JPH09504031A - 第一級水酸基含有量の多いアルキレングリコール - Google Patents

第一級水酸基含有量の多いアルキレングリコール

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JPH09504031A JP7512224A JP51222494A JPH09504031A JP H09504031 A JPH09504031 A JP H09504031A JP 7512224 A JP7512224 A JP 7512224A JP 51222494 A JP51222494 A JP 51222494A JP H09504031 A JPH09504031 A JP H09504031A
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マーフィー,フランク・ハロルド
シャータム,ロバート・ページ
ワーンリー,ウォルター・エル
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ザ・ダウ・ケミカル・カンパニー
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Abstract

(57)【要約】 トリプロピレングリコールを生成させるのに適する条件下で、アルキレンオキシド、水、酸触媒およびジプロピレングリコールを共に接触させてトリプロピレングリコールをつくるトリプロピレングリコールの製造装置ならびに方法を開示する。水は、反応混合物中に、反応混合物の1から50重量パーセントの範囲に存在する。水対アルキレンオキシドの比は9未満である。このようにしてつくったトリプロピレングリコールは都合がよいと36パーセントを上回る多量の第一級水酸基含有量を示す。該トリプロピレングリコール類はアクリル製品の製造に用いられる。該グリコール類からエステル類を製造する方法も開示する。

Description

【発明の詳細な説明】 第一級水酸基含有量の多いアルキレングリコール 本発明は、アルコール類、アルコール類製造装置、アルコール類製造法、およ びアルコール類からエステル類を製造する方法に関する。別の態様では、本発明 は、アルキレングリコール類、該グリコール類製造装置、該グリコール類製造法 、および該グリコール類からエステル類を製造する方法に関する。さらに別の態 様では、本発明は第一級水酸基含有量の多いアルキレングリコール類、栓流(pl ugflow)反応器に給送する1個以上の直列の連続撹拌槽型反応器(continuous st irred tank reactors)を包含する該グリコール類製造装置、水、低次のアルキレ ングリコール類、アルキレンオキシドおよび酸の反応混合物から該グリコール類 を製造する方法、ならびに該グリコール類からアクリル酸エステル類を製造する 方法に関する。 モノアルキレングリコール類は、しばしばアルキレンオキシド1モルに対して 15ないし40モル程度の大過剰の水、かつ反応混合物の約85重量パーセント を占める水を用いるアルキレンオキシドの加水分解によって製造することが多い 。Kirk-Othmer Encyclopedia of Chemical Technology、第3版(以後「Kirk-Ot hmer」という)第19巻、246−274頁および250頁参照。 高次のアルキレングリコール類は、しばしば、モノアルキレンオキシド類の加 水分解の副生物として、または低次のアルキレングリコール類製造の副生物とし て、または、低次のアルキレングリコールに、1個以上のアルキレンオキシドを 付加することによって直接製造される。 たとえば、プロピレンオキシド1モルに対して、15モルという大過剰の水を 用いるプロピレンオキシドの加水分解によるモノプロピレングリコールの製造に おいて、生成混合物は、概ね平均して、プロピレングリコール85パーセント、 ジプロピレングリコール13パーセント、およびトリプロピレングリコール1. 5パーセントならびに高次付加物である。Kirk-Othmer、第11巻933−95 6頁および952頁参照。 トリプロピレングリコールは、また、しばしば接触法で、ジプロピレングリコ ールにプロピレンオキシドを付加して直接得ることもできる。水はプロピレンオ キシドを取り合うジプロピレングリコールとの競争相手であるので、反応混合物 中の水の存在は避けなければならない。 トリプロピレングリコールを製造する場合に、第一級および第二級水酸基の両 者が得られる。生成したグリコール類が、2個の第一級水酸基か、2個の第二級 水酸基か、またはそれぞれを1個ずつ有することを理解すべきである。本明細書 で使用する第一級水酸基含有量とは、第一級である水酸基の百分率のことである 。 従来技術のプロピレングリコール法で得られる第一級水酸基含有量は15から 36パーセントの範囲にあることが多い。しかし、第一級水酸基含有量のさらに 多いアルキレングリコール類に対する業界の要望がある。 第一級水酸基含有量の多いアルコール類、とくに高次のアルキレングリコール 類を得るのに有効な方法の得られることが望ましいと思われる。 第一級水酸基含有量の多いアルコール類、とくに高次のアルキレングリコール 類を得るのに有効な装置の得られることが望ましいと思われる。 アルコール類および有機酸類からエステル類を得るのに有効で、アルコール転 化率が大きくかつ/または反応速度が大きい方法の得られることが望ましいと思 われる。 前記のように、ジプロピレングリコールとプロピレンオキシドとを反応させて 、トリプロピレングリコールをつくることは、従来技術において公知である。水 が、15モル過剰に存在し、かつ反応混合物の85パーセントを占める状態にお いて、水とアルキレンオキシドとを反応させてモノプロピレングリコールをつく ることも従来技術で公知のことである。 これらの反応から、従来技術は、ジプロピレングリコールとプロピレンオキシ ドとの反応によってトリプロピレングリコールをつくる場合に、反応混合物中に 存在する水はジプロピレングリコールと争ってプロピレンオキシドを取り合い、 トリプピロレングリコールの生成速度を低下させるであろうと教示している。 ところで、驚いたことに、反応混合物中の水の存在は、水対アルキレンオキシ ドの比率が小さくかつ/または水が低濃度であると、目的とするトリプロピレン グリコールの生成速度を実際に増大させ、かつ最終生成物中の第一級水酸基含有 量を増すことが判明した。 1個または数個の直列の連続撹拌槽型反応器(「CSTR」)を含有し、高い 反応速度で、第一級水酸基含有量の多い高次のアルキレングリコール類の製造を 見込む新規反応器の設計も同様に意外なことである。また、1個以上のCSTR とともに、栓流反応器を用いる組合せによって、すぐれた成果が得られることも 思いがけないことである。 また、アルキレンオキシドおよび酸を、水および異なる次数のアルキレングリ コール類の反応混合物に時間をかけて徐々に添加した他の半回分式反応器の設計 もすばらしいものである。 本発明の一つの態様によれば、N次のアルキレングリコール製造法が提供され る。該方法は、N次のアルキレングリコールをつくるのに適する条件下で、反応 混合物中で、アルキレンオキシド、水、酸触媒、および1種以上の低次のアルキ レングリコール類を共に接触させる工程を包含することが多い。従来技術の方法 と比べて、水は少量存在し、かつ反応混合物の1から60重量パーセントの範囲 を占める。水対アルキレンオキシドのモル比は9未満が好ましい。 この態様の特定の例として、トリプロピレングリコールをつくるのに適する条 件下で、アルキレンオキシド、水、酸触媒およびジプロピレングリコールを共に 接触させるトリプロピレングリコール製造法が提供される。 本発明の別の態様によれば、従来技術の方法によって得られるグリコール類と 比べて、第一級水酸基含有量の多い2次以上の高次のアルキレングリコール類が 提供される。この態様の特定の例では、15ないし36パーセントという従来技 術の含有量に比べて第一級水酸基含有量がさらに多いトリプロピレングリコール 組成物が提供される。本発明によって、発明されるトリプロピレングリコール組 成物は第一級水酸基含有量が36パーセントよりも多いのが好適である。 本発明のさらに他の態様によれば、高次のアルキレングリコール類の製造装置 が提供される。該装置は、栓流反応器に給送する1個以上の直列の連続撹拌槽型 反応器(「CSTR」)を包含することが多い。CSTRは水、アルキレンオキ シド、および低次のアルキレングリコール類の混合物を、しばしば混合流として 収容する。酸は、熱交換ループから、徐々に反応器に添加される。反応器の内容 物は、ノズルから高速度で反応器に注入される熱交換ループからの物質の返送に よって撹拌状態に保たれる。反応混合物は、プロピレンオキシドを90ないし9 9パーセント転化させた状態でCSTRを出るので、栓流反応器がアルキレンオ キシドを実質的に完全に転化させる。 本発明のさらに別の態様によれば、水、アルキレンオキシド、および低次のア ルキレングリコール類を連続的に反応器に導入する高次のアルキレングリコール 類製造方法が提供される。反応器内では、反応混合物は、連続加熱および激しい 撹拌を加えられる。同時に、生成物を反応器から取り出して、第2反応器に送り 、反応器内で栓流を生じさせる。 本発明のさらに他の態様によれば、水および低次のアルキレングリコール類を 最初に反応器内に計り分けて、反応混合物をつくる高次のアルキレングリコール 類半回分式製造法が提供される。次に、プロセスの間ずっとアルキレンオキシド および酸を反応混合物に加える。 本発明のさらに別の態様によれば、エステル類の製造法が提供される。この方 法は、第1工程として、N次のアルキレングリコールをつくるのに適する条件下 で、前記のような条件において、反応混合物中で、アルキレンオキシド、水、酸 触媒および(N−1)次アルキレングリコールを共に接触させる工程を包含する ことが多い。この方法の第2工程は、酸触媒の存在下で、第1工程のN次のアル キレングリコールをカルボン酸と接触させてエステルをつくる工程を包含する。 本明細書では、とくにアルキレンオキシドとグリコールとの反応について、本 発明を説明するけれども、本発明の教示は、アルキレンオキシドと、一般に一価 、二価、三価および多価アルコールを含むアルコール類との反応にも同様に適用 可能と思われることを理解すべきである。したがって、該反応は本発明の開示範 囲内にある。 図1は本発明の連続撹拌槽型反応器系の一つの態様の略図であって、原料流1 0、反応器30、加熱および冷却ループ40、酸添加装置60および栓流反応器 70を示す。 図2は原料中の水の百分率の関数としてプロットした水の回帰係数F1のグラ フである。 図3は原料中の水の百分率の関数としてプロットした水の回帰係数F2のグラ フである。 本発明を実施する際に、少量の水、アルキレンオキシド、酸触媒および低次の アルキレングリコール付加物を包含する反応混合物から高次のアルキレングリコ ール付加物を生成させることが多い。驚くべきことに、反応混合物中に少量の水 が存在すると、高次アルキレングリコールの生成速度が増大する。さらに、本発 明を実施する場合に、高次のアルキレンオキシド生成物に多量の第一級水酸基含 有量が得られる。 本明細書で使用するアルキレングリコール付加物の「次(数)」とはアルキレ ングリコール付加物中のアルキレン単位の数を意味する。たとえば、モノアルキ レングリコールは一次、ジアルキレングリコールは二次、トリアルキレングリコ ールは三次、テトラアルキレングリコールは四次等である。 反応混合物中に水が、アルキレンオキシドに対して低比率および/または低濃 度で存在すると、目的とするトリプロピレングリコールの生成速度を実際に増大 させる可能性があることは極めて思いがけないことである。さらに、本発明を実 施すると、最終生成物中に、従来技術の方法に比べて、多量の第一級水酸基含有 量が得られる。 水は、反応混合物中に、目的とする高次のアルキレングリコール付加物の生成 速度を促進するのに適当な量が存在することが多い。本発明に用いられる水の濃 度またはモル比は、目的とする高次アルキレングリコール付加物の生成を過度に 妨げると思われる濃度またはモル比よりも小さいことが好ましい。 水は、反応混合物中に、反応混合物の総重量に対して、1から60重量パーセ ントの範囲にある濃度で存在するのが好都合である。反応混合物中の水の濃度は 、10から50重量パーセントの範囲にあるのが好ましく、10から35重量パ ーセントの範囲にあるのが一層好ましい。反応混合物中の水の濃度は15から3 0重量パーセントの範囲内にあるのがさらに一層好ましい。 本発明において、水対アルキレンオキシドのモル比は14:1未満が好適であ る。反応混合物中の水対アルキレンオキシドのモル比は、12:1から1:1の 範囲にあるのが好ましく、10:1から2:1の範囲にあるのがさらに好ましく 、8:1から2:1の範囲にあるのがもっとも好ましい。 本発明に用いられるアルキレンオキシドは、目的とする高次のアルキレングリ コール付加物が得られるように選ぶのが優れている。たとえば、目的の高次アル キレングリコール付加物がトリプロピレングリコールであれば、プロピレンオキ シドを使用する。目的とする高次アルキレングリコールがトリブチレングリコー ルであれば、ブチレンオキシドを使用する。本発明のアルキレンオキシドは下記 実験式を有するのが好ましい。 (式中、R1はC1以上の次数のアルキルまたは置換アルキル基。好ましくは、 R1はC1ないしC3アルキルまたは置換アルキルである。より好ましくは、R 1はC1ないしC2アルキルまたは置換アルキルで、もっとも好ましくはR1は C1アルキルまたは置換アルキルである。) 本発明に用いられるアルキレンオキシドの典型的な例にはプロピレンオキシド およびブチレンオキシドがある。 もっとも好ましくは、本発明のアルキレンオキシドが好適に下記実験式を有す ることである。 (式中、yは少なくとも1で、1ないし3が好ましく、1または2がもっとも好 ましい。) 本発明を実施する場合に、無拘束反応(runaway reaction)を避けるためかつ /または触媒の失活を防ぐために、反応混合物中の遊離アルキレンオキシドの濃 度をできるだけ低くすることが有利である。反応混合物中のアルキレンオキシド の濃度は0.01から20重量パーセントの範囲にあるのが好都合である。反応 混合物中のアルキレンオキシドの濃度は0.1から8重量パーセントの範囲にあ るのが好ましく、0.1から6重量パーセントの範囲にあるのがもっとも好まし い。 本発明に用いられる酸触媒は、反応混合物の反応物に触媒として作用して、目 的とする高次アルキレングリコールを生成するように選ぶのが好都合である。本 発明に用いるのに適切な酸は、非酸化性強酸であり、かつ良好な脱離基および/ または好ましくない求核試薬である対イオンを有する酸である。 本発明に用いるのに適する酸の種類には硫酸またはリン酸官能性根を有する酸 がある。該酸の例には、硫酸;アルキル、アリールもしくはアルキル/アリール 置換または無置換のスルホン酸;リン酸;アルキル、アリールもしくはアルキル /アリール置換または無置換のリン酸ならびにスルホン基イオン交換樹脂がある 。本発明に使用する酸は、硫酸、リン酸、トリフルオロメタンスルホン酸および パラトルエンスルホン酸より成る群から選ぶのが好ましい。 本発明の方法によって生成する目的の高次アルキレングリコール付加物は、下 記実験式を有するのが好ましい。 HO(R2O-(N-1)(CH(R1)CH2)OH (式中、Nはアルキレングリコールの次数で、少なくとも2であり、R1は前記 の通りで、各R2はR1と同じか、または各R2を炭素原子が3個以上のアルキ ルまたは置換アルキルの中からそれぞれ選ぶ。各R2は、炭素原子が3から5個 のアルキルまたは置換アルキルの中からそれぞれ選ぶのが好ましい。Nが2また は3で、各R2を炭素原子が3から4個のアルキルまたは置換アルキルの中から それぞれ選ぶのが一層好ましい。Nが3で、各R2をプロピルまたは置換プロピ ルの中からそれぞれ選ぶのがさらに一層好ましい。Nが3で各R2がプロピルで あるのがなおさらに一層好ましい。) 本発明の方法によって生成させる好ましい目的の高次アルキレングリコール付 加物は下記実験式を有する。 HO(Cx2x-(N-1)(CH(Cy(2y+1))CH2)OH (式中、Nはアルキレングリコールの次数で、少なくとも2であり、またxは3 よりも大きく、かつyは少なくとも1である。Nが2ないし4、yが1または2 、かつxが3または4であるのが好ましい。Nが3、yが1、かつxが3である のがもっとも好ましい。) 本発明で製造することができる高次アルキレングリコール類の例にはジプロピ レングリコール、トリプロピレングリコール、テトラプロピレングリコール、ジ ブチレングリコール、トリブチレングリコールおよびテトラブチレングリコール がある。 N次アルキレングリコール付加物の製造において、反応混合物は、1次ないし (N−1)次のアルキレングリコール類の1種または混合物を含有可能なことを 理解すべきである。これら低次アルキレングリコール類は反応混合物に加えるか またはその場でつくることができる。 本発明に用いられる低次のアルキレングリコール付加物は、目的の高次アルキ レングリコール付加物の製造を可能にするように選ぶのが都合がよい。したがっ て、反応混合物に用いられる低次のアルキレングリコール付加物は次の実験式を 有するのが好ましい。 HO(R2O-MH (式中、Mは1からN−1(式中、Nは少なくとも2で、Nは目的とする高次ア ルキレングリコールの次数である)に及ぶことができ、かつR2は前記の通りで ある。) 反応混合物中に存在する好ましい低次のアルキレングリコール付加物は下記実 験式を有する。 HO(Cx2x-MH (式中、Mおよびxは前記の通りである。) たとえば、生成させる高次アルキレングリコールがトリプロピレングリコール であれば、反応混合物中に存在することができる低次アルキレングリコール類に はモノプロピレングリコールおよびジプロピレングリコールがある。 本発明の方法は、場合により、低次アルキレングリコール付加物、アルキレン オキシド、水および酸触媒を包含する反応混合物から目的の高次アルキレングリ コール付加物を製造することができる適当な反応器で行われる。 適当な反応器系の例には、水、低次アルキレングリコール、および少量の酸触 媒を最初に反応器に充填し、次に、アルキレンオキシドを徐々に加え、残りの酸 触媒を断続的に入れる半回分式反応器法がある。反応混合物中に少量のアルキ レンオキシドを保つことが極めて好ましい必要事項である。酸触媒はアルキレン オキシドの蓄積を回避するのに必要な速度で加えるのが極めて好ましい。酸の量 が多いと触媒の急速な失活をもたらしやすく、かつ反応器や付属設備に腐食問題 をひき起こすことがある。したがって、酸触媒は、最大限において、触媒の急速 な失活を避け、かつ腐食問題をなくすだけの低い速度で添加する。 半回分式反応器における反応混合物は、アルキレンオキシドをその他の反応物 との緊密接触状態を保つのに適切な混合を行うのが好都合である。たとえば、内 部羽根車を用いるか、または反応混合物を再循環させて、ノズルから反応器内へ 再注入するような当業技術の範囲内の混合法が随意用いられる。アルキレンオキ シドがガス状で、残りの反応物が液状であるのが有利である。したがって、アル キレンオキシドとその他の反応物との接触をよくするために、反応器は液体充満 かまたはそれに近い状態で操作して、気相空間をできるだけ少なくするのが、好 都合である。さらに、アルキレンオキシドを、反応器底部に散布することができ る。 半回分式反応器は、目的生成物および望ましい反応物の転化率を得るのに適切 な反応時間の間操作するのが好ましい。該半回分式反応時間は5分から100時 間の程度であるのが好都合である。半回分式反応時間は15分から50時間の範 囲にあるのが好ましく、30分から30時間の範囲にあるのがより好ましく、5 時間から30時間の範囲にあるのがもっとも好ましい。 本発明に用いるのに適する別の反応器系には、アルキレンオキシド、水、低次 アルキレングリコールおよび酸を連続的に反応器に給送する連続撹拌槽型反応器 (「CSTR」)がある。反応物は、プレミックスするかまたは別々の導管を経 て随意にCSTR内に導入する。反応が原料流中で促進されるという懸念がある 場合には、原料流中での無拘束反応を避けるために、酸を、その他の反応物とは 別に、CSTRに導入するのが好ましい。 CSTR系の設計において、CSTR内で生じた熱のいくらかを利用して、新 入するアルキレンオキシド、グリコールおよび水の原料混合物を予熱し、アルキ レンオキシトの転化率を増大させるのが有利である。 CSTR系では、アルキレンオキシドの定常状態の濃度を、回分法で用いるよ りも低くする方が好ましい。一般に、CSTRにおけるアルキレンオキシドの定 常状態の濃度は、反応器の混合物の重量に対して、0.1から6重量パーセント 程度の極めて低いレベルに保つのが好都合である。生成物流は反応器から連続的 に取り出す。アルキレンオキシドの転化率は90から99パーセントの範囲にあ るのが好ましいので、必要に応じて、場合により次の反応器でさらに転化を行わ せる。さらに転化が必要な場合には、一つの適切な選択は、生成物流をCSTR から栓流反応器に給送し、そこで残りのアルキレンオキシドを転化させることで ある。本発明に有効な適切な栓流反応器の例には、管状反応器またはじゃま板、 構造充填物もしくは乱積充填物のような栓流を増大させる要素を備えたタンクが ある。 CSTRにおける反応混合物は、アルキレンオキシドをその他の反応物との緊 密接触状態に保つのに適切な混合を行うのが好都合である。たとえば、内部羽根 車を用いるか、または反応混合物を再循環させ、ノズルからCSTRに再注入し て戻すような当業技術の範囲内の混合法を用いることができる。前記の半回分式 反応器の場合には、CSTRを液体充満か、それに近い状態で操作するのが好ま しい。 CSTRの滞留時間は、目的の高次アルキレングリコール生成物を得、かつ望 ましい反応物の転化率を得るのに適切であるのが好ましい。CSTRの滞留時間 は1秒から12時間の範囲にあるのが有利である。CSTRの滞留時間は1分か ら6時間の範囲にあるのが好ましく、10分から2時間の範囲にあるのがもっと も好ましい。 ところで、図1について説明すると、本発明のCSTR系の一つの態様が、概 略的に図示され、原料流10、CSTR30、加熱および冷却ループ40、酸添 加装置60、および栓流反応器70が示してある。 水供給流11、アルキレンオキシド供給流13(ここに示す態様ではプロピレ ンオキシド)およびジアルキレングリコール供給流14(ここに示す態様ではジ プロピレングリコール)が反応物供給流17を作り、該反応物供給流17はポン プ21およびモーター23でポンプ輸送され、流れ18を経てCSTR反応器3 0に入る。酸は、酸添加タンク61から酸循環ループ67により酸滑り流 (slip stream)68および再注入流59を経て給送される。酸の循環はモーター 65で動く酸循環ポンプ63によって続けられる。 反応混合物の加熱および冷却は、冷却器46、加熱器48、ならびにモーター 27付き加熱および冷却ループポンプ25を包含する加熱および冷却ループ40 によって行われる。ここに示す態様では、冷却器46は空気冷却器で、加熱器4 8は水蒸気送入管路51および凝縮液戻り管路53を有する水蒸気加熱器である 。流れ41は反応混合物をポンプ25まで循環させる。ポンプ出口流28は弁4 2において分割され、流れ43を経て冷却器46か、または流れ45を経て加熱 器48に至る。冷却器戻り管路57は加熱器戻り管路55と合体して流れ58と なり、さらに酸滑り流68と合体して再注入流59となる。流れ59はノズル3 3からCSTR内に再注入されて、反応混合物を十分に混合させる。反応混合物 は、CSTR30から連続的に取り出して、管路72を経て栓流反応器70に給 送される。生成物は管路75を経て栓流反応器70から出る。 反応器設計の無限定的例として、直立垂直側面、円筒、ならびに丸形の蓋およ び底を有するタンクを使用することができる。反応器は高さ対直径の比が1程度 であるのが好ましい。原料は垂直側面と鏡板との溶接部のすぐ下から反応器に入 り、目的生成物はCSTR頂部から流出して栓流反応器に至る。熱交換器へ向う 再循環ループは反応器のセンターボトムから出て、垂直側面と鏡板との溶接部の すぐ下の鏡板に、垂直面から45°の角度に設けてある1個以上のノズルから戻 る。始動時には、CSTRを満たして、熱交換ループ内で原料を加熱する。該ル ープは必要に応じて冷却にも使用される。酸添加も熱交換ループ内で行われる。 少量の生成物流をCSTRから栓流反応器に送って、アルキレンオキシドの転化 を完了させる。栓流反応器に入れるのは、栓流反応器の最初からではなくて、好 ましくは栓流反応器のほぼ中途の時点からであるのが好適である。CSTRへ送 る原料対栓流反応器へ送る原料の比は概ね1/2未満、たとえば1/3である。 本発明の反応温度および反応圧力は、低次のアルキレングリコール付加物、ア ルキレンオキシド、水および酸触媒を包含する反応混合物から目的の高次アルキ レングリコール付加物を生成させるのに適切であるのが好ましい。本発明では、 反応温度および反応圧力は重要ではなく、水分濃度の関数および使用する触媒の 種類が極めて重要である。 本発明では、温度を上昇させるにつれて反応速度が増すのが好都合である。し たがって、反応混合物の成分または生成物の著しい分解が起る温度よりも低いも っとも都合のよい温度で本発明を行うのが有利である。また、水およびアルキレ ングリコールを液相に保つように反応温度を選ぶことも望ましい。したがって、 反応温度は、反応圧力における水/グリコール混合物の凝固点よりも高く、かつ 反応圧力における水/グリコール混合物の沸点よりも低くするのが好適である。 使用する触媒にもよるが、適切な反応温度は−60℃から300℃の範囲にあ るのが好ましい。さらに一般的には、反応温度は20℃から180℃の範囲にあ る。酸触媒を過度に劣化させることのない環境をもたらすように反応温度を選ぶ ことも有利であるので、好ましい反応温度は使用する触媒の特定種類によること を理解すべきである。 たとえば、ペルフルオロ硫酸ポリマーの場合には、好ましい反応温度は20℃ から90℃の範囲にある。リン酸の場合には、好ましい反応温度は100℃から 200℃の範囲にある。 本発明の反応応力は、高い反応温度を用いるときでさえも、反応混合物中の水 およびグリコールが液状であるように選ぶのが好ましい。都合のよい圧力は1か ら100気圧、好ましくは1から20気圧の範囲にある。 本発明の方法によって得られる高次アルキレングリコール生成物は、第一級水 酸基、第二級水酸基またはその両者を有するグリコール類を含む。本発明の一つ の利点は、従来技術の方法によって得られるものよりも第一級水酸基含有量の多 い2次以上のアルキレングリコール類を得ることができるということである。 本発明において生成した高次アルキレングリコールの第一級水酸基含有量は3 6パーセントを上回るのが好適である。高次アルキレングリコールの第一級水酸 基含有量は、40パーセントを上回るのが好ましく、44パーセントを上回るの がさらに好ましく、48パーセントを上回るのがもっとも好ましい。 いったん、高次アルキレングリコール生成物を回収すると、当業技術の範囲内 の方法によって反応混合物の種々の成分を分離する。反応混合物の種々の成分を 分離するには蒸留を用いるのが好都合である。 第一級水酸基含有量の多い本発明の高次アルキレングリコール生成物はエステ ル類の製造を含む広範囲の用途に用いられる。 本発明の目的とする高次アルキレングリコールを酸と接触させて、エステルを つくる際に、本発明者らは、第一級水酸基含有量が多いと反応混合物中の未反応 グリコール類が少なくなり、このことは経済的に望ましく、かつまた未反応グリ コール類はエステル生成物から分離しにくいので、技術的にも好ましいと考える さらに、本発明者らは、第一級水酸基含有量が多いと、反応速度が増大し、した がって、長い反応時間に付随する多くの問題、すなわち、有害な熱履歴、着色や 粘度増大が避けられると考える。 エステル類を製造するには、酸触媒の存在下で、高次アルキレングリコールを 10から20モルパーセント過剰のカルボン酸と接触させて、エステルをつくる 適当な酸触媒は、ルイス酸もしくはブレンステッド酸たとえばパラトルエンスル ホン酸またはジブチルスズオキシドを包含するのが好適である。多くの場合に、 キシレンやトルエンのような共沸剤を使い、反応混合物から水を除いて、反応を 進行させるのが有利である。 第一級水酸基含有量の多い本発明の高次アルキレングリコール生成物は、概ね 前記のようにアクリル酸とグリコールとを反応させるアクリル酸エステル類の製 造にとくに有用である。 実施例 比較試料A この試料は本発明の実施例ではなく、触媒を用いず、水が存在しない場合のプ ロピレンオキシドとジプロピレングリコールとの反応を示す比較用のものである (回分式)。 処方: プロピレンオキシド(「PO」) 41.51グラム 水 0.0 グラム ジプロピレングリコール(「DPG」) 1860.0グラム 条件: 125° 250rpm 85psig(586kPaゲージ) 毎時1試料 反応器にDPGを液体充満状態に充填して、124℃に到達させ、反応容器か ら反応混合物中余分の44mlを取り出してPOの完全な充填を確実に行わせた。 PO充填物は激しく撹拌されている反応混合物中に迅速に注入した。反応経過1 分後に試料#0を取り出して、撹拌機の速度を250rpmに下げ、試料を分析し た。その後6時間の間、1時間毎に反応混合物の試料を取り出して分析した。 POの転化率を測定して、11.2%であることが判明した。POの転化率は 、液体を充満させた容器においてさえも、予期したよりもはるかに小さかった。 大過剰の水を含有する溶液中におけるPO,PG、およびDPGの無触媒反応の パラメータの有用な文献データが得られたので、水が存在しないときの反応の速 度パラメータを求めるために前記データを使用した。 実施例1 この実施例は、無触媒のプロピレンオキシドとジプロピレングリコールとの反 応に及ぼす少量の水の影響を示す(回分式)。 処方: PO 40.34グラム 水 18.47グラム DPG 1828.5 グラム 条件: 125° 250rpm 100psig(689kPaゲージ) 毎時1試料 反応器に水(1%)およびDPGの処方混合物を充填して、125℃に加熱し た。PO充填物を反応器に注入し、反応混合物を2分間撹拌してから試料#0を 取り出して分析した。3.5時間の間1時間毎に、さらに試料を取り出して分析 した。比較試料Aの3.5時間目におけるPO転化率が8.3%であるのに対し て、試料から得たデータはPO転化率が10.3%であることを示した。水無添 加に対して低濃度の水を用いると、反応速度が25%上昇した。 実施例2 本実施例は、加水分解およびカップリング反応における水の影響を、さらによ く明らかにするために、高濃度の水の使用の影響を示す。 処方: PO 40.4 グラム 水 96.55グラム DPG 1834.5 グラム 条件: 125° 250rpm 100psig(689kPaゲージ) サンプリング頻度は不定 処方量の水(5%)およびDPGを混合して、反応器に注入し、反応温度に加 熱した。温度は125℃に固定し、撹拌機は750rpmに固定して、PO充填物 を反応混合物に注入した。反応2分後に試料#0を取り出してから撹拌機の速度 を250rpmに下げた。反応混合物のその後の試料は、1.3時間の間は約30 分間隔で採取し、さらに3時間は1時間ごとに採取して、分析した。反応の4. 3時間後には、PO転化率が15.1%と求められた。同じ反応経過時間後に、 比較試料AではPO転化率が10.2%であったのと比べると、データから転化 速度が50%上回ったことがわかる。含水量と増した他の顕著な効果は、反応生 成物中にプロピレングリコール(PG)の量が増大したことであった。PGは、 比較試料Aにおいては0.02%が、本実施例においては0.2%に増大した。 本実験が示すように、反応速度に及ぼす水の影響は、水分5%の場合には、あ まり大きいものではなかった。 実施例3 この実施例は塩基触媒を用いてオートクレーブ反応器で行った。 処方: PO 44.74グラム 水 18.57グラム DPG 1837.9 グラム 50%NaOH溶液 1.6 グラム 条件: 125° 250rpm 100psig(689kPaゲージ) サンプリング頻度は不定 かせいアルカリを含有させて予め触媒作用をさせた反応混合物を125℃に加 熱して、激しく撹拌されている反応溶液中にPO充填物を注入した。反応器底部 の試料冷却コイルを経て反応器から試料#0を取り出した。25%リン酸二水素 ナトリウム(75%水分)溶液を1滴加え、試料を激しく振とうして、試料中の NaOHを中和させた。10分毎に取り出す試料は中和し、濾過して分析した。 データから、かせいアルカリを触媒とする反応は最終PO転化率86%を示し たことがわかる。反応溶液はPG0.08%、TPG7.3%、およびTEPG 0.1%を含んでいた。従来の反応と比べると、PO転化率に対するTPGの収 率がすぐれていたが最終生成物試料に関するデータから、TPG生成物の質量分 率が大きいのは好ましくない第二級水酸基異性体によることが判明した。 工業的にTPGを製造する均質酸触媒法を開発する第一の選択としてリン酸を 反応触媒として用いる反応を検討した。 実施例4 本実施例は、反応触媒としてのリン酸の使用を述べる。 処方: PO 42.29グラム 水 100.0 グラム DPG 1850.0 グラム 85%H3PO4酸 0.96グラム(426ppm) 条件: 125° 250rpm 100psig(689kPaゲージ) 1時間当り6試料 他の実験において、1%の水分では、触媒が30分で失活したので、反応混合 物の含水量を水分5%に増量した。高PO転化率および迅速な反応速度の達成を 促進させるために、触媒濃度も426ppmに増した。 反応混合物は、1時間45分という反応時間に8回サンプリングした。試料の 分析から高PO転化率が得られ、多量のTPGの生成したことが判明した。PO 転化率は67.7%で、生成混合物はTPGを3.5%含んでいた。該混合物は 、また、0.7%のプロピレングリコール(PG)を含んでいた。 触媒は、やはり30分後に活性を失った。触媒の消衰時間は、水分をさらに加 え、補足量の触媒を加えた場合でさえも、ほとんど変らない状態であった。 実施例5 この実験は、反応中に、少量の酸触媒を添加した影響を示す。 処方: PO 47.70グラム 水 100.0 グラム DPG 1801.0 グラム 85%H3PO4 0.48グラム(200ppm) +200ppm4回添加(鼓動連続添加) 段階的添加処方: DPG 8ml 水 2ml 鼓動連続添加混合物中の85%H3PO4 0.47グラム 条件: 125℃ 250ppm 250psig(1724kPaゲージ) サンプリング頻度は不定 反応混合物を125℃に加熱し、撹拌を750rpmに上げ、試料#0を取り出 して、PO充填物を激しく撹拌されている溶液に注入した。2分後、反応器の撹 拌を250rpmに下げて、試料#1を採取し、10分経って試料#2を採取し、 15分経って、段階的添加物#1を反応混合物中に注入した。これはPO注入シ リンダを用いて段階的添加混合物の加圧注入により行った。段階添加の2分後に 、試料#3を採取し、7分後に試料#4を採取し、反応時間の25分経過後に段 階的添加物#2を注入した後、サンプリングサイクルを繰返した。該サイクルは 反応器溶液中にH3PO4触媒の総濃度1000ppmが得られるまで繰返した。1 1個の反応試料および初めの原料混合物試料を採取して分析した。 データからPO転化率が96.5%と判明し、また最終反応器混合物の組成は 、PG1.0%、TPG5.3%、TEPG0.2%、残留未反応PO0.09 %で残りはDPGと水であった。反応は1.33時間で完了した。PO転化率曲 線の傾斜は、反応混合物中のPO濃度が0.5%未満になるまでなだらかであっ た。PO濃度が減少するにつれて、転化率曲線の傾斜は平らになった。TPG出 現曲線はPOの消失速度に適合した。 実施例4から得たデータと本実施例5のデータとを比較すると、実施例5で用 いたH3PO4触媒の段階的添加量200ppmに対して、実施例4では426ppmの H3PO4を用いてさえも、2つの反応においてTPGが現われる速度はほとんど 同じであることが判明した。注意すべき1つの大きな相違は、実施例5から得た 最終組成物が実施例4から得た組成物よりもTPGを1.9%多く含んでいるこ とであった。鼓動連続添加(pulsed continual addition)は反応混合物中に常 に有効量の触媒を維持し、したがってPOの高転化率およびTPGの高収率が得 られた。 実施例6 この実施例は、実施例4の反応における触媒の1回添加に対して、H3PO4を 40ppmずつ段階的に添加する合計400ppmの添加の仕方を比較する。 処方: PO 45.25グラム 水 100.0 グラム DPG 1814.0 グラム 85%H3PO4酸溶液 0.08グラム(40ppm) 段階的添加処方: DPG 18ml 水 2ml 段階的添加混合物中の85%H3PO4 0.08グラム 条件: 125℃ 250ppm 250psig(1724kPaゲージ) サンプリング頻度は不定 反応混合物を125℃に加熱して、PO充填物を反応溶液に注入した。反応混 合物は3分間隔でサンプリングし、10分間隔で、40ppmのH3PO4段階的添 加混合物の注入を行った。このサンプリングおよび段階的添加のサイクルは反応 時間1時間15分の間続けた。最終の40ppmH3PO4段階的添加後、反応をさ らに1時間続け、30分間隔でサンプリングを行った。 反応混合物への触媒の各段階的添加後に、僅か1℃の発熱が認められた。 データは、反応全体にわたる滑らかな連続的PO転化率曲線、および最終H3 PO4段階的添加後の予期した触媒活性の消失を示す。 PO転化率は79.8%で、最終の反応混合物試料はTPG3.6%、PG0 .8%、TEPG0.1%を含有し、残りはDPGおよび水であった。本実施例 6のデータから、段階的添加のPOは、実施例4のPOの一回添加に比べてプロ ピレンオキシド転化速度を増大させることがわかる。実施例4および6の2つの 反応が、たとえTPGのほぼ同じ最終濃度、すなわち、実施例4の場合には3. 4%;実施例6の場合には3.6%を得たとしても、H3PO4触媒の当初の高濃 度のために、実施例4ではPO転化率曲線の傾斜がはるかに急であった。 実施例7 この実施例は、焼結した1/8″(0.0032メートル(m)のアルミナ球 体の固体担体に担持させたペルフルオロスルホン酸ポリマーを用いる影響を述べ る。 処方: PO 45.25グラム 水 100.0 グラム DPG 1814.0 グラム 担持ペルフルオロスルホン酸ポリマー 100.0グラム 条件: 125℃ 300ppm 250psig(1724kPaゲージ) サンプリング頻度は不定 PO充填物を高温の、撹拌しつつある反抗混合物に注入した。反応温度を5秒 で125℃から133℃に上げた。総反応時間は2.6時間であった。 データから、反応の最初2分間では、POの転化率が93.8%であることが わかり、反応経過5分間で完全なPO転化が得られたことがわかった。反応によ って、TPG5.9%、PG0.4%、ならびにテトラプロピレングリコール( 「TEPG」)およびペンタプロピレングリコール(「PEPG」)0.5%が 生成し、残りは水およびDPGであった。 反応の初めの部分の間の注目すべき発熱は、この触媒に関し、反応器温度の著 しい低下の起ることがあり、反応は、それにもかかわらず、適度な時間で完了す るように進むであろうということを示す。 生成したTPGの第一級水酸基含有量は29.78パーセントであった。 実施例8 処方: PO 43.3 グラム 水 20.0 グラム DPG 1838.0 グラム 担持ペルフルオロスルホン酸ポリマー 100.0グラム 条件: 65℃ 300rpm 250psig(1724kPaゲージ) サンプリング頻度は不定 この実施例No.9は、実施例8で用いたものと同じ触媒を使用して行った。触 媒は水洗して、実施例8では残した残留有機物を除去した。反応器には実施例8 の場合と同じ処方の混合物を充填して、PO充填物を注入した。2分間で1℃の 発熱が認められた。 反応10分後のPO転化率は50%であった。反応混合物の最終試料は、PO 転化率が94.6%であることを示した。また、反応生成物はTPG5.2%、 MPG0.2%、TEPG0.5%、およびPETG0.5%を含有し、残りは DPGと水であった。担持ペルフルオロスルホン酸触媒は、以前に検討した酸触 媒に比べて非常に活性があった。 生成したTPGの第一級水酸基含有量は31.28パーセントであった。 実施例9 この実施例は、担持ペルフルオロスルホン酸ポリマー触媒を使用し、反応温度 を下げることによって、好ましくない副生物の生成を低減させるように行った。 処方: PO 46.67グラム 水 94.4 グラム DPG 1798.0 グラム 担持ペルフルオロスルホン酸ポリマー 100.0グラム 条件: 50℃ 300ppm 250psig(1724kPaケージ) サンプリング頻度は不定 PO充填物を反応混合物中に注入すると、5分間で2℃という僅かな発熱が認 められた。反応は合計2時間5分という反応時間の間継続した。 データから、実験開始15分後のPO転化率が50%であり、最終PO転化率 が90.9%であることが判明した。反応によって生成した最終生成物はTPG 4.3%、MPG0.9%、TEPG0.4%、およびPEPG0.2%を有し 、残りはDPG、水および副生物であった。好ましくない副生物の濃度は1.4 %から2.2%の範囲にあると求められた。反応温度を下げることによってジオ キサン類の生成が約50%減少した。 生成したTPGの第一級水酸基含有量は29.90パーセントであった。 実施例10−16 これらの実施例は、機械撹拌機およびジャケット付き加熱/冷却装置を備えた 2リットルの連続撹拌槽型反応器系(「CSTR」)で行った。反応は、最高6 0パーセントの水分濃度でPO1モルに対して水が最大19.9モルの水性環境 内で無触媒で行った。これらの実験では、定常状態に達するまで反応器を作動さ せた。実施例10−16から得た結果は、さらに、反応速度論を検討するために 利用した。 実施例10 処方: PO 333.4 グラム 水 1500.0 グラム DPG 1500.0 グラム 条件: 150℃ 390psig(2689kPaゲージ) サンプリング頻度=不定 ポンプ給送流量=32−34ml/分 CSTR反応器は150℃で操作し、処方混合物は32.8ml/分で反応器内 にポンプ輸送した。反応器の流出液はPO2.6%、PG9.1%、TPG3. 1%、TEPG0.2%、PEPG0.07%、副生物0.007%を含有 し、残りは水とDPGであった。生成物に対するPOの収率は91.4%で、分 析データに基づくと、POのモル物質収支計算値は102.9%であった。 実施例11 この実施例は原料混合物中の水の減量の影響を検討する。 処方: PO 300.0 グラム 水 750.0 グラム DPG 1950.0 グラム 条件: 155℃ 390psig(2689kPaゲージ) サンプリング頻度=不定 ポンプ給送流量=32−34ml/分 定常状態において、反応器の流出液はPO4.6%、PG5.4%、TPG3 .9%、TEPG0.2%、PEPG0.05%、副生物0.0023%を含み 、残りにDPGおよび水はなかった。 実施例10と比べると、原料混合物中の水の濃度がやや大きく変ったにせよ、 反応器流出液中のTPG濃度は、3.1%から僅か3.9%へと、0.8%だけ 増加したにすぎなかった。原料中の過剰の水分の影響はTPGの生成に関しては 、ほんの僅かにすぎなかったが、PGおよびDPGの生成には極めて顕著に影響 を及ぼした。 POの転化率は僅か45.9%で、POの収率は83.5%であった。 実施例12 これは高い反応温度で操作するCSTRの実施例である。 処方: PO 300.0 グラム 水 750.0 グラム DPG 1950.0 グラム 条件: 180℃ 390psig(2689kPaゲージ) サンプリング頻度=不定 ポンプ給送流量=15−16ml/分 定常状態において、反応器の流出液は、PO1.3%、PG8.8%、TPG 6.7%、TEPG0.6%、PEPG0.09%、副生物0.02%を含有し 、残りはDPGおよび水であった。実施例11と比べると、反応温度の上昇に対 応して、TPGの収率が3.9%から6.7%に増加し、したがってPOの転化 率も向上した。 実施例13 この実施例は、水分濃度の極めて高い処方を用いて、反応生成物の分布および POの転化速度に及ぼす水の影響を、より完全に調べるために行った。 処方: PO 304.2 グラム 水 1800.4 グラム DPG 900.0 グラム 条件: 155℃ 390psig(2689kPaゲージ) サンプリング頻度=不定 ポンプ給送流量=15−16ml/分 撹拌機速度=500rpm 定常状態において、反応器流出液はPO0.6%、PG11.5%、TPG2 .7%、TEPG0.2%、PEPG0.05%、副生物0.079%を含有し 、残りは水およびDPGであった。POの転化率は94.1%で、POのモル物 質収支計算値は108.3%であった。 データから、高濃度の水分は、PGの生成に有利であって、TPGの生成を驚 くべきほど低下させることがわかる。 生成したTPGの第一級水酸基含有量は28.2パーセントであった。 実施例14 処方: PO 300.0 グラム 水 540.0 グラム DPG 2160.0 グラム 条件: 155℃ 390psig(2689kPaゲージ) サンプリング頻度=不定 ポンプ給送流量=15−16ml/分 撹拌機速度=500rpm 反応器は、実施例13と同じように操作した。 定常状態では、データからPO転化率が58.5%、PO収率が69.7%で 、POのモル物質収支が100.97%であることがわかった。反応器流出液は PO4.2%、PG6.1、TPG4.7%、TEPG0.28%、PEPG0 .006%、副生物0.009%を含有し、残りは水およびDPGであった。 反応から、原料混合物中の水分の濃度が低いと、TPGの生成が増大するが、 POの転化率は相対的に低下することがわかった。 生成したTPGの第一級水酸基含有量は25.33パーセントであった。 実施例15 酸触媒用に別の計量給送装置を加えて、実施例10−14の反応器を、前記の 酸触媒法に適合するように改良した。 改良した反応器集成体には、反応器入口に、新入するPO−水−DPG原料混 合物を予熱するために直交熱交換器(cross exchanger)をさらに備えた。 0.2ml/分ないし10ml/分を流すことができるポンプを用いて、第1予熱 器−直交熱交換器の前の混合T字継手へ触媒給送混合物をポンプ輸送して、2つ の給送成分を加熱前に一部混合した。第1熱交換器は、長さが2フィート(0. 6m)で1/4″(0.0064m)管の内側に1/8″(0.0032m)ス テンレス鋼管を有し、高温の反応器流出液を管の外側に流した。第2熱交 換器は、給送混合物の温度を100℃に上げるのに要する直交熱交換器の全長が 2.5フィート(0.08m)である以外は同じように構成された。 予熱熱交換器管内の流速によって、反応物および触媒溶液は撹拌しつつある反 応容器に入る前にいくらか混り合った。 処方: PO 801.5 グラム 水 921.5 グラム DPG 57.0 グラム 触媒給送ポンプにおける処方: 水956.24グラム中にH3PO4(85%) 3.78グラム 触媒ポンプ給送流量=2.0−2.1ml/分 条件: 155℃ 390psig(2689kPaゲージ) サンプリング頻度=不定 有機物ポンプ給送流量=30−32ml/分 撹拌機速度=500rpm PO−水−DPG原料混合物を反応容器にポンプ輸送する前に、H3PO4触媒 の200ppmという初期濃度を得るために、H3PO40.47グラムを含有する 水100mlを反応器内にポンプ輸送した。触媒給送ポンプが、正確な処方の組成 物をもたらし、かつ反応器内に、常に、200ppmのH3PO4触媒を維持するだ けのH3PO4および水を反応器に供給するように、この2つのポンプの流れを修 正して、合わせた。PO−水−DPG原料混合物およびH3PO4−水触媒混合物 を総流量16ml/分で反応器にポンプ輸送して、予想される反応の発熱を処理す る冷却浴の能力をもたらした。2つの反応器の容量が満たされてから、反応器へ 給送する流量を、触媒給送混合物の2.0ml/分を含めて、徐々に30.8ml/ 分に増大させた。 定常状態において、典型的な反応器流出液は次の組成を有した: PO0.35%、PG36.9%、DPG17.5%、TPG5.9%、 TEPG1.9%、PEPG0.7%、ヘキサプロピレングリコール(「HEX PG」)0.1%、副生物0.03%で残りは水。 反応器の滞留時間は62分であった。POの転化率は98%で、収率は71. 7%であった。PO収率の計算式には反応によって生成したDPGは含まれない 。 反応生成物は、原料混合物中の水の存在によって、高濃度のPGおよびDPG を含有した。 生成したTPGの第一級水酸基含有量は42.9パーセントであった。 実施例16 反応物の給送処理量が多くて、反応温度が低いこの実施例は、実施例15に述 べた改良反応器の限界を確めるために行った。 処方: PO 801.5 グラム 水 921.5 グラム DPG 57.0 グラム 触媒給送ポンプにおける処方: 水956.2グラム中にH3PO4(85%) 3.78グラム 触媒ポンプ給送流量=3.3−3.5ml/分 条件: 125℃ 390psig(2689kPaゲージ) サンプリング頻度=不定 有機物ポンプ給送流量=40−45ml/分 撹拌機速度=500rpm 反応は実施例15と同様に行った。 定常状態において、分析結果は次の通りであった: PO2.03%、PG36.2%、DPG16.5%、TPG5.4%、TEP G1.7%、PEPG0.52%、副生物0.015%で残りは水。 生成したTPGの第一級水酸基含有量は42.3パーセントであった。 実施例10−16の解析 中性条件下で下記のように水とPOとを反応させて、プロピレングリコール( PG)、ジプロピレングリコール(DPG)およびトリプロピレングリコール( TPG)を生成させる。 1. PO+H2 O =>PG 2. PO+PG =>DPG 3. PO+DPG =>TPG 4. PO+TPG =>TET 5. PO+TET =>PENT 6. PO+PENT=>HEX 表2は、水の影響を評価するのに用いた実施例10−16から得たデータの一 部を示す。 前述のように、実施例10−16は2000mlのCSTR内で行った。温度は 表示のような値に調節した。反応器が定常状態に達するまで、試料を採取して、 分析した。データは原料中の有効なPO含量を基準として標準化した。標準化し た生成物の濃度を表2に示す。 調整係数、F1およびF2を反応速度式に加えて、下記に示すように水の存在 の意味を説明した。 1.速度1=K1 〔PO〕〔WATER〕★F1 2.速度2=K2 〔PO〕〔PG〕★F1 3.速度3=K3 〔PO〕〔DPG〕★F2 4.速度4=K4 〔PO〕〔TPG〕★F2 5.速度5=K5 〔PO〕〔TET〕★F2 6.速度6=K6 〔PO〕〔PENT〕★F2 表示する反応速度式は前記の反応に対応する。反応1および2が反応3−6と は異なる補正係数を有するように、補正係数を分けた。F1およびF2はいずれ も水の濃度に関するだけの関数であった。F1はpkAが〜14である反応性水 酸基種に適用され、一方F2はpkAが〜16の弱水酸基に適用された。 シミュレータおよび実施例の結果を用いて、F1およびF2を、表1に示す実 験ごとに最高の適合度を規定するように変えた。予想したTPGの生成が実験デ ータにどの程度よく合うかに基づいて適当な値を選んだ。PGおよびDPGの生 成の比較にも注目した。 一定の水の濃度に対して、実験的に求めた成分濃度に適合するようにモデルを 適切に調整するF1およびF2の多種多様の組合わせがあった。(F1,F2) 対は、水の濃度とそれぞれの調整係数との順調な関係をもたらすように選択した 。 実施例10ないし14に選んだ値を表3に示す。それぞれの回帰線を図1およ び2に示す。 係数F1およびF2は、下記形式の一般化したS字型関数に適合した。 y=C+A/〔B+exp(−ax+b)〕 回帰に用いた終点は次の通りであった。 回帰の結果を表4に示す。 表4から得たデータを図2および3にプロットして示すが、両図は、原料中の 水の百分率の関数としてプロットしたそれぞれ水の回帰係数F1およびF2のグ ラフである。データからわかるように、系への水の添加が、すべての反応の反応 速度を増大させることは驚くべきことである。 実施例17 ブチレンオキシドをブチレングリコール類にする反応 (H3PO4触媒) 水350グラム、モノブチレングリコール600グラムおよび85%リン酸2 .35グラムを含有した2リットルの反応容器内で半回分式反応を行った。激し く撹拌しながら、反応器および混合物を155℃に加熱した。この混合物に、 ブチレンオキシドを毎分5ミリリットルの速度で添加した。新しい85%リン酸 触媒を、4.5時間にわたるブチレンオキシド添加の間、45分間隔で反応混合 物中に注入した。反応混合物は1時間間隔で残留ブチレンオキシドの分析を行っ た。最終反応生成物には検知可能なブチレンオキシドは含まれなかった。生成混 合物は、モノブチレングリコール58%、ジブチレングリコール32%、トリブ チレングリコール8%、および高次オリゴマーを含有した。トリブチレングリコ ールの第一級水酸基含有量は50%であった。 本明細書では、とくにアルキレンオキシドとグリコールとの反応について本発 明を説明しているが、本発明の教示は、アルキレンオキシドと一般に、一価、二 価、三価および多価アルコールを含むアルコール類との反応、とくに反応速度が 速くかつ/または第一級水酸基含有量が多いことを望む場合に、同様に適用可能 なことを理解すべきである。したがって、前記反応は本発明の開示の範囲に入る つもりである。 本明細書に示す説明は本発明の好ましい態様を説明するつもりである。本発明 の精神を逸脱せずに、本発明の細部に種々の変更を行うのは当業者にとって可能 なことである。したがって、そのような変化はすべてクレームする本発明の範囲 内に含ませるつもりである。
【手続補正書】特許法第184条の8 【提出日】1995年10月9日 【補正内容】 差し替え用紙11〜12頁の翻訳文:原翻訳文第9頁下4行〜第12頁1行(C STR----重要である)差し替える。 CSTR系の設計において、CSTR内で生じた熱のいくらかを利用して、新 入するアルキレンオキシド、グリコールおよび水の原料混合物を予熱し、アルキ レンオキシトの転化率を増大させるのが有利である。 CSTR系では、アルキレンオキシドの定常状態の濃度を、回分法で用いるよ りも低くする方が好ましい。一般に、CSTRにおけるアルキレンオキシドの定 常状態の濃度は、反応器の混合物の重量に対して、0.1から6重量パーセント 程度の極めて低いレベルに保つのが好都合である。生成物流は反応器から連続的 に取り出す。アルキレンオキシドの転化率は90から99パーセントの範囲にあ るのが好ましいので、必要に応じて、場合により次の反応器でさらに転化を行わ せる。さらに転化が必要な場合には、一つの適切な選択は、生成物流をCSTR から栓流反応器に給送し、そこで残りのアルキレンオキシドを転化させることで ある。本発明に有効な適切な栓流反応器の例には、管状反応器またはじゃま板、 構造充填物もしくは乱積充填物のような栓流を増大させる要素を備えたタンクが ある。 CSTRにおける反応混合物は、アルキレンオキシドをその他の反応物との緊 密接触状態に保つのに適切な混合を行うのが好都合である。たとえば、内部羽根 車を用いるか、または反応混合物を再循環させ、ノズルからCSTRに再注入し て戻すような当業技術の範囲内の混合法を用いることができる。前記の半回分式 反応器の場合には、CSTRを液体充満か、それに近い状態で操作するのが好ま しい。 CSTRの滞留時間は、目的の高次アルキレングリコール生成物を得、かつ望 ましい反応物の転化率を得るのに適切であるのが好ましい。CSTRの滞留時間 は1秒から12時間の範囲にあるのが有利である。CSTRの滞留時間は1分か ら6時間の範囲にあるのが好ましく、10分から2時間の範囲にあるのがもっと も好ましい。 ところで、図1について説明すると、本発明のCSTR系の一つの態様が、概 略的に図示され、原料流10、CSTR30、加熱および冷却ループ40、酸添 加装置60、および栓流反応器70が示してある。 水供給流11、アルキレンオキシド供給流13(ここに示す態様ではプロピレ ンオキシド)およびジアルキレングリコール供給流14(ここに示す態様ではジ プロピレングリコール)が反応物供給流17を作り、該反応物供給流17はポン プ21およびモーター23でポンプ輸送され、流れ18を経てCSTR反応器3 0に入る。酸は、酸添加タンク61から酸循環ループ67により酸滑り流(slip stream)68および再注入流59を経て給送される。酸の循環はモーター65で 動く酸循環ポンプ63によって続けられる。 反応混合物の加熱および冷却は、冷却器46、加熱器48、ならびにモーター 27付き加熱および冷却ループポンプ25を包含する加熱および冷却ループ40 によって行われる。ここに示す態様では、冷却器46は空気冷却器で、加熱器4 8は水蒸気送入管路51および凝縮液戻り管路53を有する水蒸気加熱器である 。流れ41は反応混合物をポンプ25まで循環させる。ポンプ出口流28は弁4 2において分割され、流れ43を経て冷却器46か、または流れ45を経て加熱 器48に至る。冷却器戻り管路57は加熱器戻り管路55と合体して流れ58と なり、さらに酸滑り流68と合体して再注入流59となる。流れ59はノズル3 3からCSTR内に再注入されて、反応混合物を十分に混合させる。反応混合物 は、CSTR30から連続的に取り出して、管路72を経て栓流反応器70に給 送される。生成物は管路75を経て栓流反応器70から出る。 反応器設計の無限定的例として、直立垂直側面、円筒、ならびに丸形の蓋およ び底を有するタンクを使用することができる。反応器は高さ対直径の比が1程度 であるのが好ましい。原料は垂直側面と鏡板との溶接部のすぐ下から反応器に入 り、目的生成物はCSTR頂部から流出して栓流反応器に至る。熱交換器へ向う 再循環ループは反応器のセンターボトムから出て、垂直側面と鏡板との溶接部の すぐ下の鏡板に、垂直面から45°の角度に設けてある1個以上のノズルから戻 る。始動時には、CSTRを満たして、熱交換ループ内で原料を加熱する。該ル ープは必要に応じて冷却にも使用される。酸添加も熱交換ループ内で行われる。 少量の生成物流をCSTRから栓流反応器に送って、アルキレンオキシドの転化 を完了させる。栓流反応器に入れるのは、栓流反応器の最初からではなくて、好 ましくは栓流反応器のほぼ中途の時点からであるのが好適である。CSTRへ送 る原料対栓流反応器へ送る原料の比は概ね1/2未満、たとえば1/3である。 本発明の反応温度および反応圧力は、低次のアルキレングリコール付加物、ア ルキレンオキシド、水および酸触媒を包含する反応混合物から目的の高次アルキ レングリコール付加物を生成させるのに適切であるのが好ましい。本発明では、 反応温度および反応圧力は重要ではなく、水分濃度の関数および使用する触媒の 種類が極めて重要である。 差し替え用紙第14頁の翻訳文:原翻訳第12頁19行〜第15頁18行(本発 明-----有用である。)と差し替える。 本発明の方法によって得られる高次アルキレングリコール生成物は、第一級水 酸基、第二級水酸基またはその両者を有するグリコール類を含む。本発明の一つ の利点は、従来技術の方法によって得られるものよりも第一級水酸基含有量の多 い2次以上のアルキレングリコール類を得ることができるということである。 本発明において生成した高次アルキレングリコールの第一級水酸基含有量は3 6パーセントを上回るのが好適である。高次アルキレングリコールの第一級水酸 基含有量は、40パーセントを上回るのが好ましく、44パーセントを上回るの がさらに好ましく、48パーセントを上回るのがもっとも好ましい。 いったん、高次アルキレングリコール生成物を回収すると、当業技術の範囲内 の方法によって反応混合物の種々の成分を分離する。反応混合物の種々の成分を 分離するには蒸留を用いるのが好都合である。 第一級水酸基含有量の多い本発明の高次アルキレングリコール生成物はエステ ル類の製造を含む広範囲の用途に用いられる。 本発明の目的とする高次アルキレングリコールを酸と接触させて、エステルを つくる際に、本発明者らは、第一級水酸基含有量が多いと反応混合物中の未反応 グリコール類が少なくなり、このことは経済的に望ましく、かつまた未反応グリ コール類はエステル生成物から分離しにくいので、技術的にも好ましいと考える 。さらに、本発明者らは、第一級水酸基含有量が多いと、反応速度が増大し、し たがって、長い反応時間に付随する多くの問題、すなわち、有害な熱履歴、着色 や粘度増大が避けられると考える。 エステル類を製造するには、酸触媒の存在下で、高次アルキレングリコールを 10から20モルパーセント過剰のカルボン酸と接触させて、エステルをつくる 。適当な酸触媒は、ルイス酸もしくはブレンステッド酸たとえばパラトルエンス ルホン酸またはジブチルスズオキシドを包含するのが好適である。多くの場合に 、キシレンやトルエンのような共沸剤を使い、反応混合物から水を除いて、反応 を 進行させるのが有利である。 第一級水酸基含有量の多い本発明の高次アルキレングリコール生成物は、概ね 前記のようにアクリル酸とグリコールとを反応させるアクリル酸エステル類の製 造にとくに有用である。 請求の範囲 1.N次のアルキレングリコールをつくるのに適する条件下で、反応混合物中 でアルキレンオキシド、水、酸触媒および1次ないし(N−1)次のアルキレン グリコール類の群から選ばれる少なくとも1種の低次アルキレングリコールを共 に接触させることを含み、なおNがアルキレン単位の粒であり、そして少なくと も2であり、さらにアルキレンオキシド、N次アルキレングリコールおよび低次 アルキレングリコール、すなわち1次乃至(N−1)次のアルキレングリゴール アルキレン単位が少なくとも3個の炭素を含むN次のアルキレングリコール製造 法において、水が反応混合物の1から60重量パーセントの範囲を占め、かつ水 対アルキレンオキシドのモル比が14未満であることを特徴とする方法。 2.N次のアルキレングリコールが実験式: HO(R2O-(N-1)(CH(R1)CH2)OH (式中、Nは少なくとも2、R1はC1もしくはさらに高次のアルキルまたは置 換アルキルで、各R2はR1と同じか、またはC3もしくはさらに高次のアルキ ルまたは置換アルキルの中からそれぞれ選ばれる)を有し、 アルキレンオキシドが実験式: (式中、R1は前述の通りであり)を有し、 かつ、低次アルキレングリコールが実験式: HO(R2O-MH (式中、Mは1からN−1の範囲であり、R2は前述の通りであり)を有する請 求項1の方法。 3.Nが2ないし4、R1がメチルまたはエチル、かつ各R2がプロピルまた はブチルの中からそれぞれ選ばれる請求項2の方法。 4.酸が、非酸化性強酸であり、かつ良好な脱離基または好ましくない求核試 薬である対イオンを有する請求項2の方法。 5.水が反応混合物の10から50重量パーセントの範囲を占め、かつ水対ア ルキレンオキシドのモル比が12:1から1:1の範囲にある請求項4の方法。 6.酸がリン酸根または硫酸根を含む請求項5の方法。 7.水酸基の36パーセントを越える部分が第一級水酸基である請求項1の方 法でつくったトリプロピレングリコール組成物。 8.水酸基の44パーセントを上回る部分が第一級水酸基である請求項7のト リプロピレングリコール組成物。 9.増加した第一級水酸基を有するトリプロピレングリコールをつくるのに適 する条件下で、反応混合物中で、プロピレンオキシド、水、酸触媒ならびにモノ プロピレングリコールおよびジプロピレングリコールから選ばれる少なくとも1 種の低次アルキレングリコールを共に接触させることを含む第一級水酸基含有量 の多いトリプロピレングリコールの製造法において、水が反応混合物の1から6 0重量パーセントの範囲を占め、かつ水対アルキレンオキシドの比が14未満で あることを特徴とする請求項1の方法。 10.酸が非酸化性強酸であり、かつ良好な脱離基または好ましくない求核試薬 である対イオンを有する請求項9の方法。 11.水が反応混合物の10から50重量パーセントの範囲を占め、水対アルキ レンオキシドの比が12:1から1:1の範囲にあり、かつ反応混合物中のアル キレンオキシドの濃度が0.01から20重量パーセントの範囲にある請求項1 0の方法。 12.水が反応混合物の10から35重量パーセントの範囲を占め、水対アルキ レンオキシドの比が10:1から2:1の範囲にある請求項11の方法。 13.酸がリン酸根または硫酸根を含む請求項9の方法。 14.酸が硫酸またはリン酸である請求項9の方法において、該方法を20℃か ら180℃の範囲にある温度および1気圧(101kPa)から20気圧(2026kP a)の範囲にある圧力で行い、さらに、反応混合物中のアルキレンオキシドの濃度 が0.1から8重量パーセントの範囲にあり、さらに、水が反応混合物の15か ら30重量パーセントの範囲を占め、かつさらに水対アルキレンオキシドの比 が8:1から2:1の範囲にある方法。 15.その方法は、第一級水酸基が水酸基の40パーセントを上回るトリプロピ レングレコールが第一級水酸基である請求項14の方法である請求項7のトリプ ロピレングリコール組成物。 16.第一級水酸基が水酸基の36パーセントを上回る部分が第一級水酸基であ るトリプロピレングリコール組成物。 17.第一級水酸基が水酸基の36パーセントを上回るトリアルキレングリコー ル組成物。 18.トリアルキレングリコールがトリプロピレングリコールまたはトリブチレ ングリコールで、水酸基の少なくとも40パーセントが第一級水酸基である請求 項17のトリアルキレングリコール組成物。 19.Nが少なくとも2であるN次のアルキレングリコール製造方法において、 (a)N次のアルキレングリコールをつくるのに適する条件下で、アルキレン オキシド、水、酸触媒および1次ないし(N−1)次のアルキレングリコール類 の群から選ばれる少なくとも1種の低次アルキレングリコールを反応器内に連続 的に導入して反応混合物をつくり、なお、アルキレンオキシド、N次アルキレン グリコールおよび低次アルキレングリコールのアルキレン単位が少なくとも3個 の炭素を含み、さらに水が反応混合物の1から60重量パーセントの範囲を占め 、かつさらに水対アルキレンオキシドのモル比が14未満である工程; (b)反応混合物の一部を反応器から熱交換器に循環し、ノズルから反応器に 戻して、反応混合物を激しく混合させ、反応混合物からN次のアルキレングリコ ール生成物流を取り出す工程; (c)該生成物流を栓流反応器に給送する工程;および (d)栓流反応器からN次アルキレングリコールを回収する工程の組合せを特 徴とする方法。 20.アルキレンオキシド、水、酸触媒および1次ないし(N−1)次のアルキ レングリコール類の群から選ばれる少なくとも1種の低次アルキレングリコール を含む反応混合物を連続的に収容する第1反応器; アルキレンオキシド、水、および低次アルキレングリコールを反応器の第1反 応器に導入する第1反応器と液体が流通する反応物給送装置; 第1反応器と液体が流通する酸貯蔵タンクおよび該貯蔵タンクから第1反応器 へ酸をポンプ輸送するポンプを含む、第1反応器に酸を導入する酸ループ; 反応器と液体が流通する冷却器および反応混合物を、冷却器と第1反応器の間 を循環させて反応物を混合させるポンプを含む冷却ループ; 第1反応器と液体が自由に流通する加熱器および反応混合物を、加熱器と第1 反応器の間を循環させて、反応混合物を混合させるポンプを含む加熱ループ;お よび 反応混合物からN次アルキレングリコール生成物を連続的に取り出す生成物流 の組合わせを特徴とするN次アルキレングリコールを製造することのための請求 項19の方法に適する装置。 21.Nが少なくとも2であるN次のアルキレングリコール製造法において、 (a)反応器内で、水および、1次ないし(N−1)次のアルキレングリコー ル類の群から選ばれる少なくとも1種の低次アルキレングリコールを接触させて 反応混合物をつくる工程;ならびに (b)工程(a)の完了後、反応混合物に、アルキレンオキシドおよび酸触媒 を連続的に添加し、なお該酸触媒は、反応混合物中にアルキレンオキシドを蓄積 を避けるのに十分な量を加え、さらに、アルキレンオキシド、N次アルキレング リコールおよび低次アルキレングリコールのアルキレン単位が少なくとも3個の 炭素を含み、さらに水は反応混合物の1から60重量パーセントの範囲を占め、 かつさらに水性混合物中の水対アルキレンオキシドのモル比が14未満である工 程の組合せを特徴とする方法。 22.N次のアルキレングリコールを、N次のアルキレングリコールをつくるの に適する条件下で、反応混合物中で、アルキレンオキシド、水、酸触媒および1 次ないし(N−1)次のアルキレングリコール類の群から選ばれる少なくとも1 種の低次アルキレングリコールを共に接触させることにより調製し、なおNが少 なくとも2であり、さらにN次アルキレングリコールおよび低次アルキレングリ コールのアルキレン単位が少なくとも3個の炭素を含み、さらに水が反応混合物 の1から60重量パーセントの範囲を占め、かつさらに水対アルキレンオキ シドのモル比が14未満であることを特徴とするN次アルキレンオキシドとカル ボン酸とを接触させてエステルを作る追加の工程を特徴とする請求項1の方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 チャッペル,マイケル・エル アメリカ合衆国テキサス州77566,レイ ク・ジャクソン,リギュストラム 303 (72)発明者 マーフィー,フランク・ハロルド アメリカ合衆国テキサス州77566,レイ ク・ジャクソン,プラム・コート 57 (72)発明者 シャータム,ロバート・ページ アメリカ合衆国テキサス州77541,フリー ポート,アイビー・コート 31 (72)発明者 ワーンリー,ウォルター・エル アメリカ合衆国テキサス州77515,アング ルトン,ヒューストン・アベニュー 141

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.N次のアルキレングリコールをつくるのに適する条件下で、反応混合物中 でアルキレンオキシド、水、酸触媒および1次ないし(N−1)次のアルキレン グリコール類の群から選ばれる少なくとも1種の低次アルキレングリコールを共 に接触させることを含み、なおNが少なくとも2であり、さらにアルキレンオキ シド、N次アルキレングリコールおよび低次アルキレングリコールのアルキレン 単位が少なくとも3個の炭素を含むN次のアルキレングリコール製造法において 、水が反応混合物の1から60重量パーセントの範囲を占め、かつ水対アルキレ ンオキシドのモル比が14未満であることを特徴とする方法。 2.N次のアルキレングリコールが実験式: HO(R2O-(N-1)(CH(R1)CH2)OH (式中、Nは少なくとも2、R1はC1もしくはさらに高次のアルキルまたは置 換アルキルで、各R2はR1と同じか、またはC3もしくはさらに高次のアルキ ルまたは置換アルキルの中からそれぞれ選ばれる)を有し、 アルキレンオキシドが実験式: (式中、R1は前述の通りであり)を有し、 かつ、低次アルキレングリコールが実験式: HO(R2O-MH (式中、Mは1からN−1の範囲であり、R2は前述の通りであり)を有する請 求項1の方法。 3.Nが2ないし4、R1がメチルまたはエチル、かつ各R2がプロピルまた はブチルの中からそれぞれ選ばれる請求項2の方法。 4.酸が、非酸化性強酸であり、かつ良好な脱離基または好ましくない求核試 薬である対イオンを有する請求項2の方法。 5.水が反応混合物の10から50重量パーセントの範囲を占め、かつ水対ア ルキレンオキシドのモル比が12:1から1:1の範囲にある請求項4の方法。 6.酸がリン酸根または硫酸根を含む請求項5の方法。 7.水酸基の36パーセントを越える部分が第一級水酸基である請求項1の方 法でつくったトリプロピレングリコール組成物。 8.水酸基の44パーセントを上回る部分が第一級水酸基である請求項7の方 法でつくったトリプロピレングリコール組成物。 9.増加した第一級水酸基を有するトリプロピレングリコールをつくるのに適 する条件下で、反応混合物中で、プロピレンオキシド、水、酸触媒ならびにモノ プロピレングリコールおよびジプロピレングリコールから選ばれる少なくとも1 種の低次アルキレングリコールを共に接触させることを含む第一級水酸基含有量 の多いトリプロピレングリコールの製造法において、水が反応混合物の1から6 0重量パーセントの範囲を占め、かつ水対アルキレンオキシドの比が14未満で あることを特徴とする方法。 10.酸が非酸化性強酸であり、かつ良好な脱離基または好ましくない求核試薬 である対イオンを有する請求項9の方法。 11.水が反応混合物の10から50重量パーセントの範囲を占め、水対アルキ レンオキシドの比が12:1から1:1の範囲にあり、かつ反応混合物中のアル キレンオキシドの濃度が0.01から20重量パーセントの範囲にある請求項1 0の方法。 12.水が反応混合物の10から35重量パーセントの範囲を占め、水対アルキ レンオキシドの比が10:1から2:1の範囲にある請求項11の方法。 13.酸がリン酸根または硫酸根を含む請求項9の方法。 14.酸が硫酸またはリン酸である請求項9の方法において、該方法を20℃か ら180℃の範囲にある温度および1気圧(101kPa)から20気圧(2026kP a)の範囲にある圧力で行い、さらに、反応混合物中のアルキレンオキシドの濃度 が0.1から8重量パーセントの範囲にあり、さらに、水が反応混合物の15か ら30重量パーセントの範囲を占め、かつさらに水対アルキレンオキシドの比が 8:1から2:1の範囲にある方法。 15.第一級水酸基が水酸基の40パーセントを上回る請求項14の方法でつ くったトリプロピレングリコール組成物。 16.第一級水酸基が水酸基の36パーセントを上回る請求項9の方法でつくっ たトリプロピレングリコール組成物。 17.第一級水酸基が水酸基の36パーセントを上回るトリアルキレングリコー ル組成物。 18.トリアルキレングリコールがトリプロピレングリコールまたはトリブチレ ングリコールで、水酸基の少なくとも40パーセントが第一級水酸基である請求 項17のトリアルキレングリコール組成物。 19.Nが少なくとも2であるN次のアルキレングリコール製造方法において、 (a)N次のアルキレングリコールをつくるのに適する条件下で、アルキレン オキシド、水、酸触媒および1次ないし(N−1)次のアルキレングリコール類 の群から選ばれる少なくとも1種の低次アルキレングリコールを反応器内に連続 的に導入して反応混合物をつくり、なお、アルキレンオキシド、N次アルキレン グリコールおよび低次アルキレングリコールのアルキレン単位が少なくとも3個 の炭素を含み、さらに水が反応混合物の1から60重量パーセントの範囲を占め 、かつさらに水対アルキレンオキシドのモル比が14未満である工程; (b)反応混合物の一部を反応器から熱交換器に循環し、ノズルから反応器に 戻して、反応混合物を激しく混合させ、反応混合物からN次のアルキレングリコ ール生成物流を取り出す工程; (c)該生成物流を栓流反応器に給送する工程;および (d)栓流反応器からN次アルキレングリコールを回収する工程の組合せを特 徴とする方法。 20.アルキレンオキシド、水、酸触媒および1次ないし(N−1)次のアルキ レングリコール類の群から選ばれる少なくとも1種の低次アルキレングリコール を含む反応混合物を連続的に収容する第1反応器; アルキレンオキシド、水、および低次アルキレングリコールを反応器の第1反 応器に導入する第1反応器と液体が流通する反応物給送装置; 第1反応器と液体が流通する酸貯蔵タンクおよび該貯蔵タンクから第1反応器 へ酸をポンプ輸送するポンプを含む、第1反応器に酸を導入する酸ループ; 反応器と液体が流通する冷却器および反応混合物を、冷却器と第1反応器の間 を循環させて反応物を混合させるポンプを含む冷却ループ; 第1反応器と液体が自由に流通する加熱器および反応混合物を、加熱器と第1 反応器の間を循環させて、反応混合物を混合させるポンプを含む加熱ループ;お よび 反応混合物からN次アルキレングリコール生成物を連続的に取り出す生成物流 を含むN次のアルキレングリコール製造装置。 21.Nが少なくとも2であるN次のアルキレングリコール製造法において、 (a)反応器内で、水および、1次ないし(N−1)次のアルキレングリコー ル類の群から選ばれる少なくとも1種の低次アルキレングリコールを接触させて 反応混合物をつくる工程;ならびに (b)工程(a)の完了後、反応混合物に、アルキレンオキシドおよび酸触媒 を連続的に添加し、なお該酸触媒は、反応混合物中にアルキレンオキシドを蓄積 を避けるのに十分な量を加え、さらに、アルキレンオキシド、N次アルキレング リコールおよび低次アルキレングリコールのアルキレン単位が少なくとも3個の 炭素を含み、さらに水は反応混合物の1から60重量パーセントの範囲を占め、 かつさらに水性混合物中の水対アルキレンオキシドのモル比が14未満である工 程の組合せを特徴とする方法。 22.N次のアルキレングリコールとカルボン酸とを接触させてエステルをつく ることによるエステルの製造法において、該N次のアルキレングリコールを、N 次のアルキレングリコールをつくるのに適する条件下で、反応混合物中で、アル キレンオキシド、水、酸触媒および1次ないし(N−1)次のアルキレングリコ ール類の群から選ばれる少なくとも1種の低次アルキレングリコールを共に接触 させることにより調製し、なおNが少なくとも2であり、さらにN次アルキレン グリコールおよび低次アルキレングリコールのアルキレン単位が少なくとも3個 の炭素を含み、さらに水が反応混合物の1から60重量パーセントの範囲を占め 、かつさらに水対アルキレンオキシドのモル比が14未満であることを特徴とす る方法。 23.付加生成物の製造方法において、該方法が、付加生成物をつくるのに適す る条件下で、反応混合物中でアルキレンオキシド、水、酸触媒およびアルコール 類を共に接触させることを含み、なおアルキレンオキシドが少なくとも3個の炭 素を含み、さらに水が反応混合物の1から60重量パーセントの範囲を占め、か つさらに水対アルキレンオキシドのモル比が14未満である方法。
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