JPH09502971A - Crohn’s病および/または潰瘍性大腸炎の治療もしくは予防 - Google Patents

Crohn’s病および/または潰瘍性大腸炎の治療もしくは予防

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JPH09502971A JP7509445A JP50944595A JPH09502971A JP H09502971 A JPH09502971 A JP H09502971A JP 7509445 A JP7509445 A JP 7509445A JP 50944595 A JP50944595 A JP 50944595A JP H09502971 A JPH09502971 A JP H09502971A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、Crohn’s病および/または潰瘍性大腸炎の治療もしくは予防方法を提供する。この方法は、ペプチドTまたはその誘導体もしくは類似体の投与を含む。この方法で用いられる好ましい化合物には、

Description

【発明の詳細な説明】 Crohn’s病および/または潰瘍性大腸炎の治療もしくは予防 本発明は、Crohn’s病および/または潰瘍性大腸炎の治療もしくは予防 に関する。 Crohn’s病すなわち局所的回腸炎は、小腸に炎症がある状態を示す用語 である。しばしば疝痛(センツウ)様の腹痛、腸の不調、体重減少および微熱を 伴う。概して腹部が膨張し、腸が太くなったように感じることもある。狭くなっ た腸の管が遮断されると、直ちに手術を必要とする。この疾患の原因は知られて いない。初期の病害は、腸の粘膜下組織およびリンパ腺のリンパ組織の過形成で ある。 この原因は知られていないので、まだ特定の治療法がない。初期の段階では、 現在の治療(または少なくとも管理)は、高ビタミンで残留性の低い食事療法、 スルホンアミド類および抗生物質を含む医療療法である。あるケースではコルチ コステロイド類を使用した場合に、有望な結果が報告されている。腸のダメージ を受けた部分を除去する手術は、医療的治療に反応しないケースのためにとって おく。外見上うまく手術がなされた場合でも、15パーセント以上の割合で再発 しがちである。 手術を除いて、コルチコステロイド療法は、これまでのところCrohn’s 病の最も成功率の高い治療法である。しかしながら、ステロイド化学療法には、 欠点および害がある。GoodmanとGilmanは、“治療の薬理学的主成 分(The Pharmacological Basis of Therapeutics)”、第7版、1985で、 ”診療的見地からは、その抗炎症効果のためにコルチコステロイドを投与するこ とは一時的緩和療法である;疾患の根本的な原因は残存する;炎症の症状が抑制 されたにすぎない。この炎症の抑制であり、コルチコステロイドを価値のある治 療剤−時には救命−にする結果である。医療的災難に特有の可能性を与える特性 でもある。”と述べている。 Crohn’s病は、胃腸の慢性的な状態であり、よく回腸、結腸もしくはこ れら双方に感染する。以下の異なる診断により、潰瘍性大腸炎と区別される: Crohn’s病 急性虫垂炎 エルジニア属(Yersinia)の感染 リンパ腫 潰瘍性空回腸炎 大腸炎 感染性大腸炎 虚血性大腸炎 放射線性大腸炎(Radiation colitis) 他の出血原因、例えば結腸のポリープまたは癌腫 非ステロイド化合物群、すなわちペプチドTおよびその誘導体並びに類似体を Crohn’s病および/または潰瘍性大腸炎の予防および治療に使用できるこ とが見出された。 本発明に使用できる多くのペプチドは、元々in vitroでHIVの感染並びに複 製の予防に効果的であるとの記載があり(欧州特許公開第0249390号公報 、欧州特許公開第0249394号公報および国際特許公開第8809338号 公報を参照)、これらの文献を法が認める最大限の範囲で参照として取り込む。 本明細書中に取り込んだ他の全ての文献も同様である。また、本発明で使用でき る化合物も未解決であり、1993年3月29日に出願されたPCT特許出願P CT/GB93/00649は公開されていない。これらの明細書に開示された 全ての化合物は、本願発明に使用することができる。原型のペプチドは、オクタ ペプチド Ala-Ser-Thr-Thr-Thr-Asn-Tyr-Thr に起源の根本的なポイントを備え ている。これは、アミノ酸残基の50%がトレオニンであることから、ペプチド Tと呼ばれる。 従って、本発明の第一の態様は、治療に適した量の以下の一般式1の直鎖状も しくは環状ペプチド: I-A-B-C-D-E-F-G-H-II (一般式1) [式中、 AはAla、Gly、Val、Ser、Thrまたは欠失、 BはAla、Gly、Val、Ser、Thrまたは欠失、 CはSer、Thrまたは欠失、 DはSer、Thr、Asn、Glu、Arg、Ile、Leuまたは欠失、 EはSer、Thr、Aspまたは欠失、 FはThr、Ser、Asn、Arg、Gln、Lys、Trpまたは欠失、 GはTyr、Phe、Trp、Leu、Met、Ileまたは欠失、 HはThr、Arg、Gly、Met、Met(O)、Cys、Thr、Glyまたは欠失、 IはCysまたは欠失、 IIはCysまたは欠失、 任意に、少なくとも一つのアミノ酸が、アミノ酸のヒドロキシルおよび/また はアミノおよび/またはアミド基を介してモノマー様またはポリマー様の炭水化 物またはその誘導体で置換されてもよく、 このペプチドは少なくとも4つのアミノ酸残基を含有し、 薬学的に許容できるこれらの塩類であってもよい。] を患者に投与することを含む、患者におけるCrohn’s病および/または潰 瘍性大腸炎の治療もしくは予防方法からなる。 一般式1に引用された各アミノ酸は、L-またはD-立体異性配置とすることが でき、Hの候補はエステル化またはアミド化されてもよい。このペプチドは、少 なくとも4つのアミノ酸を含む。 本発明で使用できるテトラ-、ペンタ-、ヘキサ-、ヘプタ-、オクタ-およびノ ナ(non)-ペプチドは、例えば、カルボキシル末端またはアミノ末端から、ある いは配列の内部から、一度に一つの残基を欠失した配列: I-A-B-C-D-E-F-G-H-II から選択される全てのペプチドである。 コア(中心)配列Thr-Thr-Asn-Tyr-Thr-を備えたペプチドは、両端に付加的な アミノ酸残基を有することが好ましく、そのうちのいくつかは、一般式2で表せ る: X-Ser-Thr-Thr-Thr-Asn-Tyr-Y (一般式2) 式中、XはAlaおよびD-Alaから選択されたアミノ酸末端残基であり、YはMet 、Thr、Thr-アミドから選択されたカルボキシ末端である。 上記ペプチド群の特に好ましいペプチドは、前記のコア配列-Thr-Thr-Asn-Tyr -Thr-を備えている。上記の一般式2のペプチド、並びに特に式-Ser-Thr-Thr-Th r-Asn-Tyr-の種々のペプチドTは、細胞表面のレセプター部位をブロッキングす ることにより、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)がヒトの細胞に結合することを 阻害するのに非常に有効であることが見出された。全体がコアペプチド配列を含 む一般式2のペプチドを必要としなければ、用語ペプチドTは、明細書と引例を 通じて用いられる。それゆえ、ペプチドTは、特に式D-Ala-Ser-Thr-Thr-Thr-As n-Tyr-Thr-アミドの、原型(プロトタイプ)ペプチドTとも称される、普通に理 解されるオクタペプチドTの変形であると解される一般式2の化合物全体を包含 するものである。 本発明は、臨床(ヒト)および獣医学の薬剤の両方に用いることができる。そ れゆえ、本発明は、Crohn’s病および/または潰瘍性大腸炎の治療もしく は予防の方法、すなわちヒトまたは他の動物の患者に一般式1のペプチドを投与 することを含む方法にも適用される。このペプチドは一般的に、場合ごとの事情 を考慮して、効果的で非毒性の量、もしくは効能と毒性との間の許容できるバラ ンスをとる量で投与される。 本発明で使用できる好ましいペプチドは、活性成分として式 -Thr-Thr-Asn-Tyr-Thr- のアミノ酸配列を有する。 本発明で使用できる最も好ましいペプチドは、以下の通りである: 1.D-Ala-Ser-Thr-Thr-Thr-Asn-Tyr-Thr-NH2(原型ペプチドT) 2.Ala-Ser-Thr-Thr-Thr-Asn-Tyr-Thr 3.D-Ala-Ser-Thr-Thr-Thr-Asn-Tyr-Thr 4.D-Ala-Ala-Ser-Ser-Ser-Asn-Tyr-Met 5.Thr-Asp-Asn-Tyr-Thr 6.Thr-Thr-Ser-Tyr-Thr 7.Thr-Thr-Asn-Tyr-Thr 8.D-Thr-Thr-Tyr-D-Thr 9.D-Ala-Ser-D-Thr-Thr-D-Thr-Asn-Tyr-D-Thr-NH2 10.D-Ser-Ser-D-Thr-Thr-D-Thr-Thr-Tyr-D-Thr-NH2 多くの場合、アミノペプチダーゼ類による分解から分子を保護するために、D -立体異性体のアミノ末端アミノ酸を具備すると有利である;選択的または付加 的に、カルボキシペプチダーゼによる分解から分子を保護するために、カルボキ シ末端はアミノ酸アミド(an amino acid amide)としてもよい。これに関連して 、上記化合物5,6および7は、アミノ末端残基としてD-Thrを備えた類似体お よび/またはカルボキシ末端におけるアミド誘導体を含む。 さらに、上記ペプチドの一つ以上のアミノ酸が、最初のアミノ酸の代わりにN -アルキル[例えば(C-C)アルキル]アミノ酸で置換されてもよいと解す るべきであり、例えばメチルおよびエチルを含んでもよい。一つ以上のアミノ酸 (Ser,Thr,Tyr)のヒドロキシル基側鎖は、エーテルもしくはエステル基に誘導 されてもよい。例えばフェニルエステル、ベンジルエーテルもしくはチオフェノ ールエチルエステル等の、(C-C)アルキル、アリールもしくはアリール (C-C)アルキルエステル類、エーテル類、チオエステル類およびチオエ ーテル類の様に、あらゆる(任意に置換された)アルキルエステルまたはエーテ ルが形成されてもよい。現在好ましいエーテル類は、メチル、エチルおよびプロ ピルエーテル類であり、現在好ましいエステル類は、メチル、エチルおよびプロ ピルエステル類である。 さらに、C-末端アミドは、C-C(直鎖状のもの、側鎖を備えたもの、ま たは環状のもの)を備えたアルキルアミドとすることができると解するべきであ り、アルキル残基自身は、ヒドロキシ基、フルオロ基等の単一または多数の基で 置換することができる。同様にN末端アミノ基は、ヒドロキシ基、フルオロ基等 の単一または多数の基で置換可能なC-C(直鎖状のもの、側鎖を備えたも の、または環状のもの)のカルボン酸でアセチル化することができる。このよう な誘導は、生物学的活性よりも、可溶性、生物学的利用性および安定性(物理的 、化学的、代謝的)等の特性を改良するためである。 アミノ酸Ser,Thrおよび/またはTyrのヒドロキシル側鎖並びにアミノ酸Asnお よび/またはGlnのアミド基は、異なる炭水化物類または炭水化物の誘導体で置 換することができる。炭水化物誘導体は、上述したものとすることができる。 この発明で使用できる直鎖状ペプチドは、通常の固相ペプチド合成技術(“固 相ペプチド合成技術(Solid Phase Peptide Synthetic Techniques”、第2版.J .M.Stewart,J.D.Young,Pierce Chemical Company,1984,ISBN: 0-935940-0 3-0を参照)のような適切なあらゆる方法で調製することができる。頻繁に使用 される固相法は、マリフィールド技術(Merrifield technique)である。他の可能 性は、溶液相法(solution phase techniques)である。好ましいペプチド、原型 ペプチドTは、Peptech(ヨーロッパ),Hillerod,Denmarkから容易に得られる 。 本発明で使用できる環状ペプチドは、例えばTetrahedron Letters,26 5155(1 985)のY.Hamadaに記載されているような既知の技術で調製することができる。 環状ペプチドは、二つのCys残基間のジスルフィド結合の形態で、および/また はカルボキシ末端アミノ酸残基とアミノ末端残基との反応により、および/また はアミノ末端残基と例えばGluがD位の場合はGluの(挿入y(insert y))-カル ボキシル基との反応により確立することができる。 炭水化物誘導体は、当該技術分野で既知の方法で調製することができる。グリ コシル化されたペプチドTは、1992年4月30日に発行されたUrgeら,Bioc hem.Bioohvs.Res.Comms. 184(2) 1125-1132(1992)に開示されているが、本発 明の利用については開示も示唆もされていない。 本発明で用いられるペプチドは、薬学的に使用できるキャリアと組み合わせた 組成物として投与することができる。 ペプチドまたはペプチド製剤は、単独、もしくは例えば抗生物質および/また は抗ウイルス性剤および/または抗菌剤等の抗感染剤あるいは抗炎症剤または抗 腫瘍剤のような他の薬学的に使用できる活性剤と組み合わせて使用することがで きる。 このペプチドは、鼻腔内吸入スプレー、肺内吸入スプレーまたは他の方法で、 経口、頬、非経口、直腸、膣から投与される。特に、本発明に係るペプチドは、 スプレーまたはパウダーを備えた吸入用、注射用(例えば、皮下、筋肉内、静脈 内、間接内または槽内注射)、点滴用もしくは経口投与用に調剤することができ 、 添加防腐剤と共にアンプルまたはタブレットもしくは複投与(multi-dose)バイア ルまたは他の容器内に単位投与形態で提供することができる。この組成物は、懸 濁液、溶液、もしくは油性または水性ビヒクル中のエマルションまたはゲルの形 態をとることができ、懸濁化、安定化および/または分散剤等の製剤成分(formu latory agents)を含有することができる。あるいは、直接的投与のためまたは使 用前に適切なビヒクル(例えば、無菌の、発熱物質を含まない水、通常の生理食 塩水または5%デキストロース)を備えた構成とするために、活性成分をパウダ ー状および/または凍結乾燥された形態とすることができる。ペプチドを含有す る薬学的組成物は、抗菌活性剤等の他の活性成分や防腐剤も含有することができ る。 この組成物は、0.001−99%(W/V、または好ましくはW/W)の活 性物質を含有することができる。Peptech(ヨーロッパ)から得られたペプチド Tは、普通に調剤され、無菌的に複投与バイアル中の5%デキストロース溶液に パッケージされる。このペプチドを、生理食塩水等の他のキャリアにパッケージ してもよい。 好ましくは、各投与量のペプチド濃度は、1mlの皮下注射には約8.5mg /mlである。 この組成物は、治療的もしくは予防的に効果的な投与量、すなわち一日あたり 0.05−10000mg、特に一日あたり5−1000mgで投与される。本 発明に係るペプチドは無毒であるため、非常に大量に使用することができる。し かしながら、通常はその必要がない。日々の投与量は、当然のことながら必要な コントロールの度合いに依存する。 組成物の注射または点滴による投与用では、約70kgの体重の成人の治療の ために用いられる日々の投与量は、多くの場合0.2mg〜20mgの活性物質 の範囲であり、1日に1〜4回の投与形態で投与され、このような投与量の範囲 は、投与経路と患者の状態に依存している。 上述の組成物は、成分を混合もしくは合わせることによって調製することがで きる。 現在のところ、Crohn’s病の治療で用いられる主要な治療は、ステロイ ドプレドニソンである。さらに、非ステロイド抗炎症剤5ASAおよび4ASA も一般的に使用される。Crohn’s病の治療におけるペプチドTとそのアナ ログの有用性があるなら、ペプチドTとそのアナログを含む治療が、ステロイド および非おび非ステロイド抗炎症剤の使用を含む治療に付属して使用できると信 じられる。このような付属的治療は、一般に用いられる抗炎症剤の投与レベルを 減少し得ることである。このような補助的治療は、本発明の範囲内である。 本発明の特徴をより明確に理解するために、以下にその好ましい形態を以下の 実施例を参照しながら記載する。 実施例 A.研究目的 その急性/亜急性(0から2週)期と、合併した(combined)急性、亜急性およ び慢性(0から4週)期との両方で、ラットのTNBS大腸炎の治療においてペ プチドTの作用の潜在的治療効果およびメカニズムを調べる。 B.方法の概要 雄のSprague-Dawleyラット、体重265−315gを、Innovar-Vet(フェン タニール+ドロペリドール)を0.03ml/100g体重で腹腔内注入して鎮 静させ、30%エタノール中0.8ml30mgTNBS(TNBS大腸炎の動 物)または通常の生理食塩水(コントロール/大腸炎でない動物)のいずれかを 直腸内に滴注した。その日の直腸内滴注の後で、コントロールの動物をビヒクル の皮下注射で処理し、TNBS大腸炎の動物をビヒクル、プレドニソン(5mg /kg)、もしくはペプチドT(0.1、1.0、10mg/kg)の皮下注射 で処理した。処理は、次の14〜28日間、一日に一度で続けた。 14日(2週連続)または28日(4週連続)に、動物の体重を測定し、ペン トバルビタールで麻酔した。コールター(coulter)カウンターを用いた全白血 球細胞数(WBC)の決定用の末梢血液のサンプルを得るために、心臓の穿刺を 行った。次いで、ミッドライン(midline)側腹切開を行い、結腸を露出させて切 除した。この結腸を長手方向に切開し、糞便をきれいに洗い流した。結腸粘膜の 損傷、下痢および癒着のひどさについて、動物の処理グループを知らない観察者 が、添付した基準を用いて評価した。各結腸の部位の長さ(cm)および重量を 、 結腸重量/長さ比(壁内水腫(intramural edema)および/または線維症の指標) を決めるために測定した。標準的な生化学技術を用いた顆粒球蓄積の指標として 、組織のミエロペルオキシダーゼ(MPO)活性の生化学的測定のために組織の サンプルを取り出した。また、組織のサンプルを、組織病理学試験の次なる工程 のために取り出して固定した。 異なる処理グループ間の差異を、相違(体重、WBC数、結腸の重量/長さ比 、MOP活性)の一つの分析または非パラメーター的同等Kruskall-Wallis試験 (粘膜の損傷、癒着もしくは下痢のひどさの半定量的段階)のいずれかを用いて 分析した。次いで、処理グループの個々の組の間の差異の重要性を、パラメータ ー性データーにはpost hoc Tukey's試験を用いて、また、非パラメーター性デー ターにはDunnの多重比較試験(Dunn's multiple comparison test)を用いて評価 した。 C.TNBS大腸炎の治療におけるペプチドTの効能を調べる2週連続の結果の 概要 C.i.全WBC数におけるペプチドTの効果 図1に見られるように、一日に一回のビヒクルの皮下注射を受けたTNBS誘 発大腸炎の動物において、全WBC数は、ビヒクルを与えられたコントロール( 大腸炎ではない)の動物で観察されたWBC数の約二倍であった。プレドニソン 5mg/kg、ペプチドT0.1mg/kg、ペプチドT1.0mg/kg、も しくはペプチドT10mg/kgを用いた二週間にわたる一日一回の皮下注射で は、全てにおいて、ビヒクルを与えられた大腸炎を有する動物と比べて、TNB S大腸炎を有する動物における全WBC数が減少した。WBC数におけるこのよ うな減少は、統計学的な重要性を成し遂げるものではないが(p<0.05)、 これらの全てが、ビヒクルを受けたTNBS大腸炎の動物に対して0.06−0 .07のP値を示した。 C.ii.体重のTNBS大腸炎による変化に対するペプチドTの効果 図2は、TNBS大腸炎の開始後2週の、異なる処理グループ毎における動物 の最初(すなわち大腸炎の誘発の前)と最後の体重を示す。見てわかるように、 コントロールの動物(すなわちビヒクルの毎日の注射を受けた大腸炎でない動物 )は、2週間で著しい(p<0.05)体重の増加があった。対照的に、ビヒク ルを受けたTNBS大腸炎の動物は、大腸炎の2週の進展の間にあまり体重を増 やすことができなかった。 興味深いことに、プレドニソンもしくは3種の投与量のどのペプチドTでの処 理でも、大腸炎を有する動物における体重の増加を引き起こす傾向があり、これ は、プレドニソンおよび10mg/kgの投与量のペプチドTを受けた動物では 顕著(p<0.05)になる[さらに、ペプチドTを0.1もしくは1.0mg /kgで受けた動物では重要(p値が0.06〜0.08)になりつつある]。 C.iii.結腸の損傷のパラメーターにおけるペプチドTの効果 図3ないし7は、結腸の損傷/大腸炎の種々の指標の結果を示している。図3 に見られるように、どの処理も、確立された半定量的評価スケールを用いて等級 付けされた粘膜の損傷のひどさを減ずることができなかった。10mg/kgの 投与量のペプチドTが、限界的に粘膜の損傷のひどさを減少し得るという微妙な 示唆がある。同様に、どの処理も、TNBS大腸炎を有する動物において進展す る結腸の瘉着のひどさを余り減少しなかったが(図4)、プレドニソンもしくは ペプチドT0.1あるいは10mg/kgで処理された動物において癒着を減少 する一般的な傾向があった。結腸の水腫と顆粒球蓄積のそれぞれの指標である 腸の重量/長さの比 (図5)と結腸のミエロペルオキシダーゼ活性(図7)から 、実際上同じパターンが観察される。プレドニソンもしくはペプチドT0.1ま たは10mg/kgで処理された動物におけるTNBSのひどさにおける減少を 示唆する微妙な傾向に関わらず、大腸炎のグループ(処理および未処理の)にお ける実際に全ての動物が、類似する下痢の度合いを示した(図6)。 C.iv.2週間凍続の結果/結論の概要 TNBS大腸炎の誘発後2週間(すなわち大腸炎の急性および亜急性期の間に )行われた評価の結果は、3種の投与量(0.1、1.0、10mg/kg)の どのペプチドTも白血球増加のひどさを減少させることにおいてプレドニソンに 匹敵し、ラットにおけるTNBS大腸炎の進展による体重の増加/減少ができな いことを示唆する。これらの結果は、ペプチドTが大腸炎の体質的もしくは全身 的な徴候を減少するという仮説と一致する。4週の結果 4週の時点までビヒクルを投与されたTNBS大腸炎を有する動物は、大部分 が回復し、大腸炎がそれ自身自発的に解消したように見える。 広く記載された本発明の精神もしくは範囲から分離することなく、特定の実施 態様に見られるように、本発明に対して多数の変形および/または修飾をするこ とができるということは、当業者には理解されるであろう。本実施態様は、それ ゆえ、全ての態様において例証として考慮され、制限的なものではない。
───────────────────────────────────────────────────── 【要約の続き】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.以下の一般式1の直鎖状もしくは環状ペプチド: I-A-B-C-D-E-F-G-H-II (一般式1) [式中、 AはAla、Gly、Val、Ser、Thrまたは欠失、 BはAla、Gly、Val、Ser、Thrまたは欠失、 CはSer、Thrまたは欠失、 DはSer、Thr、Asn、Glu、Arg、Ile、Leuまたは欠失、 EはSer、Thr、Aspまたは欠失、 FはThr、Ser、Asn、Arg、Gln、Lys、Trpまたは欠失、 GはTyr、Phe、Trp、Leu、Met、Ileまたは欠失、 HはThr、Arg、Gly、Met、Met(O)、Cys、Thr、Glyまたは欠失、 IはCysまたは欠失、 IIはCysまたは欠失、 任意に、少なくとも一つのアミノ酸が、アミノ酸のヒドロキシルおよび/また はアミノおよび/またはアミド基を介してモノマー様またはポリマー様の炭水化 物またはその誘導体で置換されてもよく、 このペプチドは少なくとも4つのアミノ酸残基を含有し、 薬学的に許容できるこれらの塩類であってもよい。] を治療に適した投与量で患者に投与することを含む、患者におけるCrohn’ s病および/または潰瘍性大腸炎の治療もしくは予防方法。 2. ペプチドが、一般式2: X-Ser-Thr-Thr-Thr-Asn-Tyr-Y (一般式2) [式中、XはAlaおよびD-Alaから選択されたアミノ酸末端残基であり、YはMe t、Thr、Thr-アミドから選択されたカルボキシ末端である。] である請求項1記載の方法。 3. ペプチドが、以下のペプチド 1.D-Ala-Ser-Thr-Thr-Thr-Asn-Tyr-Thr-NH2 2.Ala-Ser-Thr-Thr-Thr-Asn-Tyr-Thr 3.D-Ala-Ser-Thr-Thr-Thr-Asn-Tyr-Thr 4.D-Ala-Ala-Ser-Ser-Ser-Asn-Tyr-Met 5.Thr-Asp-Asn-Tyr-Thr 6.Thr-Thr-Ser-Tyr-Thr 7.Thr-Thr-Asn-Tyr-Thr 8.D-Thr-Thr-Tyr-D-Thr 9.D-Ala-Ser-D-Thr-Thr-D-Thr-Asn-Tyr-D-Thr-NH2、および 10.D-Ser-Ser-D-Thr-Thr-D-Thr-Thr-Tyr-D-Thr-NH2 からなる群から選択される請求項1記載の方法。 4. ペプチドの一つ以上のアミノ酸が、置換されたN-アルキル[例えば(C −C)アルキル]アミノ酸である請求項1ないし3のいずれか一項記載の方 法。 5. 一つ以上のアミノ酸Ser、Thrおよび/またはTyrのヒドロキシル基側鎖が 、エーテルもしくはエステル基に誘導された請求項1ないし3のいずれか一項に 記載の方法。 6. ペプチドが、薬学的に使用できるキャリアと共に組成物として投与される 、請求項1ないし5のいずれか一項に記載の方法。 7. ペプチドが直鎖状である、請求項1ないし6のいずれか一項に記載の方法 。
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