JPH09501594A - 二重バルブの補強されたシース及び方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 患者の身体の管の中にカテーテル又は他の医療器具を差し入れるのに用いるための大きな直径の拡張可能なシース。この拡張可能なシースは、近位端および遠位端と、これを通って延びる所定の最大直径の通路とを有する可撓性材料で作られた細長いシースチューブからなる。細長いシースチューブの遠位端は、長手方向に折れられて、小さな折り曲げた直径になる。シースチューブは、自己拡張であってもよく、あるいは自己拡張ワイヤ又は拡張可能なステントで補強されていてもよい。逆流アダプターは、細長いシースチューブの近位端に固定される。逆流アダプターは、シースチューブの中心開口と整合する中心開口を有する。常閉主バルブは、逆流アダプターの中央開口に設けられ、また、開位置まで可動である。常開第２バルブは、閉位置まで可動であり、シースチューブの近位且つ主バルブの遠位に逆流アダプターに形作られている。主および第２バルブは、開かれると、カテーテル又は他の医療器具をシースの中に挿入させ、閉じられると、カテーテルの回りに止血シールを作る。シース差し入れ具は、シースチューブの遠位端を管の中に案内するように設けられ、且つ、逆流アダプターの中に配置される形態に作られている。

Description

【発明の詳細な説明】 二重バルブの補強されたシースおよび方法 この出願は、1991年12月13日に出願した出願番号07/807,089の出願の一部継続 出願であり、これをここに援用する。 発明の背景 この発明は、拡張可能なシースに関し、より詳しくは、二重の、補強された、 大きな直径の拡張可能なシース及び使用方法に関する。 拡張可能なアクセスカテーテル組立体は、これまで、脈管系を通して診断用お よび治療用カテーテル設置及び除去を容易にするために提供されてきた。このよ うなカテーテル組立体は、可撓性の可変直径のカテーテル本体と、直径制御スタ イレットと、可撓性Ｙハブとを有していた。可撓性可変直径カテーテル本体は、 可撓性Ｙハブに固定され、また、潰される位置と、拡張した位置との間で拡張さ れる。このような器具にあっては、幾つかの欠点が見出された。例えば、調整可 能な止血バルブは、大きなカテーテルを受け入れることができない。可変直径の 可撓性カテーテル本体は、カテーテル本体を通してこれを設置することが企てら れると、直径が縮小して大きな直径のカテーテルに保持する傾向がある点で好ま しくない。加えてスタイレットガイドワイヤの先端は、カテーテル本体の伸長お よびその直径の縮小させる大きな直径のカテーテルを捕まえて、大きな直径のカ テーテルの更なる前進を捕まえて妨げる。したがって、このような欠点を克服す る新規で改良した大きな直径の拡張可能なシースに対する要望がある。 発明の概要 この発明は、カテーテル又は他の医療器具を身体の管の中に差し込むのに使用 するためのシース組立体からなる。シース組立体は、近位端および遠位端を有し 且つこれを通って延びる通路を有する可撓性材料から作られた細長いシースチュ ーブを有する。シースチューブの遠位端は、シースチューブの遠位端を拡張した 直径まで半径方向に拡張させるための補強手段を有する。 シース組立体は、更に、シースチューブと流体が連通する状態にある中心開口 を備えた本体を有する逆流アダプターを含む。逆流アダプターは、常閉の主バル ブを有し、また、常開の第２バルブを有していてもよい。主バルブおよび第２の バルブが開くと、これらは医療器具をシースチューブの中に挿入させることがで き、また、閉じられると、器具の回りに止血シールを形成する。シース組立体は 、更に、シースチューブの通路に配置可能なシース差し込み具を含む。 主バルブは、第２バルブの近位に配置される。主バルブは、シースチューブの 通路と流体が連通する状態のボアを備えた形態に作られた近位端と遠位端とを有 する可撓性材料で作られた円筒状部材を有する。主バルブは、また、円筒状部材 の一端に固定されたリングギヤと、円筒状部材を通って延びるボアを閉じるよう に円筒状部材を捻れさせる円筒状部材の両端の間で相対回転を引き起こすために リングギヤを駆動するためのラックと、円筒状部材が閉位置まで回転させられた 位置までラックを付勢するための付勢手段とを有する。 第２のバルブは、シースチューブの近位端に固定され、また、シースチューブ の通路に整合するボアを備えた形態に作られた近位端と遠位端とを有する可撓性 材料で作られた円筒状部材を有する。第２のバルブは、円筒状部材を通って延び るボアを閉じるために円筒状部材を捻れさせる円筒状部材の両端間で相対回転を 引き起こすために円筒状部材に係合するための回転手段を有する。 概略的に、本発明の目的は、大きな直径のカテーテルと一緒に用いることので きる拡張可能なシースおよびこれを使用する方法を提供することにある。本発明 の他の目的は、長手方向に折られて小さな直径になり且つ大きな直径のカテーテ ルがこれを通過されるときに、大きく拡張可能な上述の特性のシースを提供する ことにある。本発明の他の目的は、逆流アダプターが設けられ、このアダプター が、例えば逆流アダプターおよび筒状ダイヤフラムを通過する大きな直径のカテ ーテルのような筒状器具の回りに液密のバリアを作るために、鼓状又はアイリス 状の形状まで動かすことのできる筒状ダイヤフラムを有する上述の特徴のシース を提供することにある。本発明の他の目的は、シースを拡張するのに拡張器を用 いることのできる上述した特徴のシースを提供することにある。本発明の他の目 的は、逆流アダプターを簡単に制御することのできる上述した特徴のシースを提 供するとにある。 本発明の他の特徴および利点は、例として、本発明の原理を説明する添付の図 面を参照した次の詳細な説明から明らかになろう。 図面の簡単な説明 図１は、本発明に組み込んだ大きな直径の拡張可能なシース組立体の側面図で あり、ここに、シース差し入れ具は、シースチューブの中に配置されている。 図２は、図１の大きな直径の拡張可能なシース組立体で示したシース差し入れ 具の拡大側面図である。 図３は、図２に示すシース差し入れ具の遠位端の断面を部分拡大した詳細図で ある。 図４は、図１の４−４線に沿った断面図である。 図５は、本発明を組み込んだ拡張可能なシースの他の実施例の部分側面図であ る。 図６は、図５の６−６線に沿った断面図である。 図７は、図５、図６のシースを示す図４に類似の断面図である。 図８は、図１に示すシース組立体の大きな拡張可能なシースの近位端の断面を 部分的に示す拡大側面図である。 図９は、断面で示す部分を備え、且つ、バルブが逆流アダプターによって常閉 位置にある、図８の９−９線に沿って見た端面図である。 図１０は、図９と同様な図面であるが、開位置のバルブを示す。 図１１は、拡張可能なシースの近位端の図８に示す側面と対向する部分的に断 面で示す側面図。 図１２は、図１１の１２−１２線に沿って見た底面図である。 図１３は、図１１の１３−１３線に沿って見た平面図である。 図１４は、図９および図１０に示す逆流アダプターに用いられるバルブ又はダ イヤフラムの側面図である。 図１５は、図９、図１０に示す逆流アダプターに用いられるバルブ又はダイヤ フラムの他の実施例である。 図１６は、図９、図１０に示す逆流アダプターに用いられるバルブ又はダイヤ フラムの更なる他の実施例である。 図１７は、図９に類似の図面であるが、逆流アダプターの交互のラックおよび ピニオン構成を示す。 図１８は、逆流アダプターのバルブの開閉のためのラックの他の実施例を示す 断面図である。 図１９は、図１８の１９−１９線に沿った断面図である。 図２０は、本発明を組み込んだシース組立体の他の実施例の側面図であり、こ こに、シース差し入れ具は、シースチューブの中に配置されている。 図２１は、図２０に示すシース組立体の近位端の断面を部分的に拡大した図で あり、特に、逆流アダプターを示す。 図２２は、本発明を組み込んだ拡張可能なシースチューブの他の実施例の部分 側面図である。 図２３は、図２２の２３−２３線に沿った断面図である。 図２４は、ある部分が断面で示され、且つ、主バルブが常閉位置にある状態の 図２１の２４−２４線に沿って見た端面図である。 図２５は、図２４に示す主バルブが開位置にあり且つキーパによって保持され ている状態の部分断面の側面図である。 図２６は、シースチューブの遠位端及びシース差し入れ具の他の実施例の部分 断面の拡大詳細図であり、差し入れ具の放射線不透過性のマーカーバンドおよび シースチューブの放射線不透過性のマーカーを示す。 図２７は、自己拡張補強手段を組み込んだ拡張可能なシースチューブの他の実 施例の部分断面図である。 図２８は、螺旋コイルを組み込んだ拡張可能なシースチューブの他の実施例の 部分側面図である。 図２９は、内側シースチューブと外側シースチューブとの間に埋め込まれた螺 旋コイルを組み込んだ拡張可能なシースチューブの他の実施例の部分断面図であ る。 図３０は、ステントおよびステントを拡張するためのバルーンを組み込んだ拡 張可能なシースチューブの他の実施例の部分断面図である。 図３１は、Ｕ形状の拡張可能なワイヤを組み込んだ拡張可能なシースチューブ の他の実施例の部分側面図である。 図３２は、円形の遠位端を有するワイヤを組み込んだ拡張可能なチューブの他 の実施例の部分側面図である。 図３３は、シースチューブの遠位端に２つの半円を含む拡張可能なワイヤを組 み込んだ拡張可能なシースチューブの他の実施例の部分側面図である。 図３４は、シースチューブの遠位端でＷパターンを作る拡張可能なワイヤを組 み込んだ拡張可能なシースチューブの他の実施例の部分側面図である。 図３５は、管に挿入されたシース組立体の側面図であり、ここに、差し入れカ プセルが、シースチューブから取り外されている。 図３６は、管に挿入されたシース組立体の側面図であり、ここに、取り外し可 能なカプセルは、管からシースチューブを引っ張るために用いられている。 好ましい実施例の説明 一般的に、この大径の拡張可能なシースは、患者の身体の中へのカテーテルの 差し入れ用いられる。このシースは、可撓性材料から作られ且つ近位端および遠 位端を備え、また、所定の最大直径の通路を有する細長いシースチューブを有す る。この細長いシースチューブの遠位端は、長手方向に折られて小さな直径にな る。この細長いシースチューブの近位端には逆流アダプターが固定される。逆流 アダプターは、シースチューブの通路と整合する中心開口を有する。この逆流ア ダプターの中心開口にはバルブ手段が設けられ、このバルブ手段は開位置と閉位 置との間で可動である。このバルブ手段は、開位置のときにカテーテルがシース の中に差し入れられるのを許し、閉位置のときに、これを通って延びるカテーテ ルの周りに液密なシールを形成する。 図１に示すように、より詳しくは、大径の拡張可能なシース１１は、近位端１ ３と遠位端１４を備え且つこれを通って延びる最大直径の流路１６を備えた細長 いシースチューブ１２を有する。拡張可能なシース１１は、例えば、１センチ メートルの最大外径を備えた、１５ないし３５センチメートル、好ましくは約１ ８センチメートルのような適当な長さを有する。この細長いシースチューブ１２ は、0.001 ないし0.20インチ（0.0254ないし0.51ミリメートル）、好ましくは約 0.005 インチ（0.127ミリメートル）の壁厚を有する可撓性材料から作られてお り、例えば「テフロン」（フッ素化エチレンプロピレン）のような適当なプラス チック材料から作ることができる。他の材料として、「TEFZEL」（エチレンテト ラフルオロエチレン）がある。この選択された材料は、放射線殺菌によって損傷 を受けない物理特性を有するべきである。 図４に示すように、シースチューブ１２の遠位端は、ヒダ付きの又は長手方向 に折られて、遠位端から約１０センチメートルの距離のラップ又は折曲部１７を 形成し、例えば3/8 なし3/16インチ（9.52ないし4.76ミリメートル）又は原サイ ズの約1/2 の外径の縮小のような縮小した直径の遠位端を形成している。この方 法でのシースチューブ１２の折り込み又はヒダ付けは、２つの目的に役立つ。第 １の目的は、シースの差し入れを容易にし且つシースが差し入れられる管に極力 傷を与えないようにするために、シース１１の直径を縮小することである。第２ の理由は、細長いシースチューブ１２によって示されるような小さな直径の薄い 壁のチューブを用いて、大きな直径の薄い壁のチューブの場合よりも捩れの発生 の恐れが少なくなることである。シースチューブ１２の遠位端１４は、この方法 で長手方向に折られると、比較的フレキシブルなままで遠位端１４での捩れ抵抗 を与えるのに役立つ。 シースチューブ１２を形成する大きな直径の薄い壁のチューブでの捩れの恐れ を更に減少させるのが望まれるのであれば、図５、図６、図７に示す種類の他の 実施例のシースチューブを提供すればよい。これら図面に示すシースチューブ１ ８には、周方向に間隔を隔てた複数の細長い可撓性要素１９が設けられており、 この可撓性要素１９はチューブ１８の壁に埋め込まれ且つ図５に示すようにその 全長に沿って延びている。近位端は、交互の要素１９が短い状態で図５に示すよ うにオフセット又は波形に配置されている。このオフセットの関係によって、シ ースチューブ１８の近位端の剛性に段階的な変化を与える。細長い要素１９は、 0.005 ないし0.015 インチ（0.127 ないし0.381 ミリメートル）の範囲の直径、 好ましくは約0.010 インチ（0.254 ミリメートル）の直径を有するステンレス鋼 のワイヤの形態のものであってもよい。図６から分かるように、シースチューブ １８は、チューブ１８の可撓性を保つために、細長い要素１９間が比較的薄いま まで、細長い要素１９の回りで外方に膨らんでいる。また、図６から分かるよう に、細長い要素１９は、図７に示すように６つの折曲部２０の形成を容易にする ために、３つのグループの中で間隔が隔てられている。かくして、例として、細 長い要素の各々の組は、各々の組を約８５°離間させた状態で、約３５°離間し た細長い要素を有する。この方法での細長い要素１９の間隔によって図７に示す 折曲部の形成を容易にすることができる。また、細長い要素１９は、後に説明す るように、差し入れ具の取り外し中、チューブ１８が蛇腹状になるのを抑制する ように、長手方向にチューブ１８の付加的な堅さを与える。 図２２に示すように、シースチューブ１２に、シースチューブ１２の遠位端１ ４に配置されたシースマーカー１８０を設けてもよい。このシースマーカー１８ ０は、放射線不透過性の合金、例えば、プラチナータングステン又はプラチナー イリジュウムから作られる。シースマーカー１８０は、医師が手術中にシース先 端を位置決めするのを可能にするために、シースチューブ１２の遠位端の内側に 成形されている。シースの遠位先端に配置されたシース材料のタブで積層パッチ が作られる。このタブは折り返されて溶着され、シースチューブ１２の内側先端 に放射線不透過性のマーカーを積層させる。かくして、マーカー１８０は、シー スチューブ１２の２つの積層化した層間に存在する。図２３に示すように、シー スチューブ１２の遠位端は、四角形状の形態を作るために、４つの二重折曲部１ ８１に折られていてもよく、シースマーカー１８０は、この折り曲げられた四角 形の側部１８２の一つの中に埋め込まれる。 逆流アダプター２１は細長いシースチューブ１２の近位端に固定される。逆流 アダプター２１は、適当な材料、例えばポリカーボネートのようなプラスチック で作られたハウジングまたは本体２２を有する。ハウジング２２には、シースチ ューブ１２の通路１６と軸線的に整合した状態で延びる中心ボア２３が設けられ ている。円筒状のシースチューブアダプター２６は、中心ボア２３に配置され且 つ環状凹部２７が形成されており、この凹部２７は、シースチューブ１２の近位 端１３に設けられた内方に延びるフランジ２８を受け入れる（図８参照）。シー スチューブ１２と同じ材料であるがシースチューブ１２の壁厚の例えば２倍のよ うに大きな壁厚に作られた円筒状インサート２９が、例えば接着材のような適当 な手段によって、シースチューブアダプター２６の環状凹所３０の中に固定され る。インサート２９は補強材として働き且つ拡張可能なシース１１を用いるとき にシースチューブ１２の近位端１３の潰れを防止するのに役立つ。このシースチ ューブアダプター２６は、中心ボア２３内に着座した第１円筒状カラー３１の中 に嵌合され、且つ、ハウジング又は本体２２に関する第１カラー３１の長手方向 及び/ 又は回転方向の動きを防止するために、ハウジング又は本体２２の中に円 筒状カラー３１を結合する溶剤によって、所定位置に保持されている。また、第 ２カラー３４がボア２３の中に着座され且つその中で回転可能である。また、歯 ３７を備えた環状リングギヤ３６が、後に述べるように、ボア２３の中に回転可 能に取付けられている。 円筒状または筒状のバルブ部材又はダイヤフラム４０が第１カラー３１と第２ カラー３４との間に配置され、且つ、これを通って延びるボアつまり流路４１が 設けられている。バルブ部材４０には、その両端に設けられた内方に延びる環状 リップ又はフランジ４２、４３が設けられている（図８、図１４参照）。フラン ジ４３は、シースチューブアダプター２６の環状凹所４６に着座され、且つ、第 １カラー３１で保持されている。フランジ４２は、保持リング４８に設けられた 環状凹所４７に着座され、且つ、第２カラー３４で保持されている。環状突起４ ９が保持リング４８と一体に形成され且つ歯付きリングギヤ３７の一側に係合し ており、リングギヤ３７は例えば接着材のような適当な手段によって保持リング ４８に固定されている。同様に、保持リング４８は第２カラー３４と機能的に係 合してこれと一緒に第２カラー３４を回転させる。 ダイヤフラム又はバルブ部材４０は、例えば0.3 ないし0.45インチ（7.62ない し11.43 ミリメートル）の長さ、好ましくは約0.3 インチ（7.62ミリメートル） の長さ、0.35ないし0.5 インチ（8.89ないし12.7ミリメートル）の内径、好まし くは0.375 インチ（9.52ミリメートル）の内径のような適当なサイズを有し、0. 005 ないし0.015 インチ（0.127 ないし0.381 ミリメートル）の範囲の壁厚、 好ましくは0.007 インチ（0.178 ミリメートル）の壁厚を備える。環状リップ４ ２、４３は、外側壁面から0.032 インチ（0.813 ミリメートル）の距離内方に延 び、且つ、約0.050 インチ（1.27ミリメートル）の長さを有する。ダイヤフラム 又はバルブ部材４０は、適当な材料、例えばＤｏｗの「SILASTIC」９７−４７２ ０のようなシリコンエラストマーから作られる。これは、２０ないし８０の範囲 のショアＡ硬度、好ましくは４０Ａのショア硬度を有することができる。その代 わりに、低ジュロメーター、引き裂き抵抗のゴム状ラテックス材料を用いること ができる。 同じ物理的形態を有する例えば図１５、図１６に示すような他のダイヤフラム 又はバルブ部材を用いることができる。図１５に示す実施例では、小さなジエナ (diener)のポリエステル繊維５２が、シリコン接着材でダイヤフラム５１の外面 に結合され、繊維５２はダイヤフラム５１の外面の周回りに延びている。このよ うな繊維は、ダイヤフラム又はバルブ部材５１の半径方向及び長手方向の膨張を 妨げるように働く。図１６に示すダイヤフラム又はバルブ部材５６には、ダイヤ フラムの遠位端に向かう方向に厚さが増大する円筒状壁５７が設けられている。 このことは、ダイヤフラムが使用中ダイヤフラムに与えられる、ダイヤフラムを 膨張させ且つ漏れを生じさせる圧力に耐えるのを助ける。 円筒状バルブ部材又はダイヤフラム４０の捻れによりボア又は流路４１を開閉 するために、シースチューブアダプター２６と保持リング４８との間で相対回転 させるための手段が設けられている。これは、例えば溶剤結合のような適当な手 段によるハウジング又は本体２２内へ第１カラー３１およびシースチューブアダ プター２６を嵌合し、また、ラック６１の使用により保持リング４８を回転させ ることによって達成される。ラック６１は、ボア２３の接線方向にハウジング又 は本体２２の孔６３（図１１参照）を貫通して延びる例えばステンレス鋼のよう な適当な材料で作られたロッド６２を有する。ロッド６２は、本体２２に形成さ れたフランジ６４に極めて近接して配置され、本体２２に対してリングギヤ３６ が回転する。孔６３はボア２３に開放し、ロッド６２の一側に設けられたラック 歯６４は歯付きリングギヤ３６に係合して、これによりラック６１が往復動する と、リングギヤ３６は、１８０°ないし３６０°の範囲の角度、好ましくは少な くとも２７０°の角度で回転させられる。 例えばプラスチックのような適当な材料で作られたアクチュエータ６６が、ロ ッド６２の上端に設けられ、且つ、図１３に示すように、ロッド６２の中にセッ トされたアレンヘッド（Allen-head）ネジ６７のような適当な手段によって固定 されている。アクチュエータ６６は、平面でほぼ矩形であり、また、ロッド６１ を作動させるために用いられる手の人指し指の形態と一致するようにして、直立 リップ６８が設けられている。アクチュエータ６６には、その一端に沿って補強 リブ７１が設けられている。アクチュエータ６６には、その一方の縁に沿って補 強リブ７１が設けられている。本体２２には、同じようなアクチュエータ部材７ １がアクチュエータ６６の下に横たわるようにして設けられ、また、アクチュエ ータ部材７１には下方に延びるリップ７２が設けられている。アクチュエータ部 材７１は、接着剤のような適当な手段によって本体２２に固定されている。また 、部材７１は、平面で矩形の形態を有し、図１２に示すように手の親指によって 係合されるようになっている。かくして、アクチュエータ６６を把持する手の人 指し指および部材７１を把持する同じ手の親指によって逆流アダプター２１を操 作するのに、一方の手を用いることができる。 安定化及びガイドロッド７６は、ボア６３から離間し且つこれと平行な方向に 延びる、本体２２に設けられた接線ボア７７を貫通して延びている（図１１参照 ）。ロッド７６はステンレス鋼のような材料で作られ、且つ、ロッド７６には、 アクチュエータ６６の補強リブ６９を貫通して延び、且つ、アレンヘッドネジ７ ９のような適当な手段により固定されていたカラー７８が設けられている。 図２４、図２５に示す他の実施例の第１常閉バルブにあっては、アクチュエー タ６６が９０°回転され、ガイド又は安定化ロッド７６は、近位バルブハウジン グ２２のラック６２とは反対側に配置されている。リングギヤ１６１は、近位ダ イヤフラム保持リング１５８の回転を引き起こすギヤハブ１６０に形成されてい る。主ダイヤフラム４０の遠位端は、近位のバルブハウジングに関して固定され 、且つ、遠位の保持ハブ１６２の近位に配置されている。主ダイヤフラム４０は 、ラックにリングギヤ１６１を動かせ且つギヤハブ１６０及び近位保持リングを 回転させるアクチュエータを押し下げることによって開かれる。更に、ラック及 び 安定化ロッドの下部分を囲むために本体の底にカバー１７０が加えられている。 また、一端をアクチュエータの上に置き且つ他端をカバーの底の上に置くことに よって、圧縮された又は開弁位置にアクチュエータを維持するために「Ｃ」形状 のキーパ１７１を用いることができる。 図１１を参照して、バルブ部材又はダイヤフラム４０が常閉位置にあるような 位置にラック６１を撓んで戻すための手段が設けられていおり、この手段は、ロ ッド６２に同軸に取付られ且つ一端がアクチュエータ６６に係合し、他端が本体 ２２に設けられた座８２に係合するコイルスプリング８１を有する。スプリング ８１がロッド６２をボア６３から出すように付勢するのを防止するための手段が 設けられ、この手段は、ラックの歯６４の下端に隣接してロッド６２に設けられ た半田またはブレーシング（braising）材料の塊８３からなる。かくして、アク チュエータ６６に係合するのに人指し指を用い、アクチュエータ部材７１に係合 するのに親指を用いて、逆流アダプター２１に係合する手によって、図示の半径 方向に延びるライン８７がバルブ部材又は打不４０のエラスマー材料の折り返し 部を示す図９に示すような鼓形又はアイリス常の蓋を形成することにより、保持 リング４８及びシースチューブアダプター２６を通って延びるボア８６を開閉す るために、ラック６１を前後に往復可能であることが分かる。安定化ロッド７６ に設けられたカラー７８は、カラー７８が本体２２に設けられた座８８に係合す ると、ラック６１の更なる上方動を止めるように働く。この位置で、スプリング ８１は、図１０に示すように殆ど圧縮される。アクチュエータ６６の解放に続い て、スプリング８１は、ラック６２を原位置まで戻し、バルブ部材又はダイヤフ ラム４０を図９に示すように完全に閉じさせる。 リングギヤ３６は、ステンレス鋼のような適当な材料で作ることができ、また 、適当な数の歯を有する。変形例として、リングギア３６はナイロンのような適 当なプラスチックで作ってもよい。例えば本体２２、第１カラー３１、第２カラ ー３４、保持リング４８のような逆流アダプター２１の他の部分をポリカーボネ ートのような適当なプラスチックで作ることができる。例えば、ロッド６２、安 定化ロッド７６、スプリング８１のような金属部品は、例えばステンレス鋼のよ うな適当な材料で作られる。 図１に示すように、例えば放射線不透過性液体のような液体をボア８６の中に 導入するための手段が設けられ、この手段は、第１カラー３１を通り且つシース チューブアダプター２６を通って延びるプラスチックのような適当な材料で作ら れたチューブ９１を有し、ボア８６と連通状態にある。可撓性チューブ９２は、 チューブ９１に連結され、また、ルエア(Luer)形の継手９４が設けられた在来の 種類の止めコック９３を有する。止めコック９３には、止めコック９３を開位置 と閉位置との間で動かすために用いられるノブ９６が設けられている。 図２０、図２１に示すように、シース組立体１１の他の実施例は、逆流アダプ ター２１の主バルブハウジング２２に隣接して配置された常開第２バルブ組立体 １５０を有する。第２バルブ組立体１５０は、実質的に主ダイヤフラム４０と同 じに作動する第２ダイヤフラム１５１を有し、また、親指ホイール１５２によっ て作動される。第２ダイヤフラム１５１は、主ダイヤフラムと互換である適当な 長さ、直径、壁厚を有するように作られている。同様に、第２ダイヤフラム１５ １を構成し且つ取り付けるために第２バルブ組立体１５０に用いられる材料の各 々は、実質的に、逆流アダプター組立体で前述した材料と同じである。 主バルブ組立体は、図２４、図２５に関連して述べたのと似た形態に作られて いる。第２バルブハウジング１５５には中心ボア１６５が設けられ、この中心ボ ア１６５は、主バルブハウジング２２の中心ボア２３及びシースチューブ１２の 通路１６と流体が連通する状態にある。同様に、第２ダイヤフラム又はバルブ組 立体１５１には、これを通って延びる流路が設けられている。かくして、シース 差し入れ具１０１のような器具は、第２ダイヤフラム１５１が閉じられると、主 ダイヤフラムの中に通過され、これにより、大径の拡張可能なシース組立体１１ の近位端を通る血液の流れを妨げる。また、差し入れ具サイドポート組立体（図 示せず）の可撓性チューブ９２に連結されたチューブ９１を受け入れるために、 バルブハウジングのオリフィス１６３及びシースチューブアダプター２６のオリ フィス１６４が設けられている。 図２１に示すように、第２バルブ組立体１５０は、第２ダイヤフラム１５１及 び親指ホイール１５２を含む第２バルブハウジング１５５を有する。第２ダイヤ フラム１５１の近位端は、近位の保持リング１５６によって親指ホイールに固定 される。第２ダイヤフラムの遠位端は、遠位の保持リング１５７によって第２バ ルブハウジングに関して固定される。ダイヤフラムの回転は、親指ホイールを回 転させることによって行われ、第２ダイヤフラム１５１の近位端だけへの動きを 引き起こす。回転止め（図示せず）が親指ホイール１５２に設けられ、第２ダイ ヤフラムの過剰の回転を防止する。回転止めは、親指ホイールに設けられた1/32 インチ(0.79 ミリメートル）の２つの合わせピンと、親指ホイールの回転を制限 するために互いに係合するように作られた第２バルブハウジングとを有する。更 に、主ダイヤフラム遠位保持ハブ１６２の親指ホイールに近接して配置されたシ リコンＯ−リングによって、逆流アダプターハウジングから流体が漏れるのを防 止しつつ親指ホイールを回転させることができる。シース差し入れ具１０１が、 図１に示す組立体の一部として設けられ、また、図２に示すように、異なる直径 の３つのセクション１０３、１０４、１０６に形成された細長い筒状部材１０２ を有する。細長い筒状部材１０２は、Ｘ線の下で可視化するために約１０％硫酸 バリウムが添加されたポリエステルブロックアミドから作られた「ＰＥＢＡＸ」 のような適当なプラスチック材料で作ることができる。セクション１０３は、0. 15ないし0.3 インチ（3.81ないし7.62ミリメートル）の範囲の直径を有し、好ま しくは3/16インチ（4.75ミリメートル）の外径を有する。セクション１０４は、 例えば0.08ないし0.15インチ（2.03ないし3.81ミリメートル）のような適当な直 径、好ましくは1/8 インチ（3.17ミリメートル）の直径を有する。セクション１ ０６は、0.06ないし0.12インチ（1.52ないし3.05ミリメートル）の範囲の直径、 好ましくは0.08インチ（2.03ミリメートル）の直径を有する。セクション１０３ 、１０４の遠位端には、一方の直径から他方の直径までテーパの移行部を形成す るようにテーパ１０７、１０８が夫々設けられている。Luer形継手１１１が筒状 セクション１０３の近位端に取付けられている。筒状部材１０２の全長に延びる セクション１０４、１０３と同じにセクション１０６には、例えば0.038 インチ （0.97ミリメートル）のガイドワイヤを通過可能なような適当なサイズのボア又 は内腔１１２が設けられている（図４参照）。 図３に示すように、チューブ１１６は、シース差し入れ具１０２の遠位端に取 付けられ、また、シリコンのような適当な材料で作られ、且つ、ポリエチレンシ ュリンクチューブ１１７の使用によって適当な物体の中に保持されている。シュ リンクチューブ１１７の遠位端に隣接した筒状セクション１０６には円筒状の拡 大部又は環状バンプ１２１が設けられ、これは、スリーブ１１６及びシュリンク チューブ１１７が筒状セクション１０６の遠位端から突然の滑り落ちるのを防止 するのに役立つ。 シース差し入れ具１０１が拡張可能なシース１１に配置されると、図１に示す ように、シリコンスリーブ１１６の近位端は、シースチューブ１２の遠位端の上 に配置され、また、後に説明するようにシースが差し入れられると、管の中に差 し入れられるときに折り込まれたシースチューブ１２の尖ったエッジが管の内壁 に傷を付けるのを防止するのに役立つ。通気孔１２３が、図３に示すように、シ リコンスリーブ１１６の近位の通路１１２と連通する状態にあるシース差し入れ 具１０１に設けられている。通気孔１２３は、外科手術での拡張可能なシースの 使用の前に、サイドポート継手９４を介して細長いシースチューブを洗浄するた めに用いられる。 図２６に示すように、放射線不透過性のマーカーバンド１８５が、シース差し 入れ具１０１の遠位端の近位に配置されている。マーカーバンド１８５は、放射 線不透過性合金、プラチナータングステン又はプラチナーイリジウムで作られて いる。マーカーバンド１８５は、細長い筒状部材１０２を超えた保持バンプ１２ １の極近位に且つシリコンスリーブ１１６及びポリエチレンシュリンクチューブ １１７の中に位置決めされている。プラチナ合金バンドが、シリコンスリーブ及 びポリエチレンシュリンクチューブによって所定位置に保持されている。適当な ら、マーカーバンド１８５は、シース差し入れ具１０１の全長に沿った他のどこ か、例えば最も遠位の筒状セクション１０６に配置されてもよい。 シース差し入れ具１０１に連係された状態の拡張可能なシース１１の操作及び 使用を以下に簡単に述べる。患者が在来の方法で処置されたと仮定し、また、患 者の動脈、静脈のような末梢血管に入るのが望まれると仮定する。所望の管が露 出され、且つ、この管に長手方向又は横方向の切り傷が作られる。次いで、適当 なサイズのガイドワイヤが、例えば0.038 インチ（0.97ミリメートル）の直径の ガイドワイヤとして選択される。このガイドワイヤ（図示せず）が管の中に差し 入れられ、次いで、図１に示す拡張可能なシース組立体１１が、細長い筒状部材 １０２に設けられた内腔１１２の中にガイドワイヤの近位端を位置させることに よってガイドワイヤ（図示せず）を超えて置かれ、Luel 継手１１１を通って前 進される。筒状部材１０２の丸い先端および小径のセクション１０６は、管を傷 つけることなく、シース差し入れ具１０１の管の中への前進を容易にする。シー スチューブ１２が管の中の適当な深さまで差し入れられるまでで、筒状セクショ ン１０６について前述したように潰された細長いシースチューブ１２が小径先端 セクション１０６に続く。シースチューブ１２が管の中に位置決めされると、す ぐにシースチューブ１２に連結された逆流アダプター２１を保持するのに一方の 手を用い、他方の手をシース差し入れ具１０１を押すのに用いることによって、 シース差し入れ具１０１が細長いシースチューブ１２に関して前進され、シリコ ンスリーブ１１６の近位端は移動して、シースチューブ１２の遠位端から離れ、 これを露出させる。 これが行われると直ぐに、シース差し入れ具１０１は、セクション１０３がシ ースチューブ１２の潰されたセクションの中に入ってこれを開ける始めるように 押し進められる。次いで、シースチューブは逆流アダプター２１を通じて取り除 かれる。シースチューブ１２からの血液の流れを最小にしつつ、シース差し入れ 具及び拡張器１０１を取り除させるために、これを少なくとも部分的に開けるた めに、手の指によって逆流アダプター２１を把持することによってシース差し入 れ具１０１を取り除くことができる。次いで、逆流アダプターを解放させること ができる。シース１１及びその逆流アダプターは、流路８６を閉じる止血シール を形成するために常閉状態にある。 処置を施す医師は、次いで、拡張可能なシース１１を介して差し込むのが望ま しい所望のカテーテル又は他の器具を選択する。このような器具は、ボア８６の 直径よりも少なくとも僅かに小さい8.5ミリメートル以下の直径を有するべきで ある。医師は、アクチュエータ部材６６、７１を把持してこれを押してラック６ １を操作し、ダイヤフラム又はバルブ部材４０を開いて、医師が例えばカテーテ ルのような器具を拡張可能なシース１１を通じて挿入できる。所望なだけ遠くま でカテーテルを前進させると、医師は、アクチュエータ部材６６、７１への圧 力を解放し、ダイヤフラム４０が器具例えばこれに挿入されたカテーテルの回り を閉じ、カテーテルの回りに止血シールを形成する。カテーテルを再位置決めす るのが必要ならば、カテーテルを引く又は押しことがだけが必要であり、カテー テルはダイヤフラムを通って自由に摺動する。カテーテルを取り除くのが望まし いときには、カテーテルを、シース１０１から引き出すことだけが必要であり、 ダイヤフラムは、閉じてシールし、シールを形成する。 皺付きシースチューブ１２にシリコンコーティングを施してもよい。逆流アダ プター２１に取り付ける前にその内面および外面にコーティングを施してもよい 。シースチューブの内径に設けたシリコンコーティングによって、カテーテル等 をシースチューブの通じて前進させるのに必要な力の量を減少させる。また、シ ースチューブの外側のシリコンコーティングによって、拡張可能なシース１１を 管の中に前進させるのに必要な力の量を減少させる。適当なシリコンコーティン グ材料は、フロリダ州のサラソタのＴＵＡ systemsから入手できる「ＨＹＤＲＯ −ＳＩＬ−Ｄ1.0 」である。加えて、シリコン潤滑剤を、主バルブ組立体のリン グギヤ３６及びベアリング表面に隣接して施してもよい。 図２１ないし図２６に示す２重バルブの拡張可能なシース組立体１１を用いて 患者の身体の中に医療器具を差し入れる方法は、シース組立体１１を通じて血液 の流れを最小にするためにバルブを開くことを含む。先ず、シースチューブ１２ の遠位端１４が図２６に示すように差し入れ具スリーブ１１６の中に有るように シース差し入れ具１０１をシース組立体の中に置く。この工程は、製造工程の一 部として行われてもよい。患者を手術のために処置した後、シースチューブ及び シース差し入れ具を患者、しばしば腿動脈のような管の中に、切れ口を通じて管 内腔に挿入する。シース差し入れ具の遠位端１０６は、次いで、シースチューブ の遠位端が管の中にあるまで、管の中に挿入される。次いで、シース差し入れ具 をシースチューブに関して管の中まで前進させ、シースチューブの遠位端が拡張 できるようにする。加えて、シース差し入れ具を更にシース組立体の中まで前進 させ、シースチューブの遠位端を拡張させる。 次に、シース差し入れ具１０１をシース組立体１１から取り除く。シース差し 入れ具の遠位端１０６をシースチューブ１２から取り除くと、第２バルブ１５１ は閉じられて、シースチューブの通路１６と第２バルブ組立体１５０との間に実 質的な液密シールを形成する。第２ダイヤフラム１５１が閉じられた後、シース 差し入れ具を完全に取り除くために、主ダイヤフラム４０が開かれる。次いで、 カテーテル又は他の医療器具の遠位端を主バルブを通じて挿入する。主ダイヤフ ラムは、医療器具の回りに実質的に液密シールを作るために、閉じられる。次に 、医療器具の遠位端を第２バルブ組立体を通じ、シースチューブの通路を通じて 患者の管の中に挿入させるために第２ダイヤフラムが開けられる。この処理が完 了した後、医療器具およびシース組立体は管から取り除かれ、また、シース組立 体を通過させるために管に形成された切り口が縫合される。 以上から分かるように、所望の止血シールを形成しながら大径の器具に順応す る様々なサイズに作ることができる拡張可能なシース１１が提供される。拡張可 能なシースを容易に挿入し且つ取り除くことができる。シース差し入れ具１０１ はこの差し入れを容易にする。シースチューブ１２を前述したようにその回りに ラップさせることができるように直径が小さい遠位端１０６が作られる。シース 差し入れ具１０１には、シース差し入れ具１０１に付加的な堅さを与えて、拡張 可能なシース１１を患者の管の中に差し込むときにシース差し入れ具１０１の押 しを容易にするために大きな直径のセクション１０３、１０４が設けられている 。 ダイヤフラム４０を作動させるための他の機構を図１７に示す。この機構は、 リングギヤ３６に係合し、且つ、本体２２に設けられた円筒状凹所１３２に設け られたピニオン１３１を有する。ピニオン１３１はシャフト１３３に取付けられ ている。シャフト１３３には他のギヤ１３４が取付けられ、このギヤ１３４は、 ピニオン１３１の直径よりも小さな直径を有し、また、ロッド６２に設けられた ラック歯６４に係合する。このようなギヤ構造を与えることで、ダイヤフラム４ ０の開閉のために同じ程度のリングギヤの回転を達成するために短いラックを提 供することができることが分かる。 図１８、図１９は、ダイヤフラム４０を作動させるための機構の他の実施例を 示す。これは、ここに示すように、可撓性部材１４２からなる可撓性ラック１４ １を有し、可撓性部材１４２には、その一側に、リングギヤ３６に係合するよう になったラック歯１４３が設けられている。部材１４２は、本体を通って且 つリングギヤ３６の回りに延びるように本体に設けられた半円のスロット１４４ を貫通して延びている。手の指でラック１４１を操作するためにラック１４１と 一体に形成されたアクチュエータ１４６が設けられている。この構成によれば、 ラック１４１は、本体２２の中に実質的に含まれる。 図２７ないし図３６に示すように、拡張可能なシース１１は、補強したシース チューブ２００を有していてもよい。補強したシースチューブ２００は、細長い シースチューブ１２と類似であり、且つ、同じように近位端２０１と遠位端２０ ２とを有する。最大直径を有する流路２０３が設けられている。補強したシース に適当な材料は、拡張したＰＴＥＦ（ポリテトラフロオロエチレン）である。こ のような材料は、アリゾナ州、テンプのＩｍｐｒａ及びアリゾナ州、フラグスタ ッフのＷ．Ｌ．Ｇｏｒｅから入手できる。大きなカテーテルシステム用のシース チューブに適当なサイズの例は、外径約0.345 インチ（8.76ミリメートル）、壁 厚0.005 インチ（0.127 ミリメートル）、長さ２０センチメートルである。 補強したシースチューブ２００は、ステント(stent)、螺旋ワイヤ、螺旋プラ スチック、又は類似の手段によって支持される。図２７に示すように、一連の自 己拡張支持体２１０が半径方向の拡張のためにシースチューブ２００の中に配置 されている。同様に、図２８に見られるように、コイル２１１が、自己拡張させ るためにシースチューブの外側に取付けられている。その代わりに、図２９に示 すように、コイル支持体を内側シースチューブ２１２と外側シースチューブ２１ ３との間に埋め込んでもよい。コイルまたは拡張システムは、0.012 インチ（0. 3 ミリメートル）のニチノール又は類似の合金ワイヤで作られる。図３０に示す ように、補強したシースは、バルーン拡張可能なステント２１４を含み、ステン ト２１４は、バルーン２１５、カテーテル２１６又は類似の手段によって拡張さ れる。 変形例として、シースチューブ２００は、図３１ないし図３４で示すような長 手方向に配置されたニチノールワイヤ２１８によって支持されたダクロングラフ ト２１７で作られてもよい。図３１に示すように、補強ワイヤは、ぴったりと平 行なＵ形状の拡張手段として延びている。同様に、シースチューブの遠位端２０ ２で円形を作る単一のワイヤを用いてもよい。同様に、遠位端で半円を形成 する２つのワイヤを用いて、図３３に示すようにシースを補強し且つ拡張させて もよい。変形例として、ワイヤは、図３４に示すように、半径方向の拡張を与え るために、シースチューブの遠位端に「Ｗ」形状を形成してもよい。 図３５に示すように、大きな直径の拡張可能なシステム組立体１１は、差し入 れカプセル２２０を含む。補強したシースチューブ２００は、配置のために、差 し入れカプセル２００の中に詰め込まれる。差し入れカプセルは、拡張したシー スチューブの外径よりも非常に小さい内径を有する。差し入れカプセルは、差し 入れカプセルがシースチューブの遠位端２０２から引っ張られると、補強したシ ースチューブの近位端２０１から剥ぎ取られるような形態に作られている。シー ス差し入れカプセルが引っ張られると、補強したシースチューブは管の中で半径 方向に拡張する。 図３６に示すように、除去カプセル２２５は、補強したシースチューブ２００ の近位端２０１の回りに装着され、シースチューブが管の中に配置された後に、 拡張したシースを潰す。除去カプセル２２５は、逆流アダプター２１を上に装着 する必要なく、第２バルブの近位端の上に装着されるように長手方向のスリット を備えた形態に作られている。除去カプセルの外径は拡張したシースの外径より も小さく、シースチューブを小さな直径の状態まで半径方向に潰す。補強したシ ースチューブが潰れると、次いで、除去カプセル及びシースチューブが管から取 り除かれる。この回収によって、大きな直径のシースを取り除くことによる潜在 的な管への傷つけを減じる。 本発明の幾つかの特定の形態を例示し且つ説明したが、本発明の精神および範 囲から逸脱することなく、様々な変形を行うことができることは明らかである。 例えば、構造の材料の言及、特定の寸法は如何なる方法でも限定することを目的 とするものではなく、他の材料および寸法を代わりに用いても本発明の精神およ び範囲内にある。したがって、請求の範囲による場合を除いて、本発明を制限す ることは意図しない。

【手続補正書】特許法第１８４条の８ 【提出日】１９９５年８月１６日 【補正内容】 請求の範囲 １．近位端と遠位端とを有し、且つ、これを通って延びる通路を有する可撓性材 料で作られた細長いシースチューブと、 前記シースチューブの近位端に固定され、且つ、開位置と閉位置との間で可 動であり、また、前記シースチューブの通路と整合する中心開口を有する第１バ ルブと、 前記第１バルブの近位および直近に配置され、且つ、開位置と閉位置との間 で可動であり、また、前記第１バルブの中心開口および前記シースチューブの通 路と整合する中心開口を有する第２バルブとを有し、 前記第１バルブと前記第２バルブは、開かれたときに、シースの中に医療器 具を挿入させ、閉じられたときに、前記器具の回りに止血シールを形成する、こ とからなるシース組立体。 ２．前記第１バルブが、 前記シースチューブの通路と整合するボアを備えた形態で作られた近位端と 遠位端とを有する可撓性部材で作られた第１円筒状部材と、 前記円筒状部材を捩じって該円筒状部材を通って延びるボアを閉させるため に該円筒状部材の両端の間に相対回転を引き起こさせるために該円筒状部材に係 合するための第 １回転手段とを有する、請求の範囲第１項のシース組立体。 ３．前記第２バルブが、 前記第１円筒状部材のボアと整合するボアを備えた形態で作られた近位端と 遠位端とを有する可撓性部材で作られた第２円筒状部材と、 前記第２円筒状部材を捩じって該第２円筒状部材を通って延びるボアを閉さ せるために該第２円筒状部材の両端の間に相対回転を引き起こさせるために該第 ２円筒状部材に係合するための第２回転手段とを有する、請求の範囲第２項のシ ース組立体。 ４．前記第２バルブの回転手段が、前記第２円筒状部材の一端に固定されたリン グギヤと、前記第２円筒状部材の回転を引き起こすために前記リングギヤを駆動 するためのラックとを有する、請求の範囲第３項のシース組立体。 ５．前記第２バルブの前記第２回転手段が、更に、該第２回転部材が常閉位置に 回転される位置までラックを付勢するための付勢手段を有する、請求の範囲第４ 項のシース組立体。 ６．前記第２バルブの前記第２回転手段が、更に、前記ラックによって支持され 且つ前記第２バルブを開位置まで動かすために前記付勢手段の力に抗して前記ラ ックを移動させるために、人間の手の指で係合される形態に作られたアクチュエ ータを有する、請求の範囲第５項のシース組立体。 ７．前記第２バルブの前記第２回転手段が、更に、前記ラックと平行に摺動可能 に取付られ且つ前記アクチュエータに固定された安定化ロッドを有する、請求の 範囲第６項のシース組立体。 ８．前記シースチューブが、前記シースチューブの半径方向の拡張を引き起こす ための補強手段を有する、請求の範囲第１項のシース組立体。 ９．前記補強手段が、自己拡張ワイヤを有する、請求の範囲第８項のシース組立 体。 10．前記シースチューブの遠位端に、放射線不透過性のマーカーが設けられてい る、請求の範囲第１項のシース組立体。 11．前記シースチューブに、潤滑コーティングが設けられている、請求の範囲第 １項のシース組立体。 12．前記第１バルブの前記第１回転手段に、潤滑コーティングが設けられている 、請求の範囲第２項のシース組立体。 13．前記第２バルブの前記第２回転手段に、潤滑コーティングが設けられている 、請求の範囲第３項のシース組立体。 14．前記シースチューブの遠位端が小さな折り込まれた直径まで長手方向に折ら れている、請求の範囲第１項のシース組立体。 15．前記シースチューブの前記通路に配置可能なシース差し入れ具を更に有し、 該シース差し入れ具は、前記シースチューブの近位端を越えて延びる遠位端と、 前記シース差し入れ具の遠位端に配置され前記シースチューブの拡げるための拡 張具とを有する、請求の範囲第１４項のシース組立体。 16．前記シース差し入れ具の前記遠位端に、放射線不透過性のマーカーが設けら れている、請求の範囲第１５項のシース組立体。 17．近位端と遠位端とを有し、且つ、これを通って延びる通路を有する可撓性材 料で作られた細長いシースチューブと、 該細長いシースチューブの前記遠位端は、該シースチューブの遠位端 を拡張した直径まで半径方向に拡張させるための補強手段を有し、 前記シースチューブの前記近位端に固定された第１バルブと、 該第１バルブは、前記シースチューブの前記通路と整合するボアを備 えた形態に作られた近位端および遠位端を有し、また、前記円筒状部材を通って 延びる前記ボアを閉じるために、前記円筒状部材の両端の間に相対回転を引き起 こすために前記円筒状部材に係合するための第１回転手段を有する、可撓性材料 で作られた第１円筒状部材を有し、 前記第１バルブの近位に配置された第２バルブと、 該第２バルブは、前記第１円筒状部材の前記ボアと整合するボアを備 えた形態に作られた近位端と遠位端とを有する可撓性材料から作られた第２円筒 状部材と、前記第２円筒状部材の一端に固定されたリングギヤと、前記第２円筒 状部材を通って延びる前記ボアを閉じるために、前記第２円筒状部材の両端の間 に相対回転を引き起こすために前記リングギヤを駆動するためのラックと、前記 第２円筒状部材が閉位置まで回転される位置まで前記ラックを付勢するための付 勢手段とを有する、 ことからなるシース組立体。 18．前記補強手段が、自己拡張ワイヤを有する、請求の範囲第１７項のシース組 立体。 19．前記補強手段の前記自己拡張ワイヤが、前記シースチューブの長さ方向を横 断し且つ前記シースチューブの前記遠位端の境界に沿って正弦形状を作るように 形作られている、請求の範囲第１８項のシース組立体。 20．前記シースチューブの回りに配置されたシース差し入れ具を更に有し、該シ ース差し入れ具が、前記シースチューブの拡張された直径よりも小さな直径を有 する、請求の範囲第１７項のシース組立体。 21．前記シースチューブの前記遠位端に放射線不透過性のマーカーが設けられ、 また、前記シース差し入れ具の前記遠位端に放射線不透過性のマーカーが設けら ている、請求の範囲第１８項のシース組立体。 22．シースチューブと流体が連通する状態の中央開口を備えた本体を有する逆流 アダプターであって、 第１端および第２端を有し、且つ、開位置と閉位置との間で可動である、前 記逆流アダプターの前記中央開口に設けられた第１ダイヤフラムと、 前記第１ダイヤフラムの両端の間に相対回転を引き起こすために前記第１ダ イヤフラムに係合するための第１保持手段と、 前記逆流アダプターの前記中央開口に、前記第１ダイヤフラムの第２端に隣 接して配置され、第１端と第２端とを有し、且つ、開位置と閉位置との間で可動 である第２ダイヤフラムと、 前記第２ダイヤフラムの両端の間に相対回転を引き起こすために前記第２ダ イヤフラムに係合するために第２保持手段とを有する、ことからなる逆流アダプ ター。 23．前記第２保持手段が、前記第２ダイヤフラムに固定されたギヤと、前記第２ ダイヤフラムの回転を引き起こすために前記ギヤを駆動するラックとを有する、 請求の範囲第２２項の逆流アダプター。 24．前記第２保持手段が、前記前記第２ダイヤフラムが閉位置まで回転される位 置まで前記ラックを付勢するための付勢手段を更に有する、請求の範囲第２３項 の逆流アダプター。 25．前記第２保持手段が、前記ラックによって支持され、前記第２ダイヤフラム を開位置まで動かすために前記付勢手段の力に抗して前記ラックを動かすための アクチュエータを有する、請求の範囲第２４項の逆流アダプター。 26．前記第２保持手段が、前記ラックと平行に摺動可能に取付られ且つ前記アク チュエータに固定された安定化ロッドを更に有する、請求の範囲第２５項の逆流 アダプター。 27．前記逆流アダプターの本体に固定され、且つ、シース支部に固定されたシー スチューブアダプターを更に有し、前記第１ダイヤフラム又は前記第２ダイヤフ ラムの一方が前記逆流アダプターの本体の中で回転されたときに、該シース チューブアダプターの回転を防止する、請求の範囲第２２項の逆流アダプター。 28．医療器具を身体の中に差し入れるのに使用するための拡張可能なシースであ って、 環状通路を備えた近位端および遠位端を有し、実質的に等しい厚さの壁を有 し且つ可撓性材料で作られた細長いシースチューブと、 前記シースチューブの半径方向の拡張を生じさせるための補強手段とを有す る、ことからなるシース。 29．前記補強手段が自己拡張ワイヤを有する、請求の範囲第２８項の拡張可能な シース。 30．前記補強手段の前記自己拡張ワイヤが、形態的に正弦である、請求の範囲第 ２９項の拡張可能なシース。 31．前記補強手段の前記自己拡張ワイヤが、形態的に螺旋状である、請求の範囲 第２９項の拡張可能なシース。 32．前記補強手段の前記自己拡張ワイヤが、前記シースチューブの長さ方向を横 断し且つ前記シースチューブの遠位端の境界を囲むように形作られている、請求 の範囲第２９項の拡張可能なシース。 33．前記補強手段の前記自己拡張ワイヤが、前記シースチューブの長さ方向を横 断し且つ前記シースチューブの前記遠位端の境界に沿って正弦形状を作るように 形作られている、請求の範囲第２９項の拡張可能なシース。 34．近位端と遠位端とを備え、これを通って延びる通路を有する細長いシースチ ューブと、該シースチューブの遠位端を半径方向に拡張させるための手段と、前 記シースチューブの近位端の近くに配置された常開第１バルブと、該第１バルブ の近位に配置された常閉第２バルブと、前記シースチューブの少なくとも遠位端 に摺動可能に取付けられたシース差し入れ具とを有する拡張可能なシース組立体 を用意する工程と、 前記シース差し入れ具を患者の身体の中に差し入れる工程と、 前記シース差し入れ具を前記シースチューブの遠位端から取り除く工程と、 前記シースチューブの遠位端を拡張させる工程と、 前記第１バルブと閉じて、前記シースチューブの前記通路と前記第２バルブ との間に実質的に液密シールを作る工程と、 前記第２バルブを開ける工程と、 前記医療器具の遠位端を前記第２バルブを通して挿入する工程と、 前記第２バルブを閉じて、前記医療器具の回りに実質的に液密シールを形成 する工程と、 前記第１バルブを開ける工程と、 前記医療器具の遠位端を前記第１バルブを通じ、前記シースチューブの前記 通路を通じて前記患者の身体の中に案内する工程とを有する、患者の身体の中に 医療器具を差し入れる方法。 35．近位端と遠位端とを有し、且つ、これを通って延びる通路を有する細長いシ ールチューブと、 前記シースチューブの近位端に固定され、開位置と閉位置との間で可動であ り、前記シースチューブの前記通路と整合する通路を備えた形態に作られた近位 端および遠位端を有する可撓性材料で作られた第１円筒状部材を有する第１バル ブとを有し、 該第１バルブは、更に、前記第１円筒状部材の近位端に固定され、且つ、該 第１円筒状部材を通って延びる通路を閉じるように該第１円筒状部材を捩じるた めに、該第１円筒状部材の両端の間に相対回転を与える形態に作られた第１回転 部材を有し、 前記第１バルブの近位に配置され、開位置と閉位置との間で可動であり、前 記第１バルブの中心開口および前記シースチューブの通路と整合する中心開口を 有する第２バルブと、 前記第２バルブは、前記第１円筒部材の通路と整合する通路を備えた形態に 作られた近位端および遠位端を有する可撓性材料で作られた第２円筒状部材を有 し、該第２バルブは、更に、前記第２円筒状部材の近位端に固定されたリングギ ヤと、前記第２円筒状部材を通って延びる通路を閉じるように前記円筒状部材を 捩じるために前記第２円筒状部材の両端の間に相対回転を与えるために、前記リ ングギヤを回転させるように形作られたラックとを有する、ことからなるシース 組立体。 36．前記第２バルブが、更に、前記第２円筒状部材が常閉位置まで回転される位 置まで前記ラックを付勢するスプリングを有する、請求の範囲第３５項のシース 組立体。 37．前記第２バルブが、更に、前記ラックによって支持され且つ前記第２バルブ を開位置まで移動さあせる前記スプリングの力に抗して前記ラックを移動させる ために人の手の指によって係合されるように形作られたアクチュエータを有する 、請求の範囲第３６項のシース組立体。 38．前記第２バルブが、前記ラックと平行に摺動可能に取付けられ且つ前記アク チュエータに固定された安定化ロッドを有する、請求の範囲第３７項のシース組 立体。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 スターマン ウェスリー ディー アメリカ合衆国 カリフォルニア州 94109 サン フランシスコ サクラメン ト ストリート 604‐2121 (72)発明者 ウィリアムズ ロナルド ジー アメリカ合衆国 カリフォルニア州 94025 メンロ パーク シャーマン ア ベニュー 1313 (72)発明者 ディーロウ ディヴィッド シー アメリカ合衆国 カリフォルニア州 95041 クーパーティノ ロングダウン ロード 22851 (72)発明者 ベイカー スティーヴ ジー アメリカ合衆国 カリフォルニア州 94086 サニーヴェイル サン ラモーン 743 【要約の続き】 に案内するように設けられ、且つ、逆流アダプターの中 に配置される形態に作られている。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．近位端と遠位端とを有し、且つ、これを通って延びる通路を有する可撓性材 料で作られた細長いシースチューブと、 前記シースチューブの近位端に固定され、且つ、開位置と閉位置との間で可 動であり、また、前記シースチューブの通路と整合する中心開口を有する第１バ ルブと、 前記第１バルブの近位に配置され、且つ、開位置と閉位置との間で可動であ り、また、前記第１バルブの中心開口および前記シースチューブの通路と整合す る中心開口を有する第２バルブとを有し、 前記第１バルブと前記第２バルブは、開かれたときに、シースの中に医療器 具を挿入させ、閉じられたときに、前記器具の回りに止血シールを形成する、こ とからなるシース組立体。 ２．前記第１バルブが、 前記シースチューブの通路と整合するボアを備えた形態で作られた近位端と 遠位端とを有する可撓性部材で作られた第１円筒状部材と、 前記円筒状部材を捩じって該円筒状部材を通って延びるボアを閉させるため に該円筒状部材の両端の間に相対回転を引き起こさせるために該円筒状部材に係 合するための第 １回転手段とを有する、請求の範囲第１項のシース組立体。 ３．前記第２バルブが、 前記第１円筒状部材のボアと整合するボアを備えた形態で作られた近位端と 遠位端とを有する可撓性部材で作られた第２円筒状部材と、 前記第２円筒状部材を捩じって該第２円筒状部材を通って延びるボアを閉さ せるために該第２円筒状部材の両端の間に相対回転を引き起こさせるために該第 ２円筒状部材に係合するための第２回転手段とを有する、請求の範囲第２項のシ ース組立体。 ４．前記第２バルブの回転手段が、前記第２円筒状部材の一端に固定されたリン グギヤと、前記第２円筒状部材の回転を引き起こすために前記リングギヤを駆動 するためのラックとを有する、請求の範囲第３項のシース組立体。 ５．前記第２バルブの前記第２回転手段が、更に、該第２回転部材が常閉位置に 回転される位置までラックを付勢するための付勢手段を有する、請求の範囲第４ 項のシース組立体。 ６．前記第２バルブの前記第２回転手段が、更に、前記ラックによって支持され 且つ前記第２バルブを開位置まで動かすために前記付勢手段の力に抗して前記ラ ックを移動させるために、人間の手の指で係合される形態に作られたアクチュエ ータを有する、請求の範囲第５項のシース組立体。 ７．前記第２バルブの前記第２回転手段が、更に、前記ラックと平行に摺動可能 に取付られ且つ前記アクチュエータに固定された安定化ロッドを有する、請求の 範囲第６項のシース組立体。 ８．前記シースチューブが、前記シースチューブの半径方向の拡張を引き起こす ための補強手段を有する、請求の範囲第１項のシース組立体。 ９．前記補強手段が、自己拡張ワイヤを有する、請求の範囲第８項のシース組立 体。 10．前記シースチューブの遠位端に、放射線不透過性のマーカーが設けられてい る、請求の範囲第１項のシース組立体。 11．前記シースチューブに、潤滑コーティングが設けられている、請求の範囲第 １項のシース組立体。 12．前記第１バルブの前記第１回転手段に、潤滑コーティングが設けられている 、請求の範囲第２項のシース組立体。 13．前記第２バルブの前記第２回転手段に、潤滑コーティングが設けられている 、請求の範囲第３項のシース組立体。 14．前記シースチューブの遠位端が小さな折り込まれた直径まで長手方向に折ら れている、請求の範囲第１項のシース組立体。 15．前記シースチューブの前記通路に配置可能なシース差し入れ具を更に有し、 該シース差し入れ具は、前記シースチューブの近位端を越えて延びる遠位端と、 前記シース差し入れ具の遠位端に配置され前記シースチューブの拡げるための拡 張具とを有する、請求の範囲第１４項のシース組立体。 16．前記シース差し入れ具の前記遠位端に、放射線不透過性のマーカーが設けら れている、請求の範囲第１５項のシース組立体。 17．近位端と遠位端とを有し、且つ、これを通って延びる通路を有する可撓性材 料で作られた細長いシースチューブと、 該細長いシースチューブの前記遠位端は、該シースチューブの遠位端 を拡張した直径まで半径方向に拡張させるための補強手段を有し、 前記シースチューブの前記近位端に固定された第１バルブと、 該第１バルブは、前記シースチューブの前記通路と整合するボアを備 えた形態に作られた近位端および遠位端を有し、また、前記円筒状部材を通って 延びる前記ボアを閉じるために、前記円筒状部材の両端の間に相対回転を引き起 こすために前記円筒状部材に係合するための第１回転手段を有する、可撓性材料 で作られた第１円筒状部材を有し、 前記第１バルブの近位に配置された第２バルブと、 該第２バルブは、前記第１円筒状部材の前記ボアと整合するボアを備 えた形態に作られた近位端と遠位端とを有する可撓性材料から作られた第２円筒 状部材と、前記第２円筒状部材の一端に固定されたリングギヤと、前記第２円筒 状部材を通って延びる前記ボアを閉じるために、前記第２円筒状部材の両端の間 に相対回転を引き起こすために前記リングギヤを駆動するためのラックと、前記 第２円筒状部材が閉位置まで回転される位置まで前記ラックを付勢するための付 勢手段とを有する、 ことからなるシース組立体。 18．前記補強手段が、自己拡張ワイヤを有する、請求の範囲第１７項のシース組 立体。 19．前記補強手段の前記自己拡張ワイヤが、前記シースチューブの長さ方向を横 断し且つ前記シースチューブの前記遠位端の境界に沿って正弦形状を作るように 形作られている、請求の範囲第１８項のシース組立体。 20．前記シースチューブの回りに配置されたシース差し入れ具を更に有し、該シ ース差し入れ具が、前記シースチューブの拡張された直径よりも小さな直径を有 する、請求の範囲第１７項のシース組立体。 21．前記シースチューブの前記遠位端に放射線不透過性のマーカーが設けられ、 また、前記シース差し入れ具の前記遠位端に放射線不透過性のマーカーが設けら ている、請求の範囲第１８項のシース組立体。 22．シースチューブと流体が連通する状態の中央開口を備えた本体を有する逆流 アダプターであって、 第１端および第２端を有し、且つ、開位置と閉位置との間で可動である、前 記逆流アダプターの前記中央開口に設けられた第１ダイヤフラムと、 前記第１ダイヤフラムの両端の間に相対回転を引き起こすために前記第１ダ イヤフラムに係合するための第１保持手段と、 前記逆流アダプターの前記中央開口に、前記第１ダイヤフラムの第２端に隣 接して配置され、第１端と第２端とを有し、且つ、開位置と閉位置との間で可動 である第２ダイヤフラムと、 前記第２ダイヤフラムの両端の間に相対回転を引き起こすために前記第２ダ イヤフラムに係合するために第２保持手段とを有する、ことからなる逆流アダプ ター。 23．前記第２保持手段が、前記第２ダイヤフラムに固定されたギヤと、前記第２ ダイヤフラムの回転を引き起こすために前記ギヤを駆動するラックとを有する、 請求の範囲第２２項の逆流アダプター。 24．前記第２保持手段が、前記前記第２ダイヤフラムが閉位置まで回転される位 置まで前記ラックを付勢するための付勢手段を更に有する、請求の範囲第２３項 の逆流アダプター。 25．前記第２保持手段が、前記ラックによって支持され、前記第２ダイヤフラム を開位置まで動かすために前記付勢手段の力に抗して前記ラックを動かすための アクチュエータを有する、請求の範囲第２４項の逆流アダプター。 26．前記第２保持手段が、前記ラックと平行に摺動可能に取付られ且つ前記アク チュエータに固定された安定化ロッドを更に有する、請求の範囲第２５項の逆流 アダプター。 27．前記逆流アダプターの本体に固定され、且つ、シース支部に固定されたシー スチューブアダプターを更に有し、前記第１ダイヤフラム又は前記第２ダイヤフ ラムの一方が前記逆流アダプターの本体の中で回転されたときに、該シース チューブアダプターの回転を防止する、請求の範囲第２２項の逆流アダプター。 28．医療器具を身体の中に差し入れるのに使用するための拡張可能なシースであ って、 環状通路を備えた近位端および遠位端を有し、実質的に等しい厚さの壁を有 し且つ可撓性材料で作られた細長いシースチューブと、 前記シースチューブの半径方向の拡張を生じさせるための補強手段とを有す る、ことからなるシース。 29．前記補強手段が自己拡張ワイヤを有する、請求の範囲第２８項の拡張可能な シース。 30．前記補強手段の前記自己拡張ワイヤが、形態的に正弦である、請求の範囲第 ２９項の拡張可能なシース。 31．前記補強手段の前記自己拡張ワイヤが、形態的に螺旋状である、請求の範囲 第２９項の拡張可能なシース。 32．前記補強手段の前記自己拡張ワイヤが、前記シースチューブの長さ方向を横 断し且つ前記シースチューブの遠位端の境界を囲むように形作られている、請求 の範囲第２９項の拡張可能なシース。 33．前記補強手段の前記自己拡張ワイヤが、前記シースチューブの長さ方向を横 断し且つ前記シースチューブの前記遠位端の境界に沿って正弦形状を作るように 形作られている、請求の範囲第２９項の拡張可能なシース。 34．近位端と遠位端とを備え、これを通って延びる通路を有する細長いシースチ ューブと、該シースチューブの遠位端を半径方向に拡張させるための手段と、前 記シースチューブの近位端の近くに配置された常開第１バルブと、該第１バルブ の近位に配置された常閉第２バルブと、前記シースチューブの少なくとも遠位端 に摺動可能に取付けられたシース差し入れ具とを有する拡張可能なシース組立体 を用意する工程と、 前記シース差し入れ具を患者の身体の中に差し入れる工程と、 前記シース差し入れ具を前記シースチューブの遠位端から取り除く工程と、 前記シースチューブの遠位端を拡張させる工程と、 前記第１バルブと閉じて、前記シースチューブの前記通路と前記第２バルブ との間に実質的に液密シールを作る工程と、 前記第２バルブを開ける工程と、 前記医療器具の遠位端を前記第２バルブを通して挿入する工程と、 前記第２バルブを閉じて、前記医療器具の回りに実質的に液密シールを形成 する工程と、 前記第１バルブを開ける工程と、 前記医療器具の遠位端を前記第１バルブを通じ、前記シースチューブの前記 通路を通じて前記患者の身体の中に案内する工程とを有する、患者の身体の中に 医療器具を差し入れる方法。