくとも1種の熱安定性モリブデン(VI) 又はタングステン(VI)化合物を照射したのち、その触媒を少なくとも1種のシ クロオレフィンと混合し、 b)照射せずに熱を加えることにより重合を終了させることを含む方法に関す る。 上記に定めた好適性が処理工程a)に当てはまる。照射時間は実質的に望みの 反応手順に依存する。例えば、重合を照射のみによって開始させ、加熱によって 終了させるならば、短い照射時間を選択する。短いとは、60秒まで、好ましく は5〜60秒、もっとも好ましくは10〜40秒であることができる。例えば、 重合を主に照射によって実施し、最終的な重合を後加熱のみによって終了させる ならば、長めの照射時間を選択することができる。 処理工程b)における加熱は、50〜200℃、好ましくは50〜150℃、 もっとも好ましくは70〜120℃の範囲の反応温度であることができる。 本発明に範囲における触媒量とは、モノマーの量を基準にして、好ましくは0 .001〜20モル%、より好ましくは0.01〜15モル%、もっとも好まし くは0.1〜10モル%の量をいう。 本発明は、更に、環式オレフィンの開環メタセシス重合のための熱触媒を製造 する方法であって、溶剤を用いずに、又は溶剤中で、金属原子に結合した、少な くとも2個のメチル基又は置換基中にβ水素原子を欠く2個のモノ置換メチル基 を含む熱安定性モリブデン(VI)又はタングステン(VI)化合物を照射すること を含む方法に関する。 シクロヘキセンは、通常、オレフィンメタセシスによって単独重合することは できない。当業者はこの例外を周知しており、これは、とりわけ、K.J.Ivin、 T.SaegusaのRing Opening Polymerization Volume 1,139頁,Elsevier Applie d Science Publishers,London and New Yorkに記載されている。 本発明は、更に、式IXの同一又は異なる構造単位を有する放射線硬化オリゴマ ー及びポリマーに関する。 式中、 Q1及びQ2は、式Iについて定義したとおりである。上記に定義した好適性が これらのポリマーにも当てはまる。これらは、構造単位のランダムな分布を有す るホモポリマー若しくはコポリマー又はブロックポリマーであることができる。 これらは、例えば500〜2,000,000ダルトン、好ましくは1,000 〜1,000,000ダルトンの平均分子量 基準との比較によって測定)。 すべてのタイプの成形品、被覆及びレリーフ像を製造するための熱可塑性材料 を本発明の方法によって製造することができる。 本発明のポリマーは、使用するモノマーに応じて、非常に異なる性質を有する ことができる。あるものは、非常に高い酸素透過度、低い誘電率、良好な熱安定 性及び低い吸水率によって際立つ。他のものは、秀でた光学特性、例えば高い透 明度及び低い屈折率を有する。更に、低い収縮率を強調すべきである。したがっ て、これらは、広く異なる産業分野に使用することができる。 本発明の組成物は、基材の表面に対する優れた接着強さによって際立つ。また 、被覆された材料は、非常に良好な表面の平滑さ及び光沢によって際立つ。良好 な機械的性質のうち、低い収縮率及び高い衝撃強さを耐熱性とともに特に取り上 げることができる。離型しやすさ及び溶剤に対する 高い耐性も、また、言及する価値がある。 これらのポリマーは、医療器具、移植片又はコンタクトレンズの製造、電子部 品の製造、塗料の結合剤として、模型製作に用いる光硬化性組成物として、又は 低い表面エネルギーを有する基材(例えばテフロン、ポリエチレン及びポリプロ ピレン)に接着するための接着剤として、更に、ステレオリトグラフィーにおけ る光重合性組成物として適している。本発明の組成物は、また、光重合による塗 料の製造に用いることもでき、その用途には、明澄(透明)な組成物、更に顔料 で着色された組成物を使用することができる。白色顔料又は着色顔料のいずれか を使用することができる。また、熱可塑性成形法によるすべてのタイプの成形品 の製造を挙げることができる。 本発明の光硬化性組成物は、保護層及びレリーフ像の製造に特に適している。 本発明は、更に、基材上に被覆された材料又はレリーフ像を製造するための本発 明の方法の変法に関し、環式オレフィン、触媒、及び場合により溶剤との組成物 を、浸漬、ブラッシング、流延、圧延、ナイフ塗布又はスピン被覆法により、層 として基材に塗布し、溶剤を使用した場合にはそれを除去し、層に照射を加えて 重合させるか、フォトマスクを介して層に照射を加えるかしたのち、非照射部分 を溶剤によって除去する方法に関する。基材の表面を改質又は保護することもで きるし、例えば、プリント回路、版面又は捺染ローラをこの方法によって製造す ることもできる。プリント回路の製造においては、本発明の組成物をはんだレジ ストとして用いることもできる。他に可能な用途は、スクリーン印刷マスクの製 造並びにオフセット印刷、スクリーン印刷及びフレキソ印刷に用いる放射線硬化 印刷インクとしての用途である。 本発明は、更に、本発明にしたがって製造されたオリゴマー又はポリマ ーで被覆され、架橋剤を含む基材に関する。これらの材料は、照射(通常はフォ トマスクを介して)及びそれに続く溶剤での現像による保護被覆又はレリーフ像 の製造に適している。材料中に0.01〜20重量%の量で存在することができ る適当な架橋剤は、好ましくは有機ビスアジ化物、より好ましくは市販の2,6 −ビス(4−アジドベンジリデン)−4−メチルシクロヘキサノンである。 本発明は、更に、金属原子に結合した、少なくとも2個のメチル基又は置換基 中にβ水素原子を欠く2個のモノ置換メチル基を含む、触媒量の少なくとも1種 の熱安定性モリブデン(VI)又はタングステン(VI)化合物を含む少なくとも1 種の環式オレフィンの層が塗布されている被覆された基材に関する。 本発明は、同様に、少なくとも1種の環式オレフィンの放射線硬化層を上に有 する被覆された基材に関する。 適当な基材は、典型的には、ガラス、無機質、セラミクス、プラスチック、木 、金属、金属酸化物及び金属窒化物の基材である。層の厚さは実質的に望みの用 途に依存し、0.1〜1,000μm、好ましくは0.5〜500μm、もっとも 好ましくは1〜100μmであることができる。被覆された材料は、優れた接着 強さ並びに良好な熱的及び機械的性質を有している。 被覆された材料は、公知の方法、例えばブラッシング、ナイフ塗布及び流延法 、例えばカーテン塗布又はスピン被覆によって調製することができる。 3個、好ましくは1個のさらなる二重結合を更に含み、本発明の範囲内で縮合 環系を構成する、すなわち、式 で示されるシクロオレフィン類を光メタセシス重合に使用することにより、特に 良好な被覆結果が得られる。 以下の実施例が本発明をより詳細に説明する。使用した光源は、200W水銀 中圧UV灯(Osram HBO 200W/2、Spindler & Hoyer社,Gottingn)又はUVレー ザ(Coherent 300 Argon Laser)であった。 実施例1:ノルボルネンの重合 W(=NC65)[OC(CH3)3](Cl)[(CH2Si(CH3)3]2(=5mg) 0.5%のトルエン溶液1mlをSchlenk反応器に仕込んだ。次に、ノルボルネン 10%のトルエン溶液6mlを加え、反応器を閉じた。攪拌しながら、UVレーザ (0.5ワット)を用いて5分間、混合物に照射を加えた。約15秒後、粘性の 増大が見られた。5分後、ベンズアルデヒド1滴を加えることによって反応を打 ち切り、反応混合物をエタノール100mlに注加した。沈殿したポリマーをろ過 し、エタノールで洗浄したのち、減圧下に乾燥した。ポリマーを定量的収率で得 て、これを、ゲル透過クロマトグラフィー[GPC;溶剤、テトラヒドロフラン ;ポリスチレン基準に対して数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)を 測定した]及び1H−NMR(Bruker 300 MHz;溶剤CDCl3)によって特性決定 した。 Mn= 88,000g/mol(88k)、 Mw=340,000g/mol(340k) シス二重結合の含有率は90%であった。 露光を用いずに45℃で実施した同一の実験は、粘性の増大を示さず、エタノ ールを加えたのちのポリマー沈殿を示さなかった。 実施例2: 2,6−ジ−(tert−ブチル)−p−クレゾール8mg(0.036mmol)を更 に加えたことを除き、実施例1の手順を繰り返した。実施例1と同じ結果を得た 。すなわち、重合は、フェノール性抗酸化剤による悪影響を受けなかった。した がって、重合の際に、処理及びポリマーの保護安定剤として抗酸化剤を混入する ことが可能である。 実施例3:ステレオリソグラフィーによる成形物の製造 コンピュータ制御集束レーザビーム(アルゴンレーザ、351nm)を使用して 、層化重合によってストランドによって互いに接続された異なる厚さの立方体か ら三次元物体を製造する装置を使用した。エキソ,エキソ−ジシクロペンタジエ ン99重量%とW(=NC65)[OC(CH3)3](Cl)[(CH2Si(CH3)3]2 1重量%の混合物を使用した。20〜60mJ/cm2の照射強さ及び0.1〜0. 2mmのレーザビーム浸透深さで、優れた免応力性を特徴とする機械的に安定な成 形物を得た。 実施例4:収縮の測定 実施例2の混合物を、50μmの層厚及び6mmの寸法で、銀被覆されたカバー ガラスに接着されたガラススライドに塗布した。重合によって生じた収縮がカバ ーガラスの反りをもたらした。ヘリウムネオンレーザにより、Michelson干渉計 において反りを干渉測定的に測定した。アルゴンUVレーザを用い、351nm及 び0.2W/cm2の強さで照射を行った。照射後、層厚を計測し、照射されたエネ ルギーの関数として絶対収縮を計算した。30秒間の照射(6J/cm2)ののちの収 縮はわずか1〜2%であり、一方、市販の光ポリマー配合物は、同条件の下で、 5〜8%の収縮を示した。 実施例5〜23: 実施例1の手順を繰り返した。処理条件及び結果を表1に示した。以下の触媒 を使用した。 A=W(N−フェニル)[OC(CH3)3][CH2Si(CH3)3]2Cl B=W(N−フェニル)[OCCH3(CF3)2]2[CH2Si(CH3)3]2 C=W(N−2,6−ジメチルフェニル)(3,5−ジメチルフェニル−O)[C H2Si(CH3)3]2Cl D=W(N−2,6−ジメチルフェニル)2(CH2−フェニル)2 E=Mo(N−2,6−ジメチルフェニル)2(CH2−フェニル)2 F=Mo(N−2,6−ジイソプロピルフェニル)2[CH2−C(CH3)2フェニル]2 G=[(CH3)3SiCH2]3MoMo[CH2Si(CH3)3]3 H=W(NC65)(3,5−ジメチルフェニル−O)[CH2Si(CH3)3]2 Cl I=Mo(N−2,6−ジイソプロピルフェニル)2(CH2−フェニル)2 J=Mo(N−2,6−ジメチルフェニル)2(CH3)2・(テトラヒドロフラン) K=W(NC65)[CH2Si(CH3)3]3Cl 以下のモノマーを使用した。 実施例24〜30: 実施例5〜23と同様にして、これらの実施例を実施した。結果を表2に示し た。 表1及び2の要点1) CHCl3/EtOH中に再沈殿させたのち2) RT=室温3) アルゴンUVレーザ(0.5W)4) トルエン/メタノール中に再沈殿させたのち 表3〜5の要点5) 2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール6) 衝撃強さ(Charpy)7) 250℃で架橋させたのち 実施例31〜39:流延物の機械的性質 表2に示す、触媒を含有する光重合性組成物から、機械的性質を測定するため の標準の流延物を製造し、照射によって重合させたのち、最適の熱後硬化に付し た。放射光源は、(a)約25cmの距離における4×400W R−UAV灯TL 、K40W/10/R及び2×200WTL20W/05(Philips)を有する自作 製のuvオーブン並びに(b)200W水銀中圧UV灯(Osram HBO 200W/2)で あった。硬化条件を表3に示した。 弾性率(引張り試験)、破壊強さ及び曲げ伸びは、ISO527/66(タイ プ2)にしたがって測定した。ノッチ付き衝撃強さは、ISO179/82、方 法Cにしたがって測定し、衝撃強さは、ISO179/2D(Charpy法)にした がって測定した。弾性率(曲げ試験)は、インストロン機械によって測定した。 接触角は、顕微鏡ゴニオメータによって測定した。ショアーD硬さは、市販のシ ョアーD装置によって測定し、膨潤は、流延物を室温でトルエンに浸漬し、乾燥 試料の重量増を時間の関数として計測することによって測定した。 以下のモノマーを使用した。 結果を表3〜5に示した。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】1995年10月17日 【補正内容】 本発明の方法により、式IXの同一又は異なる構造単位を有する放射線硬化オリ ゴマー及びポリマーを製造することができる。 式中、 Q1及びQ2は、式Iについて定義したとおりである。上記に定義した好適性が これらのポリマーにも当てはまる。これらは、構造単位のランダムな分布を有す るホモポリマー若しくはコポリマー又はブロックポリマーであることができる。 これらは、例えば500〜2,000,000ダルトン、好ましくは1,000 〜1,000,000ダルトンの平均分子量 基準との比較によって測定)。 すべてのタイプの成形品、被覆及びレリーフ像を製造するための熱可塑性材料 を本発明の方法によって製造することができる。 本発明のポリマーは、使用するモノマーに応じて、非常に異なる性質を有する ことができる。あるものは、非常に高い酸素透過度、低い誘電率、良好な熱安定 性及び低い吸水率によって際立つ。他のものは、秀でた光学特性、例えば高い透 明度及び低い屈折率を有する。更に、低い収縮率を強調すべきである。したがっ て、これらは、広く異なる産業分野に使用することができる。 本発明の組成物は、基材の表面に対する優れた接着強さによって際立つ。また 、被覆された材料は、非常に良好な表面の平滑さ及び光沢によって際立つ。良好 な機械的性質のうち、低い収縮率及び高い衝撃強さを耐熱性とともに特に取り上 げることができる。離型しやすさ及び溶剤に対する 請求の範囲 1.触媒としての金属化合物の存在下で、環式オレフィン又は少なくとも2種 の異なる環式オレフィンを光触媒重合する方法であって、 金属原子に結合した、少なくとも2個のメチル基又は置換基中にβ水素原子を欠 く2個のモノ置換メチル基を含む、触媒量の、少なくとも1種の熱安定性モリブ デン(VI)又はタングステン(VI)化合物の存在下に、光化学的誘発開環メタセ シス重合を実施することを特徴とする方法。 2.環式オレフィン類が、非置換又は置換されており、かつO、S、N又はS iのようなヘテロ原子を1個以上の環の中に含み、1個以上の縮合芳香環又はヘ テロ芳香環を含む、単環系又は2〜4個の環を含む多環縮合環系である請求の範 囲第1項記載の方法。 3.環が、3〜16個の環員を含む請求の範囲第2項記載の方法。 4.環が、3〜12個の環員を含む請求の範囲第3項記載の方法。 5.環式オレフィン類が、さらなる非芳香族二重結合を含む請求の範囲第2項 記載の方法。 6.シクロオレフィン類が、式I: (式中、 Q1は、少なくとも1個の炭素原子を有し、−CH=CQ2−基と一緒に、少な くとも3個の員を含む脂環式環を形成する基であって、この脂環式環が、ケイ素 、リン、酸素、窒素及び硫黄からなる群より選択される1個以上のヘテロ原子を 含むことができ;非置換又はハロゲン、=O、 (CH3)3]6、W(=N−C65)[OCH(CH3)2](Cl)[CH2Si(CH3)3)]2 、W(=N−C65)[OCH(CF3)2]2[CH2Si(CH3)3]2、Mo(=N−3 ,5−ジイソプロピルC63)2[CH2C(CH3)2−C65]2、Mo(=N−3, 5−ジイソプロピルC63)2[CH2−C65]2、Mo(=N−3,5−ジメチル C63)2 [CH2−C65]2、W(=NC65)[CH2Si(CH3)3]Cl又はMo (=N−3,5−ジメチルC63)2(CH3)2(テトラヒドロフラン)からなる群よ り選択される請求の範囲第23項記載の方法。 27.触媒としての金属化合物の存在下で、環式オレフィン又は少なくとも2 種の異なる環式オレフィン類を光触媒重合する方法であって、 a)まず、請求の範囲第1項記載の、触媒量の、少なくとも1種の熱安定性モ リブデン(VI)又はタングステン(VI)化合物の存在下でシクロオレフィン又は シクロオレフィン類を照射するか、あるいは、溶剤を用いずに、又は不活性溶剤 中で、請求の範囲第1項記載の、触媒量の、少なくとも1種の熱安定性モリブデ ン(VI)又はタングステン(VI)化合物を照射したのち、その触媒を少なくとも 1種のシクロオレフィンと混合し、 b)照射せずに加熱によって重合を終了させることを特徴とする方法。 28.シクロオレフィンの量を基準にして、モリブデン(VI)又はタングステ ン(VI)化合物を、0.001〜20モル%の量で使用する請求の範囲第1項記 載の方法。 29.(a)環式オレフィン又は少なくとも2種の異なる環式オレフィン類、 及び(b)金属原子に結合した、少なくとも2個のメチル基又は置換基中にβ水 素原子を欠く2個のモノ置換メチル基を含む、触媒的に効果 的な量の少なくとも1種の熱安定性モリブデン(VI)又はタングステン(VI)化 合物を含む組成物。 30.(a)環式オレフィン又は少なくとも2種の異なる環式オレフィン類、 及び(b)金属原子に結合した、少なくとも2個のメチル基又は置換基中にβ水 素原子を欠く2個のモノ置換メチル基を含む、触媒的に効果的な量の、少なくと も1種の熱安定性モリブデン(VI)又はタングステン(VI)化合物の層が塗布さ れている被覆基材。 31.請求の範囲第1項により製造されたオリゴマー又はポリマーで被覆され 、かつ架橋剤を含む基材。 32.基材上に被覆された材料又はレリーフ像を製造する方法であって、請求 の範囲第29項記載の組成物を基材に塗布し、溶剤を使用した場合にはそれを除 去し、層を照射して重合させたのち、重合した層を場合により後硬化に付すか、 フォトマスクを介して層を照射したのち、非照射部分を溶剤で除去することを特 徴とする方法。 33.環式オレフィン類の開環メタセシス重合に用いる熱触媒を製造する方法 であって、溶剤を用いずに、又は溶剤中で、金属原子に結合した、少なくとも2 個のメチル基又は置換基中にβ水素原子を欠く2個のモノ置換メチル基を含む熱 安定性モリブデン(VI)又はタングステン(VI)化合物を照射することを特徴と する方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ),AM, AU,BB,BG,BR,BY,CA,CN,CZ,E E,FI,GE,HU,JP,KG,KP,KR,KZ ,LK,LR,LT,LV,MD,MG,MN,NO, NZ,PL,RO,RU,SI,SK,TJ,TT,U A,US,UZ,VN (72)発明者 ミューレバッハ,アンドレアス スイス国 ツェーハー―1782 ベルフォー レ グラン ゼセール 7

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.触媒としての金属化合物の存在下で、環式オレフィン又は少なくとも2種 の異なる環式オレフィンを光触媒重合する方法であって、 金属原子に結合した、少なくとも2個のメチル基又は置換基中にβ水素原子を欠 く2個のモノ置換メチル基を含む、触媒量の、少なくとも1種の熱安定性モリブ デン(VI)又はタングステン(VI)化合物の存在下に、光化学的誘発開環メタセ シス重合を実施することを特徴とする方法。 2.環式オレフィン類が、非置換又は置換されており、かつO、S、N又はS iのようなヘテロ原子を1個以上の環の中に含み、1個以上の縮合芳香環又はヘ テロ芳香環を含む、単環系又は2〜4個の環を含む多環縮合環系である請求の範 囲第1項記載の方法。 3.個々の環が、3〜16個の環員を含む請求の範囲第2項記載の方法。 4.環が、3〜12個の環員を含む請求の範囲第3項記載の方法。 5.環式オレフィン類が、さらなる非芳香族二重結合を含む請求の範囲第2項 記載の方法。 6.シクロオレフィン類が、式I: (式中、 Q1は、少なくとも1個の炭素原子を有し、−CH=CQ2−基と一緒に、少な くとも3個の員を含む脂環式環を形成する基であって、この脂環式環が、ケイ素 、リン、酸素、窒素及び硫黄からなる群より選択される1個以上のヘテロ原子を 含むことができ;非置換又はハロゲン、=O、 −CN、−NO2、R123Si−(O)u−、−COOM、−SO3M、−PO3 M、−COO(M1)1/2、−SO3(M1)1/2、−PO3(M1)1/2、C1〜C20アルキ ル、C1〜C20ヒドロキシアルキル、C1〜C20ハロアルキル、C1〜C6シアノア ルキル、C3〜C8シクロアルキル、C6〜C16アリール、C7〜C16アラルキル、 C3〜C6ヘテロシクロアルキル、C3〜C16ヘテロアリール、C4〜C16ヘテロア ラルキル若しくはR4−X−で置換されているか;あるいは、隣接する2個のC 原子が、−CO−O−CO−又は−CO−NR5−CO−で置換されているか; あるいは、非置換又はハロゲン、−CN、−NO2、R678Si−(O)u−、 −COOM、−SO3M、−PO3M、−COO(M1)1/2、−SO3(M1)1/2、− PO3(M1)1/2、C1〜C20アルキル、C1〜C20ハロアルキル、C1〜C20ヒドロ キシアルキル、C1〜C6シアノアルキル、C3〜C8シクロアルキル、C6〜C16 アリール、C7〜C16アラルキル、C3〜C6ヘテロシクロアルキル、C3〜C16ヘ テロアリール、C4〜C16ヘテロアラルキル若しくはR13−X1−置換の、芳香環 又はヘテロ芳香環が、脂環式環の隣接する炭素原子に縮合されており; X及びX1は、互いに独立して、−O−、−S−、−CO−、−SO−、−S O2−、−O−C(O)−、−C(O)−O−、−C(O)−NR5−、−NR10 −C(O)−、−SO2−O−又は−O−SO2−であり; R1、R2及びR3は、互いに独立して、C1〜C12アルキル、C1〜C12ペルフ ルオロアルキル、フェニル又はベンジルであり; R4及びR13は、互いに独立して、C1〜C20アルキル、C1〜C20ハロアルキ ル、C1〜C20ヒドロキシアルキル、C3〜C8シクロアルキ ル、C6〜C16アリール又はC7〜C16アラルキルであり; R5及びR10は、互いに独立して、水素、C1〜C12アルキル、フェニル又はベ ンジルであり、このアルキル基は、非置換又はC1〜C12アルコキシ若しくはC3 〜C8シクロアルキルで置換されており; R6、R7及びR8は、互いに独立して、C1〜C12アルキル、C1〜C12ペルフ ルオロアルキル、フェニル又はベンジルであり; Mは、アルカリ金属であり; M1は、アルカリ土類金属であり; uは、0又は1であり; Q1によって形成される脂環式環が、さらなる非芳香族二重結合を含むことが でき; Q2は、水素、C1〜C20アルキル、C1〜C20ハロアルキル、C1〜C12アルコ キシ、ハロゲン、−CN又はR11−X2−であり; R11は、C1〜C20アルキル、C1〜C20ハロアルキル、C1〜C20ヒドロキシ アルキル、C3〜C8シクロアルキル、C6〜C16アリール又はC7〜C16アラルキ ルであり; X2は、−C(O)−O−又は−C(O)−NR12−であり; R12は、水素、C1〜C12アルキル、フェニル又はベンジルである) で示されるものである請求の範囲第1項記載の方法。 7.Q1が−CH=CQ2−基と一緒に形成する脂環式環が、3〜16個の環原 子を含み、この環系が、単環式、二環式、三環式又は四環式であることができる 請求の範囲第6項記載の方法。 8.式I中のQ2が、水素である請求の範囲第6項記載の方法。 9.式I中において、 Q1が、少なくとも1個の炭素原子を有し、−CH=CQ2−基と一緒 に、3〜20員の脂環式環を形成する基であって、この脂環式環が、ケイ素、酸 素、窒素及び硫黄からなる群より選択される1個以上のヘテロ原子を含むことが でき;非置換又はハロゲン、=O、−CN、−NO2、R123Si−(O)u −、−COOM、−SO3M、−PO3M、−COO(M1)1/2、−SO3(M1)1/2 、−PO3(M1)1/2、C1〜C12アルキル、C1〜C12ハロアルキル、C1〜C12ヒ ドロキシアルキル、C1〜C4シアノアルキル、C3〜C6シクロアルキル、C6〜 C12アリール、C7〜C12アラルキル、C3〜C6ヘテロシクロアルキル、C3〜C12 ヘテロアリール、C4〜C12ヘテロアラルキル若しくはR4−X−で置換されて いるか;あるいは、この基Q1中の隣接する2個の炭素原子が、−CO−O−C O−又は−CO−NR5−CO−で置換されているか;あるいは、非置換又はハ ロゲン、−CN、−NO2、R678Si−、−COOM、−SO3M、−PO3 M、−COO(M1)1/2、−SO3(M1)1/2、−PO3(M1)1/2、C1〜C12アルキ ル、C1〜C12ハロアルキル、C1〜C12ヒドロキシアルキル、C1〜C4シアノア ルキル、C3〜C6シクロアルキル、C6〜C12アリール、C7〜C12アラルキル、 C3〜C6ヘテロシクロアルキル、C3〜C12ヘテロアリール、C4〜C12ヘテロア ラルキル若しくはR13−X1−置換の、芳香環又はヘテロ芳香環が、隣接する炭 素原子に縮合していることができ; X及びX1が、互いに独立して、−O−、−S−、−CO−、−SO−、−S O2−、−O−C(O)−、−C(O)−O−、−C(O)−NR5−、−NR10 −C(O)−、−SO2−O−又は−O−SO2−であり; R1、R2及びR3が、互いに独立して、C1〜C6アルキル、C1〜 C6ペルフルオロアルキル、フェニル又はベンジルであり; Mが、アルカリ金属であり、 M1が、アルカリ土類金属であり; R4及びR13が、互いに独立して、C1〜C12アルキル、C1〜C12ハロアルキ ル、C1〜C12ヒドロキシアルキル、C3〜C8シクロアルキル、C6〜C12アリー ル又はC7〜C12アラルキルであり; R5及びR10が、互いに独立して、水素、C1〜C6アルキル、フェニル又はベ ンジルであり、このアルキル基は、非置換又はC1〜C6アルコキシ若しくはC3 〜C6シクロアルキルで置換されており; R6、R7及びR8が、互いに独立して、C1〜C6アルキル、C1〜C6ペルフル オロアルキル、フェニル又はベンジルであり; uが、0又は1であり; Q1によって形成される脂環式環が、さらなる非芳香族二重結合を含むことが でき; Q2が、水素、C1〜C12アルキル、C1〜C12ハロアルキル、C1〜C6アルコ キシ、ハロゲン、−CN又はR11−X2−であり; R11が、C1〜C12アルキル、C1〜C12ハロアルキル、C1〜C12ヒドロキシ アルキル、C3〜C6シクロアルキル、C6〜C12アリール又はC7〜C12アラルキ ルであり; X2が、−C(O)−O−又は−C(O)−NR12−であり; R12が、水素、C1〜C6アルキル、フェニル又はベンジルであり; 上記シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ア ラルキル及びヘテロアラルキル基が、非置換又はC1〜C6アルキル、C1〜C6ア ルコキシ、−NO2、−CN若しくはハロゲンで置換されており、上記ヘテロシ クロアルキル、ヘテロアリール及びヘテロアラル キル基のヘテロ原子が、−O−、−S−、−NR9−及び−N=からなる群より 選択され; R9が、水素、C1〜C6アルキル、フェニル又はベンジルである請求の範囲第 6項記載の方法。 10.式I中において、 Q1が、少なくとも1個の炭素原子を有し、−CH=CQ2−基と一緒に、3〜 8員の脂環式環を形成する基であって、この脂環式環が、ケイ素、酸素、窒素及 び硫黄からなる群より選択されるヘテロ原子を含むことができ、非置換又はハロ ゲン、−CN、−NO2、R123Si−、−COOM、−SO3M、−PO3M 、−COO(M1)1/2、−SO3(M1)1/2、−PO3(M1)1/2、C1〜C6アルキル、 C1〜C6ハロアルキル、C1〜C6ヒドロキシアルキル、C1〜C4シアノアルキル 、C3〜C6シクロアルキル、フェニル、ベンジル若しくはR4−X−で置換され ているか;あるいは、非置換又はハロゲン、−CN、−NO2、R678Si− 、−COOM、−SO3M、−PO3M、−COO(M1)1/2、−SO3(M1)1/2、 −PO3(M11/2、C1〜C6アルキル、C1〜C6ハロアルキル、C1〜C6ヒド ロキシアルキル、C1〜C4シアノアルキル、C3〜C6シクロアルキル、フェニル 、ベンジル若しくはR13−X1−置換の、芳香環又はヘテロ芳香環が、隣接する 炭素原子に縮合されていることができ; R1、R2及びR3が、互いに独立して、C1〜C4アルキル、C1〜C4ペルフル オロアルキル、フェニル又はベンジルであり; Mが、アルカリ金属であり、M1がアルカリ土類金属であり; R4及びR13が、互いに独立して、C1〜C6アルキル、C1〜C6ハ ロアルキル、C1〜C6ヒドロキシアルキル又はC3〜C6シクロアルキルであり; X及びX1が、互いに独立して、−O−、−S−、−CO−、−SO−又は− SO2−であり; R6、R7及びR8が、互いに独立して、C1〜C4アルキル、C1〜C4ペルフル オロアルキル、フェニル又はベンジルであり; Q2が、水素である請求の範囲第6項記載の方法。 11.環式オレフィンが、ノルボルネン又はノルボルネン誘導体である請求の 範囲第1項記載の方法。 12.ノルボルネン誘導体が、式II: (式中、 X3は、−CHR16−、酸素又は硫黄であり; R14及びR15は、互いに独立して、水素、−CN、トリフルオロメチル、(C H33Si−O−、(CH33Si−又は−COOR17であり;そして R16及びR17は、互いに独立して、水素、C1〜C12アルキル、フェニル又は ベンジルである) の化合物である請求の範囲第11項記載の方法。 13.ノルボルネン誘導体が、式III: (式中、 X4は、−CHR19−、酸素又は硫黄であり; R19は、水素、C1〜C12アルキル、フェニル又はベンジルであり; R18は、水素、C1〜C6アルキル又はハロゲンである) の化合物である請求の範囲第11項記載の方法。 14.ノルボルネン誘導体が、式IV: (式中、 X5は、−CHR22−、酸素又は硫黄であり; R22は、水素、C1〜C12アルキル、フェニル又はベンジルであり; R20及びR21は、互いに独立して、水素、CN、トリフルオロメチル、(CH33Si−O−、(CH33Si−又は−COOR23であり; R23は、水素、C1〜C12アルキル、フェニル又はベンジルである) の化合物である請求の範囲第11項記載の方法。 15.ノルボルネン誘導体が、式V: (式中、 X6は、−CHR24−、酸素又は硫黄であり; R24は、水素、C1〜C12アルキル、フェニル又はベンジルであり; 25は、水素、メチル、エチル又はフェニルである) の化合物である請求の範囲第11項記載の方法。 16.モリブデン(VI)又はタングステン(VI)化合物が、1個の金属原子又 は単結合、二重結合若しくは三重結合によって結合された2個の金属原子を含む ものである請求の範囲第1項記載の方法。 17.金属原子に結合した、メチル基又はβ水素原子を欠くモノ置換メチル基 として、2〜4個の金属−配位子結合が存在する請求の範囲第1項記載の方法。 18.金属原子に結合した、メチル基又はβ水素原子を欠くモノ置換メチル基 が、式VII: −CH2−R (VII) (式中、Rは、H、−CF3、−CR262728、−SiR293031、 非置換又はC1〜C6アルキル若しくはC1〜C6アルコキシ置換C6〜C16アリー ル、あるいはO、S及びNからなる群より選択される1〜3個のヘテロ原子を含 むC4〜C15ヘテロアリールであり; R26、R27及びR28は、互いに独立して、非置換又はC1〜C10アルコキシ置 換C1〜C10アルキルであるか、あるいは、R26とR27は、この意味を有し、か つR28は、非置換又はC1〜C6アルキル若しくはC1〜C6アルコキシ置換の、C6 〜C10アリール又はC4〜C9ヘテロアリールであり; R29、R30及びR31は、互いに独立して、C1〜C6アルキル、C5若しくはC6 シクロアルキル、又は非置換の、フェニル若しくはベンジル、あるいはそれぞれ C1〜C6アルキル若しくはC1〜C6アルコキシ置換の、フェニル又はベンジルで ある) で示される請求の範囲第1項記載の方法。 19.式VII中の基Rが、H、−C(CH33、−C(CH3265、非置 換フェニル、又はメチル、エチル、メトキシ若しくはエトキシ置換フェニル、− CF3又は−Si(CH33である請求の範囲第18項記載の方法。 20.Mo(VI)又はW(VI)原子の他の1〜4の原子価が、=O、=N−R33 、炭素原子2〜18個を含有する第二級アミン類、R32O−若しくはR32S− 、ハロゲン、シクロペンタジエニル若しくは架橋ビシクロペンタジエニル、三座 モノアニオン性配位子又は中性配位子からなる群より選択される同一又は異なる 配位子で飽和されていることができ; R32置換基が、互いに独立して、非置換又はC1〜C6アルコキシ若しくはハロ ゲン置換の、直鎖状若しくは分岐状C1〜C18アルキル、非置換又はC1〜C6ア ルキル、C1〜C6アルコキシ若しくはハロゲン置換 の、C5−若しくはC6シクロアルキル、非置換又はC1〜C6アルキル、C1〜C6 アルコキシ、C1〜C6アルコキシメチル、C1〜C6アルコキシエチル若しくはハ ロゲン置換フェニル、あるいは非置換又はC1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキ シ、C1〜C6アルコキシメチル、C1〜C6アルコキシエチル若しくはハロゲン置 換の、ベンジル又はフェニルエチルであり;R33は、非置換又はC1〜C6アルコ キシ置換の、直鎖状若しくは分岐状C1〜C18アルキル、非置換又はC1〜C6ア ルキル、C1〜C6アルコキシ若しくはハロゲン置換の、C5−若しくはC6シクロ アルキル、非置換又はC1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルコ キシメチル、C1〜C6アルコキシエチル、ジ(C1〜C6アルキル)アミノ、ジ( C1〜C6アルキル)アミノ−C1〜C3アルキル若しくはハロゲン置換フェニル、 あるいはそれぞれ非置換又はC1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C6 アルコキシメチル、C1〜C6アルコキシエチル若しくはハロゲン置換の、ベンジ ル若しくはフェニルエチルである請求の範囲第1項記載の方法。 21.モリブデン又はタングステン化合物が、式VIII、VIIIa、VIIIb及びVI IIc: (式中、 Meは、Mo(VI)又はW(VI)であり; 置換基R39〜R44の少なくとも2個は、式VIIの基−CH2−Rであり、Rは、 H、−CF3、−CR262728、−SiR293031、非置換又はC1〜C6ア ルキル若しくはC1〜C6アルコキシ置換C6〜C16アリール、あるいはO、S及 びNからなる群より選択される1〜3個のヘテロ原子を含むC4〜C15ヘテロア リールであり; R26、R27及びR28は、互いに独立して、非置換又はC1〜C10アルコキシ置 換C1〜C10アルキルであるか、あるいは、R26とR27は、同じ意味を有し、か つR28は、非置換又はC1〜C6アルキル若しくはC1〜C6アルコキシ置換の、C6 〜C10アリール若しくはC4〜C9ヘテロアリールであり; R29、R30及びR31は、互いに独立して、C1〜C6アルキル、C5−若しくは C6シクロアルキル、あるいは非置換又はC1〜C6アルキル若しくはC1〜C6ア ルコキシ置換の、フェニル若しくはベンジルであり; 残りの置換基R39〜R44の2個のそれぞれは、=O又は=N−R33であり、R33 は、非置換又はC1〜C6アルコキシ置換の、直鎖状若しくは分岐状C1〜C18 アルキル、非置換又はC1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ若しくはハロゲン 置換の、C5−若しくはC6シクロアルキル、非置換フェニル又はC1〜C6アルキ ル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルコキシメチル、C1〜C6アルコキシエチ ル若しくはハロゲン置換フェニル、あるいはぞれぞれ非置換又はC1〜C6アルキ ル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルコキシメチル、C1〜C6アルコキシエチ ル若しくはハロゲン置換の、ベンジル若しくはフェニルエチルであり;かつ/あ るいは、 残りの置換基R39〜R44は、2〜18個の炭素原子を含む第二級アミノ、R32 O−若しくはR32S−、ハロゲン、シクロペンタジエニル若しくは架橋ビシクロ ペンタジエニル又は中性配位子であり、R32置換基は、互いに独立して、非置換 又はC1〜C6アルコキシ若しくはハロゲン置換の、直鎖状若しくは分岐状C1〜 C18アルキル、非置換又はC1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ若しくはハロ ゲン置換の、C5−若しくは C6シクロアルキル、非置換フェニル、あるいはC1〜C6アルキル、C1〜C6ア ルコキシ、C1〜C6アルコキシメチル、C1〜C6アルコキシエチル、ジ(C1〜 C6アルキル)アミノ、ジ(C1〜C6アルキル)アミノ−C1〜C3アルキル若し くはハロゲン置換フェニル又はそれぞれC1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ 、C1〜C6アルコキシメチル、C1〜C6アルコキシエチル若しくはハロゲン置換 の、ベンジル若しくはフェニルエチルである) の化合物である請求の範囲第1項記載の方法。 22.a)R39〜R44が、式VII−CH2−Rの基であるか、又は b)R39とR40が、式VII−CH2−Rの基であり、R41とR42が、一緒になっ て、基=N−R33であり、R43とR44が、一緒になって、R32−O−又はハロゲ ンであるか、あるいは c)R43とR44が、一緒になって、かつ、R41とR42が、一緒になって、基= N−R33であり、R39とR40が、式VII−CH2−Rの基であり、 R、R32及びR33が、請求の範囲第21項に定義したとおりである式VIIIのモ リブデン又はタングステン化合物を使用することを特徴とする請求の範囲第21 項記載の方法。 23.式IX、IXa又はIXb: (式中、 Meは、Mo(VI)又はW(VI)であり、 Rは、H、−C(CH3)3、−C(CH3)2−C65、−C65又は−Si(C1〜 C4アルキル)3であり、 R33は、フェニル又は1〜3個のC1〜C4アルキル若しくはC1〜C4アルコキ シ基置換フェニルであり、 R41は、非置換又はフルオロ置換の、直鎖状若しくは好適には分岐状C1〜C4 アルコキシであり、 R42は、R41と同じ意味を有するか、F、Cl又はBrである) のモリブデン又はタングステン化合物を使用することを特徴とする請求の範囲第 21項記載の方法。 24.R41が、分岐状アルコキシ又は部分的若しくは完全にフッ化されていて もよい分岐状アルコキシである請求の範囲第23項記載の方法。 25.R42が、クロロである請求の範囲第23項記載の方法。 26.モリブデン又はタングステン化合物が、Mo2[CH2Si (CH3)3]6、W(=N−C65)[OCH(CH3)2](Cl)[CH2Si(CH3)3 )]2、W(=N−C65)[OCH(CF3)2]2[CH2Si(CH3)3]2、Mo(=N −3,5−ジイソプロピルC63)2[CH2C(CH3)2−C65]2、Mo(=N− 3,5−ジイソプロピルC63)2[CH2−C65]2、Mo(=N−3,5−ジメ チルC63)2 [CH2−C65]2、W(=NC65)[CH2Si(CH3)3]Cl又 はMo(=N−3,5−ジメチルC63)2(CH3)2(テトラヒドロフラン)からな る群より選択される請求の範囲第23項記載の方法。 27.触媒としての金属化合物の存在下で、環式オレフィン又は少なくとも2 種の異なる環式オレフィン類を光触媒重合する方法であって、 a)まず、金属原子に結合した、少なくとも2個のメチル基又は置換基中にβ 水素原子を欠く2個のモノ置換メチル基を含む、触媒量の、少なくとも1種の熱 安定性モリブデン(VI)又はタングステン(VI)化合物の存在下でシクロオレフ ィン又はシクロオレフィン類を照射するか、あるいは、溶剤を用いずに、又は不 活性溶剤中で、金属原子に結合した、少なくとも2個のメチル基又は置換基中に β水素原子を欠く2個のモノ置換メチル基を含む、触媒量の、少なくとも1種の 熱安定性モリブデン(VI)又はタングステン(VI)化合物を照射したのち、その 触媒を少なくとも1種のシクロオレフィンと混合し、 b)照射せずに加熱によって重合を終了させることを特徴とする方法。 28.シクロオレフィンの量を基準にして、モリブデン(VI)又はタングステ ン(VI)化合物を、0.001〜20モル%の量で使用する請求の範囲第1項記 載の方法。 29.(a)環式オレフィン又は少なくとも2種の異なる環式オレフィン類、 及び(b)金属原子に結合した、少なくとも2個のメチル基又は置換基中にβ水 素原子を欠く2個のモノ置換メチル基を含む、触媒的に効果的な量の少なくとも 1種の熱安定性モリブデン(VI)又はタングステン(VI)化合物を含む組成物。 30.(a)環式オレフィン又は少なくとも2種の異なる環式オレフィン類、 及び(b)金属原子に結合した、少なくとも2個のメチル基又は置換基中にβ水 素原子を欠く2個のモノ置換メチル基を含む、触媒的に効果的な量の、少なくと も1種の熱安定性モリブデン(VI)又はタングステン(VI)化合物の層が塗布さ れている被覆基材。 31.請求の範囲第1項により製造されたオリゴマー又はポリマーで被覆され 、かつ架橋剤を含む基材。 32.本発明の方法により製造されたポリマーの層が塗布されている被覆基材 。 33.基材上に被覆された材料又はレリーフ像を製造する方法であって、請求 の範囲第29項記載の組成物を基材に塗布し、溶剤を使用した場合にはそれを除 去し、層を照射して重合させたのち、重合した層を場合により後硬化に付すか、 フォトマスクを介して層を照射したのち、非照射部分を溶剤で除去することを特 徴とする方法。 34.環式オレフィン類の開環メタセシス重合に用いる熱触媒を製造する方法 であって、溶剤を用いずに、又は溶剤中で、金属原子に結合した、少なくとも2 個のメチル基又は置換基中にβ水素原子を欠く2個のモノ置換メチル基を含む熱 安定性モリブデン(VI)又はタングステン(VI)化合物を照射することを特徴と する方法。
JP51419495A 1993-11-18 1994-11-08 環式オレフィン類の光重合方法 Expired - Fee Related JP3352694B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
CH3443/93-0 1993-11-18
CH344393 1993-11-18
PCT/EP1994/003673 WO1995014051A1 (en) 1993-11-18 1994-11-08 Process for the polymerisation of cyclic olefins and photopolymerisable composition

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09505105A true JPH09505105A (ja) 1997-05-20
JP3352694B2 JP3352694B2 (ja) 2002-12-03

Family

ID=4256067

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP51419495A Expired - Fee Related JP3352694B2 (ja) 1993-11-18 1994-11-08 環式オレフィン類の光重合方法

Country Status (19)

Country Link
US (1) US5753721A (ja)
EP (1) EP0729485B1 (ja)
JP (1) JP3352694B2 (ja)
KR (1) KR100319992B1 (ja)
CN (1) CN1041423C (ja)
AT (1) ATE177121T1 (ja)
AU (1) AU8141094A (ja)
CA (1) CA2173499A1 (ja)
CZ (1) CZ283715B6 (ja)
DE (1) DE69416854T2 (ja)
DK (1) DK0729485T3 (ja)
ES (1) ES2129790T3 (ja)
GR (1) GR3030025T3 (ja)
HU (1) HUT74775A (ja)
PL (1) PL314426A1 (ja)
SG (1) SG49637A1 (ja)
TW (1) TW269694B (ja)
WO (1) WO1995014051A1 (ja)
ZA (1) ZA949130B (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AU3982095A (en) * 1994-11-17 1996-06-17 Ciba Specialty Chemicals Holding Inc. Process for polymerising cyclic olefins and a photopoymerisable composition
ES2136321T3 (es) * 1994-12-21 1999-11-16 Ciba Sc Holding Ag Composiciones polimerizables con acetilenos y procedimiento para la fotopolimerizacion de acetilenos.
US6169152B1 (en) * 1996-07-05 2001-01-02 Jsr Corporation Olefin polymerization catalyst comprising transition metal compound containing a cyclic ligand having at least two nitrogen atoms in its main chain skeleton
FR2826880B1 (fr) * 2001-07-04 2004-06-18 Inst Francais Du Petrole Composition amelioree de catalyseur pour la metathese des olefines
US20240109984A1 (en) * 2019-10-11 2024-04-04 Exxonmobil Chemical Patents Inc. Catalysts for Olefin Metathesis, Methods of Preparation, and Processes for the use Thereof
WO2021188337A1 (en) 2020-03-19 2021-09-23 Exxonmobil Chemical Patents Inc. Pentavalent dimeric group 6 transition metal complexes and methods for use thereof
CN114791332B (zh) * 2022-04-06 2023-09-15 安徽蓝格利通新材应用股份有限公司 一种真空绝热板自动检测装置

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS52151400A (en) * 1976-06-11 1977-12-15 Ube Ind Ltd Preparation of polyalkenamer
US4060468A (en) * 1976-10-04 1977-11-29 The Goodyear Tire & Rubber Company Olefin metathesis process and catalyst therefor
JPS53134899A (en) * 1977-04-28 1978-11-24 Japan Synthetic Rubber Co Ltd Preparation of polyfunctional liquid polymer
US4334048A (en) * 1981-05-26 1982-06-08 The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Navy Olefin metathesis
US5071812A (en) * 1989-03-31 1991-12-10 Shell Oil Company Polymerization of cyclic olefins
US5142006A (en) * 1990-01-29 1992-08-25 Shell Oil Company Polymerization of cyclic olefins
US5218065A (en) * 1991-08-30 1993-06-08 Shell Oil Company Polymerization process

Also Published As

Publication number Publication date
JP3352694B2 (ja) 2002-12-03
CA2173499A1 (en) 1995-05-26
EP0729485B1 (en) 1999-03-03
KR100319992B1 (ko) 2002-04-22
CN1135227A (zh) 1996-11-06
CZ283715B6 (cs) 1998-06-17
US5753721A (en) 1998-05-19
HUT74775A (en) 1997-02-28
ES2129790T3 (es) 1999-06-16
GR3030025T3 (en) 1999-07-30
KR960705867A (ko) 1996-11-08
TW269694B (ja) 1996-02-01
WO1995014051A1 (en) 1995-05-26
HU9601343D0 (en) 1996-07-29
ZA949130B (en) 1995-05-18
ATE177121T1 (de) 1999-03-15
DE69416854T2 (de) 1999-10-07
SG49637A1 (en) 1999-09-21
DK0729485T3 (da) 1999-09-27
CZ142596A3 (en) 1996-08-14
EP0729485A1 (en) 1996-09-04
AU8141094A (en) 1995-06-06
PL314426A1 (en) 1996-09-02
CN1041423C (zh) 1998-12-30
DE69416854D1 (de) 1999-04-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5854299A (en) Process for the polymerization of cyclic olefins and polymerizable composition
EP0792252B1 (de) Vernetzbare monomere und zusammensetzung sowie vernetzte polymere
JPH09505105A (ja) 環式オレフィン類と光重合性組成物との重合方法
JP4461305B2 (ja) 重合性組成物及び重合方法
JPH10508894A (ja) シクロオレフィンの重合方法および光重合可能な組成物
US5821278A (en) Process for polymerizing of cyclic olefins and a photopolymerizable composition
JPH10508892A (ja) 重合可能な組成物および環状オレフィンを重合させる方法
US6093779A (en) Polymerizable acetylene composition and acetylene photopolymerization process
MXPA97003614A (en) Procedure for the polymerization of olephines ciclicas and composition photopolimeriza
RU2171815C2 (ru) Состав для получения метатезисных полимеризатов
TW315374B (ja)
MXPA97003318A (en) Procedure for the polymerization of cyclic olefins and photopolimerization composition
CA2205423A1 (en) Process for polymerising cyclic olefins and a photopolymerisable composition
CA2205458A1 (en) Process for polymerizing cyclical olefins and photopolymerizable composition

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees