JPH0950004A - 液晶表示装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 表示電圧の高速スイッチングにより生じるス
イッチングノイズが共通電位配線を通してロジック電圧
系回路に回り込み、誤動作を生じるのを防止する。 【解決手段】 液晶パネル１１と、表示電圧系回路１２
および表示電圧を制御するロジック電圧系回路１３から
なり液晶パネルに表示電圧を印加して駆動する駆動回路
１４と、この駆動回路と外部回路とを接続し、駆動回路
に電圧を供給する接続部１５とを有し、表示電圧系回路
１２と、ロジック電圧系回路１３にそれぞれ別個に共通
電位配線１６が設けられて、共通電位が駆動回路上にお
いて分離され、かつ共通電位配線が接続部１５において
結線されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は液晶表示装置、とく
に表示電圧系の動作電圧がロジック電圧系の動作電圧よ
りも高電圧である液晶表示装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】液晶表示装置は、マトリクス型液晶表示
装置としてとくにパーソナルコンピュータ、ワードプロ
セッサなどのＯＡ機器やＴＶ表示用として幅広い分野に
用いられている。このような表示装置に求められる携帯
性から低消費電力化が要求され、その解決方法の一つと
してロジック電圧系の低電圧化が挙げられる。

【０００３】図４は従来の液晶表示装置の構成を示して
おり、液晶パネル１と、液晶パネル１に印加する表示電
圧を供給する表示電圧系２および表示電圧を制御するロ
ジック電圧系３からなる駆動回路４と外部回路との接続
部５を有している。通常、液晶表示装置を駆動させる場
合、接続部５から表示に必要な制御信号と液晶パネルに
印加される表示電圧が入力される。制御信号はロジック
電圧系、表示電圧系に入力されこれらを用いて液晶表示
装置を駆動する。

【０００４】駆動回路には、ロジック電圧系、表示電圧
系各々の共通となる共通電位が存在する。例えば、表示
電圧系の最低電位が０ｖ、最高電位が３０ｖの場合、ロ
ジック電圧系の最低電位も０ｖのため、各々の最低電位
が共通電位となる。また、表示電圧系の最低電位が−３
０ｖ、最高電位が５ｖの場合、ロジック電圧系の最高電
位も５ｖに設定され各々の最高電位が共通電位となる。
従来は、この共通電位は図４に示すように、駆動回路内
の共通配線６によって供給していた。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】駆動回路は、表示電圧
系とロジック電圧系から構成されているが、表示電圧系
は、ロジック電圧系に比べ動作電圧が非常に高い。例え
ば、マルチプレックス駆動でデューティー比１／２４０
の場合、通常表示電圧系の最高電位は３０〜５０ｖ程度
に達する。ロジック電圧系は、この表示電圧を高速にス
イッチングする。この際、表示電圧系からスイッチング
ノイズが発生し、その一部が共通電位配線を通じてロジ
ック電圧系に入り込み、誤動作を起こす。ロジック電圧
系が０〜５ｖの範囲で駆動している場合は、影響が少な
いが、低電圧化に伴い、０〜３．３ｖの範囲で動作する
場合に誤動作の発生する確率が極めて高くなる。

【０００６】とくに最近液晶表示装置の外形が小形化
し、駆動回路の集積度が高まってくるとスイッチングノ
イズの一部がロジック電圧系に入り込みやすく、また通
常用いられる駆動回路用のＭＯＳ型ＩＣでは温度が低く
なるほどインピーダンスが下がるのでノイズを発生しや
すく、誤動作を起こす確率がさらに高くなる。

【０００７】本発明は上記に鑑みてなされたもので、ロ
ジック電圧系の動作電圧に比べて表示電圧系が高電圧で
ある場合にも誤動作の発生の確率を低くし誤動作の発生
を防ぐ液晶表示装置を得るものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明は、表示電圧が印
加されて画像表示する液晶パネルと、表示電圧系回路お
よび表示電圧を制御するロジック電圧系回路からなり前
記液晶パネルに前記表示電圧を印加して駆動する駆動回
路と、この駆動回路と外部回路とを接続し、前記駆動回
路に電圧を供給する接続部とを有する液晶表示装置にお
いて、前記表示電圧系回路と、前記表示電圧を制御する
ロジック電圧系回路にそれぞれ別個に共通電位配線が設
けられて共通電位が前記駆動回路上において分離され、
かつ前記共通電位配線が前記接続部または前記接続部出
力側において結線されていることを特徴とする液晶表示
装置を得るものである。

【０００９】

【発明の実施の形態】本発明は表示電圧系回路とロジッ
ク電圧系回路に共通の共通電位を接続部で分離した共通
電位配線により印刷配線基板上で個別に各々の回路に給
電するものであり、これにより表示電圧系を高速スイッ
チングする際に生じるスイッチングノイズの一部がロジ
ック電圧系に回り込むのを防ぎ、ロジック電圧の低電圧
化に伴い、例えば０〜３．３ｖの範囲またはそれ以下の
範囲となった場合においても、誤動作の発生する確率は
極めて低くなる。

【００１０】以下本発明を図面を参照して説明する。

【００１１】図１は本発明の一実施形態を示すもので、
ＴＦＴスイッチング素子をもつ液晶パネル１１と、この
液晶パネルに表示電圧を印加する表示電圧系回路１２と
この表示電圧を制御するロジック電圧系回路１３からな
る駆動回路１４と、外部回路と駆動回路１４を接続する
接続部１５を有して、印刷配線基板１７上に配置されて
いる。

【００１２】液晶表示装置を駆動する場合は、接続部１
５から表示に必要な制御信号、および液晶パネルに印加
される表示電圧が入力され、パネルに画像表示する。制
御信号はロジック電圧系回路１２、表示電圧は表示電圧
系回路１３に入力され、これらを用いて液晶表示装置を
駆動する。

【００１３】駆動回路に必ず存在するロジック電圧系回
路、表示電圧系回路各々の共通となる共通電位配線１６
は駆動回路上で共通配線とならず、外部回路との接続部
１５において結線（１６ａ）されている。

【００１４】このような構成にすることにより、表示電
圧系を高速スイッチングするた際生じるスイッチングノ
イズの一部が、共通電位の配線を通じてロジック電圧系
系回路に入り込むのを防ぎ、誤動作をおこすのを防止す
る。

【００１５】さらに、液晶表示装置の画像形成画面の周
囲の外形が小さくなり、駆動回路の集積度がさらに高ま
った場合でも、スイッチングノイズの一部がロジック電
圧系回路に回り込み、誤動作を起こす確率が低くなり、
温度が低くなった場合でも安定した動作をさせることが
できる。

【００１６】図２および図３は本発明をＳＴＮ型表示装
置に適用した実施形態で、液晶パネル１１に走査電極駆
動部２０，信号電極駆動部３０および電源回路４０が接
続されている。

【００１７】液晶パネル１０は２枚のガラス基板の各々
の対向する面に、酸化インジウムすずからなる透明導電
体のストライプを多数平行に配置した電極群を形成して
おり、電極の延長方向を相互に直交してマトリクスを形
成するようにガラス基板を組み合わせ、その間に液晶層
を封入している。水平方向に延長する電極群が走査電極
群１１ａ、垂直方向に延長する電極群が信号電極群１１
ｂで、その交点で画素ｐ１１，ｐ１２，…ｐ２１，ｐ２
２，…を形成する。

【００１８】各電極は個々に基板の給電端を走査電極駆
動部２０または信号電極駆動部３０に接続される。

【００１９】走査電極駆動部２０は、ロジック電圧系回
路のシフトレジスタ２１、フレーム反転回路２２および
表示電圧系回路の駆動回路アレイ２３からなり、１フレ
ーム周期で走査電極の１ラインごとにコモン電圧出力を
選択電位で出力し、走査電極に印加する。

【００２０】信号電極駆動部３０は、ロジック電圧回路
であるシフトレジスタ３１、ラッチ回路３２、フレーム
反転回路３３および表示電圧系回路である駆動回路アレ
イ３４からなり、シフトレジスタ３１に導入される信号
情報をラッチ回路３２などを経て直並列変換して、フレ
ーム反転回路３２および駆動回路アレイ３４を介して表
示出力電圧とし、信号電極１３の各ラインごとに同時的
に印加する。

【００２１】電源回路１５ａは接続部１５内にあって走
査電極駆動部２０、信号電極駆動部３０に接続され、駆
動部のスイッチングに応じて種々の電圧を供給する。

【００２２】走査電極駆動部２０と信号電極駆動部３０
のロジック電圧系回路に接続される共通電位配線１６
ｂ，１６ｃは接続部５の出力側の配線基板上で結線さ
れ、一方、走査電極駆動部２０と信号電極駆動部３０の
表示電圧系回路に接続される共通電位配線１６ｄ，１６
ｅは接続部１５の出力側の配線基板１７上で、ロジック
電圧系とは別個に結線され、各々は接続部１５外部の外
部回路との接続部分１６ｆでまとめて結線される。

【００２３】すなわち、共通電位配線は、表示部入力側
で、まずロジック電圧系と表示電圧系とに分離され、さ
らに表示部出力側で、各々が走査電極駆動部２０と信号
電極駆動部３０とに分離される。

【００２４】この実施形態のように、共通電位配線の一
部を接続部の外、すなわち液晶表示装置外部で行うこと
により、さらに安定した動作をさせることができる。

【００２５】

【発明の効果】本発明によれば、表示電圧系回路を高速
スイッチングする際生じるスイッチングノイズの一部が
共通電位配線を通じてロジック電圧系回路に回り込むの
を防ぎ、誤動作を起こすのを防ぐことができる。

【００２６】このため、ロジック電圧を０〜３．３ｖま
たはそれ以下の範囲に低電圧化しても誤動作の発生する
確率は非常に低くなる。

【００２７】さらに、液晶表示装置の外形が小さくなり
駆動回路の集積度が高まった場合でも、スイッチングノ
イズの一部がロジック電圧系回路に回り込むのを防ぎ、
誤動作を起こす確率が低くなり、また温度が低くなった
場合でも安定した動作をさせることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施形態を説明する平面図、

【図２】本発明の他の実施形態を説明するプロック図、

【図３】図２の実施形態を説明する平面図、

【図４】従来装置のを説明する平面図。

【符号の説明】

１１：液晶パネル １２：表示電圧系回路 １３：ロジック電圧系回路 １４：駆動回路 １５：接続部 １６：共通電位配線 １７：印刷配線基板

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 表示電圧が印加されて画像表示する液晶
   パネルと、表示電圧系回路および表示電圧を制御するロ
   ジック電圧系回路からなり前記液晶パネルに前記表示電
   圧を印加して駆動する駆動回路と、この駆動回路と外部
   回路とを接続し、前記駆動回路に電圧を供給する接続部
   とを有する液晶表示装置において、前記表示電圧系回路
   と、前記表示電圧を制御するロジック電圧系回路にそれ
   ぞれ別個に共通電位配線が設けられて共通電位が前記駆
   動回路上において分離され、かつ前記共通電位配線が前
   記接続部または前記接続部出力側において結線されてい
   ることを特徴とする液晶表示装置。