JPH0950001A - 電子現像型カメラの現像動作制御装置 - Google Patents

電子現像型カメラの現像動作制御装置

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JPH0950001A
JPH0950001A JP8114231A JP11423196A JPH0950001A JP H0950001 A JPH0950001 A JP H0950001A JP 8114231 A JP8114231 A JP 8114231A JP 11423196 A JP11423196 A JP 11423196A JP H0950001 A JPH0950001 A JP H0950001A
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JP
Japan
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recording medium
exposure
electro
developing
voltage
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Application number
JP8114231A
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English (en)
Inventor
Koichi Sato
公一 佐藤
Masahito Okabe
将人 岡部
Hironori Kamiyama
弘徳 上山
Osamu Shimizu
治 清水
Takehiro Yamashita
雄大 山下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Pentax Corp
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子現像型記録媒体のダイナミックレンジを
拡大することにより、明暗の差が大きい被写体であって
も電子現像型記録媒体に記録する。 【解決手段】 電子現像型記録媒体は、電圧を印加され
ている間に露光されることにより、画像を電子的に現像
する。電子現像型記録媒体への露光の開始に伴い、電子
現像型記録媒体の液晶に印加される電圧が上昇する(符
号B7,B8,B9)。時間t3 において露光を終了す
るとともに、電子現像型記録媒体への電圧印加を開始す
る。その後、時間t4 において電圧印加を終了する。電
圧印加の間(時間t3 の後)、露光照度と光センサの導
電率との関係は非直線的であり、露光照度が増加しても
導電率はそれほど増加しない。したがって、高輝度の被
写体に対しても液晶によって現像される画像にはコント
ラストが生じ、電子現像型記録媒体のダイナミックレン
ジが拡大される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、露光により得られ
た画像を電子的に現像する記録媒体を使用するカメラに
関し、特にその記録媒体における現像動作を制御する装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、撮影レンズにより得られた光学像
を電子的に現像することができる写真材料が知られてお
り、例えば特開平5−2280号公報には、静電情報記
録媒体と電荷保持媒体とを組み合わせた記録媒体が開示
されている。この明細書では、このような記録媒体を電
子現像型記録媒体と呼び、また、この電子現像型記録媒
体を用いたカメラを電子現像型カメラと呼ぶ。
【0003】上記公報に記載された電子現像型記録媒体
において、静電情報記録媒体は光導電層と無機酸化物層
を有し、電荷保持媒体は液晶表示素子を有している。こ
の構成では、静電情報記録媒体と電荷保持媒体に電圧が
印加された状態で静電情報記録媒体が露光されると、入
射光量に応じた電荷が静電情報記録媒体に生成される。
静電情報記録媒体に対向して配置された液晶表示素子に
かかる電界の強さは、その生成電荷に応じて変化するの
で、液晶表示素子には光量分布に応じた画像が表示すな
わち現像される。
【0004】一方特開平5−165005号公報には、
電子現像型記録媒体において液晶表示素子にかかる電界
を除去しても液晶表示素子に表示された画像が保持され
る分散型液晶表示素子が開示されている。また特開平6
−130347号公報および特開平7−13132号に
は静電情報記録媒体と液晶表示素子が一体化された電子
現像型記録媒体が開示されている。すなわち、これらの
構成では電子現像型記録媒体の印加電圧を除去しても、
そのときの画像が保持される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】電子現像型記録媒体に
よって記録できる光のダイナミックレンジはその電子現
像型記録媒体の特性によって決定される。したがって、
撮影される被写体の明暗の差が電子現像型記録媒体のダ
イナミックレンジを越えている場合、良好な撮影は期待
できない。
【0006】本発明は、電子現像型記録媒体のダイナミ
ックレンジを拡大することにより、明暗の差が大きい被
写体であっても電子現像型記録媒体に記録できるように
することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る電子現像型
カメラの現像動作制御装置は、電圧を印加されている間
に露光されることにより、画像を電子的に現像する電子
現像型記録媒体と、この電子現像型記録媒体の現像動作
を可能にするために電子現像型記録媒体に電圧を印加す
る電圧制御手段と、電子現像型記録媒体への露光を制御
する露光制御手段とを備え、露光制御手段は、電圧制御
手段は、露光の開始よりも後に電圧印加を開始すること
を特徴としている。
【0008】電圧制御手段は、露光の終了と略同時に電
圧印加を開始するように構成されてもよい。また電圧制
御手段は、露光の終了よりも前に電圧印加を開始するよ
うに構成されてもよい。さらに電圧制御手段は、露光の
終了と略同時に電圧印加を終了するように構成されても
よい。
【0009】電子現像型記録媒体は例えば、画像に応じ
た電荷が発生する静電情報記録媒体と、この電荷に応じ
て可視像が発生するとともにこの可視像を保持可能な電
荷保持媒体とを有していてもよい。電荷保持媒体が分散
型液晶表示素子であることが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1は本発明の一実施形態を適用
したスチルビデオカメラの外観図である。このスチルビ
デオカメラは電子現像型カメラであり、電子現像型記録
媒体によって画像を現像するように構成されている。
【0011】カメラ本体11を前方から見ると、前面の
略中央には撮影レンズ等を備えた撮像光学系12が設け
られ、撮像光学系12の右上方にはストロボ13が配設
されている。またストロボ13とは反対側にはレリーズ
スイッチ14が設けられている。ファインダ15はカメ
ラ本体11の上面の中央部に設けられ、スキャンスター
トスイッチ16およびレンジ切替スイッチ18等の操作
スイッチはファインダ15の側方に設けられている。こ
のカメラにより得られた画像信号を外部の記録装置等に
出力するため、カメラ本体11の側面の下部には出力端
子17が配設されている。
【0012】図2はスチルビデオカメラのブロック図で
ある。システムコントロール回路20はマイクロコンピ
ュータであり、本スチルビデオカメラの全体の制御を行
う。
【0013】撮像光学系12には複数のレンズ群の他、
絞り12aが設けられている。撮像光学系12の後方に
は、後述する電子現像型記録媒体30が配設され、撮像
光学系12と電子現像型記録媒体30の間にはクイック
リターンミラー21が設けられ、クイックリターンミラ
ー21と電子現像型記録媒体30の間にはシャッタ22
が設けられている。クイックリターンミラー21の上方
にはファインダ光学系23のピント板23aが配設され
ている。
【0014】絞り12a、クイックリターンミラー21
およびシャッタ22は、それぞれアイリス駆動回路2
4、ミラー駆動回路25およびシャッタ駆動回路26に
よって駆動され、これらの回路24、25、26は露出
制御回路27により制御される。露出制御回路27はシ
ステムコントロール回路20から出力される指令信号に
従って動作する。すなわち、露出制御時、測光センサ2
8からの出力信号に基づく露出制御回路27の制御に従
って、絞り12aはアイリス駆動回路24により開度を
調整される。クイックリターンミラー21は通常、被写
体を観察するための位置であるダウン位置(実線により
示される傾斜状態)に定められ、撮像光学系12を通過
した光をファインダ光学系23に導いているが、撮影動
作時、露出制御回路27の制御に従い、ミラー駆動回路
25によって上方に回動せしめられアップ位置(破線に
より示される水平状態)に定められる。シャッタ22は
電子現像型記録媒体30に導かれる光路を開閉するもの
であり通常閉塞しているが、撮影動作時、露出制御回路
27の制御に従って、シャッタ駆動回路26によって所
定時間開放され、これにより撮像光学系12を通過した
光が電子現像型記録媒体30の受光面に照射される。
【0015】電子現像型記録媒体30は記録媒体駆動回
路41の制御に基づいて電圧を印加され、この電圧印加
の間に露光されることによって電子現像型記録媒体30
には、後述するように、撮像光学系12によって結像さ
れた画像が可視像として現像される。なお記録媒体駆動
回路41は、システムコントロール回路20から出力さ
れる指令信号に従って動作する。
【0016】電子現像型記録媒体30の近傍には走査機
構50が設けられている。走査機構50には、例えばL
ED(発光素子)から成る光源42とスキャナ光学系4
3とラインセンサ44がそれぞれ支持されており、これ
らは走査機構50による走査によって電子現像型記録媒
体30に沿って移動する。ラインセンサ44は、例えば
2000画素のCCD1次元センサ等を用いることがで
きる。光源42は、シャッタ22の前面すなわち電子現
像型記録媒体30の前面に沿って移動可能であり、ライ
ンセンサ44は電子現像型記録媒体30の背面に沿って
移動可能である。スキャナ光学系43は光源42とライ
ンセンサ44の間に設けられている。走査機構50によ
る走査において、光源42は電子現像型記録媒体30に
対してラインセンサ44とは反対側に位置し、したがっ
て電子現像型記録媒体30により現像された画像は、光
源42によって照明され、スキャナ光学系43の作用に
よってラインセンサ44の受光面に結像される。すなわ
ちスキャナ光学系43は電子現像型記録媒体30を透過
した光の経路の途中に設けられ、またラインセンサ44
はスキャナ光学系43による画像の結像面上を移動す
る。
【0017】光源42のオンオフ制御は照明光源駆動回
路45により行われ、ラインセンサ44に発生した画素
信号の読出し動作等の制御はラインセンサ駆動回路47
により行われる。走査機構50の移動の制御はスキャナ
系駆動回路46により行われる。これらの回路45、4
6、47はシステムコントロール回路20により制御さ
れる。
【0018】ラインセンサ44から読み出された画素信
号は、アンプ61により増幅され、A/D変換器62に
よってデジタル信号に変換される。デジタルの画素信号
は、システムコントロール回路20の制御に従って、画
像処理回路63においてシェーディング補正およびガン
マ補正等の処理を施された後、メモリ64に一時的に格
納される。
【0019】メモリ64から読み出された画素信号は、
画像処理回路63からインターフェイス回路65に入力
されてフォーマットの変換等の所定の処理を施され、出
力端子17を介して外部のディスプレイ装置(図示せ
ず)等に出力可能である。また画像処理回路63から出
力された画素信号は、記録装置制御回路66において、
画像圧縮あるいはフォーマットの変換等の所定の処理を
施され、画像記録装置67において例えばICメモリカ
ード等の記録媒体に記録可能である。インターフェイス
回路65と記録装置制御回路66はシステムコントロー
ル回路20からの指令信号に従って動作する。
【0020】システムコントロール回路20には、レリ
ーズスイッチ14、スキャンスタートスイッチ16およ
びレンジ切替スイッチ18等を備えた操作部71が接続
されている。レンジ切替スイッチ18の操作によって電
子現像型記録媒体30のダイナミックレンジが切り換え
られる。またレリーズスイッチ14の操作によって撮像
動作が行われ、スキャンスタートスイッチ16の操作に
よって画像信号の電子現像型記録媒体30からの読出し
動作が行われる。システムコントロール回路20には、
このスチルビデオカメラの種々の設定状態等を表示する
ための表示素子68が接続されている。
【0021】図3(a)、(b)、(c)は電子現像型
記録媒体30の構成例を示す図である。
【0022】図3(a)の例は特開平5−2280号公
報に開示されたものと同じである。電子現像型記録媒体
30は静電情報記録媒体31と電荷保持媒体32を備え
ており、電源33によって電圧を印加される。静電情報
記録媒体31は、基板34、電極層35、無機酸化物層
36および光導電層37を積層して成り、光導電層37
は電荷発生層37aと電荷輸送層37bを重合させて構
成される。電荷保持媒体32は、液晶支持体38と液晶
電極層39の間に液晶40を封入して構成される。静電
情報記録媒体31の電荷輸送層37bと電荷保持媒体3
2の液晶支持体38とは微小間隙Gをもって対向してい
る。
【0023】電源33は記録媒体駆動回路41によりオ
ンオフ制御され、電源33がオン状態のとき、電極層3
5と液晶電極層39の間、すなわち静電情報記録媒体3
1と電荷保持媒体32に電圧が印加される。この電圧印
加状態で静電情報記録媒体31が露光されると、静電情
報記録媒体31には、画像に応じた電荷が発生する。こ
の電荷に応じて、液晶40に作用する電界の強さが変化
するため、液晶40には、その画像が可視像として表示
され、被写体像が現像される。この電荷保持媒体32の
液晶表示素子では、現像された可視像は電界を除去して
も保持される。この液晶表示素子は、加熱装置(図示せ
ず)を用いて所定の温度に加熱することにより、現像さ
れた可視像を消去させることもでき、その場合は繰り返
し同一記録媒体を用いることもできる。
【0024】図3(b)の例は特開平5−165005
号公報に開示されたものと同じであり、分離型の電子現
像型記録媒体30である。この例では静電情報記録媒体
31は、基板34、電極層35および光導電層37を積
層して成り、光導電層37は電荷発生層37aと電荷輸
送層37bを積層させて構成される。電荷保持媒体32
は分散型液晶表示素子であり、この分散型液晶表示素子
と静電情報記録媒体31の電荷輸送層37bとは微小間
隙Gをもって対向している。電荷保持媒体32の静電情
報記録媒体31とは反対側の面には、電極層81と基板
82が積層されている。その他の構成は図3(a)の構
成と同じである。
【0025】図3(c)の例は特開平6−130347
号公報および特開平7−13132号公報に開示された
ものと同じであり、一体型の電子現像型記録媒体30で
ある。図3(b)の例とは異なる構成だけを説明する
と、分散型液晶表示素子である電荷保持媒体32と静電
情報記録媒体31の電荷輸送層37bの間に、絶縁層8
3が設けられ、また電荷保持媒体32の静電情報記録媒
体31とは反対側の面には電極層81が積層されてい
る。すなわち図3(c)の構成では、静電情報記録媒体
31と電荷保持媒体32の間に間隙は設けられていな
い。
【0026】図3(a)、(b)、(c)に示す電子現
像型記録媒体30は全て、図1に示すスチルビデオカメ
ラにおいて用いることが可能であり、以下の説明では、
図3(a)の電子現像型記録媒体30が設けられている
スチルビデオカメラを想定する。
【0027】図4は、静電情報記録媒体31すなわち光
センサを露光した時の、光センサの導電率の時間的変化
を示している。実線S1により示すように、露光の開始
により、光センサには電荷が発生して導電率が上昇し、
また時間t1 において露光を終了することにより導電率
は徐々に減少していく。導電率は時間とともに小さくな
り、時間t2 において初期値に略収束する。もし時間t
1 において露光を終了しないと、導電率は破線B1によ
り示すように、さらに増加し続け、導電率の増加の割合
は、時間とともに小さくなる。
【0028】導電率は被写体の輝度(すなわち光センサ
への露光照度)によって変化し、露光照度が小さくなる
と破線B2によって示すように破線B1の導電率よりも
小さく、露光照度が大きくなると破線B3によって示す
ように破線B1の導電率よりも大きくなる。図5に示す
ように、露光照度の増加に対する導電率の増加の割合
は、時間t1 においては略直線的であるが、時間の経過
とともに非直線性が強くなり、例えば時間t2 において
は露光照度が大きくなるほど導電率の増加率は小さくな
る。換言すれば、図4の時間t1 において、破線B3と
実線S1により示される導電率の差D1と、実線S1と
破線B2により示される導電率の差D2とは、略等しい
が、時間t2 では、破線B3と破線B1により示される
導電率の差D3は、破線B1と破線B2により示される
導電率の差D4よりも小さい。
【0029】次に図6および図7を参照し、電子現像型
記録媒体30に電圧を印加することによる液晶の現像動
作について説明する。
【0030】図6は、電子現像型記録媒体30において
露光と電圧印加を同時に開始した場合における、光セン
サに生じる導電率の時間的変化を示している。破線B4
は露光照度が小さい場合、破線B6は露光照度が大きい
場合、実線S5はその中間の露光照度の場合をそれぞれ
示している。露光と電圧印加を開始してから時間t1
経過した時に露光を終了したため、この後導電率は減少
しているが、実線S5の導電率は常に破線B4、B6の
導電率の略中間にある。電圧印加によって、液晶には導
電率に応じた画像が生じ、時間t2 において電圧印加を
終了することにより、その時液晶に現像されている画像
が保持される。
【0031】図7は、電子現像型記録媒体30において
露光の後に電圧印加を開始した制御を示している。破線
B7は露光照度が小さい場合、破線B9は露光照度が大
きい場合、破線B8はその中間の露光照度の場合をそれ
ぞれ示している。この制御では、露光を開始してから時
間t3 が経過した時に、露光を終了するとともに電子現
像型記録媒体30に対する電圧印加を開始している。図
4および図5を参照して説明したように、露光を開始し
た直後、露光照度と導電率の関係は直線的であり、破線
B7と破線B8の間隔と破線B8と破線B9の間隔は略
等しいが、時間の経過とともに非直線性が大きくなる。
すなわち光センサにおいて、時間t3 では、露光照度が
大きい部分の導電率(破線B9)と中間の露光照度の部
分の導電率(破線B8)の差D3は、露光照度が小さい
部分の導電率(破線B7)と中間の露光照度の部分の導
電率(破線B8)の差D4よりも小さい。
【0032】時間t3 において露光を終了したことによ
り光センサの導電率は減少し始め、また電圧印加を開始
したことにより、液晶には、この導電率に応じた画像が
生じる。そして時間t4 において電圧印加を終了するこ
とにより、その時液晶に現像されている画像が保持され
る。露光照度と導電率の非直線性は電圧印加の間も維持
される。したがって光センサにおいて、露光照度が高く
なるほど導電率の増加の割合が小さくなるので、露光照
度の増加に対する液晶にかかる電圧の増加の割合も小さ
くなる。これにより液晶では、露光照度が高い部分であ
っても露光照度に応じた透過率が得られ、適度なコント
ラストが得られる。
【0033】図8は、電子現像型記録媒体30に対する
露光と電圧印加を同時に開始した場合(図6参照)にお
ける、液晶の透過率と露光量の関係(破線B10)と、
電子現像型記録媒体30に対する電圧印加を露光よりも
後に開始した場合(図7参照)における、液晶の透過率
と露光量の関係(実線S10)とを示している。この図
を参照して、電子現像型記録媒体30のダイナミックレ
ンジについて説明する。
【0034】露光と電圧印加を同時に開始した場合(破
線B10)、露光量が閾値Et よりも少ない時、液晶の
透過率は最小値TD を示すが、露光量が増加していくと
透過率は上昇し、露光量が第1の上限値Es1以上になる
と透過率は最大値TW に達する。すなわち液晶は透明に
なり、露光量がこれ以上増加しても変化しない。換言す
れば、これ以上明るい画像に対しては現像不可能であ
り、電子現像型記録媒体30のダイナミックレンジは相
対的に小さい。
【0035】これに対し、電圧印加を露光よりも後に開
始した場合(実線S10)、図7を参照して上述したよ
うに、露光照度の高い部分すなわち露光量が多い部分で
は、露光照度の増加に対する光センサの導電率の増加率
が減少するため、液晶では、露光量の増加に対する透過
率の増加率は破線B10よりも相対的に小さい。すなわ
ち実線S10の特性曲線の傾斜は破線B10よりも緩や
かになり、例えば露光量E1 において、破線B10の特
性曲線では透過率がT1 であるのに対し、実線S10の
特性曲線では、さらに小さい透過率T2 を示している。
また第1の上限値Es1よりも大きい第2の上限値ES2
露光量において、透過率は最大値TW に達している。し
たがって、電圧印加を露光よりも後に開始することによ
り、矢印Aによって示すように、電子現像型記録媒体の
ダイナミックレンジを拡大することができる。
【0036】図9および図10は撮像動作のフローチャ
ートである。これらの図を参照して、本実施形態の作用
を説明する。
【0037】ステップ101では、レンジ切替スイッチ
18がオン状態であるか否かが検出される。レンジ切替
スイッチ18は電子現像型記録媒体30のダイナミック
レンジを通常レンジと拡大レンジの間において切り替え
るために設けられており、レンジ切替スイッチ18がオ
フ状態である時、ステップ102においてフラグDが0
にクリアされて通常レンジモードが設定され、レンジ切
替スイッチ18がオン状態である時、ステップ103に
おいてフラグDが1にセットされて拡大レンジモードが
設定される。
【0038】ステップ104ではレリーズスイッチ14
がオン状態であるか否かが判定される。レリーズスイッ
チ14がオン状態ではない場合、ステップ101へ戻る
が、レリーズスイッチ14がオン状態に定められると、
ステップ105において、測光センサ28からの出力信
号すなわち測光値が検出される。ステップ106では、
フラグDが1にセットされているか否かが判定される。
ここではフラグDが0であると仮定する。この場合、通
常レンジによって撮影を行うべく、ステップ107が実
行される。すなわち、ステップ105において求められ
た測光値に基づいて露出演算が行われ、シャッタスピー
ドと絞り値が算出される。
【0039】次いでステップ108では、絞り12aの
開度が全開状態から所定開度まで変化し、またクイック
リターンミラー21がダウン状態からアップ状態に変化
する。ステップ109ではシャッタ22が開放され、電
子現像型記録媒体30への露光が開始する。フラグDは
0であると仮定しているため、ステップ110からステ
ップ111へ進み、記録媒体活性化信号がオン状態に定
められて電子現像型記録媒体30への電圧印加が開始さ
れる。すなわち、図6に示すように電圧印加と露光が同
時に開始される。露出演算により求められた露光時間t
1 が経過し、ステップ112において露光が完了したこ
とが検出されると、ステップ113においてシャッタ2
2が閉じる。
【0040】ステップ114では、記録媒体活性化信号
がオン状態になってから所定時間が経過したか否かが判
定される。この所定時間が経過したこと、すなわち電圧
印加が所定時間t2 だけ行われたことが検出されると、
ステップ115において記録媒体活性化信号がオフ状態
に切り換えられる。ステップ116では、ミラー21が
ダウン状態に変化するとともに、絞り12aが全開状態
まで開放し、この撮像動作ルーチンは終了する。
【0041】これに対し、ステップ106においてフラ
グDが1にセットされていると判定された場合、図7に
示すような拡大レンジモードによる撮影が行われる。ま
ずステップ117において、露出時間t3 が所定の固定
値に設定される。すなわち拡大レンジモードの撮影は、
シャッタスピード優先モードで行われる。ステップ11
8では、露出時間t3 とステップ105において求めら
れた測光値とに基づいて露出演算が行われ、絞り値が算
出される。
【0042】そして、ステップ108において絞り12
aが所定開度に定められ、またクイックリターンミラー
21がダウン状態からアップ状態に変化した後、ステッ
プ109においてシャッタ22が開放され、電子現像型
記録媒体30への露光が開始する。ステップ110では
フラグDは1であると判定され、ステップ119が実行
される。ステップ119において、ステップ109から
露出時間t3 が経過して露出が完了したことが確認され
ると、ステップ120においてシャッタ22が閉じ、露
光は終了する。次いでステップ121では、記録媒体活
性化信号がオン状態に定められて電子現像型記録媒体3
0への電圧印加が開始される。すなわち、図7に示すよ
うに電圧印加は露光が終了した後に開始される。
【0043】ステップ114において記録媒体活性化信
号がオン状態になってから所定時間(=t4 −t3 )が
経過したことが検出されると、ステップ115において
記録媒体活性化信号がオフ状態に切り換えられ、ステッ
プ116においてミラー21がダウン状態に変化すると
ともに、絞り12aが全開状態まで開放し、この撮像動
作ルーチンは終了する。
【0044】以上のように本実施形態では、電子現像型
記録媒体30への露光が終了した後に電圧を印加するこ
とにより、電子現像型記録媒体30のダイナミックレン
ジを通常のレンジよりも拡大して撮影を行うことができ
る。したがって、撮影される被写体の明暗の差が電子現
像型記録媒体の通常のダイナミックレンジを越えていて
も、コントラストのある良好な画像を得ることができ
る。
【0045】図11は、電子現像型記録媒体30の拡大
レンジの制御の第2の例を示している。この例では、電
圧印加は露光の終了よりも若干前に開始されており、電
圧印加の時間の長さは図7の第1の例と同じである。
【0046】図12は、電子現像型記録媒体30の拡大
レンジの制御の第3の例を示している。この例では、電
圧印加と露光の終了が略同時であり、電圧印加の時間の
長さは図7の第1の例と同じである。
【0047】図7、図11および図12に示すように、
電圧印加と露光のタイミングは目的に応じて設定するこ
とができる。
【0048】なお、電子現像型記録媒体30は上述した
構成のものに限定されず、画像を電子的に現像するもの
であれば、他の構成であってもよい。
【0049】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、電子現像
型記録媒体のダイナミックレンジを拡大することによ
り、明暗の差が大きい被写体であっても電子現像型記録
媒体に記録することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を適用したスチルビデオカ
メラの外観図である。
【図2】図1のスチルビデオカメラの回路構成を示すブ
ロック図である。
【図3】電子現像型記録媒体の構成を示す図である。
【図4】光センサを露光した時の、光センサの導電率の
時間的変化を示す図である。
【図5】露光照度と導電率の関係を、時間をパラメータ
として示す図である。
【図6】電子現像型記録媒体の露光と電圧印加を同時に
開始した場合における導電率の時間的変化を示す図であ
る。
【図7】電子現像型記録媒体において露光の後に電圧印
加を開始した制御の第1の例を示す図である。
【図8】電子現像型記録媒体の露光量と透過率の関係を
示す図である。
【図9】撮像動作のフローチャートである。
【図10】撮像動作のフローチャートである。
【図11】電子現像型記録媒体において露光の後に電圧
印加を開始した制御の第2の例を示す図である。
【図12】電子現像型記録媒体において露光の後に電圧
印加を開始した制御の第3の例を示す図である。
【符号の説明】
30 電子現像型記録媒体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04N 5/235 H04N 5/235 (72)発明者 上山 弘徳 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (72)発明者 清水 治 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (72)発明者 山下 雄大 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像を電子的に現像する電子現像型記録
    媒体と、この電子現像型記録媒体の現像動作を可能にす
    るために前記電子現像型記録媒体に電圧を印加する電圧
    制御手段と、前記電子現像型記録媒体への露光を制御す
    る露光制御手段とを備え、前記電圧制御手段は、前記露
    光の開始よりも後に電圧印加を開始することを特徴とす
    る電子現像型カメラの現像動作制御装置。
  2. 【請求項2】 前記電圧制御手段は、前記露光の終了と
    略同時に電圧印加を開始することを特徴とする請求項1
    に記載の電子現像型カメラの現像動作制御装置。
  3. 【請求項3】 前記電圧制御手段は、前記露光の終了よ
    りも前に電圧印加を開始することを特徴とする請求項1
    に記載の電子現像型カメラの現像動作制御装置。
  4. 【請求項4】 前記電圧制御手段は、前記露光の終了と
    略同時に電圧印加を終了することを特徴とする請求項1
    に記載の電子現像型カメラの現像動作制御装置。
  5. 【請求項5】 前記電子現像型記録媒体が、画像に応じ
    た電荷が発生する静電情報記録媒体と、この電荷に応じ
    て可視像が発生するとともにこの可視像を保持可能な電
    荷保持媒体とを有することを特徴とする請求項1に記載
    の電子現像型カメラの現像動作制御装置。
  6. 【請求項6】 前記電荷保持媒体が分散型液晶表示素子
    であることを特徴とする請求項5に記載の電子現像型カ
    メラの現像動作制御装置。
JP8114231A 1995-05-26 1996-04-11 電子現像型カメラの現像動作制御装置 Pending JPH0950001A (ja)

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JP8114231A JPH0950001A (ja) 1995-05-26 1996-04-11 電子現像型カメラの現像動作制御装置
US08/654,149 US5778260A (en) 1995-05-26 1996-05-28 Device for controlling developing operation of electro-developing type camera

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15260395 1995-05-26
JP7-152603 1995-05-26
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