JPH09505039A - ワクチンの設計および製造 - Google Patents

ワクチンの設計および製造

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JPH09505039A
JPH09505039A JP7513446A JP51344695A JPH09505039A JP H09505039 A JPH09505039 A JP H09505039A JP 7513446 A JP7513446 A JP 7513446A JP 51344695 A JP51344695 A JP 51344695A JP H09505039 A JPH09505039 A JP H09505039A
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JP7513446A
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シェイフィンガー、カーティス・コーツ
スマイリー、デイビッド・リー
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Eli Lilly and Co
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Abstract

(57)【要約】 乳房延性上皮への細菌付着に関係するタンパクから得られるペプチドは、乳腺炎を予防するワクチン調製に有用である。微生物付着を決定する方法は、合理的なワクチンの設計を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】 ワクチンの設計および製造 本発明は、微生物付着機構を決定する(determining)方法を提供する。微生物 付着の基礎となる機構は、付着の原因となる微生物分子の同定を可能にすること から、細胞、医療用装置、プロテーゼ等への微生物付着を抑制する、または最小 とするのに有用なワクチンの設計を可能とする。従って、本発明は、免疫学およ び微生物学の分野に属する。 種々の細菌および他の微生物の、特異的細胞型への付着、さらにはまたプロテ ーゼ、植込み可能な細動除去器、心臓ペースメーカー、人工関節等といったよう な植込まれた装置への付着は、そのような感染の治療に相当な臨床的障害を提起 する。そのような多くの付着性生物の抗生物質または抗真菌薬耐性が、この問題 を混乱させる。 本発明は、付着性微生物と非付着性生物との間の細胞表面の相違を評価するこ とによって微生物付着の性質を決定する方法を包含する。本発明の実用性と好ま しさは、ウシ乳腺炎を引き起こす、Staphylococcus aureus型のウシ乳房上皮細 胞への付着の性質を決定する上述の方法の使用により説明される。本発明の好ま しい態様である本発明の乳腺炎ワクチンは、本発明の方法により製造される本発 明のワクチンの実例となるものである。 種々のグラム陽性微生物は、乳腺炎を引き起こすことが知られている。Strep tococciStaphylococci、およびCorynebacteriaの菌株といったようなグラム 陽性生物は、乳腺炎の原因となる物質として関係することが多い。微生物が乳腺 炎を引き起こす傾向は、その微生物がウシ乳房の延性上皮細胞に付着する能力と 関連がある[A.J.Frost,Infection and Immunity,12:1554−15 56(1975)]。 本発明の乳腺炎ワクチンは、微生物がウシの乳房延性上皮細胞に付着する能力 とその結果として生ずる病理発生との間の相関関係を利用する。細菌細胞壁を調 製して抽出し、延性上皮細胞への付着を示す細菌と延性上皮細胞に付着する能力 に欠ける細菌との間で特定のタンパクの存在を測定した。次いで、付着性細菌に は存在するが、非付着性細菌には存在しないタンパクを利用して、本発明の実例 となる乳腺炎ワクチンの主成分であるペプチドサブフラグメントを生成した。 本発明は、細胞壁または細胞膜抽出物を調製して、付着性微生物−対−非付着 性微生物の比較により付着に関係する分子を決定し、付着関連分子の生化学的特 性を決定し、また免疫応答を誘発した後、微生物が付着する能力を阻止するワク チンの合理的設計のためにその情報を用いることによるワクチンの設計方法を提 供する。 本発明の好ましい態様は、式(I): 式(I) R1-R2-R3-R4-R5-R6-R7-R8-Gly-R10-Gly-R12-R13-Gly-R15-R16- Ala-R18-Arg-Ala-R21-Gln-Gly-R24 [式中、 R1は水素またはC1−C16カルボン酸であり; R2はAla、Gly、Serまたはプロピオン酸であり; R3はVal、Ile、LeuまたはD-Valであり; R4はLysまたはArgであり; R5はVal、IleまたはLeuであり; R6はAla、GlyまたはSerであり; R7はIle、LeuまたはValであり; R8はAsp、AsnまたはGluであり; R10はPhe、TyrまたはTrpであり; R12はArg、Asn、LysまたはHisであり; R13はIle、LeuまたはValであり; R15はArg、Asn、LysまたはHisであり; R16はLeu、Ala、IleまたはValであり; R18はPhe、Asn、LysまたはHisであり; R21はIle、Ala、ValまたはLeuであり; R24はOH、AlaまたはSerである] で示される、延性上皮細胞への細菌付着に関係するタンパクのペプチドサブフラ グメント、さらにはまたそれらの誘導体化型を提供する。 本発明はまた、式(II): [式中、ペプチド1、ペプチド2、ペプチド3、およびペプチド4は、式(I)で示 される化合物から独立して選択される] で示される複合(multiple)抗原性提示ペプチドも提供する。 本発明はまた、該ペプチドおよび該複合抗原性提示ペプチドに対する最大免疫 応答の誘発に適当な製剤中での該ペプチドおよび該複合抗原性ペプチドも提供す る。 ウシ乳腺炎の有効な抑制が重要である。乳腺炎を患っている酪農動物は抗生物 質で治療しなければならず、また抗生物質を用いての酪農動物の治療は、牛乳中 の抗生物質濃度を現在の規制ガイドラインの下には許容され得ないものとする。 従って、ウシ乳腺炎に有効なワクチンの開発は、商業的に重要なことであり、ま た乳腺炎の家畜病治療処置における抗生物質治療の必要性を排除する可能性を与 える。式(I): R1-R2-R3-R4-R5-R6-R7-R8-Gly-R10-Gly-R12-R13-Gly-R15-R16- Ala-R18-Arg-Ala-R21-Gln-Gly-R24 [式中、 R1は水素またはC1−C16カルボン酸であり; R2はAla、Gly、Serまたはプロピオン酸であり; R3はVal、Ile、LeuまたはD-Valであり; R4はLysまたはArgであり; R5はVal、IleまたはLeuであり; R6はAla、GlyまたはSerであり; R7はIle、LeuまたはValであり; R8はAsp、AsnまたはGluであり; R10はPhe、TyrまたはTrpであり; R12はArg、Asn、LysまたはHisであり; R13はIle、LeuまたはValであり; R15はArg、Asn、LysまたはHisであり; R16はLeu、Ala、IleまたはValであり; R18はPhe、Asn、LysまたはHisであり; R21はIle、Ala、ValまたはLeuであり; R24はOH、AlaまたはSerである] で示される化合物は、乳腺炎の病因物質が乳牛の乳房延性上皮細胞に付着する機 構を決定することを目的とした広範囲にわたる研究から得られた。Staphylococ cus aureus の菌株を、乳房延性上皮組織に付着するそれらの能力に関して比較し た後、付着するもの−対−付着しないものというグループに細分した。付着性 . aureus −対−非付着性S.aureusに由来する外膜調製物を抽出して、付着性株 には見い出されるが、非付着性株には存在しないタンパクの存在に関して比較し た。付着性株には3つのタンパクが存在していたが、非付着性株には存在してい なかった。これらのタンパクの分子量は、36kD、47kD、および65kDで あった。そのタンパクを生化学的に特性決定して、36kDのタンパクが乳腺炎 保護ワクチンの調製に最も有望な候補として選択された。最終的には、36kD のタンパクのアミノ酸末端に対応する22のアミノ酸ペプチドを乳腺炎ワクチン の製造に最適な免疫原として選択した。22のアミノ酸のN−末端の天然配列が ワクチン調製の目的に好ましい。従って、式(I)中、好ましいアミノ酸置換基 は以下の通りである:R1は水素であり;R2はAlaであり;R3はValであり; R4はLysであり;R5はValであり;R6はAlaであり;R7はIleであり;R8 はAspであり;R9はGlyであり;R10はPheであり;R11はGlyであり;R12 はArgであり;R13はIleであり;R15はArgであり;R16はLeuであり;R18 はPheであり;R21はIleであり;またR24はヒドロキシである。式(I)の他 の可能な置換基は、同様の官能基を有するアミノ酸の既知の生化学的および免疫 学的特性に基づいて選択された。本発明はまた、式(I)で示される化合物の免 疫学的サブフラグメントも含んでなる。式(II)で示される複合抗原性提示ペプ チドは、式(I)で示される複合免疫学的ペプチドの提示を可能にすることから 、免疫応答をより有効に誘発することができる、より大きな分子の免疫学的サブ ユニットを提供する。式(II)で示される複合抗原性提示ペプチドに存在する式 (I)で示されるペプチドは、同じペプチドであっても、式(I)で示されるペ プチドのいずれの組み合わせであってもよい。 式(I)で示されるペプチドの合成は、当業界において周知の固相タンパク合 成を用いて容易に行うことができる。本発明の固相タンパク合成スキームは、通 常の保護基と脱保護スキームとを利用する。現在の技術の進歩した状態における 固相ペプチド合成の決まった性質にもかかわらず、本発明者らは、本発明の実施 を容易にするため、固相合成に関する3つの開示を推奨した。当業者が好ましい 条件および合成プロトコルを考え出していない場合には、従来の保護基およびそ れらの使用に関する条件、脱保護試薬およびプロトコル、開裂試薬およびそれら の使用に関して推奨される条件等に関して、G.Baranyら,International Jo urnal of Peptide and Protein Research ,30:705−739(1987 ) ;J.M.StewartおよびJ.D.Young,SOLID PHASE PEPTIDE SYNTHESIS,Pierce Chemical Company,Rockford,イリノイ(1 984);およびP.D.Bailey,AN INTRODUCTION TO PEP TIDE CHEMISTRY,John Wiley & Sons,ニューヨーク(199 2)を参照することができる。本発明者らは、Applied Biosystemsの自動化ペ プチド合成装置を利用したが、これは推奨されるプロトコル、溶媒、試薬等が製 造業者により十分に補われる。固相合成において利用される具体的プロトコルを 実施例に詳述する。 完全な理解が得られるよう、明細書中に使用するある用語および略語を定義す る。「Boc」という用語は、t−ブチルオキシカルボニルを意味する。「トシル 」という用語は、p−トルエンスルホニルの略語である。「Chxl」という用語は 、シクロヘキシルの略語である。「2Cl-Z」という用語は、2−クロロベンジ ルオキシカルボニルの略語である。「C1−C16カルボン酸」という用語は、「 アミノ末端」カルボン酸の他に1〜16個の炭素を有する非分枝鎖状の炭化水素 を意味する。式(1)の任意のC1−C16カルボン酸基は単に、アミノ末端基で ある。従って、C1−C16カルボン酸において起こり得る飽和度および置換には 相当な自由がある。適当な非環式モノカルボン酸の例には以下のものが含まれる :エタン酸、プロパン酸、ブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オ クタン酸、ノナン酸、デカン酸、ウンデカン酸、ドデカン酸。先に論じた通り、 不飽和非環式モノカルボン酸および置換飽和並びに不飽和非環式モノカルボン酸 もまた使用することができる。当業者は、その官能基のみが末端を提供するべき であるいずれの部分においても固有の融通性を認めるであろう。従って、本発明 は、先に論じたC1−C16カルボン酸およびその変種を包含する。 式(II)のLYSは、リジンの略語である。式(I)で示される化合物のサブ ユニット(R2〜R24)は、プロピオン酸がR4に位置し、またD-ValがR3に位置 する例外はあるが、通例、L−アミノ酸である。従って、サブユニット間の結合 はペプチド結合である。式(I)および(II)のペプチド末端(R1およびR24) は、別のアミノ酸を付加したなら、除去されてペプチド結合を形成するであろう 水素またはヒドロキシル基を考慮に入れて定義される。従って、R1がHである 場合、そのHはさらなるHではなく、R2の各々のアミノ酸またはプロピオン酸 のHである。同様に、R24がOHである場合、そのOHはさらなるOHではなく 、R23の各々のアミノ酸のOHである。R24がAlaまたはSerの場合、完全なア ミノ酸が存在し、また式(II)で示される化合物が所望なら、カルボキシ末端カ ルボン酸をアミド結合形成に利用できる。R2に位置するプロピオン酸基は、n- プロピオン酸基でも、イソプロピオン酸基でもよい。 遺伝子工学技術により、L−アミノ酸からなる、式(I)で示されるペプチド を発現するのが好ましい。従って、天然アミノ酸のみを含む、式(I)で示され るペプチドが、そのアミノ酸配列および遺伝暗号の既知の縮退を利用して、多量 のペプチドを最小のコストで発現することができる発現ベクターを構築し、遺伝 子工学技術により最も有効に製造されるであろう。分子生物学における技術の進 歩した状態、カスタム(custom)DNA配列、および細菌、酵母並びに哺乳動物細 胞での使用のための発現ベクターが商業的に入手可能であるので、遺伝子工学に ついての冗長な開示は必要ない。本発明のペプチドの製造のために遺伝子工学を 実行しようと望む技術者は、J.Sambrookら,MOLECULAR CLONI NG:A LABORATORY MANUAL,(第2版1989)およびF. M.Ausubelら,CURRENT PROTOCOLS IN MOLECULAR BIOLOGY,(1989)を参照すべきである。前述の方法は、遺伝子工学 におけるいずれの開示にも優れた技術上の補足を提供する。 免疫応答の誘発に適当な配合物は、当業界において周知である。完全フロイン ドアジュバント(CFA)が恐らく、最適な免疫応答の誘発に最良の公知のアジュ バントであろう。しかし、完全フロインドアジュバント(CFA)中のマイコバク テリアの存在とCFAの反復投与によって示される結果として生ずる炎症とが、 酪農動物の治療におけるこのアジュバントの有用性を制限する。種々の他の天然 および合成油をベースとするアジュバントは入手可能であり、また本発明の目的 に容易に則し得る。アジュバントについての簡単な議論を以下に与える。 アジュバントは、抗原と同時に投与した場合に抗原に対する免疫応答を増加さ せる、全ての調製物として定義することができる。抗原は、宿主の免疫系を混乱 させる結果、攻撃物質(抗原)に対して免疫応答を引き起こす物質である。 アジュバントの作用機構は完全には解明されていないが、免疫反応性リンパ球 を抗原沈着部位に誘引して、抗原を炎症性部位に局在化し(沈着効果)、抗原異化 作用を遅延し、反応性細胞の代謝を活性化して、リンパ系細胞の相互作用を刺激 することであると考えられる。 アジュバントはまた以下のような幾つかの他の機構によっても作用し得る:自 己抗原に結合して、それらを修飾することにより、それらの配置をフロインドア ジュバントの水−油界面で簡単に変えることにより、またはTおよびBリンパ球 の非特異的刺激により。 多くのアジュバントはまた、特異的抗原なしに投与したなら、免疫反応性の「 非特異的」増加を起こすであろう。有効なアジュバントには、油類、無機塩類、 二本鎖核酸類、微生物の産生物類、および種々の他の物質が含まれる。 最も広く知られている油を基剤とするアジュバントは、簡単に上記した完全ま たは不完全化フロインドアジュバントである。これらのアジュバントは、油(ま たはワックス)中の水または生理食塩水のエマルションからなる。典型的には、 可溶性抗原を生理食塩水に溶解して、等量の、Bayol FTM(42.5%パラフィ ン、31.4%単環式ナフタレン、および26.1%多環式ナフタレン)またはAr lacel A(マンニットモノオレイン酸エステル)といったような油に乳化する。死 亡したマイコバクテリアの添加は、アジュバント活性を非常に増加させ、またそ のようなアジュバントは、マイコバクテリアを有しない不完全アジュバントとは 対照的に「完全」アジュバントと呼ばれる。脂質タンパク抽出物を含め、他の微 生物産生物をマイコバクテリウムに代えて使用することができる。マイコバクテ リアの糖脂質およびペプチドグリカン部分(ワックス D)は、完全アジュバント を使用した場合に見られるアジュバント効果の増加について主たる原因となる ことが決定されている。 単一エマルションのアジュバント系を利用するワクチンは、皮内または皮下注 射する場合に最も有効である。ダブルエマルション(水中油中水型)は、より「自 由に流動する」エマルションであり、また投与経路のより大きな自由を達成する 。 無機塩類は、免疫原性、従って、ワクチンの効能を増加させる別の方法である 。リン酸カルシウム、シリカ、ミョウバン(硫酸カリウムアルミニウムもしくは リン酸アルミニウム)、またはアルミナクリームといったような無機塩類と共に 沈殿させた抗原の溶液は、注入部位で、また注入領域をドレインするリンパ節で 肉芽腫を発生させる。免疫肉芽腫機能は、フロインドアジュバントにより生ずる ものと同じである。ミョウバンで沈殿させた抗原は、ジフテリアトキソイドのよ うな抗原に対する免疫応答の範囲を予防免疫接種にまで増大するために、ヒトに おいて使用されている。 不溶性コロイド状担体は、別の群のアジュバントである。ミョウバン沈殿の他 に、他のコロイド状担体を単独で、または微生物産生物もしくは抽出物および抗 原と組み合わせて使用して、アジュバントを構成してもよい。血液炭(charcol) は、吸収した抗原に対する抗体の産生を刺激する際に有用であることが分かって いる。長さを調節したアルギン酸カルシウムまたはナトリウムのポリマーは、ア ジュバント特性を有する。ポリアクリルアミドゲルは、少量のトラップされた抗 原に対して抗体産生を刺激するのに大変有効であることが分かっている。ベント ナイトもまた、アジュバントとして上手く利用されている。 メチル化ウシ血清アルブミンおよび他の正に荷電したタンパクは、負に荷電し た抗原、DNAまたはポリヌクレオチドと混合して沈殿を生ずる場合にアジュバ ントとして大変有効である。 微生物抽出物をアジュバントにおけるそれらの有用性に関して簡単に述べた。 グラム陰性細菌の細胞内リポポリサッカライドのようなエンドトキシンは、免疫 応答を増強する際に効力がある。エンドトキシンは、全身投与した場合にアジュ バントとして機能し得るが、抗原と共に単独で注入するなら、より有効である。 エンドトキシンの多くは、抗体合成およびB細胞増殖を刺激することができ、さ らにはまたマクロファージによる食細胞活性を増大することができる。 好ましいエンドトキシンには、E.coli 0111:B4、S.typhimurium型、S.enteriditis およびS.minnesotaに由来するものが含まれる。マイコバクテリ アおよびある真菌の細胞壁もまた免疫反応性を高める。これらの物質は、マクロ ファージを誘引して活性化することから、後に抗原が誘発する炎症部位で食作用 を増大させた後、補助細胞による抗原表示の増大を起こし、次いで、抗原反応性 Bリンパ球の活性化を増大させ、さらにはまた細胞が媒介する(T細胞)機能を増 大させるらしい。 ポリヌクレオチド、ポリイノシン−ポリシチジル(ポリ(IC))酸またはポリア デニル−ポリウリジル(ポリ(AU))酸といったような、特に二本鎖のポリヌクレ オチドは、強力なアジュバントおよび免疫活性化剤である。それらは、抗原反応 性T細胞の活性化によって作用するらしい。ポリヌクレオチドはまた、マクロフ ァージを活性化するために働くこともできる。 Bacillus calmetteゲラン(guerin)(BCG)、Corynebacterium parvumLi steria monocytogenes 、およびBordetella pertussisまたはこれらの細菌の抽 出物は、アジュバントとして使用されている。駆虫薬であるレバミゾールもまた 、T細胞を活性化し、補体レベルを増加して、マクロファージを活性化するその 能力によって、アジュバントとして機能する。 アジュバントまたはアジュバントの組み合わせの選択は、完全に当業者の免疫 学者の技術の範囲内である。先に論じたアジュバントには、実験設定において有 用なアジュバントが含まれており、さらにはまた家畜病治療適用の可能性がある アジュバントが含まれていた。本発明の乳腺炎ワクチンは、前述のアジュバント のいずれを用いても製剤化することができ、また本発明のペプチドと組み合わせ ての、または本発明のペプチドと共なる、そのようないずれのアジュバントの使 用も熟考されおり、従って、本発明の範囲内である。 本発明の乳腺炎ワクチンは、さもなければ付着性細菌株の、培養する乳房上皮 細胞への結合を阻害する抗体を含んでなる体液性応答を誘発する際に有効である ことが分かった。免疫処置プロトコルおよびウシ乳房上皮細胞/細菌付着アッセ イに関する詳細を実施例に与える。表Iは、S.aureusの、酪農動物の管(ductal )上皮細胞への結合を阻害する体液性応答を誘発するための、本発明の乳腺炎ワ クチンの有効性を証明するデータを示す。 「PRE」という用語は、付着を阻害する、動物血清の標準化された免疫処置 前の能力を示す。「POST」は、免疫処置後のレベルを表す。「BOOST」 値は、実施例に記載するようなブースター免疫処置の投与後に観察される値であ る。表Iのデータを得るために利用したプロトコルを実施例6に与える。 本発明のワクチンは、乳牛における乳腺炎の家畜病治療処置に特に有用である 。細菌付着を阻害する本発明のワクチンの能力により、細菌は標準コースの搾乳 において流されてしまうので、乳腺炎の疾患状態における細菌の延性上皮細胞へ の付着は、本発明のワクチンに特に影響されやすい。 先に与えた議論とデータは、主として、本発明の乳腺炎ワクチンを設計するた めの本発明の方法の使用という、本発明の好ましい態様に関する。当業者は、そ の種々の態様において、本発明が、細菌付着が問題である無数の他の領域に外挿 され、従って、本発明のそれらの他の応用が本発明の範囲内であることを認める であろう。 以下の実施例は、本発明の具体的態様を記載し、またさらに説明することを意 図するものであって、本発明の範囲を何ら制限しようとするものではない。 実施例 1 AVKVAIDGFGRIGRLAFRAIQG−OHの合成 Boc GlyOCH2PAM樹脂[Applied Biosystems]328mg(0.25mM) に対し、以下の側鎖保護基:Arg(トシル)、Asp(Chxl)、およびLys(2-Cl- Z)を有するBocアミノ酸を用いて、Applied Biosystems 430A ペプチド 合成装置でダブルカップリングサイクルを達成した。N−末端のBoc基をTFA 脱保護サイクルにより完成したペプチジル樹脂から取り除いた後、その樹脂をH F反応容器に移して、過剰の溶媒を除去し、その樹脂を減圧下に乾燥して、1. 03g得た。m-クレゾール 1mlを添加して、その容器をHF装置[Penninsula Labs]に取り付け、−78℃まで冷却し、排気して、液体フッ化水素(HF)約 15mlを凝縮した。その反応物を氷浴中で1時間撹拌した後、HFを減圧下に除 去して、その樹脂をエチルエーテル200mlに懸濁させた。固体物質を60mlの ガラス製濾過用漏斗によって濾過した後、エーテルで2回洗浄した。ペプチ ドを可溶化して、集めた物質を50%酢酸水溶液(aq HOAc)15mlで2回、1 0% aq HOAc 15mlで2回、また水 15mlで1回洗浄することにより、そ の樹脂から分離した。合わせた水性濾液を凍結して、凍結乾燥した。 凍結乾燥した物質を50% aq HOAc 15ml、10% aq HOAc 10ml、 およびCH3CN 3mlに再び溶解した。その溶液の5μlを除去し、0.1% T FAで500μlに希釈して、分析用FPLC[Pharmacia]システムを用いる 0.46×15cmのVydac C18 カラムに25μlを注入した。0.5ml/分の 流量を使用した。クロマトグラフィーを室温で行った。FPLCのモニターに2 14nmのフィルターと0.2Aの目盛設定とを有するUVモニター[Pharmacia ]を使用して、分離をモニターした。クロマトグラフィー溶液Aは、0.1% T FAであった。クロマトグラフィー溶液Bは、0.1% TFA/50% CH3C Nであり、また50% B、5% B、1% B、40% B、0% B、および5 % Bのグラジエントを使用した。 残りの溶液をFPLCの分離精製用2.2×25cmのVydac C18 カラムに 充填した。25%Bの50分間、次いで、25〜65%Bの450分間のグラジ エントを使用した。5分(25ml)の画分を集めた。2.0AのFPLCモニター 目盛設定を用いて、UV吸光度を214nmでモニターした。60−74からの種 々の画分の試料 40ulを0.1% TFAで1:10に希釈して、各々の20μl をHPLCにより分析した。画分64−68を合わせ、凍結し、凍結乾燥して、 112mg得た。生成物の試料をアミノ酸分析および質量分析計分析にかけた。ア ミノ酸モル比により所望の生成物が得られたことを確認した。高速原子衝突質量 分析データは、所望の生成物(2315.75)の他に、2つのより高い分子量成 分(2375.0および2357.4)を示した。生成物のHPLC分析は、90% 以上の純度を示した。 実施例 2 AVKVAIDGFGRIGRLAFRAIQG−OHの大規模合成 その合成、開裂および精製を実質的には実施例1の教示に従って続けた。Boc GlyOCH2PAM樹脂 0.65g(0.5mM)をAVKVAIDGFGRIGR LAFRAIQG−OHの合成に使用して、完成したペプチジル樹脂2.1gを 得た(理論重量増加(gain)の98%)。m−クレゾール1.5mlおよびHF 20ml を開裂に使用して、集めた固体の水性洗浄物の凍結乾燥で粗生成物1.06gを 得た。生成物のHPLC分析は、約75%の純度を示し、またアミノ酸分析は、 予測される残留物が全て存在することを示した。アミノ酸の割合は、粗ペプチド 調製に関して予期される範囲内であったが、その割合における可変性は、所望の ものより幾分高かった。質量分析では、2315.75の質量を有する生成物は 検出されなかった。2315.75の分子量の生成物が存在しないことは、7お よび8の位置でのAsp−Glyの存在およびHF開裂に帰せられた。 実施例 3 AVKVAIEGFGAIGRLAFRAIQG−OHの合成 その合成、開裂および精製を実質的には実施例1に従って行った。この合成に おける7位および8位は、実施例2の反応生成物の対応する位置とは異なる。こ のペプチドの7位および8位は、該工程のHF開裂態様との適合性に関して選択 された。Boc GlyOCH2PAM樹脂 650mg(0.5mM)に対し、Glu7に使用 する側鎖保護がChxlである所望の合成を達成した。実施例1に記載した通り、 ABI 430A ペプチド合成装置でダブルカップリングを行った。ペプチジル 樹脂 2.08g(97%)を乾燥後に得た。HF開裂を実質的には実施例2に従っ て行った。集めた固体の水性洗浄物のHPLC分析を行って、残りの水溶液 1 00mlを分取クロマトグラフィーにより精製した。 画分90−107を合わせ、凍結し、凍結乾燥して、400mg得た。HPLC 分析は、約95%+の純度を示した。アミノ酸の割合は理論値と一致し、また質 量分析データにより、所望の分子量(2329.78)の生成物の存在を確認した 。 実施例 4 複合抗原性提示乳腺炎ペプチド: (AVKVAIDGFGRIGRLAFRAIQG)4MAPS4−分枝 の合成 MAP 4−分枝 t−Boc樹脂[Applied Biosysrems]1gに対し、Bocア ミノ酸を用いて、ダブルカップリングと同時にABI 430A ペプチド合成装 置で実施例1と同じ固相合成を行った。乾燥して、ペプチジル樹脂 2.7gを得 て、m−クレゾール 2mlおよび液体HF 25mlを開裂に使用した。HFの除去 およびエーテルによる沈殿後、固体を濾過し、エーテルで洗浄して、50% aq HOAcで、10% aq HOAcで、また水で洗浄することにより、ペプチドを集 めた固体から抽出した。合わせた水性濾液を凍結し、凍結乾燥して、830mg得 た。高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)分析は広幅のハンプ(hump)のみを 示し、またアミノ酸分析は、理論値の68%〜127%に及ぶ割合を与えた。タ ンパク含量は、36%であることが分かった。その生成物をさらなる精製/特性 決定なしに免疫処置に使用した。 実施例 5 ワクチンの製剤化 本発明の好ましい乳腺炎ワクチンをダブルエマルション(水中油中水型)として 調製した。所望の量の好ましいペプチドを、0.5% CaCl2を含む無菌リン酸 塩緩衝化生理食塩水(PBS)に溶解して、マイクロアタッチメントを有するOmn i社の混合機を用い、等量のCFA[Difco]に乳化した。氷浴を使用して、ペ プチドに対する熱傷害を防いだ。別の乳化プロトコルでは、2本のガラス製シリ ンジとLeurのロックバルブを使用し、エマルションを2つのシリンジの間に繰 り返し移さなくてはならない。乳化方法に関係なく、エマルションを水性媒体中 での分散に抵抗する能力に関して試験すべきである。一滴のエマルションを水に 入れて、エマルションの分散に関して観察することにより、エマルションの試験 を行う。エマルションの液滴が水に数分間安定なら、そのエマルションは十分で ある。 次いで、マイクロアタッチメントを有する混合機を用い、油(CFA)に乳化し たPBS(初期水相)中のペプチドを等量の2% TWEENTM80[Sigma]に 乳化した。同様にLeurのロックバルブを有するシリンジが乳化に十分働くであ ろう。 実施例 6 免疫処置プロトコル ウシでの研究 免疫処置手順を開始する前に、少量の血液試料を各々の動物から採取した。各 々の研究動物に関するプレブリード(prebleed)値をPREとして表Iに与える。 全ての免疫処置は、示された注射物質 1mlからなっており、また注射は全て皮 下であった。実験グループがワクチンを投与されるたびに、対照グループの動物 にはPBS 1mlを与えた。初期免疫処置は、実施例5に詳述したような改質し た完全フロインドアジュバントに乳化した好ましいペプチド 50μgからなって いた。初めに注射してから7日後、各々の「実験動物」には、改質した不完全フ ロインドアジュバント中の75μg(全量 1ml)の第二注射を皮下注射により与え た。実験動物には、改質した不完全フロインドアジュバント中の好ましいペプチ ド 100μgを与えた。全ての実験動物に改質した不完全フロインドアジュバン ト 100ugを与えて最初に免疫処置した後7週間にブースターを与えた。血液 試料を採取して、細菌の延性上皮細胞への結合を阻害することができる抗体の存 在に関して評価した。 ヤギでの研究 ウシでの研究を行うことに伴う途方もないコストにより、予備研究をヤギで行 って、血清変換(本発明の好ましいペプチド免疫原に対する抗体産生)を記録証明 することになった。免疫処置プロトコル、ブリーディング(bleeding)計画および そ こから得られた結果を以下に与える。 実施例 7 ウシ乳房上皮細胞調製 A.組織回収 動物は、正常な乳房活性、すなわち病気または外傷がないことに関して選択さ れた。捕虜ボルトを用いて安楽死させて、乳房全体を除去した。その乳房を無菌 の0.85%生理食塩水で広範囲にわたり室温で洗浄した。乳房を正中靭帯(medi an ligament)と平行に二等分した。健康な組織を採取した。健康な組織の認識に は、このタイプの組織に関する知識が幾らか必要である。この手順を行うことを 望む技術者がそのような事柄に対する技量を持っていないならば、本発明者らは 、見た目が顆粒状である組織のみを採取することを示唆する。組織フラグメント が20ゲージ針を通過するであろうものとなるまで、採取した組織標本をより小 さな片に切り分ける。その組織フラグメントを、ゲンタマイシンおよびフンギゾ ン(50ppm)が補われているHanksの平衡塩類溶液(HBSS)[GIBCO]を 含む無菌容器に入れる。HBSSは、MgおよびCaを含む2つの変種で入手でき る。以下、MgおよびCaを含んでいないHBSSをHBSS−と呼ぶ。当業者ら は、結果として生ずる初代培養における汚染の危険を最小とするために、外科的 に採取した試料を、強力な抗生物質および抗真菌薬を含む生理学的に許容し得 る溶液で洗浄することの必要性を認めるであろう。他の塩類溶液、抗生物質およ び抗真菌薬は作用するであろうし、また単に選択の問題である。 B.組織調製 工程Aで調製した組織 約100gを新たな氷冷HBSS 約400mlに入れた 。その組織を、その後の処置の間、可能な限り氷上で維持して、これらの手順を 出来る限り迅速に行った。その小組織片の試料を無菌皿に取り除いて、軟らかな 稠度となるまで細かく切り刻んだ。細かく切り刻んだ試料をプールして、その上 清が見た目で白く濁らなくなるまで冷HBSSで洗浄した。 C.消化手順 酵素「カクテル」を調製し、細胞内マトリックスを消化して個々の細胞を遊離 させた。その酵素溶液は、以下の成分を、ゲンタマイシンおよびフンギゾンを含 むHBSS−400mlに溶解することにより調製した:コラゲナーゼ−1.38 g;α−キモトリプシン−1g;エラスターゼ−20mg;ヒアルロニダーゼ−1 g;大豆トリプシン阻害剤−50mg;およびウシ血清アルブミン−10g。前述 の試薬は、多くの生物学的試薬業者から入手できる。Sigma Chemical社および Worthington Biochemicalsが好ましい入手元である。 先に調製した酵素カクテルを濾過滅菌して、組織 約100gを消化するため に使用した。消化を37℃で約45分間続けた。正確な時間は、温度、混合、組 織フラグメントの大きさ、酵素の活性等により左右されるであろう。本発明者ら は、消化混合物のアリコートを定期的に除去して、約100個以上の細胞を含む クランプの存在に関して観察することを推奨した。顕微鏡および血球計数器がこ の目的に十分である。 消化管を37℃の水浴またはインキュベーター(インキュベーターに比べて迅 速な熱平衡により、水浴が好ましい)から取り除いて、液体を濾過するために2 0メッシュの篩を用い、液体を無菌ビーカーにデカントした。約200個以上の 細胞を含む残りのクランプがもしあれば、ゴム製ポリスマン(適切なゴム製末端 を有するシリンジプランジャーもまた働くであろう)を用いることにより部分的 に破壊する。消化物を水浴に戻し、綿密にモニターして、1つのクランプにつき 50〜100個の細胞からなる腺房の調製物を得た。過剰消化の回避は生産可能 性、また従って、調製物の有用性に必須である。 フラスコを水浴から取り除いて、液体を無菌CELLECTORTM篩(20メ ッシュ)に通してデカントして、必要ならばポリスマンを用い、メッシュを通過 しなかった残りのクランプを全て破壊した。メッシュに残っている組織を捨てて 、細胞調製物を遠心分離管に入れた。その細胞を遠心分離によりペレットとし、 HBSSで2回洗浄して、20% ウシ胎児血清および10% ジメチルスルホキ シドを約6×106細胞/mlの細胞濃度で含む、アールの塩類[GIBCO]を 加えたメディア 199に再び懸濁させた。 D.組織貯蔵 工程Cから得られた細胞調製物を1mlのアリコートに分けて、2.0mlのプラ スチック製冷凍バイアル[Sarstedt,W.,ドイツ]に入れた。そのバイアルを −70℃のフリーザー中で24時間あらかじめ凍結しておいた後、最終的な貯蔵 では液体窒素中に移した。 実施例 8 結合阻害アッセイ A.乳房上皮細胞 3つの冷凍バイアルの乳房上皮細胞をプールして、PHS 40ml(25℃でp H 7.2)で3回洗浄した。 B.細菌増殖 以前、乳房上皮細胞に付着することが測定されているStaphylococcus aureus 株の1播種ループを無菌トリプチカーゼ(trypticase)大豆ブロス 5mlに移して 、39℃で20時間インキュベートした。細胞を遠心分離により収集して、等量 のPBSで1回洗浄した。洗浄後、その細胞を106細胞/mlの割合でPBSに 懸濁させた。 C.細菌付着アッセイ 無菌の12×75mMのガラス管中、洗浄した乳房上皮細胞(104細胞/ml 懸 濁液の0.5ml)を工程Bで調製した細菌細胞懸濁液 0.5mlと混合して、振盪浴 上、39℃で30分間インキュベートした。インキュベーション後、細胞混合物 をPBSで4回洗浄して、付着していない細菌を全て除去した。塗抹標本をつく った後、空気乾燥して、グラムクリスタルバイオレット染色材で15秒間染色し た。多くの塗抹標本で25個の乳房細胞に結合したStaphylococcus aureusの数 を計数することにより、100個の上皮細胞に結合する細菌の数を測定した。 一部は、免疫処置した動物から得られる血清をタイタリングして(tittering) 、希釈系列が結合を阻害する能力に関連づけることにより、本発明のワクチンの 有効性を測定した。これらの研究から得られたデータを11頁の表Iに要約する 。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ),AM, AU,BB,BG,BR,BY,CA,CN,CZ,E E,FI,GE,HU,JP,KG,KP,KR,KZ ,LK,LR,LT,LV,MD,MG,MN,NO, NZ,PL,RO,RU,SI,SK,TJ,TT,U A,UZ,VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.一般構造式: R1-R2-R3-R4-R5-R6-R7-R8-Gly-R10-Gly-R12-R13-Gly-R15-R16- Ala-R18-Arg-Ala-R21-Gln-Gly-R24 [式中、 R1は水素またはC1−C16カルボン酸であり; R2はAla、Gly、Serまたはプロピオン酸であり; R3はVal、Ile、LeuまたはD-Valであり; R4はLysまたはArgであり; R5はVal、IleまたはLeuであり; R6はAla、GlyまたはSerであり; R7はIle、LeuまたはValであり; R8はAsp、AsnまたはGluであり; R10はPhe、TyrまたはTrpであり; R12はArg、Asn、LysまたはHisであり; R13はIle、LeuまたはValであり; R15はArg、Asn、LysまたはHisであり; R16はLeu、Ala、IleまたはValであり; R18はPhe、Asn、LysまたはHisであり; R21はIle、Ala、ValまたはLeuであり;また R24はOH、AlaまたはSerである] を有する乳腺炎ワクチンペプチド。 2.式中、R2がAlaであり;R3がValであり;R4がLysであり;R5がVal であり;R6がAlaであり;R7がIleであり;R8がAspであり;R9がGlyであ り;R10がPheであり;R11がGlyであり;R12がArgであり;R13がIleであ り;R15がArgであり;R16がLeuであり;R18がPheであり;R21がIleであ り;またR24がOHである、請求項1に記載の乳腺炎ワクチンペプチド。 3.一般構造式: [式中、ペプチド1、ペプチド2、ペプチド3、およびペプチド4は、式: R1-R2-R3-R4-R5-R6-R7-R8-Gly-R10-Gly-R12-R13-Gly-R15-R16- Ala-R18-Arg-Ala-R21-Gln-Gly-R24 (式中、 R1は水素またはC1−C16カルボン酸であり; R2はAla、Gly、Serまたはプロピオン酸であり; R3はVal、Ile、LeuまたはD-Valであり; R4はLysまたはArgであり; R5はVal、IleまたはLeuであり; R6はAla、GlyまたはSerであり; R7はIle、LeuまたはValであり; R8はAsp、AsnまたはGluであり; R10はPhe、TyrまたはTrpであり; R12はArg、Asn、LysまたはHisであり; R13はIle、LeuまたはValであり; R15はArg、Asn、LysまたはHisであり; R16はLeu、Ala、IleまたはValであり; R18はPhe、Asn、LysまたはHisであり; R21はIle、Ala、ValまたはLeuであり;また R24はOH、AlaまたはSerである) で示される化合物から独立して選択される] を有する複合抗原性提示ペプチド。 4.式中、ペプチド1、ペプチド2、ペプチド3、およびペプチド4が各々、式中 、R2がAlaであり;R3がValであり;R4がLysであり;R5がValであり;R6 がAlaであり;R7がIleであり;R8がAspであり;R9がGlyであり;R10が Pheであり;R11がGlyであり;R12がArgであり;R13がIleであり;R15が Argであり;R16がLeuであり;R18がPheであり;R21がIleであり;またR24 がOHである化合物からなる、請求項3に記載の複合抗原性提示ペプチド。 5.アジュバント中に請求項1に記載の化合物を含んでなる医薬品製剤。 6.アジュバント中に請求項3に記載の化合物を含んでなる医薬品製剤。 7.付着の原因となる分子を決定する方法であって、 (a)微生物の付着性および非付着性変種の細胞壁または細胞膜抽出物を調製し て、 (b)工程(a)の抽出物を比較して、付着性変種には存在するが、非付着性変 種には存在しない分子を決定する、 ことを含んでなる方法。 8.微生物がグラム陽性細菌である、請求項7に記載の方法。 9.乳腺炎に関係する細菌である、請求項8に記載のグラム陽性細菌。 10.請求項7の方法により同定される免疫原性ペプチドを含んでなるワクチ ン。
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