JPH08502402A - マラリア寄生虫のための伝播遮断抗体の標的抗原 - Google Patents

マラリア寄生虫のための伝播遮断抗体の標的抗原

Info

Publication number
JPH08502402A
JPH08502402A JP6503526A JP50352693A JPH08502402A JP H08502402 A JPH08502402 A JP H08502402A JP 6503526 A JP6503526 A JP 6503526A JP 50352693 A JP50352693 A JP 50352693A JP H08502402 A JPH08502402 A JP H08502402A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
protein
pgs28
transmission
polypeptide
pfs28
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6503526A
Other languages
English (en)
Inventor
シー. カスロー,デビッド
イー. ダフィ,パトリック
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
US Government
Original Assignee
US Government
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by US Government filed Critical US Government
Publication of JPH08502402A publication Critical patent/JPH08502402A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/435Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • C07K14/44Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans from protozoa
    • C07K14/445Plasmodium
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P37/00Drugs for immunological or allergic disorders
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K39/00Medicinal preparations containing antigens or antibodies
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A50/00TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE in human health protection, e.g. against extreme weather
    • Y02A50/30Against vector-borne diseases, e.g. mosquito-borne, fly-borne, tick-borne or waterborne diseases whose impact is exacerbated by climate change

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Toxicology (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Tropical Medicine & Parasitology (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Gastroenterology & Hepatology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 本発明は、マラリアを引き起こすプラスモディウム種(Plasmodium spp.)の伝播を遮断するための新規の方法及び組成物に関する。特に、P28タンパク質が、感受性生物に投与されるとき、プラスモディウムのオーキネートの表面上の18kDタンパク質に対して免疫応答を誘導し、そしてマラリアの伝播を遮断することを、開示する。

Description

【発明の詳細な説明】 マラリア寄生虫のための伝播遮断抗体の標的抗原 発明の背景 マラリア(Malaria)は人類から重税を取立て続けている。2億〜4億の間の 人々が、プラスモディウム・ファルシパラム(Plasmodium falciparum)すなわ ち、マラリア原虫(malarial protozoans)の最も致死性のものに毎年感染して いる。これらの人々の中の1〜4百万人が死亡している。1〜4歳間の地方アフ リカにおける子供の全ての死の約25パーセントがマラリアにより引き起こされて いる。 このマラリア原虫の生活環は複雑である。若いマラリア原虫又は”スポロゾイ ト(sporozoites種虫)”が蚊によりヒトの血流中に注入(injected)されると き、ヒトにおける感染が始まる。注入された後、肝細胞中にこの寄生虫が配置さ れる。注入の約1週間後、この寄生虫又は”メロゾイト(merozoites分裂小体) "が血流中に放出され、”赤血球(erythrocytic)”期が開始される。それぞれ の寄生虫は成長及び発達するために赤血球に侵入する。メロゾイトが赤血球内で 成熟するとき、それはトロフォゾイト(trophozoites栄養型)として知られ、十 分に発達したとき、シゾント(schizont分裂体)として知られる。シゾントは、 核分裂が生じ、個々のメロゾイトを形成し、これが他の赤血球に侵入するときの 段階である。幾つかのシゾゴニー(schizogonic)サイクルの後、ある寄生虫は 、無性生殖を通してシゾントになる代わりに、大きな単核寄生虫に発達する。こ れらの寄生虫は、性発達を経験する。 マラリア寄生虫の性発達は、雌又は”大配偶子母細胞(macrogametocyte)) ”及び雄寄生虫又は”小配偶子母細胞(microgametocyte)”を含む。これらの 生殖母細胞(gametocytes)は、ヒトにおいてさらなる発達のいずれをも経験し ない。蚊への生殖母細胞の摂取の間、複雑な性サイクルが蚊の中腸内で始まる。 赤血球は、10〜20分後に蚊の中腸内で崩壊する。小生殖母細胞は、べん毛放出( exflagellation)を通して発達し続け、そして8つの高べん毛小配偶子を放出す る。受精(fertili-zation)は、大配偶子と小配偶子の融合により生じる。受精 した寄生虫は、接合 体(zygote)として知られ、その後、”オーキネート(ookinete)”に発達する 。このオーキネートは、蚊の中腸壁に侵入し、そして接合子嚢(oocyst)に発達 し、この中で多数のスポロゾイトが形成される。この接合子嚢が破裂するとき、 スポロゾイトがその血液リンパを介して蚊の唾液腺に移動する。一旦、蚊の唾液 中に入ると、寄生虫は、宿主中に注入されることができ、上記の生活環を繰り返 す。 マラリア・ワクチンは、スポロゾイト、無性赤血球、及び有性段階を含む寄生 虫の生活環における様々な段階に対して必要とされる。特定の生活環段階に対す るそれぞれのワクチンが、本疾患が生じる多くの有害環境(settings)において マラリアを制御するための機会を増加させる。例えば、スポロゾイト・ワクチン は、蚊により宿主中に寄生虫が注入された直後の感染と戦うであろう。最初にこ のタイプの一般的ワクチンがヒトにおいてテストされた。無性赤血球段階ワクチ ンは本疾患の重症度を減少させることにおいて有用であろう。この段階のための 多数の候補抗原がクローン化され、そして動物及びヒトにおいてテストされた。 しかしながら、薬剤耐性寄生虫株が化学走性を段々非有効にするため、大きな 必要性が伝播遮断ワクチンのために存在する。このようなワクチンは、蚊又は他 の節足動物ベクター内で生じる上記寄生虫の生活環の一部を遮断(block)し、 これ故、ヒトの初期感染さえも防ぐであろう。幾つかの表面抗原が上記寄生虫に 対して逐次的に現れる。なぜなら、それは生殖母細胞から配偶子に接合体にオー キネートに節足動物の中腸内で発達するからである(Rener et al., J.Exp.Me d.158: 976-981), 1983; Vermeulen et al., J.Exp.Med.162: 1460-1476 ,1985。これらの抗原の幾つかは。伝播遮断抗体(transmission-blocking anti bodies)を誘導するが、それぞれの抗原は欠点を示した:接種集団の広いセグメ ント内で免疫応答を作り出すことも失敗した(Good et al., Science 242:574-5 77,1988;Graves et al., Parasite Immunol.10:209-218,1988; Graves et al ., Infect.Immun.56:2818-2821, 1988; Carter et al., J.Exp.Med.169:1 35-147,1989)。例えば、P.faciparum 25kD 有性段階表面タンパク質、Pfs25 であって接合体及びオーキネート上に発現されるものは、上記寄生虫の伝播を部 分的に遮断する(Vermeulen et al.,前記)。しかしながら、部分的遮断は、マラ リアの拡散を止めるのに十分ではない。 本発明は、マラリア原虫の伝播を完全に遮断するための手段の必要性を満たす 。本発明に係るワクチンは、開発途上国における特定の地域に限られた(endemi c)マラリアを制御するためのワクチンの要求に適合し:それは、高く、長持続 性の、抗体力価を誘導し、そして多量に、可能な限り最低のコストで製造される ことができる。 発明の要約 本発明は、マラリアの伝播の防止方法に関する。特に、本発明は、上記疾患の 原因である寄生虫に対する免疫応答を顕出させるための方法に関する。これらの 方法は、感受性生物に、十分な量でP28タンパク質を含んで成る医薬組成物を投 与し、伝播遮断免疫応答を誘導することを含んで成る。 本発明は、マラリアの伝播の防止方法であって、感受性生物に、十分な量でP2 8タンパク質をエンコードしている組換え体ウイルスを含んで成る医薬組成物を 投与し、この疾患の伝播を遮断することを含んで成る方法にも関する。 さらに、本発明は、医薬として許容される担体及び先に記載したP28タンパク 質を含んで成る医薬組成物に関する。 また、本発明は、P28タンパク質をエンコードしているヌクレオチド配列を含 んで成る単離核酸に関する。これらの核酸は、例えば、プラスモディウム・ガリ ナセウム(P.gallinaceum)又はプラスモディウム・ファルシパラム(P.falci -parum )ら単離されることができる。上記配列は、典型的には、上記タンパク質 の組換え発現のための発現ベクター内に含まれる。また、この配列は、ワクチン としての使用のために又は上記タンパク質の組換え発現のために組換えウイルス 中に取り込まれることができる。発現べクター内に免疫原性ポリペプチドをエン コードしている核酸を含む細胞系も開示される。 定 義 用語”P28”は、プラスモディウムのオーキネート表面上に発現した28kDタン パク質をいう。このようなタンパク質の例は、プラスモディウム・ガリナセウム (P.gallinaceum)はプラスモディウム・ファルシパラム(P.falciparum)か らのPgs28及びPfs28を含む。この用語は、生来のタンパク質並びに伝播遮断免疫 応答を誘導する組換えにより作り出された修飾タンパク質を包含する。それは、 これらのタンパク質の免疫学的に活性な断片をも含む。 ”感受性生物(susceptible organism)”は、マラリアに感受性であるプラス モディウム宿主、例えば、ヒト及びチキン(chickens)である。特定の感受性生 物又は宿主はそのプラスモディウムの種に依存するであろう。 句”生物学的に純粋”又は”単離された”とは、その生来の状態において見ら れるような、正常にはそれに随伴する成分を実質的に又は本質的に含まない材料 をいう。従って、本発明に係る単離されたP28タンパク質は、それらのin situ環 境に正常に関連する材料を含まない。タンパク質が均一な又は優勢なバンドに単 離されるところでさえ、所望のタンパク質と同時に精製される生来のタンパク質 の5-10%のレンジ内の微量汚染物が存在する。生物学的に純粋な材料は、このよ うな内生の同時精製タンパク質を含まない。 図面の簡単な説明 図1。非還元(レーン1)又は還元(レーン2)の免疫アフィニティー精製Pg s28を10%SDS-ポリアクリルアミド・ゲルによりサイズ分画した。MAb IID2-B3B3 は、ウェスタン・ブロットにより-34kDにおける優勢バンド(レーン1)を認識 したが、還元材料においてバンドを認識することに失敗した(ウェスタン・ブロ ットのデータは示されていない。)。 図2。Pgs25及びPfs25の公開配列(kaslow,Mol.Biochem.Parasitol.33:28 3-288,1989)と比較した、Pgs28の推定アミノ酸配列。上記3つのタンパク質の 間の相同性領域は箱内に囲まれている。 図3。プラスモディウム・ファルシパラム(3D7株)有性段階寄生虫から得ら れたゲノムDNAのサザン・ブロット分析。5μgDNAを制限エンドヌクレアーゼDra l(レーン1)又はScaI(レーン2)により消化した。エレクトロブロットした フィルターをPgs28をエンコードしている完全長オープン・リーディング・フレ ームによりプローブした。 好ましい態様の説明 本発明は、マラリアの原因である寄生虫の伝播を遮断するための新規組成物又 は方法に関する。本発明は、蚊の中腸内で上記疾患を引き起こす寄生虫の生活環 を阻害することができる剤を提供する。この剤は、上記寄生虫の伝播を遮断する 抗体を誘導するのに有用であるP28タンパク質、このようなポリペプチドをエン コードしている遺伝子、これらのポリペプチドに対する抗体、及びマラリアに対 するワクチンとして有用である組成物を含む。 本発明に係る組成物は、マラリアに関連する多数の寄生虫の伝播を遮断するた めに使用されるとができる。その伝播が遮断されることができる寄生虫の例は、 マラリアについての原因性の剤を含む。プラスモディウム属の4つの種、プラス モディウム・ビバックス(P.vivax)、プラスモディウム・オバール(P.ovale 、プラスモディウム・マラリエ(P.malariae)、及びプラスモディウム・フ ァルシパラム(P.falciparum)が、ヒトに感染する。さらに他のプラスモディ ウム種が他の動物に感染する。例えば、プラスモディウム・ガリナセウム(P.g allinaceum )は鳥類マラリアの原因である。P28タンパク質 本発明は、免疫原ポリペプチド、例えば、P28タンパク質及びこのタンパク質 から得られた断片であってそのタンパク質がヒト又は他の宿主動物に注射された ときに免疫応答を誘導するにの有用であるものを含む。この免疫応答から生じる 抗体は蚊の中で生じる上記寄生虫の生活環の一部を妨害することによりその寄生 虫の伝播を遮断する。例えば、Pgs28又はPfs28のサブ配列に実質的に同一なアミ ノ酸配列をもつ精製ポリペプチドを使用することができる。Pgs28は、(還元条 件下)Mr28,000kDのプラスモディウム・ガリナセウム表面タンパク質であってマ ラリア伝播を抑制するが遮断しないモノクロナール抗体により接合体/オーキネ ートから免疫沈降されるものである(Grotenndorst et al.,Infect.Immun.45: 775-777,1984)。Pfs28は、プラスモディウム・ファルシパラムからのPgs28の 同族体である。 Pgs28は、Pgs25とPfs25の両方に構造において類似している:3つのタンパク 質のすべてが、推定分泌シグナル配列、その後の4つのEGF様ドメイン、及び細 胞質尾をもたない末端疎水性トランスメンブラン領域を、含んで成る。この3つ のタンパク質は上記EGF様ドメインの6つのシステイン・モチーフを共有するけ れども、これらのタンパク質の機能は非常に異なる。EGF様ドメインは、有害作 用をもつタンパク質のレンジ内に認識された(Davis,New Biol.2:410-419,19 90)。 Pgs28及びPgs25は、構造的に類似しているけれども、それらは、SDS-PAGE上の それらの見かけMr(Pgs28について28kD、Pgs25について25kD)により、並びにモ ノクロナール抗体によるそれらの特異的認識(Grotendorst et al.,前記)によ り、区別されることができる。例えば、Pgs28はモノクロナール抗体IID2B3B3に より認識されるが、一方、Pgs25は認識されない。同様に、モノクロナール抗体I ID2-C5Iは、Pgs25を認識するが、Pgs28を認識しない。 本発明に係るポリペプチドの中には、Pgs28及びPfs28の同族体であるタンパク 質が含まれる。このような同族体は、Pgs28ポリペプチド又はPfs28ポリペプチド とも言われるが、インビトロにおける技術により構築されえる生来のタンパク質 の変異体、並びに特徴、例えば、構造及びにその寄生虫の生活環における発現の 相対時間において相同であるプラスモディウム・ガリナセウム又はプラスモディ ウム・ファルシパラムに関連する寄生虫からのP28タンパク質を、含む。しかし ながら、当業者は、特定の用途のためにその構造的特徴の中の1つを欠くPgs28 又はPfs28ポリペプチドを作り出すことが有利であることを理解するであろう; 例えば、ある者は、水溶液中でより溶解性であるポリペプチドを得るためにトラ ンスメンブラン・ドメインを除去することができる。 本発明のP28タンパク質を、感染した宿主生物から単離された寄生虫から精製 することができる。所望のタンパク質を精製する方法は本分野においてよく知ら れており、そしてここで詳細には提示しない。標準的な技術については、Method sin Enzymology,”Guide to Protein Purification”,M.Deutscher,ed.Vol .182(1990)(これを、引用により本明細書中に取り込む。)を参照のこと。 例えば、Pfs28、Pgs28又はそれらの同族体ポリペプチドをアフィニティー・クロ マトグラフィー、SDS-PAGE等を使用して精製することができる。例えば、Pgs28 の精製のための手順については実施例1を参照のこと。核酸 本発明の他の態様は、P28タンパク質、例えば、先に討議した寄生虫から得ら れたPfs28及びPgs28のクローニング及び組換え発現に関する。この組換え発現タ ンパク質を、数多くの方法で使用することができる。例えば、それらは、先に記 載したように、伝播遮断ワクチンとして又は抗体を作り出すために使用すること ができる。さらに、クローン化された遺伝子からのオリゴヌクレオチドを他の種 内の相同ポリペプチドを同定するためのプローブとして使用することができる。 従って、本発明は、当業者によく知られた、組換え遺伝学の分野における日常 的な技術に頼っている。本発明における使用の一般的な方法を開示する基本テキ ストは、Sambrook et al.,Molecular Cloning,A Laboratory Manual,ColdSpr ing Harbor Publish.,Cold Spring Harbor,NY 2nd ed.(1989)。 P28タンパク質をエンコードしている遺伝子をクローン化し、そして本発明に 好適なポリペプチドを発現させるのに必要な段階は、当業者によく知られている 。要約すれば、そのポリペプチドをエンコードしている核酸セグメントを調製し 、そしてそれらを適当な宿主細胞に導入するのに必要な操作は、1)適当な源か らそのポリペプチドを精製し、2)その精製タンパク質のアミノ酸配列の一部に 対応する変性オリゴヌクレオチド・プローブを調製し、3)そのプローブにハイ ブリダイズする配列のためにcDNA又はゲノム・ライブラリーをスクリ−ニングし 、4)プロモーターに結合する配列及び発現に必要な他の配列を含んで成るベク ターを構築し、そして5)好適な宿主細胞又はウイルス中にそのベクターを挿入 する、を含む。 先に記載したような所望のタンパク質の単離の後、そのN-末端のアミノ酸配列 を決定し、そして所望の遺伝子にハイブリダイズするように設計された変性オリ ゴヌクレオチド・プローブを合成する。アミノ酸配列決定を行い、そしてオリゴ ヌクレオチド・プローブを、例えば、Sambrook et al.,前記中に記載されるよ うな標準的な技術に従って合成する。 所望の遺伝子の同定に有用なオリゴヌクレオチド・プローブを他の種における 関連遺伝子の保存された領域から調製することもできる。例えば、プラスモディ ウム・ガリナセウムからのPgs28又はプラスモディウム・ファルシパラムからのP fs28をエンコードしている遺伝子から得られたプローブを問題の他の寄生虫か らの相同遺伝子にいついてイブラリーをスクリーニングするために使用すること ができる。 ゲノム又はcDNAライブラリーを、例えば、Sambrook,前記中に記載されるよう な標準的な技術に従って合成する。ゲノム・ライブラリーを構築するために、ゲ ノムDNAの大きなセグメントをランダム断片化により作り、そしてベクターDNAと 連結し、適当なベクター中にパッケージングされることができるコンカテマー( concatemers)を形成する。2種類のベクター、バクテリオファージ・ラムダ・ ベクター及びプラスミドが、この目的のために、一般的に使用される。 cDNAを調製するために、問題の寄生虫からのmRNAを最初に単離する。真核生物 mRNAは、その3’末端においてポリ-A尾として知られるアデニン・ヌクレオチド 残基のストリングをもつ。オリゴd-Tヌクレオチドの短鎖を次にこのポリ-A尾と ハイブリダイズさせ、酵素、逆転写酵素のためのプライマーとして作用させる。 この酵素は、相補的DNA(cDNA)スランドを合成するための鋳型としてRNAを使用 する。第二DNAストランドを次に鋳型として第一cDNAストランドを使用して合成 する。リンカーを、大腸菌(E.coli)内の増幅のたあめのプラスミド又はファ ージ・ベクター内への挿入のために二本鎖cDNAに付加する。 所望の核酸セグメントを宿すゲノム又はcDNAのいずれかのライブラリー内での クローンの同定を、核酸ハイブリダイゼーション又は、発現ベクターを使用する 場合には、エンコードされたタンパク質の免疫学的検出のいずれかにより、行う 。次に、バクテリアのコロニーを、固体支持体、例えば、ニトロセルロース・フ ィルター上でレプリカ・プレートする。細胞を溶解させ、そして先に記載したよ うなオリゴヌクレオチド・プローブ又は所望のタンパク質に対する抗体のいずれ かによりプローブする。例えば、Pgs28のクローニングについて記載している以 下の実施例3を、そしてPfs28のクローニングについて記載している実施例4を 参照のこと。 当業者によく知られた他の方法を所望の遺伝子を同定するために使用すること もできる。例えば、野生型とPgs28又はPfs28ポリペプチドを欠く突然変異株との 間の制限断片長多形(restriction fragment length polymorphisms(RFLP)) の存在を、使用することができる。増幅技術、例えば、ポリメラーゼ連鎖反応( PCR) を所望のヌクレオチド配列を増幅するために使用することができる。米国特許第 4,683,195号及び第4,683,202号はこの方法について記載している。PCRにより増 幅された配列は、アガロース・ゲルから精製され、そして標準的な技術に従って 適当なベクター中にクローン化されることができる。 標準的なトランスフェクション方法を、多量のPgs28又はPfs28ポリペプチドを 発現する原核生物の、哺乳類の、酵母の又は昆虫の細胞系を作り出すために使用 し、これを、次に標準的な技術を使用して精製する。例えば、Colley et al.,J .Biol.Chem.246:17619-17622,1989;及びGuide to Protein Purification, 前記を参照のこと。 上記宿主細胞をトランスフェクトするために使用されるヌクレオチド配列を、 標準的な技術に従って修飾し、様々な望ましい性質をもつPfs28又はPgs28ポリペ プチド又はそれらの断片を産生することができる。本発明に係るポリペプチドを 、当業者によく知られた様々な組換えDNA技術を使用して容易に設計し、そして 製造することができる。例えば、このポリペプチドを、アミノ酸の、挿入、置換 、欠失、等によりその一次構造レベルにおいて天然の配列から変化させることが できる。これらの修飾を、最終的な修飾タンパク質鎖を作り出すために多くの組 み合わせにおいて使用することができる。 上記アミノ酸配列変異体を、その組換えポリペプチドの精製及び調製を容易に することを含む企図される様々な目標をもって、調製することができる。また、 修飾ポリペプチドは、血漿半減期を調節し、治療効果を改良し、そして治療的使 用の間の副作用の重症度又は発生を軽減するのに有用である。 アミノ酸配列変異体は、普通には天然において見られない所定の変異体である が、天然のPgs28、Pfs28、又は他のP28タンパク質を示す。例えば、その一次構 造の(普通には少なくとも約60-80%の、典型的には90-95%の)部分のみを含んで 成るポリペプチド断片を調製することができる。ワクチンとしての用途のために 、ポリペプチドは、典型的には、伝播遮断抗体を顕出することができる少なくと も1のエピトープが残存するような長さであるのが好ましい。 一般的には、相同ポリペプチドをエンコードしている配列の修飾は、様々なよ く知られた技術、例えば、部位指定突然変異誘発(Gillman and Smith,Gene 8: 81 -97,1979及びRoberts,S.et al.,Nature 328:731-734,1987を参照のこと。 )により容易に行われることができる。当業者は、多くの突然変異の効果が予言 するこが困難であることを理解するであろう。従って、ほとんどの修飾は、所望 の特徴に好適な検定における日常的なスクリーニングにより評価される。例えば 、伝播遮断を顕出させるそのポリペプチドの能力に対する様々な修飾の効果は、 以下に記載する蚊の飼養検定を使用して容易に決定されることができる。さらに そのポリペプチドの免疫学的特徴における変化は、適当な競合的結合検定により 検出されることができる。他の性質、例えば、酸化還元又は熱安定性、疎水性、 タンパク質分解に対する感受性、又は凝集傾向の変更は、すべて標準的な技術に 従って検定される。 Pfs28又はPgs28ポリペプチドの発現のための宿主細胞中に遺伝子材料を導入す るために使用される特別な手順は、特に決定的ではない。外来ヌクレオチド配列 を宿主細胞中に導入するためのよく知られた手順のいずれかを使用することがで きる。これらは、燐酸カルシウム・トランスフェクション、スフェロプラスト、 エレクトロポレーション、リポソーム、マイクロインジェクション、プウラスミ ド・ベクター、ウイルス・ベクター、及びクローン化されたゲノムDNA、cDNA、 合成DNA又は他の外来遺伝子材料を宿主細胞中に導入するための他のよく知られ た方法のいずれかの使用を含む(Sambrook et al.,前記を参照のこと。)。使 用される特定の手順が、遺伝子を発現することができる宿主細胞中に少なくとも 1の遺伝子を首尾よく導入することができるということだけが、必要である。 遺伝子情報を細胞中に移送するために使用される特定のベクターも特に決定的 ではない。原核生物及び真核生物内での組換えタンパク質の発現のために使用さ れる慣用のベクターのいずれをも使用することができる。哺乳類細胞のための発 現ベクターは、典型的には真核生物ウイルスからの調節要素を含む。SV40ベクタ ーはpSVT7及びpMT2を含む。ウシ乳頭腫ウイルスから得られたベクターは、pBV-1 MTHAを含み、そしてエプステイン・バー・ウイルスから得られたベクターはpHEB O、及びp205を含む。他の例示的ベクターは、pMSG、pAV009/A+、pMT010/A+、pMA Mneo-5、バキュロウイルスpDSVE)並びにSV-40初期プロモーター、SV-40後期プ ロモーター、メタロチオネイン・プロモーター、ネズミ乳癌ウイルス・プ ロモーター。Rous肉腫ウイルス・プロモーター、多角体プロモーター、又は真核 生物細胞内の発現に有効であることが示されている他のプロモーターの指示下で タンパク質の発現を許容するいずれかの他のベクターを含む。 発現ベクターは、典型的には、宿主細胞内でPgs28又はPfs28ポリペプチドDNA の発現に必要なすべての要素を含む転写ユニット又は発現カセットを含む。典型 的な発現カセットは、Pgs28又はPfs28ポリペプチドをエンコードしているDNA配 列に作用可能な状態で結合されたプロモーター及び転写の有効なポリアデニレー ションに必要なシグナルを含む。用語”作用可能な状態で結合された”とは、本 明細書中で使用するとき、プロモーターがDNA配列の転写を仲介するようなDNA配 列から上流のプロモーターの結合(linkage)をいう。このプロモーターは、好 ましくは、異種転写開始部位からほとんど同じ距離に配置される。なぜなら、そ れがその天然の配置における転写開始部位由来のものであるからである。しかし ながら、本分野において知られているように、この距離におけるいくらかの変化 がプロモーター機能の損失を伴わずに適合されることができる。 Pfs28又はPgs28ポリペプチドをエンコードしているDNA配列は、典型的には、 形質転換細胞によるエンコードされたタンパク質の分泌を促進するために、解裂 可能なシグナル・ペプチド配列に結合される。上記カセットの追加の要素は、選 択マーカー、エンハンサー及び、ゲノムDNAが構造遺伝子として使用される場合 には、機能的スプライス供与及び受容部位をもつイントロンを含むことができる 。 エンハンサー要素は、結合された同種又は異種プロモーターから1,000倍まで 転写を剌激することができる。エンハンサーは、その転写開始部位から下流に置 かれたときに活性である。ウイルスから得られた多くのエンハンサー要素は広い 宿主レンジをもち、そして様々な組織内で活性である。例えば、SV40初期遺伝子 エンハンサーは、多数の細胞タイプに好適である。他のエンハンサー/プロモー ターの組み合わせ物であって本発明に好適なものは、ポリオーマ・ウイルス、ヒ ト又はネズミ・サイトメガロウイルスから得られたもの、様々なレトロウイルス 、例えば、ネズミ白血病ウイルス、ネズミ又はRous肉腫ウイスル及びHIVからの ロング.ターミナル.リピートを含む。Enhancers and Eukaryotic Expression ,Cold Spring Harbor Press,Cold Spring Harbor,N.Y.1983(これを、引用 によ り本明細書中に取り込む。)を参照のこと。 プロモーター配列に加えて、発現カセットは、効率的な終止を提供するために 構造遺伝子の下流の転写終止領域をも含む。この終止領域は、そのプロモーター 配列と同一の遺伝子から得られることができ又は異なる遺伝子から得られること もできる。 構造遺伝子によりエンコードされているmRNAが効率的に翻訳されるべき場合、 ポリアデニレーション配列も一般的にそのベクター構築物に付加される。2つの 別個の配列要素:そのポリアデニレーションから下流に置かれたGU又はUが豊富 な配列及び11-30ヌクレオチド上流に置かれた6ヌクレオチド、AAUAAAの高保存配 列、が正確且つ効率的なポリアデニレーションに要求される。本発明に好適であ る終止及びポリアデニレーション・シグナルは、SV40から得られたもの、又は発 現ベクター上に既に在る遺伝子の部分的ゲノム・コピーを含む。 酵母内での効率的な発現及び分泌は、便利には、Barr et al.,J.Biol.Chem .263:16471-16478,1988又は米国特許第4,546,082号(これらを、引用により 本明細書中に取り込む。)中に開示されているものに基づく発現ベクターを使用 して得られる。これらのベクター中では、所望の配列が酵母α-因子フェロモン 分泌性シグナル/リーダー配列をエンコードしている配列に結合されている。使 用に好適なプロモーターは、Cousens et al.,Gene 61:265-275(1987)(これ を、引用により本明細書中に取り込む。)中に記載されているようなADH2/GAPDH ハイブリッド・プロモーターを含む。本発明に好適な酵母細胞系は、BJ 2168(B erkeleyYeast Stock Center)並びに他の一般的に入手可能な系を含む。 多数の他のよく知られた細胞及び細胞系のいずれかを、本発明のポリペプチド を発現させるために使用することができる。例えば、原核生物細胞、例えば、大 腸菌(E.coli)を使用することができる。真核生物細胞は、チャイニーズ・ハ ムスター卵巣(CHO)細胞、COS細胞、マウスL細胞、マウスA9細胞、ベイビー・ ハムスター腎細胞、C127細胞、PC8細胞及び昆虫細胞を、含む。 組換え細胞の成長及びPfs28又はPgs28ポリペプチドの発現の後、その培養基を 分泌タンパク質の精製のために収穫する。その培地を典型的には、遠心分離又は 濾過により清澄化して、細胞及び細胞死骸を除去し、そしてそのタンパク質を、 いずれかの好適な樹脂、例えば、例えば、CDP-Sepharose、Asialoprothrombin-S epharose 4B、又はQ Sepharoseへの吸着により、又は硫酸アンモニウム分画、ポ リエチレン・グリコール沈降の使用により、又は限外濾過により、濃縮する。本 分野において公知の他の定常的な手段も等しく好適であることができる。Pgs28 ポリペプチドのさらなる精製を、標準的な技術、例えば、アフィニティー・クロ マトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、サイジング・クロマトグラフ ィー又は同質性を得るための他のタンパク質精製技術により、行うことができる 。精製されたタンパク質を次に以下に記載するように医薬組成物を製造するため に使用する。伝播遮断抗体(Transmission-blocking Antibodies) 本発明のさらなる態様は、Pgs28、Pfs28、又はそれらの相同ポリペプチドに対 する抗体を含む。これらの抗体は、寄生虫の伝播を遮断するのに有用である。重 要には、本発明の抗体はポリクロナール抗体であり、そしてこれ故、寄生虫の伝 播を遮断することができ、これに反し、Pgs28に対するモノクロナール抗体は、 感染性を減少させるがこれを取り除かない(Grotendorst et al.,前記)。 抗体は、典型的には、免疫グロブリン・ポリペプチドのテトラマーである。本 明細書中で使用するとき、用語”抗体”とは、免疫グロブリン遺伝子により実質 的にエンコードされている1以上のポリペプチドから成るタンパク質をいう。免 疫グロブリン遺伝子は、軽鎖であってカッパ又はラムダ・タイプを有することが できるものをコーディングするもの、及び重鎖をコーディングするものを含む。 重鎖のタイプは、アルファ、ガンマ、デルタ、イプシロン及びミューである。免 疫グロブリン重鎖及び軽鎖のカルボキシ末端部分は、定常領域であり、一方その アミノ末端部分は、多数の免疫グロブリン可変領域遺伝子によりエンコードされ ている。免疫グロブリンの可変領域は、抗原認識特異性を提供する部分である。 免疫グロブリンは、例えば、Fv、Fab、及びF(ab)2を含む様々な形態において 、並びに一本鎖において、存在することができる(例えば、Huston et al.,Pro c.Notl.Acad.Sci.USA,85:5879-5883(1988)及びBird et al.,Science 24 2:423-426,1988(この両者を、引用により本明細書中に取り込む。))。(一 般的に は、Hood et al.,Immunogy,Benjamin,N.Y.,2nd ed.(1984),及びHunkkap illarand Hood,Nature,323:15-16,1986(これらを、引用により本明細書中に 取り込む。)を参照のこと。)その中で重鎖及び軽鎖のための遺伝子が単一のコ ーディング配列中に併合されている一本鎖抗体も使用することができる。ワクチン 本発明に係る免疫グロブリン、核酸、及びポリペプチドは、マラリア又は寄生 虫により引き起こされる他の疾患の伝播を遮断するための、予防薬、又はワクチ ンとしても有用である。免疫グロブリン、ポリペプチド又はそれらのカクテルを 含む組成物が、検体に投与され、哺乳動物における抗-Pgs28又は抗Pfs28ポリペ プチド免疫応答を生じさせ、これは、抗-Pgs28又は抗Pfs28ポリペプチド免疫グ ロブリンの産生を内含する。次にこの抗-Pgs28又は抗Pfs28ポリペプチド-特異的 免疫グロブリンが、その検体から節足動物ベクターへの寄生虫の伝播を遮断し、 これは、その寄生虫がその生活環を遂行することを妨害する。伝播の遮断をもた らすのに十分な予防組成物の量は、”免疫学的に有効な投与量”として定義され る。 Pgs28、Pfs28又はそれらの相同ポリペプチドをコーディングしている単離され た核酸配列を、感受性生物内において宿主細胞をトランスフェクトするウイルス を形質転換するために使用することもできる。生きた減弱ウイルス、例えば、ワ クシニア又はアデノウイルスが、ワクチンのための便利な代替物である。なぜな ら、それらは安価に産生され、そして容易に移送及び投与されるからである。免 疫感作プロトコールにおいて有用なワクシニア・ベクター及び方法は、例えば、 米国特許第4,722,848号(これを、引用により本明細書中に取り込む。)中に記 載されている。 本発明における有用に好適なウイルスは、限定的ではなく、水痘(pox)ウイ ルス、例えば、canarypox及びcowpoxウイルス、及びワクシニア・ウイルス、ア ルファ・ウイルス、アデノウイルス、並びに他の動物ウイルスを含む。組換えウ イルスを本分野においてよく知られた方法により:例えば、相同的組換え又は2 つのプラスミドを共に結合させることを使用して、産生することができる。組換 え canarypox又はcowpoxウイルスは、例えば、Pgs28、Pfs28、又は他の相同ポリペ プチドをエンコードしている遺伝子をプラスミドに挿入し、それが両側において ウイルス配列と隣接するようにすることにより作られることができる。次にその 遺伝子を相同的組換えを通してそのウイルス・ゲノム中に挿入する。 組換えアデノウイルスじゃ。例えば、ウイルス配列及びPgs28、Pfs28、又は他 の相同ポリペプチドをエンコードしているDNA配列の50%をそれぞれに含む2つの プラスミドを連結させることにより、作られることができる。組換えRNAウイル ス、例えば、アルファ・ウイルスは、本分野において公知の方法を使用してcDNA 中間体を介して作られることができる。 本発明に係る組換えウイルスは、哺乳類、例えば、マウス又はヒトにおいて抗 -Pfs28又は抗Pgs28ポリペプチド抗体を誘導するために使用されることができる 。さらに、その組換えウイルスは、宿主細胞を感染させ、次にそのポリペプチド を発現させることによりPgs28又はPfs28ポリペプチドを製造するために使用され ることができる。 また、本発明は、本発明に係る組換えウイルスにより感染された宿主細胞にも 関する。 本発明に係る宿主細胞は、好ましくは真核生物の、例えば、酵母細胞、又は哺 乳類の、例えば、BSC-1細胞である。組換えウイルスにより感染された宿主細胞 は、それらの細胞表面上にPgs28又はPfs28ポリペプチドを発現する。さらに、感 染細胞の膜抽出物は、接種し又は先に接種された哺乳動物をブーストするために 使用されるとき伝播遮断抗体を誘導する。 ワクシニア・ウイルス(例えば、WR株)の場合においては、Pgs28又はPfs28ポ リペプチドをエンコードしている配列は、Kaslow et al.,Science 252:1310-13 13,1991(これを、引用により本明細書中に取り込む。)中に記載されているよ うに、伝達ベクター、pTKgpt-OFISを使用した相同組換えを含む多数の方法によ り、そのウイルスのゲノム中に挿入されることができる。 本発明に係るPfs28又はPgs28ポリペプチド、又は組換えウイルスは、様々な感 染性疾患の伝播を遮断するために、哺乳動物、特にヒトに投与されるのに有用で ある医薬及びワクチン組成物中に使用されることができる。この組成物は、1 回投与又はシリーズ投与に好適である。シリーズとして与えれらるとき、最初の 投与に続く接種がその免疫応答をブーストするために与えられ、そして典型的に はブースター接種といわれる。 本発明に係る医薬組成物は、非経口的、局所的、経口又は局所的投与を意図さ れる。好ましくは、医薬組成物は、非経口的に、例えば、静脈内に、皮下的に、 経皮的に、又は筋中に、投与される。これ故、本発明は、許容担体、好ましくは 水性担体中に溶解又は懸濁された先に記載した剤の溶液を含んで成る非経口投与 のために組成物を提供する。様々な水性担体、例えば、水、緩衝水、0.4%生理食 塩水、0.3%グリシン、ヒアルロン酸、等を使用することができる。これらの組成 物は、慣用のよく知られた滅菌技術により滅菌され、又は滅菌濾過されることが できる。得られた水性溶液をそのまま使用し、又は凍結乾燥するためにパッケー ジングし、その凍結乾燥調製物を投与に先立ち無菌溶液と併合する。この組成物 は、生理学的条件に合わせるために必要な医薬として許容される補助物質、例え ば、pH調整及び緩衝化剤等、例えば、酢酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、塩化ナ トリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、ソルビタン・モノラウレート、トリ エタノールアミン・オレエート等を含むことができる。 固体組成物のために、慣用の非毒性固体担体であって、例えば、医薬グレード ぼマニトール、ラクトース、澱粉、ステアリン酸マグネシウム、サッカリン・ナ トリウム、タルク、セルロース、グルコース、シュクロース、炭酸マグネシウム 、等を含むものを使用することができる。経口投与のためには、医薬として許容 される非毒性組成物を、正常に使用される賦形剤、例えば、先に列記した担体の いずれか、及び一般的に10-95%の活性成分を、そしてより好ましくは25%-75%の 濃度において、取り込むことにより形成する。 エアロゾル投与のために、ポリペプチド又は組換えウイルスを好ましくは界面 活性剤及び推進剤と一緒に細かく分けられた形態で供給する。この界面活性剤は 、もちろん、非毒性であり、そして好ましくはその推進剤中に可溶性である。こ のような剤の代表は、6から22までの炭素原子を含む脂肪酸、例えば、カプロン 酸、オクタン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、リノール酸、リノ レン酸、オレスレリン酸(olesteric acid)、オレイン酸と脂肪族ポリヒドロ・ アルコ ールとのエステル又は部分エステル又はその環式無水物である。混合エステル、 例えば、混合又は天然のグリセリドを使用することができる。担体は、適宜、例 えば、鼻中へのデリバリーのためのレシチンによるものをも含むことができる。 治療的利用においては、本発明のPfs28又はPgs28ポリペプチド又はウイルスが 、上記疾患の伝播を防ぐのに十分な量において患者に投与される。これを達成す るのに適切な量は、”治療的有効投与量”として定義される。この使用に有効な 量は、例えば、特定のポリペプチド又はウイルス、投与のやり方、患者の体重及 び一般的状態、並びに処方内科医の判断に依存するであろう。 本発明に係るワクチンは、活性成分として免疫学的有効量の本明細書中に記載 するようなPgs28又はPfs28ポリペプチド又は組換えウイルスを含む。有用な担体 は、本分野においてよく知られており、そして例えば、サイログロブリン、アル ブミン、例えば、ヒト血清アルブミン、破傷風トキソイド、ポリアミノ酸、例え ば、ポリ(D-リシン:D-グルタミン酸)、インフルエンザ、B型肝炎コア・タン パク質、B型肝炎組換えワクチン、等を含む。また、ワクチンは、生理学的に耐 え得る(許容される)希釈剤、例えば、水、燐酸塩バッファー生理食塩水、又は 生理食塩水を含み、そしてさらに典型的にはアジュバントを含む。アジュバント 、例えば、不完全Freund’sアジュバント、燐酸アルミニウム、水酸化アルミニ ウム、又はミョウバン(alum)が本分野においてよく知られた材料である。 本発明に係るポリペプチド又はウイルスを含むワクチン組成物は、抗原に対す る伝播遮断免疫応答を顕出させ、そしてそれ故その節足動物ベクターを通して上 記疾患の広がりを防ぐために、患者に投与される。このような量は、”免疫学的 有効投与量”として定義される。この用途においては、その正確な量は、再び、 その患者の健康状態及び体重、投与方法、及びその配合物の性質に依存する。 以下の実施例を限定によらず説明により提供する。 実施例1 Pgs28の位置決め 方法 Pgs28を標識付けするために、成熟オーキネートを燐酸塩バッファー生理食塩 水(PBS)中0.1%グルタルアルデヒド及び4%ホルムアルデヒド中4℃において30 分間固定した。寄生虫を次にmAb IID2-B3B3、IgG1抗体を含む腹水と共にインキ ュベートした。腹水を1%BSAを含むPBS中で1:20に希釈した。PBS/BSAにより5回 洗浄した後、細胞をコロイド状金(10-15nm)により結合されたヤギ抗-マウス抗 体(EY Labs,Inc.,San Mateo,CA)と共にインキュベートし、次にPBSにより 3回洗浄した。 オーキネートを、2mM CaCl2及び0.8%フェリシアン化カリウムを含む0.IMカコ ジレート(cacodylate)バッファー溶液中の1%オスミウム・テトロキサイド中で 後固定し、アセトン中で脱水し、そしてEpon中に埋め込んだ。定常的な薄いセク ションを酢酸ウラニルおよびクエン酸鉛により染色し、次に可視化した(Dr,Pa uloPimenta,Laboratory of Parasitic Diseasa,NIH,Bethesda,MDによる後固 定、埋め込み、及び可視化)。結果 mAb IID2 B3B3を使用した免疫電気マイクロスコピーは、成熟オーキネートの 長さ及び推定横セクションの両方におけるPgs28の均一且つ広い分布を示した。 これは、Pgs25が寄生虫の受精の初期の時間においてピーク合成に達し、次に、 成熟オーキネートの優勢表面タンパク質になるPgs28の発現により受精後約10時 間を超えるということを示す先の生合成的研究を確証した(Kumar et al.,Mol .Biochem.Parasitol.14:127-139,1985)。 実施例2 Pgs28の精製 方法 オーキネート抗原。P.gallinaceumの精製接合体を先に記載したように感染し たWhite Leghornチキンの寄生された血液から調製した(Kaushal et al.,J.Im munol.131:2557-2562,1983)。接合体を、17mMデキストロース、1mM L-グルタ ミン、100 U/mlペニシリン、及び100μg/mlストレプトマイシンを含むMedium199 、pH 8.4中26℃における24時間のインキュベーション(1x107/ml)により オーキネート中にインビトロにおいて形質した。Morgan et al.Proc.Soc.Exp .Biol.Med.73: 1(1950)。抗原をNETTバッファー:50mM Tris,150mM NaCl, 5mMEDTA,0.5% Triton X-100,0.02% NaN3,pH 7.4により抽出した。 Pgs28精製。Pgs28を、カラム内でSepharose 4Bビーズに共有結合したモノクロ ナール抗体IID2-B3B3(Grotendorst et al.,前記)(2価架橋剤によりプロテ インAに共有結合したmAb)を使用してオーキネート抽出物から免疫アフィニティ ム用途のためのプロトコール)。結合Pgs28をもつ樹脂を電気溶出バッファー(5 0mM NH4 HCO3,0.1%SDS)中に懸濁させ、そしてPgs28を、その樹脂から10mAに おいて4時間電気溶出させた。Pgs28を含むサンプルをSpeed Vac(登録商標)デ シケーター又はAmicon Centricon(登録商標)10マイクロ濃縮器内で濃縮し、SD S-PAGEサンプル・バッファー(8% SDS,3.OM Tris-HCl,pH 8.45,24%グリセロ ール,0.015% Serva Blue G,及び0.005%Phenol Red)により1:1希釈し、そし て非還元又は還元条件下10%ポリアクリルアミド・ゲル中のSDS-PAGEによりサイ ズ分画した。Pgs28をそのゲルから純粋なニトロセルロース上にエレクトロブロ ットし、トリプシンによりその場で消化し(Matsudaira,J.Biol.Chem.262:1 0035-10038,1987)、そしてマイクロシーケンスし(Bill Lane,Harvard Micro Chemistry,Cambridge,MA)又はN-末端配列についてPVDF上でエレクトロブロッ トした(JohnColigan,Biological Resources Branch,NIH,Bethesda,MD)。結果 粗オーキネート抽出物からのPgs28の免疫アフィニティー精製は、10%SDS-PAGE 上にMr34,000の優勢バンドをもたらし(図1)、これを成熟タンパク質のN-末端 配列決定のためにポリビニリデン・ジフルオリド上でエレクトロブロットした。 免疫アフィニティー精製材料のβメルカプトエタノール還元は、SDS-PAGE上で、 Pgs28が、その免疫アフィニティー・カラムから同時溶出された少量のマウス軽 鎖と同時移動することを、引き起こした。ニトロセルロース上へブロッティング した後、タンパク質をトリプシンにより消化し、そして溶出ペプチドを逆相高圧 液体クロマトグラフィーにより分離した。3つのトリプシンによって生じたペプ チドを配列決定し、その中の2つ(NT14及びNT16という)は、Swiss Prot(Relea se17,Centre Medicale Universitaire,Geneva,Switzerland)内でスクリーン したときユニークであり、そして1つは、マウス抗体の軽鎖と実質的に同一であ った。 異なる分子量をもつことに加えてPgs28及びPgs25は、モノクロナール抗体(Gr otendorst et al.,前記)によるそれらの特異的認識により区別されることもで きる。ウェスタン・ブロット分析(データを示さず)により、(Pgs28に特異的 な)mAb IID2-B3B3によるクロマトグラフィーによりPgs28を消耗したオーキネ ートのTriton X-100抽出物は、(Pgs25に特異的な)mAb IID2-C5Iにより検定さ れるときPgs25を消耗しなかった。さらに、免疫アフィニティー精製pgs28(図1 )は、ウェスタン・ブロット分析により、IID2 B3B3により認識されたが、mAb I ID2-C5Iにより認識されなかった。 実施例3 Pgs28遺伝子のクローニング 方法 ゲノムDNAライブラリーのスクリーニング。Pgs28のトリプシンにより生じた消 化物からのペプチドのアミノ酸配列を、合成縮重オリゴヌクレオチド・プローブ を誘導するために使用し、これをAplied Biosystem Inc.自動合成装置上合成し た。P.gallinaceum DNAのHindIII-消化ゲノム・ライブラリーをpUC13内で構築 し、そして大腸菌(E.coli)内に電気穿剌した。コロニーを45℃において16時 間ハイブリダイジングによるプローブNT14AGT(5’-TT(AG)TT(AG)TC(TC)T T GTATGG(AG)TC(TC)TC-3)によりスクリーンし、そして6 X SCC(=1M塩化ナ トリウム、0.1Mクエン酸ナトリウム、pH 7.0)、0.1%SDSの最終ストリンジェン シーにおいて49℃において5分間そのフィルターを洗浄した。-70℃における4-1 6時間のオートラジオグラフィーを陽性コロニーを同定するために行った。プロ ーブ、並びに他の合成オリゴヌクレオチドを配列決定プライマーとして使用して 、陽性コロニーについてのヌクレオチド配列をジデオキシヌクレオチチド・ター ミネーター法により決定した。結果 実施例2において得られたPfs28アミノ酸配列に基く完全縮重オリゴヌクレオ チド・プローブを6時間成長させたP.gallinaceum接合体からの全RNAをプロー ブするために使用した。このプローブは、1.4Kb 転写物にハイブリダイズした 。しかしながら、これらのプローブは、ゲノム消化物とのサザン・ブロット・ハ イブリダイゼーション又は現存cDNA及びゲノム・ライブラリーのコロニー・スク リーニングのいずれかによりその遺伝子を検出することに失敗した。特異性を増 加させるために、ペプチドNT14に基く抗血清オリゴヌクレオチドを縮重すること なく12(A又はGのいずれかを使用した)及び15(4ヌクレオチドのいずれかが別 個の構築物内で使用される場合)の位置において合成し、次に6時間齢の接合体 から得られた全RNAのノーザン・ブロットによりハイブリダイズした。非常に増 強されたシグナルが12位におけるグアノシン及び15位におけるチミジンにより生 じた。このプローブ(NT14AGT)は、P.gallinaceumのゲノムDNAのHindIII消化 のサザン・ブロット・ハイブリダイゼーション上の3.3kBバンドを同定し、そし てその後pUC13内に連結されたHindIII消化ゲノムDNAのライブラリー内に陽性ク ローン(クローン9A1)を同定した。 クローン9A1を配列決定し、そして666bpのオープン・リーディング・フレーム をもつことが見つかった(図2及び配列番号1及び2)。すべての3つの先に配 列決定したペプチドは、得られた推定されたアミノ酸配列内に含まれ、そして( プロリンとして配列決定され;システインとして推定された)N末端の8位にお いてのみ読み違いが生じた。Pgs28とPgs25及びPfs25の両者のとの間の構造的相 同性はかなりのものである;すべての3つのタンパク質は、推定分泌シグナル配 列、その後の4つのEGF-様ドメイン、及び細胞原形質尾をもたない末端疎水性ト ランスメンブラン領域をもつ。EGF-様ドメインの6システイン・モチーフはこれ らのタンパク質の間で共通であるけれども、これは、共通の機能を示唆するもの ではない。これらのドメインは、多様な機能をもつタンパク質のレンジ内におい て認識されている(Davis,New Biol.2:410-419,1990)。 実施例4 Pfs28遺伝子のクローニング 方法 Pgs28遺伝子を、クローン9A1内のオープン・リーディング・フレームに隣接す るプライマーを使用してポリメラーゼ連鎖反応により増幅した。この断片を放射 標識付けし、そしてP.falciparum(株3D7)又はP.gallinaceum寄生虫の有性段 階からのゲノムDNAをプローブするために使用した。この寄生虫からのDNAを1%ア ガロース・ゲルを通して電気泳動し、そしてナイロンに転移させた。フィルター をTm10℃において32P-標識プローブにより一夜ハイブリダイズし、次に6xSCC 、0.1%SDSによりTm5℃において5分間(サザン・ブロット)又は7分間(ノー ザン・ブロット)洗浄した。オートラジオグラフを-70℃において4-16時間露出 させた後に顕色させた。結果 P.falciparumからの制限エンドヌクレアーゼ消化ゲノムDNAとハイブリダイズ させるとき、Pgs28 プローブは、ユニーク・バンドにハイブリダイズした(図 3)。制限消化パターンはPfs25プローブにより見られるものとは別個のもので あつた。 Pgs28プローブを次にPfs28のために遺伝子をクローン化するためにP.falcipa rum からのゲノム又はcDNAライブラリーをスクリーンするために使用した。ある いは、先に同定した断片をそのゲルから溶出させ、そして当業者によく知られた 方法によりクローニング・ベクター中にクローン化した。Pfs28遺伝子を次に一 般的に使用される方法により配列決定し、そして発現ベクター内のプロモーター にに作用可能な状態で結合した。適当な宿主細胞内の発現ベクターにより作られ たPfs28ポリペプチドを次に例えば、P.falciparumの伝播を遮断する免疫応答を 顕出させるためのワクチンとして使用する。このポリペプチドは、Pgs28ポリペ プチドについて本めいし明細書中に記載する他の手段においても有用である。 実施例5 P.gallinaceum伝播の遮断 免疫感作。ポリアクリルアミド・ゲル内に含まれるPgs28を製造者のプロトコ ール(Ribi ImmunoChem Reseach,Inc.,Hamilton,MN)の従ってRibi Adjuvant 4-6週間を一次免疫感作について0.2mlエマルジョンにより腹膜内に免疫感作し、 そして再び免疫感作をブーストするために3及び6週間目に行った。マウスの対 照群は、アジュバント中に分散された抗原を含まないポリアクリルアミド・ゲル を受けた。 マラリアについての伝播遮断検定。インビトロにおける伝播遮断抗体を定量す る方法は、一般的には、Quakyi et al.,J.Immunol.139:4213,1987(これを 、引用により本明細書中に取り込む。)中に記載されているようなものである。 簡単に言えば。蚊を、膜を通して、P.falciparum寄生材料(感染血液又は生来 の血液と混合された成熟オーキネートのいずれか)上で飼養した。感染性を20の 蚊の蚊の中腸当たりの接合子嚢の数を計数することにより飼養1週間後に測定し た。その寄生血液に免疫感作後マウス血清(熱失活正常チキン血清中に希釈した もの)を添加することにより、我々は寄生虫伝播に対するその血清の効果を測定 した。免疫血清の添加が対照と比較して感染性を減少させる場合、免疫血清は、 伝播遮断抗体を証明した。 統計的分析。我々は、伝播遮断抗体の2つの終点:それらの中腸上に1以上の 接合子嚢をもつバッチ内の蚊のパーセンテージ、及び中腸当たりの接合子嚢の数 、を分析した。免疫血清を含む血液上で飼養された蚊バッチを対照血清を含む血 液上で飼養したものと比較した。接合子嚢をもつ蚊をChi-square分析により比較 した。接合子嚢/中腸の数をWilcoxon’rank sum分析により比較した。結果 免疫アフィニティー精製Pgs28により免疫感作されたマウスからのポリクロナ ール、一価抗血清は完全にP.gallinaceum伝播を遮断した。寄生チキン血液に加 えαPgs28抗血清を受けた蚊は、前免疫又は対照血清のいずれかを受けた蚊のも のに比較して有意に少ない接合子嚢を顕出させた(表1A,B,及びC)。事実、3 つの伝播遮断検定においては、47の蚊がαPgs28抗血清を受け、その中のたった 1匹が感染し、そしてその蚊の中で、たった1つの接合子嚢が顕出された。 Pgs28に対するポリクロナール抗血清は、寄生虫の有性発達の少なくとも2つ の別個の段階を弱めた。M199内の一夜のインキュベーションの間、P.gallinace um の接合体は、細長いオーキネート中に容易に形質転換され、蚊の中腸内で天然 に生じる事件を再現した。αPgs28抗血清の添加はこのインビトロにおける形質 転換を経験した寄生虫の割合を有意に減少させた(表2)。インビボにおいては 、オーキネートは、中腸の上皮を横切り、次に基底膜の下に留まり、接合子嚢に 発達する。この発達は、成熟オーキネート(M199内で成長したもの)を蚊に供給 することにより達成されることができる; しかしながら、オーキネートを発達 させる蚊の割合は、インビトロにおけるオーキネートにαPgs28抗血清を添加す ることにより有意に減少された(表1D)。インビトロにおけるαPgs28抗血清と の成熟 オーキネートのインキュベーションが寄生虫の死を誘導しなかったので(データ を示さず)、抗体の有効性についての説明は不明のまま残る。 Pgs28に対するモノクロナール抗体は、感染性血液食餌の後に発達した接合子 嚢の数を抑制し、対照の38-48%に(接合子嚢/中腸の平均数として測定された) 感染性を減少させる、ことが先に示されている(Grotendorst et al.,前記)。 本明細書中に証明するように、従来技術のモノクロナール抗体を超えるポリクロ ナール抗血清の明確な優秀性は、寄生虫の発育における多数の妨害の組み合わさ れた結果を、提示することができる。 本発明を、明瞭性及び理解の目的のためにいくぶん詳細に上記実施例及び先の 開示中に記載してきた。しかしながら、特定の変更及び修正を添付クレームの範 囲内で行うことができる。 配列表 (1)一般情報: (i)出願人:Kaalow,David C. Duffy,Patrick E. (ii)発明の名称:マラリア寄生虫のための伝播遮断抗体の標的抗原 (iii)配列数:2 (iv)連絡住所 (A)名宛人:Townsend and Townsend (B)番地:One Market Plkaza (C)市名:サン フランシスコ (D)州:カリフォルニア (E)国名:アメリカ合衆国 (F)郵便番号(ZIP):94105 (v)コンピューター読み込み形態: (A)媒体:フロッピー・ディスク (B)コンピューター:IBM PC互換性 (C)操作システム:PC−DOS/MS−DOS (D)ソフトウェア:Patent In Release #1.0,Version #1.25) (vi)従来の出願デ-タ: (A)出願番号:米国 (B)提出日: (C)分類: (viii)アトーニー/エージェント情報: (A)氏名:Bastian,kevin L. (B)登録番号:34,677 (C)参照/ドケット番号:15280-46 (ix)遠距離通信情報: (A)電話:415-543-9600 (B)テレファックス:415-543-5043 (2)配列番号1の情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:858塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:DNA(ゲノム) (ix)配列の特徴 (A)特徴を表す記号:CDS (B)存在位置:123..788 (xi)配列:配列番号1: (2)配列番号2の情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:222アミノ酸 (B)配列の型:アミノ酸 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:タンパク質 (xi)配列:配列番号2:
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI A61K 48/00 8314−4C C07H 21/04 B 8615−4C C07K 14/445 8318−4H C12P 21/02 C 9282−4B

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.マラリアの伝播を防ぐ方法であって、感受性生物に伝播遮断免疫応答を誘 導するのに十分な量のP28タンパク質を含んで成る医薬組成物を投与することを 、 含んで成る方法。 2.P28タンパク質がPgs28である、請求項1に記載の方法。 3.P28タンパク質が組換えにより生産される、請求項1に記載の方法。 4.感受性生物がチキンである、請求項1に記載の方法。 5.医薬として許容される担体及び感受性生物内で伝播遮断免疫応答を誘導す るのに十分な量のP28タンパク質を含んで成る医薬組成物。 6.P28タンパ質がPgs28である、請求項5に記載の組成物。 7.P28タンパク質が組換えにより生産される、請求項5に記載の組成物。 8.マラリアの伝播を防ぐ方法であって、感受性生物に伝播遮断免疫応答を誘 導するのに十分な量のP28タンパク質エンコードしている組換えウイルスを含ん で成る医薬組成物を投与することを、含んで成る方法。 9.P28タンパク質がPgs28である、請求項8に記載の方法。 10.P28タンパク質が組換えにより生産される、請求項8に記載の方法。 11.感受性生物がチキンである、請求項8に記載の方法。 12.医薬として許容される担体及び感受性生物内で伝播遮断免疫応答を誘導す るのに十分な量のP28タンパク質をエンコードしている組換えウイルスを含んで 成る医薬組成物。 13.P28タンパク質がPgs28である、請求項12に記載の組成物 14.P28タンパク質が組換えにより生産される、請求項12に記載の組成物 。 15.感受性生物内で伝播遮断免疫応答を顕出させることができるP28タンパ ク質をエンコードしている単離核酸を含んで成る組成物。 16.P28タンパク質がPgs28である、請求項15に記載の核酸。 17.請求項15に記載の核酸を含む細胞系。
JP6503526A 1992-07-10 1993-07-09 マラリア寄生虫のための伝播遮断抗体の標的抗原 Pending JPH08502402A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US91229492A 1992-07-10 1992-07-10
US07/912,294 1992-07-10
PCT/US1993/006464 WO1994001552A1 (en) 1992-07-10 1993-07-09 Target antigens of transmission blocking antibodies for malaria parsites

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08502402A true JPH08502402A (ja) 1996-03-19

Family

ID=25431678

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6503526A Pending JPH08502402A (ja) 1992-07-10 1993-07-09 マラリア寄生虫のための伝播遮断抗体の標的抗原

Country Status (5)

Country Link
EP (1) EP0651798A1 (ja)
JP (1) JPH08502402A (ja)
AU (1) AU675445B2 (ja)
CA (1) CA2138646A1 (ja)
WO (1) WO1994001552A1 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5527700A (en) * 1992-07-10 1996-06-18 The United States Of America As Represented By The Department Of Health And Human Services Target antigens of transmission blocking antibodies for malaria parasites
GB9422827D0 (en) * 1994-11-11 1995-01-04 Imperial College Delivery system
WO1998014472A1 (en) * 1996-09-30 1998-04-09 The Government Of The United States Of America, As Represented By The Secretary, Department Of Health And Human Services Pfs28 fusion proteins
US7192934B1 (en) 1997-05-01 2007-03-20 The United States Of America As Represented By The Department Of Health And Human Services Vaccines for blocking transmission of Plasmodium vivax
US7407658B2 (en) 1997-05-01 2008-08-05 The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Department Of Health And Human Services Vaccines for blocking transmission of plasmodium vivax
AU749052B2 (en) * 1997-12-05 2002-06-20 Government Of The United States Of America, As Represented By The Secretary Of The Department Of Health And Human Services, The Vaccines for blocking transmission of plasmodium vivax

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1989010936A1 (en) * 1988-05-02 1989-11-16 The United States Of America, As Represented By Th Gene for encoding a human malaria vaccine antigen

Also Published As

Publication number Publication date
WO1994001552A1 (en) 1994-01-20
AU675445B2 (en) 1997-02-06
CA2138646A1 (en) 1994-01-20
AU4670493A (en) 1994-01-31
EP0651798A1 (en) 1995-05-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6958235B1 (en) Recombinant protein containing a C-terminal fragment of plasmodium MSP-1
EP0719333B1 (en) Binding domains from plasmodium vivax and plasmodium falciparum erythrocyte binding proteins
US6780417B2 (en) Transmission blocking immunogen from malaria
US6551586B1 (en) Malaria vaccine based upon the addition of a MSA1 peptide
JP3215692B2 (ja) 組み換えコクシジウム症ワクチン
JP4116680B2 (ja) 家禽コクシジウム症ワクチン
US6316000B1 (en) Cloning and expression of plasmodium falciparum transmission-blocking target antigen, PFS230
US5527700A (en) Target antigens of transmission blocking antibodies for malaria parasites
JPH08502402A (ja) マラリア寄生虫のための伝播遮断抗体の標的抗原
KR20000065265A (ko) 말라리아 원충 msp-1의 c-말단 단편을 함유하는 재조합 단백질
US20080274132A1 (en) Vaccines for blocking transmission of plasmodium vivax
BG65569B1 (bg) Химерен ген кодиращ антигенни детерминанти на четири протеина на l. infantum
EP0254862A1 (en) Vaccines against protozoan parasites
WO1998014472A1 (en) Pfs28 fusion proteins
US7407658B2 (en) Vaccines for blocking transmission of plasmodium vivax
US7192934B1 (en) Vaccines for blocking transmission of Plasmodium vivax