【発明の詳細な説明】
画像を変換する方法およびデバイス
本発明は、M個の画素から成る第1の画像をL個の画素(MεN、LεN,M≠L)か
ら成る第2の画像に変換する方法に関し、その第2の画像は、第1の画像に対応
する内容を有し、かつ画素方向に表示するために設けられる電子的に制御される
表示ユニットで表示されるようになっている方法において、第1の画像からj番
目(0≦j≦M-1)の画素毎に、第1の画素値x(j)は、画像生成器により供給され、
また第2の画像からi番目(0≦i≦L-1)の画素毎に、第2の画素値y(i)は、i番
目の第2の画素値に寄与するK個の第1の画素値の合計により求められ、またこ
の方法において第1と第2の画像の表面は、M個とL個の画像セグメントへそれ
ぞれ分割され、ここにK番目とi番目の画素セグメントはK番目の第1とi番目
の第2の画素の表面をそれぞれ表し、K番目の第1とi番目の第2の画素の表面
は互いに異なり、またこの方法においてi番目の第2の画素値y(i)を求める場合
、i番目の画素セグメントは、第1の画像内で、それらのi番目のセグメントに
対応する位置上に投影され、K個の第1の画素値として、i番目の画像セグメン
トの投影により生成された表面内に少なくとも部分的に位置するこれらのK個の
第1の画像セグメントが選択され、またこの方法において各k番目の第1の画素
値の上記合計は、k番目の画像セグメントにより占められるi番目の画像セグメ
ントの表面の一部を表す重み係数h(k、i)により重みが付けられる。
そのような方法は、米国特許第4,933,775号から知られている。画像は、好ま
しくは行方向に整合される画素から構成される。第1の画像は、例えば記憶装置
により形成される画像生成器により生成される。第1の画像からj番目の画素毎
に、画像生成器は第1の画素値x(j)を生成する。この画素値は、例えばj番
目の内容を表すディジタルのr-ビットワード(rεN)により形成される。第1の画
素値の合計の手段により形成される第2の画像からのi番目の画素を求めるため
に、重み係数h(k、i)は毎回求められる。重み係数は、寸法を画素に割当ができ
る表面投影の手段により求められる。かくして重み係数は、投影された第2の画
素が1個以上の第1の画素に重なる度合いを有する正確な画像を与える。変換時
に画素の寸法変化が生じると、重み係数はその変化を包含する。
この既知の方法の欠点は、変換が、画像信号における非直線性および表示ユニ
ットを十分に考慮していない点である。伝達関数が、映像入力電圧を輝度に変換
するために、画像信号へ加えられる。この伝達関数は非線形であり、一方変換時
に画像エネルギーを維持するために、線形挙動が要求される。この既知の方法に
おいて変換は、非線形伝達関数が関与する画素値x(j)で画像上において達成され
る。これは、第2の画素値における強さの移行をもたらすことがあり、一方これ
は当初の画像に関して変換され画像の画像品質の低下をもたらすことなる。
本発明の目的は、画素値を変換する方法とデバイスを提供することにあり、そ
こにおいて画素値へ適用される伝達関数の非線形挙動が考慮される。
したがって本発明に従う方法の特徴は、各i番目の画像セグメントの表面が、
i番目の画像セグメントが第1の画像上に投影される前に鮮鋭度係数(w)を乗算
すること、第2の画素値y(i)が求められる前に、第1の伝達関数成分(T)がk
番目の第1の画素値のそれぞれに加えられること、および第2の画素値y(i)を求
めた後に、第2の伝達関数成分(T')が後者へ加えられることである。
鮮鋭度係数での乗算により、i番目の第2の画像セグメントの表面を多様にで
きる。この結果、投影自体の線形挙動に悪影響を与えることなく、種々のフィル
タ形式を実現できる。かくして鮮鋭度係数での乗算は、L個の画素における固定
された分割を放棄する可能性を提供する。その結果、第1と第2の伝達関数を使
用することにより、変換操作から、伝達関数により導入された非線形性を廃棄で
きる。第2の伝達関数成分を第2の画素値へ加えることにより、第2の画像が表
示される表示ユニットに属する伝達関数をその第2の画素値へ加えることができ
る。第1の伝達関数成分を第1の画素値へ加えることにより、第1の画素値上に
存在する伝達関数成分を廃棄でき、またそうすることにより、第1の画素値から
非線形性を除去できる。かくして変換自体は、非線形挙動が除去された画素値に
ついて適用される。表面投影の手段による、第1と第2の伝達関数と変換との組
合わせにより、第1の画素値へ加えられる伝達関数の効果は第2の画素値の計算
にもはや悪影響しない利点が得られる。というのは、第1の伝達関数がこの影響
を廃棄できるからである。さらに上記組合わせは、第2の画像における輝度の正
確な処理だけでなく、正確な決定と表示に寄与する。
本発明に従う第1の好ましい実施例の特徴は、第1の画像に関して第2の画像
において少ない画素数(M>L)へ変換することにより、上記第2の画素値y(i)は下
記の式から求められることである。ここに、
およびまたh(k,i)<0ならば、その値はh(k,i)=0に置き換えられ、ここにW=wLで
あり、鮮鋭度w≠1である。
このようにして第2の画像セグメントの投影は、数学的な方法で、かくして電
子的に実現できる方法で達成できる。W=M/Lのとき、(W−M)=0であり
、後者の寄与が低下するので、その特定の場合は一層簡単に達成できる。
多数の画素への変換の場合に請求項3は、上述したものに類似した利点を有す
る方法を提供する。
第1と第2の画像において、画素が行方向に整合されること、および第2の画
像からp番目の行毎に一次元的な変換により、1セットのq個の式が形成される
ことは好都合であり、ここにqは行毎の画素数を表し、また毎回、同一の重み係
数は、その第1の画像における同一の行へ属する第1の画像の画素値にセット毎
に帰する。これにより、計算が単純化され、かつ計算時間が節減されるので、費
用のかかる、または大きい計算容量を必要とすることなく実時間計算ができる。
本発明に従う第2の好ましい実施例において、第1の画素値は、画素内容と同
期化成分とを有する画像情報信号から求められ、またそこにおいて、位相保持ル
ープ(PLL)は、上記同期化成分から画素クロックを得るのに使用される。そのよ
うな方法の特徴は、第1の位相信号が画素内容成分へ関連され、その第1の位相
信号は、画素クロックに属する第2の位相信号と比較され、それから位相差信号
が求められ、その位相差信号は、第1の位相信号に関して画素クロックの位相を
調整するために制御信号として使用される。
このようにして、画素クロックを画像と同調して正確に調整することができ、
またそのような方法で、第1の画素値の決定およびその第2の画像値の決定をか
なり改良できる画像の正確なサンプリングを得ることができる。
好ましくは高周波数信号は、画像内容成分から抽出され、また上記第1の位相
は、その高周波数信号に関連する。映像信号に関連する位相は、このようにして
正確に求めることができる。
好都合にはパルス形信号は、画素クロックから得られ、上記パルス形信号のパ
ルス幅は画素クロックの周期に等しく、またその強さは、画素クロック信号の強
さのほぼ半分であり、その位相差信号は、第1の位相信号から上記パルス形制御
信号を差し引いて求められる。このようにしてループの調整は、画素クロックの
異なる周波数について達成できる。
本発明に従う第3の好ましい実施例の特徴は、数のシリーズが求められること
であり、そこにおいて上記シリーズからの各数は毎回、第1の画像の画素行当た
りの予想される画素数を表し、また上記シリーズからの各数毎に、位相保持ルー
プは毎回、その数で設定され、所定の周期内で画素クロックの位相は、2つの所
定の値間で連続的に修正され、またどの程度まで、所定の数について、位相差信
号が画素クロックの位相の修正に従うかが点検され、上記程度について発生値が
毎回求められ、またその後、発生値が最大である上記シリーズからの数が選択さ
れ、またループは後者の数について調整される。これにより、画素行毎の画素数
の自動調整ができる。
画素行毎に調整される画素数の正確さを求める別の実施例の特徴は、第1と第
2のセットの第1の所定の画素値は、第1の画素クロックと第2の画素クロック
で画素をサンプリングして形成されることであり、そこにおいて、第2の画素ク
ロックは、第1の画素クロックに関して位相変移され、また第1と第2のセット
の第1の画素値は、両方のセットにおける相互の差を検出し、かつこの相互の差
が周期的な特性を示すかどうかを立証するために互いに相互に点検され、またそ
のような周期的な特性を立証することにより、上記相互の差は、行毎の事前設定
の画素数を補正するのに適用される。周期的な特性を判断して相互の差を求める
ことにより、行毎の実際の画素数と調整された数との間の差を検出する信頼でき
る方法が得られる。かくして変換手段の好ましい操作が得られる。
本発明は、この方法を適用するデバイスにも関する。
ここで本発明を、好ましい実施例を表す図面の手段により説明する。
図1は、本発明に従う変換デバイスの実施例のブロック略図を示す。
図2は、2つの参照用テーブル間の変換計算部の設定を示す。
図3は、図1に従うデバイスに属する変換計算部のブロック略図を示す。
図4および5はそれぞれ、M個からL個の画素への変換の説明図を示し、ここにそ
れぞれM>L、M<Lである。
図6は、重み係数を求めるようにした計算部のハードウエア実施方法を示す。
図7は、変換デバイスの一部である位相保持ループのブロック略図を示す。
図8は、図7に示されるループの一部である映像位相信号生成部のブロック略
図を示す。
図9は、映像位相信号生成部へ送られ、およびそれにより生成される信号を示
す。
図10は、図7に示されるループの一部である位相差生成器のブロック略図を
示す。
図11は、位相差信号生成器へ送られ、およびそれにより生成されるような信
号を示す。
図12は、図7に示されるループの一部であるパルス幅生成器を示す。
図13は、図7に示されるループの一部である修正された位相信号生成器のブ
ロック略図を示す。
図14は、図13における位相差信号生成器へ送られ、およびそれにより生成
されるような信号を示す。
図15は、図7に示されるループの別の一部を示す。
図16は、本発明に従う変換デバイスの一部である位相保持ループの別の実施
例を示す。
図17、18、19および20はそれぞれ、図16に示される別の実施例の作
用を図示する信号を示す。
図21は、図16に示される検出器50の詳細なブロック略図を示す。
図22は、どのようにしてエラー画素クロックがエラーサンプリングをもたら
すことがあるか、およびどのようにして後者を認識できるかを図示する。
図23は、変換計算部を利用して画素数を求めるのに使用される画像フォーマ
ットを示す。
図24Aおよび24Bはそれぞれ、第1と第2の伝達関数の実施例を示す。
図において同一の参照番号は、同一または類似のエレメントに属している。
図1が実施例を示している、本発明に従う変換デバイスは、M個(MεN)の画素
から成る送られた第1の画像を、L個の画素(LεN)から成る第2の画像に変換す
るようになっている。第1の画像は、画像生成器(図示されない)により送られ
、その画像生成器は、例えば記憶装置、映像記録器、PCまたはテレビ画像用の
伝送中心部により形成される。この変換デバイスは、好ましくは第1の画像を実
時間の秒に変換するするようになっている。画像の内容は変更されないままであ
ることに留意する必要がある。入力される画像の伝送速度がデバイスの処理速度
よりも高いとき、実時間での処理は不可能である。この速度差を考慮するために
、入力される画像はバッファーに入れられる。
画像がM個またはL個の画素から成るという事実は、画像に属する全ての画素
を考慮するということを必ずしも意味しない。それは、変換時に役割を演ずる第
1と第2の画像それぞれのM個およびL個の画素に関係する。かくして例えば合
計1000個の画素から成る第1の画像を拡大すると、M=100個だけの画素
が考慮されることが可能である。というのは100個の画素が拡大される部分に
属するからである。第1の画像を縮小すると、類似の説明も当てはまる。
例えばそのような変換ユニットは、例えば陰極線管のような第1の形式の表示
ユニット上に表示される第1の画像を、例えばLCDのような第2の形式の表示
ユニット上に表示される第1の画像に変換するのに使用される。第1と第2の形
式の表示ユニットは、異なる標準に従って作動するので、第2の表示ユニット上
での表示を可能するために走査フォーマットを変換する必要がある。例えば画像
のズームインとズームアウト、PALからNTSCへの変換またはHDTV、お
よび中心補正のような変換ユニットの他の用途がある。中心補正により、変換中
に光強さの局所減少を考慮することができ、その光強さは、投影が主軸に従って
実現できないときにLCD投影に特有のものである。
図1に示される変換デバイスは、第1の画像のアナログ映像信号または他の画
像信号が供給される低域フィルタ1(耐アレイズイングフィルタ)から構成され
る。フィルタ1の出力部は、アナログ−ディジタル変換ユニット2のデータ入力
部へ接続され、その別のデータ入力部は映像信号を直接受信する。アナログ-デ
ィジタル変換ユニット2の制御入力部は、位相保持ループ回路10の出力部へ接続
され、その回路の第1と第2の入力部へはそれぞれ、第1の映像信号および画素
クロック信号が供給される。低域フィルタ1は、一定のサンプリング周波数で、
映像信号の鮮鋭度の減少をもたらすことができる。しかしながら同期サンプリン
グにより、映像信号は、アナログ-ディジタル変換ユニットへ直接供給されるの
で、フィルタはバイパスされる。フィルタの帯域幅を調整することも可能である
。このようにして、ほぼ最適な仕方でアナログ映像信号をサンプリング、同期化
または非同期化することができる。
アナログ−ディジタル変換ユニット2の出力部は、マルチプレクサ3の入力部
へ接続され、マルチプレクサの出力部は、記憶装置4へ接続される。このマルチ
プルクサは、データデータが記憶装置へ書き込まれる速度を減少できる。またマ
ルチプレクサは、画像が静止画像であるならば、用途が組み合わされた画像から
なるときに1つのフレームを維持する可能性を提供する。これにより、変換後に
ほぼ最大の鮮鋭度を得ることができる。計算速度は、第1の画像データが第1の
映像信号から供給される速度に左右される。記憶装置4のアドレス指定は、例え
ば個別の読み取りと書き込みポインタの手段により達成される。好ましくは読み
取り速度は、後続のユニットが固定値で作動できるので、デバイスの作動をその
ようにして単純化する固定値から成る。記憶装置4のデータ出力部はデマルチプ
レクサ5に接続される。
変換計算部7自体は、2つの参照用テーブル6と8との間に取り付けられ、そ
の中で第1のテーブル6はデマルチプレクサの出力部へ接続される。変換計算部
7は、M個の画素から成る第1の画像からL個の画素から成る第2の画像への変
換を、第1の画像の第1の画素値から始めて第2の画素値を計算して達成する。
第2の参照用テーブル8の出力部は、アナログ変換器9へのディジタルの入力部
へ最終的に接続され、その変換器の出力部において、第2の画像用のアナログ映
像信号が供給される。
記憶装置4は好ましくは、FIFO(先入れ先出し)記憶装置から成り、それ
は、供給された入力映像信号と同期して作動するために第1の映像信号の垂直同
期パルスにより毎回リセットされる。格納されたディジタルデータの読み取りは
、例えば、所要のデータが開始する位置において読み取りアドレス表示子を初期
設定して開始される。読み取ることにより、画像が行方向に構成されるとき、求
められた画像または行全てをも読み取り、読み飛ばし、または2回以上も読み取
りすることもできる。
図2は、図1に示される変換ユニットの一部の好ましい実施例、およびそれに
接続される表示ユニットのデータ処理ユニット11を示す。各形式の表示ユニッ
トには、入力電圧(Vin)を輝度(Z)に変える伝達関数が属する。LCDまたは陰極
線管により伝送された輝度は、入力電圧の非線形関数である。したがって陰極線
管(CRT)の場合に輝度は下記の通りである。
Z=ZO+(ZC-ZO)(Vin/Vinrw)γ
ここにγは、陰極線管表示ユニットの場合の電圧-電流伝達の非線形挙動を表
し、ZOは蛍光粒Tに張力が加えられないとき各蛍光粒子についての輝度を表し、
ZCは供給される電圧が最大であるときの輝度を示し、またVinrwは基準白の場合
の入力電圧を示す。図24Aは、CRTの場合のそのような伝達関数の例を示す
。図1および2に示されるような変換手段により、変換計算部7は、2つの参照
用テーブル6と8との間に置かれる。これらの参照用テーブルは、選択された伝
達関数に属する伝達関数成分を格納する目的を有する。このようにして参照川テ
ーブル6は、例えば、図24Aに示される伝達関数Tに属する成分を含み、一方
参照用テーブル8は、例えば、図24Bに示される伝達関数T’に属する成分か
ら成る。このようにして、参照用テーブル6に格納される成分の手段により非線
形挙動についての補償を第1の画素値から除去できる。非線形挙動からもはや構
成されない画素値について変換が実施される。また後者は、変換自体の線形挙動
をもはや妨害しない。ここで参照用テーブル8に格納される伝達成分を使用する
ことにより、伝達関数は再び、変換された画素値について適用でき、またこのよ
うにして、変換された画像が表示される表示ユニットの特性を考慮できる。参照
用テーブル
8において、格納される伝達成分は、使用される表示ユニットについて伝達関数
に属する伝達関数成分を逆にしたもの、または各カラーについて幾分修正された
ものである。
伝達関数が適用された画素値についての変換操作の実施は、画素のエネルギー
値が非線形性により影響されるので、変換された画像における不正確さをもたら
す。そのようなエネルギー妨害は、例えば黒地に白文字のようなコンラストの大
きい画像においてよく観察される。伝達関数の非線形挙動は、変換中に輝度の半
分の損失をもたらすことがある。以下に説明するような表面投影を使用する変換
は、投影された表面内に黒のパターンと白のパターンの存在をもたらす。変換が
その上に適用されると、輝度の半分は、白い部分の非線形挙動により失われる。
一般に、第1の参照用テーブル6をロードすることにより、第1の画素値は、
特定の画素値に関連する必要がある表示ユニット上の強さに変換できる。特定の
画素値は、第2の参照用テーブル8が後述する仕方で満たされる条件下で適用で
きる。このようにして、例えば、画像源により加えられる伝達関数成分の最終的
な変動と共に適明な関数を加えることもできる。このようにして、系統的な強さ
の増加を、例えば、低い強さを有する画素に帰することができる。
第2の参照用テーブル8は、第2の画像が表示される表示ユニットの形式に属
する伝達関数を逆にしたものである第2の伝達関数で伝達関数操作を実施する。
例えば第2の表示ユニットは、処理ユニット11が使用して第2の映像信号を処
理するものを表す伝達門数Qを有するとする。ついで第2の参照用テーブル8は
、袖償Q-1を適用する。このようにして、この変換操作により、変換係数の機能
および第2の画像における画面上の場所の最小の目視変化が生じる。
第2の画像が、第1の画像とほぼ同一の仕方で可視的に表れることが課せられ
るとき、これは、第2の画像において、および第1の画像に関して、可視的伝達
を妨害する強さの変化が生じないことを意味する。後者を達成するために、関係
する伝達関数を有する所定の伝達パターンが確立される。したがって例えば第1
の画像が陰極線管上に表示されるとき、上記で示された伝達関数γは、伝達関数
Tとして選択される。ここで第2の画像が第1のものと同一の刷りを提供する必
要があるとき、伝達関数Tは第1の参照用テーブル6に格納される。
四捨五入エラーの影響は、内部解像度、すなわち第1と第2の参照用テーブル
間の解像度が、アナログ−ディジタル変換器2が8ビット信号を供給する場合に
例えば11ビットまで増加されるならば、削減できる。
同一のことは、第1の映像信号が、例えばパソコン(PC)により人工的に形
成されるならば、当てはまる。後者の場合にテーブル6には、最終利用者が画像
を見る際に利用する通常の特性を妨害しないために、PCが連結される通常の表
示ユニット(例えばCRT)に画像が対応するならば、第1の伝達関数Tがロー
ドされる。
さらに、例えば非線形伝達を導入することにより、全伝達における修正を導入
できる。この目的のために、所定の伝達パターンを修正し、かつ第1の参照用テ
ーブル6に関係する伝達関数を格納すればよく、一方逆の第2の伝達関数(Q-1)
は第2の参照用テーブル内に残る。第2の参照用テーブルには、例えばフィルタ
された値が異なる仕方で表示される必要があるとき、または第1と第2の伝達関
数により生じた四捨五入エラーを最小にする必要がある場合、他の伝達関数だけ
がロードされる。
後続の画像または画像の一部について、第2の参照用テーブルにおいて常にQ-1
を有するために、第2の伝達関数Q-1の修正の機能において第2の参照用テー
ブルの内容を修正することができる。そのような修正は、画像、時間または温度
に左右される。
変換の最小可視効果の市要性が、他の係数、例えば変換されたテキストの最適
読み取り性に関して小さい場合、第2の参照用テーブルでのQ-1以外の他の補償
を適用することは重要である。
この操作の実施に参照用テーブルを使用すると、そのテーブルは画素係数自体
の手段によりアドレス指定可能であるという利点が得られる。画素係数により、
適切な補償成分を適用できる。
ここで変換計算部の設定と操作を詳細に説明する。計算部により、実時間で第
2の画素値の計算ができる。図3は、そのような変換計算部7の好ましい実施例
を示す。変換計算部は、2つのほぼ同一の部分AおよびBから成り、AおよびB
はそれぞれ、垂直および水平の変換を実施する。FIFO記憶装置12は、計算
部の出力段階を形成する。それぞれの部分AおよびBは、選択された実施例の機
能において、画像行または画素の1周期を越えて画像行または画素を遅延するた
めに設けられる2つの直列に切り替えられる遅延線13、14および15、16
から構成される。さらに各部分は、3個の乗算器17、18、19および21、
22、23から構成される。乗算器17、18、19それぞれの第1の入力部は
、計算部のデータ入力部、第1の遅延線13および第2の遅延線14にそれぞれ
接続される。乗算器17、18、19および21、22、23の第2の入力部に
おいて、重み係数hv(k,i)またはhh(k,i)(1≦k≦3)は、それが垂直または水平の
補間に関連するかどうかに応じて供給される。重み係数は、例えばマイクロプロ
セッサやPLA(プログラム可能論理回路)などの判断ユニット25により求め
られ、そのユニットの入力部において、値M(第1の画像の画素数)、L(第2
の画像の画素数)、i(計算される第2の画素)およびk(検討される変数)が
入力される。しかしながら計算部が、固定値Mから固定値Lへの固定変換を実施
するために設けられる場合、計算ユニット25は、所定の重み係数h(k,i)を格納
する記憶装置に置き換えることができる。その記憶装置は、固定値を格納するR
OMおよび毎回、異なる重み係数を格納できるRAMでもよい。h(k,i)値の計算
を以下に説明する。乗算器17、18、19および21、22、23それぞれの
出力部は、合計部20および24それぞれの入力部へ接続される。
M個(MεN)の画素から成る第1の画像をL個(LεN)の画素から成る第
2の画像への変換は、値L<Mへの変換および値L>Mへの変換にも関連するこ
とがある。L<MおよびL>Mの場合はそれぞれ、下向き変換および上向き変換
として示される。分かりやすくするために、両方の可能性を個別に説明する。
例えば図4に示されるようなM=9の画素からL=6の画素への一次元下向き
変換を先ず検討する。各j番目の第1の画素(0≦j≦M−1)へは、そのj番
目の画素を表す第1の画素値x(j)が属する。そのような画素は、画素がマトリッ
クス方向に整合される図4にも図示されるように、実際上、表示ユニットの表面
の小部分を表す。しかしながらマトリックス設定は、本発明に従う方法の実施に
は必要ではない。画素は、例えば行方向にも設定でき、2つ以上の引き続く行の
画素は互いに移行する。以下に示す計算および実現は、後者を考慮できる。
ここで第2の画像の画素値y(i)(0≦i≦L-1)は、下向き変換の場合に下記のよう
に求められる。
これは検討される第1の画素値であり、ただし、[]は数学的関数「全体化」を表
し、sは検討される画素数を表し、また重み係数は下記のようになる。
およびh(k,i)<0ならば、値h(k,i)=0。検討された例では、M=9、L=6であるので
、下記のようになる。
i=0の場合、
または、i=1の場合、
または、i=2の場合、
y(0,0)=h(0,0)x(0,0)+h(1,0)x(1,0)+h(2,0)x(2,0)
y(0,1)=h(0,0)x(0,1)+h(1,0)x(1,1)+h(2,0)x(2,1)
y(0,2)=h(0,0)x(0,2)+h(1,0)x(1,2)+h(2,0)x(2,2)
第2の画像の第1の行に属する3つの第2の画素についての3つの式のセット
において、同一の重み係数は、第1の画像の同一の行に属する第1の画素値に帰す
る。したがって重み係数h(0,0)は、第1の画像の第1の行に属するx(0,0)、x(0,1)
およびx(0,2)に帰する。一般に画像が行方向に構成される場合、q(第2の画像
における行毎の画素数)個の式のセットは、第2の画像におけるp番目の行(0
≦p≦p−1、第2の画像における行のp番目)毎に設定される。q個の式
のセットにより毎回、同一の重み係数は、同一の行に属する第1の画像の画素値
に帰する。したがってこの理由は、一次元変換を考慮する場合に同一の行からの
各画素が同一の寄与をするからである。
選択された例において、かくして3つの重み係数、すなわちh(0,0)、h(1,0)お
よびh(2,0)を以下のように求める必要がある。
h(0,0)=(min(6(0+1),9(0+1))-max(6.0,9.0))/9
=1/9(min(6,9))
=2/3
h(1,0)=(min(6(1+1),9(0+1))-max(6.1,9.0))/9
=(min(12,9)-max(6,0))/9
=(9-6)/9=1/3
h(2,0)=(min(6(2+1),9(0+1))-max(6.2,9.0))/9
=(min(18,9)-max(12,0))/9
=(9-12)/9
=0、というのは計算結果が0よりも小さいからである。
かくして式のセットは下記のようになる。
y(0,0)=2/3x(0,0)+1/3x(1,0)+0x(2,0)
y(0,1)=2/3x(0,1)+1/3x(1,1)+0x(2,1)
y(0,2)=2/3x(0,2)+1/3x(1,2)+0x(2,2)
この式のセットから、第1の画像からの画素の第1と第2の行は、第2の画像
の第1の行に寄与し、一方第3の行は寄与しないことがここで明らかである。ど
の画素x(k)が第2の画像の第2の画素y(i)に寄与するかを求めるために、実際には
画素y(i)の表面が、第1の画像における対応する位置へ投影される。この目的の
ために、第1と第2の画像の表面は、対応する画素の表面に対応するM個および
L個の画像セグメントに先ず分割される。図4の画素y(0,0)について、その投影
は、その画素が完全にx(0,0)に重なり、また部分的にx(1,0)に重なることを意味
する。かくして画素x(0,0)およびx(1,0)は、y(0,0)に寄与するものあり、したが
ってその式が設定される。重み係数h(k,i)は、k番目の第1の画素により占めら
れるy(i)の表面の部分を示す。画素y(0,0)について、x(0,0)およびx(1,0)はそれ
ぞれ、y(0,0)の表面の2/3および1/3を占める。
第1の画像上のy(1,0)の投影から、x(1,0)およびx(2,0)は、y(1,0)に寄与する
2つの第1の画素であり、一方x(0,0)は寄与しないことが分かる。重み係数h(1,
1)およびh(2,1)はそれぞれ、x(1,0)およびx(2,0)がそれぞれ、y(1,0)の表面の1
/3および2/3を占めるので、1/3および2/3に等しい。その結果、下記
のようになる。
このようにして、h(1,0)=1-h(0,0)となり、また全表面を占める必要があるので
、h(1,0)=1/3となる。
このようにして重み係数を求めることにより、画像または画像行の実際幅、お
よび全画像における画素または画素行の位置が考慮される。これは、画素または
画素行に属する全エネルギーが考慮されるので、画像の一層信頼できる表示がで
きること、および画像における形状が一層鮮明に形成されることを意味する。
第2の画像における第2行の画素y(1,0)、y(1,1)およびy(1,2)は、下記のよう
に類似の仕方で達成される。
y(1,0)=h(0,1)x(0,0)+h(1,1)x(1,0)+h(2,1)x(2,0)
y(1,1)=h(0,1)x(0,1)+h(1,1)x(1,1)+h(2,1)x(2,1)
y(1,2)=h(0,1)x(0,2)+h(1,1)x(1,2)+h(2,1)x(2,2)
h(0,1)=(min(6(0+1),9(1+1))-max(6.0,9.1))/9
=[min(6,18)-max(0,9)]/9
=[6-9]/9
=0
h(1,1)=(min(6(1+1),9(1+1))-max(6.1,9.1))/9
=(min(12,18)-max(6,9))/9
=1/3
h(2,1)=(min(6(2+1),9(1+1))-max(6.2,9.1))/9
=(min(18,18)-max(12,9))/9
=2/3
v(1,0)=1/3x(1,0)+2/3x(2,0)
y(1,1)=1/3x(1,1)+2/3x(2,1)
y(1,2)=1/3x(1,2)+2/3x(2,2)
この計算は、この段階において画素方向に示されたが、後者を行方向に達成す
ることも可能である。
y(0)=2/3x(0)+1/3x(1)
y(1)=1/3x(1)+2/3x(2)
検討された実施例において、合計は毎回2つの係数へ限定される。実際に、変
換M/L≦2の場合に3つの画素値を通しての合計は、十分である。というのは
、それ以上の画素値は、重み係数が0に等しく、寄与しないからである。3つの
合計で、変換度M/LをM/L>2に上げることは可能であるが、効率を低下す
る。
ここで上向き変換を、M=2からL=2の画像行までの変換が検討される図5
に示される例の手段により説明する。ここで画素値y(i)は、下記のように求めら
れる。
ただし、[]は数学的関数「全体化」を表し、またn=0のとき、h'(k,i)=h(k,i)ま
たn=1のとき、h'(k,i)=1-h(k,i)ここに、
h(k,i)=(min(L.(k+1),M(i+1))-max(L.k,M.i))/M (6)
図5に従う実施例において、後者は下記のようになる。
i=0の場合
i=1の場合
i=2の場合
y(0)=h(0,0)x(0)+h'(0,0)x(1)
y(1)=h(0,1)x(0)+h'(0,1)x(1)
y(2)=h(1,2)x(1)+h'(1,2)x(2)
h(0,0)=(min(3(0+1),2(0+1)-max(3.0,2.0))/2
=(min(3,2))/2
=1
h'(0,0)=1-h(0,0)=0
h(0,1)=(min(3.(0+1),2.(1+1)-max(3.0,2.1))/2
=(min(3,4)-max(0,2))/2
=1/2
h'(0,1)=1-h(0,1)=1/2
h(1,2)=(min(3(1+1),2(2+1)-max(3.1,2.2))/2
=(min(6,6)-max(3,4))/2
=1
h'(1,2)=1-h(1,2)=0
かくして画素行についての式は下記のようになる。
y(0)=x(0)
y(1)=1/2x(0)+1/2x(1)
y(2)=x(1)
画素方向の上向き変換は、勿論、類似の仕方で達成される。
また上向き変換の場合、重み係数は表面の重ね合わせにより得られることも当
てはまる。例えば第1の画像上にy(1)を重ね合わせると、y(1)の表面の一部が、
x(0)およびx(1)により、それぞれが表面の半分を占めるように、占められるのが
分かる。
図3に示される回路に戻ると、重み係数h(k,i)およびh'(k,i)は、この目的の
ために上記の式でプログラムされる計算ユニット25により求められる。遅延エレ
メント13、14または15、16は、必要な画素値x(k)をそれぞれの乗算エレ
メント17、18、19または21、22、23へ同時に供給する目的、および
そのようしてh(k,i)およびx(k)それぞれの値を計算する目的を果たす。合計自体
は、
合計エレメント20または24により達成される。
上記に例において、垂直方向の変換だけを説明したが、水平方向においては、
画素数は同一のままであった。変換部の部分Aだけが起動された。水平方向にの
変換は、垂直方向の変換に類似の仕方で生じるので、詳細には説明しない。
分かりやすくするために、第2の画像の画素値y(i)を求める上述の実施例にお
いては、鮮明度は考慮されなかった。しかしながら本発明に従う方法とデバイス
により、計算方法の適応の手段を使用して、鮮明度を考慮できる。下向き変換に
よるy(i)についての式(1)は変更されないままであるが、式(2)は、下記の
ようになる。
ここに、W=w1は第2の画素の幅を表し、またwは鮮明度係数を表す。
w=0およびw=1はそれぞれ、そのように知られる変換、すなわち隣間の変
換および線形補間である。上述の実施例において、W=Mおよび下記のように、
w=M/Lである。
w=1およびw=Lのとき、第1と第2の画像の幅は、線形補間の場合と同様に互いに等
しく選択される。値w=0、1、M/Lを除いて、wも他の正の値を有することができる
。
式(3)は下記のようになる。
上向き変換の場合、式(5)は下記のようになる。
また式(6)は下記のようになる。
鮮明度係数wにより乗算することにより、i番目の第2の画像セグメントの表
面が可変となるので、投影自体の効果を廃棄することなく、異なる形式のフィル
タを実現できる。第2の画像における画像鮮明度と可視エラーとの間の適切な妥
協は、表面鮮明度係数の選択であり、そこにおいて第2の画素の表面は、画素の
総数に逆比例する。
鮮明度係数w≠1を選択することにより、第2の画像の表面分割において一層大
きな自由度を得ることができるので、失われる輝度のような変換効果を考慮でき
、また可視的には、ほぼ同一の刷りが、第1と第2の画像において得ることがで
きる。
変換方法と、鮮明度係数調整および2つの参照用テーブルとの組合わせは、変
換における非線形性を防止する可能性を提供し、一方変換自体においては、追加
の自由度が生成される。この可能性により、第1と第2の画像間の可視効果は、
ほぼ同一のままであるか、または操作できることが留意される。そのような操作
により、例えばテキストの読み取り性を向上するために、輝度を局所的に増減で
きる。この局所操作により、画像の残りの部分は撹乱されない。2つの参照用テ
ーブルはそのような操作を可能にする。というのは、輝度は、かくして高周波数
情報のために修正できるからである。
一次元変換の他に、画像を二次元に変換することも可能である。その目的のた
めに、計算部7の両方の部分が起動される。M個からL個への画素の変換原理は
、画素数が一次元に限定されるので、同一のままである。二次元変換では、例え
ば先ず垂直方向の変換が適用され、ついで水平方向の変換が適用される。
3x3のマトリックスに従って設定されるM=9の第1の画素を有する第1の
画像が、L=4の第2の画素から成る第2の画像へ変換されるとし、そこにおい
て第2の画像は2x2のマトリックスに従って設定される。先ず変換M−L’=
6が実施され、そこにおいて6個の画素が、2x3のマトリックスに従って設定
される。この変換は、図4の手段により説明したものに類似している。その後、
L’からLへの変換が、第1の変換段階において求められる6個の画素から始め
て、実施される。上述した変換式が使用される。
ここで第2の画像の画素値は、y'(0,0)、y'(0,1)、y'(1,0)およびy'(1,1)で示
され、また2x3の画像の画素値は、y(0,0)、y(0,1)、y(0,2)、y(1,0)、y(1,1)
およびy(1,2)で示される(図4を参照)。
y'(0,0)=2/3y(0,0)+1/3y(0,1)+0y(0,2)
画素値y(i)について既に求められた値を利用すると、下記が得られる。
y'(0,0)=4/9x(0,0)+2/9x(1,0)+2/9x(0,1)+1/9x(1,1)
残りの画素値は、類似の仕方で求められる。
2段階で画像変換を実施する利点は、乗算の回数が限定されたままであるとい
う点である。しかしながら二次元変換も、同一の段階で実施でき、すなわち鮮明
度係数の調整無しに下向き変換の場合に下記を使用して実施できる。
ここに、sおよびs'はそれぞれ、画素の合計数および画素行数を表し、その式に
おいて、
であり、および
h(k,i)=(min(L(k+1),M(i+1))-max(L.k,M.i))/M
であり、またh(k,i)<0のときは、h(k,i)=0であり、また同様に
h"(k',i')=(min(L'(k'+1),M'(i'+1))-max(L'k',M'i'))/M'
であり、またh"(k',i')<0のときは、h"(k',i')=0である。
ここに、M'およびL'は、第1の画像および第2の画像における有効行数である。上
向き変換の場合、使用されるものは下記である。
ここに、
であり、n=0として、h'(k,i)=h(k,i)であり、n=1として、h'(k,i)=1-h(k,i)であ
り、n'=0として、h"'(k',i')=h"(k,i)であり、およびn'=1として、h"'(k',i')=1
-h"(k,i)である。
上向き変換と下向き変換との組合わせも、例えば垂直方向での上向き変換およ
び水平方向での下向き変換のように可能である。
既に述べたように、重み係数の計算は、プログラムされた計算部25(図3)
を使用するソフトウエアの手段、または重み係数を格納する記憶装置のアドレス
指定の手段により達成できる。重み係数は、以下に述べるように、高処理速度を
有するハードウエアによっても求められる。後者の実施例は、同一の画像につい
ての非線形変換が生じるという利点を有する。例えば画像の第1の部分は、M→
Lの変換を受けることができ、一方第2の部分は、M→L’の変換を受けること
ができる。そのような非線形変換は、例えば投影での中心補正について適用でき
る利点を有する。同様に、変換の変形も、同一の画像内で可能である。
図6は、本発明に従う変換デバイスの一部を形成する計算部25の一部のハー
ドウエア実施例の一例を示す。計算部は、例えば14ビット相当解像度を有する
累算器26から成る。累算器の入力部において、値L/Mが、例えば14ビット
ディジタルワードの手段により入力される。さらに累算器は、水平方向について
の画素クロックに関連するクロック信号を受信し、また映像信号、および水平変
換のための水平画像同期信号のサンプリングに使用される。累算器は、画素クロ
ックの各クロックパルスで、値L/Mをその実際値へ加算する。累算器は、第1
と第2の出力部を有し、そのそれぞれにおいて、実際値の最上位ビット(MSB
)および搬送信号が送られる。それらの出力部は、第1のA部分および第2のB
部分から成る記憶装置27、例えばPROMへ接続される。第1および第2の部
分は、下向きおよび上向き変換を受けることになっている。記憶装置部分の選択
は、その部分が下向き変換かまたは上向き変換に関連するかを示す制御信号の手
段により達成される。記憶装置の分割は、例えば記憶装置のアドレスに基づいて
達成され、そこにおいて「0」および「1」に等しいMSBを有するアドレスは
それぞれ、下向きおよび上向き変換へ割当てられる。制御信号は、MSBアドレ
スビットを示す1ビット信号により単に形成される。さらに値L/Mは、記憶装
置27からの入力部13においても供給される。二次元変換の場合、使用される
ものは2個の累算器である。
ここで計算部の作動を、選択された下向き変換がM=700からL=300画
素への変換である例を引用して説明する。第2の画像の第2の画素値y(O)は、下
記の式を有する。
y(0)=3/7x(0)+3/7x(1)+1/7x(2)
y(0)=h(0,0)x(0)+h(1,0)x(1)+h(2,0)x(2)
引き続くクロックパルスt1、t2およびt3により、累算器26は、下記の値(ACC
)を形成する。
t1→ACC=3/7mod7/7=3/7 搬送信号無し
t2→ACC=3/7+3/7=6/7mod7/7=6/7 搬送信号無し
t3→ACC=6/7+3/7=9/7mod7/7=2/7 搬送信号有り
累算器は、それがモジュロL/Mを計数し、かつ値L/Mに達する度に、搬送信
号が出力されるように調整される。ここで記憶装置27は、下記の値を、そのア
ドレス指定に応じて出力する。t1およびt2の場合のように、搬送信号が出力され
ないと、記憶装置は、入力部分Bにおいて供給される値L/Mを出力する。この例に
おいて、これは下記を示す。
t1:h(0,0)=3/7,t2:h(1,0)=3/7
しかしながらt3の場合のように、搬送信号が出力されると、記憶装置は、値L/M-
ACCを出力する。この例において、これは、h(2,0)=3/7-2/7=1/7を意味する。一
方では、h(0,1)=ACC=2/7も得られる。
他の実施例に従うと、t2について搬送信号が生成されることが、t2において、
およびh(0,0)+h(1,0)=6/7から既に求めることができ、またt2について、h(1,0)=
L/Mおよびh(2,0)=1-L/Mを求めることができる。
上向き変換の場合、記憶装置のB部分が選択される。ここで、その例を検討す
ると、以下のようになる。
M=300,L=700 L/M=7/3
y(0)=1.x(0)
y(1)=1.x(0)
u(2)=1/3x(0)+2/3x(1)
累算器は、値L/M>1を受信すると、(L/M)−1を求めて、その値を計算
する。再びクロック時間t1、t2およびt3を検討すると、下記のようになる。
t1→ACC=3/7 搬送信号無し
t2→ACC=3/7+3/7=6/7 搬送信号無し
t3→ACC=6/7+9/7=mod7/7=2/7 搬送信号有り
記憶装置は、下記の値を、そのアドレス指定に応じて出力する。t1およびt2の場
合のように、搬送信号が出力されないと、記憶装置は値「1」を出力する。t3の
場合のように、搬送信号が出力されると、下記が得られる。
検討された例において、これは下記を示す。
2/7x7/3=2/3および、1-2/3=1/3
他の実施例に従うと、L/Mでの乗算は、各クロックパルスにおいて上向き変換
について実施される。この変換により下記が得られる。
t1=3/7x7/3=1→1→ACCxL/M≧1のため
t2=6/7x7/3=2→1→ACCxL/M≧1のため
t3=2/7x7/3=2/3→ACCxL/M≧1のため
および、1-2/3=1/3
鮮明度係数が検討される別の好ましい実施例では、累算器は、上記入力部にお
いて下記の信号オフセット値を受信する。
一方、記憶装置においてL/Mの代わりに値L/Mが供給される。累算器は、値
0で開始しないが、オフセット値で開始する。同一の変換の場合、M=3、L=
7であり、値w=1についてw=wL→W=Lであり、一方オフセット値は下記
の通りである。
クロック時t1、t2およびt3において、下記の値が生成される。
t1:5/7→y(0)=2/7x(-1)+5/7x(0)
t2:8/7→1/7および搬送、y(1)=6/7x(0)+1/7x(1)
t3:4/7→y(2)=3/7x(0)+4/7x(2)および搬送無し。
各累算段階について2つの係数が計算される。第2の係数は、ACCxL/M
最大1であり、第1の係数は、1−第2の係数であり、新しい画素は搬送時に検
討される。
値y(0)、y(1)およびy(2)から、後者は、複線形補間により生成されることが分
かる。
w=6/7の場合、W=6であり、またオフセット値は3/14であり、クロ
ックパルスにおいて、これは下記を示す。
t1:9/14→y(0)=1/4x(-1)+3/4x(0)
t2:15/14→1/14および搬送、
y(1)=11/12x(0)+1/12x(1)
t3:7/14→1/2、
y(2)=5/12x(0)+7/12x(1)
このようにして、第2の画素の表面は、鮮明度係数を乗算される。
累算器の出力部は、そこに供給される値L/MまたはL/Wを有すること無し
に、RAMまたはPROMへ接続される。ついでRAMまたはPROMには、変
換比および選択された鮮明度について妥当な値がロードされる。好ましくは同時
二次元変換により、累算器の水平および垂直出力信号が、水平および垂直変換の
ために重み係数を求めるために、RAMまたはPROMに供給される。
以下PLLと呼ばれる、本発明に従う変換デバイスからの位相保持ループ回路
10を、ここで詳細に説明する。図7は、PLLの好ましい実施例のブロック略
図を示す。その回路は、調整可能の遅延ライン28から成り、そのデータ入力部
は、画像同期信号、例えば水平同期信号を受信する。遅延ライン28の制御入力
部は、位相信号生成器34の出力部へ接続され、位相信号生成器34のデータ入
力部は画像情報信号を受信し、そのクロック入力部はPLLの出力部へ接続され
る。
遅延ライン28からのデータ出力部は、位相比較器29のデータ入力部へ接続
され、そのデータ出力部は、フィルタ30の入力部へ接続される。フィルタ30
の出力部は、電圧制御発振器31へ接続され、その出力部は第1のプログラマブ
ル分周器32の入力部へ接続される。所定値が、第1の分周器32の別のデータ
入力部へ入力される。第1の分周器の出力部は、PLLの出力部を形成する。P
LLの出力部は、第2のプログラマブル分周器33の入力部へさらに接続され、
分周器33の出力部は、位相比較器29の制御入力部へ接続される。第2の分周
器33の別のデータ入力部において、所定数の画素が入力される。
PLLの他の実施例では、別の調整可能の遅延ラインが、第1の分周器32の
後に設けられる。その遅延ラインは、生成器34により制御される。さらにPL
Lは類似的に作動する。別の遅延ラインは、遅延ライン28と組合わせて作動で
きる。遅延ライン28は、この構成にも存在できるであろう。
PLLは、適正に調整されるたとき、当初のディジタル−アナログ変換クロッ
ク周波数を同期サンプリングで再構成するために、入力画像同期信号に第1の画
像の有効および消去画素の正確な数を乗算する。生成されたクロックの位相は、
クロック信号を、位相で同期的に、画像同期信号で調整するために、画像同期信
号に関して遅延ライン28の手段により変移できる。遅延ラインの調整は、位相
信号生成器34を使用して、手動または自動で達成できる。
PLLは、生成器34をを除き、そのように知られているので、その作動を、
詳細にさらに説明しない。PLLに関連する生成器の設定および作動だけを詳細
に説明する。
画像情報信号は、PLLの作動を可能にするために、画像内容および同期成分
から成ることを遵守する必要がある。画像内容成分は、D/A変換ユニットの手
段により同期サンプリング用のアナログ信号へ変換されたディジタル信号から得
る必要がある。この目的は、D/A変換が実施されたものとの一致があるように
、画像クロックを回復することにある。
生成器34は、微分ユニット35から成り、その出力部は、図8に示すような
比較ユニット36の入力部へ接続される。微分ユニットは、画像情報信号を受信
する。生成器34は、画像情報信号が図9Aに示されるような高周波数成分から
成る場合に作動可能である。そのような成分が存在しない場合、遅延ライン28
は、その調整を変更しないままにする。画像情報信号が例えばテキストから成る
場合、そのような高周波数成分が存在し、また遅延ライン28の調整が生じる。
画像が黒の画素からだけ成る場合、生成器は起動しない。
微分ユニット35は、高周波数成分を画像情報信号から抽出するために、画像
情報成分について数学的微分を実施する(図9B)。比較ユニット36は、微分
された画像情報信号を、比較ユニットの別の入力部へ入力される最大映像入力電
圧の例えば半分の所定の電圧レベルと比較する。このようにして、比較ユニット
は、信頼できる映像パルスシリーズを供給するために、その電圧レベルより高い
かまたは等しいピークだけを通過させることを保証する。他の実施例では、パル
スド降縁を検出し、かつそれを考慮するために、2つの比較ユニットが使用され
る。図9Cは、図9Aに従う映像信号から得られるそのような映像パルスシリー
ズを示す。これらの映像パルスのシリーズは、第1の位相信号を表し、その信号
は、映像画像の画像内容に関連し、つまり映像画像の位相を表す。
このようにして形成された映像パルスシリーズは、図10に示されるフリップ
フロップ回路43へ供給される。その回路は、生成器34の一部である。そのフ
リップフロップ回路は、第1のフリップフロップ37および第2のフリップフロ
ップ38から成る。映像パルスシリーズ(図11A)は、第1のフリップフロッ
プ37のクロック出力部へ供給され、その入力部Dへ、論理値「1」を有する信
号が入力される。第1のフリップフロップ37の出力部Qは、第2のフリップフ
ロップ38の非同期リセット入力部へ接続され、また第1のフリップフロップの
リセット入力部は、第2のフリップフロップの出力部Qへ接続される。第2のフ
リップフロップのクロック入力部において、PLLにより形成されたクロック信
号(図11B)が入力される。第2のフリップフロップ38の入力部Dは、論理
値「1」を有する信号も受信する。第1のフリップフロップ37の出力部Qは、
ライン39へ接続される。
ここでフリップフロップ回路の作動を説明する。映像パルスシリーズ(図11
A)からのパルスの前縁は、出力部Qにおいて、入力部Dで入力される論理値「
1」を有する信号が出力されるように(図11C)、第1のフリップフロップ3
7を刻時する。クロック信号の前縁は、結果として出力部Qにおいて論理値「1
」が出力される第2のフリップフロップ38を刻時する。これにより、第1のフ
リップフロップがリセットされ、これは、その出力部Qが低レベルになることを
意味する。ライン39上の出力信号OT1も低レベルになる(図11C)。第2
のフリップフロップがリセットされるように、Qの低下は、第1のフリップ
フロップにおけるQを上げる。
かくしてライン39上の出力信号OT1は、映像画像に関連する上記第1の位
相信号を形成する映像パルスシリーズからのパルスの上昇と同期して、高レベル
になる。出力信号OT1は、画素クロック信号の上昇縁で低レベルになる。すな
わち、信号OT1のパルスの幅は、画像位相信号と画素クロックパルスとの比較
により求められ、またその間の位相差を示す。信号OT1からのパルスが大きい
程、両方の信号間の位相差が大きくなる。OT1のΔTを有するパルスが、クロ
ック信号の周期の半分に等しい場合、画素クロックと映像画像は互いに位相が揃
っていることが、それから得られる。ΔTが大きくおよび小さくなると、位相差
はそれぞれ、増加および減少する。
画素クロックと映像画像の位相を互いに調整することにより、アナログ−ディ
ジタル変換ユニット2は、最も好ましい時期に画像情報信号をサンプリングする
ことに留意する。これは、2つの存在するパルス縁間の中間で多分なされる。
遅延ライン28の調整を簡単にするために、生成器34は、ここで説明する別
の構成部分から成る。図12は、2つのフリップフロップ40および41から成
る別のそのような構成部分42のブロック略図を示す。第1のフリップフロップ
40は、そのクロック入力部において映像パルスシリーズ(図9cおよび14a
)を受信し、およびその入力部Dにおいて「倫理1」を有する値を受信する。第
1のフリップフロップ40の出力部Qは、第2のフリップフロップ41の入力部
Dへ接続され、そのクロック入力部において、画素クロック信号(図11b、1
4b)が入力される。第2のフリップフロップ41の出力部Qは、とりわけ第1
のフリップフロップをリセットする信号OT2を出力する。
第1のフリップフロップ40のクロック入力部で供給される、映像パルスシリ
ーズ(図14a)からのパルスの上昇縁により、値「倫理1」が、第1のフリッ
プフロップ40および第2のフリップフロップ41の入力部Dに存在することが
保証される。第2のフリップフロップは、クロック(図14b)が低レベルであ
るので、その時点では起動しない。クロック周期のほぼ半分である、引き続くク
ロックパルスの上昇縁は、入力部Dにおいて入力される信Hが出力部Qにおいて
出力されるように、第2のフリップフロップ41を刻時する。出力部Qにおける
信号OT2は、高レベルになるので(図14d)、第1のフリップフロップ40
がリセットされる。クロックの引き続く上昇縁により、第2のフリップフロップ
の出力部Qは、低レベルになるので、信号OT2も低レベルになる。かくして信
号OT2のパルス幅は、サンプリングに使用されたクロック信号の周期に正確に
対応する。
上述したように信号OT2の派生は、回路が毎回、供給されるクロック周波数
毎に信号OT2を形成するという利点を提供し、信号OT2のパルスは1つのク
ロック周期の幅を有する。さらにA/D変換ユニットは、画素クロックの周波数
とは関係なく、PLL出力部において正確な時間に常にサンプリングする。とい
うのは、信号OT2が、画素クロックの周波数を考慮するからである。クロック
周波数を不変のままにする別の実施例では、信号OT2を、例えばパルス生成器
により形成することもできる。
図10および12それぞれのフリップフロップ回路42および43は、図13
に示される回路の一部である。信号OT1は、アナログ合計ユニット44の第1
の入力部へ入力され、一方その第2の入力部においては、信号OT2の強さの半
分(したがってOT2の1/2)が受信される。アナログ合計ユニットは、信号
OT3=OT1−1/2OT2を形成する(図14e)。信号OT2の2つによ
る分割は、例えば同一の値を有する2つの抵抗45、46の直列スイッチの手段
により達成される。アナログ合計ユニット44の第2の入力部は、この2つの抵
抗間に接続される。信号OT3は、低域フィルタ47を通して伝送され、そのよ
うにして信号OT4を形成する(図14f)。
信号OT4は、直流レベルを示し、その値は、画素クロック位相と映像信号に
関連する位相との間の位相差を表す。両方の信号が互いに位相が揃っているとき
、信号OT1の1パルスの表面は、信号OT2のパルスの表面の半分に等しくな
り、またOT3=0、すなわちOT4=0ボルトとなる。実際は、OT1のパル
ス幅は、両方の信号間の位相差を示す。ここで画素クロック位相と映像信号の位
相との間に位相差があると、上述したように、OT1のパルス幅は変わるので、
OT2の1/2が不変のままのためにOT3=0となる。OT1信号のパルス幅
が、クロック周期の半分より大きい場合、および小さい場合はそれぞれ、OT4
>0
およびOT4<0となる。かくして、OT4の電圧レベルは、位相差を明確に表
す。
遅延ラインの調整を画素同期周波数と同期させるために、生成器34は、同期
回路から成り、そのブロック略図を図15に示す。その同期回路は二重比較ユニ
ット48から成り、そのデータ入力部およびクロック入力部それぞれにおいて、
信号OT4、および例えば画像同期パルスが入力される。各入力同期パルスによ
り、比較ユニットは、入力されたOT4信号のレベルを、所定の事前設定値また
は画像内容に関連する値と比較する。信号OT4が、所定の正電圧および所定の
負電圧を示すか、または通すと、それぞれ論理値「1」および「−1」を有する
信号が、比較ユニット48の出力部において出力される。信号OT4が、所定の
事前設定値間にある電圧を有すると、論理「0」が計数器49へ供給される。こ
のようにして、計数器49は、増分、減分または、その実際位置においてそのま
まにされる。計数器の実際状態は、遅延ライン28へ送られるので、遅延ライン
の正確な自動調整ができる。
別の遅延ラインが第1の分周器の後に設けられる構成では、勿論その別の遅延
ラインは、類似の仕方で調整される。この構成の利点は、速い高周波数ジッタ(P
LLの帯域幅より大きい)も、調整により除去できる点である。かくして生成器34
は高い周波数で作動する。
図16は、PLL回路の他の実施例を示す。この実施例は、画素数を検出でき
るように設けられる。分かりやすくするために、図7に示されるPLLとの相違
いだけを説明する。遅延ライン28の制御入力部において、掃引信号、すなわち
第1の値で開始して、第2の値に向けて段階的または連続的に変化する信号が入
力される。生成器34の出力部は、検出器50へ接続される。
分周器33へ供給される画素のセット数が適正であるとき、信号OT3または
OT4で示される位相差Δψは、図17に示されるように、水平画像同期信号の
周期ΔT(H)の間、一定のままである。事前設定位相に応じて、すなわち遅延
ライン28の調整により、位相差の増加が示される図18に示すように、位相差
は変化することがある。この増加は、信号OT4の電圧レベルの増加により表さ
れる。実際は、遅延ライン28の他の調整は、位相差の変化をもたらす。画素数
の適正な調整により、位相差は、周期内で一定のままになる。
画素のセット数が不適正であるとき、位相差は、図19に示されるように、1
つの周期ΔT(H)の間、増加することがある。画素のセット数が不適正である
ので、遅延ラインの調整が、その周期内では不変のままであるならば、各画素に
ついて、周期ΔT(H)内で位相が変わるように異なる場所でサンプリングされ
る。かくして信号OT3は増加し、一方フィルタ47の結果として、信号OT4
は、その同一の周期ΔT(H)内で不変のままである。その結果、遅延ライン2
8の調整が、画素数が不適正のまま、例えば掃引信号の手段により他の値を有す
ると、OT4は不変のままとなり、一方OT3は増加して、図20に示されるよ
うに結局は周期を途中で飛び越す。反対に画素のセット数が適正であるとき、O
T4は、掃引信号と同期して変わる。位相変移は、遅延ラインの調整の変化に従
う。このようにして、図16に示されるPLLの手段により画素数を調整できる
。
掃引信号が供給されると、画素数が適正の場合、位相差OT4は、その信号の
生成に正確に従う。画素数が不適正であると、OT4は、全掃引期間中、掃引信
号に不正確に従う。その生成に従い、かつOT4が従うかどうかを制御する検出
器50を設けることにより、画素数が適正かどうかを判断できる。画素の適正数
は、OT4が最大限に従う時を制御することにより達成される。その目的のため
に、この操作は、画素の異なる数毎に繰り返される。
図21は、図16に示される検出器50の予測される実施例の詳細ブロック図
を示す。検出器の入力部において、信号OT1およびOT2が入力される。エレ
メント52は、DC電流が出力部に存在するように、OT2の振幅を調整する制
御ユニットである。制御ユニットの制御入力部は、DCメータ55に接続される
。エレメント51および53は、低域フィルタであり、その通過周波数は、少な
くとも掃引信号のものである必要がある。合計ユニット44は、図13に示され
るものと同一であり、同一の機能を有する。低域フィルタ51および53は、合
計ユニット44の前で切り替えられる。というのは、低周波数の場合、控除を達
成するのが容易であるからである。ピーク検出器54は、合計ユニット44の出
力部において信号のピーク振幅を検出する。ピーク検出器54の出力部は、一方
においてサンプルと保持の回路56の入力部へ接続され、他方において比較ユニ
ッ
ト57の第2の入力部(B)へ接続され、その第1の入力部(A)は、サンプル
と保持の回路の出力部へ接続される。サンプルと保持の回路は、リセット入力部
(R)と、比較ユニット57の出力部へ接続される制御入力部9とを有する。
ピーク検出器54の出力部における値が、サンプルと保持の回路に格納される
値よりも大きい場合、比較ユニットの入力部(B)において、入力部(A)のも
のより大きい値を有する信号が示される(B>A)。これらの状況の下で比較ユ
ニットは、例えば論理「1」を有する信号を供給し、この結果、サンプルと保持
の回路56は、ピーク検出器54により供給される最後の値を抜き取るために、
起動される。他方においてB<Aならば、ピーク検出器54により供給される最
後の値は、抜き取られない。このようにして、最大値が検出され、最大値に対応
する画素数が確定される。
画素数の自動決定のための他の実施例は、PLLではなく変換計算部7自体、
および位相信号生成器34を使用する。
行毎の画素数は、ランダム値で調整される。その値は、固定するか、または画
像行数などの他の測定された画像パラメータに関連させることができる。第1の
画像の画素が、エラー画素クロックK1でサンプリングされるならば、画素値x'
(j')は、画像生成器により供給される画素値x(j)に必ずしも対応しないことにな
る。図22においてランダム条件は、RA(j’)により示される。
サンプリングは、同一の画像についてであるが、1画像周期遅れて再び実施さ
れ、その画像は、第1のサンプリングされた画像と同一であるとみなされる。す
なわち、その画像は、2つのサンプリングの期間中、移動エレメントを構成しな
い。サンプリングされた画素クロックK2は、画素クロックK1と同一であるが
、後者に関して小さい位相変移を示す。ここでRB(j’)により示されるラン
ダム条件が、再び現れる。しかしながら、これらの条件は、その隣における当初
の画素値x(j)が一定のままである場合を除いて、RA(j’)とは異なる。例え
ば、x(3)=x(4)=x(5)=Cの場合は、RA(3)=RB(3)=R
A(4)=RB(4)でもある。その結果、ランダム条件は、画素クロックK1
でのサンプリングによるもの以外の画素j’について生じることがある。
引き続く真正およびエラーのゾーンの幅の合計(画素数で表される)は、ラン
ダムに選択された画素クロックと、行毎の画素の実際数に対応する、回復される
画素クロックとの間の変動についての尺度である。
ここでその幅を求めるために、変換計算部7は、一時的に制御モードに切り替
えられる。第2のサンプリングにより得られる画素は、画像記憶装置に書き込ま
れ、読み込まれると、図23に示されるように新しい画像フォーマットへ構成さ
れる。その画像フォーマットは、新しいフォーマットy(i',i)へ変換される。h(k
,i)についての式の処理、この特殊の場合は二次元変換を受けると、下記の結果
が得られる。
y(0,0)=0.5x'(0,1)+(0.5x"(0,1)
y(0,1)=0.25x'(0,1)+0.25x'(0,2)+0.25x"(0,1)+0.25x"(0,2)
y(0,2)=0.5x'(0,2)+0.5x"(0,2)
y(0,3)=0.25x'(0,2)+0.25x'(0,3)+0.25x"(0,2)+0.25x"(0,3)
ここで重み係数はそのままであるが、その符号は、この適用について操作し、
奇数計算に関して偶数計算の場合は異なるとき、
1)偶数計算の場合は下記のようになる。
y(0,0)=0.5x'(0,1)-0.5x"(0,1)
y(0,2)=0.5x'(0,2)-0.5x"(0,2)
2)奇数計算の場合は下記のようになる。
y(0,1)=-0.25x'(0,1)+0.25x'(0,2)-0.25x"(0,1)+0.25x"(0,2)
y(0,3)=-0.25x'(0,2)+0.25x'(0,3)-0.25x"(0,2)+0.25x"(0,3)
偶数計算の場合は、x'が対応するx"と異なるとき、0と異なる結果が得られ、
これはエラーゾーン内だけで可能である。奇数計算の場合は、画素値xがサンプ
リング間の期間で変化するとき、0と異なる結果が得られる。しかしながらエラ
ーゾーン(BZ)は、偶数計算により0とかなり異なる結果が得られるときに開
始し、一方真正ゾーン(GZ)は、奇数計算により0とかなり異なる結果が得ら
れるときにだけ確定されるが、引き続く偶数計算では、0と僅かだけ異なる結果
が得られる。かくして、画像の一定ゾーン内で引き続く画素値xが一定のままの
とき、2つの真正ゾーン間の1つのエラーゾーン、および2つのエラーゾーン間
の1つの真正ゾーンを認識できないことが予想される。この理由のために、全体
画像を通
して、2つの引き続くエラーゾーン間に位置する最小画像数を求めることが好ま
しく、これが開始点となる。
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フロントページの続き
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M
C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG
,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN,
TD,TG),AM,AT,AU,BB,BG,BR,
BY,CA,CH,CN,CZ,DE,DK,ES,F
I,GB,GE,HU,JP,KG,KP,KR,KZ
,LK,LU,LV,MG,MN,MW,NL,NO,
NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SI,S
K,TJ,UA,US,UZ,VN