JPH0949818A - ガス検出センサ用ヒータ及び電力制御装置 - Google Patents
ガス検出センサ用ヒータ及び電力制御装置Info
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- JPH0949818A JPH0949818A JP7200818A JP20081895A JPH0949818A JP H0949818 A JPH0949818 A JP H0949818A JP 7200818 A JP7200818 A JP 7200818A JP 20081895 A JP20081895 A JP 20081895A JP H0949818 A JPH0949818 A JP H0949818A
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- Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Electric Means (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 検知部を適切な温度に維持可能なガス検出セ
ンサ用ヒータ、及びそのガス検出センサ用ヒータに電力
を供給する電力制御装置を提供する。 【解決手段】 センサ7には、加熱部の一端と検出端子
23aとを接続する測定電極17''が形成されている。
このため、リード部15a,15b等の抵抗値Reの影
響を受けることなく、加熱部の電圧測定を受けることが
でき、ひいては通電中の加熱部の温度を推定するでき
る。一方、電力制御装置Aは、電力供給部31と指令部
33とを備え、指令部33は、電圧Vcと電圧V1とが
等しくなると、電力供給部31のトランジスタTR1を
OFFし、一定時間後にONする。そして指令部33の
回路構成は、加熱部の抵抗値Rhが、加熱部の目標温度
に対応する値Raになると、電圧Vcが電圧V1に等し
くなる様にされている。従い、加熱部ひいては検知部の
温度を所望の温度に保つことができる。
ンサ用ヒータ、及びそのガス検出センサ用ヒータに電力
を供給する電力制御装置を提供する。 【解決手段】 センサ7には、加熱部の一端と検出端子
23aとを接続する測定電極17''が形成されている。
このため、リード部15a,15b等の抵抗値Reの影
響を受けることなく、加熱部の電圧測定を受けることが
でき、ひいては通電中の加熱部の温度を推定するでき
る。一方、電力制御装置Aは、電力供給部31と指令部
33とを備え、指令部33は、電圧Vcと電圧V1とが
等しくなると、電力供給部31のトランジスタTR1を
OFFし、一定時間後にONする。そして指令部33の
回路構成は、加熱部の抵抗値Rhが、加熱部の目標温度
に対応する値Raになると、電圧Vcが電圧V1に等し
くなる様にされている。従い、加熱部ひいては検知部の
温度を所望の温度に保つことができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガス検出センサの
検出用素子を、その動作温度まで加熱するヒータ、及び
そのヒータに電力を供給する電力制御装置に関する。
検出用素子を、その動作温度まで加熱するヒータ、及び
そのヒータに電力を供給する電力制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の排気ガスに含まれるCO,NO
x,HCといった有害物質を取り除くために三元触媒が
用いられているが、三元触媒の浄化作用を確保するに
は、空燃比を制御して、所定の範囲内に収める必要があ
る。高精度にこの制御をするには、空燃比を検出して制
御系にフィードバックするとよく、空燃比を検出するに
は、排気ガス中に含まれる酸素濃度を検出することによ
り可能となる。従い、近年、自動車の排気ガス規制の強
化に伴い、酸素濃度センサの重要性がますます高まって
きている。
x,HCといった有害物質を取り除くために三元触媒が
用いられているが、三元触媒の浄化作用を確保するに
は、空燃比を制御して、所定の範囲内に収める必要があ
る。高精度にこの制御をするには、空燃比を検出して制
御系にフィードバックするとよく、空燃比を検出するに
は、排気ガス中に含まれる酸素濃度を検出することによ
り可能となる。従い、近年、自動車の排気ガス規制の強
化に伴い、酸素濃度センサの重要性がますます高まって
きている。
【0003】酸素濃度センサは、出力特性や検出原理、
或は形状により幾つかの種類に分けられる。その中でも
近年その暖機特性の早さから積層型の酸素センサが注目
されている。積層型の酸素センサは、薄いセラミックの
未焼成シートに検出電極やヒータ(後述)等を印刷した
ものを溶剤等で接着積層した後、高温で焼成して作成し
た多層配線構造を持つセンサであり、例えば、特開平3
−180748号公報、特開平3−293551号公報
等に開示されているチタニア等の酸素検知性を有する金
属酸化物を用いたもの、特開平4−329352号等公
報に開示されているジルコニア等の酸素イオン伝導体を
用いた酸素濃淡電池型のもの、或は特開平3−1674
67号公報等に開示されている酸素濃淡電池と酸素ポン
ピング素子を組み合わせたもの等が知られている。
或は形状により幾つかの種類に分けられる。その中でも
近年その暖機特性の早さから積層型の酸素センサが注目
されている。積層型の酸素センサは、薄いセラミックの
未焼成シートに検出電極やヒータ(後述)等を印刷した
ものを溶剤等で接着積層した後、高温で焼成して作成し
た多層配線構造を持つセンサであり、例えば、特開平3
−180748号公報、特開平3−293551号公報
等に開示されているチタニア等の酸素検知性を有する金
属酸化物を用いたもの、特開平4−329352号等公
報に開示されているジルコニア等の酸素イオン伝導体を
用いた酸素濃淡電池型のもの、或は特開平3−1674
67号公報等に開示されている酸素濃淡電池と酸素ポン
ピング素子を組み合わせたもの等が知られている。
【0004】なお、ヒータとは、酸素センサの酸素検知
素子を加熱して、その素子の作動温度まで昇温させるも
ので、実際に熱を発する発熱部と、発熱部の両端に各1
体設けられた2体のリード部とからなる。発熱部は、暖
機特性を確保するため、特開平3−180748号公報
に開示されているように、検知素子と薄い絶縁層を介し
て隣接した絶縁層背面に配置されたり、或は、特開平3
−293551号公報に開示されているように同一面の
検知素子の周囲に配置されたりする。
素子を加熱して、その素子の作動温度まで昇温させるも
ので、実際に熱を発する発熱部と、発熱部の両端に各1
体設けられた2体のリード部とからなる。発熱部は、暖
機特性を確保するため、特開平3−180748号公報
に開示されているように、検知素子と薄い絶縁層を介し
て隣接した絶縁層背面に配置されたり、或は、特開平3
−293551号公報に開示されているように同一面の
検知素子の周囲に配置されたりする。
【0005】発熱部の材料としては、その発熱温度に応
じて導電率が変化するタングステンや白金等からなる金
属抵抗体が用いられる。そこで従来は、リード部間の電
圧を測定して発熱部の抵抗値を求め、発熱部の温度を推
定し、この温度に応じて発熱部への供給電力の量を制御
することで、酸素検出素子の温度を作動温度付近に保つ
ことが行なわれていた。
じて導電率が変化するタングステンや白金等からなる金
属抵抗体が用いられる。そこで従来は、リード部間の電
圧を測定して発熱部の抵抗値を求め、発熱部の温度を推
定し、この温度に応じて発熱部への供給電力の量を制御
することで、酸素検出素子の温度を作動温度付近に保つ
ことが行なわれていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術によれば、リード部の抵抗値に影響を受けた電圧
を測定することになる。すなわち、測定される電圧は、
実際の発熱部の端子間電圧よりも高くなり、正確な温度
調整ができなくなる。このため、リード部の抵抗が電圧
に影響を与えないように、リード部は白金等の温度係数
の低い材料とかを大量に使用し、断面積が大きくなるよ
うに形成して抵抗を下げて使用しており、この結果、ヒ
ータのコストをアップさせてしまうという課題があっ
た。そしてこのようなリード部は、発熱部とは異なるペ
ーストを用いる場合が多く、ペーストの印刷を2回行な
うという繁雑な工程が必要であった。
来技術によれば、リード部の抵抗値に影響を受けた電圧
を測定することになる。すなわち、測定される電圧は、
実際の発熱部の端子間電圧よりも高くなり、正確な温度
調整ができなくなる。このため、リード部の抵抗が電圧
に影響を与えないように、リード部は白金等の温度係数
の低い材料とかを大量に使用し、断面積が大きくなるよ
うに形成して抵抗を下げて使用しており、この結果、ヒ
ータのコストをアップさせてしまうという課題があっ
た。そしてこのようなリード部は、発熱部とは異なるペ
ーストを用いる場合が多く、ペーストの印刷を2回行な
うという繁雑な工程が必要であった。
【0007】また、抵抗が下がるようにリード部を形成
しても、高精度の測定では抵抗を無視することができ
ず、しかもリード部自体も排気ガスの温度や取付部の温
度の影響を受けて抵抗値が変化するため、発熱部の温度
を正確に検知することができない。この結果、検知素子
の温度を正確に検知することができず、暖機特性を確保
するのが困難となる。
しても、高精度の測定では抵抗を無視することができ
ず、しかもリード部自体も排気ガスの温度や取付部の温
度の影響を受けて抵抗値が変化するため、発熱部の温度
を正確に検知することができない。この結果、検知素子
の温度を正確に検知することができず、暖機特性を確保
するのが困難となる。
【0008】本発明はかかる課題に鑑みなされたもの
で、検知部を適切な温度に維持可能なガス検出センサ用
ヒータ、及びそのガス検出センサ用ヒータに電力を供給
する電力制御装置を提供することを目的としている。
で、検知部を適切な温度に維持可能なガス検出センサ用
ヒータ、及びそのガス検出センサ用ヒータに電力を供給
する電力制御装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めになされた請求項1に記載の発明は、絶縁層上に、周
囲の所定気体の濃度を検出する検知部と、該検知部の両
端に接続され該検知部による検出信号を出力するための
検出端子とを形成してなるガス検出センサと一体に形成
され、発熱温度に応じて抵抗値の変化する発熱部と、該
発熱部に給電するためのリード部とを備えたガス検出セ
ンサ用ヒータにおいて、上記発熱部に直接接続され、該
発熱部の所定位置の両端の電位差を測定するための測定
電極を、更に形成したことを特徴とする。
めになされた請求項1に記載の発明は、絶縁層上に、周
囲の所定気体の濃度を検出する検知部と、該検知部の両
端に接続され該検知部による検出信号を出力するための
検出端子とを形成してなるガス検出センサと一体に形成
され、発熱温度に応じて抵抗値の変化する発熱部と、該
発熱部に給電するためのリード部とを備えたガス検出セ
ンサ用ヒータにおいて、上記発熱部に直接接続され、該
発熱部の所定位置の両端の電位差を測定するための測定
電極を、更に形成したことを特徴とする。
【0010】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載のガス検出センサ用ヒータにおいて、上記測定電
極が、上記所定位置の両端に各1体、計2体設けられて
いることを特徴とする。
に記載のガス検出センサ用ヒータにおいて、上記測定電
極が、上記所定位置の両端に各1体、計2体設けられて
いることを特徴とする。
【0011】また更に、請求項3に記載の発明は、請求
項1に記載のガス検出センサ用ヒータにおいて、上記測
定電極が、上記所定位置の一端に1体のみ設けられてい
ることを特徴とする。
項1に記載のガス検出センサ用ヒータにおいて、上記測
定電極が、上記所定位置の一端に1体のみ設けられてい
ることを特徴とする。
【0012】請求項4に記載の発明は、請求項2または
請求項3に記載のガス検出センサ用ヒータにおいて、上
記発熱部が、上記検知部に関して上記絶縁層の裏面上
の、該検知部に対応する位置に、該検知部よりも広面積
を占めるように形成されることにより、少なくとも該検
知部の全体を加熱可能とされ、上記所定位置が、上記発
熱部において上記絶縁層を隔てて上記検知部に対向した
部位であるところの加熱部であることを特徴とする。
請求項3に記載のガス検出センサ用ヒータにおいて、上
記発熱部が、上記検知部に関して上記絶縁層の裏面上
の、該検知部に対応する位置に、該検知部よりも広面積
を占めるように形成されることにより、少なくとも該検
知部の全体を加熱可能とされ、上記所定位置が、上記発
熱部において上記絶縁層を隔てて上記検知部に対向した
部位であるところの加熱部であることを特徴とする。
【0013】請求項5に記載の発明は、請求項1に記載
のガス検出センサ用ヒータであって、上記検出端子が、
少なくとも2本設けられ、上記測定電極が、上記所定位
置の一端から、該検出端子の内の1本までを電気的に接
続するものであることを特徴とする。
のガス検出センサ用ヒータであって、上記検出端子が、
少なくとも2本設けられ、上記測定電極が、上記所定位
置の一端から、該検出端子の内の1本までを電気的に接
続するものであることを特徴とする。
【0014】請求項6に記載の発明は、請求項1から請
求項5に何れか記載のガス検出センサ用ヒータの上記発
熱部に対して、所定量の電力を供給する電力制御装置で
あって、上記発熱部若しくは上記加熱部の電位差に応じ
て、供給する電力量を設定し、該電力量に対応する指令
を発生する指令部と、該指令部による指示に従った量の
電力を発生させ、上記発熱部に供給する電力供給部とを
備えることを特徴とする。
求項5に何れか記載のガス検出センサ用ヒータの上記発
熱部に対して、所定量の電力を供給する電力制御装置で
あって、上記発熱部若しくは上記加熱部の電位差に応じ
て、供給する電力量を設定し、該電力量に対応する指令
を発生する指令部と、該指令部による指示に従った量の
電力を発生させ、上記発熱部に供給する電力供給部とを
備えることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載のガス検
出センサ用ヒータ(以下、単にヒータともいう)におい
ては、センサの検知部を加熱するための発熱部に、この
発熱部に電力を供給するためのリード部の他、発熱部の
所定位置の両端の電位差を測定するための測定電極が設
けられている。そして発熱部は、リード部を介して外部
から電力の供給を受けることにより発熱して検知部を加
熱し、測定端子を介して発熱部の所定位置の両端の電位
差が検知される。
出センサ用ヒータ(以下、単にヒータともいう)におい
ては、センサの検知部を加熱するための発熱部に、この
発熱部に電力を供給するためのリード部の他、発熱部の
所定位置の両端の電位差を測定するための測定電極が設
けられている。そして発熱部は、リード部を介して外部
から電力の供給を受けることにより発熱して検知部を加
熱し、測定端子を介して発熱部の所定位置の両端の電位
差が検知される。
【0016】従い、請求項1に記載のヒータによれば、
リード部の端子間電圧の影響を受けることなく、発熱部
の所定位置の両端の電圧測定を行なうことができる。そ
して外部からこの電圧を検出して、上記所定位置の温度
を正確に推定でき、発熱部に供給すべき電力量を算定す
ることができる。
リード部の端子間電圧の影響を受けることなく、発熱部
の所定位置の両端の電圧測定を行なうことができる。そ
して外部からこの電圧を検出して、上記所定位置の温度
を正確に推定でき、発熱部に供給すべき電力量を算定す
ることができる。
【0017】また、従来のように、リード部の端子間電
圧を小さくするためにリード部を白金等の高価な物質を
材料とした場合でも、幅を広く形成したり厚みを厚く形
成したりする必要がないのでコストを下げることができ
る。特に、リード部を発熱部と同じ材料にすれば、両者
を形成するためのペースト印刷も一回で済む。
圧を小さくするためにリード部を白金等の高価な物質を
材料とした場合でも、幅を広く形成したり厚みを厚く形
成したりする必要がないのでコストを下げることができ
る。特に、リード部を発熱部と同じ材料にすれば、両者
を形成するためのペースト印刷も一回で済む。
【0018】請求項2に記載のヒータにおいては、所定
位置の両端に各1体、計2体測定電極を設けている。こ
のように、該両端の電圧を直接検出するので、正確な電
位差測定を行なうことができる。請求項3に記載のヒー
タにおいては、所定位置の一端に測定電極を1体だけ設
けている。この測定電極の配置は、発熱部の両端に設け
られたリード部の内の一方(以下、第1リード部とい
い、他方を第2リード部という)に近接して設けられ
た、と換言できる。
位置の両端に各1体、計2体測定電極を設けている。こ
のように、該両端の電圧を直接検出するので、正確な電
位差測定を行なうことができる。請求項3に記載のヒー
タにおいては、所定位置の一端に測定電極を1体だけ設
けている。この測定電極の配置は、発熱部の両端に設け
られたリード部の内の一方(以下、第1リード部とい
い、他方を第2リード部という)に近接して設けられ
た、と換言できる。
【0019】このヒータにおいて、所定位置の両端の電
圧を検知するには、例えば以下のようにすれば良い。す
なわち、測定電極と第1リード部との電圧、測定電極と
第2リード部との電圧、を測定し、後者から前者を減算
すればよい。第1リード部と第2リード部とを互いに対
称な形状にしておけば、各リード部の両端の端子間電圧
は互いに等しくなるので、上記計算にて請求項1または
請求項2に記載のヒータと同様、所定位置の両端の電圧
を検知できる。しかも、測定電極の本数が1本ですむ。
圧を検知するには、例えば以下のようにすれば良い。す
なわち、測定電極と第1リード部との電圧、測定電極と
第2リード部との電圧、を測定し、後者から前者を減算
すればよい。第1リード部と第2リード部とを互いに対
称な形状にしておけば、各リード部の両端の端子間電圧
は互いに等しくなるので、上記計算にて請求項1または
請求項2に記載のヒータと同様、所定位置の両端の電圧
を検知できる。しかも、測定電極の本数が1本ですむ。
【0020】従い、請求項3に記載のヒータによれば、
請求項1または請求項2に記載のヒータによる効果に加
え、測定電極の本数が一本ですみ、ヒータ自体の構成を
簡素にすることができる。請求項4に記載のヒータにお
いては、発熱部と検知部とが、絶縁層を挟むように表裏
に形成され、しかも発熱部は、検知部だけでなく、その
周辺をも加熱可能に、大きく形成されている。また、温
度を検出する所定位置を、加熱部(発熱部の中で、検知
部に対向した部位)としている。この加熱部は、その配
置上、発熱部の中でも特に検知部を効果的に加熱できる
部分である。測定電極を介して測定する電位差は、加熱
部の両端の電位差となる。
請求項1または請求項2に記載のヒータによる効果に加
え、測定電極の本数が一本ですみ、ヒータ自体の構成を
簡素にすることができる。請求項4に記載のヒータにお
いては、発熱部と検知部とが、絶縁層を挟むように表裏
に形成され、しかも発熱部は、検知部だけでなく、その
周辺をも加熱可能に、大きく形成されている。また、温
度を検出する所定位置を、加熱部(発熱部の中で、検知
部に対向した部位)としている。この加熱部は、その配
置上、発熱部の中でも特に検知部を効果的に加熱できる
部分である。測定電極を介して測定する電位差は、加熱
部の両端の電位差となる。
【0021】従い、請求項4に記載のヒータによれば、
請求項1に記載のヒータによる効果に加え、検知部の近
傍にある加熱部の電位差を測定することができる。これ
により、検知部の温度をより正確に知ることができ、発
熱部に更に適切な量の発熱を行なわせることができる。
請求項1に記載のヒータによる効果に加え、検知部の近
傍にある加熱部の電位差を測定することができる。これ
により、検知部の温度をより正確に知ることができ、発
熱部に更に適切な量の発熱を行なわせることができる。
【0022】請求項5に記載のヒータにおいて測定電極
は、発熱部の所定位置の一端から、ガス検出センサの2
体の検出端子の内の一方(以下、第1検出端子という)
までを電気的に接続している。このヒータにおいて、発
熱部(若しくは所定位置の両端)の電圧を検知するには
次のようにすれば良い。すなわち、両リード部の電圧、
及び第1リード部の末端と第1検出端子との電圧、を測
定し、前者から後者を減算すればよい。
は、発熱部の所定位置の一端から、ガス検出センサの2
体の検出端子の内の一方(以下、第1検出端子という)
までを電気的に接続している。このヒータにおいて、発
熱部(若しくは所定位置の両端)の電圧を検知するには
次のようにすれば良い。すなわち、両リード部の電圧、
及び第1リード部の末端と第1検出端子との電圧、を測
定し、前者から後者を減算すればよい。
【0023】従い、請求項5に記載のヒータによれば、
請求項1に記載のヒータによる効果に加え、測定電極
が、発熱部(若しくは所定位置の両端)の第1検出端子
まで形成するのみでよいので、ヒータ自体の構成を更に
簡素にすることができる。また、センサから引き出され
るハーネスの数を減らすことができ、従来のセンサとほ
とんど同じ構成で温度を検出することができる。
請求項1に記載のヒータによる効果に加え、測定電極
が、発熱部(若しくは所定位置の両端)の第1検出端子
まで形成するのみでよいので、ヒータ自体の構成を更に
簡素にすることができる。また、センサから引き出され
るハーネスの数を減らすことができ、従来のセンサとほ
とんど同じ構成で温度を検出することができる。
【0024】請求項6に記載の発明は、請求項1から請
求項5に何れか記載のガス検出センサ用ヒータに用いら
れる電力制御装置であって、指令部が、検出された発熱
部(若しくは加熱部)の電位差に応じ供給する電力量を
設定して、この電力量に対応する指令を発生させ、電力
供給部が、指令部からの指令に従い、所定量の電力を発
生させ、発熱部に供給する。
求項5に何れか記載のガス検出センサ用ヒータに用いら
れる電力制御装置であって、指令部が、検出された発熱
部(若しくは加熱部)の電位差に応じ供給する電力量を
設定して、この電力量に対応する指令を発生させ、電力
供給部が、指令部からの指令に従い、所定量の電力を発
生させ、発熱部に供給する。
【0025】従い、請求項6に記載の電力制御装置によ
れば、発熱部(若しくは加熱部)の電位差に対応し、検
知部がガスを検出するのに必要な温度まで昇温させるの
に必要な量の電力を、発熱部に対して供給することがで
きる。
れば、発熱部(若しくは加熱部)の電位差に対応し、検
知部がガスを検出するのに必要な温度まで昇温させるの
に必要な量の電力を、発熱部に対して供給することがで
きる。
【0026】
【実施例】以下に本発明の実施例を図面と共に説明す
る。まず、図1は本発明のヒータを適用したガス検出セ
ンサ(以下、単にセンサという)1の説明図である。図
1(a)は正面図、図1(b)はその右側面図である。
る。まず、図1は本発明のヒータを適用したガス検出セ
ンサ(以下、単にセンサという)1の説明図である。図
1(a)は正面図、図1(b)はその右側面図である。
【0027】この図に示すように、センサ1は、第1絶
縁層11と、タングステン、白金を主成分として第1絶
縁層11の上に形成された金属抵抗体である発熱部13
と、同じく第1絶縁層11の上に形成され、発熱部13
の両端と当該センサ1の外部とを連絡するリード部1
5,15と、発熱部13の両端と当該センサ1の外部と
を連絡する測定電極17,17と、以上の構成を封止す
る第2絶縁層19と、この第2絶縁層19に関し、発熱
部13と反対側の面に形成されたチタニア素子である検
知部21と、検知部21の両端から当該センサ1の外部
までを連絡する検出端子23,23と、検知部21を封
止する第3絶縁層25とからなる。そしてこれら各構成
が図1(a)に示すように略左右対称に配置されてい
る。
縁層11と、タングステン、白金を主成分として第1絶
縁層11の上に形成された金属抵抗体である発熱部13
と、同じく第1絶縁層11の上に形成され、発熱部13
の両端と当該センサ1の外部とを連絡するリード部1
5,15と、発熱部13の両端と当該センサ1の外部と
を連絡する測定電極17,17と、以上の構成を封止す
る第2絶縁層19と、この第2絶縁層19に関し、発熱
部13と反対側の面に形成されたチタニア素子である検
知部21と、検知部21の両端から当該センサ1の外部
までを連絡する検出端子23,23と、検知部21を封
止する第3絶縁層25とからなる。そしてこれら各構成
が図1(a)に示すように略左右対称に配置されてい
る。
【0028】なお、図1(a)においては、各構成の位
置関係を明確に示すために、第2絶縁層19と第3絶縁
層25は、透明であるかのように示している。また図1
(a),(b)両図において破線27にて示したのは、
発熱部13によって効果的に加熱を受けられる部分(以
下、ホットエリア27という)であり、外界のガス流に
さらされることにより奪われる熱量が小さい部分であ
る。
置関係を明確に示すために、第2絶縁層19と第3絶縁
層25は、透明であるかのように示している。また図1
(a),(b)両図において破線27にて示したのは、
発熱部13によって効果的に加熱を受けられる部分(以
下、ホットエリア27という)であり、外界のガス流に
さらされることにより奪われる熱量が小さい部分であ
る。
【0029】検知部21は、ホットエリア27内に入る
ように形成され、所定温度まで昇温されると正常動作し
て周辺の酸素濃度を検知するものである。一方、発熱部
13は、検知部21を昇温させるために形成されたもの
で、自らの温度が変化すると抵抗率が変化する金属抵抗
体である。すなわち、通電中の発熱部13の抵抗値を求
めることにより、ホットエリア27の温度、ひいては検
知部21の温度を検知することができる。
ように形成され、所定温度まで昇温されると正常動作し
て周辺の酸素濃度を検知するものである。一方、発熱部
13は、検知部21を昇温させるために形成されたもの
で、自らの温度が変化すると抵抗率が変化する金属抵抗
体である。すなわち、通電中の発熱部13の抵抗値を求
めることにより、ホットエリア27の温度、ひいては検
知部21の温度を検知することができる。
【0030】従来のガス検出センサの、発熱部の抵抗値
を求めるには、リード部15,15に相当する導体部の
端子間電圧を測定していたが、これでは、導体部の抵抗
値が含まれてしまう。これに対しセンサ1においては、
発熱部13の抵抗値を求めるのに測定電極17,17間
の電圧を測定する。これにより、リード部15,15の
抵抗値の影響を受けることなく、発熱部13のみの電
圧、ひいては発熱部13の抵抗を検知し、検知部21の
温度を求めることができる。なお、従来のガス検出セン
サにおいては、リード部15,15に相当する導体部
の、発熱部電圧に対する寄与率を下げるために、白金等
の高価な材料にて導体部を形成したり、導体部を幅広に
形成したりしていたが、こうした必要もなくなる。従っ
て、センサのコストダウンが図れる。
を求めるには、リード部15,15に相当する導体部の
端子間電圧を測定していたが、これでは、導体部の抵抗
値が含まれてしまう。これに対しセンサ1においては、
発熱部13の抵抗値を求めるのに測定電極17,17間
の電圧を測定する。これにより、リード部15,15の
抵抗値の影響を受けることなく、発熱部13のみの電
圧、ひいては発熱部13の抵抗を検知し、検知部21の
温度を求めることができる。なお、従来のガス検出セン
サにおいては、リード部15,15に相当する導体部
の、発熱部電圧に対する寄与率を下げるために、白金等
の高価な材料にて導体部を形成したり、導体部を幅広に
形成したりしていたが、こうした必要もなくなる。従っ
て、センサのコストダウンが図れる。
【0031】次に本発明の第2実施例及び第3実施例で
あるセンサ3及びセンサ5を図2に示す。図2(a)が
センサ3の正面図、図2(b)がセンサ5の正面図であ
る。両図とも、図1(a)と同様、第2絶縁層及び第3
絶縁層は透過したようにして示している。
あるセンサ3及びセンサ5を図2に示す。図2(a)が
センサ3の正面図、図2(b)がセンサ5の正面図であ
る。両図とも、図1(a)と同様、第2絶縁層及び第3
絶縁層は透過したようにして示している。
【0032】センサ3は、センサ1に比べて、測定電極
17’,17’が発熱部13に接続されている箇所が異
なっている。すなわち、センサ1では測定電極17,1
7は発熱部13の両端に設けられていたのに対して、セ
ンサ3では測定電極17’,17’は発熱部13のホッ
トエリア27中にある部分(すなわち、本発明の加熱部
に相当する部分)の両端に設けられている。
17’,17’が発熱部13に接続されている箇所が異
なっている。すなわち、センサ1では測定電極17,1
7は発熱部13の両端に設けられていたのに対して、セ
ンサ3では測定電極17’,17’は発熱部13のホッ
トエリア27中にある部分(すなわち、本発明の加熱部
に相当する部分)の両端に設けられている。
【0033】つまり、センサ3においては発熱部13の
両端の電圧を測定するのではなく、加熱部の両端の電圧
を測定する。これは、発熱部13の内、ホットエリア2
7以外の部分は、外気に熱を奪われて低温となることに
鑑みたものである。すなわち、このように発熱部13の
温度分布にバラつきが生じた場合に、センサ1のよう
に、発熱部13の両端の電圧より検知部21の温度を推
定すると、温度の高いホットエリア27の温度と温度の
低いホットエリア27以外の部分の温度との間の温度に
なり、検知部21の温度を正確に推定することができな
くなる。ホットエリア27以外の部分が奪われる熱の量
は、外気の流速が速いほど大きくなるので、温調の精度
が流速の影響を受けることになる。これに対し、センサ
3においては、加熱部の両端の電圧を測定するので、こ
の電圧を元に、発熱部13への供給電力を制御すると、
検知部21の温度を正確に制御することができる。
両端の電圧を測定するのではなく、加熱部の両端の電圧
を測定する。これは、発熱部13の内、ホットエリア2
7以外の部分は、外気に熱を奪われて低温となることに
鑑みたものである。すなわち、このように発熱部13の
温度分布にバラつきが生じた場合に、センサ1のよう
に、発熱部13の両端の電圧より検知部21の温度を推
定すると、温度の高いホットエリア27の温度と温度の
低いホットエリア27以外の部分の温度との間の温度に
なり、検知部21の温度を正確に推定することができな
くなる。ホットエリア27以外の部分が奪われる熱の量
は、外気の流速が速いほど大きくなるので、温調の精度
が流速の影響を受けることになる。これに対し、センサ
3においては、加熱部の両端の電圧を測定するので、こ
の電圧を元に、発熱部13への供給電力を制御すると、
検知部21の温度を正確に制御することができる。
【0034】センサ5は、センサ3の、測定電極17’
を1本にしたものである。このセンサ5においても次の
ようにすれば加熱部の両端の電圧を測定することができ
る(測定電極17’が設けられた方のリード部を15
a,他方のリード部を15bとする)。
を1本にしたものである。このセンサ5においても次の
ようにすれば加熱部の両端の電圧を測定することができ
る(測定電極17’が設けられた方のリード部を15
a,他方のリード部を15bとする)。
【0035】すなわち、リード部15aに対する測定電
極17’の電圧Va、測定電極17’に対するリード部
15bの電圧Vbを測定し、(Vb−Va)を算出する
と、加熱部の両端の電圧となる。こうしてセンサ5はセ
ンサ3と同様、加熱部の両端の電圧を測定できるので、
この電圧を元に、外部から発熱部13への供給電力を制
御すると、検知部21の温度を正確に制御することがで
きる。しかもセンサ5においては、測定電極17’が1
体ですみ、センサ1,3に比べ、削除される測定電極1
体分の材料・工程が不要となり、コストダウンが図れ
る。
極17’の電圧Va、測定電極17’に対するリード部
15bの電圧Vbを測定し、(Vb−Va)を算出する
と、加熱部の両端の電圧となる。こうしてセンサ5はセ
ンサ3と同様、加熱部の両端の電圧を測定できるので、
この電圧を元に、外部から発熱部13への供給電力を制
御すると、検知部21の温度を正確に制御することがで
きる。しかもセンサ5においては、測定電極17’が1
体ですみ、センサ1,3に比べ、削除される測定電極1
体分の材料・工程が不要となり、コストダウンが図れ
る。
【0036】次に本発明の第4実施例であるセンサ7を
図3に示す。図3(a)がセンサ7の正面図、図3
(b)がセンサ7の右側面図である。図3(a)は図1
(a)と同様、第2絶縁層及び第3絶縁層は透過したよ
うにして示している。センサ7において測定電極は、セ
ンサ5と同様、加熱部の1ヶ所に接続されているが、図
の下端まで引っ張り出されず、スルーホール17''とし
て検出端子の一方23aに達するまで形成されている。
図3に示す。図3(a)がセンサ7の正面図、図3
(b)がセンサ7の右側面図である。図3(a)は図1
(a)と同様、第2絶縁層及び第3絶縁層は透過したよ
うにして示している。センサ7において測定電極は、セ
ンサ5と同様、加熱部の1ヶ所に接続されているが、図
の下端まで引っ張り出されず、スルーホール17''とし
て検出端子の一方23aに達するまで形成されている。
【0037】そして、加熱部の電圧は、リード部15a
に対する検出端子23aの電圧Va、検出端子23aに
対するリード部15bの電圧Vbを測定し、(Vb−V
a)を演算することにより求められる。こうしてセンサ
7はセンサ3,5と同様、加熱部の両端の電圧を測定で
きるので、この電圧を元に、外部から発熱部13への供
給電力を制御すると、検知部21の温度を正確に制御す
ることができる。しかもセンサ7においては、測定電極
がスルーホール17''にて実現されるため、センサ5に
比べても更に簡素な構成とすることができる。
に対する検出端子23aの電圧Va、検出端子23aに
対するリード部15bの電圧Vbを測定し、(Vb−V
a)を演算することにより求められる。こうしてセンサ
7はセンサ3,5と同様、加熱部の両端の電圧を測定で
きるので、この電圧を元に、外部から発熱部13への供
給電力を制御すると、検知部21の温度を正確に制御す
ることができる。しかもセンサ7においては、測定電極
がスルーホール17''にて実現されるため、センサ5に
比べても更に簡素な構成とすることができる。
【0038】なお、このセンサ7では、測定電極を加熱
部の一端から引き出したが、発熱部の一端から検出端子
に接続しても良い。こうすると、発熱部の両端の電圧を
測定することができる。また、検出部と発熱部とが絶縁
層にて隔てられていない場合にも適用できる。
部の一端から引き出したが、発熱部の一端から検出端子
に接続しても良い。こうすると、発熱部の両端の電圧を
測定することができる。また、検出部と発熱部とが絶縁
層にて隔てられていない場合にも適用できる。
【0039】次に、本発明のガス検出センサの、加熱部
の電圧を検知し、これに基づいて適切な量の電力を供給
する電力制御装置について、ガス検出センサと共に図4
に示す。なお、ガス検出センサは酸素検出素子と、それ
を加熱するヒータとを備えた酸素濃度センサとして構成
されたセンサ7とする。すなわち、酸素検出素子は検知
部であり、Rsはその抵抗値、ヒータは発熱部であり、
Rhはヒータの加熱部に相当する部分の抵抗値、Reは
ヒータの加熱部以外の部分とリード部とを合せた抵抗値
である。以降、センサ7における各部の符号は、図3と
同じ符号にて表す。
の電圧を検知し、これに基づいて適切な量の電力を供給
する電力制御装置について、ガス検出センサと共に図4
に示す。なお、ガス検出センサは酸素検出素子と、それ
を加熱するヒータとを備えた酸素濃度センサとして構成
されたセンサ7とする。すなわち、酸素検出素子は検知
部であり、Rsはその抵抗値、ヒータは発熱部であり、
Rhはヒータの加熱部に相当する部分の抵抗値、Reは
ヒータの加熱部以外の部分とリード部とを合せた抵抗値
である。以降、センサ7における各部の符号は、図3と
同じ符号にて表す。
【0040】電力制御装置(以下、単に制御装置とい
う)Aは、発熱部へ電力を供給する電力供給部31と、
ヒータの抵抗値Rhに基づいて電力供給部に供給する電
力量に対応する指令を発生する指令部33と、検知部2
1の検出信号を出力する出力部35との3つの部分に分
けられる。
う)Aは、発熱部へ電力を供給する電力供給部31と、
ヒータの抵抗値Rhに基づいて電力供給部に供給する電
力量に対応する指令を発生する指令部33と、検知部2
1の検出信号を出力する出力部35との3つの部分に分
けられる。
【0041】電力供給部31は、供給電流をON/OF
FするトランジスタTR1と、ヒータ電流の検出抵抗器
R0と、センサ7のリード部15a,15bに接続され
る端子37,37とを接続してなり、その両端は、図示
しないバッテリBの+端子、−端子に接続され、センサ
7に対して電力供給を行なうようにされている。そして
指令部33からの信号によりトランジスタTR1がON
/OFFされることにより、断続的に発熱部に電力を供
給する。
FするトランジスタTR1と、ヒータ電流の検出抵抗器
R0と、センサ7のリード部15a,15bに接続され
る端子37,37とを接続してなり、その両端は、図示
しないバッテリBの+端子、−端子に接続され、センサ
7に対して電力供給を行なうようにされている。そして
指令部33からの信号によりトランジスタTR1がON
/OFFされることにより、断続的に発熱部に電力を供
給する。
【0042】この指令部33は、更に、電圧演算回路3
3aと、電圧比較回路33bと、信号発生回路33cと
に大別できる。電圧演算回路33aは、オペアンプIC
1と、センサ7のリード部15a,15b間の電圧値
(V4−V1)を分圧し、その分圧値をオペアンプIC
1のプラス端子に入力する抵抗器R1,R2と、センサ
7の検出端子23aに一端が接続され、他端はオペアン
プIC1のマイナス側入力端子に接続された抵抗器R3
と、オペアンプIC1の出力電圧を負帰還させる抵抗器
R4と、オペアンプIC1の出力電圧とトランジスタT
R1のドレイン電圧とを分圧し、その分圧値を電圧比較
回路33bに対して出力する抵抗器R6,R5と、その
分圧値を一定値以下に収める保護用のツェナダイオード
ZD1とからなる。
3aと、電圧比較回路33bと、信号発生回路33cと
に大別できる。電圧演算回路33aは、オペアンプIC
1と、センサ7のリード部15a,15b間の電圧値
(V4−V1)を分圧し、その分圧値をオペアンプIC
1のプラス端子に入力する抵抗器R1,R2と、センサ
7の検出端子23aに一端が接続され、他端はオペアン
プIC1のマイナス側入力端子に接続された抵抗器R3
と、オペアンプIC1の出力電圧を負帰還させる抵抗器
R4と、オペアンプIC1の出力電圧とトランジスタT
R1のドレイン電圧とを分圧し、その分圧値を電圧比較
回路33bに対して出力する抵抗器R6,R5と、その
分圧値を一定値以下に収める保護用のツェナダイオード
ZD1とからなる。
【0043】そして抵抗器R1,R2の抵抗値は、R
1:R2=3:1、また抵抗器R3,R4の抵抗値は、
R3:R4=1:1、抵抗器R5,R6の抵抗値は、R
5:R6=R0:Ra/2とされている。ここで、抵抗
器R1〜R3の抵抗値を、単にR1〜R6と記したが、
以降も、また他の抵抗についても同様の表記をする。そ
してR1〜R6は、何れもRe,Rh,R0に比べて十
分大きな値にされているものとする。また、Raは、加
熱部の抵抗値Rhの目標値であり、この値になったとき
に検知部21は、所望の温度に加熱された状態となる。
1:R2=3:1、また抵抗器R3,R4の抵抗値は、
R3:R4=1:1、抵抗器R5,R6の抵抗値は、R
5:R6=R0:Ra/2とされている。ここで、抵抗
器R1〜R3の抵抗値を、単にR1〜R6と記したが、
以降も、また他の抵抗についても同様の表記をする。そ
してR1〜R6は、何れもRe,Rh,R0に比べて十
分大きな値にされているものとする。また、Raは、加
熱部の抵抗値Rhの目標値であり、この値になったとき
に検知部21は、所望の温度に加熱された状態となる。
【0044】以上のような回路構成からなる電圧演算回
路33aにより、オペアンプIC2のプラス側入力端子
の電圧値Vcは、 Vc=[{(R3+R4)/R3×(V4×R2+R1×V1) /(R1+R2)−R4×V2/R3}×R5+V0×R6] /(R5+R6) …(1) となる。式(1)にR1〜R6の抵抗値の比率を代入す
ると、 Vc={(V4+3×V1−2×V2)×R0/2+R
a×V0/2}/(Ra+R0/2) となる。これに更に、V4=(V2−V1)+V3を代
入すると Vc={(V3−V2)×R0/2+R0×V1+Ra×V0/2}…(2) となる。つまり、電圧演算回路33aは、センサ7のリ
ード部15a,15bの電圧V1、V4と、加熱部の両
端の電圧V2、V3と、抵抗器R0を介してセンサ7に
印加される電圧V0とから、式(2)に示した電圧値V
cを出力する回路となっている。
路33aにより、オペアンプIC2のプラス側入力端子
の電圧値Vcは、 Vc=[{(R3+R4)/R3×(V4×R2+R1×V1) /(R1+R2)−R4×V2/R3}×R5+V0×R6] /(R5+R6) …(1) となる。式(1)にR1〜R6の抵抗値の比率を代入す
ると、 Vc={(V4+3×V1−2×V2)×R0/2+R
a×V0/2}/(Ra+R0/2) となる。これに更に、V4=(V2−V1)+V3を代
入すると Vc={(V3−V2)×R0/2+R0×V1+Ra×V0/2}…(2) となる。つまり、電圧演算回路33aは、センサ7のリ
ード部15a,15bの電圧V1、V4と、加熱部の両
端の電圧V2、V3と、抵抗器R0を介してセンサ7に
印加される電圧V0とから、式(2)に示した電圧値V
cを出力する回路となっている。
【0045】電圧比較回路33bは、オペアンプIC2
と、コンデンサC1とからなる。オペアンプIC2のプ
ラス側入力端子には電圧値Vcが入力され、マイナス側
入力端子にはセンサ7のリード部15aに接続されて電
圧V1が入力されている。またオペアンプIC2の出力
端子はコンデンサC1を介して信号発生回路33cに接
続されている。つまり電圧比較回路33bは、式(2)
に示した電圧Vcが電圧V1に等しいか或はわずかに大
きくなると正のトリガを発する回路となっている。
と、コンデンサC1とからなる。オペアンプIC2のプ
ラス側入力端子には電圧値Vcが入力され、マイナス側
入力端子にはセンサ7のリード部15aに接続されて電
圧V1が入力されている。またオペアンプIC2の出力
端子はコンデンサC1を介して信号発生回路33cに接
続されている。つまり電圧比較回路33bは、式(2)
に示した電圧Vcが電圧V1に等しいか或はわずかに大
きくなると正のトリガを発する回路となっている。
【0046】信号発生回路33cは、オペアンプIC3
と、抵抗器R7〜R11と、ツェナダイオードZD2と、
コンデンサC2とからなる。電圧比較回路33bからの
トリガは、抵抗器R8を介して接地されると共に、オペ
アンプIC3のマイナス側入力端子に入力される。一
方、オペアンプIC3のプラス側入力端子には、図示し
ないバッテリBの正電圧が抵抗器R9を介して印加され
ている。なお、プラス側入力端子は、C1を介して入力
されたトリガ信号によって確実にIC3が動作を開始す
るようにツェナダイオードZD2を介して接地されてい
る。またバッテリBの電圧は、抵抗器R7を介してオペ
アンプIC3のマイナス側入力端子にも印加されてい
る。そしてオペアンプIC3の出力はコンデンサC2を
介して、オペアンプIC3に正帰還されると共に、抵抗
器R10及び接地抵抗器R11に分圧されて、電力供給部3
1のトランジスタTR1のベースに印加されている。
と、抵抗器R7〜R11と、ツェナダイオードZD2と、
コンデンサC2とからなる。電圧比較回路33bからの
トリガは、抵抗器R8を介して接地されると共に、オペ
アンプIC3のマイナス側入力端子に入力される。一
方、オペアンプIC3のプラス側入力端子には、図示し
ないバッテリBの正電圧が抵抗器R9を介して印加され
ている。なお、プラス側入力端子は、C1を介して入力
されたトリガ信号によって確実にIC3が動作を開始す
るようにツェナダイオードZD2を介して接地されてい
る。またバッテリBの電圧は、抵抗器R7を介してオペ
アンプIC3のマイナス側入力端子にも印加されてい
る。そしてオペアンプIC3の出力はコンデンサC2を
介して、オペアンプIC3に正帰還されると共に、抵抗
器R10及び接地抵抗器R11に分圧されて、電力供給部3
1のトランジスタTR1のベースに印加されている。
【0047】以上の構成からなる信号発生回路33c
に、電圧比較回路33bから正のトリガが入力される
と、一定時間だけトランジスタTR1への出力電圧がL
OWにされる。つまり、信号発生回路33cは、ワンシ
ョットマルチバイブレータ回路として構成されている。
に、電圧比較回路33bから正のトリガが入力される
と、一定時間だけトランジスタTR1への出力電圧がL
OWにされる。つまり、信号発生回路33cは、ワンシ
ョットマルチバイブレータ回路として構成されている。
【0048】以上の電圧演算回路33a、電圧比較回路
33b、及び信号発生回路33cからなる指令部33に
よって、トランジスタTR1は、VcとV1とが等しく
なるとOFFされ、一定時間の後にONされる。すなわ
ち、指令部33はVcとV1とを略等しくするように作
用する。そしてVcとV1とが等しくなったとき、加熱
部の抵抗値Rhは目標値Raになっている。これを以下
に示す。
33b、及び信号発生回路33cからなる指令部33に
よって、トランジスタTR1は、VcとV1とが等しく
なるとOFFされ、一定時間の後にONされる。すなわ
ち、指令部33はVcとV1とを略等しくするように作
用する。そしてVcとV1とが等しくなったとき、加熱
部の抵抗値Rhは目標値Raになっている。これを以下
に示す。
【0049】式(2)において、Vc=V1と置いてV
cを消去し、整理すると、 (V1−V0)×Ra=(V3−V2)×R0 …(3) となる。この式は、検出抵抗器R0の端子間電圧(V1
−V0)と加熱部の端子間電圧(V3−V2)との比
が、R0:Raに等しいことを意味している。もとよ
り、(V1−V0)と(V3−V2)との比は、R0:
Rhに等しいので、式(3)はRhがRaに等しくなっ
ていることを表している。つまり、このとき、加熱部は
適温となっており、加熱部に近接された検知部21も同
じ温度となっている。
cを消去し、整理すると、 (V1−V0)×Ra=(V3−V2)×R0 …(3) となる。この式は、検出抵抗器R0の端子間電圧(V1
−V0)と加熱部の端子間電圧(V3−V2)との比
が、R0:Raに等しいことを意味している。もとよ
り、(V1−V0)と(V3−V2)との比は、R0:
Rhに等しいので、式(3)はRhがRaに等しくなっ
ていることを表している。つまり、このとき、加熱部は
適温となっており、加熱部に近接された検知部21も同
じ温度となっている。
【0050】出力部35は、オペアンプIC4、抵抗器
R12,R13,R14、ツェナダイオードZD3、及び比較
抵抗器Rcを備えている。そして、オペアンプIC4の
プラス側入力端子は、センサ7の検出端子23bに接続
され、一方のマイナス側入力端子は、抵抗器R12を介し
てセンサ7の検出端子23bに接続されている。またプ
ラス側入力端子及びマイナス側入力端子は、夫々比較抵
抗器Rc及び抵抗器R13を介して接地されている。つま
り、オペアンプIC4の入力端子には、センサ7の検知
部21の両端の電位に対応した電圧値が印加され、検知
部21の抵抗値Rsが周辺の酸素濃度に応じて変化する
と、両端の電位差が変化し、オペアンプIC4の出力端
子の電圧が変化するようにされている。そしてこの出力
端子は、抵抗器R14を介して、外部に出力する端子39
に接続されている。なお、端子39は、保護用のツェナ
ダイオードZD3を介して設置されており、出力先であ
るエンジン制御装置のデジタル入力端子に対して電圧レ
ベルを一致させている。
R12,R13,R14、ツェナダイオードZD3、及び比較
抵抗器Rcを備えている。そして、オペアンプIC4の
プラス側入力端子は、センサ7の検出端子23bに接続
され、一方のマイナス側入力端子は、抵抗器R12を介し
てセンサ7の検出端子23bに接続されている。またプ
ラス側入力端子及びマイナス側入力端子は、夫々比較抵
抗器Rc及び抵抗器R13を介して接地されている。つま
り、オペアンプIC4の入力端子には、センサ7の検知
部21の両端の電位に対応した電圧値が印加され、検知
部21の抵抗値Rsが周辺の酸素濃度に応じて変化する
と、両端の電位差が変化し、オペアンプIC4の出力端
子の電圧が変化するようにされている。そしてこの出力
端子は、抵抗器R14を介して、外部に出力する端子39
に接続されている。なお、端子39は、保護用のツェナ
ダイオードZD3を介して設置されており、出力先であ
るエンジン制御装置のデジタル入力端子に対して電圧レ
ベルを一致させている。
【0051】つまり、出力部35は、検知部21により
検知された酸素濃度に応じた電圧信号S0を外部に出力
する。そして、上記の電力供給部31及び指令部33の
作用により、加熱部の抵抗値RhがRaに保たれること
で加熱部の発熱量が制御され、検知部21が正常動作で
きる温度に保たれる。
検知された酸素濃度に応じた電圧信号S0を外部に出力
する。そして、上記の電力供給部31及び指令部33の
作用により、加熱部の抵抗値RhがRaに保たれること
で加熱部の発熱量が制御され、検知部21が正常動作で
きる温度に保たれる。
【0052】以上のように、センサ7及び制御装置Aに
よれば、抵抗値Re,Reの影響を受けず、加熱部の両
端電圧(V3−V2)に基づいて、発熱部に電力を供給
することができる。よって、検知部21を最適温度に保
つことができ、正確に酸素濃度を検出することができ
る。また、信号発生回路33cによって電圧比較回路3
3bからのトリガを受けて出力信号をOFFにされる時
間が、短くなるように信号発生回路33cの構成を変更
することにより、更に精度よく検知部21の温度を制御
できるようになる。
よれば、抵抗値Re,Reの影響を受けず、加熱部の両
端電圧(V3−V2)に基づいて、発熱部に電力を供給
することができる。よって、検知部21を最適温度に保
つことができ、正確に酸素濃度を検出することができ
る。また、信号発生回路33cによって電圧比較回路3
3bからのトリガを受けて出力信号をOFFにされる時
間が、短くなるように信号発生回路33cの構成を変更
することにより、更に精度よく検知部21の温度を制御
できるようになる。
【0053】次に、センサ7を制御するために、アナロ
グ方式の制御装置Aに代えてデジタル方式の制御装置B
を用いた例を図5に示す。制御装置Bは、後述する各構
成に指令を発すると共に様々な演算処理を行なう演算装
置41と、センサ7の発熱部13へ電力を供給する電力
供給部43と、演算装置41からの指令に従い、外部か
ら入力された複数のアナログ信号の内の一つを選んで外
部に出力するマルチプレクサ45と、マルチプレクサ4
5により出力されたアナログ信号をデジタル信号に変換
するアナログデジタル変換器47と、演算装置41から
の指令に従い電力供給部43の電流をON/OFFする
デジタル出力端子49と、以上各構成を接続し信号の経
路となるバス51とを備える。
グ方式の制御装置Aに代えてデジタル方式の制御装置B
を用いた例を図5に示す。制御装置Bは、後述する各構
成に指令を発すると共に様々な演算処理を行なう演算装
置41と、センサ7の発熱部13へ電力を供給する電力
供給部43と、演算装置41からの指令に従い、外部か
ら入力された複数のアナログ信号の内の一つを選んで外
部に出力するマルチプレクサ45と、マルチプレクサ4
5により出力されたアナログ信号をデジタル信号に変換
するアナログデジタル変換器47と、演算装置41から
の指令に従い電力供給部43の電流をON/OFFする
デジタル出力端子49と、以上各構成を接続し信号の経
路となるバス51とを備える。
【0054】電力供給部43は、制御装置Aの電力供給
部31と同様、供給電流をON/OFFするトランジス
タTR1と、ヒータ電流の検出抵抗器R0と、センサ7
のリード部15a,15bに接続される端子53,53
とを接続してなり、その両端は、図示しないバッテリB
の+端子、−端子に接続され、センサ7に対して電力供
給を行なうようにされている。そしてデジタル出力端子
49からの信号によりトランジスタTR1がON/OF
Fされることにより、断続的に発熱部に電力を供給す
る。
部31と同様、供給電流をON/OFFするトランジス
タTR1と、ヒータ電流の検出抵抗器R0と、センサ7
のリード部15a,15bに接続される端子53,53
とを接続してなり、その両端は、図示しないバッテリB
の+端子、−端子に接続され、センサ7に対して電力供
給を行なうようにされている。そしてデジタル出力端子
49からの信号によりトランジスタTR1がON/OF
Fされることにより、断続的に発熱部に電力を供給す
る。
【0055】そしてマルチプレクサ45は、センサ7に
接続されてそのヒータ電圧(V4−V1)及び検知部2
1の検出信号(共にアナログ信号)が入力されるように
されており、何れか一つがアナログデジタル変換器47
に入力される。なお、検知部21の検出端子23a,2
3bに対する配線の内、検出端子23b側のみが抵抗器
Rcを介して接地されている。
接続されてそのヒータ電圧(V4−V1)及び検知部2
1の検出信号(共にアナログ信号)が入力されるように
されており、何れか一つがアナログデジタル変換器47
に入力される。なお、検知部21の検出端子23a,2
3bに対する配線の内、検出端子23b側のみが抵抗器
Rcを介して接地されている。
【0056】演算装置41は、一定時間毎にセンサ7の
出力を検出し、加熱部の供給電力制御処理を行なう。こ
の処理のフローチャートを図6に示す。本処理が起動さ
れると、まずステップ(以下、Sと記す)10にてデジ
タル出力端子49をHIGHにセットし、電力供給部4
3のトランジスタTR1をONし、発熱部13を通電す
る。次にS20にて、マルチプレクサ45に指令を発
し、検知部21の出力Vcをアナログデジタル変換器4
7に接続し、Vcを検出する。続いてS30にてマルチ
プレクサ45に指令を発し、発熱部13の出力V1,V
2,及びV4と、V0とをアナログデジタル変換器47
に接続し、V0〜V4を検出する。こうして電圧V0〜
V4及びVcが検出されると演算装置41は、次のS4
0にて以下の演算を行ない、加熱部の温度が所定の温度
に達しているか否かを判定する。
出力を検出し、加熱部の供給電力制御処理を行なう。こ
の処理のフローチャートを図6に示す。本処理が起動さ
れると、まずステップ(以下、Sと記す)10にてデジ
タル出力端子49をHIGHにセットし、電力供給部4
3のトランジスタTR1をONし、発熱部13を通電す
る。次にS20にて、マルチプレクサ45に指令を発
し、検知部21の出力Vcをアナログデジタル変換器4
7に接続し、Vcを検出する。続いてS30にてマルチ
プレクサ45に指令を発し、発熱部13の出力V1,V
2,及びV4と、V0とをアナログデジタル変換器47
に接続し、V0〜V4を検出する。こうして電圧V0〜
V4及びVcが検出されると演算装置41は、次のS4
0にて以下の演算を行ない、加熱部の温度が所定の温度
に達しているか否かを判定する。
【0057】 {V4−V1−2×(V2−V1)}/(V1−V0)>Ra/R0…(4) 上式の{V4−V1−2×(V2−V1)}は、加熱部
の両端の端子間電圧を表すので、上記判定は、加熱部の
抵抗値RhがRaよりも大きくなったか否かを判定して
いる。この判定結果がYESであれば、加熱部の温度が
所望値よりも高いということなのでS50に進み、デジ
タル出力端子をLOWにセットすることにより電力供給
をカットし、S60に進む。一方、判定結果がNOであ
れば、加熱部の温度が所望値以下であるので、S50を
経ずにそのままS60に進む。これにより、加熱部(ひ
いては検知部21)の温度が所望の温度になるように電
力がON/OFFされる。
の両端の端子間電圧を表すので、上記判定は、加熱部の
抵抗値RhがRaよりも大きくなったか否かを判定して
いる。この判定結果がYESであれば、加熱部の温度が
所望値よりも高いということなのでS50に進み、デジ
タル出力端子をLOWにセットすることにより電力供給
をカットし、S60に進む。一方、判定結果がNOであ
れば、加熱部の温度が所望値以下であるので、S50を
経ずにそのままS60に進む。これにより、加熱部(ひ
いては検知部21)の温度が所望の温度になるように電
力がON/OFFされる。
【0058】S60〜S80では、検知部21による検
知結果に基づき、空燃比の判定を行なう。すなわち、S
60にて Vc/V2>1/2 を判定し、YESであれば、S70に進んで空燃比はリ
ーン(空気の割合が多い)とし、NOであれば、S80
に進んで空燃比はリッチ(燃料の割合が多い)と判定す
る。
知結果に基づき、空燃比の判定を行なう。すなわち、S
60にて Vc/V2>1/2 を判定し、YESであれば、S70に進んで空燃比はリ
ーン(空気の割合が多い)とし、NOであれば、S80
に進んで空燃比はリッチ(燃料の割合が多い)と判定す
る。
【0059】なお、この制御装置Bにおいては、演算装
置41、マルチプレクサ45、アナログデジタル変換器
47、及びデジタル出力端子49が本発明の指令部に相
当する。以上のように、制御装置Bにてセンサ7に電力
を供給すれば、制御装置Aと同様、検知部21の加熱に
関わらない部分の抵抗値Re,Reの影響を受けず、発
熱部に電力を供給することができる。また、これに加え
制御装置Bでは、次のような利点がある。すなわち、制
御装置Aでは電圧Vcの値は、7個の抵抗の値R0〜R
6の影響を受けてしまう。従い、高精度な制御を行なう
ためには、7個全ての抵抗値の精度を確保する必要があ
る。これに対し制御装置Bでは、備える抵抗が検出抵抗
器R0と抵抗器Rcのみであるため、抵抗値の精度を確
保するのが容易である。
置41、マルチプレクサ45、アナログデジタル変換器
47、及びデジタル出力端子49が本発明の指令部に相
当する。以上のように、制御装置Bにてセンサ7に電力
を供給すれば、制御装置Aと同様、検知部21の加熱に
関わらない部分の抵抗値Re,Reの影響を受けず、発
熱部に電力を供給することができる。また、これに加え
制御装置Bでは、次のような利点がある。すなわち、制
御装置Aでは電圧Vcの値は、7個の抵抗の値R0〜R
6の影響を受けてしまう。従い、高精度な制御を行なう
ためには、7個全ての抵抗値の精度を確保する必要があ
る。これに対し制御装置Bでは、備える抵抗が検出抵抗
器R0と抵抗器Rcのみであるため、抵抗値の精度を確
保するのが容易である。
【0060】また検出抵抗器R0自体の抵抗値のバラつ
きも、次のようにして許容することができる。例えば、
検出抵抗器R0が所望値よりも10%大きな抵抗値を呈
する場合には、図6のS40における式(4)の右辺
を、1.1×Ra/R0と変更することにより、式
(4)と同じ判定を行なうことができる。
きも、次のようにして許容することができる。例えば、
検出抵抗器R0が所望値よりも10%大きな抵抗値を呈
する場合には、図6のS40における式(4)の右辺
を、1.1×Ra/R0と変更することにより、式
(4)と同じ判定を行なうことができる。
【0061】またヒータの抵抗値Rhのバラつきも、適
切なプログラムで非加熱状態におけるヒータ抵抗値を検
出することで自己補正するように制御することもでき
る。以上、本発明のヒータが適用されたガス検出センサ
1〜7、並びにこれらに電力を供給する制御装置A,B
について説明してきたが、本発明はこれらの実施例に何
等限定されるものではなく、様々な態様で実施しうる。
切なプログラムで非加熱状態におけるヒータ抵抗値を検
出することで自己補正するように制御することもでき
る。以上、本発明のヒータが適用されたガス検出センサ
1〜7、並びにこれらに電力を供給する制御装置A,B
について説明してきたが、本発明はこれらの実施例に何
等限定されるものではなく、様々な態様で実施しうる。
【0062】例えば、センサ1では測定電極17,17
を発熱部13の両端に各1体、計2体設けたが、センサ
5と同様、何れか1体にしても良い。また、センサ1に
おいて、リード部15とこれに近接する測定電極17と
の端子間電圧を測定すれば、リード部15の抵抗値を推
定することができ、この抵抗値からセンサボディの温度
を算出することもできる。
を発熱部13の両端に各1体、計2体設けたが、センサ
5と同様、何れか1体にしても良い。また、センサ1に
おいて、リード部15とこれに近接する測定電極17と
の端子間電圧を測定すれば、リード部15の抵抗値を推
定することができ、この抵抗値からセンサボディの温度
を算出することもできる。
【0063】更に、上記第1から第4実施例では、何れ
のヒータも抵抗検出型の酸素検出センサに適用したが、
これ以外のヒータ内蔵型のセンサ(例えば、ジルコニア
固体電解質を用いた電圧検出型の酸素センサ、UEGO
センサ、COセンサ、NOxセンサ等)に応用すること
ももちろん可能である。
のヒータも抵抗検出型の酸素検出センサに適用したが、
これ以外のヒータ内蔵型のセンサ(例えば、ジルコニア
固体電解質を用いた電圧検出型の酸素センサ、UEGO
センサ、COセンサ、NOxセンサ等)に応用すること
ももちろん可能である。
【0064】制御装置Aにおいては、発熱部への電力を
ON/OFFするのにワンショットマルチバイブレータ
として作用する信号発生部33cを用いたが、これをP
WM制御装置に置き換えても良い。
ON/OFFするのにワンショットマルチバイブレータ
として作用する信号発生部33cを用いたが、これをP
WM制御装置に置き換えても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例であるガス検出センサ1
の説明図である。
の説明図である。
【図2】 本発明の第2実施例及び第3実施例であるガ
ス検出センサ3及び5の説明図である。
ス検出センサ3及び5の説明図である。
【図3】 本発明の第4実施例であるガス検出センサ7
の説明図である。
の説明図である。
【図4】 ガス検出センサ7に適用された制御装置Aを
示す説明図である。
示す説明図である。
【図5】 ガス検出センサ7に適用された制御装置Bを
示す説明図である。
示す説明図である。
【図6】 制御装置Bにて演算装置が行なう供給電力制
御処理を示すフローチャートである。
御処理を示すフローチャートである。
1,3,5,7…ガス検出センサ 13…発熱部 15,15…リード部 17,17…
測定電極 21…検知部 23,23…検出端子 27
…ホットエリア A,B…電力制御装置 31…電力供給部 33…指令部 35
…出力部 41…演算装置 43…電力供給部 45
…マルチプレクサ 47…アナログデジタル変換器 49…デジタル出力端
子
測定電極 21…検知部 23,23…検出端子 27
…ホットエリア A,B…電力制御装置 31…電力供給部 33…指令部 35
…出力部 41…演算装置 43…電力供給部 45
…マルチプレクサ 47…アナログデジタル変換器 49…デジタル出力端
子
Claims (6)
- 【請求項1】 絶縁層上に、周囲の所定気体の濃度を検
出する検知部と、該検知部の両端に接続され該検知部に
よる検出信号を出力するための検出端子とを形成してな
るガス検出センサと一体に形成され、発熱温度に応じて
抵抗値の変化する発熱部と、該発熱部に給電するための
リード部とを備えたガス検出センサ用ヒータにおいて、 上記発熱部に直接接続され、該発熱部の所定位置の両端
の電位差を測定するための測定電極を、更に形成したこ
とを特徴とするガス検出センサ用ヒータ。 - 【請求項2】 請求項1に記載のガス検出センサ用ヒー
タにおいて、 上記測定電極が、上記所定位置の両端に各1体、計2体
設けられていることを特徴とするガス検出センサ用ヒー
タ。 - 【請求項3】 請求項1に記載のガス検出センサ用ヒー
タにおいて、 上記測定電極が、上記所定位置の一端に1体のみ設けら
れていることを特徴とするガス検出センサ用ヒータ。 - 【請求項4】 請求項2または請求項3に記載のガス検
出センサ用ヒータにおいて、 上記発熱部が、 上記検知部に関して上記絶縁層の裏面上の、該検知部に
対応する位置に、該検知部よりも広面積を占めるように
形成されることにより、少なくとも該検知部の全体を加
熱可能とされ、 上記所定位置が、 上記発熱部において上記絶縁層を隔てて上記検知部に対
向した部位であるところの加熱部であることを特徴とす
るガス検出センサ用ヒータ。 - 【請求項5】 請求項1に記載のガス検出センサ用ヒー
タであって、 上記検出端子が、少なくとも2本設けられ、 上記測定電極が、 上記所定位置の一端から、該検出端子の内の1本までを
電気的に接続するものであることを特徴とするガス検出
センサ用ヒータ。 - 【請求項6】 請求項1から請求項5に何れか記載のガ
ス検出センサ用ヒータの上記発熱部に対して、所定量の
電力を供給する電力制御装置であって、 上記発熱部若しくは上記加熱部の電位差に応じて、供給
する電力量を設定し、該電力量に対応する指令を発生す
る指令部と、 該指令部による指示に従った量の電力を発生させ、上記
発熱部に供給する電力供給部とを備えることを特徴とす
る電力制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7200818A JPH0949818A (ja) | 1995-08-07 | 1995-08-07 | ガス検出センサ用ヒータ及び電力制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7200818A JPH0949818A (ja) | 1995-08-07 | 1995-08-07 | ガス検出センサ用ヒータ及び電力制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0949818A true JPH0949818A (ja) | 1997-02-18 |
Family
ID=16430718
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7200818A Pending JPH0949818A (ja) | 1995-08-07 | 1995-08-07 | ガス検出センサ用ヒータ及び電力制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0949818A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6169275B1 (en) | 1998-06-05 | 2001-01-02 | Ngk Spark Plug Co, Ltd. | Ceramic heater and oxygen sensor using the same |
JP2013257273A (ja) * | 2012-06-14 | 2013-12-26 | Ngk Spark Plug Co Ltd | ガスセンサシステム |
-
1995
- 1995-08-07 JP JP7200818A patent/JPH0949818A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6169275B1 (en) | 1998-06-05 | 2001-01-02 | Ngk Spark Plug Co, Ltd. | Ceramic heater and oxygen sensor using the same |
JP2013257273A (ja) * | 2012-06-14 | 2013-12-26 | Ngk Spark Plug Co Ltd | ガスセンサシステム |
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