JPH09502353A - プラスモジウム・ビバックスおよびプラスモジウム・ファルシパルム赤血球結合蛋白質からの結合領域 - Google Patents

プラスモジウム・ビバックスおよびプラスモジウム・ファルシパルム赤血球結合蛋白質からの結合領域

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JPH09502353A JP7508825A JP50882595A JPH09502353A JP H09502353 A JPH09502353 A JP H09502353A JP 7508825 A JP7508825 A JP 7508825A JP 50882595 A JP50882595 A JP 50882595A JP H09502353 A JPH09502353 A JP H09502353A
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Abstract

(57)【要約】 本発明はプラスモジウム・ファルシパルムまたはP.ビバックスにより引き起こされるマラリアの治療および予防に有用な単離されたポリペプチドを提供する。特に、本ポリペプチドはEBL群中の蛋白質の結合領域並びにP.ファルシパルムのメロゾイト上のシアル酸結合蛋白質(SABP)由来のものである。本ポリペプチドはまたP.ビバックスのメロゾイト上のダッフィ抗原結合蛋白質(DABP)由来のものでもよい。

Description

【発明の詳細な説明】 プラスモジウム・ビバックスおよびプラスモジウム・ファルシパルム赤血球結合 蛋白質からの結合領域 発明の背景 毎年2〜4億人の人間が罹患し1〜2百万人がそのために死亡するマラリアは 、依然として世界で最も重大な感染性疾病の一つである。アフリカの地方におけ る1〜4才の子供の全死亡者の約25%がマラリアによるものである。マラリア が全世界的な健康問題として重要であるため、マラリアワクチンを同定し開発す るためにかなりの努力が払われている。 ヒトにおけるマラリアは4種の寄生体プラスモジウム(Plasmodium)、すなわち P.ファルシパルム(falciparum)、P.ビバックス(vivax)、P.ナレシ(knowlesi) およびP.マラリアエ(malariae)により引き起こされる。ヒトにおけるマラリア の主な原因はP.ファルシパルムであり、それによって毎年2〜4億人の人間が 罹患し、1〜4百万人の人間が死亡する。 P.ナレシ(旧世界サルで見られるマラリア菌株でヒトの赤血球も侵襲する) およびP.ファルシパルムとは違い、P.ビバックス(ヒトに対して感染性である 4種のうちの1種)は試験管内で培養することができない。P.ビバックスはP. ナレシと実質的な系統的類似性を有するが、これらの2種は多くの重要な面にお いて異なる。例えば、P.ビバックスは多くのサル種に感染性でなく、感染は他 のものでは不十分であるのに対して、P.ナレシはヒトには不十分な感染性であ るが多くのサル種には易感染性である。 マラリアに対抗する種々の可能なワクチンの根拠は寄生体のライフサイクルの 理解を通して認識される。若いマラリア寄生体すなわち「スポロゾイト」がカに よりヒトの血液流中に注入される時にヒトにおける感染が始まる。注入後、寄生 体は肝臓細胞に限局化する。約1週間後に、寄生体すなわち「メロゾイト」が血 液流中に放出される。血液流中への寄生体の侵襲が「赤血球」期を開始させる。 成長し発達するために各々の寄生体が赤血球の中に入る。メロゾイトが赤血球の 中で成熟したものはトロフォゾイトと呼ばれる。トロフォゾイトはそれによって 赤血球が破裂するまで数回の核分裂(増員増殖)を行い、6〜24個のメロゾイ トを放出する。5、6回の無性増員増殖サイクル後に、一部の寄生体は、無性生 殖によりシゾントになる代わりに、「配偶子母細胞」として知られる形態学的に 特徴のある形態に発達し、それらは長く生存し有性発達を行う。 マラリア寄生体の有性発達は雌の寄生体すなわち「大配偶子母細胞」と雄の寄 生体すなわち「小配偶子母細胞」を必要とする。これらの配偶子母細胞はヒトに おいてはそれ以上の発達をしない。カの中に配偶子母細胞が取り入れられると、 カの中腸で複雑な有性サイクルが始まる。10〜20分後に赤血球がカの中腸で 崩壊する。小配偶子母細胞は鞭毛放出により発育し続け、極めて鞭毛の発達した 8個の小配偶子を放出する。小配偶子および大配偶子の融合で接合が起こる。接 合した寄生体は接合体として知られており、それは「オーキネート」に発達する 。オーキネートはカの中腸に付着し、卵母細胞に形質転換し、その中で多くの小 さいスポロゾイトを生ずる。中腸に付着する前に、オーキネートは、取り入れら れた寄生体の侵襲に対する障壁として明白に働く囲食膜をまず突破するにちがい ない。卵母細胞が破裂するとスポロゾイトは血リンパを介してカの唾液腺に移動 する。一旦カの唾液中にはいると、寄生体は宿主に注入可能となる。 プラスモジウムのライフサイクルの赤血球期は、宿主中のマラリアの臨床的お よび病理学的特徴がこの期に起因するため、ワクチン開発に特に関係がある。P .ビバックスおよびP.ナレシでは、ダッフィ陽性赤血球上に存在するダッフィ血 液型決定基がヒト赤血球の侵襲には必須である[Miller他、Science 189:561-5 63,(1975);Miller他、N.Engl.J.Med.295:302-304,(1976)]。P.ファル シパルムでは、メロゾイトの赤血球中への侵襲は赤血球上のグリコホリン上のシ アル酸に対する結合に依存するようである[Miller他、J.Exp.Med.146:277- 281,(1971);Pasvol,他、Lancet.ii:947-950(1982);Pasvol,他、Nature,27 9:64-66(1982);Perkins,J.Exp.Med.160:788-798(1984)]。サルの寄生体 であるP.ナレシに関する研究で、侵襲中に起きる複数の事象がさらに明白に理 解された。P.ビバックスおよびP.ファルシパルムがそれぞれダッフィ抗原およ びシアル酸と結合しても、それらは互いに、そしてP.ナレシと共通の侵襲方法 を有するようである。 P.ナレシでは、侵襲中にメロゾイトは最初にメロゾイトの表面のどこかで赤 血 球に付着し、次に再配向して、その頂端部が赤血球と接触する[Dvorak他、Scie nce 187:748−750、(1975)]。メロゾイトの付着および再配向は共にダッフィ 陽性およびダッフィ陰性細胞上で同等によく起きる。次にメロゾイトの頂端部と ダッフィ陽性赤血球との間で結合が生じ、その後に液胞生成および液胞中へのメ ロゾイトの侵入が起こる。Aikawa他、J.Cell Biol.77:72-82(1978)。結合生 成および赤血球中へのメロゾイト侵入はダッフィ陰性細胞上では起こらず[Mill er他、J.Exp.Med.149:172-184(1979)]、これはダッフィ決定基に特異的な 受容体が頂結合生成に関係するが最初の付着には関係しない ことを示唆している。 メロゾイトの頂点端部は3種の細胞小器官、すなわちロープテリー(rhoptry) 、デンスグラニュールおよび短系(microneme)、の存在により規定される。ロー プテリーおよびデンスグラニュールはそれらの内容物を液胞生成時に放出する[ Ladda他、1969;Aikawa他、J.Cell Biol.,77:72-82(1978);Torn他、Infecti on and Immunity 57:3230-3233(1989);BannisterおよびDluzewski,Blood Cel ls 16:257-292(1990)]。今までのところ短系の機能は未知である。しかしなが ら、短系の位置はそれらが侵襲過程に関与していることを示唆している。ダッフ ィ抗原結合蛋白質(DABP)およびシアル酸結合蛋白質(SABP)はそれぞ れP.ナレシおよびP.ファルシパルムの短系に限局化されている[Adams他、Cel l 63:141-153(1990);Sim他、Mol.Biochem.Parasitol.51:157-160(1992)] 。 DABPおよびSABPは、感染した赤血球がメロゾイトを放出した後に培養 上澄み液中に出現する可溶性蛋白質である。免疫化学データは、赤血球上のP. ビバックスおよびP.ファルシパルムのダッフィおよびシアル酸受容体用の各々 のリガンドであるDABPおよびSABPが可溶形または膜結合された形のいず れかという点で同一である結合の特異性を有することを示している。 DABPはダッフィ血液型決定基と特異的に結合する135kDa蛋白質であ る[Wertheimer他、Exp.Parasitol.69:340ー350(1989);Barnwell他、J.Exp .Med.169:1795-1802(1989)]。それ故、DABPの結合はヒトのダッフィ陽 性赤血球に特異的である。ヒトの赤血球に関しては4種の主要ダッフィ表現型、 すなわち抗−Fyaおよび抗−Fyb血清により定義されたFy(a)、Fy(b)、 Fy(ab)およびFy(陰性)、がある[Hadley他、In Red Cell Antigens and A ntibodies,G.Garratty,編集(Arlington,Va.:American Association of Blo od Banks)pp.17-33(1986)]。DABPはP.ビバックスによるに侵襲に同等に 感受性であるFy(a)およびFy(b)赤血球の両方と同等に結合するが、Fy( 陰性)赤血球とは結合しない。 SABPすなわち175kDa蛋白質の場合には、結合は赤血球上のグリコホ リンシアル酸残基に対して特異的である[CamusおよびHadley,Science 230:553 -556(1985);Orlandi,他、J.Cell Biol.116:901-909(1992)]。それ故、ノイ ラミニダーゼ処理(それはシアル酸残基を切断する)により赤血球がP.ファル シパルム侵襲に対して免疫性になる。 したがって、結合の特異性および寄生体による侵襲との相互関係により、DA BPおよびSABPが赤血球上のシアル酸およびダッフィ抗原と相互作用するP .ビバックスおよびP.ファルシパルムの蛋白質であることが示される。両者の蛋 白質をコードする遺伝子はクローン化されており、そのDNAおよび予期される 蛋白質配列は決定されている[B.Kim Lee Sim,他、J.Cell Biol.111:1877- 1884(1990);Fang,X.,他、Mol.Biochem Parasitol.44:125-132(1991)]。 世界的にかなりの研究努力がなされたにもかかわらず、プラスモジウム寄生体 の複雑さおよびその宿主とのそれとの相互作用のために、マラリアの血液期の予 防または緩和に関して満足のいく解決法を発見することはできなかった。マラリ アはそのように大きな世界的な健康問題であるため、この疾病の影響を緩和する 方法に関する要望がある。本発明はプラスモジウム侵襲に対する効果的な予防お よび治療手段を提供する。 発明の概要 本発明は単離されたDABP結合領域ポリペプチドおよび/または単離された SABP結合領域ポリペプチドを含む組成物を提供する。DABP結合領域ポリ ペプチドは好ましくは約200〜約300個のアミノ酸残基を含むが、SABP 結合領域ポリペプチドは好ましくは約200〜約600個のアミノ酸残基を含む 。好ましいDABP結合領域ポリペプチドはSEQ ID No.2に見られるア ミノ酸配列の残基1〜約325を有する。好ましいABP結合領域ポリペプチド はS EQ ID No.4のアミノ酸配列の残基1〜約616を有する。 本発明はまた医薬的に許容可能な担体および生物中でプラスモジウム・ビバッ クスのメロゾイトに対する保護免疫応答を誘発するのに十分な量の単離されたD ABP結合領域ポリペプチドを含む医薬組成物も包含する。さらに、プラスモジ ウム・ファルシパルムに対する保護免疫応答を誘発するのに十分な量の単離され たSABP結合領域ポリペプチドを医薬組成物に加えてもよい。 医薬的に許容可能な担体および生物中でプラスモジウム・ファルシパルムのメ ロゾイトに対する保護免疫応答を誘発するのに十分な量の単離されたSABP結 合領域ポリペプチドを含む医薬組成物も提供される。さらに、プラスモジウム・ ビバックスに対する保護免疫応答を誘発するのに十分な量の単離されたDABP 結合領域ポリペプチドを医薬組成物に加えてもよい。 DABP結合領域ポリペプチドまたはSABP結合領域ポリペプチドをコード する単離されたポリヌクレオチドも開示されている。さらに、本発明はDABP 結合領域ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを含む組み換え細胞も包含 する。 この発明はさらに患者においてプラスモジウムのメロゾイトに対する保護免疫 応答を誘発させる方法も含む。この方法は患者に、免疫学的に有効な量の、医薬 的に許容可能な担体および単離されたDABP結合領域ポリペプチド、SABP 結合領域ポリペプチドまたはそれらの組み合わせを含む医薬組成物を投与するこ とを含む。 この開示はまたP.ファルシパルム175kDおよびP.ビバックス135kD 結合蛋白質において保存されている領域を有する赤血球結合リガンド(EBL) 群における別のP.ファルシパルム遺伝子のDNA配列も提供する。 定義 ここで使用される「DABP結合領域ポリペプチド」または「SABP結合領 域ポリペプチド」は、それぞれダッフィ抗原結合蛋白質(DABP)またはシア ル酸結合蛋白質(SABP)のシステインに富んだアミノ末端領域からの配列と (以下で定義されている通り)実質的に同一であるポリペプチドである。そのよ うなポリペプチドはグリコホリン上でダッフィ抗原またはシアル酸残基のいずれ かと結合することができる。特に、DABP結合領域ポリペプチドはN−末端ア ミノ酸(残基1)から約残基325までの結合領域内のSABPの配列と実質的 に同様なアミノ酸残基からなる。SABP結合領域ポリペプチドはN−末端アミ ノ酸(残基1)から約残基616までの結合領域内のDABPの配列と実質的に 同様なアミノ酸残基からなる。 EBL群の遺伝子によりコードされた結合領域ポリペプチドは以上で定義され ているDABPおよびSABPの結合領域の配列と実質的に同一の残基からなっ ている。EBL群はDABPおよびSABPの保存されている領域と実質的に同 様な配列を含む。これらには、ここでEBL−e1(SEQ ID No 5およ び6)、E31a(SEQ ID No 7および8)、EBL−e2(SEQ I D No 9および10)並びにProj3(SEQ ID No 11および12 )として報告されている配列が包含されている。 本発明のポリペプチドは全長の結合領域またはその断片からなっていてよい。 典型的にはDABP結合領域ポリペプチドは約50〜約325個の残基、好まし くは約75〜約300個の、より好ましくは約100〜約250個の残基からな るであろう。SABP結合領域ポリペプチドは約50〜約616個の残基、好ま しくは約75〜300個の、より好ましくは約100〜約250個の残基からな るであろう。 本発明の特に好ましいポリペプチドはSABPおよびEBL群の間で保存され ている結合領域内のものである。これらの保存されている領域内の残基は以下の 図1に示されている。 2つの配列におけるヌクレオチドまたはアミノ酸残基の配列が最大一致を見る ために整列化されたときに同一であるなら、2種のポリヌクレオチドまたはポリ ペプチドは「同一」であると言われる。比較のための配列の最適アラインメント は、SmithおよびWaterman のローカルホモロジーアラインメントアルゴリズム[ Adv.Appl.Math.2:482(1981)]や、Needeleman および Wunsch のホモロジー アラインメントアルゴリズム[J.Mol.Biol.48:443(1970)]、Pearlsonおよび Lipman の類似性探索方法[Proc.Natl.Acad.Sci.(U.S.A.)85:2444(1988)] 、これらのアルゴリズムのコンピューター計算方法(ウィスコンシン州メデ ィソン、サイアンスドライブ575、遺伝子コンピュータグループのウィスコン シンソフトウエアパッケージ、GAP,BESTFIT,FASTA,およびTFASTA)またはイ ンスペクションにより行ってもよい。これらの参考文献は引用することにより本 明細書の内容に含める。 「実質的な同一性」という用語は、ポリペプチドが約20〜約600個の残基 −典型的には約50〜約500個の残基、通常は約250〜約300個の残基、 の比較窓にわたり対照配列と比べて少なくとも80%の、好ましくは90%の、 より好ましくは95%以上の配列同一性を有する配列を含むことを意味する。同 一性%値は上記のプログラムを用いて決定される。本発明の特に好ましいペプチ ドはDABPおよびSABP中で保存されているシステイン残基の少なくとも7 0%が存在する配列を含むものである。さらに、ペプチドはDABPおよびSA BP中で保存されているトリプトファン残基の少なくとも50%が存在する配列 を含む。実質的な同様性という用語もここではDABP、SABPおよびEBL 群の配列の間で保存されていることが見いだされるアミノ酸残基に関して特に定 義されている。これらの保存されたアミノ酸はここで報告された全ての配列の間 で保存されたトリプトファンおよびシステイン残基から主としてなる。さらに、 保存されたアミノ酸残基にはチロシンで置換されていてもよいフェニルアラニン 残基も包含される。これらのアミノ酸残基は当業者により上述の方法を用いて配 列を整列化した後に、保存されていると測定することができる。 ポリペプチド配列が実質的に同一であることの他の徴候は、1つの蛋白質が他 の蛋白質に対して得られた抗体と免疫学的に反応性である場合である。それ故、 本発明のポリペプチドには、SABP結合領域、DABP結合領域に対して得ら れたまたはEBL群の保存されている領域に対して得られた抗体と免疫学的に反 応性であるポリペプチドが包含される。 ヌクレオチド配列が実質的に同一であることのもう一つの徴候は、2つの分子 がストリンジェント条件下で互いにハイブリッド形成する場合である。ストリン ジェント条件は配列依存性であり、環境が異なれば緊張条件も異なるであろう。 一般的には、ストリンジェント条件は規定されたイオン強度およびpHにおける 特異的配列に関する熱融点(Tm)より約5℃低く選択される。Tmは目標配列 の50%が完全に整合したプローブに対して(規定されたイオン強度およびpH において)ハイブリッド形成する温度である。典型的には、ストリンジェント条 件とは塩濃度がpH7において少なくとも約0.02モルであり、温度は少なく とも約60℃である。 「単離された」または「生物学的に純粋な」という用句は、その自然状態で見 られるような通常はそれに伴っている成分が実質的にまたは本質的に除去された 物質をさす。それ故、本発明の結合領域ポリペプチドはそれらのその場での環境 で通常伴っている物質、例えばメロゾイト膜の他の蛋白質を含有していない。し かしながら、蛋白質がPAGEにより均一または優性バンドに単離されている場 合でも、5〜10%の範囲内の痕跡量の天然蛋白質不純物が存在することがあり 、それらは希望する蛋白質と共に精製される。本発明の単離されたポリペプチド はそのような内因性の共精製された蛋白質を含有していない。 蛋白質純度すなわち均一性は当技術において既知である多数の手段、例えば蛋 白質サンプルのポリアクリルアミドゲル電気泳動およびその後の染色時の可視化 により示すことができる。ある種の目的のためには高い解像力が必要で、HPL Cまたは同様な精製手段が利用される。 「残基」という用語は、アミド結合またはアミド結合類似物によりオリゴペプ チド中に取り込まれているアミノ酸(DもしくはL)またはアミノ酸類似物をさ す。本発明のアミド結合類似物には当技術の専門家に既知であるペプチド骨格修 飾が包含される。 図面の簡単な説明 図1はDABP結合領域(ビバックス)、2つの相同SABP領域(SABP F1およびSABP F2)並びにEBL遺伝子群の内の配列決定されたもの( ebl−e1、E31a、EBL−e2および3つの相同Proj3領域)の推 定アミノ酸配列を表す。 図2はpRE4クローニングベクターの概略図を表す。 図3は本発明の保存されたモチーフをコードする配列を単離するために有用な プライマーを示す。 好ましい態様の説明 赤血球に対するメロゾイトおよびシゾントの結合はメロゾイトまたはシゾント の表面上の特異的な結合蛋白質により仲介されており、それは赤血球侵襲に必要 である。P.ファルシパルムの場合には、この結合は赤血球上のシアル酸グリコ ホリン残基とメロゾイトまたはシゾントの表面上のシアル酸結合蛋白質(SAB P)との間の特異的な相互作用を必要とする。精製されたSABPの、赤血球を 化学的にまたは酵素的に変更されたシアル酸残基と結合させる能力は、P.ファ ルシパルムの、これらの赤血球を侵襲する能力に対応した。さらに、シアル酸が 欠損している赤血球はSABPを結合しないしP.ファルシパルムによる侵襲も ない。P.ファルシパルムのSABPをコードしているDNAもクローン化され 配列決定されている。 P.ビバックスにおいては、赤血球に対する特異的な結合は赤血球上のダッフ ィ血液型抗原とメロゾイト上のダッフィ抗原結合蛋白質(DABP)との間の相 互作用を必要とする。ダッフィ結合蛋白質は、生物学的には、ヒトのダッフィ陽 性赤血球とは結合するがダッフィ陰性赤血球とは結合しないメロゾイトを感染赤 血球が放出した後に培養上澄み液中に出現する可溶性蛋白質であると定義された 。ダッフィ陽性赤血球に対するP.ビバックスDABP蛋白質の結合はダッフィ 血液型決定基に対する抗血清により阻止されることが分かった。精製されたダッ フィ血液型抗原もまた赤血球との結合を阻止する。DABPが、ウェスタンブロ ット上のダッフィ血液型決定基と結合することも分かった。 ヒトの赤血球上のダッフィ陽性血液型決定基はプラスモジウム・ビバックスに よるヒトの赤血球の侵襲にとって必須である。P.ビバックスのメロゾイト付着 および再配向はダッフィ陽性および陰性赤血球上で同等によく起きる。次にメロ ゾイトの頂端部とダッフィ−陽性赤血球との間で結合が形成され、その後に液胞 が形成されてメロゾイトが液胞の中に入る。結合形成および赤血球中へのメロゾ イトの侵入はダッフィ陰性細胞上では起きず、そのことはダッフィ決定基に特異 的な受容体が頂点結合形成には関係するが初期付着には関係しないことを示唆し ている。P.ビバックスおよびP.ナレシのDABPをコードするDNA配列はク ローン化されそして配列決定されている。 P.ビバックスの赤血球侵襲にはダッフィ血液型抗原が絶対に必要である。し かしながら、P.ファルシパルムの単離体は侵襲に関してはシアル酸への依存度 において異なる。シアル酸が欠損する赤血球を通常の割合で侵襲するある種のP .ファルシパルムクローンが開発されている。このことは、P.ファルシパルムの ある種の菌株は赤血球上で他のリガンドと相互作用することができ、従って異な る特異性を有する複数の赤血球結合蛋白質を有するかもしれないことを示唆して いる。 本発明の基礎はDABPおよびSABPの両方における結合領域の発見である 。DABPおよびSABPの予想された蛋白質配列の比較によって、2種の蛋白 質間の高度の類似性を有する両方の蛋白質におけるアミノ−末端の、システイン に富んだ領域の存在を明らかになる。DABPのアミノ−末端の、システインに 富んだ領域は約325個のアミノ酸を有し、一方SABPのアミノ−末端のシス テインに富んだ領域は約616個のアミノ酸を有する。これはSABP蛋白質中 のアミノ−末端のシステインに富んだ領域の明白な重複に起因する。システイン 残基はシステイン残基を取り囲むアミノ酸およびこの領域中の多数の芳香族アミ ノ酸残基と同様に、SABPおよびDABPの2つの領域の間で保存されている 。アミノ−末端システインに富んだ領域およびカルボキシル−末端近くの他のシ ステインに富んだ領域はDABP蛋白質とSABP蛋白質が最も類似している部 分である。これらの2つのシステインに富んだ領域間のアミノ酸配列の領域では DABPとSABPの間には限定された類似性しか見られない。 他のP.ファルシパルムのオープンリーディングフレーム、並びにSABPお よびDABPの結合領域と実質的な同一性を有する領域を持つ遺伝子が同定され ている。これらの配列の複数のコピーが寄生体ゲノムの中に存在し、そのことは 宿主−寄生体相互作用におけるそれらの重要な活性を示している。これらの配列 群(EBL群)はクロロキン耐性遺伝子座の遺伝研究中に構築された染色体7サ ブセグメントライブラリーからクローン化された〔Wellems他、PNAS 88:3382-3 386(1991)〕。EBL配列のアラインメントによりP.ファルシパルム175kD 蛋白質で高度に保存された領域が同定され、これらの保存された領域は遺伝子( ebl−e1、ebl−e2)を同定するために使用されており、それらの残基 の1個(ebl−e1)は染色体13上に存在する。マラリア寄生体のヒトの赤 血 球中の侵襲に影響を与える染色体13の領域内のこの遺伝子について遺伝連鎖研 究がなされている〔Wellems他、Cell 49:633-642(1987)〕。 これらのオープンリーディングフレームからのプローブを用いるサザンハイブ リダイゼーション実験は、これらの保存された配列の追加コピーがゲノム中のど こかに置かれていることを示した。染色体7上のオープンリーディングフレーム の最大のものは8キロベースであり、SABPおよびDABPのN−末端のシス テインに富んだ単位と相同の4個のタンデム反復を含有する。 図1はDABP結合領域とSABPの2つの相同領域(F1およびF2)とを有 するEBL群のアラインメントを表す。EBL群は最も望ましいアラインメント を得るために2つの副群に分割される。保存されたシステイン残基は肉太活字で 示し、保存された芳香族残基には下線を引いてある。 本発明のポリペプチドを使用してEBL遺伝子群中のSABP、DABPまた は保存された領域の結合領域に特異的なモノクローン抗体を得ることができる。 これらの抗体はマラリア感染の診断用にまたは赤血球にメロゾイトが結合するの を阻害する治療薬として使用できる。所望する抗原に対するモノクローン抗体の 製造は当技術の専門家に公知であるのでここでは詳細には論じない。 当技術の専門家が利用できる、種々の免疫グロブリン分子の製造および操作に 関する多くの技術を、結合を阻害するために容易に応用することができる。ここ で使用されている「免疫グロブリン」および「抗体」という用語は免疫グロブリ ン遺伝子により実質的にコードされた1種以上のポリペプチドからなる蛋白質を さす。免疫グロブリンは抗体の他に例えばFv、Fab、およびF(ab)2を含 む種々の形態で存在していても、単一鎖で存在していてもよい。免疫グロブリン の構造および機能の一般的論評に関しては、Fundamental Immunology,2d Ed., W.E.Paul 編集、Ravens Press,N.Y.,(1989)を参照のこと。 本発明のポリペプチドを結合させる抗体は種々の手段で製造できる。非−ヒト 、例えばネズミ、ウサギ、ウマ、などのモノクローン抗体の製造は公知で、例え ば動物をポリペプチドを含有する調合物を用いて免疫感作させることにより行わ れる。免疫感作された動物から得られた抗体−生成細胞を不死化しそしてスクリ ーニングするか、または最初にメロキソイトと赤血球との間の結合を阻害する抗 体 の製造に関してスクリーニングし、次に不死化する。モノクローン抗体製造の一 般的工程の議論に関しては、Harlow および Laneの Cold Spring Harbor Public ations,N.Y.,Antibodies,A Laboratory Manual(1988)を参照のこと。 従って、本発明はSABP、DABPとコードされたEBL群領域の間で保存 された結合領域中の配列に対する保護免疫応答またはモノクローン抗体の標的設 定を可能にする。これらの蛋白質の結合領域の同定によって大きい分子の機能要 素に研究の焦点を当てることができるため、ワクチン開発を促進させる結果とな る。結合領域内の特異的な配列が、進化中に保存されている重要領域に対する標 的を精密なものとするため、寄生体に対するワクチンとしての使用にとって好ま しい。 EBL群(これまでに配列が決定されていない)の遺伝子を患者におけるP. ファルシパルム寄生体の存在を検出するためのマーカーとして使用することがで きる。これは、EBL群の遺伝子の一部に相補的なオリゴヌクレオチドを用いる PCR反応によって、症状を示す患者の組織叉は血液を用いて当業者に公知の手 段により行うことができる。さらに、EBL群の配列を決定することによって、 当業者に、種々の用途で遺伝マーカーとして使用される明瞭なプローブを生成す る手段も与える。 さらに、本発明は宿主寄生体相互作用に関与するアピコンプレキサ(Apicomple xa)亜門の他の構成員に存在するがそれらに限定されない、保存されたモチーフ も規定する。このモチーフはプラスモジウム種および他の寄生性原生動物におい て、図3に示されている合成オリゴヌクレオチドプライマーを用いるポリメラー ゼ連鎖反応により同定することができる。PCR方法については以下に詳細に記 載する。これらのプライマーはDABP、SABPおよびEBL群の中で最高の 保存度を示す、保存されたモチーフ中の領域から考案される。図3はこれらの領 域およびそれらから誘導される共通アミノ酸配列を示している。 A.一般的方法 この出願で必要な命名および一般的研究室工程の多くは、Sambrook,他、Mole cular Cloning A Laboratory Manual(2nd Ed.),Vol.1-3,Cold Spring Harbor Laboratory,Cold Spring Harbor,New York,1989 に記載されている。この マニュアルは以下では「Sambrook,他」と称される。 B.SABP、DABPおよびEBL結合領域をコードするDNAを単離する方法 本発明の核酸組成物は、RNA、cDNA、ゲノムDNA、または種々の組み 合わせのハイブリッド形成のいずれであれ、天然源から単離されたものでもよい し、試験管内で合成されたものでもよい。請求の範囲に記載する核酸は形質転換 またはトランスフェクションされた完全細胞中に、形質転換またはトランスフェ クションされた細胞の溶解物中に、または部分的に精製されたかもしくは実質的 に純粋な形態で存在していてよい。 本発明の結合領域をコードする遺伝子の核酸操作技術、例えばポリペプチドを コードする核酸配列の発現ベクターへのサブクローン化、標識付けプローブ、D NAハイブリッド形成などについては Sambrook 他に一般的には記載されており 、それをここでは引用することにより本明細書の内容に含める。 組み換えDNA技術を使用して結合領域ポリペプチドを製造することができる 。一般的には、SABPおよびDABP結合領域をコードするDNAをまず発現 ベクター中への連結反応に適した形態でクローン化または単離する。連結反応後 に、DNA断片すなわち挿入部を含有するベクターを組み換え結合領域の発現用 の適当な宿主細胞の中に加える。次にポリペプチドを宿主細胞から単離する。 SABP、DABPおよびEBL結合領域をコードするDNA配列を単離する 種々の方法がある。典型的には、DNAはゲノムまたはcDNAライブラリーか らDNA中の配列に特異的な標識の付いたオリゴヌクレオチドプローブを用いて 単離される。ゲノムDNAまたは適当な遺伝子を含有するcDNAの制限エンド ヌクレアーゼ消化を使用してこれらの蛋白質の結合領域をコードするDNAを単 離できる。SABPおよびDABP遺伝子のDNA配列は既知であるため、制限 エンドヌクレアーゼのパネルを構成して所望する領域中のDNAを切断すること ができる。制限エンドヌクレアーゼ消化後に、SABP結合領域またはDABP 結合領域をコードするDNAをそれが核酸プローブとハイブリダイズする能力に より、例えばサザンブロット上で同定し、これらのDNA領域を当技術の専門家 によく知られている標準的方法により単離する。Sambrook,他を参照のこと。 ポリメラーゼ連鎖反応を使用してDABP、SABP、EBL結合領域DNA を製造することもできる。ポリメラーゼ連鎖反応技術(PCR)を使用してDA BPおよびSABP結合領域の核酸配列をmRNA、cDNA、そしてゲノムラ イブラリーまたはcDNAライブラリーから直接増幅させることができる。この 過程には図3に示したプライマーが特に好ましい。 SABPおよびDABP結合領域DNAの増幅に適したプライマーおよびプロ ーブはDNA配列の分析から分かる。簡単に述べると、増幅しようとするDNA 領域の2つの3′境界に相補的なオリゴヌクレオチドプライマーが合成される。 次に2つのプライマーを用いてポリメラーゼ連鎖反応を行う。PCR Protocols:A Guide to Methods and Applications.(Innis,M,Gelfand,D.,Sninsky,J. および White,T.,編集),Academic Press,San Diego(1990)を参照のこと。 希望により、プライマーを選択して全DABP領域を増幅させることまたはDA BPおよびSABP結合領域の比較的小さいセグメントを増幅させることができ る。 プローブとして使用するオリゴヌクレオチドは、最初に Beaucage,S.L.およ び Caruthers,M.H.,1981,Tetrahedron Letts.,22(20):1859-1862 により記 載された固相ホスホルアミジン酸トリエステル法に従い、Needham-VanDevanter ,D.R.,他、1984,Nucleic Acids Res.,12:6159-6168 に記載されているよう に自動合成機を用いて化学的に合成される。オリゴヌクレオチドの精製は、Pear son,J.D.および Regnier,F.E.,1983,J.Chrom.,255:137-149 に記載され ているように、ネイティブアクリルアミドゲル電気泳動またはアニオン−交換H PLCによって行う。 合成オリゴヌクレオチドの配列は Maxam,A.M.および Gilbert,1980,W.,G rossman,L.および Moldave,D.,編集 Academic Press,New York,Methods i n Enzymology,65:499-560 の化学的分解方法を用いて確認することができる。 当技術の専門家に既知である他の技術を使用してSABPまたはDABP結合 領域の全部または一部をコードするDNAを単離してもよい。Sambrook,他を参 照のこと。 C.DABP、SABPおよびEBL結合領域ポリペプチドの発現 結合領域DNAが単離されそしてクローン化されると、例えば細菌、酵母、昆 虫(特にバクロウイルスベクターの使用時)、および哺乳動物細胞の如き組み換 え操作された細胞中で所望するポリペプチドを発現させることができる。当技術 の専門家はDABPおよびSABP結合領域をコードするDNAの発現のために 利用できる多数の発現システムを熟知していると思われる。原核細胞または真核 細胞中での蛋白質の発現用に知られている種々の方法について詳細に記載するつ もりはない。 簡単に述べると、DNAまたはCDNAをプロモーター(これは構成性または 誘導性である)に調節可能に結合させ、その後に発現ベクター中に導入すること により、結合領域をコードする天然または合成核酸の発現が典型的に行われるで あろう。ベクターは原核細胞中または真核細胞中での複製および組み込み用に適 するはずである。典型的な発現ベクターは転写および翻訳ターミネーター、開始 配列、並びに結合領域をコードするDNAの発現の調節に有用なプロモーターを 含有する。クローン化された遺伝子の高水準の発現を得るためには、最低でも、 転写を指示する強いプロモーター、翻訳開始用のリボソーム結合部位、および転 写/翻訳ターミネーターを含有する発現プラスミドを構成することが望ましい。 1.原核細胞における発現 大腸菌(E.coli)中でのこの目的に適する調節領域の例は、Yanofsky,C.,198 4,J.Bacteriol.,158:1018-1024 に記載されているような大腸菌トリプトファ ン生合成経路のプロモーターおよびオペレーター領域並びに Herskowitz,I.お よび Hagen,D.,1980,Ann.Rev.Genet.,14:399-445 により記載されている ようなラムダファージ(PL)の左方にあるプロモーターである。大腸菌を形質 転換させるDNAベクター中へ選択マーカーを含めるのも有用である。そのよう なマーカーの例としては、アンピシリン、テトラサイクリン、またはクロラムフ ェニコールに対する耐性の遺伝子がある。大腸菌中で使用する選択マーカーにつ いて詳しくはSambrook 他を参照のこと。 適当な宿主細胞中への導入を可能にするようにベクターを選択する。細菌ベク ターは典型的にはプラスミドまたはファージ由来のものである。適当な細菌細胞 をファージベクター粒子で感染させるか、露出したファージベクターDNAでト ランスフェクションする。プラスミドベクターを使用する場合は、細菌細胞をプ ラスミドベクターDNAでトランスフェクションする。 大腸菌、バシラス種(Bacillus sp.)(Palva,I 他、1093,Gene 22:229-235;M osbach,K.他、Nature,302:543-545)およびサルモネラ(Salmonella)を用いる DABPおよびSABP結合領域を発現させるための発現システムを利用できる 。大腸菌系が好ましい。 原核細胞により製造された結合領域ポリペプチドは必ずしも適切に折りたたま れないかもしれない。大腸菌からの精製中に、発現されたポリペプチドを先ず変 性させ、そして次に再生させることができる。これは細菌により製造された蛋白 質を例えばグアニジンHCIのようなカオトロピック剤の中に溶解させ、そして ベータ−メルカプトエタノールのような還元剤を用いて全てのシステイン残基を 還元することにより行うことができる。ポリペプチドは次に緩慢な透析またはゲ ル濾過により再生される。米国特許第4,511,503号。 発現された抗原の検出は放射免疫検定、ウエスタンブロット技術または免疫沈 澱の如き当技術で既知の方法により行われる。大腸菌からの精製は米国特許第4 ,511,503号に記載されている方法に従い行うことができる。 2.真核細胞におけるSABP、DABPおよびEBL結合領域の合成 酵母、昆虫細胞系および哺乳動物細胞などの種々の真核発現システムが当技術 の専門家に知られている。以下に簡単に説明するが、DABPおよびSABP領 域もこれらの真核細胞システム中で発現させることができる。 a.酵母における発現 酵母中の異種蛋白質の合成は良く知られており、記載されている。Sherman,F .,他の、Methods in Yeast Genetics,Cold Spring Harbor Laboratory,(1982 )は酵母中での結合領域を製造するために利用できる種々の方法を記載した、高 い評価を得ている研究である。 酵母中で使用するためのプロモーターの例として、GALI,10(Johnson,M .,および Davies,R.W.,1984,Mol.and Cell.Blol.,4:1440-1448)、ADH 2(Russell,D.,他、1983,J.Biol.Chem.,258:2674-2682)、PH05(EM BOJ.6:675-680,1982)、およびMFα1〔Herskowitz,I.および Oshinma,Y .,1982,The Molecular Biology of the Yeast Saccharomyces、(eds.Strath er n,J.N.Jones,E.W.,および Broach,J.R.,Cold Spring Harbor Lab.,Cold Spring Harbor,N.Y.,pp.181-209〕がある。Leu−2、URA−3、Trp −1、およびHis−3の如き選択的マーカーを有するマルチコピープラスミド も望ましい。 YEp6、YEp13、YEp4のような多数の酵母発現プラスミドをベクタ ーとして使用することができる。当該遺伝子を種々の酵母ベクター中でプロモー ターのいずれかと融合させることができる。上記のプラスミドについては文献中 (Botstein,他、1979,Gene,8:17-24;Broach,他、1979,Gene,8:121-133) に充分に記載されている。 酵母細胞を形質転換させる際には2つの工程を用いる。1つ目の工程では、ま ず酵母細胞をジモリアーゼ、リチカーゼまたはグルスラーゼを用いて原形質に転 化させ、その後にDNAおよびポリエチレングリコール(PEG)を加える。P EG処理した原形質を次に選択的条件下で3%寒天培地の中で再生する。この工 程の詳細は J.D.Beggs,1978,Nature(London),275:104-109;および Hinnen ,A.,他、1978,Proc.,Natl.Acad.Sci.USA,75:1929-1933 に示されている 。2つ目の工程は細胞壁の除去を含まない。その代わりに、細胞を塩化または酢 酸リチウムおよびPEGで処理し、選択プレートの上に置く(Ito,H.,他、198 3,J.Bact.,153:163-168)。 細胞を溶解させ、その溶解物に標準的な蛋白質単離技術を適用することにより 、結合領域を酵母から単離することができる。ウェスタンブロット技術または他 の標準的な免疫検定技術の放射免疫検定を使用することにより、精製工程の監視 を行うことができる。 b.哺乳動物および昆虫細胞培養物における発現 結合領域の製造用に有用な細胞培養物の例は昆虫または哺乳動物由来の細胞で ある。哺乳動物細胞懸濁液も使用できるが哺乳動物細胞システムはしばしば単層 形の細胞である。哺乳動物細胞系の説明例としてはVEROおよびHeLa細胞 、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞系、W138、BHK、Cos− 7またはMDCK細胞系が挙げられる。 以上の通り、宿主細胞を形質転換させるために使用されるベクター、例えばプ ラスミドは好適には転写を開始させるためのDNΛ配列と抗原遺伝子配列の翻訳 を調節するための配列を有する。これらの配列は発現調節配列と称される。宿主 細胞が昆虫または哺乳動物由来の場合、発現調節配列の実例はSV−40プロモ ーター(Science,222:524-527,1983)、CMV I.E.プロモーター(Proc.N atl.Acad.Sci.81:659-663,1984)またはメタロチオネインプロモーター(Na ture 296:39-42,1982)から得られる。発現調節配列を含有するクローン化ベク ターを制限酵素を用いて分割し、必要に応じてまたは所望により寸法調整し当技 術で公知の手段によりSABPまたはDABPポリペプチドをコードするDNA と連結反応させる。 酵母と同じように、比較的高級な動物宿主細胞が使用されるときには、既知の 哺乳動物遺伝子からのポリアデニル化すなわち転写ターミネーター配列をベクタ ー中に加えることが必要である。ターミネーター配列の例はウシの成長ホルモン 遺伝子のポリアデニル化配列である。転写の正確なスプライシングを含んでいて もよい。スプライシング配列の例としてはSV40からのVPIイントロンがあ る(Spraque,J.他、1983,J.Virol.45:773-781)。 さらに、例えばウシのパピローマウイルス型ベクター中に見られるような宿主 細胞中の複製を調節するための遺伝子配列を宿主細胞中に加えてもよい。Saveri a-Campo,M.,1985,”Bovine Papilloma virus DNA a Eukaryotic Cloning Vec tor”in DNA Cloning Vol.II a Practical Approach Ed.D.M.Glover,IRL Pr ess,Arlington,Virginia pp.213-238。 宿主細胞は種々の手段による形質転換に受容性であるかまたは受容性にさせら れる。DNAを動物細胞の中に加えるための既知の方法がいくつかある。燐酸カ ルシウム沈澱、受容細胞とDNAを含有する細菌プロトプラストとの融合、DN Aを含有するリポソームによる受容細胞の処理、DEAEデキストラン、エレク トロポレーションおよび細胞中へのDNAの直接マイクロインジェクションがそ うである。 形質転換細胞は当技術で公知の手段により培養される。Biochemical Methods in Cell Culture and Virology,Kuchler,R.J.,Dowden,Hutchinson and Ross ,Inc.,(1977)。発現したDABPおよびSABP結合領域ポリペプチドは成長 し た細胞から懸濁液または単層として単離される。後者は公知の機械的、化学的ま たは酵素的手段により回収される。 c.組み換えワクシニアウイルス-またはアデノウイルス-感染細胞における発現 組み換え発現システムにおける使用の他に、単離された結合領域DNA配列を 使用して患者における宿主細胞をトランスフェクションさせるウイルスを形質転 換させることもできる。ワクシニアまたはアデノウイルスの如き生存減衰ウイル スは製造価格が安く且つ輸送および投与が容易であるため、ワクチンの便利な代 用品である。免疫感作方式で有用なワクシニアベクターおよび方法は、例えば、 米国特許第4,722,848号に記載されており、それはここで引用することに より本明細書の内容として組み入れる。 本発明における使用に適したウイルスにはカナリポックスおよびカウポックス ウイルス、などのポックスウイルス、ワクシニアウイルス、アルファウイルス、 アデノウイルス、並びに他の動物ウイルスが挙げられるが、それらに限定される ものではない。組み換えウイルスは当技術で公知の方法、例えば、相同組み換え を使用してまたは2種のプラスミドを連結反応させて製造することができる。例 えば組み換えカナリポックスまたはカウポックスウイルスは、DABPおよびS ABP結合領域ポリペプチドをコードするDNAをプラスミドの中に挿入してそ れらを両側でウイルス配列により挟むことによって製造できる。次に、結合領域 をコードするDNAを相同組み換えによりウイルスゲノムに挿入する。 組み換えアデノウイルスは、例えば、それぞれが約50%のウイルス配列と赤 血球結合領域ポリペプチドをコードするDNA配列を含有する2種のプラスミド を一緒に連結反応させることにより、製造することができる。アルファウイルス の如き組み換えRNAウイルスは当技術で既知の方法を用いてCDNA中間体を 介して製造することができる。 ワクシニアウイルス(例えば、菌株WR)の場合には、Kaslow,他、Science 252:1310-1313(1991)に記載されているように、結合領域をコードするDNA 配列を伝達ベクターであるpTKgpt−OFISを用いる相同組み換えを含む 多数の方法によりゲノム中に挿入することができる。該文献はここに引用するこ とにより本明細書の内容として組み入れる。 あるいは、SABPおよびDABP結合領域をコードするDNAを組み換えワ クシニア、例えばpGS62、を製造するために設計された他のプラスミドに挿 入することもできる(Langford,C.L.,他、1986,Mol.Cell.Biol.6:3191-31 99)。このプラスミドは異なる遺伝子の挿入のためのクローン化部位、挿入され た遺伝子の直接的な合成に対するワクシニアのP7.5プロモーター、および異 なる遺伝子の両端を挟むワクシニアTK遺伝子からなっている。 組み換えウイルスの製造の確認は、DABPおよびSABP結合領域ポリペプ チドをコードするCDNAを使用するDNAハイブリッド形成と発現した結合領 域ポリペプチドに特異的な抗体を用いた免疫検出技術により行うことができる。 ウイルス原料はHELA S3スピナー細胞の如き細胞の感染およびウイルス前 駆体の回収により製造できる。 本発明の組み換えウイルスを使用して例えばハツカネズミまたはヒトなどの哺 乳動物における抗−SABPおよび抗−DABP結合領域抗体を誘発することが できる。さらに、組み換えウイルスを使用して宿主細胞を試験管内で感染させる ことによりSABPおよびDABP結合領域を製造し、それらが次にポリペプチ ドを発現させることもできる(上記の真核細胞中のSABPおよびDABP結合 領域の発現に関する節を参照のこと)。 本発明はまた組み換えウイルスに感染した宿主細胞にも関する。本発明の宿主 細胞としてはBSC−1細胞のような哺乳動物細胞が好ましい。組み換えウイル スに感染した宿主細胞は細胞表面上にDABPおよびSABP結合領域を発現さ せる。さらに、感染細胞の膜抽出物をそれまで未接種の哺乳動物に接種したり追 加接種するために使用すると保護抗体が誘発される。 D.SABP、DABPおよびEBL結合領域ポリペプチドの精製 組み換えDNA技術により製造される結合領域ポリペプチドを当技術の専門家 に公知の標準的技術により精製することができる。組み換え技術により製造され た結合領域ポリペプチドは直接的に発現させることもまたは融合蛋白質として発 現させることもできる。次に蛋白質を細胞溶解(例えば、音波処理)および親和 性クロマトグラフィーの組み合わせにより精製する。融合生成物では、適当な蛋 白質分解酵素を用いる融合蛋白質のその後の消化により所望するSABPおよび DABP結合領域を放出する。 本発明のポリペプチドは、硫酸アンモニウムの如き物質を用いる選択的な沈澱 、カラムクロマトグラフィー、免疫精製方法などを含む当技術で公知の標準的方 法により実質的な純度まで精製することができる。例えば、ここで引用すること により本明細書の内容となる R.Scopes,Protein Purification:Principles a nd Practice,Springer-Verlag:New York(1982)を参照のこと。 E.蛋白質化学技術による結合領域の製造 本発明のポリペプチドは広範囲の方法で合成して製造することができる。例え ば、比較的短い寸法のポリペプチドは慣用的技術を用いて溶液中または固体担体 上で合成できる。種々の自動合成器が市販されており、既知の方式に従って使用 できる。例えば、Stewart および Young,Solid Phase Peptide Synthesis,2d .ed.,Pierce Chemical Co.(1984)を参照のこと。 あるいは、結合領域ポリペプチドを製造するために、精製され単離されたSA BP、DABPまたはEBL族蛋白質を蛋白質分解酵素で処理してもよい。例え ば、組み換えDABPおよびSABP蛋白質をこの目的のために使用してよい。 次にDABPおよびSABP蛋白質配列を分析してDABPおよびSABP結合 領域の所望する領域を含有するポリペプチドを製造するために用いる蛋白質分解 酵素を選択してもよい。次に蛋白質およびペプチド精製用の標準的技術を用いて 所望するポリペプチドを精製する。標準的技術に関しては、ここで引用すること により本明細書の内容となる Methods in Enzymology,"Guide to Protein Puri fication",M.Deutscher,ed.Vol.182(1990),619-626頁を参照のこと。 F.核酸およびポリペプチド配列の修飾 組み換え結合領域ポリペプチドの製造に使用される宿主細胞をトランスフェク ションするために使用されるヌクレオチド配列を標準的技術に従い修飾して種々 の所望する性質を有する結合領域ポリペプチドを生成することができる。本発明 の結合領域ポリペプチドは当技術の専門家に公知の種々の組み換えDNA技術を 使用して容易に設計および製造することができる。例えば、結合領域ポリペプチ ドは天然発生配列から主要構造水準におけるアミノ酸挿入、置換、削除などによ り変更することができる。これらの修飾を多数組み合わせて使用して最終的な修 飾された蛋白質鎖を製造することができる。 アミノ酸配列変異体は組み換えポリペプチドの精製および製造の促進を含む種 々の目標に留意しながら製造することができる。修飾されたポリペプチドは血漿 半減期の修飾、治療効果の向上、および治療使用中の副作用の重さまたは発生の 軽減にも有用である。アミノ酸配列変異体は天然では見られないが天然発生ポリ ペプチドと同じ免疫学的活性を示す、通常は予め決められた変異体である。例え ば、一部だけ(一般的には少なくとも約60〜80%、典型的には90〜95% )の主要構造を含むポリペプチド断片を製造することができる。ワクチンとして 使用するためには、遮断抗体の製造を誘発できる少なくとも1つの対掌体が残っ ている限り、一般的にポリペプチド断片が好ましい。 一般的には、結合領域ポリペプチドをコードする配列の修飾は種々の公知の技 術、例えば部位−配向された突然変異誘発、により容易に実施することができる 〔Giliman および Smith,Gene 8:81-97(1979)並びに Roberts,S.他、Natur e 328:731-734(1987)を参照のこと〕。一般の専門家は多くの突然変異の効果 を予測するのが難しいということを認識している。それ故、ほとんどの修飾は所 望する特徴に関して適切な検定における日常的なスクリーニングにより決められ る。例えば、ポリペプチドの免疫学的性質の変化は適当な競合結合検定により検 出することができる。例えばレドックスまたは熱安定性、疎水性、蛋白質分解に 対する感受性、または集塊化傾向の如き他の性質の変更も全て標準的技術に従い 検定される。 G.診断およびスクリーニング検定 本発明のポリペプチドは生物学的サンプル中でのメロゾイトの検出に関する診 断用途に使用できる。寄生体の存在は免疫学的結果に基づく数種の良く知られて いる特異的結合検定を使用して検出できる。(ここで引用することにより本明細 書の内容となる、米国特許第4,366,241号、第4,376,110号、第4 ,517,288号、および第4,837,168号を参照のこと。)例えば、本発 明のポリペプチドに対する標識が付けられたモノクローン性抗体を使用して生物 学的サンプル中のメロゾイトを検出することができる。あるいは、本発明の標識 が付けられたポリペプチドを使用して生物学的サンプル中のSABPまたはDA B Pに対する抗体の存在を検出することもできる。診断的免疫検定における一般的 工程の論評に関しては、これもここで引用することにより本明細書の内容となる Basic and Clinical Immunology 7th Edition(D.Stites および A.Terr ed .1991)を参照のこと。 さらに、SABPまたはDABPと赤血球との間の相互作用を抑制できる抗体 または他の化合物を生物学的活性に関して検定することもできる。例えば、ポリ ペプチドを細胞の表面上で組み換え発現させ、細胞が赤血球と結合する能力を下 記の通り測定することができる。あるいは、赤血球とメロゾイトまたはSABP とDABPとの間の結合を抑制する能力に関してペプチドまたは抗体を試験する ことができる。 無細胞検定を使用して、単離されたダッフィ抗原またはグリコホリンポリペプ チドに対するDABPまたはSABPポリペプチドの結合を測定することもでき る。例えば、赤血球蛋白質を固体表面上で固定化させ、標識が付けられたSAB PまたはDABPポリペプチドの結合を測定することができる。 多くの検定方式は標識が付けられた検定成分を使用する。標識付けシステムは 種々の形状であってよい。標識は当技術で公知の方法に従い検定の所望成分と直 接的または間接的に結合される。広範囲の標識を使用することができる。成分は 数種の方法のいずれかにより標識付けすることができる。検出の最も一般的な方 法は3H、126I、35S、14C、または32P標識付き化合物などを用いるオートラ ジオグラフィーの使用である。非−放射活性標識には、標識が付けられた抗体、 蛍光、化学発光剤、酵素、および標識付けされたリガンドに関する特異的な結合 対員として機能する抗体と結合するリガンドが含まれる。標識の選択は、要求さ れる感度、化合物との共役の容易さ、安定性条件、および入手できる装置に依存 する。 さらに、本発明のポリペプチドを当技術の専門家に公知の、動物モデルを用い て検定することもできる。Pファルシパルムに関しては生体内モデルはアオタス 種(Aotus sp.)サルまたはチンパンジーを含み、P.ビバックスに関しては生体内 モデルはサイミリ(Saimiri)サルを含む。 H.結合値域ポリペプチドからなる医薬組成物 本発明のポリペプチドはマラリアの治療および予防用途において有用である。 本発明の医薬組成物は種々の薬品投与システムにおける使用に適する。本発明の 使用に適する調合物は Remington's Pharmaceutical Sciences,Mack Publishin g Company,Philadelphia,PA,17th ed.(1985)に見られ、それはここで引用す ることにより本明細書の内容となる。薬品投与方法について手短かに知るために は、ここに引用することにより本明細書の内容となる Langerの Science 249:15 27-1533(1990)を参照のこと。 本発明のポリペプチドは哺乳動物、特にヒト、に対する投与に有用な製剤およ びワクチン組成物において使用できる。ポリペプチドはある種の環境、例えばP .ファルシパルムおよびP.ビバックスの両者による感染があるような場合には、 一緒に投与することができる。したがって、単一医薬組成物を両者の寄生体によ り引き起こされるマラリアの処置または予防のために使用することができる。 組成物は単一投与または連続的投与に適する。連続的に投入する場合には、免 疫応答を追加するために初期投与後に接種がなされ、これは一般にブースター接 種と称される。 本発明の医薬組成物は非経口的、局部的、経口的または局所的投与用に意図さ れる。医薬組成物は非経口的に、例えば静脈内、皮下、皮内、または筋肉内に投 与されるのが好ましい。それ故、本発明は許容可能な担体、好ましくは水性担体 、中に溶解または懸濁された上記の試剤の溶液を含む非経口的投与用組成物を提 供する。水、緩衝水、0.4%食塩水、0.3%グリシン、ヒアルロン酸などの種 々の水性担体を使用することができる。これらの組成物は慣用の、公知の殺菌技 術により殺菌することができ、または殺菌濾過することもできる。生じた水溶液 をそのままで使用するために包装することもできるし、凍結乾燥し、凍結乾燥さ れた調合物を投与前に殺菌性溶液と組み合わせることもできる。組成物は必要に 応じて適当な生理学的条件となるまで医薬的に許容可能な例えばpH調節剤や緩 衝剤、等張性調節剤、湿潤剤などの助剤物質を含むことができる。例えば酢酸ナ トリウム、乳酸ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、乳酸ナトリウム、 塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、モノラウリン酸ソルビタン、 オレイン酸トリエタノールアミンなどをが考えられる。 固体組成物用には、慣用の無毒の固体担体を使用することができ、それらには 製剤等級のマンニトール、ラクトース、澱粉、ステアリン酸マグネシウム、ナト リウムサッカリン、滑石、セルロース、グルコース、スクロース、炭酸マグネシ ウムなどが含まれる。経口的投与には、通常使用される賦形剤、例えば以上で挙 げられた担体のいずれかおよび一般的に10〜95%のそしてより好ましくは2 5%〜75%の濃度の活性成分を加えることにより、医薬的に許容可能な無毒の 組成物が製造される。 アエロゾル投与用には、ポリペプチドは微細分割された形態で表面活性剤およ び噴射剤と一緒に供給されるのが好ましい。表面活性剤はもちろん無毒でなけれ ばならず、噴射剤中に可溶性であるのが好ましい。そのようなもものの代表例と しては炭素数が6〜22の脂肪酸、例えばカプロン酸、オクタン酸、ラウリン酸 、パルミチン酸、ステアリン酸、リノール酸、リノレン酸、オレステリン酸およ びオレイン酸と脂肪族多価アルコールまたはその環式無水物とのエステルまたは 部分エステルである。混合エステル、例えば混合または天然グリセリドも使用で きる。希望により例えば鼻内投与用のレシチンの如き担体を含むこともある。 ある態様では、マラリア感染患者はSABPまたはDABPポリペプチドまた は赤血球表面へのプラスモジウムのメロゾイトおよびシゾントの結合を防止する 他の特異的遮断剤(例えばモノクローン性抗体)で処置することができる。 患者への投与量は投与するもの、患者の状態および投与方法により変わる。治 療用途では、すでにマラリアに罹っている患者には、赤血球による寄生体の蔓延 を阻止し、疾病およびその合併症の兆候を治療するか少なくとも部分的に緩和す るのに十分な量の組成物が投与される。これを行うために適する量は「治療的に 有効な薬用量」と定義される。この使用のために有効な量は疾病の重篤さ並びに 患者の体重および一般的状態に依存するが、一般的には70kgの患者に対して は1日当たり約1mg〜約5gmの範囲、好ましくは1日当たり約100mgで ある。 あるいは、本発明のポリペプチドをワクチンとして予防的に使用することもで きる。本発明のワクチンは活性成分として免疫学的に有効な量の結合領域ポリペ プチドまたはここで記載されているような組み換えウイルスを含有する。免疫応 答には、抗体の発生、本発明のSABP、DABPまたはEBL配列によりコー ドされたポリペプチドから誘導されたペプチドを表示する細胞に対する細胞毒性 Tリンパ球(CTL)の活性化、または当技術で公知の他の機構が含まれる。例 えば、免疫応答に関しては、Raven press New York から発行された Paulの Fun damental Immunology Second Edition(ここで引用されることにより本明細書の 内容となる)を参照のこと。有用な担体は当技術で公知であり、それらには例え ば、チログロブリン、ヒト血清アルブミンのようなアルブミン類、破傷風毒素、 ポリ(D−リシン:D−グルタミン酸)のようなポリアミノ酸、インフルエンザ、 B型肝炎ウイルスコア蛋白質、B型肝炎ウイルス組み換えワクチンが含まれる。 ワクチンはまた生理学的に耐性である(許容可能な)希釈剤、例えば水、燐酸塩 緩衝食塩水、または食塩水を含有することもでき、そしてさらに典型的には助剤 も含む。助剤、例えば不完全フロイントアジュバント、燐酸アルミニウム、水酸 化アルミニウム、または明礬は当技術で公知の物質である。 SABPまたはDABP結合領域およびEBL遺伝子群モチーフをコードする DNAまたはRNAを患者に加えて核酸がコードするポリペプチドに対する免疫 応答を得ることもできる。核酸がコードする遺伝子の発現を生ずるための核酸の 使用を記載しており、ここで引用することにより本明細書の内容となる Wolff 他、Science 247:1465-1468(1990)を参照されたい。 本発明のポリペプチド、核酸またはウイルスを含有するワクチン組成物が患者 に投与されるとポリペプチドに対する保護免疫応答を誘発する。「保護免疫応答 」とは赤血球を介した寄生体の蔓延を防止または抑制しその結果として疾病およ びその合併症を少なくとも部分的に予防するものである。これを行うのに十分な 量は「免疫学的に有効な量」と定義される。この使用に有効な量は、組成物、投 与方法、患者の体重および一般的な健康状態、並びに処方する医師の判断に依存 する。ペプチド組成物に関しては、初期免疫感作用(すなわち治療または予防投 与用)の一般的範囲は70kgの患者に対して約100μg〜約1gmのペプチ ドであり、その後に、例えば患者血液中の寄生体水準を測定することにより、患 者の応答および状態に応じて数週間〜数カ月間にわたる追加療法に従う約100 μg〜約1gmのポリペプチドが続く。核酸に関しては、典型的には体重70k g の患者に30〜1000μgの核酸が注入され、より典型的には約50〜150 μgの核酸が注入され、その後に適宜追加量が注入される。 下記の実施例は説明のために示されたものであり、これに限定されるものでは ない。 実施例赤血球用の結合値域としてのSABPおよびDABPのアミノ−末端のシステイ ンに富んだ領域の同定 1.Cos細胞の表面上のSABP結合領域ポリペプチドの発現 SABP蛋白質のアミノ−末端のシステインに富んだ領域がシアル酸結合領域 であることを示すために、蛋白質のこの領域を試験管内で哺乳動物のCos細胞 の表面上で発現させた。このDNA配列はSABP DNA配列(SEQ ID No 3)の位置1から位置1848までである。ポリメラーゼ連鎖反応技術( PCR)を使用してSABP DNAのこの領域をクローン化された遺伝子から 直接的に増幅させた。 pRE4ベクター中へのPCRで増幅された領域の挿入を促進させるためにP vullまたはApalに関する制限エンドヌクレアーゼ部位に相当する配列を PCR増幅において使用されたプローブのオリゴヌクレオチド配列の中に加えた (以下を参照のこと)。特異的なオリゴヌクレオチドである が合成された。これらのオリゴヌクレオチドをプライマーとして使用してSAB P蛋白質のシステインに富んだアミノ末端領域をコードするDNA配列の領域を PCR増幅した。 PCR条件は Saiki,他、Science 239:487-491(1988)に記載されている標 準に基づいた。単一オープンリーディングフレーム片としてスプライシングされ そして再クローン化されたSABPをコードする遺伝子のクローン化された断片 から鋳型DNAが供給された。 Cos細胞中での発現用に使用されるベクターであるpRE4は図1に示され ている。このベクターはSV40複製源、アンピシリン耐性マーカーおよびラウ ス肉腫ウイルスの末端反復配列(RSV LTR)の下流でクローン化された単 純ヘルペスウイルス糖蛋白質D遺伝子(HSV glyd)を有する。HSV g lyd遺伝子の細胞外領域の一部はHSV glyd中のPvullおよびAp al部位を使用して活性化された。 上記の如く、PCRオリゴヌクレオチドプライマーはPvullまたはApa l制限部位を含有していた。以上で得られたPCRで増幅されたDNA断片を制 限酵素PvullおよびApalを用いて消化しそしてベクターpRE4のPv ullおよびApal部位の中にクローン化させた。これらの構造体を、N−末 端においてHSV glydのシグナル配列を用いてそしてC−末端においてH SV glydのトランスメンブランおよび細胞質領域を用いてSABP蛋白質 の領域をキメラ蛋白質として発現させるために設計した。HSV glydのシ グナル配列はこれらのキメラ蛋白質をCos細胞の表面に標的設定しそしてHS V glydのトランスメンブラン断片がこれらのキメラ蛋白質をCos細胞表 面に固定する。 哺乳動物のCos細胞をPCRで増幅されたSABP DNA領域を含有する pRE4構造体を用いて、標準的技術に従う燐酸カルシウム沈澱により、トラン スフェクションさせた。 2.Cos細胞の表面上のDABP結合領域ポリペプチドの発現 DABP蛋白質のアミノ−末端のシステインに富んだ領域が結合領域であるこ とを示すために、この領域をCos細胞の表面上で発現させた。位置1−975 からのDNA配列のこの領域を最初にPCRで増幅させた(SEQ ID No 1)。 上記の通り、増幅されたDNAのpRE4ベクター中へのその後の挿入を促進 させるためにPvullまたはApal用の制限エンドヌクレアーゼ部位に相当 する配列をPCR増幅用に使用されるオリゴヌクレオチドプローブの中に加えた 。オリゴヌクレオチドである が合成された。これらのオリゴヌクレオチドをプライマーとして使用して、上記 と同じ条件を使用して、クローン化されたDABP遺伝子から直接DABP蛋白 質のシステインに富んだアミノ−末端領域をコードするDABP DNA配列の 領域を増幅させた。 Cos細胞中のSABP領域の発現に関する節において以上で記載されている 同一のpRE4ベクターもDABP DNA領域用のベクターとして使用された 。 3.赤血球を用いる結合研究 ヒトの赤血球を結合させるそれらの能力を示すために、DABPおよびSAB Pからの結合領域を発現させるトランスフェクションされたCos細胞を赤血球 と共に2時間にわたり37℃において培養培地(DMEM/10%FBS)の中 で培養した。非−付着性の赤血球を燐酸塩−緩衝食塩水を用いる5回の洗浄で除 去し、そして結合された赤血球が光顕微鏡により観察された。それらの表面上で アミノ末端のシステインに富んだSABPポリペプチドを発現するCos細胞は 未処理のヒトの赤血球を結合したが、ノイラミニダーゼで処理した赤血球、すな わちそれらの表面上にシアル酸残基を欠いた赤血球を結合しなかった(データは 示されていない)。それらの表面上でSABP蛋白質の他の領域を発現するCo s細胞はヒトの赤血球を結合しなかった(データは示されていない)。これらの 結果はSABPのアミノ−末端のシステインに富んだ領域を赤血球結合領域とし て同定し、そしてこれらの領域を発現させるCos細胞とヒトの赤血球との結合 が特異的であることを示していた。さらに、赤血球に対する発現領域の結合は赤 血球に対する結合が確実なSABP−175分子に関して見られる結合パターン と同一である。 同様に、それらの表面上でDABPのアミノ−末端のシステインに富んだ領域 を発現するCos細胞はダッフィ−陽性のヒトの赤血球を結合したが、ダッフィ −陰性のヒトの赤血球、すなわちダッフィ血液型抗原を欠いた赤血球を結合しな かった(データは示されていない)。それらの表面上でDABP蛋白質の他の領 域を発現するCos細胞はヒトの赤血球を結合しなかった(データは示されてい ない)。これらの結果はDABPのアミノ−末端のシステインに富んだ領域を赤 血球結合領域であると同定しそしてCos細胞の結合が特異的であることを示し ていた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI (C12P 21/02 C12R 1:91) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD),AM,AT, AU,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C Z,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,HU ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK,LR, LT,LU,LV,MD,MG,MN,MW,NL,N O,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SI ,SK,TJ,TT,UA,UZ,VN (72)発明者 ミラー,ルイス,エイチ. アメリカ合衆国,20814 メリーランド, ベセスダ,ナンバー 609,ホットリー パーク テラス 5450番地 (72)発明者 ピーターソン,デビッド,エス. アメリカ合衆国,20851 メリーランド, ロックビル,エドモンズトン ドライブ 315番地 (72)発明者 ス,シン−ジュアン アメリカ合衆国,20852 メリーランド, ロックビル,ロックビル パイク 1001番 地,アパートメント 1122 (72)発明者 ウィレムズ,トスマス,イー. アメリカ合衆国,20852 メリーランド, ロックビル,ウィルマート ストリート 1715番地

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.単離されたDABP結合領域ポリペプチドを含む組成物。 2.前記DABP結合領域ポリペプチドが約200〜約300個の間のアミノ酸 残基を含む、請求の範囲第1項の組成物。 3.前記DABP結合領域ポリペプチドがSEQ ID No.2のアミノ酸配列の 残基1〜約325を有する、請求の範囲第1項の組成物。 4.前記DABP結合領域ポリペプチドが組み換えで製造される、請求の範囲第 1項の組成物。 5.医薬的に許容可能な担体および生物中でプラスモジウム・ビバックスのメロ ゾイトに対する保護免疫応答を誘発するのに十分な量の単離されたDABP結合 領域ポリペプチドを含んでなる医薬組成物。 6.さらに、生物中でプラスモジウム・ファルシパルムのメロゾイトに対する保 護免疫応答を誘発するのに十分な量の単離されたSABP結合領域ポリペプチド も含む、請求の範囲第5項の組成物。 7.単離されたSABP結合領域ポリペプチドを含む組成物。 8.前記SABP結合領域ポリペプチドが約200〜約600個のアミノ酸残基 を含む、請求の範囲第7項の組成物。 9.前記SABP結合領域ポリペプチドがSEQ ID No.4のアミノ酸配列の 残基1〜約616を有する、請求の範囲第7項の組成物。 10.前記SABP結合領域ポリペプチドが組み換えで製造される、請求の範囲 第7項の組成物。 11.医薬的に許容可能な担体および生物中でプラスモジウム・ファルシパルム のメロゾイトに対する保護免疫応答を誘発するのに十分な量の単離されたSAB P結合領域ポリペプチドを含む医薬組成物。 12.さらに、生物中でプラスモジウム・ビバックスのメロゾイトに対する保護 免疫応答を誘発するのに十分な量の単離されたDABP結合領域ポリペプチドも 含む、請求の範囲第11項の組成物。 13.DABP結合領域ポリペプチドをコードする単離されたポリヌクレオチド を 含む組成物。 14.前記ポリヌクレオチドがSEQ ID No.2のアミノ酸配列の残基1〜約 325を有するDABP結合領域ポリペプチドをコードする、請求の範囲第13 項の組成物。 15.請求の範囲第13項に記載のポリヌクレオチドを含む組み換え細胞。 16.SABP結合領域ポリペプチドをコードする単離されたポリヌクレオチド を含む組成物。 17.前記ポリヌクレオチドがSEQ ID No.4のアミノ酸配列の残基1〜約 616を有するSABP結合領域ポリペプチドをコードする、請求の範囲第16 項の組成物。 18.請求の範囲第16項に記載のポリヌクレオチドを含む組み換え細胞。 19.医薬的に許容可能な担体並びにDABP結合領域ポリペプチド、SABP 結合領域ポリペプチドおよびそれらの組み合わせよりなる群から選択される単離 されたポリペプチドを含む免疫学的に有効な量の医薬組成物を患者に投与するこ とを含む、患者においてプラスモジウムのメロゾイトに対する保護免疫応答を誘 発する方法。 20.前記患者がヒトである、請求の範囲第19項の方法。 21.EBL遺伝子群のヌクレオチド配列を含む組成物。 22.ebl−e1遺伝子のヌクレオチド配列を含む組成物。 23.前記ebl−e1遺伝子がSEQ ID No.5のヌクレオチド配列を有す る、請求の範囲第22項の組成物。 24.E31a遺伝子のヌクレオチド配列を含む組成物。 25.前記E31a遺伝子がSEQ ID No.7のヌクレオチド配列を有する、 請求の範囲第24項の組成物。 26.Proj3遺伝子のヌクレオチド配列を含む組成物。 27.前記Proj3遺伝子がSEQ ID No.11のヌクレオチド配列を有す る、請求の範囲第26項の組成物。 28.EBL−e2遺伝子のヌクレオチド配列を含む組成物。 29.前記EBL−e2遺伝子がSEQ ID No.9のヌクレオチド配列を有す る、請求の範囲第28項の組成物。
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