JPH09500276A - 動物用敷砂及びその製法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 少なくとも１種類の水分吸収性有機物質と少なくとも１種類の小片状ミネラル物質を含む粒部分からなる動物用敷砂、または上記粒部分を含む動物用敷砂、特に猫用敷砂、並びにこの動物用敷砂の特別の実施態様による製法。

Description

【発明の詳細な説明】 動物用敷砂及びその製法 本発明は猫等の動物用敷砂並びにその製法、およびこの動物用敷砂の特別の実 施の形態に関するものである。 上記の種類の公知の動物用敷砂（寝わら）は、全部が顆粒状の無機ミネラル物 質から形成された粒からなる。この際、珪酸カルシウム水加物を基礎にした顆粒 であることもあるし、粘土ミネラルを基礎としたものであることもある。これら の製品は品質が保証されているが、吸水性及び特に臭気結合性はまだ改善の余地 があると考えられる。 その他に、個々の粒子が実質的には有機物質、例えば古紙などからなる動物用 敷砂材も公知である。この材料は吸収性は高いが臭気結合に関して問題がある場 合が多い。 本発明の課題は、高い吸水性と良好な臭気結合性をもち環境にプラスに作用す る動物用敷砂を種属別に作ることである。さらにこの種の動物用敷砂の特別の実 施態様による製法も記載される。 本発明によるとこの課題は、少なくとも１種類の水分吸収性有機物質と少なく とも１種類の小片状ミネラル物質を含む粒部分からなる動物用敷砂、またはその 粒部分を含む動物用敷砂によって解決される。 その際粒中のミネラル物質部分が５ないし25重量％になるようにする。 本発明によると、上記ミネラル物質は実質上、小さい葉のように見える小片（ マクロ小葉）であるのが特に好ましく、これは伸長長さ：厚さの比が少なくとも 10：１であるのが好ましい。 特に好適なミネラル物質は、雲母鉱物及び雲母に似た物質から選択される例え ばバーミキュライトなどであり、膨張させたバーミキュライトが特に好ましく、 ＜２ｍｍに砕かれたものが最も好適である。 本発明によると、粒は臭気結合剤を実質上一様に分布させて含み、上記臭気結 合剤は好適にはＭｇＣｌ₂、ＮａＣｌ及び／又はＣａＣｌ₂を含む。 本発明によると、水分吸収性有機物質は好適にはセルロース、特に好適には繊 維長さ ＜1.500 μｍフラクションの粉砕セルローである。 本発明によると、粒は無機−及び／又は有機結合剤を含み、それはベントナイ トであるのが特に好適である。 本発明による特に好適な実施の形態においては個々の粒はその時に応じて、液 体吸収性有機物質と場合によっては小片状ミネラル物質の一部とを含む粒核と、 その粒核を実質上完全に取り巻く、小片状ミネラル物質からなる粒被覆物とから なる。 その際粒被覆物は結合剤によって粒核に固定され、この結合剤はベントナイト を含むことができる。 本発明により場合によっては存在する臭気結合剤は、粒核に実質上一様に分布 するのが好ましい。 本発明では、個々の粒は実質上円−楕円形である。その際本発明によると、粒 の粒度は0.5 ないし８ｍｍ、より好適には3.3 ないし6.5 ｍｍである。 本発明による動物用敷砂の好ましい嵩密度は350 −450 ｇ／ｌである。 本発明による動物用敷砂の好ましい残留水分は５−15重量％である。 本発明による動物用敷砂の好ましい水分吸収能力は100 −200 重量％である。 本発明の動物の敷砂の好適ｐＨ値は７−９である。 上記の粒核と粒被覆物とからなる粒で動物用敷砂を製造する本発明の方法は、 先ず第一にペレット化によって粒核を作り、その後粒核を粒被覆物で被覆するこ とを特徴とする。 その際臭気結合剤を挿入する場合は、これをペレット化の際に粒核に挿入する ことができる。 この際ペレット化助剤として臭気結合剤含有溶液を使用し、これは特にＭｇＣ ｌ₂溶液であるのが好ましい。33％ＭｇＣｌ₂溶液をペレット化粒核物質重量の10 −35重量％使用するのがより好適である。 これに代わる方法として固体（塩）状の臭気結合剤をペレット化の際に粒核に 挿入することもできる。 本発明は、水分吸収性有機物質及び小片状ミネラル物質を一緒に処理して本発 明の動物用敷砂の粒にすることによって、与えられた課題を解決し、環境にやさ しい、すぐれた使用特性を有する動物用敷砂を作ることができるという驚くべき 知見に基づいている。これに関して特に強調されるのは、上記物質の両方を本発 明の動物用敷砂の各粒に同時に挿入することによって、予想できないほどの、当 業者にとって非常に驚くべき大きさの−両物質の臭気結合効果を合わせたものよ り大きい−臭気結合効果が与えられることである。 この効果は動物用敷砂粒の両物質を単純に混合することによっても得られる； これは多分、小片状材料が混入されるため、この粒の内部表面が比較的大きくな るためであろう。水分吸収性有機物質を粒核に含み、周囲には粒被覆物の形の小 片状ミネラル物質を有する動物用敷砂粒を使用する場合、この他にも上記小片状 物質によって特別な幾何学的カバー効果が得られることがわかった。セルロース などの水分吸収性有機物質だけから、またはこれと小片状ミネラル物質、例えば バーミキュライトなどとの組み合わせからなる粒核はすぐれた水分吸収能力をも ち、ここに小片状ミネラル物質及び場合によっては付加的に臭気結合剤が含まれ る場合（これは好適である）は、粒核そのものが臭気結合に寄与する。 粒被覆物として使用される小片状ミネラル物質は−それがマクロ小葉の形であ る場合は特に−粒核を非常に薄い層になって取り巻き、それらは生ずる水分を中 間の透間に透過させる。非小片状物質とは異なり、核のなかの水分吸収性有機物 質に水分が達するための通過路は特に短くなることがわかった；これに対して粒 状物質を使用する場合は透過路はより長くなり、管状になることが多く、これは 全体的に水分の取り込みを遅らせ、阻害する。 粒被覆物の遮断効果の結果、臭気は粒核から外の方へ再び出るのはむずかしい 。その上、粒被覆物はミネラル物質でできているため、粒が粘着性になることは ほぼ確実に避けられ、したがってその動物用敷砂が例えば猫によって住まい内に あちこち散らかる恐れはない。 本発明による動物用敷砂はその成分からわかるように、高い生物耐容性をもち 、問題なくトイレットで、または堆肥として処理される。個々の粒は−特に小片 状ミネラル物質からなる粒被覆物を使用する場合は−ほとんど“ほこり”がでな い。同様に本発明によって作られた粒被覆物の特別の長所は、動物用敷砂の色で ある、 というのは粒被覆物によって核はほとんど見えなくなり、動物用敷砂の色は全反 射によって、使用した小片状ミネラルに著しく近く、したがって好適には淡褐色 −褐色／金色に輝く。 本発明のその他の特徴及び長所は、実施例を個々に説明する以下の記述からか ら明らかになる。 実施例１： 繊維長さ ＜1.500 μｍフラクションの粗セルロース40.5重量％、膨張させた バーミキュライト11.5％、ベントナイト38.6重量％及び33％水溶液の形のＭｇＣ ｌ₂9.40重量％を市販のアイリッヒ（Ｅｉｒｉｃｈ）ミキサーでほぼ円−楕円形 になるまでペレット化した。 残留水分含量が約10重量％になるまで乾燥した後、その動物用敷砂は約400 ｇ ／ｌの嵩密度を有し、水分摂取量160 重量％、ｐＨ値8.2 、粒度3.4 から5.2 ｍ ｍまでである。繊維は淡褐色−褐色から金色の輝きまでの色を示した。臭気結合 は７日を超えると100 ｐｐｍ以下であった（ＳＴＩＷＡ法）。 実施例２： 繊維長さ ＜1.500 μｍフラクションの粗セルロース44.8重量％、ベントナイ ト37.2重量％及び33％水溶液の形のＭｇＣｌ₂9.15重量％を市販のアイリッヒ− ミキサーでペレットにした。それに続いて個々の粒核を再びアイリッヒ−ミキサ ー中で粒被覆物でコーティングし、その際粒被覆物のための原料はバーミキュラ イト７重量％及び結合剤（ベントナイト）1.85重量％と残余の水とを示す。 このように作られた動物の敷砂は嵩密度400 ｇ／ｌ、水分摂取量100 重量％、 残留水分10、ｐＨ値８及び粒度3.4 ないし5.2 ｍｍであった。その際粒は円−楕 円形であった。色は淡褐色−褐色ないし金色に輝いていた。臭気結合は７日を超 えると100 ｐｐｍ以下であった（ＳＴＩＷＡ−法）。 実施例３： 実施例２のように加工したが、臭気結合剤としてＭｇＣｌ₂9.15重量％とＮａ Ｃｌ3.15％が挿入された。両方共固体状で、水を使用しペレット化助剤として使 用された。 こうして得られた生成物の特性は次のようであった： 嵩密度330 ｇ／ｌ、水分摂取量170 重量％、残留水分12重量％、ｐＨ値7.3、粒 度1.2 ないし4.3 ｍｍ、粒形は円−楕円形、色は金輝色から淡褐−褐色であった 。臭気結合は６日以上たつと＜100 ｐｐｍになることがわかった（ＳＴＩＷＡ− 法）。 上記の説明並びに請求の範囲中で明らかにされる本発明の特徴は個々でも任意 に組み合わせても、本発明を種々の実施形態において実現するために重要である 。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ， ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＫＥ，ＭＷ，ＳＤ)，ＡＭ，ＡＴ， ＡＵ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，Ｃ Ｚ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＨＵ，ＪＰ ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＫ，ＬＴ，ＬＵ， ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＮ，ＭＷ，ＮＬ，ＮＯ，ＮＺ，Ｐ Ｌ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＩ，ＳＫ，ＴＪ ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ (72)発明者 ホルニッグ，ロルフ ドイツ連邦共和国 27308 キルヒリンテ ルン―ルッツム ルッツメル ドルフスト ラーセ 20

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 少なくとも１種類の水分吸収性有機物質と少なくとも１種類の小片状ミネ ラル物質とを含む粒部分からなる動物用敷砂。 ２． 粒のミネラル物質部分が５ないし25重量％であることを特徴とする請求の 範囲第１項記載の動物の敷砂。 ３． ミネラル物質が実質的には小さい葉のように見える小片からなることを特 徴とする請求の範囲第１項または第２項記載の動物用敷砂。 ４． 小片の伸長長さ：厚さが最低10：１であることを特徴とする請求の範囲第 ３項記載の動物用敷砂。 ５． ミネラル物質が雲母鉱石及び雲母類似のミネラルから選択されることを特 徴とする請求の範囲第１項ないし第４項記載の動物用敷砂。 ６． ミネラル物質がバーミキュライトを含める請求の範囲第５項記載の動物用 敷砂。 ７． バーミキュライトが膨張バーミキュライトであることを特徴とする請求の 範囲第６項記載の動物用敷砂。 ８． バーミキュライトが ＜２ｍｍに砕かれることを特徴とする請求の範囲第 ７項記載の動物用敷砂。 ９． 粒が臭気結合剤の実質上一様な分布を含むことを特徴とする先行請求の範 囲のいずれかの項記載の動物用敷砂。 10． 臭気結合剤がＭｇＣｌ₂を含むことを特徴とする請求の範囲第９項記載の 動物用敷砂。 11． 臭気結合剤がＮａＣｌを含むことを特徴とする請求の範囲第９項または第 10項記載の動物用敷砂。 12． 臭気結合剤がＣａＣｌ₂を含むことを特徴とする請求の範囲第９項ないし 第11項記載の動物用敷砂。 13． 水分吸収性有機物質がセルロースを含むことを特徴とする先行請求の範囲 のいずれかの項記載の動物用敷砂。 14． セルロースが線維長さ ＜1500μｍのフラクションであることを特徴とす る請求の範囲第13項記載の動物用敷砂。 15． 粒が無機及び／又は有機結合剤を含むことを特徴とする請求の範囲のいず れかの項に記載の動物用敷砂。 16． 結合剤がベントナイトを含むことを特徴とする請求の範囲第15項記載の動 物用敷砂。 17． 個々の粒がそのときどきに、水分吸収性有機物質を、場合によっては小片 状ミネラル物質の一部を含む粒核と、その粒核を実質上完全に取り巻く、小片状 ミネラル物質を含む粒被覆物とを示すことを特徴とする先行請求の範囲のいずれ かの項に記載の動物用敷砂。 18． 粒被覆物が粒核上に結合剤によって固定されることを特徴とする請求の範 囲第17項記載の動物用敷砂。 19． 結合剤がベントナイトを含める請求の範囲第18項記載の動物用敷砂。 20． 場合によっては存在する臭気結合剤が粒核に実質上一様に分布することを 特徴とする請求の範囲第17項ないし第19項記載の動物用敷砂。 21． 個々の粒が実質上円−楕円形であることを特徴とする先行請求の範囲のい ずれかの項記載の動物用敷砂。 22． 粒が0.5 ないし８ｍｍの粒度をもつことを特徴とする先行請求の範囲のい ずれかの項記載の動物用敷砂。 23． 粒が3.3 ないし6.5 ｍｍの粒度をもつことを特徴とする請求の範囲第22項 記載の動物用敷砂。 24． 寝床重量が350 −450 ｇ／ｌであることを特徴とする先行請求の範囲のい ずれかの項記載の動物用敷砂。 25． 残留水分５−15重量％であることを特徴とする先行請求の範囲のいずれか の項記載の動物用敷砂。 26． 水分取り込み能力が100 −200 重量％であることを特徴とする先行請求の 範囲のいずれかの項記載の動物用敷砂。 27． ｐＨ値が７ないし９であることを特徴とする先行請求の範囲のいずれかの 項記載の動物用敷砂。 28． 先ず最初にペレット化によって粒核を作り、その後その粒核を粒被覆物で 被覆することを特徴とする請求の範囲第17項ないし第27項記載の動物用敷砂の製 法。 29． 臭気結合剤を使用する際には、ペレット化段階においてこれを粒核に挿入 することを特徴とする請求の範囲第28項記載の方法。 30． ペレット化助剤として臭気結合剤含有溶液を挿入することを特徴とする請 求の範囲第29項記載の方法。 31． ペレット化助剤としてＭｇＣｌ₂溶液を挿入することを特徴とする請求の 範囲第30項記載の方法。 32． ペレット状にする粒核物質の質量の10ないし35重量％部分の33％ＭｇＣｌ₂ 溶液をペレット化助剤として使用することを特徴とする請求の範囲第31項記載 の方法。 33． 臭気結合剤が固体（塩）状でペレット化の際に粒核に加えられることを特 徴とする請求の範囲第29項記載の方法。