JP3650441B2 - 画像入力装置の記録動作制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、露光と電圧印加を行うことにより被写体像に応じた画像を現像する、いわゆる電子現像型記録媒体を用いた画像入力装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来光学像を記録する材料として、銀塩写真材料が広く用いられている。銀塩写真材料は、光感度および解像度が高く、また経済性も優れている等の特徴を備えているが、現像処理が煩雑であるだけでなく、可視像が撮影と同時に得られないという欠点もある。現像処理を簡単にするために乾式現像法が開発されているが、この現像法においても、即時現像化すなわち撮影時に可視像を得ることは不可能である。
【0003】
一方、非銀塩写真材料としては、電子写真材料、ジアゾ写真材料、フリーラジカル写真材料等が知られている。しかし、これらの写真材料において、銀塩写真材料のような特徴を備えていると同時に即時現像化が可能なものはない。なお、電子写真材料は乾式現像ができ、露光により得られた静電潜像をトナー等によって即時に現像できるので、複写機を中心として広く普及してきた。
【0004】
さて、このような電子写真技術において近年、銀塩写真材料のように記録媒体自体が直接電子的に現像され、かつその現像された可視像が即時に得られる写真材料が開発されてきている。このような電子的に現像される記録媒体を、この明細書では電子現像型記録媒体と呼ぶ。
【0005】
例えば特開平5−2280号公報には、静電情報記録媒体と電荷保持媒体とを組み合わせた記録媒体が開示されており、静電情報記録媒体は光導電層と無機酸化物層を有し、電荷保持媒体は液晶表示素子を有している。この構成では、静電情報記録媒体と電荷保持媒体に電圧が印加された状態で静電情報記録媒体が露光されると、入射光量に応じた電荷が静電情報記録媒体に生成される。静電情報記録媒体に対向して配置された液晶表示素子にかかる電界の強さは、その生成電荷に応じて変化するので、液晶表示素子には光量分布に応じた画像が表示すなわち現像される。
【0006】
特開平5−150251号公報には、液晶表示素子にかかる電界を除去しても液晶表示素子に表示された画像が保持される、分散型液晶表示素子が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このような電子現像型記録媒体に印加する電圧は、例えば700Vと高く、このような高電圧を発生するにはある程度の時間を要する。したがって画像の記録動作の直前になって電圧発生回路を動作させると撮影に間に合わず、シャッターチャンスを逃すおそれがある。
【0008】
本発明は、電子現像型記録媒体等の記録媒体を用いた画像入力装置において、画像の記録動作を迅速に行い、シャッターチャンスを逃すことのない記録動作制御装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る画像入力装置の記録動作制御装置は、露光と電圧印加を行うことにより記録媒体に画像が発生する画像入力装置であって、操作スイッチと、前記電圧を発生するための記録媒体活性化信号発生回路と、操作スイッチがオン状態に定められた時、記録媒体活性化信号発生回路を動作させ、この発生回路による電圧値が所定値に達している状態において、レリーズスイッチの操作に連動して記録媒体への画像の記録動作を開始する制御手段とを備えたことを特徴としている。
【0010】
操作スイッチは、メインスイッチ、測光スイッチおよびレリーズスイッチのいずれであってもよい。
【0011】
制御手段が、レリーズスイッチの操作の後、測光演算が終了したことに連動して記録媒体への画像の記録動作を開始してもよい。また制御手段は、記録媒体活性化信号発生回路を動作させている間、記録媒体への記録動作を禁止してもよい。さらに制御手段は、記録媒体活性化信号発生回路を動作させている間、記録媒体への記録動作を禁止する旨の表示を行ってもよい。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明の第1の実施形態を適用したスチルビデオカメラの外観図である。
【0013】
カメラ本体11を前方から見ると、前面の略中央には撮影レンズ等を備えた撮像光学系12が設けられ、撮像光学系12の右上方にはストロボ13が配設されている。またストロボ13とは反対側にはレリーズボタン14が設けられている。ファインダ15はカメラ本体11の上面の中央部に設けられ、カメラ本体11の前面から後面まで延びている。ファインダ15の側方であってカメラ本体11の上面には、電源を投入するためのメインスイッチ10が設けられている。カメラ本体11の上面であって、ファインダ15を挟んでメインスイッチ10とは反対側には、電子現像型記録媒体30上の画像の読取を開始するためのスキャンスタートスイッチ16が設けられている。このカメラにより得られた画像信号を外部の記録装置等に出力するため、カメラ本体11の側面の下部には出力端子17が配設されている。またカメラ本体11の側面には、電子現像型記録媒体30を装着するためのスロット18が形成され、スロット18の近傍には電子現像型記録媒体30をスロット18から抜き取るときに押される排出スイッチ19が設けられている。
【0014】
図2はスチルビデオカメラのブロック図である。
システムコントロール回路20はマイクロコンピュータであり、本スチルビデオカメラの全体の制御を行う。
【0015】
撮像光学系12には複数のレンズ群の他、絞り12aが設けられている。撮像光学系12の後方には、電子現像型記録媒体30が配設され、撮像光学系12と電子現像型記録媒体30の間にはクイックリターンミラー21が設けられ、クイックリターンミラー21と電子現像型記録媒体30の間にはシャッタ22が設けられている。クイックリターンミラー21の上方にはファインダ光学系23のピント板23aが配設されている。
【0016】
絞り12a、クイックリターンミラー21およびシャッタ22は、それぞれアイリス駆動回路24、ミラー駆動回路25およびシャッタ駆動回路26によって駆動され、これらの回路24、25、26は露出制御回路27により制御される。露出制御回路27はシステムコントロール回路20から出力される指令信号に従って動作する。すなわち、露出制御時、測光センサ28からの出力信号に基づく露出制御回路27の制御に従って、絞り12aはアイリス駆動回路24により開度を調整される。クイックリターンミラー21は通常、被写体を観察するための位置であるダウン位置(実線により示される傾斜状態)に定められ、撮像光学系12を通過した光をファインダ光学系23に導いているが、撮影動作時、露出制御回路27の制御に従い、ミラー駆動回路25によって上方に回動せしめられアップ位置(破線により示される水平状態)に定められる。シャッタ22は通常閉塞しているが、撮影動作時、露出制御回路27の制御に従って、シャッタ駆動回路26によって所定時間開放され、これにより撮像光学系12を通過した光が電子現像型記録媒体30の受光面に照射される。
【0017】
電子現像型記録媒体30は記録媒体駆動回路41の制御に基づいて電圧を印加され、この電圧印加の間に露光されることによって電子現像型記録媒体30には、後述するように、撮像光学系12によって結像された画像が可視像として現像される。なお記録媒体駆動回路41は、システムコントロール回路20から出力される指令信号に従って動作する。
【0018】
電子現像型記録媒体30の近傍には副走査機構50が設けられている。副走査機構50には、例えば発光素子(LED)から成る光源42とスキャナ光学系43とラインセンサ44がそれぞれ支持されており、これらは副走査機構50による副走査によって電子現像型記録媒体30に沿って移動する。ラインセンサ44は、例えば2000画素のCCD1次元センサ等を用いることができる。光源42は、シャッタ22の前面すなわち電子現像型記録媒体30の前面に沿って移動可能であり、ラインセンサ44は電子現像型記録媒体30の背面に沿って移動可能である。スキャナ光学系43は光源42とラインセンサ44の間に設けられている。副走査機構50による副走査において、スキャナ光学系43は電子現像型記録媒体30とラインセンサ44の間に位置し、したがって電子現像型記録媒体30により現像された画像は、光源42によって照明され、スキャナ光学系43の作用によってラインセンサ44の受光面に結像される。すなわちスキャナ光学系43は電子現像型記録媒体30を透過した光の経路の途中に設けられ、またラインセンサ44はスキャナ光学系43による画像の結像面上を移動する。
【0019】
光源42のオンオフ制御は照明光源駆動回路45により行われ、ラインセンサ44に発生した画素信号の読出し動作等の制御はラインセンサ駆動回路47により行われる。副走査機構50の移動の制御はスキャナ系駆動回路46により行われる。これらの回路45、46、47はシステムコントロール回路20により制御される。
【0020】
ラインセンサ44から読み出された画素信号は、アンプ61により増幅され、A/D変換器62によってデジタル信号に変換される。デジタルの画素信号は、システムコントロール回路20の制御に従って、画像処理回路63においてシェーディング補正、ドロップアウト補正およびガンマ補正等の処理を施された後、メモリ64に一時的に格納される。なおメモリ64は、ラインセンサ44から出力される1水平走査線分だけの記憶容量を有していてもよいが、1フレーム分の記憶容量を有するメモリであってもよい。またメモリ64はE2 PROMを備えており、このE2 PROMにはシェーディング補正等の補正値が格納される。
【0021】
メモリ64から読み出された画素信号は、画像処理回路63からインターフェイス回路65に入力されてフォーマットの変換等の所定の処理を施され、出力端子17を介して外部のディスプレイ装置(図示せず)等に出力可能である。また画像処理回路63から出力された画素信号は、記録装置制御回路66において、画像圧縮あるいはフォーマットの変換等の所定の処理を施され、画像記録装置67において例えばICメモリカード等の記録媒体に記録可能である。インターフェイス回路65と記録装置制御回路66はシステムコントロール回路20からの指令信号に従って動作する。
【0022】
システムコントロール回路20には、メインスイッチ10とレリーズスイッチ14aと測光スイッチ14bとスキャンスタートスイッチ16が接続されている。測光スイッチ14bはレリーズボタン14を半押しすることによってオン状態となり、レリーズスイッチ14aはレリーズボタン14を全押しすることによってオン状態となる。これらのスイッチ10、14a、14b、16のオンオフ動作に従って、撮像動作および画像信号の読出し動作等が行われる。またシステムコントロール回路20には、このスチルビデオカメラの種々の設定状態等を表示するための表示素子68と、ストロボ13の発光制御を行うためのストロボ駆動回路69が接続されている。
【0023】
図3は電子現像型記録媒体30の構成を示す図であり、これは特開平5−2280号公報に開示されたものと同じである。
すなわち電子現像型記録媒体30は静電情報記録媒体31と電荷保持媒体32と電源33とを備えている。静電情報記録媒体31は、基板34、電極層35、無機酸化物層36および光導電層37を積層して成り、光導電層37は電荷発生層37aと電荷輸送層37bを重合させて構成される。電荷保持媒体32は、液晶支持体38と液晶電極層39の間に液晶40を封入して構成される。静電情報記録媒体31の電荷輸送層37bと電荷保持媒体32の液晶支持体38とは微小間隙をもって対向している。
【0024】
電源33は記録媒体駆動回路41によりオンオフ制御され、電源33がオン状態のとき、電極層35と液晶電極層39の間、すなわち静電情報記録媒体31と電荷保持媒体32に電圧が印加される。この電圧印加状態で静電情報記録媒体31が露光されると、静電情報記録媒体31には、画像に応じた電荷が発生する。この電荷に応じて、液晶40に作用する電界の強さが変化するため、液晶40には、その画像が可視像として表示され、被写体像が現像される。この電荷保持媒体32は分散型液晶表示素子であり、現像された可視像は電界を除去しても保持される。分散型液晶表示素子は、加熱装置(図示せず)を用いて所定の温度に加熱することにより、現像された可視像を消去させることもでき、その場合は繰り返し同一記録媒体を用いることもできる。
【0025】
図4は記録媒体駆動回路41の構成を示すブロック図である。
記録媒体駆動回路41は、記録媒体活性化信号発生回路41aと記録スイッチ41bとコンデンサ41cとを有している。コンデンサ41cは、記録媒体活性化信号発生回路41aと記録スイッチ41bの間に設けられている。記録媒体活性化信号発生回路41aは、電子現像型記録媒体30に印加される電圧(すなわち記録媒体活性化信号)を発生するものであり、システムコントロール回路20によって制御され、動作する。すなわち、記録媒体活性化信号発生回路41aの作用によってコンデンサ41cに電荷が蓄積される。記録スイッチ41bはシステムコントロール回路20によって制御され、レリーズスイッチ14aに連動してオンオフし、記録スイッチ41bがオン状態の時、コンデンサ41cの電圧が電子現像型記録媒体30に印加される。
【0026】
図5は記録動作を示すタイミングチャート、図6は記録動作のプログラムのフローチャートである。これらの図を参照して本実施形態の作用を説明する。
【0027】
メインスイッチ10がオン状態に定められると(符号S11)、図6に示すプログラムがスタートする。すなわち、ステップ101では記録媒体活性化信号発生回路41aの動作が開始する(符号S12)。ステップ102では、記録媒体活性化信号発生回路41aがスタンバイ状態であるか否か、すなわちこの発生回路41aによって電子現像型記録媒体30に印加されるべき電圧の発生が可能となったか否かが、コンデンサ41cの充電電圧に基づいて判定される。まだスタンバイ状態でない場合、ステップ103において、撮影記録動作を禁止するための処理が行われる。具体的には、露出制御回路27、照明光源駆動回路45等、電子現像型記録媒体30への記録と記録媒体30からの画像の読み出し等の動作に必要な回路の動作が禁止される。ステップ104では、表示素子68によって、記録準備中である旨、すなわち電子現像型記録媒体30への記録動作等が禁止されている旨の表示が行われ、ステップ102へ戻る。
【0028】
ステップ102において記録媒体活性化信号発生回路41aがスタンバイ状態になったことが認識されると(符号S13)、ステップ105において、撮影記録動作を許可するための処理が行われる。すなわち、露出制御回路27、照明光源駆動回路45等、電子現像型記録媒体30への記録および画像の読み出し等の動作に必要な回路の動作が許可される。その後、ステップ106においてレリーズスイッチ14aがオン状態になったことが認識されると(符号S14)、ステップ107において測光演算が開始される(符号S15)。次いで、ステップ108において測光演算が終了したことが確認されると(符号S16)、ステップ109において撮影記録動作が行われ(符号S17)、電子現像型記録媒体30への画像の記録動作が開始する。そして、このプログラムはステップ102へ戻る。
【0029】
撮影記録動作が行われた後(符号S18)、記録媒体活性化信号発生回路41aが再び動作し(符号S19)、コンデンサ41cへの充電を開始する。この間、レリーズスイッチ14aがオン状態となっても(符号S20)、上述したようにステップ103において撮影記録動作が禁止されているため、システムコントロール回路20の制御によって記録スイッチ41bがオフ状態を維持し、撮影記録動作は行われない。
【0030】
以上のように本実施形態は、メインスイッチ10をオン状態に定めた時に、記録媒体活性化信号発生回路41aを動作させてコンデンサ41cへの充電を開始するように構成されているので、実際に撮影記録動作が開始するまでに、記録媒体駆動回路41の発生電圧を電子現像型記録媒体30の記録動作に充分な値まで上昇させることができる。したがって本実施形態によれば、シャッターチャンスを逃すことが防止され、また不十分な記録媒体活性化信号の印加による撮影ミスも防止される。
【0031】
図7は第2の実施形態における記録動作を示すタイミングチャート、図8はその記録動作のプログラムのフローチャートである。第2の実施形態のその他の構成は第1の実施形態と同じである。図7および図8を参照して第2の実施形態の作用を説明する。
【0032】
メインスイッチ10がオン状態に定められたことにより、図8に示すプログラムがスタートする。ステップ201では測光スイッチ14bがオン状態に定められたか否かが判定される。測光スイッチ14bがオン状態になると(符号S21)、ステップ202において記録媒体活性化信号発生回路41aの動作が開始する(符号S22)。次いで、ステップ203においてレリーズスイッチ14aがオン状態になったことが確認されると(符号S23)、ステップ204において測光演算が開始される(符号S24)。ステップ205において測光演算が終了したことが確認されると(符号S25)、ステップ206が実行される。ステップ206において、コンデンサ41cの充電が完了しており記録媒体活性化信号発生回路41aが既にスタンバイ状態である場合には、直ちにステップ207が実行され、撮影記録動作が行われて(符号S27)、電子現像型記録媒体30への画像の記録動作が開始する。これに対し、ステップ206において記録媒体活性化信号発生回路41aがまだスタンバイ状態でない場合には、スタンバイ状態になったことが確認された後(符号S26)、ステップ207が実行される。ステップ207の実行の後、このプログラムはステップ201へ戻る。
【0033】
この実施形態においても、記録媒体活性化信号発生回路41aが動作してコンデンサ41cへの充電を行っている間(符号S22)、ステップ206の作用により、撮影記録動作は禁止されている。したがって、この間、記録スイッチ41bがオフ状態を維持しており、撮影記録動作は行われない。
【0034】
図9は第3の実施形態における記録動作を示すタイミングチャート、図10はその記録動作のプログラムのフローチャートである。第3の実施形態のその他の構成は第1の実施形態と同じである。図9および図10を参照して第3の実施形態の作用を説明する。
【0035】
メインスイッチ10がオン状態に定められたことにより、図10に示すプログラムがスタートする。ステップ301において測光スイッチ14bがオン状態になったことが確認され(符号S31)、ステップ302においてレリーズスイッチ14aがオン状態になったことが確認されると(符号S32)、ステップ303において、記録媒体活性化信号発生回路41aの動作が開始する(符号S33)。また、ステップ304では測光演算が開始される(符号S34)。ステップ305において測光演算が終了したことが確認されると(符号S35)、ステップ306が実行される。ステップ306において記録媒体活性化信号発生回路41aが既にスタンバイ状態である場合には、直ちにステップ307が実行され、撮影記録動作が行われて(符号S37)、電子現像型記録媒体30への画像の記録動作が開始する。これに対し、ステップ306において記録媒体活性化信号発生回路41aがまだスタンバイ状態でない場合には、スタンバイ状態になったことが確認された後(符号S36)、ステップ307が実行される。ステップ307の実行の後、このプログラムはステップ301へ戻る。
【0036】
この実施形態においても、記録媒体活性化信号発生回路41aが動作してコンデンサ41cへの充電を行っている間(符号S33)、ステップ306の作用により、撮影記録動作は禁止されている。したがって、この間、記録スイッチ41bがオフ状態を維持しており、撮影記録動作は行われない。
【0037】
第2および第3の実施形態によっても第1の実施形態と同様な効果が得られる。
【0038】
さて上記各実施形態において、レリーズスイッチ14aに連動して記録スイッチ41bがオン状態となり、コンデンサ41cの電圧が電子現像型記録媒体30に印加される旨を説明した。すなわち一例として、レリーズスイッチ14aがオン状態になることにより、電子現像型記録媒体30が露光されるとともに、電子現像型記録媒体30に電圧が印加される。しかし、この露光と電圧印加とは必ずしも同時に行われる必要はない。これを以下に説明する。
【0039】
図11は、静電情報記録媒体31すなわち光センサを露光した時の、光センサの導電率の時間的変化を示している。実線S1により示すように、露光の開始により、光センサには電荷が発生して導電率が上昇し、また時間t1 において露光を終了することにより導電率は徐々に減少していく。導電率は時間とともに小さくなり、時間t2 において初期値に略収束する。もし時間t1 において露光を終了しないと、導電率は破線B1により示すように、さらに増加し続け、導電率の増加の割合は、時間とともに小さくなる。
【0040】
導電率は被写体の輝度(すなわち光センサへの露光照度)によって変化し、露光照度が小さくなると破線B2によって示すように破線B1の導電率よりも小さく、露光照度が大きくなると破線B3によって示すように破線B1の導電率よりも大きくなる。図12に示すように、露光照度の増加に対する導電率の増加の割合は、時間t1 においては略直線的であるが、時間の経過とともに非直線性が強くなり、例えば時間t2 においては露光照度が大きくなるほど導電率の増加率は小さくなる。換言すれば、図11の時間t1 において、破線B3と実線S1により示される導電率の差D1と、実線S1と破線B2により示される導電率の差D2とは略等しいが、時間t2 では、破線B3と破線B1により示される導電率の差D3は破線B1と破線B2により示される導電率の差D4よりも小さい。
【0041】
次に図13および図14を参照し、電子現像型記録媒体30に電圧を印加することによる液晶の現像動作について説明する。
【0042】
図13は、電子現像型記録媒体30において露光と電圧印加を同時に開始した場合における、光センサに生じる導電率の時間的変化を示している。破線B4は露光照度が小さい場合、破線B6は露光照度が大きい場合、実線S5はその中間の露光照度の場合をそれぞれ示している。露光と電圧印加を開始してから時間t1 が経過した時に露光を終了したため、この後導電率は減少しているが、実線S5の導電率は常に破線B4、B6の導電率の略中間にある。電圧印加によって、液晶には導電率に応じた画像が生じ、時間t2 において電圧印加を終了することにより、その時液晶に現像されている画像が保持される。
【0043】
図14は、電子現像型記録媒体30において露光の後に電圧印加を開始した制御を示している。破線B7は露光照度が小さい場合、破線B9は露光照度が大きい場合、破線B8はその中間の露光照度の場合をそれぞれ示している。この制御では、露光を開始してから時間t3 が経過した時に、露光を終了するとともに電子現像型記録媒体30に対する電圧印加を開始している。図11および図12を参照して説明したように、露光を開始した直後、露光照度と導電率の関係は直線的であり、破線B7と破線B8の間隔と破線B8と破線B9の間隔は略等しいが、時間の経過とともに非直線性が大きくなる。すなわち光センサにおいて、時間t3 では、露光照度が大きい部分の導電率(破線B9)と中間の露光照度の部分の導電率(破線B8)の差D3は、露光照度が小さい部分の導電率(破線B7)と中間の露光照度の部分の導電率(破線B8)の差D4よりも小さい。
【0044】
時間t3 において露光を終了したことにより光センサの導電率は減少し始め、また電圧印加を開始したことにより、液晶には、この導電率に応じた画像が生じる。そして時間t4 において電圧印加を終了することにより、その時液晶に現像されている画像が保持される。露光照度と導電率の非直線性は電圧印加の間も維持される。したがって光センサにおいて、露光照度が高くなるほど導電率の増加の割合が小さくなるので、露光照度の増加に対する液晶にかかる電圧の増加の割合も小さくなる。これにより液晶では、露光照度が高い部分であっても露光照度に応じた透過率が得られ、適度なコントラストが得られる。
【0045】
図15は、電子現像型記録媒体30に対する露光と電圧印加を同時に開始した場合(図13参照)における、液晶の透過率と露光量の関係(破線B10)と、電子現像型記録媒体30に対する電圧印加を露光よりも後に開始した場合(図14参照)における、液晶の透過率と露光量の関係(実線S10)とを示している。この図を参照して、電子現像型記録媒体30のダイナミックレンジについて説明する。
【0046】
露光と電圧印加を同時に開始した場合(破線B10)、露光量が閾値Et よりも少ない時、液晶の透過率は最小値TD を示すが、露光量が増加していくと透過率は上昇し、露光量が第1の上限値Es1以上になると透過率は最大値TW に達する。すなわち液晶は透明になり、露光量がこれ以上増加しても変化しない。換言すれば、これ以上明るい画像に対しては現像不可能であり、電子現像型記録媒体30のダイナミックレンジは相対的に小さい。
【0047】
これに対し、電圧印加を露光よりも後に開始した場合(実線S10)、図14を参照して上述したように、露光照度の高い部分すなわち露光量が多い部分では、露光照度の増加に対する光センサの導電率の増加率が減少するため、液晶では、露光量の増加に対する透過率の増加率は破線B10よりも相対的に小さい。すなわち実線S10の特性曲線の傾斜は破線B10よりも緩やかになり、例えば露光量E1 において、破線B10の特性曲線では透過率がT1 であるのに対し、実線S10の特性曲線では、さらに小さい透過率T2 を示している。また第1の上限値Es1よりも大きい第2の上限値ES2の露光量において、透過率は最大値TW に達している。したがって、電圧印加を露光よりも後に開始することにより、矢印Aによって示すように、電子現像型記録媒体のダイナミックレンジを拡大することができる。
【0048】
以上のように、電子現像型記録媒体30への露光が終了した後に電圧を印加することにより、電子現像型記録媒体30のダイナミックレンジを通常のレンジよりも拡大して撮影を行うことができる。したがって、撮影される被写体の明暗の差が電子現像型記録媒体の通常のダイナミックレンジを越えていても、コントラストのある良好な画像を得ることができる。
【0049】
図16は、電子現像型記録媒体30の拡大レンジの制御の第2の例を示している。この例では、電圧印加は露光の終了よりも若干前に開始されており、電圧印加の時間の長さは図14の第1の例と同じである。
【0050】
図17は、電子現像型記録媒体30の拡大レンジの制御の第3の例を示している。この例では、電圧印加と露光の終了が略同時であり、電圧印加の時間の長さは図14の第1の例と同じである。
【0051】
以上のように、電子現像型記録媒体30の露光と電圧印加のタイミングは、目的に応じて設定することができる。
【0052】
なお、電子現像型記録媒体30は上述した構成のものに限定されず、画像を電子的に現像するものであれば、他の構成であってもよい。
【0053】
また本発明は、上記各実施形態のように一眼レフカメラに限定されず、レンズシャッタ式カメラにも適用できる。なおレンズシャッタ式カメラの場合には、上記各実施形態のようにスキャナ系駆動時に再びシャッタ22を開放する必要はない。
【0054】
光源42は蛍光灯であってもよく、スキャナ光学系43は単レンズの他、マイクロレンズアレー、セルフォックスレンズアレー等を利用することができる。
【0055】
さらに、画像記録装置67に装着される記録媒体はハードディスク等の磁気記録媒体や光磁気ディスク等の光磁気記録媒体であってもよい。
【0056】
またラインセンサ44は、電子現像型記録媒体30において反射した光を検出するように配設されていてもよい。
【0057】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、画像の記録動作を迅速に行うことができ、シャッターチャンスを逃すことが防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を適用したスチルビデオカメラの外観図である。
【図2】図1のスチルビデオカメラの回路構成を示すブロック図である。
【図3】電子現像型記録媒体の構成を示す図である。
【図4】記録媒体駆動回路の構成を示すブロック図である。
【図5】第1の実施形態の記録動作を示すタイミングチャートである。
【図6】第1の実施形態の記録動作のプログラムのフローチャートである。
【図7】第2の実施形態の記録動作を示すタイミングチャートである。
【図8】第2の実施形態の記録動作のプログラムのフローチャートである。
【図9】第3の実施形態の記録動作を示すタイミングチャートである。
【図10】第3の実施形態の記録動作のプログラムのフローチャートである。
【図11】光センサを露光した時の、光センサの導電率の時間的変化を示す図である。
【図12】露光照度と導電率の関係を、時間をパラメータとして示す図である。
【図13】電子現像型記録媒体の露光と電圧印加を同時に開始した場合における導電率の時間的変化を示す図である。
【図14】電子現像型記録媒体において露光の後に電圧印加を開始した制御の第1の例を示す図である。
【図15】電子現像型記録媒体の露光量と透過率の関係を示す図である。
【図16】電子現像型記録媒体において露光の後に電圧印加を開始した制御の第2の例を示す図である。
【図17】電子現像型記録媒体において露光の後に電圧印加を開始した制御の第3の例を示す図である。
【符号の説明】
10 メインスイッチ
14a レリーズスイッチ
14b 測光スイッチ
30 記録媒体
41 記録媒体駆動回路
41a 記録媒体活性化信号発生回路
Claims (3)
- 露光と電圧印加を行なうことにより記録媒体に画像が発生する画像入力装置であって、
測光演算を開始するための測光スイッチと、
前記電圧を発生するための記録媒体活性化信号発生回路と、
前記測光スイッチがオン状態に定められた時、前記記録媒体活性化信号発生回路を動作させ、この発生回路による電圧値が所定値に達している状態において、レリーズスイッチの操作に連動して前記記録媒体への電圧印加を開始する制御手段と
を備えたことを特徴とする画像入力装置の記録動作制御装置。 - 前記制御手段が、前記レリーズスイッチの操作の後、前記測光演算が終了したことに連動して前記記録媒体への電圧印加を開始することを特徴とする請求項1に記載の画像入力装置の記録動作制御装置。
- レリーズボタンを半押しすることによって前記測光スイッチがオン状態に定められ、前記レリーズボタンを全押しすることによって前記レリーズスイッチがオン状態に定められることを特徴とする請求項1に記載の画像入力装置の記録動作制御装置。
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