JPH095038A - クロメート処理鋼板のクロメート被膜厚測定方法及び装置 - Google Patents

クロメート処理鋼板のクロメート被膜厚測定方法及び装置

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JPH095038A
JPH095038A JP14867395A JP14867395A JPH095038A JP H095038 A JPH095038 A JP H095038A JP 14867395 A JP14867395 A JP 14867395A JP 14867395 A JP14867395 A JP 14867395A JP H095038 A JPH095038 A JP H095038A
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JP
Japan
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light
chromate
wavelength
film thickness
steel sheet
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JP14867395A
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Inventor
Noboru Ohira
昇 大平
Kozo Maeda
孝三 前田
Takashi Ito
隆 伊東
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JFE Engineering Corp
Takano Co Ltd
Original Assignee
Takano Co Ltd
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 オン・ライン化に適し、測定精度が高いクロ
メート処理鋼板のクロメート被膜厚測定方法及び装置を
提供することを目的とする。 【構成】 紫外線から可視光領域の光を含む光源の投光
器3から積分器2内を通過してクロメート処理鋼板の表
面に照射され、その乱反射光を干渉フィルタ5a,6a
によって、350〜390nm及び450〜700nm
の範囲のそれぞれの一波長を選択して光電変換素子5
b,6bで測定し、また、投光路に設けられた半透明ミ
ラー4で反射する光を干渉フィルタ8a,9aで同波長
域のそれぞれから一波長を選択して光電変換素子8b,
9bで計測して、それぞれの出力をデジタル処理してク
ロメート処理鋼板のクロメート被膜の膜厚を計測するよ
うにしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鋼板等の表面に被着さ
れる膜厚を測定するクロメート被膜厚測定方法及び装置
に関し、詳しくは、クロメート鋼板の被膜付着量を光学
的手段によって測定するクロメート処理鋼板のクロメー
ト被膜厚測定方法及び装置に係るものである。
【0002】
【従来の技術】従来の冷延鋼板やメッキ鋼板(例えば、
亜鉛メッキ鋼板)は、塗装下地または一時的防錆のため
に、クロメート処理あるいはリン酸塩処理等の化成処理
が行われる。クロメート処理は、6価のクロム(CrO
2 ,NaCr2 2 ・2H2 O等)と無機酸(主として
硫酸)を主成分とする水溶液を処理液とし、酸により金
属素地が腐食されて6価のクロムが一部還元され、3価
のクロムを含む不溶性の水和酸化物を生成して金属表面
に沈着して被膜を形成する。その被膜は非晶質ゲル状で
ある。
【0003】このクロメート処理は、ロールコーティン
グ方式等によって行われる。図7に示すように、処理液
槽1に満たされ処理液L中にピックアップローラ2が浸
漬され、処理液Lはピックアップローラ2及びアプリケ
ータローラ3によって、それらの胴部表面に移行して鋼
板ガイドローラ4で鋼板Sに塗布される。鋼板Sに形成
された被膜は厚さが部分的に偏ってもならず、所定の膜
厚になるように制御する必要がある。従って、処理中に
膜厚の的確な制御・管理を行うことは言うまでもなく、
塗布タイプのクロメート処理により形成される被膜の膜
厚は、処理液の濃度や液温度及び各ロールの周速度やギ
ャップ調整等に依存しており、これらが厚膜制御因子と
なる。
【0004】一方、被膜の膜厚測定方法としては、鋼板
表面に形成された被膜を薬液で溶解・採取して、原子吸
光により試料中のクロム量を定量し、クロム量から厚膜
を算定する方法と、鋼板表面の被膜を蛍光X線により分
光分析して膜厚を算定する方法がある。しかし、前者の
原子吸光による測定方法は、従来オフ・ライン測定での
み行われており、無論、オン・ライン化には適していな
い。後者の蛍光X線分析は、オン・ライン化が可能であ
り既に実現されている。このようなオン・ライン化が可
能な膜厚測定方法としては、例えば、以下のようなもの
が開示されている。
【0005】例えば、特開昭62−135707号公報
に開示された被膜付着量測定装置では、処理液の濃度や
液温度及び各コータロールの周速度やギャップ調整して
も極めて制御が困難であることから、クロメート付着量
と色調との間に相関があることを利用し、測定対象と基
準板について測定された色差測定値から被膜の厚さを計
測する方法が開示されている。
【0006】また、ティン・フリー・スチール上の水和
酸化クロムの付着量系の被膜の測定としては、特開昭5
8−154602号公報に開示されている。この被膜測
定は、紫外線域から可視域までの反射率の変化量を積分
球と分光器で測定する方法が開示されている。
【0007】後者の従来について、図8及び図9を参照
して説明すると、図8では被膜が形成された鋼板1が走
行しており、サポートローラー2が設けられ、遮光筐5
の中には積分球3が鋼板1の表面に近接して対向配置さ
れ、分光光度計4で被膜からの反射率を計測するもので
ある。図9は2台の積分球3a,3bと分光光度計4
a,4bを使用するものであり、一方の分光光度計4a
では特定波長の赤外・可視光源を備え、他方の分光光度
計4bでは特定波長の紫外光線を備えたものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来のクロメート処理
による膜厚測定は、処理液の濃度や薬液等の指標として
コーターロールの周速度、ギャップ調整を行っても、被
膜を所定の膜厚に形成することは実際上極めて困難であ
る。しかし、オン・ライン・クロメート付着量計でクロ
ーメート被膜の膜厚を測定してその指示値に従って、図
8に示した前述のコーターロールの周速度やギャップ量
を修正することが有効である。しかし、オン・ライン・
クロメート付着量計として、原子吸光法は従来オフ・ラ
インでのみ測定が可能であり、塗布制御まで大きな時間
遅れが生じて十分な膜厚の制御ができない欠点がある。
【0009】蛍光X線分析による被膜測定方法はオン・
ライン化が可能であるが、設備費が高く、既設の処理ラ
インに設備導入する場合、レイアウト上の問題も多い欠
点を有する。また、特開昭62−135707号公報に
開示された色調を利用する方法は、コイル間での前処理
の違いに起因する原板色調の影響を受け易く絶対値の測
定には不向きであり、製造ラインで使用するのは困難で
ある欠点を有する。
【0010】また、特開昭58−154602号公報に
開示されているティン・フリー・スチール表面に形成さ
れる水和酸化クロム被膜の付着量計では測定波長をクロ
ム原子吸光域に波長限定していない上に、広い波長域で
の反射率パターンを取り扱っており、必ずしも付着量を
求めるステップがクロメート付着量測定に適していな
い。また、被膜の膜厚測定に分光器を用いているので高
価である欠点があり、2波長を同時に測定しようとする
と更に高価になるという欠点を有する。
【0011】本発明は、上述のような課題に鑑みなされ
たものであり、鋼板製造におけるオン・ライン化に適
し、測定精度が高いクロメート処理鋼板のクロメート被
膜厚測定方法及び装置を提供することを目的としてい
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するためになされたものであり、クロメートの原子吸
光の波長は350〜390nm付近であるので、この領
域を主波長とする。また、本波長による吸光度のみでは
可視域におけるベースラインの吸光度の変動の影響を受
けて測定誤差を生じるので、参照波長として450〜7
00nmの可視光域の少なくとも1波長をとり、両者の
吸光度の差及びクロメート付着量とが相関がある性質を
利用する。また、波長を選択する手段としては、投光側
は可視から紫外域までスペクトルを有するキセノンラン
プ等の光源を用い、鋼板からの乱反射光を積分球で受
け、積分球内の小窓に設けた干渉フィルタで波長を選択
して光電変換素子でその光量を検出している。また、光
源にキセノンランプ等を用いると可視から紫外域でスペ
クトル特性が経年変化し、その結果検出される吸光度差
が変移するが、投光経路に光路分岐手段(半透明ミラ
ー)と干渉フィルタと光電変換素子からなるモニタ用受
光系を備えることによって、上記2波長の投光強度を検
出し適切な演算式により経年変化を補正している。
【0013】以下、本発明の手段について各請求項毎に
説明する。請求項1の手段は、クロメート処理鋼板のク
ロメート被膜厚測定方法において、紫外線から可視領域
を含む光源からの光をクロメート被膜の付着した鋼板に
照射し、その乱反射光を積分球で受け、前記積分球に設
けた2つ以上の小窓にそれぞれ設けられた干渉フィルタ
により、一方の干渉フィルタでクロメート被膜の原子吸
光の波長域(350〜390nm)の少なくとも一波長
を選択して第1の光電変換素子でその吸光度を測定し、
且つ他方の干渉フィルタで波長域(450〜700n
m)少なくとも一波長の可視光を選択して第2の光電変
換素子で吸光度を測定し、前記第1と第2の光電変換素
子で得られる吸光度の差から前記鋼板のクロメート被膜
の付着量を求めることを特徴とするクロメート処理鋼板
のクロメート被膜厚測定方法である。
【0014】請求項2の手段は、請求項1のクロメート
被膜厚測定方法において、前記光源からの光を半透明ミ
ラーを透過して前記積分球を介して前記クロメート処理
鋼板に照射し、前記半透明ミラーで反射した前記光源か
らの光から、前記と同じ2波長域(350〜390n
m,450〜700nm)のそれぞれから少なくとも一
波長の光をそれぞれ干渉フィルタで選択してそれらの透
過光を第3と第4の光電変換素子でそれぞれ測定し、前
記光源のスペクトル特性の変化による膜厚計測値の変移
を補正するようにしたことを特徴とするクロメート処理
鋼板のクロメート被膜厚測定方法である。
【0015】請求項3の手段は、クロメート処理鋼板の
クロメート被膜厚測定装置において、紫外線から可視領
域を含む光を放射する光源と、前記光源をクロメートの
付着した鋼板に照射して、前記鋼板からの乱反射光を受
ける積分球と、前記積分球に設けた2つ以上の小窓に設
けられた干渉フィルタと、前記干渉フィルタを通過する
前記乱反射光のクロメート被膜の原子吸光の第1波長域
(350〜390nm)の少なくとも一波長を選択して
測定する第1の光電変換素子と、前記干渉フィルタを通
過する前記乱反射光の第2波長域(450〜700n
m)の少なくとも一波長の光量を測定する第2の光電変
換素子と、前記第1と第2光電変換素子の両者の吸光度
の差からクロメート付着量を求める演算手段とを備える
ことを特徴とするクロメート処理鋼板のクロメート被膜
厚測定装置。
【0016】請求項4の手段は、請求項3のクロメート
被膜厚測定装置において、前記光源からの光を前記積分
球を介して前記クロメート処理鋼板に照射する投光路に
設けられた光路分岐手段と、前記光源と前記積分球間の
投光路に設けられた前記光路分岐手段を介して得られる
反射光から前記第1と第2波長域のそれぞれから少なく
とも一波長の光を選択する第1と第2の補正用干渉フィ
ルタと、前記第1と第2の補正用干渉フィルタを透過し
た光の吸光度をそれぞれ測定する第3と第4の光電変換
素子と、前記第1乃至第4の光電変換素子から得られる
吸光度から前記光源のスペクトル特性の変化による膜厚
計測値の変移を補正する演算手段とを具備しすることを
特徴とするクロメート処理鋼板のクロメート被膜厚測定
装置である。
【0017】
【作用】本発明は、クロメートを塗布した電気亜鉛メッ
キ鋼板の分光器による分光特性を図2に示す。図2の分
光特性から明らかなように、350〜390nmに存在
する山PがCr原子固有の吸光域であり、クロメート塗
布量20mg/m2 程度以上で吸光特性を示している。
450〜700nmの可視光域がベースラインとなるが
種々の要因によりこの波長域の吸光度差とクロメート付
着量との相関を図3に示しており、非常に高い相関を示
す。
【0018】このような分光特性に基づいて、本発明で
は、投光器としてキセノンランプ等の紫外域までスペク
トルの伸びた光源を用いて、クロメート被膜を設けた鋼
板に照射し、その乱反射光を積分球で受け、その積分球
内に備えた2個以上の小窓から上記波長を透過する干渉
フィルタで波長を選択して光電変換素子で各波長の光量
を検出して膜厚を測定している。
【0019】また、キセノンランプ等は発光スペクトル
が経年変化するが、投光経路の途中に光路分岐手段(半
透過ミラー)と分岐された光路に光路分割手段(分割ミ
ラー)を備え、上記で選択したのと同じ波長透過特性を
有する干渉フィルタと光電変換素子からなる光量モニタ
機構を設けて光量を検出し、光源のスペクトル特性の経
年変化にともなう吸光度差の変移を補正している。主波
長(350〜390nm)の吸光度と参照波長(450
〜700nm)の吸光度は次式で表される。
【0020】 主波長吸光度=log〔k1×(R1/s1)〕…………………(1) 参照波長吸光度=log〔k2×(R2/s2)〕………………(2) クロメート被膜膜厚付着計の1次出力yは両者の吸光度
差であるので、1次出力yは、(1)式と(2)式から
求めることができる。
【0021】 y=log(k1×R1/s1)−log(k2×R2/s2) =log(s2/s1)+log(R1/R2)+log(k1/k2) ………(3)
【0022】但し、S1:主波長での積分球出力、 S2:参照波長での積分球出力、 R1:主波長でのモニタ出力、 R2:参照波長でのモニタ出力、 k1:測定対象を完全白板としたときの主波長での積分
球出力のモニタ出力に対する比、 k2:測定対象を完全白板としたときの参照波長での積
分球出力のモニタ出力に対する比、
【0023】尚、k1,k2は定数なので無視できる。
従って、(3)式の一次出力yに校正結果より求まる適
切なスパンをかけてバイアスを加えれば真の付着量を求
めることができる。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面に基づき
説明する。図1は本発明においてクロメート処理鋼板の
クロメート被膜厚測定装置である。
【0025】図1に於いて、クロメート被膜厚測定装置
に使用した光源はキセノンフラッシュランプによる投光
器3であり、投光器3からの光は積分球2の内部を貫い
て鋼板1に投光されている。投光器3の途中の投光路に
は、主照波長と参照波長の光量をモニタするための、半
透明ミラー(光路分岐手段)4、分割ミラー(光路分割
手段)7、干渉フィルタ8a,9a、光電変換素子8
b,9bからなるモニタ機構が備えられている。各光変
換素子5b,6b及び8b,9bの出力は積分器12に
入力され、それらの出力がA/D変換器13でデジタル
信号に変換され、それらのデジタル信号は演算処理器1
4で処理され、その演算結果が表示器15に表示され、
膜厚が測定される。尚、干渉フィルタ5a,8aは例え
ば370nmの波長を選択する主波長干渉フィルタであ
り、6a,9aは例えば580nm参照波長干渉フィル
タである。
【0026】投光器3の光源の発光スペクトルは図4に
示される波長を示し、光源の2波長の経時変化を図5に
示している。積分球2は直径が70mmφであり、発光
周期は15Hzである。主波長は370nm、参照波長
は580nmとし干渉フィルタ5a,6a,8a,9a
の透過半値幅は3%である。光電変換素子5b,6b,
8b,9bは十分応答特性の優れた電流電圧変換が行わ
れるものを使用して、各発光後の受光素子の出力電圧を
各パルスごとに積分器12で積分する。積分器12の出
力は、その後、A/D変換器13でホールドして、サン
プリングしてデジタル信号に変換する。そのデジタル信
号に基づく受光光量と積分結果が比例関係となってお
り、そのときの値を以下の手順で演算処理器14で計算
することによって求めることができる。
【0027】演算処理器14では、次式の算出式が計算
プログラムとして設けられている。先にも説明したが、
主波長吸光度と参照波長吸光度は、次式の算出式で求め
ることができる。
【0028】主波長吸光度=log〔k1×(R1/s
1)〕,参照波長吸光度=log〔k2×(R2/s
2)〕で求められ、付着量計の1次出力yは両者の吸光
度差であるので、次式のように表される。
【0029】 y=log〔k1×(R1/s1)〕−log〔k2×(R2/s2)〕 =log(s2/s1)+log(R1/R2)+log(k1/k2)
【0030】即ち、S1:主波長での積分球出力、 S2:参照波長での積分球出力、 R1:主波長でのモニタ出力、 R2:参照波長でのモニタ出力、 k1:測定対象を完全白板としたときの主波長での積分
球出力のモニタ出力に対する比、 k2:測定対象を完全白板としたときの参照波長での積
分球出力のモニタ出力に対する比、
【0031】尚、k1,k2は定数なので無視できる。
この一次出力yに対して確性したスパンを掛けて、バイ
アスを加えることにより膜厚計の出力となる。実際の測
定では、20回分の測定値を求め、それらの値を平均し
て真の測定値として表示器15に表示される。
【0032】本実施例のクロメート処理鋼板のクロメー
ト被膜厚測定方法について、図1を参照して説明する
と、紫外線から可視光領域の光を放射する投光器3から
の光をクロメート被膜の付着した鋼板1に照射し、その
乱反射光を積分球2で受け、積分球2に設けた2つ以上
の小窓10,11にそれぞれ設けられた干渉フィルタ5
a,6aにより、干渉フィルタ5aによりクロメート被
膜の原子吸光の波長域(350〜390nm)の少なく
とも一波長(例えば、370nm)を選択して光電変換
素子5bでその吸光度を測定し、干渉フィルタ6aで4
50〜700nmの可視光の少なくとも一波長(例え
ば、580nm)を選択して光電変換素子6bで吸光度
を測定して、光電変換素子5a,6bで得られる吸光度
の差から鋼板1のクロメート被膜の付着量を求めるクロ
メート被膜厚測定方法である。
【0033】また、投光器3からの光が半透過ミラー4
(光路分岐手段)を透過して積分球2を介してクロメー
ト処理鋼板1に照射するとともに、半透過ミラー4で反
射した光を、上記と同じ各波長域(350〜390n
m,450〜700nm)からそれぞれ少なくとも一波
長(例えば、370nm,580nm)の光をそれぞれ
干渉フィルタ8a,9aで選択してそれらの透過光を光
電変換素子8b,9bでそれぞれ測定する。それらの出
力を積分器12及びA/D変換器13でデジタル処理し
た後に、これらのデジタル信号を演算処理装置14によ
って、上記算術式に基づいて演算処理することにより投
光器3の光源のスペクトル特性の変化による膜厚計測値
の変移を補正してクロメート処理鋼板のクロメート被膜
厚測定方法である。
【0034】図6は、本実施例の装置によるクロメート
被膜厚をオンライン化により測定された確性結果を示し
ており、オフラインの蛍光X線分析結果と比較して相関
係数r=0.98,標準偏差σ=2.5mg/m2 とな
っており、非常に良好な精度が得られることが判明し
た。
【0035】尚、図1の実施例では、光源の経時変化を
監視するモニタ機構を備えた実施例が示されているが、
基本的には、モニタ機構を備えることなく、経時変化を
演算処理装置等で補正することも可能であることは言う
までもない。上記実施例では、一例として一波長で測定
する実施例が示されているが、二波長以上を選択してよ
り光の強度を高めて吸光度を計測することも可能である
ことは言うもでもない。
【0036】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、鋼板上のクロメート付着量計をオンラインで高精度
にかつ安価で簡単な装置で実現できる効果を奏する。
【0037】(1)本発明は、紫外線から可視域を含む
光をクロメート被膜の付着した鋼板に照射し、その乱反
射光を積分球で受け、積分球内に設けた2つ以上の小窓
からの乱反射光を干渉フィルタで選択しそれぞれ光電変
換素子で吸光度を測定する。1つは350〜390nm
の範囲内の主波長光強度を選択測定し、もう一つは45
0〜700nmの範囲内の参照波長強度を選択測定し、
両者の吸光度の差からクロメート付着量を求めることに
よって検出精度を高めることができるとともに、安価な
測定装置が提供できる利点がある。
【0038】(2)本発明によれば、投光器の投光路の
途中に半透過ミラーを備え、その反射光を上記と同じ2
波長を選択する干渉フィルタと干渉フィルタを透過した
光を光電変換素子で測定することにより、光源のスペク
トル特性の変化によって経時変化により膜厚計測の測定
値が変化することを防ぎことができるので、一層検出精
度を高めることができるとともに、電源電圧の変動によ
る光強度の変動等による環境変化の影響や経時変化の影
響を解消できるので、オンライン計測として極めて効果
的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示すクロメート被膜厚測定装
置の一実施例を示すブロック図である。
【図2】クロメート処理亜鉛メッキ鋼板の分光特性を示
す図である。
【図3】クロメート処理亜鉛メッキ鋼板のクロメート付
着量と分光特性から求まる2波長の吸光度の差の相関を
示す図である。
【図4】本発明の実施例で用いた光源の発光スペクトル
を示す図である。
【図5】本発明の実施例で用いた光源の発光強度の経時
変化を示す図である。
【図6】本発明のクロメート被膜厚測定装置の確性結果
を表す図である。
【図7】従来のクロメート被膜のコーティング方法を説
明するための図である。
【図8】従来の被膜厚測定装置の例を示す図である。
【図9】従来の被膜厚測定装置の例を示す図である。
【符号の説明】
1 鋼板 2 積分球 3 投光器 4 半透過ミラー 5a,8a 370nm主波長干渉フィルタ 6a,9a 580nm参照波長干渉フィルタ 5b,8b 光電変換素子 6b,9b 光電変換素子 10,11 小窓 12 積分器 13 A/D変換器 14 演算処理装置 15 表示器
フロントページの続き (72)発明者 伊東 隆 東京都千代田区神田須田町一丁目13番1号 タカノ株式会社東京営業所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クロメート処理鋼板のクロメート被膜厚
    測定方法において、 紫外線から可視領域を含む光源からの光をクロメート被
    膜の付着した鋼板に照射し、その乱反射光を積分球で受
    け、前記積分球に設けた2つ以上の小窓にそれぞれ設け
    られた干渉フィルタにより、一方の干渉フィルタでクロ
    メート被膜による原子吸光の波長域(350〜390n
    m)の少なくとも一波長を選択して第1の光電変換素子
    でその吸光度を測定し、且つ他方の干渉フィルタで波長
    域(450〜700nm)の少なくとも一波長の可視光
    を選択して第2の光電変換素子でその吸光度を測定し、
    前記第1と第2の光電変換素子で得られる吸光度の差か
    ら前記鋼板のクロメート被膜の付着量を求めることを特
    徴とするクロメート処理鋼板のクロメート被膜厚測定方
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のクロメート被膜厚測定
    方法において、 前記光源からの光を光路分岐手段を透過して前記積分球
    を介して前記クロメート処理鋼板に照射し、前記光路分
    岐手段で反射した前記光源からの光から、前記と同じ各
    波長域(350〜390nm,450〜700nm)の
    それぞれから少なくとも一波長の光を干渉フィルタで選
    択し、それらの干渉フィルタを通過した透過光を第3と
    第4の光電変換素子でそれぞれ測定し、前記光源のスペ
    クトル特性の変化による膜厚計測値の変移を補正するよ
    うにしたことを特徴とするクロメート処理鋼板のクロメ
    ート被膜厚測定方法。
  3. 【請求項3】 クロメート処理鋼板のクロメート被膜厚
    測定装置において、 紫外線から可視領域を含む光を放射する光源と、 前記光源からの光をクロメート被膜が付着した鋼板に照
    射して、前記鋼板からの乱反射光を受ける積分球と、 前記積分球に設けた2つ以上の小窓に設けられた干渉フ
    ィルタと、 前記干渉フィルタの一つを通過するクロメート被膜によ
    る原子吸光の第1波長域(350〜390nm)の少な
    くとも一波長の光量を測定する第1光電変換素子と、 前記干渉フィルタの他の一つを通過する前記乱反射光の
    第2波長域(450〜700nm)の少なくとも一波長
    の光量を測定する第2光電変換素子と、 前記第1と第2光電変換素子によって得られる吸光度の
    差からクロメート付着量を求める演算手段とを備えるこ
    とを特徴とするクロメート処理鋼板のクロメート被膜厚
    測定装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のクロメート被膜厚測定
    装置において、 前記光源からの光を前記積分球を介して前記クロメート
    処理鋼板に照射する投光路に設けられた光路分岐手段
    と、 前記光源と前記積分球間の投光路に設けられた前記光路
    分岐手段を介して得られる反射光から前記第1と第2波
    長域のそれぞれから少なくとも一波長の光を選択する第
    1と第2の補正用干渉フィルタと、 前記第1と第2の補正用干渉フィルタを透過した光の吸
    光度をそれぞれ測定する第3と第4の光電変換素子と、 前記第1乃至第4の光電変換素子から得られる吸光度か
    ら前記光源のスペクトル特性の変化による膜厚計測値の
    変移を補正する演算手段とを具備することを特徴とする
    クロメート処理鋼板のクロメート被膜厚測定装置。
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